JPH0832834B2 - 光ファイバ浸水検知センサ用吸水膨張性樹脂組成物 - Google Patents

光ファイバ浸水検知センサ用吸水膨張性樹脂組成物

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JPH0832834B2
JPH0832834B2 JP62283626A JP28362687A JPH0832834B2 JP H0832834 B2 JPH0832834 B2 JP H0832834B2 JP 62283626 A JP62283626 A JP 62283626A JP 28362687 A JP28362687 A JP 28362687A JP H0832834 B2 JPH0832834 B2 JP H0832834B2
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JP
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water
resin composition
optical fiber
detection sensor
weight
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JP62283626A
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照之 辻田
秀雄 鈴木
弘幸 沢野
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、例えば電気通信ケーブル内に配置され、
この種のケーブルの浸水事故を検知する光ファイバ浸水
検知センサに使用される吸水膨張性樹脂組成物に関する
ものである。
「従来の技術」 近時、電気通信ケーブル内の浸水事故を検知す浸水検
知センサの1つとして、吸水時に体積膨張を起こす吸水
膨張性樹脂組成物と光ファイバとを組み合わせ、ケーブ
ル内に浸水事故が発生した際にこの吸水膨張性樹脂組成
物が浸水を吸収して体積膨張を起こし、この吸水膨張性
樹脂組成物の体積膨張によって光ファイバにマイクロベ
ンディング等の曲げを生じさせ、この光ファイバの曲が
りを後方散乱法などの方法で測定することにより、ケー
ブル内の浸水事故を検知する光ファイバセンサが種々研
究されている。
そして、このような目的で使用される光ファイバ浸水
検知センサ用吸水膨張性樹脂組成物としては、熱可塑性
エラストマーに吸水時に体積膨張を示す吸水性樹脂を混
合したものが用いられている。
「発明が解決しようとする問題点」 しかしながら、従来の光ファイバ浸水検知センサ用吸
水膨張性樹脂組成物は、メルトフローレート(MFR)が
0.05g/10分程度と非常に小さく、溶融流動性が悪い。こ
のため、ケーブルの全線に亙って光ファイバ浸水センサ
を設置する場合に必要となる長尺の樹脂組成物を安定し
て製造することが困難な問題があった。
この発明は上記問題に鑑みてなされたもので、メルト
フローレートを大きくして溶融流動性を向上させ、長尺
の紐状成形体であっても容易に作成することのできる光
ファイバ浸水検知センサ用吸水膨張性樹脂組成物の提供
を目的としている。
「問題点を解決するための手段」 本発明では、熱可塑性エラストマー95〜40重量部とポ
リオレフィン5〜60重量部からなる樹脂100重量部に対
して吸水性樹脂50〜200重量部を混合して吸水膨張性樹
脂組成物とし、問題解決の手段とした。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明による光ファイバ浸水検知センサ用吸水膨張性
樹脂組成物(以下、樹脂組成物と言う。)に使用される
熱可塑性エラストマー(以下、TPEと言う。)として
は、スチレン−ブチレン−スチレン(SBS)、スチレン
−イソプレン−スチレン(SIS)、スチレン−エチレン
−ブチレン−スチレン(SEBS)等のスチレン系エラスト
マーおよびブタジエン系エラストマーなどが好適に使用
される。
また、本発明による樹脂組成物に使用されるポリオレ
フィンとしては、メルトフローレートが3以上のものが
好適に使用され、メルトフローレートが3以上のポリオ
レフィンのうち、特に好適に使用される材料を例示する
と、ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体等
である。
また、本発明による樹脂組成物に使用される吸水性樹
脂としては、ポリアクリル酸塩−ポリアクリル酸共重合
体、ポリビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、ポリ
エチレンオキサイド、澱粉グラフト重合体、カルボキシ
メチルセルロース等が好適に使用される。
そして、これらの材料を用いて樹脂組成物を製造する
には、TPEを95〜40重量部とポリオレフィンを5〜60重
量部を混合してベースポリマーとして、このベースポリ
マー100重量部に対して吸水性樹脂を50〜200重量部混合
し、更にこの樹脂組成物中に、必要に応じて酸化防止剤
を0.05〜1.0重量部混合して製造される。これらの各材
料樹脂は溶融混合することにより、均一に混合すること
ができる。なお、この酸化防止剤は、樹脂組成物の酸化
による性能低下を防止するためのものであって、フェノ
ール系酸化防止剤などが使用される。
そして、この樹脂組成物のメルトフローレートは1.0g
/10分〜2.2g/10分の範囲になっている。ここでのメルト
フローレートは、ASTMD1238によって測定されたもので
ある。メルトフローレートが1.0g/10分未満では溶融流
動性が悪く、長尺の紐状成形体を成形することが困難で
あり、2.2g/10分を越えると溶融流動性が良くなりすぎ
て成形時の成形ムラ、厚み変動などが生じる不都合があ
る。
上記ベースポリマーにおけるポリオレフィンの比率が
