JPH0678486B2 - 感光性重合体組成物 - Google Patents

感光性重合体組成物

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JPH0678486B2
JPH0678486B2 JP27059287A JP27059287A JPH0678486B2 JP H0678486 B2 JPH0678486 B2 JP H0678486B2 JP 27059287 A JP27059287 A JP 27059287A JP 27059287 A JP27059287 A JP 27059287A JP H0678486 B2 JPH0678486 B2 JP H0678486B2
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methacrylate
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康則 小島
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,半導体素子を始めとするエレクトロニクス素
子等に用いられる感光性重合体組成物に関するものであ
る。
(従来の技術) 従来,半導体素子等の表面保護膜や層間絶縁膜として
は,膜形成が容易なこと,平坦化が可能なこと,耐熱性
が高くしかも電気特性,機械特性にすぐれている等の理
由からポリイミドが幅広く用いられている。
また最近では,ポリイミドを用いた膜形成プロセスを合
理化する目的でフオトレジストの機能を兼ね合わせた感
光性重合体組成物の開発検討が数多く行なわれている。
これは,まず,溶液状態で基板に塗布乾燥し,塗膜形成
後所定のマスクを用いて露光し,現像によつてパターン
を形成し、次に200〜400℃の温度で硬化させ最終的にポ
リイミドとして用いる。
具体的な例として,ポリイミド前駆体のポリアミド酸と
重クロム酸塩からなる系が提案されたが,この材料は実
用的な光感度を有し,膜形成能が高い等の長所を有する
反面,保存安定性に欠けまたポリイミド中にクロムイオ
ンが残存するなどの欠点があり,実用には至らなかつ
た。
また式(2)で表わされるポリイミド前駆体に感光基を
エステル結合で導入した感光性ポリイミド前駆体に増感
剤や光重合開始剤を加える方法や ポリイミド前駆体のポリアミド酸に炭素−炭素二重結合
を有するアミン化合物及び増感剤を添加する方法が知ら
れている。
しかし,前者の方法では,パターン形成後,加熱処理に
より感光基を除去してポリイミドにする際,400〜430℃
の熱処理が必要で従来から知られているポリイミド前駆
体の耐熱性では,これら熱処理に耐えられず,熱処理工
程で膜が劣化してしまうという問題があつた。
また後者の方法では,熱処理による感光基の脱離は容易
であるが,この方法は露光後の現像工程において露光部
分の塗膜も溶解してしまうため,現像後の露光部分の膜
厚管理が困難であるという問題があつた。
また,上記いずれの方法の場合でも芳香族ポリイミド前
駆体をベースポリマとして用いる場合は,紫外領域での
光の透過性が低いため厚膜形成をするのが困難である。
これを解決する手段として光の透過性を向上させる目的
で脂肪族系を用いた方法が種々行なわれているが,耐熱
性が低下してしまうため高い耐熱性が要求される半導体
等電子部品の絶縁膜に適用するのは困難であつた。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は,上記に示した従来技術の問題点を解決した保
存安定性,耐熱性及び現像特性にすぐれ,かつ厚膜形成
可能な感光性重合体組成物を提供するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は,一般式(1) (但し式中R1は2価の有機基であり,R2は炭素−炭素二
重結合を有する基を示し,Xは酸素原子又はNH基を示し,n
は1以上の整数を示す。)で表わされる構造単位を含む
