JPH0153291B2 - - Google Patents

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JPH0153291B2
JPH0153291B2 JP1684081A JP1684081A JPH0153291B2 JP H0153291 B2 JPH0153291 B2 JP H0153291B2 JP 1684081 A JP1684081 A JP 1684081A JP 1684081 A JP1684081 A JP 1684081A JP H0153291 B2 JPH0153291 B2 JP H0153291B2
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JP
Japan
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formula
group
general formula
photosensitive resin
photosensitive
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JP1684081A
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Shigeo Sugihara
Akira Iwazawa
Haruyori Tanaka
Katsuhide Onose
Masao Morita
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は耐熱性、電気絶縁性及び加工性に優れ
た新規な感光性樹脂及びその製造方法に関する。 従来、各種の感光性樹脂が開発されているが、
それらの持つ作用は光照射によつて硬化又は分解
する作用だけであり、感光性樹脂の皮膜物性はほ
とんど知られていない。すなわち、従来の感光性
樹脂はその使用目的に応じて用いられ、その目的
が達せられた後、除去又は使い捨て去る方法が一
般的な使用法であつて、従来の感光性樹脂はそれ
を前提として開発されているため、感光性の他に
優れた電気的性質、熱的性質あるいは機械的性質
を合わせ有するものは無い。 ところが近年、電子産業界においては、電子部
品の有機材料あるいは素子加工のための有機材料
として感光性樹脂を用いることによつて、微細
化、精密化あるいは製造工程の簡略化を図りたい
とする要求がとみに高まつてきており、これに対
処できる性能を有する感光性樹脂の開発が望まれ
ている。 この要求を満足する感光性樹脂としては、単に
感光性を有するだけでは不十分であり、それに加
えて耐熱性及び電気絶縁性、更には加工性及び機
械的性質等の優れた特性を合わせ持ち、一種の構
造材料として耐え得る性質を有するものでなけれ
ばならない。 この状況に鑑みて、中程度の耐熱性を有する高
分子材料に感光性を付与しようとする試みがある
が、感光性及び耐熱性あるいは加工性及び操作性
の低さから上記の要求を十分満足するものは未だ
見出されていない。 本発明の目的は、上記の問題点を解決し、上記
要求を満しうる感光性、耐熱性、電気絶縁性及び
加工性に優れた新規な感光性樹脂及びその製造方
法を提供することである。 本発明につき概説すれば、本発明の感光性樹脂
(第1番目の発明)は、一般式 (式中、R1は四価の芳香族炭化水素基、R2
びR3は二価の芳香族基又は脂肪族基を示し、R2
及びR3は互いに同一であつても異なつていても
よい。又、R2及びR3
【式】基と共に 互に閉環結合して不飽和二重結合を含む環状構造
を形成する基であつてもよい。又、nは正の整数
を示す。)で表わされ、固有粘度0.1以上であるこ
とを特徴とし、又、本発明の感光性樹脂の製造方
法(第2番目の発明)は、一般式 (式中、R1は四価の芳香族炭化水素基を示す)
で表わされるテトラカルボン酸二無水物と一般式 (式中、R2及びR3は二価の芳香族基又は脂肪
族基を示し、それらは互いに同一であつても異な
つていてもよく、又、
【式】基と共に互 いに閉環結合して不飽和二重結合を含む環状構造
を形成する基であつてもよい。)で表わされるジ
アミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させるこ