60重量部を超えると、樹脂組成物の吸水倍率が低下し、
5重量部以下であると樹脂組成物のメルトフローレート
が大きくならず、溶融流動性を向上させる目的を達し得
ない。また、吸水性樹脂の量がベースポリマー100重量
部に対して50重量部以下であると吸水倍率が小さく、吸
水時の体積膨張が不満足なものとなり、200重量部を越
えると各材料樹脂のコンパウンド化が困難となる。ま
た、酸化防止剤は0.05重量部以下だと酸化防止効果が不
満足なものとなり、1.0重量部以上加えても酸化防止効
果が頭打ちとなる。
上述の各材料を均一に溶融混合することにより、目的
とする樹脂組成物が得られる。
次に、上述の樹脂組成物を用いた光ファイバ浸水検知
センサの例を説明する。
第1図は光ファイバ浸水検知センサの一例を示す図で
あって、符号1は浸水検知センサ、2は吸水膨張体、3
は光ファイバである。この浸水検知センサ1は紐状の吸
水膨張体2の外面に光ファイバ3をスパイラル状に巻回
して構成されている。この吸水膨張体2は上述の樹脂組
成物を長尺の紐状に成形したものである。この樹脂組成
物はメルトフローレートが大きく溶融流動性が良好なの
で、吸水膨張体2が長尺であっても容易に製造すること
ができる。また、光ファイバ3としては、一般の光通信
用として使用されているもの、例えば石英系や多成分系
などの材料からなるシングルモード光ファイバ、マルチ
モード光ファイバなどが使用される。
この浸水検知センサ1は、電気通信ケーブル内の前線
に亙って配置され、ケーブル内に万一浸水事故が発生し
た場合には、浸水箇所近傍の吸水膨張体2が吸水して体
積膨張を起こし、この膨張部分の外側に巻回された光フ
ァイバ3にマイクロベンディング等の曲がりを生じさせ
る。そして、この光ファイバ3に生じた曲がりを後方散
乱法などの方法で測定することにより、ケーブル内の浸
水事故発生の有無および発生位置を正確に検知すること
ができる。
この樹脂組成物は、熱可塑性エラストマー95〜40重量
部にメルトフローレートの大きなポリオレフィン5〜60
重量部を混合してベースポリマーとし、このベースポリ
マー100重量部に対して吸水性樹脂50〜200重量部を混合
したメルトフローレートが1.0〜2.2g/10分のものである
ので、吸水倍率や吸水時のゲル強度を損なうことなく、
樹脂組成物のメルトフローレートを大きくして溶融流動
性を向上させることができる。したがって、この樹脂組
成物を用いれば長尺な光ファイバ浸水検知センサに適用
が可能な長尺な吸水膨張体を容易に製造することができ
る。
なお、この樹脂組成物の使用目的は上述の光ファイバ
浸水検知センサに限定されることなく、種々の用途の吸
水剤や保水剤として使用することができる。
「実施例」 TPEとしてスチレン−ブチレン−スチレンエラストマ
ーを用い、ポリオレフィンとしてポリエチレンを用い、
吸水性樹脂としてポリアクリル酸塩−ポリアクリル酸共
重合体を用い、酸化防止剤としてフェノール系酸化防止
剤を用い、これらの各材料を表1に示すように混合し、
本発明による実施例(4例)を作成した。
またポリオレフィンを用いず、TPEのみをベースポリ
マーとして作成したものを比較例とした。
これら4種類の実施例および比較例について、メルト
フローレート、吸水倍率、吸水後の引張強度、吸水後の
伸びを測定し、それらの物性を比較した。結果を表1に
示す。
表1に示すように、この発明による樹脂組成物は、吸
水倍率やゲル強度を低下させることなく、メルトフロー
レートを大きくすることができた。また、各実施例の樹
脂組成物に溶融押出加工を施して直径1mmの線状に加工
した結果、各実施例の樹脂組成物は良好な加工性を示
し、容易に長尺の線材とすることができた。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明による樹脂組成物は、
熱可塑性エラストマー95〜40重量部にメルトフローレー
トの大きなポリオレフィン5〜60重量部を混合してベー
スポリマーとし、このベースポリマー100重量部に対し
て吸水性樹脂50〜200重量部を混合したメルトフローレ
ートが1.0〜2.2g/10分のものであるので、吸水倍率や吸
水時のゲル強度を損なうことなく、樹脂組成物のメルト
フローレートを大きくして溶融流動性を向上させること
ができる。したがって、この樹脂組成物を用いれば長尺
な光ファイバ浸水検知センサに適用が可能な長尺な吸水
膨張体を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による光ファイバ浸水検知センサ用吸
水膨張性樹脂組成物を光ファイバ浸水検知センサに適用
した例を示す図であって、浸水検知センサの斜視図であ
る。 1……浸水検知センサ、2……吸水膨張体、3……光フ
ァイバ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−263641(JP,A) 特開 昭57−147570(JP,A) 特開 昭61−89254(JP,A) 特開 昭61−31450(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性エラストマー95〜40重量部とポリ
    オレフィン5〜60重量部からなる樹脂100重量部に対し
    て吸水性樹脂50〜200重量部を混合してなり、そのメル
    トフローレートが1.0〜2.2g/10分である光ファイバ浸水
    検知センサ用吸水膨張性樹脂組成物。
JP62283626A 1987-11-10 1987-11-10 光ファイバ浸水検知センサ用吸水膨張性樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0832834B2 (ja)

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