JPH0832756B2 - 感光性重合体組成物 - Google Patents

感光性重合体組成物

Info

Publication number
JPH0832756B2
JPH0832756B2 JP27663987A JP27663987A JPH0832756B2 JP H0832756 B2 JPH0832756 B2 JP H0832756B2 JP 27663987 A JP27663987 A JP 27663987A JP 27663987 A JP27663987 A JP 27663987A JP H0832756 B2 JPH0832756 B2 JP H0832756B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
isocyanate
polymer composition
methacrylate
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP27663987A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01118513A (ja
Inventor
充雅 児嶋
宣 菊地
高之 斉藤
敏明 石丸
康則 小島
邦明 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP27663987A priority Critical patent/JPH0832756B2/ja
Publication of JPH01118513A publication Critical patent/JPH01118513A/ja
Publication of JPH0832756B2 publication Critical patent/JPH0832756B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/038Macromolecular compounds which are rendered insoluble or differentially wettable
    • G03F7/0387Polyamides or polyimides

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,半導体素子を始めとするエレクトロニクス
素子等に用いられる感光性重合体組成物に関するもので
ある。
(従来の技術) 従来,半導体素子等の表面保護膜や層間絶縁膜として
は,膜形成が容易なこと,平坦化が可能なこと,耐熱性
が高くしかも電気特性,機械特性にすぐれている等の理
由からポリイミドが幅広く用いられている。
また最近では,ポリイミドを用いた膜形成プロセスを
合理化する目的でフオトレジストの機能を兼ね合わせた
感光性重合体組成物の開発検討が数多く行なわれてい
る。
これは,まず,溶液状態で基板に塗布乾燥し,塗膜形
成後所定のマスクを用いて露光し,現像によつてパター
ンを形成し,次に200〜400℃の温度で硬化させ最終的に
ポリイミドとして用いる。
具体的な例として,ポリイミド前駆体のポリアミド酸
と重クロム酸塩からなる系が提案されたが,この材料は
実用的な光感度を有し,膜形成能が高い等の長所を有す
る反面,保存安定性に欠けまたポリイミド中にクロムイ
オンが残存するなどの欠点があり,実用には至らなかつ
た。
また式(2)で表わされるポリイミド前駆体に感光基
をエステル結合で導入した感光性ポリイミド前駆体に増
感剤や光重合開始剤を加える方法や ポリイミド前駆体のポリアミド酸に炭素−炭素二重結合
を有するアミン化合物及び増感剤を添加する方法が知ら
れている。
しかし,前者の方法では,パターン形成後,加熱処理
により感光基を除去してポリイミドにする際,400〜430
℃の熱処理が必要で従来から知られているポリイミド前
駆体の耐熱性では,これら熱処理に耐えられず,熱処理
工程で膜が劣化してしまうという問題があつた。
また後者の方法では,熱処理による感光基の脱離は容
易であるが,この方法は露光後の現像工程において露光
部分の塗膜も溶解してしまうため,現像後の露光部分の
膜厚管理が困難であるという問題があつた。
また,上記いずれの方法の場合でも芳香族ポリイミド
前駆体をベースポリマとして用いる場合は,紫外領域で
の光の透過性が低いため厚膜形成をするのが困難であ
る。これを解決する手段として光の透過性を向上させる
目的で脂肪族系を用いた方法が種々行なわれているが,
耐熱性が低下してしまうため高い耐熱性が要求される半
導体等電子部品の絶縁膜に適用するのは困難であつた。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は,上記に示した従来技術の問題点を解決した
保存安定性,耐熱性及び現像特性にすぐれ,かつ厚膜形
成可能な感光性重合体組成物を提供するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は,一般式(1) (但し式中R1は2価の有機基であり、R2は炭素−炭素
二重結合を有する基を示し,Xは酸素原子又はNH基を示
し,nは1以上の整数を示す。)で表わされる構造単位を
含むポリイミド前駆体および光重合開始剤を含有してな
る感光性重合体組成物に関する。
本発明におけるポリイミド前駆体は,式(3)で表わ
されるパラーターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカル
ボン酸二無水物 を用いて得られる。
この酸無水物は,本発明者らによつて得られた新規な
化合物であつて,下に示す式(4)のようなダブルクロ
スカツプリング反応によつて得られる。
(但し,式中X1,X2は,塩素,臭素またはヨウ素を示
す。) 例えば,4−ブロモーオルト−キシレンと金属マグネシ
ウムと反応させてグリニヤール試薬としたのち,ジクロ
ロビス(トリフエニルホスフイン)ニツケル,ジブロモ