とにより、一般式 (式中、R1,R2及びR3は上記に定義したもの
と同じものを意味し、nは正の整数を示す。)で
表わされ、固有粘度0.1以上である感光性樹脂を
製造することを特徴とするものである。本発明の
感光性樹脂の分子量の指標として示した固有粘度
の数値はジメチルホルムアミドを溶媒とするその
1重量%溶液について25℃で測定した数値であ
る。 従来の耐熱性樹脂は、その最終構造においてほ
とんど有機溶媒に不溶性であるために、感光性を
付与することが不可能であつたばかりでなく、加
工性にも劣つていた。そのため、例えばポリイミ
ド樹脂においては、その前駆体であるポリアミド
酸の状態で溶媒可溶性とし、これをそのままある
いは感光化反応を行なつた後、必要な加工工程を
終了してから熱処理によつて所期のポリイミド樹
脂を得るのが通常の方法であつた。しかし、この
方法によれば、成形・加工終了後の熱処理工程が
必要であることのほか、熱処理によつて電子部品
あるいは他の有機材料の熱劣化が避けられないこ
と、あるいは熱処理による樹脂の収縮のため、内
部応力の発生や寸法精度の低下等の欠点が避けら
れなかつた。 本発明による感光性樹脂は、その製造過程の最
終段階の化学構造においても極性有機溶媒可溶性
であるため、加工性に優れるばかりでなく、該感
光性樹脂の最終段階の極性有機溶媒液から極性有
機溶媒を除去するだけで直ちに耐熱性樹脂として
取得される特徴を有する。それゆえ、成形加工後
熱処理を行なう必要がなく、その結果樹脂の体積
収縮もない。更に、光二量化性不飽和二重結合を
高分子主鎖中に有するため、高い感光性を有する
という特徴をも有している。すなわち、従来の感
光性樹脂は基材となる高分子の側鎖に感光性基を
有する化学構造を有するため、固相中での基材高
分子のセグメント運動が十分でないと、側鎖に位
置する感光性基の分子運動も抑えられ、原理的に
光反応性が十分でないという欠点を有していた。
耐熱性を有する高分子化合物は、その化学構造か
ら剛直な基材高分子を主鎖構造にするため、ガラ
ス転移温度も高く、室温における高分子セグメン
トの動きは凍結されていると言つても過言ではな
い。それゆえ、その側鎖に位置する感光性基の動
きは必然的に抑えられ、その結果光反応性の低さ
は原理的に避けられないものであつた。 これに対し、本発明の感光性樹脂は、高分子主
鎖中に感光性基を有し、かつ感光性基濃度は単位
構造当たり必ず1つ入つているので、導入率100
モル%の感光性基濃度を有している。そのため室
温付近の使用温度において、光照射によつて基材
高分子がほとんど動かなくてもすぐ近傍の感光性
基同士が化学反応を起し、あるいは感光性基同志
が固相状態で結晶化していて全く分子運動が押え
られていても分子論的に元の位置を動くことなく
固相反応によつて光反応を起すため、剛直な基材
高分子中でも高い光反応性を示す。しかも、光反
応生成物は架橋ポリイミド構造を有するため良好
な耐熱性、電気絶縁性、機械的強度及び寸法安定
性を有し、構造材料として十分耐え得る物性を有
している。 本発明において、前記一般式()及び()
中における四価の芳香族炭化水素基R1とは、単
環式炭化水素基、多環式炭化水素基又はそれらが
直接又は結合手を介して結合した炭化水素基ある
いはそれらの核置換炭化水素基をいう。このよう
な基材としては、例えば次のものを挙げることが
できる。 及び (但し、Yは―CH2―,―O―,―S―,―
CO―,SO2
【式】又は
【式】を示し、Zは ―H,―OCH3,Br又は
【式】を示す。) 又、本発明において、前記一般式()及び
()中における二価の芳香族基又は脂肪族基
R2,R3としては、例えば次のものを挙げること
ができる。 前記したように、これらの基で示されるR2
びR3は互いに同一であつても異なつていてもよ
く、更には
【式】基と共に互いに閉環結 合して不飽和二重結合を含む環状構造を形成する
基であつてもよく、例えば次の基を挙げることが
できる。
【式】及び
【式】 なお、これらの基は前記一般式()に示すよ
うに、イミド環の窒素原子と結合している。 なお又、前記一般式()で示されるジアミン
化合物中の不飽和二重結合
【式】の水素 のうちの一方は、―CN又は―COOHであつても
