JPH0837338A - 2重チャネル型プレーナ埋込み構造半導体レーザ及び その製造方法 - Google Patents

2重チャネル型プレーナ埋込み構造半導体レーザ及び その製造方法

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JPH0837338A
JPH0837338A JP19095694A JP19095694A JPH0837338A JP H0837338 A JPH0837338 A JP H0837338A JP 19095694 A JP19095694 A JP 19095694A JP 19095694 A JP19095694 A JP 19095694A JP H0837338 A JPH0837338 A JP H0837338A
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inp
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JP19095694A
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Tomoki Murakami
智樹 村上
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 N型InP基板(1)上にN型InPバッフ
ァー層(2)、InGaAsP活性層(3)及びP型I
nPクラッド層(4)を形成したのち、InGaAsP
活性層(3)より深い一対の溝を形成する工程と、P型
InPクラッド層(4)のうちの平坦領域のP型InP
クラッド層(4b)をエッチングする工程と、メサ領域
(M)の上面を除く部分にP型InPブロック層(5)
及びN型InPブロック層(7)を含むエピタキシャル
層を形成する工程を少なくとも有している。 【効果】 一対のストライプ状溝を形成したのち、一対
の溝で挟まれたメサ領域中の活性層上のクラッド層より
薄くなるように溝両脇の活性層上のクラッド層をエッチ
ングした構造及び製法とすることによって、ブロック層
をとぎれにくくして、製造歩留りを向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバー通信用半
導体レーザのうちの2重チャネル型プレーナ埋込み構造
半導体レーザ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の2重チャネル型プレーナ埋込み構
造半導体レーザは、IEEE,J.LT−1,1pp.
195−202(1983)に記載されている。この2
重チャネル型プレーナ埋込み構造半導体レーザの素子
は、図3(a)に示すように、N型InP基板(1)上
に液相エピタキシャル成長法によりN型InPバッファ
ー層(2),InGaAsP活性層(3)及びP型In
Pクラッド層(4)を形成したのち、ウェットエッチに
より、InGaAsP活性層(3)より深い一対のスト
ライプ状の溝を形成し、さらにその一対の溝で挟まれた
ストライプ状メサ領域(M)の上面を除く部分に、P型
InPブロック層(5)とノンドープInPブロック層
(6)及びN型InPブロック層(7)を形成し、さら
に前記のストライプ状メサ領域(M)の上面とN型In
Pブロック層(7)を覆ってP型InP層(8)とP型
InGaAsP層(9)を形成していた。したがって、
P型InPブロック層(5)とN型InPブロック層
(7)で電流を狭窄できるため、電流はP型InGaA
sP層(9)からP型InP層(8)、メサ領域(M)
中のP型InPクラッド層(4)を経て、メサ領域
(M)中のInGaAsP活性層(3)に有効に注入さ
れることとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
において、液相エピタキシャル成長法により前記2重チ
ャネル型プレーナ埋込み構造半導体レーザのうちのN型
InPブロック層(7)を形成する際、ストライプ状メ
サ領域(M)の上面に成長しない条件を選ぶと、図3
(b)に示すように、溝領域と平坦領域の境部(K)で
