JPH08328341A - 多色画像形成方法 - Google Patents

多色画像形成方法

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JPH08328341A
JPH08328341A JP7154128A JP15412895A JPH08328341A JP H08328341 A JPH08328341 A JP H08328341A JP 7154128 A JP7154128 A JP 7154128A JP 15412895 A JP15412895 A JP 15412895A JP H08328341 A JPH08328341 A JP H08328341A
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建彦 千葉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バランスの取れた色相及びドット忠実性を有
し、かつ、黒文字混在の画像においても画像に違和感の
ない均一な画像を有するフルカラー画像を得ることがで
きる多色画像形成方法を提供することにある。 【構成】 少なくともイエロートナー,マゼンタトナー
及びシアントナーを現像・転写・定着する多色画像形成
方法において、該イエロートナー,マゼンタトナー及び
シアントナーの重量平均径が9μm以下であり、少なく
とも各単色画像の光沢度が50以下であり、該各単色画
像においてイエロートナー,マゼンタトナー及びシアン
トナーそれぞれの色相角h*及び明度L*が、 85≦h*(Y)≦100、80≦L*(Y)≦110 345≦h*(M)≦359、30≦L*(M)≦50 245≦h*(C)≦265、40≦L*(C)≦60 を示すトナーであることを特徴とする多色画像形成方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真,静電印刷法
などにおいて形成される静電荷像を現像する静電荷像現
像用トナーを用いる多色画像形成方法に関する。さらに
詳しくは、少なくとも着色剤を含有する単量体組成物を
水性懸濁重合して得られた静電荷像現像用トナーを用い
る多色画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタルフルカラー複写機やプリ
ンターが実用化され、解像力・階調性はもとより色むら
のない色再現性に優れた高画質画像が得られるようにな
ってきた。
【0003】デジタルフルカラー複写機においては、色
画像原稿をB(ブルー)・G(グリーン)・R(レッ
ド)の各色フィルターで色分解した後、オリジナル画像
に対応した20μm〜70μmのドット径からなる潜像
をY(イエロー)・M(マゼンタ)・C(シアン)・B
(ブラック)の各色現像剤を用い減色混合作用を利用し
て現像するが、白黒複写機と比べ多量の現像剤を感光体
から転写材に転写させる必要があることや、将来の更な
る高い画質化に対応すべくより微小ドットに対応した現
像剤の微小径化の要求が予想される。
【0004】しかし、高画質化の要求に伴いトナー粒径
を小さくすると、フルカラー画像の解像力や鮮映度は確
かに満足のゆく方向となるが、微粒に伴って様々な影響
があることがわかってきた。
【0005】まず、トナー粒径を小さくすると、それだ
け着色剤の偏在により帯電特性が影響を受けやすくなる
という問題が生じてくる。したがって、従来以上にカラ
ートナー各色の分散が良好でバランスのとれた色相及び
分光反射特性と十分な彩度を有するトナーが要求され
る。
【0006】次に、トナー粒径を小さくすると、光が更
に散乱されやすくなるために画像の色度・明度や濃度等
が変化し、従来の技術とは異なる色構成が必要となって
くるという問題も生じてくる。これは近年のプリンター
の普及に伴うあらたなユーザー指向、すなわち写真製版
印刷等の他の光沢のない印刷物と同様な画像を好むとい
う傾向に合わせた画像を得たとき顕著に現れる。
【0007】すなわち従来の技術では、定着したトナー
は光に対して乱反射して色再現を妨げることが無いよ
う、トナー粒子の形が判別できないようにほぼ完全溶融
に近い状態になることが必要であり、数種のトナー層の
重ね合せがなされているカラー画像では上部トナー層が
下部トナー層を妨げない透明性を有する必要があった。
【0008】そしてこの考えに基づき特開昭59−26
757号公報,特開昭63−70271号公報,特開平
1−230072号公報,特開平2−293860号公
報,特開平6−11898号公報等で示されるように各
イエロー/マゼンタ/シアン/ブラックその他の構成が
各種提案されてきた。
【0009】しかし、写真製版印刷等の他の印刷物との
間に光沢の差がない画像を得ようとすると、どうしても
紙の光沢度に近い値に定着する必要が生じ、トナー粒子
の完全溶融の無い状況となるため、微粒子トナーの散乱
光の影響が顕著になり上記発明の色空間構成では不充分
になってきた。
【0010】またプリンター市場においては、黒文字が
混在した画像が出力される機会が多々存在するが、従来
の技術では黒文字とカラー画像との間にトナーのり量の
差があるため光沢度の差が生じ、結果として光沢度の高
いカラー画像が「浮き出る」ように見えてしまう。
【0011】さらに画像表面の光が散乱し画像濃度が低
下するため、対策としてトナーの着色力を上げると、カ
ブリが目立つようになることが分かってきた。
【0012】すなわち、定着時にトナー飛散した部分は
熱量が相対的に充分与えられるため、画像の光沢度が高
