JPH0789009A - 加工性、耐加温加圧性の優れた塗装鋼板 - Google Patents

加工性、耐加温加圧性の優れた塗装鋼板

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JPH0789009A
JPH0789009A JP31325393A JP31325393A JPH0789009A JP H0789009 A JPH0789009 A JP H0789009A JP 31325393 A JP31325393 A JP 31325393A JP 31325393 A JP31325393 A JP 31325393A JP H0789009 A JPH0789009 A JP H0789009A
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resin
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steel panel
resistance
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Morishige Uchida
田 守 重 内
Hideo Ogishi
岸 英 夫 大
Yoshihiro Naruse
瀬 義 弘 成
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】加工性、耐加温加圧性ともに優れた塗装鋼板
の提供。 【構 成】鋼板もしくは表面処理を施した鋼板にプライ
マーを介し、またはプライマーを介することなく塗膜を
形成してなる塗装鋼板において、該塗膜の動的弾性率測
定における実数弾性率が25℃で4.0×1010dyn/cm
2 以下であり、180℃で6.0×108 dyn/cm2 以上
である。ここで、塗膜の形成成分として、焼付け硬化型
の被膜形成主要素として数平均分子量が5000〜15
000、ガラス転移点(Tg)が0〜30℃であるポリ
エステル樹脂80〜60重量部、硬化樹脂としてメチル
化メラミン樹脂とブチル化メラミン樹脂のブレンド系で
あるメラミン系硬化樹脂20〜40重量部のあわせて1
00重量部を含有する塗料を塗布、焼付けて成る塗膜が
よい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプレコート鋼板の基本性
能である加工性、硬度の改善のみならず、冷蔵庫等の家
電製品等の施工時に要求される耐加温加圧性、また家電
製品等が梱包された状態で積荷されたときに要求される
耐加温加圧性の優れた塗膜を有するプレコート鋼板(塗
装鋼板)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、家電製品等の塗装は鋼板を加工、
成形した後、箱型形状で行われていたが、塗装ラインの
合理化、生産性の向上、公害防止、作業環境改善等の諸
問題を解決するために、平鋼板を塗装した後に加工、成
形を行うプレコート塗装方式に移りつつある。このプレ
コート鋼板は、塗装後、複雑な形状に加工されるため、
高い加工性が要求される。また、家電製品のなかでも冷
蔵庫、洗濯機等には塗膜硬度、耐汚染性、耐薬品性など
の性能も要求される。さらに、冷蔵庫の製作工程では断
熱効果のため発泡ウレタン樹脂をドア部および側部に注
入する工程があり、その際に塗装鋼板は温度が60〜8
0℃の状態で圧力(1kg/cm2程度)を数時間受けつづけ
るため耐加温加圧性が要求される。また製品完成後に梱
包され積荷されて倉庫等に保管される際に高温状態で荷
重による塗膜変形のないよう耐加温加圧性が要求され
る。
【0003】一般に、高加工プレコート鋼板(塗装鋼
板)では、塗膜が柔らかいため擦り傷がつきやすく耐加
温加圧性もきわめて劣り、ポストコート塗料のような高
硬度、耐加温加圧性に優れた塗料を塗装したプレコート
鋼板では加工性がきわめて劣り、ともにプレコート鋼板
として要求される性能が得られない。したがって現行の
プレコート鋼板では、耐加温加圧性をある程度犠牲にし
た高加工性鋼板として使用している。また、現行の冷蔵
庫用塗装鋼板では加工性を犠牲にした高硬度で耐加温加
圧性の良好な鋼板を使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、高加工プ