ポリイミド前駆体および光重合開始剤を含有してなる感
光性重合体組成物に関する。
本発明におけるポリイミド前駆体は,式(3)で表わさ
れるメターターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボ
ン酸二無水物 を用いて得られる。
この酸無水物は,本発明者らによつて得られた新規な化
合物であつて,下に示す式(4)のようなダブルクロス
カツプリング反応によつて得られる。
(但し,式中X1,X2は,塩素,臭素またはヨウ素を示
す。) 例えば,4−ブロモーオルトーキシレンと金属マグネシウ
ムと反応させてグリニヤール試薬としたのち,ジクロロ
ビス(トリフエニルホスフイン)ニツケル,ジブロモビ
ス(トリフエニルホスフイン)ニツケルなどのニツケル
金属錯体触媒の存在下にメタジハロゲノベンゼンとのダ
ブルクロスカツプリング反応によつて3,4,3″,4″−テ
トラメチル−メタ−ターフエニルとする。次にこれを過
マンガン酸塩,硝酸,液相空気酸化によつてメタ−ター
フエニルテトラカルボン酸とし,この後加熱するか,あ
るいは無水酢酸を加えることによつてメタ−ターフエニ
ル3,4,3″,4″−テトラカルボン酸二無水物とすること
ができる。
本発明に用いられる一般式(1)で表わされるポリイミ
ド前駆体は,(3)式で表わされるメタ−ターフエニル
−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸とジアミンとを有機
溶媒中で反応させて得られる一般式(5)で表わされる
ポリアミド酸に (但し式中R1は2価の有機基を示し,nは1以上の整数を
示す。) 式(6)で表わされる光により二重化又は重合可能な炭
素−炭素二重結合を含み,かつポリアミド酸のカルボキ
シル基と容易に反応する反応基を含む化合物を反応させ
ることによつて得られる。
(但し式中,R3,R4及びR5は水素原子又はメチル基,R6
2価の炭化水素基,YはNCO基又は を示す。) ジアミンとしては,例えば4,4−ジアミノジフエニルエ
ーテル,ジアミノジフエニルメタン,4,4′−ジアミノジ
フエニルスルホン,4,4′−ジアミノジフエニルスルフイ
ド,ベンジン,メタ−フエニレンジアミン,パラーフエ
ニレンジアミン,1,5−ナフタレンジアミン,2,6−ナフタ
レンジアミン,ジアミノジフエニルエーテル−3−スル
ホンアミド,3,4′−ジアミノジフエニルエーテル−4−
スルホンアミド,3,4′−ジアミノジフエニルエーテル−
3′−スルホンアミド,3,3′−ジアミノジフエニルエー
テル−4−スルホンアミド,4,4′−ジアミノジフエニル
メタン−3−スルホンアミド,3,4′−ジアミノジフエニ
ルメタン−4−スルホンアミド,3,4′−ジアミノジフエ
ニルメタン−3′−スルホンアミド,3,3′−ジアミノジ
フエニルメタン−4−スルホンアミド,4,4′−ジアミノ
ジフエニルスルホン−3−スルホンアミド,3,4′−ジア
ミノジフエニルスルホン−4−スルホンアミド,3,4′−
ジアミノジフエニルスルホン−3′−スルホンアミド,
3,3′−ジアミノジフエニルスルホン−4−スルホンア
ミド,4,4′−ジアミノジフエニルサルフアイド−3−ス
ルホンアミド,3,4′−ジアミノジフエニルサルフアイド
−4−スルホンアミド,3,3′−ジアミノジフエニルサル
フアイド−4−スルホンアミド,3,4′−ジアミノジフエ
ニルサルフアイド−3′−スルホンアミド,1,4−ジアミ
ノベンゼン−2−スルホンアミド,4,4′−ジアミノジフ
エニルエーテル−3−カルボンアミド,3,4′−ジアミノ
ジフエニルエーテル−4−カルボンアミド,3,4′−ジア
ミノジフエニルエーテル−3′−カルボンアミド,3,3′
−ジアミノジフエニルエーテル−4−カルボンアミド,
4,4′−ジアミノジフエニルメタン−3−カルボンアミ
ド,3,4′−ジアミノジフエニルメタン−4−カルボンア
ミド,3,4′−ジアミノジフエニルメタン−3′−カルボ
ンアミド,3,3′−ジアミノジフエニルメタン−4−カル