くなり結果として飛散部分の画像濃度が高くなる。そし
てこのためにカブリが目立つようになる。
【0013】また、近年さらなる電子写真技術の応用と
して鋼材・布等へ画像を再転写加工する動きが生じてい
るが、このような加工品の場合は、屋外で使用されやす
いというその用途から従来以上の耐熱・耐光性が必要と
される。
【0014】以上述べてきたいろいろな課題に対して、
それらを全て満足し得るフルカラートナーが無いのが現
状である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き欠点を解決し、光沢度の低い画像上で極めて鮮明
な色彩が得られる多色画像形成方法を提供するものであ
る。
【0016】すなわち本発明の目的は、少なくともイエ
ロートナー・マゼンタトナー・シアントナーを用いる多
色画像形成方法において、バランスの取れた色相及びド
ット忠実性を有するトナーを用いた多色画像形成方法を
提供するものである。
【0017】本発明の別の目的は、黒文字混在の画像に
おいても画像に違和感のない均一な画質を有する多色画
像形成方法を提供するものである。
【0018】本発明の別の目的は、耐熱耐光性に優れた
静電荷像現像用カラートナーを用いた多色画像形成方法
を提供するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、少な
くともイエロートナー,マゼンタトナー及びシアントナ
ーを現像・転写・定着する多色画像形成方法において、
該イエロートナー,マゼンタトナー及びシアントナーの
重量平均径が9μm以下であり、少なくとも各単色画像
の光沢度が50以下であり、該各単色画像においてイエ
ロートナー,マゼンタトナー及びシアントナーそれぞれ
の色相角h*及び明度L*が、 85≦h*(Y)≦100、80≦L*(Y)≦110 345≦h*(M)≦359、30≦L*(M)≦50 245≦h*(C)≦265、40≦L*(C)≦60 を示すトナーであることを特徴とする多色画像形成方法
に関する。
【0020】本発明の特徴の一つは、少なくとも各単色
画像の光沢度を50以下(好ましくは30以下)に押さ
えることである。
【0021】本発明者らは黒文字画像とカラー画像の定
着時の違和感が主に各画像での光沢度の差に由来するこ
とから、トナーのり量と光沢度の関係が重要であること
を見いだし本発明に到った。
【0022】すなわち、光沢度が大きい場合には、一般
に多色トナーを多く転写材に乗せて定着するほど画像の
光沢度は大きくなる傾向にある。そこで各単色画像での
光沢度をある値以下に押えることで、多色トナーが転写
材上に乗った画像においても単色画像と同等の光沢度と
なるため画像上の違和感がほぼ消失する。
【0023】なお、本発明における画像光沢度の測定に
はJIS Z8741の方法2に準拠して行う。単色画
像とは、光沢度4〜12の範囲にある80g/m2紙を
転写材として用い、単色各トナーのトナーのり量が0.
5〜0.6mg/cm2になるように調整して画像を出
し、反射濃度計RD918(マクベス社製)で測定した
画像濃度が1.2〜1.6の範囲に入るものとする。
【0024】光沢度が50を超える場合、上記のように
黒文字画像−カラー画像間での違和感が生じ、好ましく
ない。
【0025】また転写材にトナーを多量に転写した未定
着画像を定着した際、溶融したトナー層が徐冷されると
ともに樹脂の体積収縮が生じるため、両面定着を考慮し
た場合には、光沢度が50を超えると定着画像エッジ部
のカール(巻き付き)が発生し易くなり、この点でも不
利となる。
【0026】本発明の特徴の一つは、各色の色相角及び
明度が決められた範囲にあるカラートナーを使用するこ
とである。
【0027】本発明者らは上記のような光沢度の低い、
光散乱の大きい画像での色再現性を各種検討した結果、
各色の明度を一定の範囲とし且つ赤系統の再現性を上げ
ることで微粒子トナーでも対応できることを見出し本発
明に至った。
【0028】すなわち直接の原因は不明であるが、微粒
子トナーの光散乱に由来する人間の色感の変化は特に各
色の明度L*と(赤−マゼンタ)色差に対して特に感度
が高い為、色感の変化に対応するにはこの両者を押さえ
ればよいことになる。
【0029】またフルカラー画像の場合、その鮮鋭性や
消費量等を稼ぐ目的でイエロー・マゼンタ・シアンの重
なり分をブラックで置き換え、その分だけ色トナーを減
じる方法(UCRと呼ばれる)を用いることが一般的に
なっているが、このとき本発明者らは二次色であるブル
ー(B)、グリーン(G)系の色のグレートーン色再現
性は、イエロー・マゼンタ・シアン各単色の明度L*
大きく左右されることを見いだした。
【0030】このため本発明においては、特開昭63−
70271号公報等の提案よりもイエロー・マゼンタと
も赤側に色調を移行し、ある範囲の明度でグレートーン
を制御するという思想に基づいて考案した。
【0031】上記色相角に含まれるイエロー・マゼンタ
・シアン各顔料の種類としては、 (イエロー) ピグメントイエロー2/3/4/5/6/7/13/9
5/174/180 (マゼンタ) ピグメントレッド3/5/7/8/12/122/20
5/207 (シアン) ピグメントブルー15/16/17 等の着色剤が挙げられるが、公知の着色剤であればこれ
に限られるものではない。
【0032】また、単色で本発明の範囲をはずれる着色
剤でも、補色となる着色剤を組み合わせることで本発明
の範囲に入るものであれば使用できる。しかし、着色剤
混合に伴う分散性の問題や透明性の低下を考えると必ず