ビス(トリフエニルホスフイン)ニツケルなどのニツケ
ル金属錯体触媒の存在下にパラジハロゲノベンゼンとの
ダブルクロスカツプリング反応によつて3,4,3″,4″−
テトラメチル−パラーターフエニルとする。次にこれを
過マンガン酸塩,硝酸,液相空気酸化によつてパラータ
ーフエニルテトラカルボン酸とし,この後加熱するか,
あるいは無水酢酸を加えることによつてパラーターフエ
ニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸二無水物とする
ことができる。
本発明に用いられる一般式(1)で表わされるポリイ
ミド前駆体は,(3)式で表わされるパラーターフエニ
ル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸とジアミンとを有
機溶媒中で反応させて得られる一般式(5)で表わされ
るポリアミド酸に (但し式中R1は2価の有機基を示し,nは1以上の整数を
示す。) 式(6)で表わされる光により二重化又は重合可能な
炭素−炭素二重結合を含み,かつポリアミド酸のカルボ
キシル基と容易に反応する反応基を含む化合物を反応さ
せることによつて得られる。
(但し式中,R3,R4及びR5は水素原子又はメチル基,R6
は2価の炭化水素基,YはNCO基又は 基を示す。) ジアミンとしては,例えば4,4−ジアミノジフエニル
エーテル,ジアミノジフエニルメタン,4,4′−ジアミノ
ジフエニルスルホン,4,4′−ジアミノジフエニルスルフ
イド,ベンジン,メターフエニレンジアミン,パラーフ
エニレンジアミン,1,5−ナフタレンジアミン,2,6−ナフ
タレンジアミン,ジアミノジフエニルエーテル−3−ス
ルホンアミド,3,4′−ジアミノジフエニルエーテル−4
−スルホンアミド,3,4′−ジアミノジフエニルエーテル
−3′−スルホンアミド,3,3′−ジアミノジフエニルエ
ーテル−4−スルホンアミド,4,4′−ジアミノジフエニ
ルメタン−3−スルホンアミド,3,4′−ジアミノジフエ
ニルメタン−4−スルホンアミド,3,4′−ジアミノジフ
エニルメタン−3′−スルホンアミド,3,3′−ジアミノ
ジフエニルメタン−4−スルホンアミド,4,4′−ジアミ
ノジフエニルスルホン−3−スルホンアミド,3,4′−ジ
アミノジフエニルスルホン−4−スルホンアミド,3,4′
−ジアミノジフエニルスルホン−3′−スルホンアミ
ド,3,3′−ジアミノジフエニルスルホン−4−スルホン
アミド,4,4′−ジアミノジフエニルサルフアイド−3−
スルホンアミド,3,4′−ジアミノジフエニルサルフアイ
ド−4−スルホンアミド,3,3′−ジアミノジフエニルサ
ルフアイド−4−スルホンアミド,3,4′−ジアミノジフ
エニルサルフアイド−3′−スルホンアミド,1,4−ジア
ミノベンゼン−2−スルホンアミド,4,4′−ジアミノジ
フエニルエーテル−3−カルボンアミド,3,4′−ジアミ
ノジフエニルエーテル−4−カルボンアミド,3,4′−ジ
アミノジフエニルエーテル−3′−カルボンアミド,3,
3′−ジアミノジフエニルエーテル−4−カルボンアミ
ド,4,4′−ジアミノジフエニルメタン−3−カルボンア
ミド,3,4′−ジアミノジフエニルメタン−4−カルボン
アミド,3,4′−ジアミノジフエニルメタン−3′−カル
ボンアミド,3,3′ジアミノジフエニルメタン−4−カル
ボンアミド,4,4′−ジアミノジフエニルスルホン−3−
カルボンアミド,3,4′−ジアミノジフエニルスルホン−
4−カルボンアミド,3,4′−ジアミノジフエニルスルホ
ン−3′−カルボンアミド,3,3′−ジアミノジフエニル
スルホン−4−カルボンアミド,4,4′−ジアミノジフエ
ニルサルフアイド−3−カルボンアミド,3,4′−ジアミ
ノジフエニルサルフアイド−4−カルボンアミド,3,3′
−ジアミノジフエニルサルフアイド−4−カルボンアミ
ド,3,4′−ジアミノジフエニルサルフアイド−3′−ス
ルホンアミド,1,4−ジアミノベンゼン−2−カルボンア
ミド,4,4′−ジアミノジフエニルエーテル−3,3′−ス
ルホンアミド,3,4′−ジアミノジフエニルエーテル−4,
5′−カルボンアミド,3,3′−ジアミノジフエニルエー
テル−4,4′−スルホンアミド,4,4′−ジアミノジフエ
ニルメタン−3,3′−カルボンアミド,3,4′−ジアミノ
ジフエニルメタン−4,5′−スルホンアミドなどがあげ
られる。
この他に,次の一般式(7) (但し,式中R7は2価の炭化水素基,R8は1価の炭化水
素基でありR7,R8は同じでも異なつてもよく,mは1以上
の整数である)で表わされるジアミノシロキサンを用い
ることができ,この化合物としては などが挙げられる。
また,ポリアミド酸を得るときに,その他のテトラカ
ルボン酸二無水物を併用してもよい。例えばピロメリツ
ト酸二無水物,3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラカル
ボン酸二無水物,3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボ
ン酸二無水物,シクロペンタンテトラカルボン酸二無水
物,1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物,2,
3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物,2,3,5,6
−ピリジンテトラカルボン酸二無水物,1,4,5,8−ナフタ
レンテトラカルボン酸二無水物,3,4,9,10−ペリレンテ
トラカルボン酸二無水物,4,4′−スルホニルジフタル酸
二無水物,1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物,1,5−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフエニル)−1,1,3,3,5,5−ヘキ
サメチルジシロキサン二無水物等が用いられる。
その他のテトラカルボン酸二無水物を併用する場合に