同様の結果が得られることが予測される。 本発明の前記一般式()で表わされる感光性
樹脂は、前記一般式()で表わされるテトラカ
ルボン酸二無水物と前記一般式()で表わされ
る光架橋性(光二量化性)不飽和二重結合(感光
性基)を含むジアミン化合物とを、有機極性溶媒
中で重縮合反応させ、得られたポリアミド酸を無
水酢酸―ピリジン等の通常の脱水剤により化学的
に閉環させることにより製造することができる。
上記重縮合反応は100℃以下の温度で2〜24時間
行なうことが適当である。 この反応における有機極性溶剤としては、例え
ば、N,N―ジメチルホルムアミド、N,N―ジ
エチルホルムアミド、N,N―ジメチルアセトア
ミド、N,N―ジエチルアセトアミド、N,N―
ジメチルメトキシアセトアミド、N―メチルカプ
ロラクタム、ジメチルスルホキシド、N―メチル
―2―ピロリドン、ピリジン、ジメチルスルホ
ン、ヘキサメチルホスホアミド、テトラメチレン
スルホン、N―アセチル―2―ピロリドン及びポ
リリン酸等を挙げることができ、又これらの溶媒
中に塩化リチウム等のキレート剤を適宜加えても
良い。 この反応により得られる反応液は、そのままで
もワニス溶液として使用可能であるが、この反応
液を水、アルコール、アセトン、ベンゼン及びシ
クロヘキサノール等の単一又は混合非溶媒中に注
いで沈殿させ、別、乾燥後、所望の溶媒に溶解
させて溶液濃度を調節してもよい。 本発明の感光性樹脂溶液はそのままでも使用可
能であるが、十分硬化させるまでにかなりの光エ
ネルギーの照射を必要とするため、増感剤と組み
合わせて用いることが望ましく又適当である。 増感剤は特に限定されないが、α,β―不飽和
ケトンに効率的にエネルギー移動を行なう化合物
が望ましく、芳香族炭化水素、芳香族ケトン化合
物、芳香族ニトロ化合物、芳香族アミノ化合物、
フエノール系化合物、キノン系化合物、アンスロ
ン系化合物、フルオレン系化合物及びアセナフテ
ン系化合物等を単独又は2種以上混合して用いて
も良く、添加量は樹脂量に対して0.02〜20重量%
が望ましい。 本発明に用いられる増感剤としては、具体的
に、クリセリン、フエナンスレン、アンスラセン
及びナフタレン等の芳香族炭化水素類、ベンゾフ
エノン、ミヒラーケトン、アセトフエノン、9―
アンスラアルデヒド、ベンズアルデヒド、ジベン
ザルアセトン、ビベンゾイル、p,p′―ジアミノ
ベンゾフエノン及びp,p′―ジメチルアミノベン
ゾフエノン等の芳香族ケトン類、ニトロベンゼ
ン、m―ニトロアニリン、p―ニトロアニリン、
p―ニトロジフエニル、p―ジニトロベンゼン、
1,3,5―トリニトロベンゼン、2,4―ジニ
トロアニリン、2―クロロ―4―ニトロアニリ
ン、2,6―ジニトロ―4―ニトロアニリン、p
―ニトロフエノール、2,4―ジニトロフエノー
ル及び2,4,6―トリニトロフエノール等の芳
香族ニトロ化合物、芳香族アミノ化合物及びフエ
ノール系化合物類、1,2―ベンゾアンスラキノ
ン、1,4―ナフトキノン、1,2―ナフトキノ
ン及びベンゾキノン等のキノン類、アンスロン、
3―メチル―1,3―ジアザ―1,9―ベンゾア
ンスロン、2―ケト―3―アザ―1,9―ベンゾ
アンスロン、6―フエニル―1,9―ベンゾアン
スロン、1,9―ベンゾアンスロン等のアンスロ
ン類化合物、2―ニトロフルオレン、2,7―ジ
ニトロフルオレン及び2,5―ジニトロフルオレ
ン等のフルオレン系化合物、1,8―フタロイル
ナフタレン、2―クロロ―1,8―フタロイルナ
フタレン、4―クロロ―1,8―フタロイルナフ
タレン及び4―ブロモ―1,8―フタロイルナフ
タレン等のフタロイルナフタレン類ならびに5―
ニトロアセナフテン、5,6―ジニトロアセナフ
テン及び5―ベンゾイルアセナフテン等のアセナ
フテン類等がある。 本発明の感光性樹脂及びそれを母体とする感光
性樹脂組成物は、前記の重合用有機溶媒あるいは
本質的に溶解する極性有機溶媒又はそれらの混合
物を用いてワニス状溶液とし、溶液の粘度は使用
する状況に応じて、溶媒の種類又は濃度を変える
ことによつて調節することができる。この溶液
は、浸漬法、スプレー法、ローラーコーター機あ
るいはスピンナー塗布機によつて対象物の表面に
塗布され、乾燥することによつて強靭な被膜を形
成する。 本発明の感光性樹脂は良好な成膜性を有するの
で、実用上固有粘度が0.1以上であれば充分であ