しも好ましい方法ではなく、着色剤は単体で使用する方
がより好ましい。
【0033】ブラックトナーの着色剤は磁性体でもカー
ボンブラックでもその両者をブレンドしたものでも良い
が、生産コストの面からは磁性体含有系、透明性/UC
R特性の面からはカーボンブラック含有系が好ましく、
使用する複写機の性能によって適宜選択することが好ま
しい。
【0034】本発明の範囲の着色剤は本画像形成方法に
おいて従来以上の十分な発色性を有するため、4色トナ
ーを用いる画像形成方法のみならず3色の着色剤・トナ
ーを混ぜて黒トナーとするといった3色画像形成方法に
おいても優れたグレートーン再現性を有している。
【0035】なお画像は従来より光沢度の低い画像とな
るため、従来並みの画像濃度を得るために該各イエロー
・マゼンタ・シアン着色剤はトナー中の樹脂分100重
量部に対して、1〜15重量部含有されていることが好
ましく、3〜12重量部含有されていることが好まし
い。
【0036】本発明における色相角h*の測定方法は、
写真製版等の転写材に近づけるという意味で下記に示す
条件で測定した。
【0037】すなわち、光沢度3〜15の範囲にある8
0g/m2紙を転写材として用い、単色各トナーのトナ
ーのり量が0.5〜0.6mg/cm2になるよう調整
した画像を出し、反射光を積分球式分光測光器(村上色
彩研究所製:CMS500/測定条件D−0・基準光源
D65)で測定した。
【0038】本発明のもう一つの特徴は各形状が真球に
近い平滑な形を有しているトナーを用いることである。
【0039】本発明のようにトナー形状が真球に近い平
滑な形を有していると、通常トナー表面に固着・分散さ
れる流動性向上剤等がトナー表面の一部分に溜まること
なく均一に添加されるため、帯電分布がシャープになる
だけでなく、スリーブ・キャリア等の帯電支持部材から
感光体への移行も低電位現像が可能となるため、いわゆ
る「カブリ」が少なくなる。
【0040】そして、潜像上では最密充填となるために
ドットへの忠実性が増すという効果も得られる。
【0041】このため、光沢度の低下=光の散乱による
画像濃度の低下を補うためにトナー個々の着色力を上げ
ても従来以上の「カブリ」として観測されることなく、
均質な画像を得ることができる。
【0042】本発明の好ましい形状係数としては、10
0≦SF1≦150、100≦SF2≦140であり、
SF1が150(より好ましくは140)を超えると転
写率・現像効率等が悪化し、画質が低下する。またSF
2が140(より好ましくは130)を超えるとトナー
表面の凹凸が大きくなるため凹部に流動性向上剤等が溜
まり、帯電分布が不均一になるため感光体上への「カブ
リ」が悪化してくる。
【0043】本発明に用いられる形状係数を示すSF1
・SF2とは、日立製作所機FE−SEM(S−80
0)を用いトナー像を100個無作為にサンプリング
し、その画像常法はインターフェースを介してニコレ社
製画像解析装置(Luzex3)に導入し解析を行い、
下式より算出し得られた値を本発明においては形状係数
SF1・SF2と定義した。
【0044】
【数1】 [式中、MXLNGは画像上現像剤の絶対最大長を示
し、AREAは現像剤の投影面積を示す。]
【0045】
【数2】 [式中、PELIは画像上現像剤投影像の周辺長を示
し、AREAは現像剤の投影面積を示す。]
【0046】本発明の更なる特徴としては重合性単量体
を水系媒体中直接重合して得られるイエロートナー,マ
ゼンタトナー,シアントナーを少なくとも用いることで
ある。
【0047】重合法とは、例えば特公昭36−1023
1号公報,特公昭43−10799号公報及び特公昭5
1−14895号公報等に提案されているように、重合
法においては重合性単量体・着色剤・重合開始剤更に必
要に応じて架橋剤・荷電制御剤・その他添加剤を、均一
に溶解または分散せしめて単量体組成物とした後、この
単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相、たとえば
水相中に適当な攪拌機を用いて分散し、同時に重合反応
を行わせ、所望の粒径を有する現像剤を得る方法であ
る。
【0048】一般に粉砕法で本発明に係るトナーの形状
を得るには、例えば特開昭63−279864号公報に
示すように機械的衝撃力によって球形化する等の工程が
必要であり、煩雑な操作及びコストが必要となる。
【0049】これに対して重合法では、得られる粒子の
形状は分散媒である水との表面張力によって決定される
ため一般的に球状になり、本発明の形状を容易に得るこ
とができるという特徴を有している。
【0050】加えて水系媒体中直接重合すると、着色剤
や帯電制御剤等は単量体へ均一に溶解した後トナーとな
るため、トナー表面においては粉砕法より均一な帯電挙
動を示すようになる。
【0051】以上のような理由より重合性単量体を水系
媒体中直接重合して得られるイエロートナー,マゼンタ
トナー,シアントナーを少なくとも用いることで、より
一層本発明の効果が得られる。
【0052】また粉砕法においては、コールターカウン
ターにより測定した粒度が9μm以下になるに従い、従
来では問題にならなかった使用原材料の均一分散性や効
率の高い粉砕性、更にはシャープな粒度分布に現像剤を
分級することが極めて難しくなる傾向にあるが、重合法
はその点でも優れた特性を有し、更に従来の粉砕法では
使用することができなかった低軟化点物質を多量に使用
することができる等の材料の選択幅が広がる等の特徴を
有していることからも好ましい。
