JPH0739514B2 - 農業用フィルム - Google Patents

農業用フィルム

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JPH0739514B2
JPH0739514B2 JP59229079A JP22907984A JPH0739514B2 JP H0739514 B2 JPH0739514 B2 JP H0739514B2 JP 59229079 A JP59229079 A JP 59229079A JP 22907984 A JP22907984 A JP 22907984A JP H0739514 B2 JPH0739514 B2 JP H0739514B2
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ethylene
film
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周治 北村
清彦 中江
晃造 児谷
英雄 子川
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住友化学工業株式会社
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
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    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

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  • Greenhouses (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリオレフィン系樹脂100重量部とエチレン含
有量85〜93モル%で、X線による結晶化度が10〜30%、
およびシートに成形したときの引張衝撃強度500kg−cm/
cm2以上であるエチレン−αオレフィンランダム共重合
体5〜70重量部からなる組成物を製膜してなる農業用フ
ィルムに関するものである。
従来、農業用ハウスやトンネル等の被覆材としてはポリ
塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルムやエチレン
−酢酸ビニル共重合体フィルム等のオレフィン系樹脂フ
ィルム等使用されているが、ポリ塩化ビニルフィルムは
使用中にフィルム中に含まれる可塑剤がフィルム表面に
フリードする影響で塵埃が吸着して光線透過性が著しく
損なわれハウス内の温度上昇を妨げるという欠点がある
と共に使用後焼却処理をすると塩酸ガスが発生するため
廃棄処理がむづかしいという問題がある。
また、オレフィン系樹脂フィルムはフィルム中に可塑剤
を含まず化学構造も安定しているため、長期の使用中に
光線透過性はほとんど変らないし、焼却しても有害ガス
の発生がない点ではポリ塩化ビニルフィルムよりすぐれ
るが、このフィルムはポリ塩化ビニルフィルムに比べて
ハウスやトンネルに被覆した時、ハウスやトンネルのフ
ィルム押えバンドや骨材パイプとの接触部で風によるバ
タツキとか換気のためのフィルム開閉などで摩擦破れが
起りやすいため耐候性が安定してすぐれているものの長
期耐用の被覆フィルムとしては問題があった。
本発明は、上述のようなポリオレフィン系樹脂における
農業用フィルムとしての問題点を解決し、耐摩擦破れ性
にすぐれた農業用フィルムを提供するため鋭意研究を重
ねた結果、ポリオレフィン系樹脂とエチレン含有量85〜
93モル%で、X線による結晶化度が10〜30%、およびシ
ートに成形したときの引張衝撃強度500kg−cm/cm2以上
であるエチレン−αオレフィンランダム共重合体とを配
合して得られた組成物を製膜してなるフィルムが、従来
のものに比して極めて効果的であることを見い出した。
本発明において、ポリオレフィン系樹脂としては、密度
が0.92g/cm3以上0.93g/cm3以下であるα−オレフィンの
単独重合体またはα−オレフィンを主成分とする他の単
量体との共重合体またはエチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メチル
メタアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メ
チルメタアクリレート共重合、アイオノマー樹脂を使用
することができる。
これら樹脂はメルトインデックスが0.3g/10分以上2g/10