ボンアミド,4,4′−ジアミノジフエニルスルホン−3−
カルボンアミド,3,4′−ジアミノジフエニルスルホン−
4−カルボンアミド,3,4′−ジアミノジフエニルスルホ
ン−3′−カルボンアミド,3,3′−ジアミノジフエニル
スルホン−4−カルボンアミド,4,4′−ジアミノジフエ
ニルサルフアイド−3−カルボンアミド,3,4′−ジアミ
ノジフエニルサルフアイド−4−カルボンアミド,3,3′
−ジアミノジフエニルサルフアイド−4−カルボンアミ
ド,3,4′−ジアミノジフエニルサルフアイド−3′−ス
ルホンアミド,1,4−ジアミノベンゼン−2−カルホンア
ミド,4,4′−ジアミノジフエニルエーテル−3,3′−ス
ルホンアミド,3,4′−ジアミノジフエニルエーテル−4,
5′−カルボンアミド,3,3′−ジアミノジフエニルエー
テル−4,4′−スルホンアミド,4,4′−ジアミノジフエ
ニルメタン−3,3′−カルボンアミド,3,4′−ジアミノ
ジフエニルメタン−4,5′−スルホンアミドなどがあげ
られる。
この他に,次の一般式(7) (但し,式中R7は2価の炭化水素基,R8は1価の炭化水
素基でありR7,R8は同じでも異なつてもよく,mは1以上
の整数である)で表わされるジアミノシロキサンを用い
ることができ,この化合物としては などが挙げられる。
また,ポリアミド酸を得るときに,その他のテトラカル
ボン酸二無水物を併用してもよい。例えばピロメリツト
酸二無水物,3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラカルボ
ン酸二無水物,3,3′4,4′−ビフエニルテトラカルボン
酸二無水物,シクロペンタンテトラカルボン酸二無水
物,1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物,2,
3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物,2,3,5,6
−ピリジンテトラカルボン酸二無水物,1,4,5,8−ナフタ
レンテトラカルボン酸二無水物,3,4,9,10−ペリレンテ
トラカルボン酸二無水物,4,4′−スルホニルジフタル酸
二無水物,1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物,1,5−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフエニル)−1,1,3,3,5,5−ヘキ
サメチルジシロキサン二無水物等が用いられる。
その他のテトラカルボン酸二無水物を併用する場合に
は,ポリイミド前駆体は,上記の構造単位に加えてテト
ラカルボン酸二無水物とジアミンの反応による構造単位
を含むことになる。
本発明におけるポリイミド前駆体は,例えばN−メチル
−2−ピロリドン,N,N−ジメチルアセトアミド,N,N−ジ
メチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド,ヘキサメ
チレンホスホルアミド,テトラメチレンスルホン,p−ク
ロロフエノール,p−ブロモフエノール等の極性溶媒に前
記したジアミン成分を溶解した後,メタ−ターフエニル
−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸二無水物またはこれ
を含む酸成分を加え,80℃以下,好ましくは室温付近な
いしそれ以下の温度で撹拌しながら反応させることによ
つて得られる。酸成分とジアミン成分とは好ましくは等
モルで用いられる。
その他,この極性溶媒以外に一般的有機溶媒であるケト
ン題,エステル類,ラクトン類,エーテル類,ハロゲン
化炭化水素類,炭化水素類例えばアセトン,メチルエチ
ルケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘキサン,
酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸ブチル,シユウ酸ジエチ
