JPH08328207A - 定着処理用固形剤およびハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

定着処理用固形剤およびハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JPH08328207A
JPH08328207A JP9490696A JP9490696A JPH08328207A JP H08328207 A JPH08328207 A JP H08328207A JP 9490696 A JP9490696 A JP 9490696A JP 9490696 A JP9490696 A JP 9490696A JP H08328207 A JPH08328207 A JP H08328207A
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JP
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silver halide
processing
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Application number
JP9490696A
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Harumi Watanabe
晴美 渡邉
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、保存中に固化せず加工性お
よび溶解性に優れ、かつ定着能の優れた定着固形処理剤
および該定着固形処理剤を水に溶解して写真感光材料を
処理する方法を提供する。 【解決手段】 本発明の定着処理用固形剤は、定着剤、
および下記一般式(I)で表される化合物からなる固形
剤改良剤を含有する。 一般式(I) RSO2 SM (式中、Rは脂肪族基、芳香族基または複素環基を表
し、Mは水素原子、アンモニウム基、金属原子を表
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料(以下、感光材料と称する場合もある)の処理に関
するものであり、特に定着処理用固形剤と、それを用い
た処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀黒白写真感光材料は、露光
後、現像、定着、水洗、乾燥という工程で処理される。
このうち定着工程で水溶性アルミニウム塩を含む硬膜定
着液を使用して硬膜処理することにより、乾燥時間を短
縮したり、自動現像機における感光材料の通過性を良好
にすることが一般に行われている。
【0003】近年、環境保全の点から補充量の低減が求
められる一方、処理量の増大により迅速処理化の要求も
極めて高くなっている。
【0004】ところで処理剤を固体として供給すること
は、液形態での供給に比べ廃包材が少ないことや、軽量
であることから使用者にとってはメリットの大きい形態
であり、これまでも多くの提案がなされてきた。例えば
特開昭61−259921号公報、特開平4−1564
1号公報、同4−16841号公報、同4−78848
号公報には相互に反応性の成分を隣接しないようにして
積層構造とした固形処理剤が開示され、一方特開平5−
93991号公報、同5−134362号公報には積層
構造の固形処理剤を圧縮成型した錠剤が開示されてい
る。しかしながらこれらは主に包材内の水分によって保
存時に固化してしまい、処理剤を包材から取り出すのが
困難になったり、溶解性が悪くなるといった問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、保存
中に固化せず加工性および溶解性に優れ、かつ定着能の
優れた定着固形処理剤および該定着固形処理剤を水に溶
解して写真感光材料を処理する方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)、(2)の本発明により達成される。 (1)定着剤、および下記一般式(I)で表される化合
物からなる固形剤改良剤を含有する定着処理用固形剤。 一般式(I) RSO2 SM (式中、Rは脂肪族基、芳香族基または複素環基を表
し、Mは水素原子、アンモニウム基、金属原子を表
す。) (2)上記(1)の定着処理用固形剤を水で溶解して得
た定着液を準備し、露光したハロゲン化銀写真感光材料
を現像した後、前記定着液で定着処理するハロゲン化銀
写真感光材料の処理方法。
【0007】
【作用】本発明の定着処理用固形剤は、上記一般式
(I)の化合物を使用することにより、充分な定着促進
効果が得られるばかりでなく、処理剤の保存経時におけ
る固化防止効果が得られるとともに、水に対しての溶解
性が優れている。さらには、他成分と混合して造粒や成
型する場合、充分な強度を持ちかつ溶解性に優れた加工
品が得られる。
【0008】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0009】本発明の定着処理用固形剤は、定着剤、お
よび下記一般式(I)で表される化合物からなる固形剤
改良剤を含有する。 一般式(I) RSO2 SM (式中、Rは脂肪族基、芳香族基または複素環基を表
し、Mは水素原子、アンモニウム基、金属原子を表
す。) ここで、固形とは、例えば、粉状、粒状、顆粒状、板
状、塊状、錠剤等のあらゆる形態の固体を意味する。
【0010】上記定着剤としては、特に限定はないが、
チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸
ナトリウムアンモニウムおよび/またはこれらの混合物
を用いることが好ましい。これらの定着剤の使用量は適
宜かえることができ、定着液における濃度は一般には
0.7〜約3.0モル/リットルである。