レコート鋼板は加工性は良好であるが、耐加温加圧性は
劣っている。また逆に高硬度で耐加温加圧性の良好な鋼
板は、加工性が著しく劣っている。従って、本発明は、
加工性が良好でかつ耐加温加圧性に優れた塗装鋼板を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上に述べ
たような従来技術の問題点を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、耐加温加圧性は塗膜の架橋密度に起因し、架橋
密度が高いと塗膜のゴム弾性要素部分が増加し高温度で
の弾性率が向上し耐加温加圧性が改善されることを見出
した。すなわち塗膜物性として加工性は25℃付近の弾
性率、耐加温加圧性は180℃付近の高温弾性率で整理
でき、それぞれの塗膜物性を満足するような塗膜が加工
性、耐加温加圧性共に向上させることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0006】つまり、ゴム弾性要素が多いと塗膜物性が
ゴム的性質割合が高くなるため、加えられた応力が除去
された時に復元する能力が高くなる。そしてそれらの物
性は180℃付近の高温弾性率で整理することができ、
高温弾性率が高いほど耐加温加圧性は良好になる。また
加工性は25℃付近での塗膜伸び、弾性率で整理でき
る。つまりそれぞれの塗膜物性を満足するような塗膜が
加工性、耐加温加圧性共に向上させることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、鋼板もしくは表面処
理を施した鋼板にプライマーを介し、またはプライマー
を介することなく塗膜を形成してなる塗装鋼板におい
て、該塗膜の動的弾性率測定における実数弾性率が25
℃で4.0×1010dyn/cm2 以下であり、180℃で
6.0×108 dyn/cm2 以上であることを特徴とする加
工性、耐加温加圧性の優れた塗装鋼板を提供するもので
ある。
【0008】上記塗膜は、塗膜の形成成分として、焼付
け硬化型の被膜形成主要素として数平均分子量が500
0〜15000、ガラス転移点(Tg)が0〜30℃で
あるポリエステル樹脂80〜60重量部、硬化樹脂とし
てメチル化メラミン樹脂とブチル化メラミン樹脂のブレ
ンド系であるメラミン系硬化樹脂20〜40重量部のあ
わせて100重量部を含有する塗料を塗布、焼付けて成
るのが好ましい。
【0009】また、本発明は、鋼板もしくは表面処理を
施した鋼板にプライマーを介し、またはプライマーを介
することなく塗膜を形成してなる塗装鋼板において、該
塗膜の形成成分として、焼付け硬化型の被膜形成主要素
として数平均分子量が5000〜15000、ガラス転
移点(Tg)が0〜30℃であるポリエステル樹脂80
〜60重量部、硬化樹脂としてメチル化メラミン樹脂と
ブチル化メラミン樹脂のブレンド系であるメラミン系硬
化樹脂20〜40重量部のあわせて100重量部を含有
する塗料を塗布、焼付けて成る加工性、耐加温加圧性の
優れた塗装鋼板を提供する。
【0010】
【作用】従来の被膜構造では塗膜全体の架橋密度、塗膜
硬度が低く、耐加温加圧性に劣る部分が存在するのに比
較して、本発明になる塗膜物性を有することにより加工
性を維持しつつ高温での弾性率が高いことで耐加温加圧
性に優れ、加工性とのバランスが改善される。
【0011】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本
発明の塗装鋼板の基地鋼板は、特に限定されない。一般
冷延鋼板はもとより、化成処理、めっき処理、さらには
プライマー処理を施したものでも好適に用いることがで
きる。
【0012】本発明の塗装鋼板は、その塗膜物性に特徴
がある。すなわちその塗膜物性のうち25℃での実数弾
性率が4.0×1010dyn/cm2 以下であり、180℃で
6.0×108 dyn/cm2 以上である。25℃での実数弾
性率が4.0×1010dyn/cm 2 超であると塗膜硬度は向
上するが塗膜の加工性は劣化する。180℃での高温弾
性率が6.0×108 dyn/cm2 未満であると塗膜の架橋
密度の低下を招き、耐加温加圧性を劣化させる原因とな
る。
【0013】ここで、弾性率とは加えられた応力とそれ
によって起こる歪みの比である。実数弾性率は動的粘弾