は,ポリイミド前駆体は,上記の構造単位に加えてテト
ラカルボン酸二無水物とジアミンの反応による構造単位
を含むことになる。
本発明におけるポリイミド前駆体は,例えばN−メチ
ル−2−ピロリドン,N,N−ジメチルアセトアミド,N,N−
ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド,ヘキサ
メチレンホスホルアミド,テトラメチレンスルホン,p−
クロロフエノール,p−ブロモフエノール等の極性溶媒に
前記したジアミン成分を溶解した後,パラーターフエニ
ル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸二無水物またはこ
れを含む酸成分を加え,80℃以下,好ましくは室温付近
ないしそれ以下の温度で攪拌しながら反応させることに
よつて得られる。酸成分とジアミン成分とは好ましくは
等モルで用いられる。
その他,この極性溶媒以外に一般的有機溶媒であるケ
トン類,エステル類,ラクトン類,エーテル類,ハロゲ
ン化炭化水素類,炭化水素類例えばアセトン,メチルエ
チルケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘキサノ
ン,酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸ブチル,シユウ酸ジ
エチル,マロン酸ジエチル,γ−ブチロラクトン,ジエ
チルエーテル,エチレングリコールジメチルエーテル,
ジエチレングリコールジメチルエーテル,テトラヒドロ
フラン,ジクロロメタン,1,2−ジクロルエタン,1,4−ジ
クロルブタン,トリクロルエタン,クロルベンゼン,o−
ジクロルベンゼン,ヘキサン,ヘプタン,オクタン,ベ
ンゼン,トルエン,キシレン等も使用することができ
る。ポリイミド前駆体を完全に溶解させるためにはこれ
らの一般的有機溶媒は前記の極性溶媒と混合して用いる
ことが望ましい。この有機溶媒の使用量は好ましくはポ
リアミド酸に対して10〜95重量%であり,より好ましく
は30〜80重量%である。
本発明に用いられる式(6)で表わされるイソシアネ
ート化合物としては,イソシアネートエチルアクリレー
ト,イソシアネートプロピルアクリレート,イソシアネ
ートブチルアクリレート,イソシアネートペンチルアク
リレート,イソシアネートヘキシルアクリレート,イソ
シアネートオクチルアクリレート,イソシアネートデシ
ルアクリレート,イソシアネートオクタデシルイソシア
ネート,イソシアネートエチルメタクリレート,イソシ
アネートプロピルメタクリレート,イソシアネートブチ
ルアクリレート,イソシアネートペンチルメタクリレー
ト,イソシアネートヘキシルメタクリレート,イソシア
ネートオクチルメタクリレート,イソシアネートデシル
メタクリレート,イソシアネートオクタデシルメタクリ
レート,イソシアネートエチルクロトネート,イソシア
ネートプロピルクロトネート,イソシアネートヘキシル
クロトネート等が挙げられる。市販品としては,ダウ・
ケミカル社製IEM(イソシアネートエチルメタクリレー
ト)がある。これらの化合物は,1種類単独でも2種類以
上を組み合わせて使用することもできる。
本発明における一般式(5)で表わされるポリアミド
酸とイソシアネート化合物との反応は,上記のポリアミ
ド酸の合成に用いた有機溶媒中で,通常0〜100℃,好
ましくは20〜70℃の温度で行なわれる。イソシアネート
化合物のポリアミド酸に対する割合は,組成物の感度お
よび塗膜の耐熱性の点から,ポリアミド酸のカルボキシ
ル基1モルに対して通常0.1〜0.9モル,好ましくは0.4
〜0.8モルの範囲とされる。
イソシアネート化合物とこのポリアミド酸との反応
は,トリエチルアミン,N,N−ジメチルアニリン,N,N−ジ
メチルベンジルアミン,1,4−ジアゾビシクロ〔2,2,2〕
オクタン等のアミン,ジブチルスズジラウレート,ジブ
チルスズジアセテート等のスズ化合物などを用いると容
易となる。これらは通常イソシアネート化合物に対して
約0.5〜25重量%の範囲で用いることができる。
式(6)で表わされるエポキシ化合物としては, などが挙げられる。これらの化合物は,1種類単独でも2
種類以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明における一般式(5)で表わされるポリアミド
酸とエポキシ化合物との反応は,上記のポリアミド酸の
合成に用いた溶媒中で通常60〜120℃,好ましくは70℃
〜90℃の反応温度でトリエタノールアミン,トリエチル
アミン,N,N−ジメチルアニリン,N,N−ジメチルベンジル
アミンなどを触媒として,ポリアミド酸のカルボキシル
基1当量に対してエポキシ化合物を0.1〜0.9モル,好ま
しくは0.4〜0.8モル反応させることによつて行なわれ
る。
また,本発明に用いられる一般式(1)で表わされる
ポリイミド前駆体の合成法として,式(8)で示すよう
に,パラーターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボ
ン酸二無水物に,炭素−炭素二重結合を含むアルコール
と反応させてハーフエステルの中間体を得,これを二官
能のイソシアネート化合物と反応させることによつて得
ることも可能である。
(但し式中R1は2価の有機基,R9は炭素−炭素二重結合
を有する基を示し,nは1以上の整数を示す) 炭素−炭素二重結合を有する基を含むアルコールとし
ては,2−ヒドロキシエチルシンナメート,2−ヒドロキシ
エチルアクリレート,2−ヒドロキシエチルメタクリレー
トなどが挙げられ,N−メチル−2−ピロリドン,ジメチ
ルアセトアミド,ジメチルホルムアミド,ベンゼン,キ
シレン、メチルエチルケトン,γ−ブチロラクトン等の
有機溶媒中でトリエチルアミン,N,N−ジメチルベンジル
アミン等の塩基性触媒下で50℃〜100℃,好ましくは70
℃〜90℃の温度の範囲で,パラーターフエニル−3,4,
3″,4″−テトラカルボン酸二無水物と反応させること