【0011】次に、本発明の上記一般式(I)で表され
る固形剤改良剤について詳細に説明する。
【0012】一般式(I)中、Rで表される脂肪族基は
好ましくは、炭素数1〜30のものであって特に炭素数
1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アラルキル基である。アルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基として
は例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−
ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサ
デシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテ
ニル基、プロパルギル基、3−ペンチチル基、ベンジル
基等である。
【0013】一般式(I)中、Rで表される芳香族基は
好ましくは、炭素数6〜30のものであって、特に炭素
数6〜20の単環または縮環のアリール基であり、例え
ばフェニル基、ナフチル基等である。
【0014】一般式(I)中、Rで表される複素環基
は、窒素原子、酸素原子および硫黄原子のうち少なくと
も一つを含む3〜10員環の飽和もしくは不飽和の複素
環基である。これらは単環状であってもよいし、さらに
他の芳香環と縮合環を形成してもよい。複素環基として
は、好ましくは5〜6員環の芳香族複素環基であり、例
えばピリジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリ
アゾリル基、テトラゾリル基、キノリル基、ベンズイミ
ダゾリル基、ピリミジル基、ピラゾリル基、イソキノリ
ニル基、チアゾリル基、チエニル基、フリル基、ベンゾ
チアゾリル基等である。
【0015】一般式(I)において、Rはより好ましく
は、脂肪族基、複素環基、特に、炭素数1〜6の脂肪族
基、更には炭素数1〜6のアルキル基であることが望ま
しい。
【0016】また、一般式(I)中、Rで表される各基
は置換されていてもよい。置換基としては以下のものが
挙げられる。
【0017】ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子等);アルキル基(例えば、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチ
ル基、n−オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基等);アルケニル基(例えば、アリル基、2−ブ
テニル基、3−ペンテニル基等);アルキニル基(例え
ば、プロパルギル基、3−ペンチニル基等);アラルキ
ル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基等);アリー
ル基(例えば、フェニル基、ナフチル基4−メチルフェ
チル基等);ヘテロ環基(例えば、ピリジル基、フリル
基、イミダゾリル基、ピペリジル基、モルホリノ基
等);アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ
基、ブトキシ基等);アリールオキシ基(例えば、フェ
ノキシ基、2−ナフチルオキシ基等);アミノ基(例え
ば、無置換アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ
基、アニリノ基等);アシルアミノ基(例えば、アセチ
ルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等);ウレイド基(例
えば、無置換ウレイド基、N−メチルウレイド基、N−
フェニルウレイド基等);ウレタン基(例えば、メトキ
シカルボニルアミノ基、フェノキシカルボニルアミノ基
等);スルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニル
アミノ基、フェニルスルホニルアミノ基等);スルファ
モイル基(例えば、無置換スルファモイル基、N,N−
ジメチルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイ
ル基等);カルバモイル基(例えば、無置換カルバモイ
ル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−フェニル
カルバモイル基等);スルホニル基(例えば、メシル
基、トシル基等);スルフィニル基(例えば、メチルス
ルフィニル基、フェニルスルフィニル基等);アルキル
オキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基等);アリールオキシカルボニル
基(例えば、フェノキシカルボニル基等);アシル基
(例えば、アセチル基、ベンゾイル基、ホルミル基、ピ
バロイル基等);アシルオキシ基(例えば、アセトキシ
基、ベンゾイルオキシ基等);リン酸アミド基(例え
ば、N,N−ジエチルリン酸アミド基等);アルキルチ
オ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等);アリ
ールチオ基(例えば、フェニルチオ基等);シアノ基;
スルホ基;カルボキシ基;ヒドロキシ基;メルカプト
基;ホスホノ基;ニトロ基;スルフィノ基;アンモニオ
基(例えば、アンモニオ基、トリメチルアンモニオ基
等);ホスホニオ基;ヒドラジノ基等である。これらの
基はさらに置換されていてもよい。また、置換基が二つ
以上あるときは同じでも異なっていてもよい。また、多
官能、特にSO2 SM基が置換して2官能となっていて
もよい。
【0018】一般式(I)中、Mで表されるアンモニウ
ム基としては、アンモニウムイオンの他、アルキルアン
モニウムイオン等が挙げられる。
【0019】一般式(I)中、Mで表される金属原子と