性測定における弾性率の実数部を意味する。そして、例
えば、直読式動的粘弾性測定器レオバイブロンRHEO
−3000((株)東洋ボールドライン製)にて、周波
数110Hz、測定温度−50〜250℃で測定した場
合、弾性率の計算式は、弾性率E=Lt/S×ΔF/Δ
L(Lt:試料長、S:試料断面積、ΔF:動的荷重、
ΔL:動的変位、単位:dyn/cm2 )となる。なお、塗膜
層の膜厚は、塗装作業性および塗装後外観の点で、10
〜40μm程度とするのが望ましい。
【0014】上記のような塗膜物性を有する塗膜層を形
成するための具体的手段については特に問わないが、本
発明における好ましい態様について述べる。一般に塗装
鋼板の塗膜層は、素地鋼板に化成処理を施した後プライ
マー(下塗り剤)処理を施した後あるいは施すことなし
に、被覆用樹脂組成(塗料)を塗布し、焼付けを行うこ
とによって形成する。
【0015】本発明の塗膜形成主要素のポリエステル樹
脂としては加工性を向上させるため高分子リニア型ポリ
エステル樹脂を用いるのが好ましい。このポリエステル
樹脂を硬化樹脂により硬化させた場合の塗膜の架橋密度
を高くするために、ポリエステル樹脂との反応性および
メラミン樹脂の自己縮合性の点からメチル化メラミン樹
脂とブチル化メラミン樹脂のブレンド系を硬化樹脂とし
て用いるのがよい。
【0016】高分子リニア型ポリエステル樹脂は、芳香
族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、ナフタリンジカルボン酸等あるいは、それらの低
級アルキルエステル、酸無水物が挙げられ、これらのう
ち1種または2種以上を複合して使用することができ
る。脂肪族ジカルボン酸成分としては、アジピン酸、セ
バシン酸、アゼライン酸、コハク酸、フマル酸、マレイ
ン酸、ハイミック酸等があり、これらの低級アルキルエ
ステル、酸無水物を用いても良く、これらのうち1種ま
たは2種以上を複合して使用することができる。
【0017】ジアルコールとしては、エチレングリコー
ル、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、3−メチルペンタン−1,5−ジオー
ル、1,4−ジシクロヘキサンジメタノール、キシレン
グリコール、水添ビスフェノールA等の脂肪族あるいは
芳香族ジアルコールの1種以上使用することができる。
【0018】リニア型ポリエステル樹脂の数平均分子量
は5000〜15000が好ましく、分子量が5000
未満であると塗膜の加工性が劣化し、分子量が1500
0を超えると塗装性が悪くなり塗装後外観が劣化する。
分子量分布Mw/Mnは1〜3の範囲が好ましい。分子
量分布の広いポリエステル樹脂を用いた場合、塗膜中の
架橋反応に関与しない低分子ポリエステル樹脂が残存す
ると粘性成分要素として塗膜物性に影響を与え、耐加温
加圧性が著しく低下する。またガラス転移点(Tg)が
0℃未満であると塗膜硬度が劣り耐傷つき性が劣化し、
30℃超になると加工性が著しく低下するため、ガラス
転移点は0〜30℃の範囲が好ましい。なお、本発明に
おいて「数平均分子量」とはゲルパーミエーションクロ
マトグラフィーを利用し、標準ポリエチレンの検量線を
使用して測定したものである。
【0019】また、リニア型ポリエステルは、分子量分
布がある範囲内にあるのが好ましく、重量平均分子量/
数平均分子量(Mw/Mn)が1〜3の範囲にあるのが
よい。
【0020】メラミン系硬化樹脂はポリエステルとの架
橋反応性からブチル化メラミン樹脂、自己縮合性からメ
チル化メラミン樹脂が適当であり、またメチル化とブチ
ル化では製造上からそれぞれ2量体、2〜4量体が主体
であるので分子量が異なるため架橋ユニットが複雑にな
り、分子間相互作用や分子鎖のからみ合いによる擬架橋
を期待できる。使用量は、ポリエステル樹脂の水酸基量
にほぼ対応する官能基量と塗膜硬度を上げるための自己
縮合に対応する官能基量が必要であり、20〜40重量
部の範囲である。
【0021】さて塗膜形成主要成分として上掲した各種
添加剤を上記の好適範囲で配合し、必要に応じて溶剤で
希釈したプレコート鋼板用塗料を、基地鋼板の表面に塗
布、焼付けて塗膜を形成させるわけであるが、その塗布
に当たっては、ロールコーター法、カーテンフローコー
ター法およびバーコーター法など従来公知のいずれの方
法も使用でき、また焼付け処理は180〜300℃、