分以下が好ましい。メルトインデックスが0.3g/10分よ
り小さいと製膜加工がしにくく、またメルトインデック
スが2g/10分を越えるとフィルム強度が弱くなり好まし
くない。
これらのうちでは、低密度ポリエチレンおよびエチレン
−酢酸ビニル共重合体が他の樹脂に比べて透明で柔軟な
フィルムを安価に得られるので好ましい。
本発明で用いられるエチレン−αオレフィンランダム共
重合体は、エチレン−ブテン−1ランダム共重合体、エ
チレン−プロピレンランダム共重合体などのエチレン含
有量85〜93モル%のランダム共重合体であり、X線によ
る結晶化度が10〜30%、およびシートに成形したときの
引張衝撃強度500Kg−cm/cm2以上のものである。エチレ
ン含有量が85モル%未満であるポリオレフィン系樹脂に
配合して製膜した時フィルムにべとつきを生じ開口性を
悪くし、エチレン含有量が93モル%を越す場合、フィル
ムの柔軟化がはかれす好ましくない。これら樹脂はメル
トインデックスができるだけ小さいものが好ましいが、
むしろ樹脂そのもののシート成形したときの引張衝撃強
度が500Kg−cm/cm2以上のものが好ましい。引張衝撃強
度が500Kg−cm/cm2より低強度の場合、ポリオレフィン
系樹脂に配合して製膜した時フィルムの強靭さが低下
し、耐摩擦性が発現されないため好ましくない。
本発明で用いられるエチレン−αオレフィンランダム共
重合体は、市販品を容易に入手可能である。また、ポリ
オレフィン系樹脂100重量部に対するエチレン−αオレ
フィンランダム共重合体の配合量は5重量部〜70重量
部、さらには10重量部〜50重量部がより好ましい。該配
合物の配合量が5重量部未満であると、得られるフィル
ムの耐摩擦性効果が顕著に認められず、また配合量が70
重量部を越えると、得られるフィルムの熱融着温度が低
下して農業用ハウス等の被覆材として使用できなくなる
ので好ましくない。
本発明の実施方法は、ポリオレフィン系樹脂と該エチレ
ン−αオレフィンランダム共重合体をロール型またはバ
ンバリー型の混合機あるいは押出機などで混合もしくは
混練するといった通常の方法で混入し、次いで例えばイ
ンフレーション加工、カレンダー加工、Tダイ加工等の
通常の成形加工方法でフィルム状に成形する。以上のよ
うにして得られるフィルム中には例えばソルビタンモノ
ステアレートのようなソルビタン脂肪酸エステルやグリ
セリンモノステアレートやポリグリセリントリステアレ
ートのようなグリセリン脂肪酸エステルなどの防曇剤を
本発明の組成物に対して0.5〜3重量部添加して用いる
ことも有効であり、また適当な熱や光に対する安定剤、
紫外線吸収剤、帯電防止剤などを適宜混入することも有
効である。
本発明によって得られたポリオレフィン系樹脂フィルム
は、ハウス、トンネル等の被覆用フィルムとして用いた
場合、押えバンドや骨材パイプとの耐摩擦破れ性に関し
てすぐれた性能を有し、農業用フィルムとしてきわめて
有用である。
次に実施例をあげて本発明を説明するが、これも実施例
は単に例示的なものであってこれらに限定されるもので
はない。
実施例および比較例に示した密度およびメルトインデッ
クス(MI)はポリエチレン、エチレン−αオレフィン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などポリエチレ
ン系樹脂(以下ポリエチレン系樹脂とよぶ)はJIS−K
−6760に規定された方法で、ポリプロピレンについては
JIS−K−6758に規定された方法で測定した値を示し
た。
また、透明性はJIS−K−6714に準拠してヘイズメータ
ーを用いて曇価ならびに全光線透過率を測定しその尺度
とした。また、ハウスやトンネルなどの押えバンドや骨
材パイプと被覆フィルムの耐摩擦破れ性は、図1に示し
た試験装置を用いて、押えバンドの緊張度5%で試験フ
ィルムの開閉動作が12回/分、開き角度60゜で試験を行
ない、フィルムのスソ切れあるいは摩擦による穴あきな
どが生じた回数で示した。
押えバンドは石本マオラン製ハウスマイカ線(幅10mm)
を用い、骨材パイプはハウス用直径22mmの鉄パイプを半
径50cmの半円に曲げたものを用い、パイプ間距離を50cm
として試験した。
なお、押えバンドの緊張度は試験フィルムを押えバンド
で押えた時のフィルム張力に反映するものであり、以下
の式を用いて緊張度とした。
さらに、エチレン−αオレフィンランダム共重合体の引
張衝撃強度はASTM D−1822(68)に規定された方法でS
形テストピースを用いて測定した値を示した。
実施例1 酢酸ビニル含有量が15重量%のエチレン−酢酸ビニル共