しては、例えば、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、
カリウム、リチウム、セシウム)、アルカリ土類金属
(例えば、カルシウム、マグネシウム)等が挙げられ
る。
【0020】また、一般式(I)において、Mはより好
ましくは、水素原子、アンモニウム基、アルカリ金属、
特に、アンモニウム基、ナトリウムが望ましい。
【0021】以下に、本発明の固形剤改良剤の具体例を
示すが、本発明の固形剤改良剤はこれに限定されるもの
ではない。
【0022】
【化1】
【0023】
【化2】
【0024】
【化3】
【0025】
【化4】
【0026】一般式(I)で表される化合物はスルホニ
ルクロリド化合物とアルカリ金属硫化物、硫化アンモニ
ウム等の硫化物との反応やスルフィン酸化合物と単体硫
黄との反応によって合成でき、古くから知られている。
例えば、ジャーナル・オブ・アナリティカル・ケミスト
リー( J.Anal.Chcm.USSR ) 、20巻、1701(19
50)、ドイツ特許第840,693号(1952)等
を参考にして合成できる。
【0027】本発明の定着液は、上記一般式(I)で表
される固形剤改良剤を1種類のみ含有してもよいし、2
種以上含有してもよく、2種以上用いる場合の量比は任
意である。その添加量は全量で定着使用液1リットルあ
たり、1×10-4〜0.5モルが適当であり、好ましく
は1×10-3〜0.3モルである。そして、この含有量
となるように、定着剤と混合する。
【0028】本発明における定着処理用固形剤は、硬膜
剤として作用する水溶性アルミニウム塩を含んでいても
よく、それには特に限定はないが、例えば、塩化アルミ
ニウム、硫酸アルミニウム、カリ明礬、ナトリウム明
礬、アンモニウム明礬、硝酸アルミニウム、塩素酸アル
ミニウムなどの無機アルミニウム塩、乳酸アルミニウム
などの有機アルミニウム塩がある。これらは使用液にお
けるアルミニウムイオン濃度として0.01〜0.15
モル/リットルで含まれることが好ましい。
【0029】定着処理用固形剤には、上記一般式(I)
で表わされる化合物とともにアルミニウム安定化剤とし
てグルコン酸、5−スルホサリチル酸、イミノジ酢酸、
酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコヘプタン酸、ホウ
酸および/またはこれらの誘導体を併用してもよく使用
液において0.001〜0.45モル/リットルで用い
られることが好ましい。より好ましくは、、0.004
〜0.4モル/リットルである。
【0030】この他、所望により、アルミニウム安定化
能や硬水軟化能のある化合物(例えば、グルコン酸、イ
ミノジ酢酸、5−スルホサリチル酸、グルコヘプタン酸
やこれらの誘導体、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、シュ
ウ酸、マレイン酸、グリコール酸、安息香酸、サリチル
酸、タイロン、アスコルビン酸、グルタル酸、アスパラ
ギン酸、グリシン、システィン、エチレンジアミン四酢
酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1,3−プロパンジ
アミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、糖類、乳酸、ホウ酸な
ど)、保恒剤(例えば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩など)、
pH緩衝剤(例えば、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸水素ナトリウム、りん酸、こはく酸、アジ
ピン酸など)、pH調整剤(例えば、水酸化ナトリウ
ム、アンモニア、硫酸など)、特開昭62−78551
号公報に記載の化合物、界面活性剤、湿潤剤、定着促進
剤などを含むことができる。界面活性剤としては、例え
ば、硫酸化物、スルフォン酸化物などのアニオン界面活
性剤、ポリエチレン系界面活性剤、特開昭57−684
0号公報記載の両性界面活性剤が挙げられ、公知の消泡
剤を使用することもできる。湿潤剤としては、例えばア
ルカノールアミン、アルキレングリコールなどがある。
定着促進剤としては、本発明の化合物の他、例えば、特
公昭45−35754号公報、同58−122535号
公報、同58−122536号公報記載のチオ尿素誘導
体、分子内に3重結合を有するアルコール、米国特許第
4126459号記載のチオエーテル化合物、特開昭6
4−4739号公報、特開平1−4739号公報、同1
−159645号公報および同3−101728号公報
に記載のメルカプト化合物、同4−170539号公報
に記載のメソイオン化合物、チオシアン酸アンモニウム
を含むことができる。
【0031】本発明における定着処理用固形剤の製法
は、公知のいずれの方法を用いることができる。例え
ば、包装方法としては、特開昭61−259921号公
報、特開平4−16841号公報、同4−78848号
公報に記載の方法を使用することができる。また固形化
および錠剤化の方法としては、特開平4−85533号
公報、同4−85534号公報、同4−85535号公
報、同5−134362号公報、同5−197090号
公報、同5−204098号公報、同5−224361
号公報、同6−138604号公報、同6−13860
5号公報等に記載の方法を使用することができる。
【0032】より具体的には、転動造粒法、押し出し造
粒法、圧縮造粒法、解砕造粒法、攪拌造粒法、スプレー
ドライ法、溶解凝固法などを用いることができるが、特
に押し出し造粒法、圧縮造粒法が好ましい。
【0033】本発明に適する造粒物の粒度、形状につい
ては、望まれる特性により異なるが、一般的に写真用処
理剤に望まれる溶解性と調液後の廃包材中の残存粉体量
あるいは輸送時の振動による造粒物の破壊に対する耐久