る。そして前記重合方法により最大1程度の固有
粘度の高分子量の重合体を製造することが可能で
ある。 本発明によつて形成された被膜を光照射によつ
て硬化もしくは画像形成するためには、光源とし
て水銀ランプが適している。すなわち、この被膜
は500nm以下の短い波長に高い感度を有するの
で、水銀ランプが発する強い紫外線もしくは近紫
外線を効率よく吸収する。 感光性樹脂被膜を全面硬化させるためには水銀
ランプからの光を被膜の全面に照射すれば良く、
選択的に画像形成を行なうためには、被膜上にパ
ターンマスクを置き、その上から水銀ランプの光
を照射するかあるいは水銀ランプまたは500nm以
下の短い波長を有するレーザー光(例えば色素レ
ーザー、アルゴンレーザー、窒素レーーザー、ヘ
リウム―カドミウムレーザーの基本光又は高調波
光)をビームに絞り、コンピユーター制御法によ
つて被膜上を直接走査させれば良い。このように
紫外線等で露光した後、前記の極性有機溶媒ある
いは極性有機溶媒と前記非溶媒の混合溶媒を用い
て未露光部を溶出することにより、露光部のみ硬
化したパターンが得られる。 本発明の感光性樹脂は前記の説明及び後記の実
施例から明らかなように固有粘度が0.1以上であ
り極性有機溶媒に可溶であり、空気中10℃/分の
昇温速度で加熱して重量減少が生ずる温度を測定
して耐熱性の尺度とした熱重量分析測定法により
400℃以上の耐熱性を有する。 次に、本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれらによりなんら限定されるものではな
い。 実施例 1 先ず、本発明における一方の原料(ジアミン化
合物)として4,4′―ジアミノカルコンの合成を
行なつた。すなわち、還流用冷却管を付けた2
フラスコ中にp―ニトロトルエン50g(0.36モ
ル)と95%エタノール300mlを入れ、湯浴で80℃
に温めておいた。これに、硫化ナトリウム水和物
30g、硫黄15g及び水酸化ナトリウム27gを水
600mlに溶かして予め90℃に温めておいた溶液を
加え、3時間還流を続け、深赤色の透明液が得ら
れた。この溶液を100mmHgの減圧で蒸留を行な
い、エタノールとやや黄色の成分が留出してきた
ところで蒸留を止め、フラスコ内に熱湯を加えて
約600mlにまで希釈した。次に、反応液を氷冷し
たところ、2時間後に黄金色の結晶が析出した。
この結晶を磁製ロートで別し、500mlの氷水で
洗浄した後、真空乾燥し、p―アミノベンズアル
デヒド約33gが得られた。 次に、撹拌棒のついた1フラスコに水酸化ナ
トリウム6.65g、水59g及び95%エタノール30g
を加え、氷水で冷却しておいた。これに、上記で
得られたp―アミノベンズアルデヒド15.75g
(0.13モル)を一度に加え、更に、p―アミノア
セトフエノン17.57g(0.13モル)を加えた。こ
のとき反応温度は15℃と30℃の間になるように保
つた。そのままの状態で2時間撹拌を続け、液が
粘稠になると撹拌を止め、冷氷室に10時間放置し
た。フラスコの底部にペースト状の粒子が沈殿す
るのでこれを磁製ロートで別し、水―エタノー
ルで洗浄後真空乾燥すれば4,4′―ジアミノカル
コンの粉末が23.2g得られた。 次に、500mlフラスコ中で、上記で得られた4,
4′―ジアミノカルコン3.86g(0.0162モル)をジ
メチルホルムアミド51.5gに溶解し、これに良く
乾燥したピロメリト酸二無水物3.53g(0.0162モ
ル)を加えると反応液は黄色から赤褐色に変化し
た。室温で3時間撹拌を続けた後、無水酢酸17.3
ml(0.162モル)とピリジン6.5ml(0.081モル)を
加え、反応液を50℃に保ちながら撹拌を2時間続
けた。この反応液を水1―メタノール1中に
注いでポリマーを沈殿させ、これを別・乾燥し
たところ次の構造式のポリマーが5.7g得られた。
得られたポリマーの固有粘度は0.11であつた。 このようにして得られたポリマー4.2gをジメ
チルホルムアミド15ml中に溶かし、これにミヒラ
ーケトン0.085gを加えて均一溶液となし、ガラ
ス板上にスピンナーで塗布し、50℃で10分間乾燥
した。この上にパターンマスクフイルムを密着さ
せ、超高圧水銀灯の光を1.5J/cm2だけ照射した