重合体(MI=1.5g/10分)100重量部とタフマー A−40
85(エチレン含有量92モル%、X線による結晶化度15
%、MI=3.5g/10分、引張衝撃強度640Kg−cm/cm2のエチ
レン−ブテン−1ランダム共重合体、三井石油化学工業
社製)30重量部を5バンバリーミキサーで樹脂温度13
0〜150℃、10分間混練後、押出機により造粒ペレットを
製造した。
次いで、口径100mmのインフレーションダイスを備えた
口径40mmの押出機を用いて上記造粒ペレットを溶融ゾー
ン180℃、ダイス温度190℃、吐出量5Kg/hr、ブローアッ
プレシオ2.1、フロストライン距離200〜350mm、引取速
度5m/mmの条件で折径300mm、厚み0.075mmの透明フィル
ムを得た。得られたフィルムの全光線透過率、曇価、耐
摩擦破れ性を測定した結果をまとめて表1に示した。
実施例2〜6 実施例1において酢酸ビニル含有量15重量%のエチレン
酢酸ビニル共重合体に代えて高圧法低密度ポリエチレン
(密度0.925g/cm3、MI=1.7g/10分)、エチレン−ブテ
ン−1共重合体(エチレン含有量94モル%、密度0.920g
/cm3、MI=2.1g/10分)、エチレン−4−メチル−1ペ
ンテン共重合体(エチレン含有量97モル%、密度0.920g
/cm3、MI=2g/10分)、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(エチレン含有量5重量%、MI=0.9g/10分)、エチレ
ン−メチルメタアクリレート共重合体(メチルメタアク
リレート含有量5重量%、MI=1.2g/10分)をそれぞれ
使用して、以下の配合で実施したほかは実施例1をくり
返した。得られたフィルムの性能をまとめて表1に示し
た。
比較例1〜3 実施例1〜3においてエチレン−ブテン−1ランダム共
重合体を配合しない場合について、実施例と同様のフィ
ルム成形を行い得られたフィルムの性能をまとめて表1
に示した。
比較例4 実施例6においてエチレン−ブテン−1ランダム共重合
体を配合しない以外は実施例をくり返した。得られたフ
ィルムの性能を表1に示した。
比較例5 実施例1において使用したエチレン−ブテン−1ランダ
ム共重合体のタフマーA4085に代えて、タフマーA20090
(エチレン含有量94モル%、X線による結晶化度23%、
MI=19.4g/10分、引張衝撃強度356Kg−cm/cm2のエチレ
ン−ブテン−1ランダム共重合体、三井石油化学製)を
使用した以外は実施例1をくり返した。
得られたフィルムの性能を表1に示した。
【図面の簡単な説明】
図1(a)は本発明フィルムの試験に用いた摩擦破れ試
験装置の概略断面図、(b)はその右側面図を示す。 試験フィルム 押えバンド パイプ骨材 フィルムつかみ具 ガイド フィルム開閉アーム
フロントページの続き (72)発明者 児谷 晃造 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 子川 英雄 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−116735(JP,A) 特開 昭55−144127(JP,A) 特開 昭55−34264(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
    −アクリル酸共重合体、エチレン−メチルメタアクリレ
    ート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メチルメタアク
    リレート共重合体、アイオノマー樹脂から選ばれるポリ
    オレフィン系樹脂または、α−オレフィンを主成分とす
    る他の単量体との共重合体、または密度が0.92g/cm3
    上0.93g/cm3以下であるα−オレフィンの単独重合体を1
    00重量部とエチレン含有量85〜93モル%で、X線による
    結晶化度が10〜30%およびシートに成形したときの引張
    衝撃強度が500Kg−cm/cm2以上であるエチレン−α−オ
    レフィンランダム共重合体5〜70重量部からなる組成物
    を製膜してなる耐摩擦破れ性にすぐれた透明ポリオレフ
    ィン系農業用被覆フィルム。
  2. 【請求項2】農業用被覆フィルムが、農業用ハウスまた
    はトンネル被覆フィルムである特許請求の範囲第1項記
    載の透明ポリオレフィン系農業用被覆フィルム。
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