性を考慮すると顆粒状の場合は球換算粒径が0.5〜5
0mm程度、特に好ましくは1〜15mm程度が好ましく、
その形状は円筒状、球状、立方体、直方体等で、より好
ましくは球状あるいは円筒状である。
【0034】錠剤状の場合も同様に望まれる特性により
異なるが、2mm〜5cm程度の径が好ましい。また、溶解
性を向上させたい場合は、錠剤の厚みを下げた平板状の
錠剤、さらに平板状錠剤の中央部の厚みをさらに下げた
もの、中空状のドーナツ状錠剤等も有用である。逆に、
溶解を緩慢に行う目的でさらに径を大きくしてもよく、
任意に調整できる。
【0035】また、溶解度をコントロールするため表面
状態(平滑、多孔質等)を変えたりしてもよい。
【0036】複数の造粒物に異なった溶解性を与えた
り、溶解性の異なる素材の溶解度を合わせるために、複
数の形状をとることも可能である。また、表面と内部で
組成の異なる多層の造粒物であってもよい。
【0037】本発明における定着処理用固形剤は、成分
の異なる複数の層から構成されていてもよい。具体的に
は、チオ硫酸塩を含む層と、酒石酸、クエン酸のような
酸性成分を含む層を隣接しないように構成する。
【0038】これらの固形剤は、接触して互いに反応す
る成分を分離するために、成分を水溶性のコーティング
剤でコーティングしてもよい。コーティング剤として
は、市販のものが使用できるが、ポリビニルピロリド
ン、ポリエチレングリコール、ポリスチレンスルホン酸
や、ビニル系化合物が好ましい。
【0039】これらのコーティング剤は現像剤にも用い
ることができる。またこれら以外にも以下のものを使用
できる。
【0040】ゼラチン、ペクチン、ポリアクリル酸、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ビニルア
セテート共重合体、ポリエチレンオキサイド、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、アル
ギン酸、キタン酸ガム、アラビアガム、トラガカントガ
ム、カラヤガム、カラゲナン、メチルビニルエーテル、
無水マレイン酸共重合体、ポリオキシエチレンステアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンエチルエーテル等のポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンオクチルフェノールエーテルやポリオキシエチレンノ
ニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキ
ルフェノールエーテルあるいは特願平2−203165
号公報記載の水溶性バインダーの中から選ばれる1種あ
るいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0041】なお、本発明の定着処理用固形剤は、固形
剤1単位、すなわち例えば、固形剤が粒状の場合には1
粒中に以上の全成分を含んでいても、一種以上の成分毎
に、好ましくは各成分毎に粒状に形成されてもよい。一
種以上の成分毎に粒状にする場合、その中の少なくとも
1つに本発明の固形剤改良剤を含有させることが好まし
い。成分の一部を液剤としてもよい。
【0042】以上説明した本発明の定着処理用固形剤
は、定着処理に先だって、所定量の水に溶解されて定着
液とされ、通常、定着槽に補充される。このとき、定着
液のpHは、4.0以上、特に、4.7〜5.0とする
ことが好ましい。
【0043】本発明の定着処理用固形剤の溶解および補
充の方法としては、攪拌機能を有する溶解装置で一定量
を溶解し補充する方法、溶解部分と完成液をストックす
る部分とを有する溶解装置で溶解し、ストック部から補
充する方法、自動現像機の循環系に処理剤を投入して溶
解・補充する方法、溶解槽を内蔵する自動現像機で感光
材料の処理に応じて処理剤を投入し溶解する方法などが
あるが、この他の公知のいずれの方法を用いることもで
きる。さらに、処理剤包材の開封および処理剤の溶解装
置への投入、溶解は、手動でも、自動でもよいが、簡便
さの点で自動に行われることが好ましい。
【0044】定着液の補充量は、感光材料の処理量に対
し600ml/m2 以下、特に、80〜500ml/m2 、さら
に、65〜350ml/m2 が好ましい。
【0045】さらに、本発明の定着液は、電解銀回収等
の公知の定着液再生方法により、再生使用することもで
きる。
【0046】上記ハロゲン化銀写真感光材料に用いるハ
ロゲン化銀乳剤には、ハロゲン化銀として、臭化銀、沃
臭化銀、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀等の通常のハロ
ゲン化銀乳剤に使用される任意のものを用いることがで
き、好ましくは、ネガ型ハロゲン化銀乳剤として60モ
ル%以上の塩化銀を含む塩臭化銀またはポジ型ハロゲン
化銀として60モル%以上の臭化銀を含む塩臭化銀、臭
化銀、沃臭化銀である。ハロゲン化銀粒子は、酸性法、
中性法およびアンモニア法のいずれで得られたものでも
よい。ハロゲン化銀粒子は、粒子内において均一なハロ
ゲン化銀組成分布を有するものでも、粒子の内部と表面
層とでハロゲン化銀組成が異なるコア/シェル粒子であ
ってもよく、潜像が主として表面に形成されるような粒
子であっても、また主として粒子内部に形成されるよう
な粒子でもよい。ハロゲン化銀粒子の形状は任意のもの
を用いることができる。好ましい1つの例は、{10
0}面を結晶表面として有する立方体である。また、米
国特許第4,183,756号、同第4,225,66
6号、特開昭55−26589号公報、特公昭55−4
2737号公報等や、ザ・ジャーナル・オブ・フォトグ
ラフィック・サイエンス ( J.Photogr.Sci. )、21〜
39(1973)等の文献に記載された方法により、8
面体、14面体、12面体等の形状を有する粒子をつく