N型InPブロック層(7)が途切れ、その結果、電流
が直接P型InP層(8)からメサ領域(M)外のP型
InPクラッド層(4)へリークして素子特性を損なう
不具合がしばしば生じた。このことはN型InPブロッ
ク層(7)がストライプ状メサ領域(M)の上面に成長
しない条件と溝領域と平坦領域の境部(K)で途切れず
に成長する条件の双方を満たす範囲が極めて狭いために
起こる現象である。
【0004】ここで上述のN型InPブロック層(7)
が、ストライプ状メサ領域(M)の上面に成長しない条
件は、図3(b)に示すところのノンドープInPブロ
ック層(6)の溝底部上面とメサ領域(M)のP型In
Pクラッド層(4)上面との高さの差(d1 )に極めて
強く依存し、またN型InPブロック層(7)が溝領域
と平坦領域の境部Kで途切れずに成長する条件は、ノン
ドープInPブロック層(6)における溝底部上面と平
坦領域上面との高さの差(d2 )に極めて強く依存して
いる。そして、この双方の条件を満たす範囲は(d2
−(d1 )が大きくなるにつれて狭くなり、素子特性を
損なう不具合の率が増加した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、InP基板上
に形成されたInGaAsP活性層とInPクラッド層
を含むヘテロ接合体中に設けられた前記InGaAsP
活性層より深い1対の溝で挟まれたストライプ状メサ領
域上面を除いた半導体表面に互いに導電型の違う第1の
ブロック層と第2のブロック層を含んでなる積層構造を
形成し、さらに前記ストライプ状メサ領域上面と前記第
2のブロック層を覆って少なくともInP層とInGa
AsP層を含んでなる半導体層を形成した2重チャネル
型プレーナ埋込み構造半導体レーザにおいて、前記スト
ライプ状メサ領域両脇の平坦領域におけるInGaAs
P活性層上のInPクラッド層が、ストライプ状メサ領
域中のInPクラッド層の層厚より薄く形成されている
ことを特徴とする2重チャネル型プレーナ埋込み構造半
導体レーザである。好ましくは前記ストライプ状メサ領
域両脇の平坦領域におけるInGaAsP活性層上のI
nPクラッド層が、ストライプ状メサ領域中のInPク
ラッド層の層厚より少なくとも0.3μm以上薄く形成
されていることを特徴とするものである。
【0006】また本発明は、InP基板上に形成された
InGaAsP活性層とInPクラッド層を含むヘテロ
接合体中に前記InGaAsP活性層より深い1対のス
トライプ状の溝を形成する工程と、前記の1対の溝で挟
まれたメサ領域中のInGaAsP活性層上に設けられ
たInPクラッド層より薄くなるように、溝両脇の平坦
領域のInGaAsP活性層上に設けられたInPクラ
ッド層をエッチングする工程と、前記の1対の溝で挟ま
れたストライプ状メサ領域上面を除いた半導体表面に互
いに導電型の違う第1のブロック層と第2のブロック層
を含んでなる積層構造を形成し、さらに前記ストライプ
状メサ領域上面と前記第2のブロック層を覆って少なく
ともInP層とInGaAsP層を含んでなる半導体層
を形成する工程を少なくとも有することを特徴とする2
重チャネル型プレーナ埋込み構造半導体レーザの製造方
法である。好ましくは、前記のエッチングする工程が、
前記の1対の溝で挟まれたメサ領域中のInGaAsP
活性層上に設けられたInPクラッド層より少なくとも
0.3μm以上薄くなるように、溝両脇の平坦領域のI
nGaAsP活性層上に設けられたInPクラッド層を
エッチングする工程であることを特徴とするものであ
る。
【0007】
【作用】本発明は、上記の構成を有するもので、具体的
には本発明の半導体レーザは、図2(e)に示すように
平坦領域のP型InPクラッド層(4b)をメサ領域
(M)のP型InPクラッド層(4a)の厚さより薄く
した構造を有しているもので、好ましくは、平坦領域の
P型InPクラッド層(4b)をメサ領域(M)のP型
InPクラッド層(4a)の厚さより少なくとも0.3
μm以上薄くした構造を有している。また、本発明の半
導体レーザは、図1(a)〜(c)及び図2(d)〜
(e)に示すように、N型InP基板(1)上にN型I