により中間体のハーフエステルを得ることができる。
二官能のイソシアナート化合物としてはジフエニルメ
タンジイソシアナート,ジフエニルエーテルジイソシア
ナート,ビフエニルジイソシアナート,ジフエニルスル
フイドジイソシアナートなどがあげられ,これらを前記
したハーフエステル中間体と50〜100℃,好ましくは70
℃〜90℃の温度の範囲でトリエチルアミン,N,N−ジメチ
ルベンジルアミン等の塩基性触媒下で反応させることに
より,本発明における一般式(1)で表わされるポリイ
ミド前駆体を得ることができる。
本発明に用いられる光重合開始剤としては,例えばミ
ヒラーズケトン,ベンゾイン,2−メチルベンゾイン,ベ
ンゾインメチルエーテル,ベンゾインエチルエーテル,
ベンゾインイソプロピルエーテル,ベンゾインブチルエ
ーテル,2−t−ブチルアントラキノン,1,2−ベンゾ−9,
10−アントラキノン,アントラキノン,メチルアントラ
キノン,4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフエノ
ン,アセトンフエノン,ベンゾフエノン,チオキサント
ン,1,5−アセナフテン,2,2−ジメトキシ−2−フエニル
アセトフエノン,1−ヒドロキシシクロヘキシルフエニル
ケトン,2−メチル−〔4−(メチルチオ)フエニル〕−
2−モルフオリノ−1−プロパノン,ジアセチル、ベン
ジル,ベンジルジメチルケタール,ベンジルジエチルケ
タール,ジフエニルジスルフイド,アントラセン等を挙
げることができる。また,さらに高感度にする目的で光
重合開始剤以外に重合性不飽和化合物を加えても差しつ
かえない。重合性不飽和化合物としては各種のものがあ
るが,アクリル酸系化合物,メタクリル酸系化合物など
が実用的である。具体的なアクリル酸系化合物として
は,アクリル酸,メチルアクリレート,エチルアクリレ
ート,n−プロピルアクリレート,イソプロピルアクリレ
ート,n−ブチルアクリレート,イソブチルアクリレー
ト,シクロヘキシルアクリレート,ベンジルアクリレー
ト,カルビトールアクリレート,メトキシエチルアクリ
レート,エトキシエチルアクリレート,ブトキシエチル
アクリレート,ヒドロキシエチルアクリレート,ヒドロ
キシプロピルアクリレート,ブチレングリコールモノア
クリレート,N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート,
N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート,グリシジル
アクリレート,テトラヒドロフルフリルアクリレート,
ペンタエリスリトールモノアクリレート,トリメチロー
ルプロパンモノアクリレート,アリルアクリレート,1,3
−プロピレングリコールジアクリレート,1,4−ブチレン
グリコールジアクリレート,1,6−ヘキサングリコールジ
アクリレート,ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト,ジプロピレングリコールジアクリレート,2,2−ビス
−(4−アクリロキシジエトキシフエニル)プロパン,
2,2−ビス−(4−アクリロキシプロピルキシフエニ
ル)プロパン,トリメチロールプロパンジアクリレー
ト,ペンタエリスリトールジアクリレート,トリメチロ
ールプロパントリアクリレート,ペンタエリスリトール
トリアクリレート,トリアクリルホルマール,テトラメ
チロールメタンテトラアクリレート,トリス(2−ヒド
ロキシエチル)イソシアヌル酸のアクリル酸エステル, 等を挙げることができる。またメタクリル酸系化合物と
しては,メタクリル酸,メチルメタクリレート,エチル
メタクリレート,プロピルメタクリレート,イソプロピ
ルメタクリレート,ブチルメタクリレート,イソブチル
メタクリレート,シクロヘキシルメタクリレート,ベン
ジルメタクリレート,オクチルメタクリレート,エチル
ヘキシルメタクリレート,メトキシエチルメタクリレー
ト,エトキシエチルメタクリレート,ブトキシエチルメ
タクリレート,ヒドロキシエチルメタクリレート,ヒド
ロキシプロピルメタクリレート,ヒドロキシブチルメタ
クリレート,ヒドロキシペンチルメタクリレート,N,N−
ジメチルアミノメタクリレート,N,N−ジエチルアミノメ
タクリレート,グリシジルメタクリレート,テトラヒド
ロフルフリルメタクリレート,メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン,アリルメタクリレート,トリメチ
ロールプロパンモノメタクリレート,ペンタエリスリト
ールモノメタクリレート,1,3−ブチレングリコールジメ
タクリレート,1,6−ヘキサングリコールジメタクリレー
ト,ネオペンチルグリコールジメタクリレート,2,2−ビ
ス−(4−メタクリロキシジエトキシフエニル)プロパ
ン,トリメチロールプロパンジメタクリレート,ペンタ
エリスリトールジメタクリレート,トリメチロールプロ
パントリアクリレート,ペンタエリスリトールトリメタ
クリレート,テトラメチロールメタンテトラメタクリレ
ート,トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸
のメタクリル酸エステル, 等を挙げることができる。またクロトン酸ブチル,グリ
セリンモノクロネート,ビニルブチレート,ビニルトリ
メチルアセテート,ビニルカプロエート,ビニルクロル
アセテート,ビニルラクテート,安息香酸ビニル,ジビ
ニルサクシネート,ジビニルフタレート,メタクリルア
ミド,N−メチルメタクリルアミド,N−エチルメタクリル
アミド,N−アリールメタクリルアミド,N−ヒドロキシエ
チル−N−メチルメタクリルアミド,アクリルアミド,N
−t−ブチルアクリルアミド,N−メチロールアクリルア
ミド,N−イソブトキシメチルアクリルアミド,N−ブトキ
シメチルアクリルアミド,ダイアセトンアクリルアミ
ド,ヘキシルビニルエーテル,エチルヘキシルビニルエ
ーテル,ビニルトリルエーテル,多価アルコールのポリ