り、これを用いることもできる。さらに、双晶面を有す
る粒子を用いてもよい。本発明に係るハロゲン化銀粒子
は、単一の形状からなる粒子を用いてもよいし、種々の
形状の粒子が混合されたものでもよい。本発明におい
て、単分散乳剤が好ましい。単分散乳剤中の単分散のハ
ロゲン化銀粒子としては、平均粒径γを中心に±10%
の粒径範囲内に含まれるハロゲン化銀重量が、全ハロゲ
ン化銀粒子重量の60%以上であるものが好ましい。
【0047】上記ハロゲン化銀粒子は、粒子を形成する
経過および/または成長させる過程で、カドミウム塩、
亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩または錯塩、
ロジウム塩または錯塩、鉄塩または錯塩を用いて金属イ
オンを添加し、粒子内部および/または粒子表面に包含
させることができる。本発明で用いる写真乳剤は、硫黄
増感、金・硫黄増感の他、還元性物質を用いる還元増感
法:貴金属化合物を用いる貴金属増感法などを併用する
こともできる。感光性乳剤としては、前記乳剤を単独で
用いてもよく、二種以上の乳剤を混合してもよい。実施
に際しては、上記のような化学増感の終了後に、例え
ば、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラザインデン、5−メルカプト−1−フェニルテト
ラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等を始め、
種々の安定剤も使用できる。さらに必要であればチオエ
ーテル等のハロゲン化銀溶剤、またはメルカプト基含有
化合物や増感色素のような晶癖コントロール剤を用いて
もよい。本発明において、特に印刷用感光材料の場合テ
トラゾリウム化合物、ヒドラジン化合物、あるいはポリ
アルキレンオキサイド化合物等のいわゆる硬調化剤を添
加した感光材料に対して好ましい効果を示す。
【0048】ハロゲン化銀写真感光材料において写真乳
剤は、増感色素によって比較的長波長の青色光、緑色
光、赤色光または赤外光に分光増感されてもよい。用い
られる色素には、シアニン色素、メロシアニン色素、複
合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラー
シアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素および
ヘミオキソノール色素等が包含される。これらの増感色
素は単独で用いてもよく、また、これらを組み合わせて
用いてもよい。増感色素の組み合わせは特に、強色増感
の目的でしばしば用いられる。
【0049】ハロゲン化銀写真感光材料には、親水性コ
ロイド層にフィルター染料として、あるいはイラジェー
ション防止、ハレーション防止その他種々の目的で水溶
性染料を含有してよい。このような染料には、オキソノ
ール染料、ヘミオキソノール染料、スチリル染料、メロ
シアニン染料、シアニン染料およびアゾ染料等が包含さ
れる。なかでもオキソノール染料;ヘミオキソノール染
料およびメロシアニン染料が有用である。用い得る染料
の具体例は西独特許第616,007号、英国特許第5
84,609号、同第1,117,429号、特公昭2
6−7777号公報、同39−22069号公報、同5
4−38129号公報、特開昭48−85130号公
報、同49−99620号公報、同49−114420
号公報、同49−129537号公報、PBレポート7
4175号、フォトグラフィック・アブストラクト ( P
hoto.Abstr. ) 128(’21)等に記載されているも
のである。特に明室返し感光材料においてはこれらの染
料を用いるのが好適である。また、特願平5−2447
17号公報の23〜30頁に記載の染料の固体微粒子分
散体を使用してもよい。本発明に係るハロゲン化銀写真
感光材料において、親水性コロイド層に染料や紫外線吸
収剤等が包含される場合に、それらはカチオン性ポリマ
ー等によって媒染されてもよい。
【0050】上記の写真乳剤には、ハロゲン化銀写真感
光材料の製造工程、保存中あるいは処理中の感度低下や
カブリの発生を防ぐために種々の化合物を添加すること
ができる。また、ポリマーラテックスをハロゲン化銀乳
剤層、バッキング層に含有させ、寸法安定性を向上させ
る技術も用いることができる。これらの技術は、例えば
特公昭39−4272号公報、同39−17702号公
報、同43−13482号公報等に記載されている。本
発明に用いる感光材料のバインダーとしてはゼラチンを
用いるが、ゼラチン誘導体、セルロース誘導体、ゼラチ
ンと他の高分子のグラフトポリマー、それ以外のたんぱ
く質、糖誘導体、セルロース誘導体、単一あるいは共重
合体の如き合成親水性高分子物質等の親水性コロイドも
併用して用いることができる。
【0051】上記ハロゲン化銀写真感光材料には、さら
に目的に応じて種々の添加剤を用いることができる。こ
れらの添加剤は、より詳しくはリサーチディスクロージ
ャー第176巻Item 17643(1978年12月)
および同187巻Item 18716(1979年11
月)に記載されており、その該当箇所を後掲の表にまと
めて示した。
【0052】 添加剤種類 RD17643 RD18716 1.化学増感剤 23頁 648頁右欄 2.感度上昇剤 同上 3.分光増感剤 23〜24頁 648頁右欄〜 強色増感剤 649頁右欄 4.増白剤 24頁 5.かぶり防止剤 24〜25頁 649頁右欄 および安定剤 6.光吸収剤、フィルター 25〜26頁 649頁右欄〜 染料、紫外線吸収剤 650頁左欄 7.ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左欄〜右欄 8.色素画像安定剤 25頁 9.硬膜剤 26頁 651頁左欄 10.バインダー 26頁 同上 11.可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 12.塗布助剤、表面活性剤 26〜27頁 同上 13.スタチック防止剤 27頁 同上
