JPH0778109B2 - エチレン系共重合体の混合物の肉薄物 - Google Patents

エチレン系共重合体の混合物の肉薄物

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JPH0778109B2
JPH0778109B2 JP22200787A JP22200787A JPH0778109B2 JP H0778109 B2 JPH0778109 B2 JP H0778109B2 JP 22200787 A JP22200787 A JP 22200787A JP 22200787 A JP22200787 A JP 22200787A JP H0778109 B2 JPH0778109 B2 JP H0778109B2
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知彦 江崎
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐熱性にすぐれた少なくとも二種のエチレン系
共重合体混合物を成形し架橋させてなる肉薄物に関す
る。さらにくわしくは、耐熱性が良好であるばかりでな
く、ヒートシール性についてもすぐれており、しかもブ
ロッキングしないエチレン系共重合体混合物を成形し架
橋させてなる肉薄物に関する。
〔従来の技術〕
現在、エチレンを主成分とするエチレン系重合体、プロ
ピレンを主成分とするプロピレン系重合体は安価なこ
と、成形性が良好なことおよび機械的特性(とりわけ柔
軟性)がすぐれているため、押出成形法、中空成形法
(ブロー成形法)によってフイルム、シート、各種容器
などに成形され、多方向にわたって利用されている。し
かし、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレ
ン(LDPE)およびエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)のごときエチレン単独重合体やエチレンを主成分と
するエチレン系共重合体は、耐熱性の点において満足す
べきものではない。一方、プロピレン単独重合体および
プロピレンを主成分とするプロピレン系共重合体は耐熱
性の点について前記エチレン単独重合体やエチレン系共
重合体に比べて良好であるが、かならずしも満足すべき
ものとは言えない。
また、前記エチレン単独重合体、エチレン系共重合体、
プロピレン単独重合体およびプロピレン系共重合体の肉
薄物では、いずれもブロッキングを緩和するために長鎖
のアルキル基を有する脂肪酸の誘導体や活性剤などのス
リップ剤が添加され、広く用いられているが、使用量が
必要以上に多い場合、ブロッキングは緩和されるけれど
も、ヒートシール性が悪くなるという傾向がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のことから、本発明はこれらの問題点(欠点)がな
く、すなわちフイルムやシートの分野において要望され
ている柔軟性がすぐれているのみならず、耐熱性も良好
であり、しかもヒートシール性を有し、かつブロッキン
グしない肉薄物(フイルム,シート)を得ることであ
る。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
本発明にしたがえばこれらの問題点は、 (A)第1コモノマー成分としてエチレン、第2コモノ
マー成分として不飽和モノカルボン酸、不飽和シカルボ
ン酸、不飽和ジカルボン酸無水物のうち1種以上からな
る共重合体または、さらに第3コモノマー成分としてビ
ニルエステル系化合物、アルキル(メタ)アクリレート
系化合物、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート系
化合物のうち1種以上からなる共重合体のいずれかであ
る共重合体(I)、(B)第1コモノマー成分としてエ
チレン、第2コモノマー成分としてエポキシ基を有し、
かつ少なくとも一個の二重結合を有するモノマーからな
る共重合体または、さらに第3コモノマー成分としてビ
ニルエステル系化合物、アルキル(メタ)アクリレート