後、ジメチルアセトアミドとアセトンの混合溶媒
(体積混合比4:1)で現像したところ、露光部
の硬化したネガ型の凹凸パターンを得た。この硬
化樹脂の耐熱性を熱重量分析で測定したところ、
空気中、10℃/分の昇温速度で450℃まで重量減
少が見られなかつた。 実施例 2 実施例1で用いたピロメリト酸2無水物の代わ
りに、3,3′,4,4′―ベンゾフエノンテトラカ
ルボン酸二無水物5.22g(0.0162モル)を用いて
同様な反応を行なつたところ、次の構造式を有す
るポリマーを得た。得られたポリマーの固有粘度
は0.21であつた。 このポリマーを用いて実施例1と同様の露光試
験を行なつたところ、1.5J/cm2の紫外線露光と現
像によつて露光部の硬化したネガ型の凹凸パター
ンを得た。この硬化樹脂の耐熱性を熱重量分析で
測定したところ空気中、10℃/分の昇温速度で
440℃まで重量減少は見られなかつた。 実施例 3 実施例1で用いた4,4′―ジアミノカルコンの
代わりに4,4′―ジアミノジベンザルアセトン
4.28g(0.0162モル)を用いて同様な反応を行な
つたところ、次の構造式を有するポリマーを得
た。得られたポリマーの固有粘度は0.18であつ
た。 このポリマーを用いて実施例1と同様の露光試
験を行なつたところ、1.5J/cm2の紫外線露光と現
像によつて露光部の硬化したネガ型の凹凸パター
ンを得た。この硬化樹脂の耐熱性を熱重量分析で
測定したところ、空気中、10℃/分の昇温速度で
400℃まで重量減少は見られなかつた。 実施例 4 実施例1で用いた4,4′―ジアミノカルコンの
代わりに、5,8―ジアミノクマリン2.85g
(0.0162g)を用いて同様な反応を行なつたとこ
ろ、次の構造式を有するポリマーを得た。得られ
たポリマーの固有粘度は0.10であつた。 このポリマーを用いて実施例1と同様の露光試
験を行なつたところ、3.5J/cm2の紫外線露光と現
像によつて露光部の硬化したネガ型の凹凸パター
ンを得た。この硬化樹脂の耐熱性を熱重量分析で
測定したところ、空気中、10℃/分の昇温速度で
490℃まで重量減少は見られなかつた。 以上説明したように、本発明による主鎖中に光
架橋性不飽和結合を含む新規な感光性樹脂は、優
れた耐熱性、電気絶縁性、加工性ならびに光反応
性を有し、かつこの樹脂は、極性有機溶媒に可溶
であるため、対象物上に被膜を形成したあと、露
光あるいは必要な場合にのみ現像を行なうだけで
耐熱性絶縁材料となり得る。又、この樹脂と
500nm以下の短波長光を有効に吸収する増感剤を
組み合わせることにより更に優れた特性を発揮す
ることができる。したがつて、本発明の感光性樹
脂は、電子産業界におけるプリント回路製造用の
レジスト兼絶縁材料として使用でき、又、半導体
及び超伝導材料の微細加工あるいは有機絶縁材料
にも使用できる利点を有するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、R1は四価の芳香族炭化水素基、R2
    びR3は二価の芳香族基又は脂肪族基を示し、R2
    及びR3は互いに同一であつても異なつていても
    よい。又、R2及びR3は【式】基と共に 互に閉環結合して不飽和二重結合を含む環状構造
    を形成する基であつてもよい。又、nは正の整数
    を示す。)で表わされ固有粘度0.1以上である感光
    性樹脂。 2 一般式 (式中、R1は四価の芳香族炭化水素基を示す)
    で表わされるテトラカルボン酸二無水物と一般式 (式中、R2及びR3は二価の芳香族基又は脂肪
    族基を示し、それらは互いに同一であつても異な
    つていてもよく、又、【式】基と共に互 いに閉環結合して不飽和二重結合を含む環状構造
    を形成する基であつてもよい。)で表わされるジ
    アミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させるこ
    とを特徴とする、一般式 (式中、R1,R2及びR3は上記に定義したもの
    と同じものを意味し、nは正の整数を示す。)で
    表わされ固有粘度0.1以上である感光性樹脂の製
    造方法。
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