ル,マロン酸ジエチル,γ−ブチロラクトン,ジエチル
エーテル,エチレングリコールジメチルエーテル,ジエ
チレングリコールジメチルエーテル,テトラヒドロフラ
ン,ジクロロメタン,1,2−ジクロルエタン,1,4−ジクロ
ルブタン,トリクロルエタン,クロルベンゼン,o−ジク
ロルベンゼン,ヘキサン,ヘプタン,オクタン,ベンゼ
ン,トルエン,キシレン等も使用することができる。ポ
リイミド前駆体を完全に溶解させるためにはこれらの一
般的有機溶媒は前記の極性溶媒と混合して用いることが
望ましい。この有機溶媒の使用量は好ましくはポリアミ
ド酸に対して10〜95重量%であり,より好ましくは30〜
80重量%である。
本発明に用いられる式(6)で表わされるイソシアネー
ト化合物としては,イソシアネートエチルアクリレー
ト,イソシアネートプロピルアクリレート,イソシアネ
ートブチルアクリレート,イソシアネートベンチルアク
リレート,イソシアネートヘキシルアクリレート,イソ
シアネートオクチルアクリレート,イソシアネートデシ
ルアクリレート,イソシアネートオクタデシルイソシア
ネート,イソシアネートエチルメタクリレート,イソシ
アネートプロピルメタクリレート,イソシアネートブチ
ルアクリレート,イソシアネートペンチルメタクリレー
ト,イソシアネートヘキシルメタクリレート,イソシア
ネートオクチルメタクリレート,イソシアネートデシル
メタクリレート,イソシアネートオクタデシルメタクリ
レート,イソシアネートエチルクロトネート,イソシア
ネートプロピルクロトネート,イソシアネートヘキシル
クロトネート等が挙げられる。市販品としては,ダウ・
ケミカル社製IEM(イソシアネートエチルメタクリレー
ト)がある。これらの化合物は,1種類単独でも2種類以
上を組み合わせて使用することもできる。
本発明における一般式(5)で表わされるポリアミド酸
とイソシアネート化合物との反応は,上記のポリアミド
酸の合成に用いた有機溶媒中で,通常0〜100℃,好ま
しくは20〜70℃の温度で行なわれる。イソシアネート化
合物のポリアミド酸に対する割合は,組成物の感度およ
び塗膜の耐熱性の点から,ポリアミド酸のカルボキシル
基1モルに対して通常0.1〜0.9モル,好ましくは0.4〜
0.8モルの範囲とされる。
イソシアネート化合物とこのポリアミド酸との反応は,
トリエチルアミン,N,N−ジメチルアニリン,N,N−ジメチ
ルベンジルアミン,1,4−ジアゾビシクロ〔2,2,2〕オク
タン等のアミン,ジブチルスズジラウレート,ジブチル
スズジアセテート等のスズ化合物などを用いると容易と
なる。
これらは通常イソシアネート化合物に対して約0.5〜25
重量%の範囲で用いることができる。
式(6)で表わされるエポキシ化合物としては, などが挙げられる。これらの化合物は,1種類単独でも2
種類以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明における一般式(5)で表わされるポリアミド酸
とエポキシ化合物との反応は,上記のポリアミド酸の合
成に用いた溶媒中で通常60〜120℃,好ましくは70〜90
℃の反応温度でトリエタノールアミン,トリエチルアミ
ン,N,N−ジメチルアニリン,N,N−ジメチルベンジルアミ
ンなどを触媒として,ポリアミド酸のカルボキシル基1
当量に対してエポキシ化合物を0.1〜0.9モル,好ましく
は0.4〜0.8モル反応させることによつて行なわれる。
また,本発明に用いられる一般式(1)で表わされるポ
リイミド前駆体の合成法として,式(8)で示すよう
に,メタ−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボ
ン酸二無水物に,炭素−炭素二重結合を含むアルコール
と反応させてハーフエステルの中間体を得,これを二官
能のイソシアネート化合物と反応させることによつて得
ることも可能である。
(但し式中R1は2価の有機基,R9は炭素−炭素二重結合