【0053】さらに、先に述べたように本発明のトナー
は潜像上では最密充填となるためにドットへの忠実性が
増すという効果があるが、重合トナーの場合トナー表面
の均一な帯電挙動のために定着時での静電オフセットは
むしろ生じやすくなる傾向にある。
【0054】加えて、球形トナーは隣り合うトナー間の
接触が1点のみに限られるために、トナー間の界面を残
したまま定着され易い性質がある。そのため従来と比較
して光の乱反射が促進され易くなり、同一の光沢度でも
明度L*及びトナー透明性が低下しやすい傾向となる。
【0055】そこで本発明のトナーの場合、その定着
性,明度L*及びトナー透明性の低下を補うために界面
間の接着剤としての分子量樹脂成分の混在が必須であ
り、各トナー中の樹脂分の分子量分布(Mn)におい
て、Mn<2000となる分子量を有する成分が樹脂分
全量に対し0.01重量%以上10重量%以下存在する
ことが好ましい。
【0056】Mn<2000となる分子量を有する成分
が樹脂分全量に対し0.01重量%未満であると、本発
明の効果が得られなくなり明度および透明性が悪化す
る。Mn<2000となる分子量を有する成分が樹脂分
全量に対し10重量%を超えると、トナーが可塑化され
すぎるため耐久性及び低温定着性が悪化する。
【0057】また、水系媒体中直接重合する場合の着色
剤として単量体への溶解・分散のし易さが必要とされ、
さらに本発明の更なる目的として着色剤の中で鋼材・布
等へ画像を再転写加工する動きに対応した高耐光性・高
着色力・高分散性を満足することが挙げられるが、この
観点より着色剤としてはピグメントイエロー180・ピ
グメントレッド122・ピグメントブルー15の組み合
わせが好ましい。
【0058】重合法による直接トナーを得る方法におい
ては、公知の単量体が好ましく用いられる。具体的には
スチレン,o(m−,p−)−メチルスチレン,m(p
−)−エチルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)
アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メ
タ)アクリル酸プロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,
(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)アクリル酸ドデ
シル,(メタ)アクリル酸ステアリル,(メタ)アクリ
ル酸ベヘニル,(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル,(メ
タ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)アク
リル酸エステル系単量体;ブタジエン,イソプレン,シ
クロヘキセン,(メタ)アクリロニトリル,アクリル酸
アミド等のエン系単量体が好ましく用いられる。これら
は、単独または一般的には出版物ポリマーハンドブック
第2版III−P139〜192(John Wile
y&Sons社製)に記載の理論ガラス温度(Tg)
が、40〜85℃を示すように単量体を適宜混合し用い
られる。理論ガラス転移温度が40℃未満の場合には、
トナーの保存安定性やトナーの耐久安定性の面から問題
が生じ、一方85℃を超える場合は定着点の上昇をもた
らし、特にフルカラートナーの場合においては各色トナ
ーの混色が不十分となり色再現性に乏しく、更にOHP
画像の透明性を著しく低下させ高画質の面から好ましく
ない。
【0059】重合した樹脂の分子量は、GPC(ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー)により測定され
る。具体的なGPCの測定方法としては、予めトナーを
ソックスレー抽出器を用いトルエン溶剤で20時間抽出
を行った後、ロータリーエバポレーターでトルエンを留
去せしめ、更に低軟化点物質は溶解するが外殻樹脂は溶
解し得ない有機溶剤(例えばクロロホルム)を加え十分
洗浄を行った後、THF(テトラヒドロフラン)に可溶
した溶液をポア径が0.3μmの耐溶剤性メンブランフ
ィルターでろ過したサンプルをウォーターズ社製150
Cを用い、カラム構成は昭和電工製A−801、80
2、803、804、805、806、807を連結し
標準ポリスチレン樹脂の検量線を用い分子量分布を測定
し得る。得られた樹脂成分の数平均分子量(Mn)は、
5000〜1,000,000で有り、重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)
は、2〜100を示す樹脂が本発明には好ましい。
【0060】本発明においては、樹脂中に低軟化点物質
を内包化せしめるため、単量体成分の他に更に極性樹脂
を添加せしめても良い。本発明に用いられる極性樹脂と
しては、スチレンと(メタ)アクリル酸の共重合体,マ
レイン酸共重合体,飽和ポリエステル樹脂,エポキシ樹
脂が好ましく用いられる。
【0061】本発明においては、離型作用を付与するた
め樹脂中に低軟化点物質を添加せしめてもよい。
【0062】本発明に用いられる低軟化点物質として
は、ASTM D3418−8に準拠し測定された主体
極大ピーク値が50〜180℃を示す化合物が好まし
い。
【0063】極大ピーク値が50℃未満であると低軟化
点物質の自己凝集力が弱くなり、結果として耐高温オフ
セット性が弱くなり、特にフルカラー現像剤には好まし
くない。一方、極大ピーク値が180℃を超えると、現
状のところ軟化点物質の結晶性・分散性が劣化するため