系化合物、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート系
化合物のうち1種以上からなる共重合体のいずれかであ
る共重合体(II)ならびに(C)エポキシ樹脂用反応促
進剤とからなる混合物を成形し架橋させてなる肉薄物で
あり、共重合体(I)および共重合体(II)の合計量中
に占める共重合体(I)の混合割合は1〜99重量%であ
り、共重合体(II)中のエポキシ基:共重合体(I)中
のカルボキシル基およびその無水物基の合計量の割合は
モル比で1:0.2〜5.0であり、エポキシ樹脂用反応促進剤
の添加量は共重合体(I)および共重合体(II)の合計
量100重量部に対して0.01〜5.0重量部であり、かつ肉薄
物の厚さは10μmないし5mmであり、さらに肉薄物中の
共重合体(I)および共重合体(II)の合計量に対して
これらの共重合体の沸騰キシレンの抽出残渣は25〜75重
量%であるエチレン系共重合体の混合物を成形し架橋さ
せなる肉薄物、 によって解決することができる。以下、本発明を具体的
に説明する。
(A)共重合体(I) 本発明において使われるエチレン系共重合体(I)は下
記のエチレン系共重合体に大別される。
(1)第1コモノマー成分としてエチレンと第2コモノ
マー成分として不飽和モノカルボン酸またはこれらと第
3コモノマー成分との共重合体〔以下「共重合体
(1)」と言う〕、(2)第1コモノマー成分としてエ
チレンと第2コモノマー成分として不飽和ジカルボン酸
およびもしくはその無水物またはこれらと第3コモノマ
ー成分との共重合体〔以下共重合体(2))」と言う〕 共重合体(1)の第2コモノマー成分である不飽和モノ
カルボン酸の炭素数は一般には3〜20個であり、特に3
〜10個のものが好ましい。好ましい不飽和モノカルボン
酸の代表例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、モノアルキルフマレートおよびモノアルキルマ
レートがあげられる。
また、共重合体(2)の第2コモノマー成分である不飽
和ジカルボン酸およびその無水物の炭素数は通常4〜20
個であり、4〜16個のものが望ましく、とりわけ4〜12
個のものが好適である。好適な不飽和ジカルボン酸およ
びその無水物の代表例としては、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸および3,6−エンドメチ
レン−1,2,3,6−テトラヒドロ−シス−フタル酸(ナデ
ィック酸 )ならびにこれらの不飽和ジカルボン酸の無
水物があげられる。
これらの共重合体(1)および共重合体(2)の第3コ
モノマー成分であるビニルエステル系化合物の炭素数は
一般には多くとも20個(好ましくは、4〜16個、好適に
は、4〜10個)である。好適なビニルエステル系化合物
としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブ
チレートおよびビニルピパレートがあげられる。
また、アルキル(メタ)アクリレート系化合物の炭素数
は通常多くとも20個であり、4〜16個のものが望まし
く、とりわけ4〜10個のものが好適である。好適なアル
キル(メタ)アクリレート系化合物の代表例としては、
メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルア
クリレートおよびエチルメタクリレートがあげられる。
以上の共重合体(1)の場合でも、共重合体(2)の場
合でも、いずれも第三コモノマーの共重合割合は、合計
量としていずれも一般には20モル%以下であり、特に15
モル%以下が好適である、20モル%を越えた共重合体
(I)を使ったとしても、本発明の特徴は発現するが、
その領域のエチレン系共重合体を製造することは経済上
問題がある。
また、共重合体(1)において不飽和モノカルボン酸の
共重合割合は、一般には0.1〜15モル%であり、0.2〜15
モル%が好ましく、特に0.5〜15モル%が好適である。
また、共重合体(2)において不飽和ジカルボン酸およ
びその無水物の共重合割合は、合計量として通常0.1〜1
5モル%であり、0.2〜15モル%が望ましく、とりわけ0.