を有する基を示し,nは1以上の整数を示す) 炭素−炭素二重結合を有する基を含むアルコールとして
は,2−ヒドロキシエチルシンナメート,2−ヒドロキシエ
チルアクリレート,2−ヒドロキシエチルメタクリレート
などが挙げられ,N−メチル−2−ピロリドン,ジメチル
アセトアミド,ジメチルホルムアミド,ベンゼン,キシ
レン,メチルエチルケトン,γ−ブチロラクトン等の有
機溶媒中でトリエチルアミン,N,N−ジメチルベンジルア
ミン等の塩基性触媒下で50℃〜100℃,好ましくは70℃
〜90℃の温度の範囲で,メタ−ターフエニル−3,4,3″,
4″−テトラカルボン酸二無水物と反応させることによ
り中間体のハーフエステルを得ることができる。
二官能のイソシアナート化合物としてはジフエニルメタ
ンジイソシアナート,ジフエニルエーテルジイソシアナ
ート,ビフエニルジイソシアナート,ジフエニルスルフ
イドジイソシアナートなどがあげられ,これらを前記し
たハーフエステル中間体と50〜100℃,好ましくは70℃
〜90℃の温度の範囲でトリエチルアミン,N,N−ジメチル
ベンジルアミン等の塩基性触媒下で反応させることによ
り,本発明における一般式(1)で表わされるポリイミ
ド前駆体を得ることができる。
本発明に用いられる光重合開始剤としては,例えばミヒ
ラーズケトン,ベンゾイン,2−メチルベンゾイン,ベン
ゾインメチルエーテル,ベンゾインエチルエーテル,ベ
ンゾインイソプロピルエーテル,ベンゾインブチルエー
テル,2−t−ブチルアントラキノン,1,2−ベンゾ−9,10
−アントラキノン,アントラキノン,メチルアントラキ
ノン,4,4′−ビス(ジエチルアミン)ベンゾフエノン,
アセトフエノン,ベンゾフエノン,チオキサントン,1,5
−アセナフテン,2,2−ジメトキシ−2−フエニルアセト
フエノン,1−ヒドロキシシクロヘキシルフエニルケト
ン,2−メチル−〔4−(メチルチオ)フエニル〕−2−
モルフオリノ−1−プロパノン,ジアセチル,ベンジ
ル,ベンジルジメチルケタール,ベンジルジエチルケタ
ール,ジフエニルジスルフイド,アントラセン等を挙げ
ることができる。また,さらに高感度にする目的で光重
合開始剤以外に重合性不飽和化合物を加えても差しつか
えない。重合性不飽和化合物としては各種のものがある
が,アクリル酸系化合物,メタクリル酸系化合物などが
実用的である。具体的なアクリル酸系化合物としては,
アクリル酸,メチルアクリレート,エチルアクリレー
ト,n−プロピルアクリレート,イソプロピルアクリレー
ト,n−ブチルアクリレート,イソブチルアクリレート,
シクロヘキシルアクリレート,ベンジルアクリレート,
カルビトールアクリレート,メトキシエチルアクリレー
ト,エトキシエチルアクリレート,ブトキシエチルアク
リレート,ヒドロキシエチルアクリレート,ヒドロキシ
プロピルアクリレート,ブチレングリコールモノアクリ
レート,N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート,N,N−
ジエチルアミノエチルアクリレート,グリシジルアクリ
レート,テトラヒドロフルフリルアクリレート,ペンタ
エリスリトールモノアクリレート,トリメチロールプロ
パンモノアクリレート,アリルアクリレート,1,3−プロ
ピレングリコールジアクリレート,1,4−ブチレングリコ
ールジアクリレート,1,6−ヘキサングリコールジアクリ
レート,ネオペンチルグリコールジアクリレート,ジプ
ロピレングリコールジアクリレート,2,2−ビス(4−ア
クリロキシジエトキシフエニル)プロパン,2,2−ビス−
(4−アクリロキシプロピルキシフエニル)プロパン,
トリメチロールプロパンジアクリレート,ペンタエリス
リトールジアクリレート,トリメチロールプロパントリ
アクリレート,ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト,トリアクリルホルマール,テトラメチロールメタン