定着性・透明性の面から好ましくない。
【0064】本発明の極大ピーク値の温度の測定には、
例えばパーキンエルマー社製DSC−7を用いる。装置
検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱
量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。サン
プルはアルミニウム製パンを用い対照用に空パンをセッ
トし、昇温速度10℃/min.で測定を行う。
【0065】具体的にはパラフィンワックス,ポリオレ
フィンワックス,フィッシャートロピッシュワックス,
アミドワックス,エステルワックス,高級脂肪酸及びこ
れらのグラフト/ブロック化合物等が利用できる。
【0066】本発明に用いられる荷電制御剤としては、
公知のものが利用できるが、無色でトナーの帯電スピー
ドが速く且つ一定の帯電量を安定して維持できる荷電制
御剤が好ましい。更に本発明において直接重合法を用い
る場合には、重合阻害性が無く水系への可溶化物の無い
荷電制御剤が特に好ましい。具体的化合物としては、ネ
ガ系としてサリチル酸,ナフトエ酸,ダイカルボン酸の
金属化合物、スルホン酸,カルボン酸を側鎖に持つ高分
子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合
物、カリークスアレーン等が利用でき、ポジ系として四
級アンモニウム塩,該四級アンモニウム塩を側鎖に有す
る高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化
合物等が好ましく用いられる。該荷電制御剤は樹脂10
0重量部に対し0.5〜10重量部が好ましい。しかし
ながら、本発明において荷電制御剤の添加は必須ではな
く、二成分現像方法を用いた場合においては、キャリヤ
ーとの摩擦帯電を利用し、非磁性一成分ブレードコーテ
ィング現像方法を用いた場合においてもブレード部材や
スリーブ部材との摩擦帯電を積極的に利用することでト
ナー中に必ずしも荷電制御剤を含む必要はない。
【0067】本発明に直接重合法を利用する場合には、
重合開始剤として例えば、2,2’−アゾビス−(2,
4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイ
ソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビス
イソブチロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始
剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペル
オキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、ク
メンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイル
ペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系
重合開始剤が用いられる。該重合開始剤の添加量は、目
的とする重合度により変化するが一般的には単量体に対
し0.5〜20重量%添加され用いられる。重合開始剤
の種類は、重合法により若干異なるが、十時間半減期温
度を参考に、単独又は混合し利用される。
【0068】重合度を制御するため公知の架橋剤,連鎖
移動剤,重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能で
ある。
【0069】本発明のトナー製造方法として懸濁重合を
利用する場合には、用いる分散剤としては、無機化合物
として、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リ
ン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸
マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウ
ム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸
カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,ア
ルミナ,磁性体,フェライト等が挙げられる。有機化合
物としては、ポリビニルアルコール,ゼラチン,メチル
セルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロース,エ
チルセルロース,カルボキシメチルセルロースのナトリ
ウム塩,デンプン等を水相に分散させて使用できる。こ
れら分散剤は、重合性単量体100重量部に対して0.
2〜2.0重量部を使用することが好ましい。
【0070】これら分散剤は、市販のものをそのまま用
いても良いが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得
るために、分散媒中にて高速撹拌下にて該無機化合物を
生成させることもできる。例えば、リン酸三カルシウム
の場合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液
と塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合法に
好ましい分散剤を得ることができる。
【0071】また、これら分散剤の微細化の為に、0.