ビニルエーテル,スチレン誘導体として例えばオルト及
びパラ位にアルキル基,アルコキシ基,ハロゲン,カル
ボキシル基,アリル基などの置換基を持つたスチレン,
ジビニルベンゼン,アリルオキシエタノール,ジカルボ
ン酸のジアリルエステル,N−ビニルオキサゾリドン,N−
ビニルイミダゾール,N−ビニルピロリドン,N−ビニルカ
ルバゾール等も用いることができる。これらは単独でま
たは混合物として用いられる。
光重合開始剤及び重合性不飽和化合物の配合割合は,
感光性重合体組成物の感度及び硬化膜の耐熱性の点か
ら,一般式(1)で表わされるポリイミド前駆体100重
量部に対して重合性不飽和化合物通常1〜50重量部,好
ましくは5〜30重量部とされ,光重合開始剤の使用量
は,一般式(1)で表わされるポリイミド前駆体100重
量部又はポリイミド前駆体および重合性不飽和化合物10
0重量部に対して通常0.01〜30重量部,好ましくは0.1〜
10重量部とされる。
本発明の感光性重合体組成物は,通常の微細加工技術
によりパターン加工することが可能である。本発明の感
光性重合体組成物を,ガラス基板,シリコーンウエーハ
等の支持基板上に塗布するに際しては,スピンナーを用
いた回転塗布,浸漬,噴霧印刷等の手段が用いられる。
塗布膜厚は塗布手段,本発明の感光性重合体組成物のワ
ニスの固形分濃度,粘度等により調節可能である。
乾燥工程により支持基板上で,被膜となつた本発明の
感光性重合体組成物に光源を照射し,次いで未露光部分
を現像液で溶解除去することにより,レリーフ・パター
ンが得られる。この際光源は紫外線、可視光線,放射線
等が用いられる。
現像液としては,例えばN−メチル−2−ピロリド
ン,N−アセチル−2−ピロリドン,N,N−ジメチルホルム
アミド,N,N−ジメチルアセトアミド,ジメチルスルホキ
シド,ヘキサメチルホスホルトリアミド,ジメチルイミ
ダゾリジノン,N−ベンジル−2−ピロリドン,N−アセチ
ル−ε−カプロラクタム等の非プロトン性極性溶媒が,
単独でまたはポリアミド酸の非溶媒,例えばメタノー
ル,エタノール,イソプロピルアルコール,ベンゼン,
トルエン,キシレン,メチルセロソルブ,水等との混合
液として用いられる。
次いで現像により形成されたレリーフ・パターンを,
リンス液により洗浄し,現像溶媒を除去する。リンス液
としては,現像液との混和性のよいポリアミド酸の非溶
媒が用いられ,例えばメタノール,エタノール,イソプ
ロピルアルコール,ベンゼン,トルエン,キシレン,メ
チルセロソルブ,水等が挙げられる。
上記処理により得られるレリーフ・パターンの重合体
はポリイミド前駆体であり,150〜450℃の加熱処理によ
り,イミド環や他の環状基を持つ耐熱性重合体のレリー
フ・パターンとなる。
(実施例) 以下,本発明を実施例,参考例及び比較例を用いて説
明する。
参考例 パラ(p)−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカ
ルボン酸およびその無水物の合成例 (1)グリニヤール試薬の製造 アリーン冷却器,滴下ロート,温度計及び攪拌装置を
取付けた2lの四つ口フラスコをアルゴンガス雰囲気下で
十分乾燥させたのち,金属ナトリウムで脱水した100ml
のテトラヒドロフラン,9.72gの金属マグネシウム及び1
0.0gのプロモーオルト−キシレン(アルドリツチ社製,4
−ブロモ−オルト−キシレン75%及び3−ブロモ−オル
ト−キシレン25%の混合物)を加えた。反応液がにごり
始めて,グリニヤール試薬が生成し始めたとき,滴下ロ
ートから64.0gのブロモ−オルト−キシレンと100mlのテ
トラヒドロフランの混合液を1時間かけて滴下した。こ
の間,発熱反応であるので氷浴で冷却しながら反応温度
を40℃に保つた。滴下終了後も金属マグネシウムが残つ
ているのでオイルバスで加熱し、温度40℃のまま5時間
攪拌し,金属マグネシウムを完全に反応させグリニヤー
ル試薬とした。
(2)3,4,3″,4″−テトラメチル−p−ターフエニル
の製造 次に,フラスコにジクロロ〔1,2−ビス(ジフエニル
ホスフイノ)エタン〕ニツケル触媒を0.37g(上記のブ
ロモ−オルト−キシレンの総量に対し0.5重量%)加
え,滴下ロートから29.4g(0.200モル)のパラ−ジクロ
ロベンゼンを85mlのテトラヒドロフランに溶解させた溶
液を1時間かけて滴下した。この間反応温度を35℃に保
つた。滴下終了後,さらに1時間35℃に保つたまま攪拌
を続け,ダブルクロスカツプリング反応を完結させた。
反応終了液にトルエン300mlを加え,攪拌しながら,
イオン交換水150mlを1時間かけて徐々に加えた。下層
の水層を分液ロートで除去したのち,上層のトルエン層
を加熱し,熱時過し液を放冷すると無色の箔片結晶
が析出した。過により結晶を取出し,減圧乾燥したと
ころ,26.8gの結晶を得た。この結晶の融点は168〜169℃
であり,この結晶について第1図にプロトン核磁気共鳴
1H−NMR)スペクトル及び第2図に炭素核磁気共鳴(
13C−NMR)スペクトルの分析結果を示す。第1図におい
て2.29ppmと2.32ppmのメチル基プロトンに基づく吸収と
7.17〜7.65ppmのベンゼン環プロトンに基づく吸収の積
分強度比は前者:後者が180:150(=12:10)であり,理
論値とよく一致している。第2図において,10本のピー
クしか出現しないことから得られた化合物(理論炭素数
22)は対称構造であることがわかる。しかも,式(9) で示される化合物の炭素番号〜のベンゼン環炭素の
ザビツキー(Savitsky)則によるベンゼン環炭素のケミ
カルシフトの予想値と良く一致して第2図中に吸収1〜
8が出現している。
以上より,上記結晶が3,4,3″,4″−テトラメチル−
p−ターフエニルであることが確認された。
(3)p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボ
ン酸の製造 3,4,3″,4″−テトラメチル−パラ−ターフエニル14.