5〜15モル%が好適である。共重合体(1)および共重
合体(2)の不飽和モノカルボン酸または不飽和ジカル
ボン酸およびその無水物の共重合割合が下限未満では、
得られる架橋物の耐熱性がよくない。一方、上限を超え
ると、それらの共重合体を製造することは経済上問題が
ある。
(B)共重合体(II) また、本発明において用いられる共重合体(II)の第2
コモノマー成分である「エポキシ基を有し、かつ少なく
とも一個の二重結合を有するモノマー」(以下「エポキ
シ系化合物」と言う)の代表例は、一般式が下式
〔(1)式および(II)式〕で示されるものがあげられ
る。
(I)式および(II)式において、R1,R2,R3およびR4
水素原子または炭素数が1〜6個のアルキル基が好まし
く、特に1〜4個のアルキル基が好適である。
上記(I)式および(II)式で示される好適なエポキシ
系化合物の代表例としては、グリシジルメタアクリレー
ト、グリシジルアクリレート、α−メチルグリシジルア
クリレート、α−メチルグリシジルメタクリレート、ビ
ニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテルお
よびメタリルグリシジエテーテルがあげられる。
本発明の共重合体(II)は前記エチレンとエポキシ系化
合物との共重合体でもよく、エチレンおよびエポキシ系
化合物と前記第3コモノマー成分との多元共重合体でも
よい。
この共重合体において、エポキシ系化合物の共重合割合
は、一般には0.1〜15モル%であり、0.1〜10モル%が望
ましく、とりわけ0.2〜10モル%が好適である。エポキ
シ系化合物の共重合割合が下限未満では、架橋が不充分
であり、耐熱性が良好な架橋物を得ることができない。
一方、15モル%を超えた共重合体では、この共重合体の
製造上および経済上の点から好ましくない。
第3コモノマー成分の共重合割合は、前記の共重合体
(I)の場合と同じ理由で、前記の共重合範囲のものが
好ましい。
これらの共重合体(I)および共重合体(II)は500〜2
500kg/cm2の超高圧下、120〜260℃の温度において遊離
基発生剤(主として、有機過酸化物)を用いてラジカル
重合させることによって工業的に生産され、多方面にわ
たって利用されているものであり、これらの製造方法に
ついてもよく知られている。
これらのエチレン系共重合体のメルトフローインデック
ス(JIS K−7210に準拠し、条件が4で測定、以下「MF
R」と言う)は、いずれも通常0.01〜100g/10分であり、
0.05〜50g/10分のものが好ましく、特に0.1〜50g/10分
のものが好適である。
(C)反応促進剤 本発明に使われる反応促進剤はエポキシ樹脂の硬化剤と
して広く知られているものであり、その代表例はたとえ
ば垣内弘編“エポキシ樹脂”(昭晃堂、昭和54年発行)
の第26頁ないし第29頁、第32頁ないし第35頁、第109頁
ないし第128頁、第185頁ないし第188頁、第330頁および
第331頁に記載されているものがあげられる。
この反応促進剤の代表的なものとしては、(III)式で
示される第一級、第二級または第三級のアミン、酸、ア
ルカリ性化合物および(IV)式で示されるアンモニウム
塩類があげられる。
(III)および(IV)式において、R6,R7,R8およびR9
それぞれ同一でも異種でもよく、水素原子、炭素数が1
〜32個であるアルキル基、アリール基、アルカリル基お
よびアラルキル基からえらばれる炭化水素基であるが、
同時にすべて水素原子ではない。Xはハロゲン原子であ
る。これらの式において、R6ないしR9の炭素数が12個以
下の炭化水素基が好ましい。また、Xが塩素原子および
臭素原子が望ましい。
該反応促進剤の代表例としては、エタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルア
ミン、ジエチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロ
ピルアミン、n−ブチルアミン、N,N−ジメチルアミノ
エタノール、N,N−ジエチルアミノエタノール、モルホ
リン、ビペリジン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノエ
チルアクリレート、N,N−ジメチルアミノメタクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミ
ン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ヘキサメチレンテ
トラミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルピペ
ラジンおよびN−メチルモルホリンのごとき第三級アミ