001〜0.1重量部の界面活性剤を併用してもよい。
具体的には市販のノニオン,アニオン,カチオン型の界
面活性剤が利用でき、例えば、ドデシルベンゼン硫酸ナ
トリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペンタデシル
硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,オレイン酸
ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステアリン酸カリ
ウム,オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
【0072】本発明のトナー製造方法に直接重合法を用
いる場合においては、以下の如き製造方法によって具体
的にトナーを製造することが可能である。
【0073】即ち、重合性単量体中に低軟化点物質から
なる離型剤,着色剤,荷電制御剤,重合開始剤,その他
の添加剤を加え、ホモジナイザー,超音波分散機等によ
って均一に溶解又は分散せしめた単量体系を、分散安定
剤を含有する水相中に通常の撹拌機またはホモミキサ
ー,ホモジナイザー等により分散せしめる。好ましくは
単量体液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように
撹拌速度,時間を調整し、造粒する。その後は分散安定
剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降
が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温度は40
℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重合
を行うのが良い。また、重合反応後半に昇温しても良
く、更に、現像剤定着時の臭いの原因等となる未反応の
重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、
又は、反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。懸
濁重合法においては、通常単量体系100重量部に対し
て水300〜3000重量部を分散媒として使用するの
が好ましい。
【0074】次に、本発明の多色画像形成方法を図に沿
って説明する。
【0075】図1は本発明に係るフルカラー画像を形成
し得る電子写真装置の一例を示す概略的断面図である。
図面上、装置本体100の右側(図1右側)から装置本
体100の略中央部に亘って設けられている転写材搬送
系Iと、装置本体100の略中央部に、前記転写材搬送
系Iを構成している転写ドラム8に近接して設けられて
いる潜像形成部IIと、前記潜像形成部IIと近接して
配設されている現像手段(即ち回転式現像装置III)
とに大別される。前述した転写材搬送系Iは、前記装置
本体100の右側(図1右側)に形成されている開口部
に対して着脱自在な転写材供給用トレイ101及び10
2と、該トレイ101及び102の略直上部に配設され
た給紙用ローラ103及び104と、これら給紙用ロー
ラ103及び104に近接して配設され給紙ローラ10
6を備えた給紙ガイド4A,4Bと、前記給紙ガイド4
bと近接して設けられ、外周面近傍に回転方向上流側か
ら下流側に向って当接用ローラ7、グリッパ6、転写材
分離用帯電器12、分離爪14が配設されているととも
に、内周側に転写帯電器9、転写材分離用帯電器13が
配設されている。図1矢印方向に回転自在な転写ドラム
8と、前記分離爪14と近接して設けられている搬送ベ
ルト手段15と、該搬送ベルト手段15の搬送方向終了
端側に近接して配設され装置本体100外へと延在する
装置本体100に対して着脱自在な排出用トレイ17と
近接している定着器16とから成る。
【0076】前記潜像形成部IIは、外周面が前記転写
ドラム8の外周面と当接して配設されているとともに図
1矢印方向に回転自在な像担持体(即ち感光体ドラム
2)と、該感光体ドラム2の外周面近傍に該感光体ドラ
ム2の回転方向上流側から下流側に向って配設されてい
る除電用帯電器10、クリーニング手段11、一次帯電
器3及び前記感光体ドラム2の外周面上に静電潜像を形
成するためのレーザービームスキャナのごとき像露光手
段とポリゴンミラーのごとき像露光反射手段を具備して
いる。前記回転式現像装置IIIは、回転自在な筐体
(以下「回転体」という)4aと、該回転体4a中に夫
々搭載され前記感光体ドラム2の外周面と対向する位置
にて前記感光体ドラム2の外周面上に形成された静電潜
像を可視化(即ち現像)するように構成されているイエ
ロー現像器4Y、マゼンタ現像器4M、シアン現像器4
C及びブラック現像器4BKとを有している。
【0077】上述したごとき構成の画像形成装置全体の
シーケンスについて、フルカラーモードの場合を例とし
て説明する。前述した感光体ドラム2が図1矢印方向に
回転すると、該感光体ドラム2上の感光体は一次帯電器
3によって均等に帯電される。一次帯電器3による感光
体に対する均等な帯電が行われると、原稿(図示せず)
のイエロー画像信号にて変調されたレーザー光Eにより
画像露光が行われ、感光体ドラム2上に静電潜像が形成
され、回転体4aの回転によりあらかじめ現像位置に定
置されたイエロー現像器4Yによって前記静電潜像の現
像が行われる。
【0078】一方、給紙ガイド4A、給紙ローラ10
6、給紙ガイド4bを経由して搬送されてきた転写材
は、所定のタイミングにてグリッパ6により保持され、
当接用ローラ7と該当接用ローラ7と対向している電極
とによって静電的に転写ドラム8に巻き付けられる。転
写ドラム8は、感光体ドラム2と同期して図1矢印方向
に回転しており、イエロー現像器4Yで現像された顕画
像は、前記感光体ドラム2の外周面と前記転写ドラム8
の外周面とが当接している部位にて転写帯電器9によっ
て転写される。転写ドラム8はそのまま回転を継続し、
次の色(図1においてはマゼンタ)の転写に備える。
【0079】一方、感光体ドラム2は、前記除電用帯電
器10により除電され、クリーニング手段11によって
クリーニングされた後、再び一次帯電器3によって帯電
され、次のマゼンタ画像信号により前記のような像露光
を受ける。前記回転式現像装置は、感光体ドラム2上に
前記像露光によってマゼンタ画像信号による静電潜像が
形成される間に回転して、マゼンタ現像器4Mを前述し