3g(50ミリモル),ピリジン200g及びイオン交換水200g
をアリーン冷却管,温度計及び攪拌装置を取付けた1
四つ口フラスコに仕込み,フラスコ内を80℃に加熱し,
過マンガン酸カリウム110.7g(700ミリモル)を3時間
かけて徐々に加え,その後さらに5時間,80℃に保持し
て攪拌を続けた。反応で生成した酸化マンガンの沈殿を
過で除去し,液中のピリジンをロータリエバポレー
ターで留去した後,36%塩酸で酸析したところ白色の微
細結晶が析出した。この時の溶液のpHは1であつた。
過・水洗を2回繰り返したのち,減圧乾燥し,白色粉末
状結晶11.6gを得た。
この結晶の融点は311〜313℃であつた。この結晶の赤
外線吸収スペクトルを第3図に示す。この結晶0.4gに対
してメタノール50ml及び97%硫酸2mlを加え,8時間リフ
ラツクスし,上記結晶のメチルエステル化を行なつた。
得られたメチルエステル化物の1H−NMRスペクトルの結
果を第4図に示す。第4図において,3.91ppmと3.94ppm
のメチル基プロトンに基づく吸収と7.71〜7.95ppmのベ
ンゼン環プロトンに基づく吸収の積分強度比は,前者:
後者が180:151(=12:10.07)であり,p−ターフエニル
−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸のメチルエステル化
合物の理論値とよく一致した。
また,上記結晶を元素分析した結果は次のとおりであ
つた。
実測値 炭素:59.67%,水素:4.15% 理論値 炭素:65.03%,水素:3.47% (ただし,理論値は,p−ターフエニル−3,4,3″,4″−
テトラカルボン酸として求めた値である。) 元素分析の結果,実測値と理論値が異なるので,上記
結晶を,5℃/分の昇温速度で,示差熱天秤分析を行なつ
たところ,160℃,230℃及び310℃に吸熱ピークがあつ
た。160℃及び230℃で17重量%の重量減少が認められ
た。310℃における吸熱ピークは融点によるものである
が,160℃及び230℃の吸熱ピークは脱水によるものであ
る。p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン
酸が示差熱天秤分析中の加熱によつて脱水閉環を起こし
て対応する酸無水物になつただけであれば重量減少は9
%である。このことから,得られた結晶には結晶水を有
すると考えられ,上記元素分析の実測値は,p−ターフエ
ニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸に2分子の結晶
水が水和した時の元素分析の理論値炭素59.73%,水素
4.10%にきわめてよく一致する。
以上より,上記結晶が,p−ターフエニル−3,4,3″,
4″−テトラカルボン酸であつて結晶水を2分子有する
ものであることを確認した。
(4)p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボ
ン酸−3,4,3″,4″−二無水物の製造 得られたp−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカ
ルボン酸10.0gと無水酢酸400gとを1のなす形フラス
コに入れ,30分間加熱還流して溶解したのち熱過し放
冷したところ,淡カツ色の粉末状微細結晶が析出した。
過し減圧乾燥して6.9gの粉末状結晶を得た。この粉末
状結晶の赤外線吸収スペクトル及び1H−NMRスペクトル
をそれぞれ第5図及び第6図に示す。
この結晶の融点は311〜313℃であり,元素分析の結
果,炭素71.28%,水素2.76%であり,理論値の炭素71.
36%,水素2.72%とよく一致し,p−ターフエニル−3,4,
3″,4″−テトラカルボン酸−3,4,3″,4″−二無水物で
あることが確認された。
実施例1 窒素気流下に4,4′−ジアミノジフエニルエーテル19g
(0.095モル)及び1,3−ビス(アミノプロピル)テトラ
メチルジシロキサン1.24g(0.005モル)を,N,N−ジメチ
ルアセトアミド171.0gに溶解してジアミン溶液を調合し
た。
次に,この溶液を氷冷によつて約15℃の温度に保ちな
がら攪拌下に参考例で得られたパラーターフエニル−3,
4,3″,4″−テトラカルボン酸二無水物37.0g(0.1モ
ル)を加え,室温で8時間攪拌を続け,粘稠なポリアミ
ド酸溶液を得た。
更に光遮断下の条件でポリアミド酸溶液を40℃に加熱
させながらN,N−ジメチルベンジルアミン1.0gを触媒と
してイソシアネートエチルメタクリレート7.75g(0.05
モル)を徐々に加え24時間反応させた。反応中は二酸化
炭素が発生した。
この溶液に光遮断下でベンゾフエノン2.7gおよび4,
4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフエノン0.3gを加
え,攪拌混合後,フイルターで過し感光性重合体組成
物を得た。
この組成物をスピナーでシリコーンウエーハ上に塗布
し90℃で60分乾燥して20μm厚の感光性被膜を得た。こ
の被膜を50μmのラインアンドスペースの縞模様のフオ
トマスクを用いて500mJ/cm2の紫外線により密着露光
し,その後,N,N−ジメチルアセトアミド4容,メタノー
ル1容から成る混液で現像し,次いでエタノールでリン
スしてレリーフパターンを得た。現像後の膜厚は18μm
であつた。
次で窒素雰囲気下180℃で30分 400℃で60分加熱し膜
厚10μmのポリイミドレリーフパターンを得た。この
時,パターンは強固に基板に密着し,フオトマスクのパ
ターンが忠実に転写されていた。この塗膜の重量減少開
始温度は430℃と良好な耐熱性を有するものであつた。
又,この感光性重合体組成物の溶液状態での粘度安定性
は良好で5℃で6カ月後でもほとんど変化は見られなか
つた。
実施例2 実施例1と同様にして,実施例1で得たポリアミド酸
溶液にトリメチロールプロパントリアクリレートを30g
加え光遮断下でベンジルジメチルケタール1.5g加えて同
様に感光性重合体組成物を調整し実施例1と同様にして
塗布し,膜厚25μmの塗膜を得た。この塗膜に300mJ/cm
2の照射を行い実施例1と同様にして現像リンスを行つ
たところ鮮明なパターンを得ることができた。
現像後の膜厚は23μmであつた。次で実施例1と同様
な方法で加熱処理したところ,15μm厚のポリイミドレ
リーフパターンを得た。また,この塗膜の重量減少開始
温度は420℃と良好な耐熱性を有するものであつた。
又,この感光性重合体組成物の溶液状態での粘度安定
性は良好で5℃6カ月後でもほとんど変化は見られなか
つた。
実施例3 窒素気流下に4,4′−ジアミノジフエニルエーテル20g
(0.1モル)をN,N−ジメチルアセトアミド173gに溶解し
てジアミン溶液を調合した。
次に,この溶液を氷冷によつて約15℃の温度に保ちな
がら攪拌下に参考例で得られたパラーターフエニル−3,
4,3″,4″−テトラカルボン酸二無水物33.3g(0.09モ
ル),1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物4.27g(0.01モ
ル)を加え,室温で8時間攪拌を続け粘稠なポリアミド
酸溶液を得た。更に光遮断下の条件でポリアミド酸溶液
を40℃に加熱させながら,これにN,N−ジメチルベンジ
ルアミン1.0gを触媒としてイソシアネートエチルメタク
リレート7.75g(0.05モル)を徐々に加え24時間反応さ
せた。反応中は二酸化炭素が発生した。この溶液に光遮