nPバッファー層(2)、InGaAsP活性層(3)
及びP型InPクラッド層(4)を形成したのち、In
GaAsP活性層(3)より深い一対の溝を形成する工
程と、P型InPクラッド層(4)のうちの平坦領域の
P型InPクラッド層(4b)をエッチングする工程
と、メサ領域(M)の上面を除く部分にP型InPブロ
ック層(5)及びN型InPブロック層(7)を含むエ
ピタキシャル層を形成する工程を少なくとも有してい
る。
【0008】このように、本発明の半導体レーザでは、
図2(e)に示すように、溝両脇の平坦領域のP型In
Pクラッド層(4b)の層厚をメサ領域のP型InPク
ラッド層(4a)の層厚より薄くしているので、上述の
(d2 )−(d1 )が従来より小さくなり、N型InP
ブロック層(7)が、メサ領域Mの上面に成長せず、か
つ溝領域と平坦領域の境部Kで途切れずに成長する条件
の範囲が広がることとなるものである。
【0009】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。 [実施例1]本発明の第1の実施例について図1及び図
2で説明する。図2(e)に本発明の実施例の2重チャ
ネル型プレーナ埋込み構造半導体レーザの断面図の一部
を示す。図1及び図2において、(1)はN型InP基
板、(2)はN型InPバッファー層、(3)はInG
aAsP活性層、(4a)はメサ領域MのP型InPク
ラッド層、(4b)は溝両脇の平坦領域のP型InPク
ラッド層、(5)はP型InPブロック層、(6)はノ
ンドープInPブロック層(7)はN型InPブロック
層、(8)はP型InP層、(9)はP型InGaAs
Pキャップ層である。
【0010】ここで、平坦領域のP型InPクラッド層
(4b)の厚さは0.2μm、メサ領域のP型InPク
ラッド層(4a)の厚さは0.8μmである。また、本
実施例の素子は、N型InP基板(1)上にN型InP
バッファー層(2)、InGaAsP活性層(3)及び
P型InPクラッド層(4)を形成したのちInGaA
sP活性層(3)より深い一対の溝を形成する工程とメ
サ領域Mを除く上面にP型InPブロック層(5)及び
N型InPブロック層(7)を含むエピタキシャル層を
形成する工程の間に、平坦領域のP型InPクラッド層
(4b)をエッチングする工程を有している。ここで、
図1(a)は上述のInGaAsP/InPダブルヘテ
ロエピタキシャル中にレジスト(10)をマスクとして
ウェットエッチにより一対の溝を形成した後の断面図の
一部である。この後平坦領域のP型InPクラッド層
(4b)をエッチングする工程の一例を図1(b)
(c)、図2(d)に示す。
【0011】図1(b)は、図1(a)に示したレジス
ト(10)を除去し、メサ領域Mをレジスト(11)で
覆った状態の断面図の一部、図1(c)はレジスト(1
1)をマスクとして、ウェットエッチにより、P型In
Pクラッド層(4b)と溝領域の結晶の一部をエッチン
グした状態の断面図の一部である。さらに図2(d)は
上記のレジスト(11)を剥離したのち、メサ領域Mの
上面を除く部分にP型InPブロック層(5)及びノン
ドープInPブロック層(6)を形成した状態の断面図
である。図2(e)はN型InPブロック層(7)、P
型InP層(8)及びP型InGaAsPキャップ層
(9)を順次形成した状態の断面図の一部である。この
ように、本実施例の素子は、一旦形成した溝のメサ領域
Mのみをレジスト(11)で覆い、このレジスト(1
1)をマスクとして再度ウェットエッチにより、平坦領
域のP型InPクラッド層(4b)を約0.6μmエッ
チングしている。
【0012】したがって、本実施例の素子の場合、図2
(d)に示すように、ノンドープInPブロック層
(6)を形成後、前述した(d2 )−(d1 )はおよそ
0.6μm、従来より小さくなり、N型InPブロック
層(7)がメサ領域Mの上面に成長しない条件と溝領域
と平坦領域の境部Kで途切れずに成長する条件の双方を
満たす範囲が広がり、素子製作歩留りは約10%向上し
た。ここで、メサ領域MのP型InPクラッド層(4
a)と平坦領域のP型InPクラッド層(4b)との差
を(d0 )としたとき、(d0 )を大きくするに従い