た所定の現像位置に定置せしめ、所定のマゼンタ現像を
行う。引続いて、上述したごときプロセスをそれぞれシ
アン色およびブラック色に対しても実施し、4色分の転
写が終了すると、転写材上に形成された多色顕画像は各
帯電器12,13により除電され、前記グリッパ6によ
る転写材の把持が解除されると共に、該転写材は、分離
爪14によって転写ドラム8より分離され、搬送ベルト
15で定着器16に送られ、熱と圧力により定着され一
連のフルカラープリントシーケンスが終了し、所要のフ
ルカラープリント画像が形成される。
【0080】定着器16は、加熱定着ローラ161、及
び加圧ローラ162を具備している。加熱ローラ161
は、離型特性の優れた表層を有していることが好まし
い。加圧ローラ162の表層は、加熱ローラと同じフッ
素系樹脂で形成されているか、もしくはシリコーンゴム
等で形成されていることが好ましい。
【0081】以下実施例に基づいて、本発明を具体的に
説明する。
【0082】
【実施例】
[トナー製造例1(重合法の製造例)]まず、シアント
ナーを次の如くして調製した。高速撹拌装置TK−ホモ
ミキサーを備えた2リットル用四つ口フラスコ中にイオ
ン交換水910重量部と0.1モル/リットル−Na3
PO4水溶液450重量部を添加し回転数を12000
回転に調製し、65℃に加温せしめた。ここに1.0モ
ル/リットル−CaCl2水溶液68重量部を徐々に添
加し微小な難水溶性分散剤Ca3(PO42を含む分散
媒系を調製した。一方、分散質系は、
【0083】 スチレン単量体 170重量部 n−ブチルアクリレート単量体 30重量部 C.I.ピグメントブルー15:3 14重量部 飽和ポリエステル 15重量部 (テレフタ−ル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA 酸価15,ピーク分子量6000) サリチル酸金属化合物 2重量部 エステルワックス(極大ピーク値69.4℃) 40重量部 上記混合物をアトライターを用い3時間分散させた後、
重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)10重量部を添加して分散物を得
た。これを上記分散媒中に投入し、回転数を維持しつつ
12分間造粒した。その後高速撹拌器からプロペラ撹拌
羽根に撹拌器を変え、内温を80℃に昇温させ50回転
で重合を10時間継続させた。重合終了後スラリーを冷
却し、希塩酸を添加し分散剤を除去せしめた。
【0084】更に洗浄し乾燥を行うことで、コールター
カウンターで測定したシアン粒子の重量平均径は、6μ
mで個数変動係数が28%であり、SF1が115、S
F2が105、Mn<2000となる分子量を有する成
分は樹脂分全量に対し2.1重量%であった。
【0085】得られた粒子の疎水化処理酸化チタンを2
%外添し流動性に優れたトナー(C1)を得た。
【0086】その他のイエロー,マゼンタ,ブラックト
ナーは、着色剤をC.I.ピグメントイエロー180,
C.I.ピグメントレッド122,グラフトカーボンブ
ラックに変え、同様の方法でのSF1が110〜112
の重合トナー、すなわち、表1に示すイエロートナー
(Y1),マゼンタトナー(M1),及び黒色トナー
(B1)を得た。
【0087】また、イエロー,マゼンタの着色剤をピグ
メントイエロー17,C.I.ピグメントレッド202
に変更した他は同様の操作を行い、イエロートナー(Y
2),マゼンタトナー(M2)を得た。
【0088】さらに、前記各トナー(C1,Y1,M
1,B1)の開始剤の処方を2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)0.5重量部及び過硫酸
カリウム4重量部に変更したほかは全て同様の操作を行
い、低分子量成分の多いトナー(C2,Y3,M3,B
2)を得た。
【0089】
【表1】
【0090】[トナーの製造例2(粉砕法と製造例)]
プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸,トリメリット
酸を縮合して得られたポリエステル樹脂(Mn=250
0,Mw=21000,Tg=59℃,酸価=9)10
0重量部に対して、 C.I.ピグメントブルー15:3 5重量部 サリチル酸金属化合物 2重量部 エステルワックス(極大ピーク値69.4℃) 2重量部 を加えて溶融・混練・粉砕しシアン粒子を得た。該シア
ン粒子の重量平均径は、6.5μmで個数変動係数が3
8%であり、SF1が165、SF2が155であっ
た。
【0091】得られた粒子に疎水化処理酸化チタンを2
%外添し流動性に優れたトナー(C3)を得た。
【0092】また、該シアン粒子を特開昭63−279
864号公報に示すように機械的衝撃力によって球形化
し球形化シアン粒子(重量平均径は、6.1μmであ
り、SF1=145、SF2=135)を得た(表
2)。
【0093】得られた粒子に疎水化処理酸化チタンを2
%外添し流動性に優れたトナー(C4)を得た。
【0094】その他のイエロー,マゼンタ,ブラックト
ナーは、着色剤をC.I.ピグメントイエロー180,
C.I.ピグメントレッド122,グラフトカーボンブ
ラックに変え、同様の方法でイエロー・マゼンタ・ブラ
ックトナー(Y4/M4/B3)と球形イエロー・マゼ
ンタ・ブラックトナー(Y5/M5/B4)を得た。
【0095】
【表2】
【0096】実施例1〜4及び比較例1 画像の評価方法について述べる。
【0097】トナー7重量部に対し、アクリル樹脂コー
ティングされたフェライトキャリア93重量部を混合
し、現像剤とする。
【0098】得られた現像剤を用いて、定着温度を可変
とし、上下ローラ(161,162)材質をフッ素系と
して図1に示す改造機にて、Y/M/C/Bkの順に順
次潜像を転写材上に転写し、画像を得た。
【0099】このとき定着条件は、転写材としては光沢
度4の秤量99g/m2紙を用い、トナーのり量0.5
〜0.7mg/cm2の単色ベタ画像を得て、該画像を
光沢度10〜15と60以上になるよう2種定着温度を
調整した。
【0100】また各色の濃度条件は、コダック社製のグ
レースケールとカラーパッチを原稿とし、フルカラーコ
ピー画像でグレースケールがなるべく忠実に再現できる
よう調整し、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン
(C),ブラック(B)各単色コピーの最高濃度が1.