ン、p−トルエンスルホン酸および水酸化カリウムのご
とき酸性化合物またはアルカリ性化合物ならびにトリメ
チルベンジルアンモニウムクロライド、テトラエチルア
ンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロ
ライドおよびセチルトリメチルアンモニウムクロライド
のごときアンモニウムのハロゲン塩、さらに塩化亜鉛が
あげられる。とりわけ、N,N−ジメチルベンジルアミン
およびp−トルエンスルホン酸が好適である。
本発明の混合物を製造するにあたり、共重合体(I)と
して、エチレンとα,β−不飽和モノカルボン酸もしく
はα,β−不飽和ジカルボン酸との共重合体またはこれ
らと第3コモノマー成分との多元共重合体を使用する場
合、前記共重合体(II)と後記のごとく加熱することに
よって本発明の架橋物を製造することができる。しか
し、エチレンとα,β−不飽和ジカルボン酸の無水物の
共重合体またはこれらと第3コモノマー成分との多元共
重合体を用いる場合、共重合体(II)と加熱のみでは、
架橋が不完全である。このとこから、「沸点が150℃以
上である有機化合物またはポリマーであり、かつヒドロ
キシル基(−OH基)およびカルボキシル基(−COOH基)
を有するもの」(以下「有機化合物など」と言う)を使
うことによって架橋を達成することができる。
(D)有機化合物など 以上のごとき特性を有する有機化合物などの代表例とし
ては、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体のけん化物、
エチレンとヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと
の共重合体ならびにエチレンまたはプロピレンを主成分
とする重合体(単独重合体も含む)にエチレンと炭素数
が多くとも20個のモノカルボン酸またはハーフエステル
を有するモノマーとの共重合体、α,β−不飽和モノカ
ルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸またはその無水
物をグラフト重合させることによって得られる変性オレ
フィン系重合体があげられる。また、有機化合物として
は、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリンおよびポリプロピレン
グリコールがあげられる。
(E)混合割合 本発明の混合物において、共重合体(I)および共重合
体(II)の合計量中に占めるいずれかの共重合体の混合
割合は1〜99重量%〔すなわち、共重合体(I)の混合
割合は1〜99重量%、エチレン系共重合体(II)の混合
割合は99〜1重量%〕であり、5〜95重量%が望まし
く、とりわけ10〜90重量%が好適である。これらの共重
合体の合計量中に占めるいずれかの共重合体の混合割合
が1重量%未満では、混合物の架橋性が不充分であり、
得られる架橋物の耐熱性がよくない。
また、共重合体(I)および共重合体(II)の合計量10
0重量部に対する前記反応促進剤の混合割合は0.01〜5.0
重量部であり、0.02〜5.0重量部が好ましく、特に0.05
〜4.0重量部が好適である。共重合体(I)および共重
合体(II)の合計量100重量部に対する反応促進剤の混
合割合が0.01重量部未満では、ブロッキングの改良効果
が乏しい。一方、5.0重量部を超えるならば、肉薄物が
変形し易く、しかも成形性がよくない。
また、有機化合物などを混合させる場合、これらのエチ
レン系共重合体の合計量100重量部に対して一般には多
くとも10重量部であり、5重量部以下が好ましい。エチ
レン系共重合体の合計量100重量部に対して10重量部を
超えて混合させたとしても、さらに架橋性を向上するこ
とができず、むしろ得られる架橋物の物性の点で好まし
くない。
なお、混合物中の共重合体(I)のエポキシ基に対する
共重合体(II)のカルボキシル基およびその無水物基の
合計量の割合はモル比で0.2〜5.0であり、0.3〜3.0が望
ましく、とりわけ0.5〜2.0が好適である。エポキシ基に
対するカルボン酸基およびその無水物基の合計量の割合
がモル比で0.2未満でも、5.0を超える場合でも、いずれ
も良好な耐熱性を有する架橋物を得ることができない。
(F)混合方法 本発明の混合物を製造するには、これらの共重合体
(I)および共重合体(II)あるいはこれらのエチレン
系共重合体と前記有機化合物などを均一に混合させれば
よい。このさい、オレフィン系重合体の分野において一
般に用いられている光、酸素および熱に対する安定剤、
滑剤、可塑剤、帯電防止剤、難燃化剤、充填剤、着色剤
のごとき添加剤を添加(配合)させてもよい。
混合方法としてはオレフィン系重合体の分野において一