断下でベンゾフエノン2.0g,4,4−ビス(ジエチルアミ
ノ)ベンゾフエノン0.4gを加え攪拌混合後,フイルター
でろ過して感光性重合体組成物を得た。
この溶液を実施例1と同様な方法でシリコーンウエー
ハ上に塗布し膜厚15μmの塗膜を得た。この塗膜に300m
J/cm2の照射を行い,実施例1と同様に現像リンスを行
つたところ鮮明なパターンを得ることができた。現像後
の膜厚は13μmであつた。
次で150℃で1時間,200℃で30分,400℃で1時間加熱
処理したところ,膜厚8μmのポリイミドレリーフパタ
ーンを得た。この塗膜の重量減少開始温度は440℃と良
好な耐熱性を有するものであつた。
実施例4 実施例3で得たポリアミド酸溶液を70℃に加熱させな
がらN,N−ジメチルベンジルアミン0.5g,グリシジルメタ
クリレート7.1g(0.05モル)を徐々に加え8時間反応さ
せた。
この溶液に光遮断下でベンジルジメチルケタール2g及
びトリメチロールプロパントリメタクリレートを30g加
え攪拌混合後フイルターで過して感光性重合体組成物
を得た。
この塗膜を実施例1と同様にシリコーンウエーハ上に
塗布し,膜厚20μmの塗膜を得た。この塗膜に500mJ/cm
2の照射を行い,N−メチル−2−ピロリドン5容,メタ
ノール2容の現像液で現像し,イソプロピルアルコール
でリンスを行つたところ鮮明なパターンを得ることがで
きた。現像後の膜厚は18μmであつた。
次で150℃1時間,200℃で30分,400℃で1時間加熱処
理したところ膜厚10μmのポリイミドレリーフパターン
を得た。この塗膜の重量減少開始温度は430℃と良好な
耐熱性を有するものであつた。またこの感光性重合体組
成物の溶液状態での安定性は良好で5℃6カ月後でも変
化はしなかつた。
実施例5 パラーターフエニル−3,4,3″,4″テトラカルボン酸
二無水物37g(0.1モル),2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート26g(0.2モル)をN−メチル−2−ピロリドン35
0g中で80℃5時間反応させ,次でN,N−ジフエニルエー
テルジイソシアナート25.2g(0.1モル),N,N−ジエチル
アニリン1.0gを加え,さらに70℃で4時間反応させた。
反応中二酸化炭素が発生していた。
次にこの溶液にベンゾフエノン4g,4,4′−ビス(ジエ
チルアミノ)ベンゾフエノン0.6gを加え攪拌混合後フイ
ルターで過し,感光性重合体組成物とした。
次にこの組成物をスピンナーでシリコーンウエーハ上
に塗布し,80℃で60分乾燥して20μm厚の感光性被膜を
得た。この被膜に500mJ/cm2の照射を行い実施例1と同
様にして現像リンスを行つたところ鮮明なパターンを得
ることができた。現像後の膜厚は18μmであつた。
次で150℃で1時間,200℃で30分,400℃で1時間加熱
処理したところ膜厚10μmのポリイミドレリーフパター
ンを得た。この塗膜の重量減少開始温度は420℃と良好
な耐熱性を有するものであつた。
又,この感光性重合体組成物の溶液状態での粘度安定
性は良好で5℃6カ月までもほとんど変化は見られなか
つた。
比較例1 4,4−ジアミノジフエニルエーテル19g(0.095モル),
1,3−ビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサ
ン1.24g(0.005モル),ピロメリット酸21.8g(0.1モ
ル),N,N−ジメチルアセトアミド126gを用いて実施例1
と同様の操作方法でポリアミド酸溶液を得た。
この溶液に光遮断下の条件で40℃に加熱しながらN,N
−ジメチルベンジルアミン1.0gを触媒としてイソシアネ
ートメチルメタクリレート7.75g(0.05モル)を徐々に
加え24時間反応させた。この溶液にベンゾフエノン2.7
g,4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフエノン0.3g
を加え攪拌混合後,フイルターで過し感光性重合体組
成物を得た。
この組成物をスピンナーでシリコーンウエーハ上に塗
布し90℃で60分乾燥して20μm厚の感光性被膜を得た。
この被膜を50μmのラインアンドスペースの縞模様のフ
オトマスクを用いて3000mJ/cm2の紫外線により密着露光
し,その後,N,N−ジメチルアセトアミド4容,メタノー
ル1容から成る混液で現像し,次いでエタノールでリン
スしてレリーフパターンを得た。現像後の膜厚は6μm
であつた。
次で180℃で30分,400℃で60分加熱処理したところ得
られたポリイミドの膜厚は3μmであつた。この被膜の
重量減少開始温度は400℃で加熱処理したにもかかわら
ず350℃であり硬化膜は劣化していた。
比較例2 4,4′−ジアミノジフエニルエーテル19g(0.095モ
ル),1,3−ビス(アミノプロピル),テトラメチルジシ
ロキサン1.24g(0.005モル),ベンゾフエノンテトラカ
ルボン酸二無水物32.2g(0.1モル),N,N−ジメチルアセ
トアミド157gを用いて実施例1と同様の操作方法でポリ
アミド酸溶液を得た。
この溶液に光遮断下の条件で40℃に加熱しながらN,N
−ジメチルベンジルアミン1.0gを触媒としてイソシアネ
ートエチルメタクリレート7.75g(0.05モル)を徐々に
加え,24時間反応させた。
この溶液にベンゾフエノン2.7g,4,4′−ビス(ジエチ
ルアミノ)ベンゾフエノン0.3gを加え攪拌混合後,フイ
ルターで過し感光性重合体組成物を得た。
この組成物をスピンナーでシリコーンウエーハ上に塗
布し,90℃で60分乾燥して20μm厚の感光性被膜を得
た。この被膜を50μmのラインアンドスペースの縞模様
のフオトマスクを用いて5000mJ/cm2の紫外線により密着
露光し,その後N,N−ジメチルアセトアミド4容,メタ
ノール1容から成る混液で現像し、次いでエタノールで
リンスしてレリーフパターンを得た。現像後の膜厚は4
μmであつた。
次いで180℃で30分,400℃で60分加熱処理したところ
得られたポリイミドの膜厚は2μmであつた。この被膜
の重量減少開始温度は400℃で加熱処理したにもかかわ
らず,340℃であり硬化膜は劣化していた。
比較例3 4,4′−ジアミノジフエニルエーテル19g(0.095モ
ル),1,3−ビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロ
キサン1.24g(0.005モル),ビフエニルテトラカルボン
酸二無水物29.4g(0.1モル),N,N−ジメチルアセトアミ
ド148.9gを用いて実施例1と同様の操作方法でポリアミ
ド酸溶液を得た。
この溶液に光遮断下の条件で40℃に加熱しながらN,N
−ジメチルベンジルアミン1.0gを触媒としてイソシアネ
ートエチルメタクリレート7.75g(0.05モル)を徐々に
加え24時間反応させた。
この溶液にベンゾフエノン2.7g,4,4′−ビス(ジエチ
ルアミノ)ベンゾフエノン0.3gを加え攪拌混合後フイル
ターで過し感光性重合体組成物を得た。
この組成物をスピンナーでシリコーンウエーハ上に塗
布し,90℃で60分乾燥して20μm厚の感光性被膜を得
た。この被膜を50μmのラインアンドスペースの縞模様
のフオトマスクを用いて3000mJ/cm2の紫外線により密着
露光し,その後N,N−ジメチルアセトアミド4容,メタ
ノール1容から成る混液で現像し、次いでエタノールで
リンスし,レリーフパターンを得た。現像後の膜厚は6
μmであつた。
次いで180℃で30分,400℃で60分加熱処理したところ