0.5〜3分程度の条件下に行うことが好ましい。焼付
け後の塗膜厚は、15〜40μm程度とするのが望まし
い。
【0022】なお、この塗料には、上記成分のほか、硬
化促進剤、着色剤などの成分を所要量含んでいてもよい
のは勿論のことである。
【0023】従来用いられていたポリエステル塗料では
塗膜の架橋密度が低く、耐加温加圧性に劣る部分が存在
するのに比較して、本発明による塗膜ではポリエステル
樹脂の数平均分子量を高くして加工性を維持しつつ未反
応な低分子量のポリエステル樹脂をなくすため分子量分
布を狭く、かつメラミン樹脂の官能基をメチル化とブチ
ル化を併用し架橋密度を高くすることで、塗膜全体の緻
密性があがり耐加温加圧性に優れ、加工性とのバランス
が改善される。
【0024】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。 (実施例1)板厚0.5mmの電気亜鉛めっき鋼板(め
っきは付着量両面で20g/m2)にリン酸亜鉛処理(日本
パーカー社製パルボンド3305)を800mg/m2 施し
た後、下塗装料はエポキシ変性ポリエステル樹脂塗料
(日立化成工業(株)製エスペル1710)を乾燥膜厚
で5〜7μmになる様に塗布し、ついで最高到達板温が
210±10℃、焼付け時間60秒の条件で焼付した
後、上塗装料として被膜形成主要素としてリニア型ポリ
エステル(数平均分子量Mn=20000、Mw/Mn
=2.5、ガラス転移点Tg=25℃)(日立化成工業
(株)製エスペル1620)70部、メチル化メラミン
樹脂(三井サイアナミッド(株)製サイメルC−30
3)とブチル化メラミン樹脂(三井サイアナミッド
(株)製サイメルC−506)を1対1に配合して合せ
て30部、硬化促進剤(ドデシルベンゼンスルホン酸)
4部、二酸化チタン100部を配合、塗料化したポリエ
ステル樹脂塗料を乾燥膜厚で15〜20μmになる様に
塗布し、ついで最高到達板温が230±10℃、焼付け
時間60秒の条件で焼付して試験用塗装鋼板を作製し
た。かくして得られた塗装鋼板について調べた結果を後
掲の表1に示す。
【0025】(実施例2〜3)塗膜物性を表1に示した
様に変化させたプレコート鋼板を実施例1と同様な方法
で塗装鋼板を得た。
【0026】(比較例1〜5)塗膜物性を表1に示した
様に変化させたプレコート鋼板を実施例1と同様な方法
で塗装鋼板を得た。
【0027】(実施例4)板厚0.5mmの電気亜鉛め
っき鋼板(めっきは付着量両面で20g/m2 )にリン
酸亜鉛処理(日本パーカー社製パルボンド3305)を
800mg/m2 施した後、下塗塗料はエポキシ変性ポリエ
ステル樹脂塗料を乾燥膜厚で5〜7μmになる様に塗布
し、ついで最高到達板温が210±10℃、焼付け時間
60秒の条件で塗装した後、上塗塗料として被膜形成主
要素としてリニア型ポリエステル(東洋紡社製バイロン
200)80部、メラミン樹脂(メチル化/ブチル化=
1/1各々三井サイアナミッド社製サイメル303およ
びサイメル506)20部、硬化促進剤(ドデシルベン
ゼンスルホン酸)2部、二酸化チタン100部を配合、
塗料化したポリエステル樹脂塗料を乾燥膜厚で15〜2
0μmになる様に塗布し、ついで最高到達板温が230
±10℃、焼付け時間60秒の条件で塗装して試験様塗
装鋼板を作製した。
【0028】(実施例5〜10)被膜形成主要素である
リニア型ポリエステルとメラミン樹脂の混合比、ポリエ
ステル樹脂のガラス転移点(Tg)と数平均分子量(M
n)、メラミン樹脂の官能基種類を変化させたこと以外
は実施例4と同様な方法で塗装鋼板を得た。表2に配合
明細を示し、表3に塗膜評価の結果を示す。
【0029】(比較例6〜7)被膜形成主要素であるリ
ニア型ポリエステルとメラミン樹脂の混合比を変化させ
たこと以外は実施例4と同様な方法で塗装鋼板を得た。
表2に配合明細を示し、表4に塗膜評価の結果を示す。
【0030】(比較例8〜9)被膜形成主要素であるリ
ニア型ポリエステルのガラス転移点(Tg)の違うもの
を用い、その他の添加物については実施例4と同様な方
法で塗装鋼板を得た。表2に樹脂の明細を示し、表4に
塗膜評価の結果を示す。
【0031】(比較例10〜11)被膜成型主要素であ
るリニア型ポリエステルの数平均分子量(Mn)の違う
ものを用い、その他の添加物については実施例4と同様
な方法で塗装鋼板を得た。表2に樹脂の明細を示し、表