1以上となるように濃度調節した。
【0101】そして上記状態の改造機で、イエロー
(Y)とマゼンタ(M)、マゼンタ(M)とシアン
(C)、イエロー(Y)とシアン(C)それぞれの重ね
合わせ画像であるレッド(R),ブルー(B),グリー
ン(G)を光沢度10〜15と40以上の2種の定着条
件で出し、このとき各色の最高濃度で重なり合った部分
の色調差で評価した。
【0102】評価は5段階で行い、画像の明度L*、彩
度C*、色相角h*についてCMC(1:1)の色度差式
を導入し、比較例の値を100としたとき、 ΔE>100=× 100<ΔE≦110=△× 90<ΔE≦100=△ 80<ΔE≦ 90=○△ ΔE≦ 80=○ (ΔE:色度差) と評価した。
【0103】CMCの式とはJournal of t
he Society of Dyers amd C
olourists, 100 128(1984)に
提案されている色度式で、明度L*、彩度C*、色相角h
*に視感の補正を加えて評価するものであり、下記式で
示される。
【0104】ΔE=[(ΔL*/ISL)2+(ΔC*
cSc)2+(ΔH*/SH)21/2 (ISL:明度ΔL*に対する補正係数、cSc:彩度
ΔC*に対する補正係数、SH:色相角ΔH*に対する補
正係数)
【0105】また、イエロー(Y)とマゼンタ(M)、
マゼンタ(M)とシアン(C)、イエロー(Y)とシア
ン(C)それぞれの重ね合わせ画像であるレッド
(R)、ブルー(B)、グリーン(G)のグレートーン
(光沢度10〜15)の画像も出し、原稿に対する再現
性の評価も行った。評価方法は先のCMCの式を用いた
評価方法に準じる。
【0106】また4色フルカラー画像を出して、その非
画像部の反射率より、白紙を測定したときの反射率を差
し引いたものをカブリ反射率としカブリ濃度として評価
した。ここで反射率の測定にはTC−6DS(東京電色
製)を用いた。
【0107】また定着性が該CLC500改造機にて、
ニップ6.5mm,プロセススピード120mm/se
cとし、80℃から230℃の温度範囲内部で5℃おき
に温調をかけて定着画像(低温オフセットした画像も含
む)を得、それに50g/cm2の荷重をかけてシルボ
ン紙[Lenz Cleaning Paper “d
esper(R)” (Ozu Paper Co.,
Ltd)]で擦り、擦り前後の温度低下率が10%未
満になる温度を定着開始点として評価する。
【0108】表3に各実施例の組み合わせとその結果を
示す。なお、実施例1では光沢度40の画像も得て、そ
の比較を行った。
【0109】
【表3】
【0110】
【発明の効果】本発明の多色画像形成方法によれば、バ
ランスの取れた色相及びドット忠実性を有し、かつ、黒
文字混在の画像においても画像に違和感のない均一な画
質を有するフルカラー画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に好適な電子写真装置の一例を示す概略
的断面図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともイエロートナー,マゼンタト
    ナー及びシアントナーを現像・転写・定着する多色画像
    形成方法において、 該イエロートナー,マゼンタトナー及びシアントナーの
    重量平均径が9μm以下であり、 少なくとも各単色画像の光沢度が50以下であり、該各
    単色画像においてイエロートナー,マゼンタトナー及び
    シアントナーそれぞれの色相角h*及び明度L*が、 85≦h*(Y)≦100、80≦L*(Y)≦110 345≦h*(M)≦359、30≦L*(M)≦50 245≦h*(C)≦265、40≦L*(C)≦60 を示すトナーであることを特徴とする多色画像形成方
    法。
  2. 【請求項2】 少なくとも各単色画像の光沢度が30以
    下であることを特徴とする請求項1に記載の多色画像形
    成方法。
  3. 【請求項3】 該イエロートナー,マゼンタトナー及び
    シアントナーのルーゼックスで測定した形状係数SF1
    及びSF2が、それぞれ 100≦SF1≦150 100≦SF2≦140 であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多色画
    像形成方法。
  4. 【請求項4】 該イエロートナー,マゼンタトナー及び
    シアントナーは、少なくとも重合性単量体を水系媒体中
    で直接重合して得られるトナーであることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載の多色画像形成方法。
  5. 【請求項5】 該各トナー中の樹脂分の分子量分布(M
    n)において、Mn<2000となる分子量を有する成
    分が、樹脂分全量に対し0.01乃至10重量%存在す
    ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の
    多色画像形成方法。
  6. 【請求項6】 該イエロー・マゼンタ・シアン着色剤が
    トナーの樹脂分100重量部に対して、1〜15重量部
    含有されていることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れかに記載の多色画像形成方法。
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