得られたポリイミドの膜厚は3μmであつた。この被膜
の重量減少開始温度は400℃で加熱処理したにもかかわ
らず,380℃であり,かつ硬化膜は劣化していた。
実施例1で用いたポリアミド酸溶液および比較例1〜
3で得たポリアミド酸溶液をそれぞれガラス板に塗布乾
燥して得たフイルムの膜厚に対する波長405nmの紫外線
の透過率を第7図に示す。
実施例1で用いたポリアミド酸は透過率が高いことが
示される。
(発明の効果) 本発明になる感光性重合体組成物は,保存安定性にす
ぐれ,かつポリマ骨格に紫外線の透過率にすぐれたパラ
ーターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸骨格
を用いているためにピロメリット酸二無水物,ベンゾフ
エノンテトラカルボン酸二無水物,ビフエニルテトラカ
ルボン酸二無水物等を用いた系より特に厚い膜を感光さ
せるためには特に有利であり,かつ耐熱性にすぐれてい
るため,半導体を始めとする各種電子部品絶縁膜として
適用可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は参考例で製造した中間体である3,4,3″,4″−
テトラメチル−p−ターフエニルの1H−NMRスペクト
ル,第2図はその3,4,3″,4″−テトラメチル−p−タ
ーフエニルの18C−NMRスペクトル,第3図は参考例で製
造したp−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボ
ン酸の赤外線吸収スペクトル,第4図は参考例で製造し
たp−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸
テトラメチルエステルの1H−NMRスペクトル,第5図は
参考例で製造したp−ターフエニル−3,4,3″,4″−テ
トラカルボン酸−3,4,3″,4″−二無水物の赤外線吸収
スペクトル及び第6図は参考例で製造したp−ターフエ
ニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸−3,4,3″,4″−
二無水物の1H−NMRスペクトルおよび第7図は実施例1
および比較例1〜3で用いたポリアミド酸の紫外線透過
率を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石丸 敏明 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 小島 康則 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 佐藤 邦明 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (但し式中R1は2価の有機基であり、R2は炭素−炭素二
    重結合を有する基を示し,Xは酸素原子又はNH基を示し,n
    は1以上の整数を示す。)で表わされる構造単位を含む
    ポリイミド前駆体および光重合開始剤を含有してなる感
    光性重合体組成物。
JP27663987A 1987-10-30 1987-10-30 感光性重合体組成物 Expired - Lifetime JPH0832756B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27663987A JPH0832756B2 (ja) 1987-10-30 1987-10-30 感光性重合体組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27663987A JPH0832756B2 (ja) 1987-10-30 1987-10-30 感光性重合体組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01118513A JPH01118513A (ja) 1989-05-11
JPH0832756B2 true JPH0832756B2 (ja) 1996-03-29

Family

ID=17572248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27663987A Expired - Lifetime JPH0832756B2 (ja) 1987-10-30 1987-10-30 感光性重合体組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0832756B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2880523B2 (ja) * 1989-05-26 1999-04-12 日立化成工業株式会社 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
JPH03100019A (ja) * 1989-09-13 1991-04-25 Daicel Chem Ind Ltd ポリアミド酸及びポリイミド

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01118513A (ja) 1989-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH02153933A (ja) 感放射線混合物及びその製造方法
KR100291376B1 (ko) 감광성수지조성물
Kim et al. Synthesis and characterization of photosensitive polyimides for optical applications
JPS61118423A (ja) 感光性組成物
KR100384746B1 (ko) 감광성 폴리이미드 수지 조성물
JPH0678486B2 (ja) 感光性重合体組成物
JPH0153291B2 (ja)
JPH0153292B2 (ja)
JPH05232701A (ja) 感光性樹脂組成物
JPH0832756B2 (ja) 感光性重合体組成物
JPH01113748A (ja) 感光性樹脂組成物
KR100463035B1 (ko) 패턴형성방법
JP3378379B2 (ja) 感光性ポリイミド樹脂組成物
JP3378375B2 (ja) 感光性ポリイミド樹脂組成物
JP4288962B2 (ja) 耐熱感光性樹脂組成物、該組成物を用いたパターン製造方法、及び電子部品
JP2012052111A (ja) 高透明性ポリイミド前駆体、及びポリイミド前駆体樹脂組成物
JP2540927B2 (ja) 感光性樹脂組成物およびこれを用いた感光性エレメント
JPH01118514A (ja) 感光性樹脂組成物
JPS63177126A (ja) 画像の製造法
JP3579533B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2540926B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
JP3579532B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2540925B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
JPS5839447B2 (ja) 新規感光性重合体
JPH0798900B2 (ja) 感光性重合体組成物