般に行なわれているヘンシェルミキサーのごとき混合機
を使ってドライブレンドしてもよく、バンバリー、押出
機およびロールミルのごとき混合機を用いて溶融混練さ
せる方法があげられる。このさい、あらかじめドライブ
レンドし、得られる混合物を溶融混練させることによっ
てより均一な混合物を得ることができる。溶融混練する
さい、混合成分が実質に架橋反応しないことが必要であ
る(かりに架橋すると、得られる混合物を後記のように
成形加工するさいに成形性が悪くなるばかりでなく、目
的とする形成物の形状や成形物を架橋する場合に耐熱性
を低下させるなどの原因となるために好ましくない)。
このことから、溶融混練する温度は使われる共重合体
(I)および共重合体(II)の種類ならびに配合量さら
に前記反応促進剤の添加の有無にもよるが、室温(20
℃)ないし150℃が望ましく、140℃以下が好適である。
この「実質的に架橋しない」の目安として、混合物中の
前記の共重合体(I)および共重合体(II)の合計量に
対して抽出残渣が一般には15重量%以下であることが好
ましく、10重量%以下が好適であり、5重量%以下が最
適である。
(G)成形方法など このようにして得られた混合物または添加剤を配合させ
た混合物はオレフィン系重合体の分野において一般に行
なわれているT−ダイ法またはサーキュラーダイ法によ
って肉薄物(フイルムあるいはシート)を成形すること
ができる。前記の混練の場合でも、これらの成形の場合
でも、いずれも使われている重合体が溶融する温度で実
施する必要がある。しかし、高い温度では重合体が分解
する。これらのことから、成形温度は、通常110〜280℃
であり、とりわけ120〜250℃が望ましい。
以上のようにして得られる本発明の混合物の肉薄物は、
その抽出残査は25〜75重量%である。かりに抽出残査が
25重量%未満では、耐熱性がよくない。一方、75重量%
を超えるならば、ヒートシール性がよくない。
このようにして得られる肉薄物の厚さは、一般には10μ
mないし5mmであり、10μmないし4mmが望ましく、10μ
mないし3mmが好適である。
前記の成形時において抽出残査は前記の理由で15重量%
以下が好ましく、10重量%以下が好適であり、とりわけ
5重量%以下が最適である。
〔実施例および比較例〕
以下、実施例によって本発明をさらにくわしく説明す
る。
なお、実施例および比較例において、ヒートシール性は
サンプルを15mm幅に切り、100〜140℃のシール温度で、
圧力が2kg/cm2の条件下で1秒間シールさせ、テンシロ
ン型引張試験紙を使って測定した。さらに、耐熱テスト
は300℃のハンダ浴上にサンプル(4×4cm)をのせ、3
分間後の変形を肉眼で観察した。また、ブロッキング性
は第1図にその断面図が示されている粘着測定器を使っ
て測定した。この図面において、1は上部のテンシロン
取付け装置であり、2はサンプル〔肉薄物(フイルムま
たはシート)〕である。また、3はマグネットであり、
4は下部のテンシロン取付け装置である。さらに、5は
サンプル取付けプレートである。まず、サンプル2はサ
ンプル取付けプレート5によって保持され、マグネット
3によって固定される。このように固定されたサンプル
3は上部のテンシロン取付け装置1と下部のテンシロン
取付け装置4をテンシロン(引張機)によって引張ら
れ、両サンプルが引き放れた時の引張強度を求めて値と
した。
実施例1〜4,比較例1〜5 共重合体(I)および共重合体(II)との混合物とし
て、MFRが270g/10分であり、かつアクリル酸の共重合割
合が25重量%であるエチレン−アクリル酸共重合体20重
量部とMFRが7.0g/10分であり、かつ酢酸ビニルの共重合
割合が5.0重量%であり、しかもグリシジルメタアクリ
レートの共重合割合が10重量%であるエチレン−酢酸ビ
ニル−グリシジルメタアクリレート三元共重合体80重量
部とからなる混合物〔以下「混合物(a)」と言う〕、
該混合物(a)100重量部にm−キシレンジアミン(反
応促進剤として)2.0重量部を混合させたもの〔以下
「混合物(b)」と言う〕、MFRが210g/10gであり、か
つ無水マレイン酸との共重合割合が2.6モル%であり、
しかもエチルアクリレートの共重合割合が9.5%であ
り、さらに加水分解率が100%であるエチレン−無水マ
レイン酸−エチルアクリレート三元共重合体40重量部と
MFRが7.0g/10分であり、かつ酢酸ビニルの共重合割合が
2.0モル%であり、しかもグリシジルメタアクリレート
の共重合割合が2.3モル%であるエチレン−酢酸ビニル
−グリシジルメタアクリレート三元共重合体60重量部と
からなる混合物〔以下「混合物(c)」と言う〕および
この混合物(c)100重量部にp−トルエンスルホン酸
(反応促進剤として)2.0重量部を混合させたもの〔以