(d2 )−(d1 )は小さくなり、素子製作歩留りが向
上した。本実施例の素子の場合、(d0 )は0.6μm
としたが、例えば本実施例の素子での結晶成長条件で
は、素子製作歩留りを5%以上向上させるためには、
(d0 )は0.3μm以上にする必要があった。
【0013】[実施例2]次に本発明の第2の実施例に
ついて図4、図5で説明する。本実施例の素子は、図5
(f)に示すように、第1の実施例の素子同様、平坦領
域のP型InPクラッド層(4b)の厚さは0.2μ
m、メサ領域のP型InPクラッド層(4a)の厚さは
0.8μmとして、上述したところの(d0 )を大きく
することによって、(d2 )−(d1 )が小さくなり、
第1の実施例の素子と同様の効果を現出している。一
方、本実施例の素子は、図4(a)〜(c)、図5
(d)〜(f)に示すように、SiO2 (12)をマス
クとしてドライエッチによって1対のストライプ状の溝
を形成したのち、メサ領域Mをレジスト(11)で覆
い、これをマスクとして平坦領域のSiO2 (12)を
エッチングして除去し、次にメサ領域M上のSiO
2 (12)をマスクとしてウェットエッチによってP型
InPクラッド層(4b)と溝をエッチングしている点
が第1の実施例の素子の製法と相違している。
【0014】図4(a)は、SiO2 (12)をマスク
としてドライエッチによってストライプ状の溝を形成し
た状態の断面図の一部、図4(b)はメサ領域Mをレジ
スト(11)で覆った状態の断面図の一部、図4(c)
はレジスト(11)で覆い、これをマスクとして平坦領
域のSiO2 (12)をエッチングして除去した状態の
断面図の一部である。図5(d)は、SiO2 (12)
をマスクとしてウェットエッチによってP型InPクラ
ッド層(4b)と溝をエッチングした状態の断面図の一
部、図5(e)はメサ領域Mの上面を除く部分にP型I
nPブロック層(5)及びノンドープInPブロック層
(6)を形成した状態の断面図の一部、図5(f)はメ
サ領域Mの上面を除く部分にN型ブロック層(7)を形
成したのち、結晶面全面にP型InP層(8)及びP型
InGaAsPキャップ層(9)を順次形成した状態の
断面図の一部である。ここで、第1の実施例の素子の場
合は、ストライプ状の溝を形成したのち、レジスト(1
1)をマスクとして、ウェットエッチにより、P型In
Pクラッド層(4b)と溝の一部をエッチングしている
が、本実施例の素子の場合、溝の全部をエッチングして
いるため、溝中に段差がない。
【0015】これは次に述べる第1の実施例の欠点を改
善した効果に相当する。すなわち、第1の実施例の素子
の場合は、ストライプ状の溝を形成したのち、メサ領域
Mをレジスト(11)で覆う際、レジスト露光時に多少
の目合わせのずれが発生することは避けられず、このた
めレジスト(11)が溝中において左右対象に形成され
ず、図1(f)に示すように、レジスト(11)でより
大きく覆われた側の溝は2回目のウェットエッチでエッ
チングされる領域が小さいため溝体積が小さくなり、反
対側の溝は溝体積が大きくなる。この結果、ノンドープ
InPブロック層(6)を形成後、体積が小さい側の溝
ではノンドープInPブロック層(6)の溝底部上面と
メサ領域MのP型InPクラッド層(4a)上面との高
さの差(d1 )はより小さくなる反面、反対側の溝で
は、ノンドープInPブロック層(6)の溝底部上面と
平坦領域上面との高さの差(d2 )はより大きくなる。
このことは(d2 )−(d1 )が実質的に大きくなるこ
とに相当し、N型InPブロック層(7)が、メサ領域
Mの上面に成長せず、かつ溝領域と平坦領域の境部Kで
途切れずに成長する条件の範囲を狭めることとなる。し
たがって、本第2の実施例の素子の場合、第1の実施例
の不具合が改善され、製造歩留りはさらに向上し、従来
素子に比べ約15%向上した。
【0016】[実施例3]次に本発明の第3の実施例に
ついて述べる。本実施例では、図4及び図5に示す第2
の実施例と同様、SiO2 (12)をマスクとしてドラ
イエッチによってストライプ状の溝を形成しているが、
メサ領域Mをレジスト(11)で覆って、平坦領域のS