テトラアクリレート,トリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌル酸のアクリル酸エステル, (aは1〜30の整数) (a,bはa+bが2〜30となる整数) 等を挙げることができる。またメタクリル酸系化合物と
しては,メタクリル酸,メチルメタクリレート,エチル
メタクリレート,プロピルメタクリレート,イソプロピ
ルメタクリレート,ブチルメタクリレート,イソブチル
メタクリレート,シクロヘキシルメタクリレート,ベン
ジルメタクリレート,オクチルメタクリレート,エチル
ヘキシルメタクリレート,メトキシエチルメタクリレー
ト,エトキシエチルメタクリレート,ブトキシエチルメ
タクリレート,ヒドロキシエチルメタクリレート,ヒド
ロキシプロピルメタクリレート,ヒドロキシブチルメタ
クリレート,ヒドロキシペンチルメタクリレート,N,N−
ジメチルアミノメタクリレート,N,N−ジエチルアミノメ
タクリレート,グリシジルメタクリレート,テトラヒド
ロフルフリルメタクリレート,メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン,アリルメタクリレート,トリメチ
ロールプロパンモノメタクリレート,ペンタエリスリト
ールモノメタクリレート,1,3−ブチレングリコールジメ
タクリレート,1,6−ヘキサングリコールジメタクリレー
ト,ネオペンチルグリコールジメタクリレート,2,2−ビ
ス−(4−メタクリロキシジエトキシフエニル)プロパ
ン,トリメチロールプロパンジメタクリレート,ペンタ
エリスリトールジメタクリレート,トリメチロールプロ
パントリアクリレート,ペンタエリスリトールトリメタ
クリレート,テトラメチロールメタンテトラメタクリレ
ート,トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸
のメタクリル酸エステル, (cは1〜30の整数) (c,dはc+dが1〜30となる整数) 等を挙げることができる。またクロトン酸ブチル,グリ
セリンモノクロネート,ビニルブチレート,ビニルトリ
メチルアセテート,ビニルカプロエート,ビニルクロル
アセテート,ビニルラクテート,安息香酸ビニル,ジビ
ニルサクシネート,ジビニルフタレート,メタクリルア
ミド,N−メチルメタクリルアミド,N−エチルメタクリル
アミド,N−アリールメタクリルアミド,N−ヒドロキシエ
チル−N−メチルメタクリルアミド,アクリルアミド,N
−t−ブチルアクリルアミド,N−メチロールアクリルア
ミド,N−イソブトキシメチルアクリルアミド,N−ブトキ
シメチルアクリルアミド,ダイアセトンアクリルアミ
ド,ヘキシルビニルエーテル,エチルヘキシルビニルエ
ーテル,ビニルトリルエーテル,多価アルコールのポリ
ビニルエーテル,スチレン誘導体として例えばオルト及
びパラ位にアルキル基,アルコキシ基,ハロゲン,カル
ボキシル基,アリル基などの置換基を持つたスチレン,
ジビニルベンゼン,アリルオキシエタノール,ジカルボ
ン酸のジアリルエステル,N−ビニルオキサゾリドン,N−
ビニルイミダゾール,N−ビニルピロリドン,N−ビニルカ
ルバゾール等も用いることができる。これらは単独でま
たは混合物として用いられる。
光重合開始剤及び重合性不飽和化合物の配合割合は,感
光性重合体組成物の感度及び硬化膜の耐熱性の点から,
一般式(1)で表わされるポリイミド前駆体100重量部
に対して重合性不飽和化合物通常1〜50重量部,好まし
くは5〜30重量部とされ,光重合開始剤の使用量は,一
般式(1)で表わされるポリイミド前駆体100重量部又
はポリイミド前駆体および重合性不飽和化合物100重量
部に対して通常0.01〜30重量部,好ましくは0.1〜10重
量部とされる。
本発明の感光性重合体組成物は,通常の微細加工技術に
よりパターン加工することが可能である。本発明の感光
性重合体組成物を,ガラス基板,シリコーンウエーハ等
の支持基板上に塗布するに際しては,スピンナーを用い
た回転塗布,浸漬,噴霧印刷等の手段が用いられる。塗