【0053】上記ハロゲン化銀写真感光材料に用いられ
る支持体には、α−オレフィンポリマー(例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン/ブテン共重合体)
などをラミネートした紙、合成紙等の可撓性反射支持
体、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリスチレン、
ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカ
ーボネート、ポリアミド等の半合成または合成高分子か
らなるフィルムや、これらのフィルムに反射層を設けた
可撓性支持体、金属などが含まれる。中でもポリエチレ
ンテレフタレートが特に好ましい。本発明に用いること
ができる下引き層としては特開昭49−3972号公報
記載のポリヒドロキシベンゼン類を含む有機溶剤系での
下引き加工層、特開昭49−11118号公報、同52
−104913号公報等に記載の水系ラテックス下引き
加工層が挙げられる。
【0054】また、該下引き層は通常、表面を化学的な
いし物理的に処理することができる。該処理としては薬
品処理、機械的処理、コロナ放電処理などの表面活性化
処理が挙げられる。本発明は、印刷用、X−レイ用、一
般ネガ用、一般リバーサル用、一般ポジ用、直接ポジ用
等の各種感光材料に適用することができる。
【0055】次に、本発明のハロゲン化銀写真感光材料
の処理方法について説明する。本発明の特徴部分は、上
記定着処理用固形剤を水で溶解して得た定着液で定着処
理を行う点にあるが、それに先だって、露光されたハロ
ゲン化銀写真感光材料を現像処理する。
【0056】この現像処理には、公知の方法のいずれを
用いることもできるし、現像処理液には公知のものを用
いることができる。本発明に使用する現像液に用いる現
像主薬には特別な制限はないが、ジヒドロキシベンゼン
類や、アスコルビン酸誘導体を含むことが好ましく、さ
らに現像能力の点で、ジヒドロキシベンゼン類やアスコ
ルビン酸誘導体と1−フェニル−3−ピラゾリドン類の
組み合わせまたはジヒドロキシベンゼン類やアスコルビ
ン酸誘導体とp−アミノフェノール類との組み合わせが
好ましい。
【0057】ジヒドロキシベンゼン現像主薬としてはハ
イドロキノン、クロロハイドロキノン、イソプロピルハ
イドロキノン、メチルハイドロキノンなどがあるが、特
にハイドロキノン類が好ましい。本発明に用いるアスコ
ルビン酸誘導体現像主薬としては、アスコルビン酸およ
びイソアスコルビン酸とそれらの塩がある。
【0058】1−フェニル−3−ピラゾリドンまたはそ
の誘導体の現像主薬としては、1−フェニル−3−ピラ
ゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラ
ゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシ
メチル−3−ピラゾリドンなどがある。本発明に用いる
p−アミノフェノール系現像主薬としては、N−メチル
−p−アミノフェノール、p−アミノフェノール、N−
(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノフェノール、N
−(4−ヒドロキシフェニル)グリシン等があるが、な
かでもN−メチル−p−アミノフェノールが好ましい。
ジヒドロキシベンゼン系現像主薬は通常0.05〜0.
8モル/リットルの量で用いられるのが好ましい。また
ジヒドロキシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリ
ドン類もしくはp−アミノフェノール類の組み合わせを
用いる場合には前者を0.05〜0.5モル/リット
ル、後者を0.06モル/リットル以下の量で用いるの
が好ましい。
【0059】アスコルビン酸誘導体現像主薬は、通常
0.01〜0.5モル/リットルの量で用いるのが好ま
しく、0.05〜0.3モル/リットルがより好まし
い。またアスコルビン酸誘導体と1−フェニル−3−ピ
ラゾリドン類もしくはp−アミノフェノール類の組み合
わせを用いる場合には、前者を0.01〜0.5モル/
リットル、後者を0.005〜0.2モル/リットルの
量で用いるのが好ましい。
【0060】現像処理液には保恒剤を添加することが好
ましい。この保恒剤としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫
酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸アンモニウム、重
亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、ホルムアル
デヒド重亜硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩を用いること
が好ましい。この亜硫酸塩は、0.20モル/リットル
以上、特に0.3モル/リットル以上用いることが好ま
しいが、あまりに多量添加すると現像液中で沈殿して液
汚染を引き起こすので、上限は1.2モル/リットルと
するのが望ましい。
【0061】現像処理液は、そのpHを9〜13、特に
9.5〜12に設定することが好ましい。このため、現
像処理液には、pHの設定のためアルカリ剤を添加する
ことが好ましい。このアルカリ剤としては、通常の水溶
性無機アルカリ金属塩(例えば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)を用いる
ことができる。上記の以外に用いられる添加剤として
は、臭化ナトリウム、臭化カリウムの如き現像抑制剤;