iO2 (12)を除去したのちメサ領域M以上のSiO
2 (12)をマスクとしてドライエッチによってP型I
nPクラッド層(4b)と溝をエッチングしている点が
第2の実施例の素子の製法と相違している。第1及び2
の実施例の素子の場合、ウェットエッチによってP型I
nPクラッド層(4b)をエッチングする際、エッチン
グの不安定性のため、P型InPクラッド層(4b)を
十分薄く出来ない場合や、逆にエッチングし過ぎて平坦
領域のInGaAsP活性層(3)をも除去してしま
い、素子特性を損ねる不具合が発生する場合があった
が、本実施例では、ウェットエッチより制御性の良いド
ライエッチによってP型InPクラッド層(4b)をエ
ッチングしているため、P型InPクラッド層(4b)
を狙い目通りの層厚に制御できる。したがって、本実施
例の場合、第1及び2の実施例で述べた効果に加え、さ
らに素子の製造歩留りを向上することができ、従来に比
べ約20%製造歩留りが向上した。
【0017】[実施例4]次に本発明の第4の実施例に
ついて図6及び図7で説明する。本実施例では、図6
(a)に示すように、P型InPクラッド層(4)上に
形成したSiO2 (12)上に、メサ領域Mより広い幅
のストライプ状のレジスト(13)を形成し、これをマ
スクとしてSiO2 (12)の厚さが半減するまでエッ
チングを行い、図6(b)に示すようにSiO2 (1
2)に凸領域を形成する。次に図6(c)に示すように
SiO2 (12)に凸領域と平坦領域にレジスト(1
4)を形成して、これをマスクとして図7(d)に示す
ようにSiO2 (12)をエッチングし、さらにこのよ
うに形成したSiO2 (12)をマスクとしてドライエ
ッチングにより、図7(e)に示すように1対のストラ
イプ状の溝を形成する。ここで、図7(f)に示すよう
にメサ領域MのSiO2 (12)が残る範囲でエッチン
グを行って平坦領域のSiO2 (12)を除去し、その
のち、図7(g)に示すように、上記メサ領域MのSi
2 (12)をマスクとしてドライエッチングにより、
平坦領域のP型InPクラッド層(4b)をエッチング
してその層厚を0.8μmから0.2μmに加工する。
ここで第1〜3の実施例では、溝中にレジストを形成す
る工程があり、この際形成下レジストが付着して残り、
溝中に結晶成長する際の歩留りを悪化させる場合があっ
たが、本実施例ではこのような不具合がない。この結
果、第1〜3の実施例で述べた効果に加え、さらに素子
製造歩留りを向上することができ、従来に比べ約23%
製造歩留りが向上した。
【0018】
【発明の効果】図2(e)において、一般的にN型In
Pブロック層(7)を液相エピタキシャル成長法で結晶
成長する際、溝底部の方が成長速度が速いため、メルト
中の溶質が溝底部へ拡散し、メサ領域(M)上面及び溝
領域と平坦領域の境部(K)では溶質が希薄となって成
長しずらくなる。しかし、メサ領域(M)上では両脇の
溝中へ溶質を供給しているため、溝領域と平坦領域の境
部(K)に比べ、より溶質は希薄となる。このため、か
ろうじてメサ領域(M)上面上に成長せず、溝領域と平
坦領域の境部K部には成長するようなメルトの過飽和度
の許容範囲が存在している。
【0019】また、メルト中での溶質の析出等の不安定
要因によって飽和度は変動し、上記許容範囲を越える場
合があり、これにより製造歩留りが左右されることとな
る。ここで、図2(d)に示した(d2 )が大きくなる
ほど溝領域と平坦領域の境部Kに成長しづらくなり、メ
ルトの飽和度を大きく設定する必要がある。逆に
(d2 )が小さくなるほどN型InPブロック層(7)
をメサ領域M上面上に成長させないために、メルトの過
飽和度を小さく設定する必要がある。したがって、(d
2 )−(d1 )が小さいほど、メルトの過飽和度の許容
範囲が広がることとなる。
【0020】これに対し、本発明によれば、図2(e)
に示すように平坦領域のP型InPクラッド層(4b)
をメサ領域MのP型InPクラッド層(4a)の層厚よ
り薄くした構造を有しているので、(d2 )−(d1
を従来素子より小さくすることができるため、N型In
Pブロック層(7)のメルトの過飽和度の許容範囲を広