4に塗膜評価の結果を示す。
【0032】(比較例12〜13)硬化樹脂であるメラ
ミン樹脂の官能基を変化させたこと以外は実施例4と同
様な方法で塗装鋼板を得た。表2にメラミン樹脂の官能
基明細を示し、表4に塗膜評価の結果を示す。
【0033】表3からも明らかなように、本発明のプレ
コート鋼板では硬度、高加工性を維持しつつ耐加温加圧
性がきわめて向上しており、高加工性と耐加温加圧性の
両方の性能を同時に満足していることがわかる。
【0034】ところが、比較例6〜11に示すように、
メラミン樹脂が少ないものでは充分な塗膜硬度が得られ
ず、耐加温加圧性も良好ではない。また多すぎると加工
性が劣る傾向になる。ポリエステル樹脂については、ガ
ラス転移点が低いものは塗膜硬度が充分なものは得られ
ない。また、ガラス転移点が高いものは加工性が低下す
る。分子量(Mn)については、低いものは加工性が劣
る傾向がみられる。さらに比較例12〜13に示すよう
にメラミン樹脂の官能基がメチル化のみ、ブチル化のみ
では耐加温加圧性が得られない。これは塗膜の架橋密度
が充分でないからである。
【0035】
【0036】
【表1】
【0037】
【0038】
【0039】弾性率 :前記粘弾性測定器(レオバイブ
ロンRHEO−3000)を用いて前記の方法で弾性率
を求めその実数部で示した。 鉛筆硬度:三菱ユニを用いて測定した。 加工性 :180°折り曲げを行い、折り曲げ部のクラ
ックにより評価した(JISK−5400の屈曲性試験
法による)。 耐加温加圧性:試験片上にPETフィルムを載せ、荷重
を1kg/cm2、温度60℃で2時間試験する。試験後、P
ETフィルムを除いた後の外観を評価する。 評価:◎非常に優れる、○良好、△やや劣る、×かなり
劣る 樹脂Tg:示差走査熱量計(島津製作所製)を用いて測
定した。
【0040】
【発明の効果】本発明により、従来高加工プレコート鋼
板において犠牲にしていた加工性または耐加温加圧性が
良好になり、高加工性、耐加温加圧性、耐傷つき性のバ
ランスのとれたプレコート鋼板が得られ、家電製品等へ
の適用についてはきわめて有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 167/00 PLB

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板もしくは表面処理を施した鋼板にプラ
    イマーを介し、またはプライマーを介することなく塗膜
    を形成してなる塗装鋼板において、該塗膜の動的弾性率
    測定における実数弾性率が25℃で4.0×1010dyn/
    cm2 以下であり、180℃で6.0×108 dyn/cm2
    上であることを特徴とする加工性、耐加温加圧性の優れ
    た塗装鋼板。
  2. 【請求項2】鋼板もしくは表面処理を施した鋼板にプラ
    イマーを介し、またはプライマーを介することなく塗膜
    を形成してなる塗装鋼板において、該塗膜の形成成分と
    して、焼付け硬化型の被膜形成主要素として数平均分子
    量が5000〜15000、ガラス転移点(Tg)が0
    〜30℃であるポリエステル樹脂80〜60重量部、硬
    化樹脂としてメチル化メラミン樹脂とブチル化メラミン
    樹脂のブレンド系であるメラミン系硬化樹脂20〜40
    重量部のあわせて100重量部を含有する塗料を塗布、
    焼付けて成る加工性、耐加温加圧性の優れた塗装鋼板。
  3. 【請求項3】前記塗膜の形成成分として、焼付け硬化型
    の被膜形成主要素として数平均分子量が5000〜15
    000、ガラス転移点(Tg)が0〜30℃であるポリ
    エステル樹脂80〜60重量部、硬化樹脂としてメチル
    化メラミン樹脂とブチル化メラミン樹脂のブレンド系で
    あるメラミン系硬化樹脂20〜40重量部のあわせて1
    00重量部を含有する塗料を塗布、焼付けて成る請求項
    1に記載の加工性、耐加温加圧性の優れた塗装鋼板。
JP31325393A 1993-07-30 1993-12-14 加工性、耐加温加圧性の優れた塗装鋼板 Withdrawn JPH0789009A (ja)

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