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ジメチルホルムアミドの如き有機溶
剤;ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のア
ルカノールアミン、イミダゾールまたはその誘導体等の
現像促進剤;1−フェニル−5−メルカプトテトラゾー
ル等のメルカプト系化合物、5−ニトロインダゾール等
のインダゾール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物
をカブリ防止剤または黒ポツ ( black pepper ) 防止剤
として含みさらに必要に応じて色調剤、界面活性剤、消
泡剤、硬水軟化剤、硬膜剤等を含んでもよい。また、現
像ムラ防止剤として特開昭62−212651号公報記
載の化合物、溶解助剤として特開昭61−267759
号記載の化合物を用いることができる。
【0062】上記現像処理液には、さらに、緩衝剤とし
て特開昭62−186259号公報に記載のホウ酸、特
開昭60−93433号公報に記載の糖類(例えばサッ
カロース)、オキシム類(例えばアセトオキシム)、フ
ェノール類(例えば5−スルホサリチル酸)、第3リン
酸塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩)、炭酸塩(た
とえばナトリウム塩、カリウム塩)などを添加してもよ
く、添加量は使用液において0.05モル/リットル以
上、好ましくは0.1〜1モル/リットルである。
【0063】処理液の輸送コスト、廃包材の減量、省ス
ペース等の目的で、処理液を濃縮化し、または本発明の
定着処理用固形剤と同様に固形化し、使用時に希釈また
は溶解して用いることは好ましいことである。
【0064】現像液の濃縮化のためには、現像液に含ま
れる塩成分をカリウム塩化することが有効である。現像
剤の固形化は、前記定着剤と同様の方法で行うことがで
きる。
【0065】以上のような現像処理液を用いて、ハロゲ
ン化銀写真感光材料の現像処理が行われる。
【0066】この現像処理は、上記したように公知の条
件で行うことができる。
【0067】現像処理が完了したハロゲン化銀写真感光
材料は、次に、本発明の定着液により定着処理が行われ
る。この定着処理自体の条件は従来と同様の条件で行わ
れる。
【0068】現像、定着処理が済んだ感光材料は、次い
で水洗または安定化処理される。水洗または安定化処理
は、ハロゲン化銀感光材料1m2当り、3リットル以下の
補充量(0も含む、すなわち、ため水水洗)で行うこと
もできる。すなわち、節水処理が可能となるのみなら
ず、自現機設置の配管を不要とすることができる。水洗
を少量の水で行う場合は、特開昭63−18350号公
報、同62−287252号公報などに記載のスクイズ
ローラー、クロスオーバーローラーの洗浄槽を設けるこ
とがより好ましい。また、少量水洗時に問題となる公害
負荷低減のために種々の酸化剤添加やフィルター濾過を
組み合わせてもよい。さらに、本発明の方法で水洗また
は安定化浴に防黴手段を施した水を処理に応じて補充す
ることによって生ずる水洗または安定化浴からのオーバ
ーフロー液の一部または全部は特開昭60−23513
3号公報に記載されているようにその前の処理工程であ
る定着能を有する処理液に利用することもできる。ま
た、少量水洗時に発生しやすい水泡ムラ防止および/ま
たはスクイズローラーに付着する処理剤成分が処理され
たフィルムに転写することを防止するために水溶性界面
活性剤や消泡剤を添加してもよい。
【0069】また、感光材料から溶出した染料による汚
染防止に、特開昭63−163456号公報記載の色素
吸着剤を水洗槽に設置してもよい。
【0070】また、前記水洗処理に続いて安定化処理す
る場合もあり、その例として特開平2−201357号
公報、同2−132435号公報、同1−102553
号公報、特開昭46−44446号公報に記載の化合物
を含有した浴を感光材料の最終浴として使用してもよ
い。この安定浴にも必要に応じてアンモニウム化合物、
Bi、Alなどの金属化合物、蛍光増白剤、各種キレー
ト剤、膜pH調節剤、硬膜剤、殺菌剤、防かび剤、アル
カノールアミンや界面活性剤を加えることもできる。水
洗工程もしくは安定化工程に用いられる水としては水道
水の他、脱イオン処理した水やハロゲン、紫外線殺菌灯
や各種酸化剤(オゾン、過酸化水素、塩素酸塩など)等
によって殺菌された水を使用することが好ましい。本発
明の現像処理では、現像および定着時間が40秒以下、
好ましくは6〜35秒、各液の温度は25〜50℃が好
ましく、30〜40℃がより好ましい。水洗または安定
浴温度および時間は0〜50℃で40秒以下がより好ま
しい。本発明の方法によれば、現像、定着および水洗
(または安定化)された写真材料は水洗水をしぼり切
る、すなわちスクイズローラーを経て乾燥してもよい。
乾燥は約40〜100℃で行なわれ、乾燥時間は周囲の
状態によって適宜変えられる。
【0071】なお、以上の処理は、処理剤を補充しつつ
おこなうが、補充量を低減する場合には処理槽の空気と
の接触面積を小さくすることによって液の蒸発、空気酸
化を防止することが好ましい。ローラー搬送型の自動現
像機については米国特許第3,025,779号明細
書、同第3,545,971号明細書などに記載されて
おり、本明細書においては単にローラー搬送型プロセッ
サーとして言及する。ローラー搬送型プロセッサーは現
像、定着、水洗および乾燥の四工程からなっており、本
発明の方法も他の工程(例えば、停止工程)を除外しな
いが、この四工程を踏襲するのが最も好ましい。さら
に、搬送速度が1400mm/分以上の迅速処理を行うこ
とも処理時間の短縮と生産性の向上のためには好まし
い。