くでき、素子製造歩留りを向上できる効果がある。即
ち、一対のストライプ状溝を形成したのち、一対の溝で
挟まれたメサ領域中の活性層上のクラッド層より、好ま
しくは0.3μm以上薄くなるように溝両脇の活性層上
のクラッド層をエッチングして後、ブロック層を形成す
る製法を用いることでブロック層をとぎれにくくして、
製造歩留りを向上するという効果を奏するものである。
また、前記0.3μm以上薄くした構造をとることでリ
ーク電流のないレーザが再現性よく実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の素子の第1の実施例の断面図の一部
及びその製造工程の一部。
【図2】 本発明の素子の第1の実施例の断面図の一部
及び[図1]に続くその製造工程の一部
【図3】 従来素子の断面図の一部。
【図4】 本発明の素子の第2、3の実施例の断面図の
一部及びその製造工程の一部。
【図5】 本発明の素子の第2、3の実施例の断面図の
一部及び[図4]に続くその製造工程の一部。
【図6】 本発明の素子の第4の実施例の断面図の一部
及びその製造工程の一部。
【図7】 本発明の素子の第4の実施例の断面図の一部
及び[図6]に続くその製造工程の一部。
【符号の説明】
1 N型InP基板 2 N型InPバッファー層 3 InGaAsP活性層 4 P型InPクラッド層 4a メサ領域のP型InPクラッド層 4b 平坦領域のP型InPクラッド層 5 P型InPブロック層 6 ノンドープInP層 7 N型InPブロック層 8 P型InP層 9 P型InGaAsPキャップ層 12 SiO2 10,11,13,14 レジスト M メサ領域 K 溝領域と平坦領域の境部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 InP基板上に形成されたInGaAs
    P活性層とInPクラッド層を含むヘテロ接合体中に設
    けられた前記InGaAsP活性層より深い1対の溝で
    挟まれたストライプ状メサ領域上面を除いた半導体表面
    に互いに導電型の違う第1のブロック層と第2のブロッ
    ク層を含んでなる積層構造を形成し、さらに前記ストラ
    イプ状メサ領域上面と前記第2のブロック層を覆って少
    なくともInP層とInGaAsP層を含んでなる半導
    体層を形成した2重チャネル型プレーナ埋込み構造半導
    体レーザにおいて、前記ストライプ状メサ領域両脇の平
    坦領域におけるInGaAsP活性層上のInPクラッ
    ド層が、ストライプ状メサ領域中のInPクラッド層の
    層厚より薄く形成されていることを特徴とする2重チャ
    ネル型プレーナ埋込み構造半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 InP基板上に形成されたInGaAs
    P活性層とInPクラッド層を含むヘテロ接合体中に前
    記InGaAsP活性層より深い1対のストライプ状の
    溝を形成する工程と、前記の1対の溝で挟まれたメサ領
    域中のInGaAsP活性層上に設けられたInPクラ
    ッド層より薄くなるように、溝両脇の平坦領域のInG
    aAsP活性層上に設けられたInPクラッド層をエッ
    チングする工程と、前記の1対の溝で挟まれたストライ
    プ状メサ領域上面を除いた半導体表面に互いに導電型の
    違う第1のブロック層と第2のブロック層を含んでなる
    積層構造を形成し、さらに前記ストライプ状メサ領域上
    面と前記第2のブロック層を覆って少なくともInP層
    とInGaAsP層を含んでなる半導体層を形成する工
    程を少なくとも有することを特徴とする2重チャネル型
    プレーナ埋込み構造半導体レーザの製造方法。
JP19095694A 1994-07-21 1994-07-21 2重チャネル型プレーナ埋込み構造半導体レーザ及び その製造方法 Pending JPH0837338A (ja)

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