下「混合物(d)と言う〕をそれぞれドライブレンドに
よって製造した。
このようして得られた各混合物をインフレーション成形
機(シリンダー径60mm)を用い、シリンダー部のC1,C2
およびC3ならびにヘッドおよびダイの温度をそれぞれ95
℃、95℃、110℃、100℃および100℃に設定し、フイル
ム成形を行ない、いずれも厚さが50μmであり、かつ透
明であり、しかもゲルやフィッシュアイのないきれいな
未架橋肉薄物を製造した。
このようにして得られた各未架橋フイルムをテフロンシ
ートの間にはさみ、温度が200℃および圧力が150kg/cm2
の加圧下で時間を変えてプレスし、第1表に抽出残渣が
示されている肉薄物を製造した。このようにして得られ
た肉薄物を第1表に示されているヒートシール温度が条
件でシールさせた。シールされた各肉薄物のヒートシー
ル強度の測定、ブロッキング性の測定および耐熱性のテ
ストを行なった。それらの結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明のエチレン系共重合体の混合物を成形し架橋させ
なる肉薄物は下記のごとき効果を発揮する。
(1)耐熱性が極めてすぐれている。
(2)ヒートシール性が良好である。
(3)ブロッキング性がすぐれている。したがって、成
形性が良好であり、しかも成形された肉薄物またはその
肉薄物から二次加工された成形品(たとえば、袋)を保
管や取り扱うさいに好都合である。
本発明の肉薄物は以上のごとき効果を発揮するために多
方向にわたって利用することができる。代表的な用途と
して、ラップフイルム、レトル用容器およびフイルム
(袋も含む)および各種シーラント材のごとき各種食品
の容器やフイルム(袋も含む)があげられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例および比較例において得られたサンプル
の測定に使用した粘着測定器の断面図である。 1……上部のテンシロン取付け装置、2……サンプル
(肉薄物)、3……マグネット、4……下部のテンシロ
ン取付け装置、5……サンプル取付けプレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 23:00 63:00 B29L 7:00 (56)参考文献 特開 昭62−129341(JP,A) 特開 昭61−238846(JP,A) 特開 昭61−28544(JP,A) 特開 昭57−87408(JP,A) 特開 昭57−21465(JP,A) 特公 昭48−38617(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)第1コモノマー成分としてエチレ
    ン、第2コモノマー成分として不飽和モノカルボン酸、
    不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボン酸無水物のうち
    1種以上からなる共重合体または、さらに第3コモノマ
    ー成分としてビニルエステル系化合物、アルキル(メ
    タ)アクリレート系化合物、アルコキシアルキル(メ
    タ)アクリレート系化合物のうち1種以上からなる共重
    合体のいずれかである共重合体(I)、 (B)第1コモノマー成分としてエチレン、第2コモノ
    マー成分としてエポキシ基を有し、かつ少なくとも一個
    の二重結合を有するモノマーからなる共重合体または、
    さらに第3コモノマー成分としてビニルエステル系化合
    物、アルキル(メタ)アクリレート系化合物、アルコキ
    シアルキル(メタ)アクリレート系化合物のうち1種以
    上からなる共重合体のいずれかである共重合体(II)、 ならびに (C)エポキシ樹脂用反応促進剤 とからなる混合物を成形し架橋させてなる肉薄物であ
    り、共重合体(I)および共重合体(II)の合計量中に
    占める共重合体(I)の混合割合は1〜99重量%であ
    り、共重合体(II)中のエポキシ基:共重合体(I)中
    のカルボキシル基およびその無水物基の合計量の割合は
    モル比で1:0.2〜5.0であり、エポキシ樹脂用反応促進剤
    の添加量は共重合体(I)および共重合体(II)の合計
    量100重量部に対して0.01〜5.0重量部であり、かつ肉薄
    物の厚さは10μmないし5mmであり、さらに肉薄物中の
    共重合体(I)および共重合体(II)の合計量に対して
    これらの共重合体の沸騰キシレンの抽出残渣は25〜75重
    量%であるエチレン系共重合体の混合物を成形し架橋さ
    せてなる肉薄物。
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