【0072】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0073】実施例1 定着剤処方(使用液1L分の処方) 組成1 チオ硫酸アンモニウム 95.2g チオ硫酸ナトリウム 56.1g 組成2 酢酸ナトリウム 表1の量 組成3 グルコン酸ナトリウム 1.7g Na225 18.8g EDTA・2Na・2H2 O 0.03g コハク酸 表1の量 無水クエン酸 3.7g 組成4 表1のアルミニウム塩 表1の量
【0074】固形剤改良剤として、上記化1の化合物1
を用い、これを6g 表1に従って添加し、表1に示すサ
ンプルNo. 1ないし9を作成した。以上の成分はすべて
粉状である。
【0075】サンプルNo. 1、3および8は全成分を混
合してポリエチレン製の袋に充填し、サンプルNo. 2、
4〜7、9は上記の組成の順番に層状ポリエチレン製の
ボトルに充填密封した。なお、表1の改良剤の所在にお
いて、組成1とはこの組成1の材料に改良剤を混合し、
この混合物を層状に配したことを意味し、以下同様であ
る。このように作製されたサンプルNo. 1〜9をそれぞ
れ50℃90%RHの条件下で1ケ月放置した後、処理
剤の固化状況を評価した。結果を表1に示す。◎、○が
実用上問題のないレベルである。
【0076】
【表1】
【0077】実施例2 定着剤処方(使用液1L分の処方) 組成1 チオ硫酸アンモニウム 95.2g チオ硫酸ナトリウム 56.1g 化合物1 6.0g 組成2 酢酸ナトリウム 表2の量 組成3 グルコン酸ナトリウム 1.7g Na225 18.8g EDTA・2Na・2H2 O 0.03g コハク酸 表2の量 無水クエン酸 3.7g 組成4 表1のアルミニウム塩 表2の量
【0078】上記の組成1の原末に、固形剤改良剤とし
て上記化合物1を6g 添加して、サンプルNo. 13〜1
6用の固形剤を、また固形剤改良剤を使用せずに比較の
ためのサンプルNo. 11、12用の固形剤を次のように
して作製した。
【0079】顆粒化は組成毎に2.5mmの粒度の押し出
し造粒法により造粒した後、真空乾燥型パンコーティン
グ装置の回転ドラム内に投入し、ドラム内で動転する顆
粒に10%ケミスタット(三洋化成製)液をスプレーし
て被覆して行なった。
【0080】ブリケット加工する場合は、新東工業
(株)製ブリケッタBSS−501を用いて5mmの粒度
のブリケットに圧縮造粒した。
【0081】錠剤にする場合は、流動層噴霧造粒機で平
均粒径800μm に造粒したのち60℃で20分乾燥
し、さらに真空で40℃120分乾燥して得られた粒状
物を打錠機で圧縮圧800kg/cm2で打錠成型した。
【0082】組成1の加工性を3段階評価した。○が実
用上問題のないレベルである。また表2に示す形態に加
工した各組成を順番に層状にポリエチレン製のボトルに
充填密封し、50℃90%RHで1ケ月放置した後、処
理剤の固化状況を観察した。◎、○が実用上問題のない
レベルである。結果を表2に示す。また、各組成をブレ
ンドしても、同様の結果を得た。
【0083】実施例3 実施例2の定着剤を20L分を1ボトルとして作成し、
室温で1週間放置した後、フジハント製定着剤溶解装置
で溶解した。このときダストの発生状況を観察し、さら
に処理剤の溶解速度を測定した。溶解の終点は目視で不
溶解物のなくなる点とした。ダストの評価は4段階で行
なった。◎、○が実用上問題のないレベルである。結果
を表2に示す。
【0084】実施例4 実施例3で定着剤を溶解して得られた定着液と、下記現
像剤を水に溶解して得られた現像液を富士フイルム社製
自動現像機FG−460Aに満たして、未露光の同社製
撮影フイルムLSA(4つ切り)を現像35℃、30
秒、定着34℃の条件で無補充処理を行ない、定着不良
を起こす枚数で定着能力の比較を行なった。結果を表2
に示す。
【0085】
【表2】
【0086】現像剤 組成1 ハイドロキノン 40g 組成2 ジエチレントリアミン五酢酸 2g 臭化カリウム 3.3g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.16g 2−メルカプトベンツイミダゾール−5− スルホン酸ナトリウム 0.2g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1− フェニル−3−ピラゾリドン 0.45g エリゾルビン酸ナトリウム 4.6g 組成3 臭化カリウム 3.3g 組成4 K225 64.6g 組成5 K2 CO3 61.5g 組成6 NaOH 43g
【0087】使用液1L分の処方である。
【0088】実施例5 実施例4において、現像液、定着液をそれぞれ160ml
/m2 、260ml/m2 補充しながら1日あたり50m2の処
理を10日間行ったところ、本発明の化合物を含有しな
い定着液を使用した場合は100m2の処理を過ぎたあた
りから定着不良が生じたのに対し、本発明の態様におい
ては、全く問題なかった。なお、フジハント社製Reclai
m R-60で定着液の再生をしながら、定着液補充を160
ml/m2 とした場合の前記処理においても、同様の結果を
得た。
【0089】
【発明の効果】本発明によれば、定着能力の向上、加工
性の良化、固化防止のなされた溶解性のよい定着固形剤
を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着剤、および下記一般式(I)で表さ
    れる化合物からなる固形剤改良剤を含有する定着処理用
    固形剤。 一般式(I) RSO2 SM (式中、Rは脂肪族基、芳香族基または複素環基を表
    し、Mは水素原子、アンモニウム基、金属原子を表
    す。)
  2. 【請求項2】 請求項1の定着処理用固形剤を水で溶解
    して得た定着液を準備し、露光したハロゲン化銀写真感
    光材料を現像した後、前記定着液で定着処理するハロゲ
    ン化銀写真感光材料の処理方法。
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