布膜厚は塗布手段,本発明の感光性重合体組成物のワニ
スの固形分濃度,粘度等により調節可能である。
乾燥工程により支持基板上で,被膜となつた本発明の感
光性重合体組成物に光源を照射し,次いで未露光部分を
現像液で溶解除去することにより,レリーフ・パターン
が得られる。この際光源は紫外線,可視光線,放射線等
が用いられる。
現像液としては,例えばN−メチル−2−ピロリドン,N
−アセチル−2−ピロリドン,N,N−ジメチルホルムアミ
ド,N,N−ジメチルアセトアミド,ジメチルスルホキシ
ド,ヘキサメチルホスホルトリアミド,ジメチルイミダ
ゾリジノン,N−ベンジル−2−ピロリドン,N−アセチル
−ε−カブロラクタム等の非プロトン性極性溶媒が,単
独でまたはポリアミド酸の非溶媒,例えばメタノール,
エタノール,イソプロピルアルコール,ベンゼン,トル
エン,キシレン,メチルセロソルブ,水等との混合液と
して用いられる。
次いで現像により形成されたレリーフ・パターンを,リ
ンス液により洗浄し,現像溶媒を除去する。リンス液と
しては,現像液との混和性のよいポリアミド酸の非溶媒
が用いられ,例えばメタノール,エタノール,イソプロ
ピルアルコール,ベンゼン,トルエン,キシレン,メチ
ルセロソルブ,水等が挙げられる。
上記処理により得られるレリーフ・パターンの重合体は
ポリイミドの前駆体であり,150〜450℃の加熱処理によ
り,イミド環や他の環状基を持つ耐熱性重合体のレリー
フ・パターンとなる。
(実施例) 以下,本発明を実施例,参考例及び比較例を用いて説明
する。
参考例 メタ(m)−タ−フエニル−3,4,3″,4″−テトラカル
ボン酸およびその無水物の合成例 (1) グリニヤール試薬の製造 アリーン冷却器,滴下ロート,温度計及び撹拌装置を取
付けた2の四つ口フラスコをアルゴンガス雰囲気下で
十分乾燥させたのち,金属ナトリウムで脱水した100ml
のテトラヒドロフラン,9.72gの金属マグネシウム及び1
0.0gのブロモーオルトーキシレン(アルドリツチ社製,4
−ブロモーオルトーキシレン75%及び3−ブロモーオル
トーキシレン25%の混合物)を加えた。反応液がにごり
始めて,グリニヤール試薬が生成し始めたとき,滴下ロ
ールから64.0gのブロモーオルトーキシレンと100mlのテ
トラヒドロフランの混合液を1時間かけて滴下した。こ
の間,発熱反応であるので氷浴で冷却しながら反応温度
を40℃に保つた。滴下終了後も金属マグネシウムが残つ
ているのでオイルバスで加熱し,温度40℃のまま5時間
撹拌し,金属マグネシウムを完全に反応させグリニヤー
ル試薬とした。
(2) 3,4,3″,4″−テトラメチル−m−ターフエニ
ルの製造 次に,フラスコにジクロロ〔1,2−ビス(ジフエニルホ
スフイノ)エタン〕ニツケル触媒を0.37g(上記のブロ
モーオルトーキシレンの総量に対し0.5重量%)加え,
滴下ロートから29.4g(0.200モル)のメタージクロロベ
ンゼンを85mlのテトラヒドロフランに溶解させた溶液を
1時間かけて滴下した。この間反応温度を35℃に保つ
た。滴下終了後,さらに1時間35℃に保つたまま撹拌を
続け,ダブルクロスカツプリング反応を完結させた。
反応終了液にトルエン300mlを加え,撹拌しながら,イ
オン交換水150mlを1時間かけて徐々に加えた。下層の
水層を分液ロートで除去したのち,上層のトルエン層を
ロータリーエバボレータでドライアツプした。放冷後,
析出した結晶を取出し,エタノールで結晶を3回洗浄し
たのち減圧乾燥したところ,24.4gの無色の板状結晶を得
た。この結晶の融点は72〜73℃であり,この結晶につい
て第1図にプロトン核磁気共鳴(1H−NMR)スペクトル
及び第2図に炭素核磁気共鳴(18C−NMR)スペクトルの
分析結果を示す。第1図において2.29ppmと2.32ppmのメ
チル基プロトンに基づく吸収とベンゼン環プロトンに基
づく吸収の積分強度比は前者:後者が180:150(=12:1
0)であり,理論値とよく一致している。第2図におい
て,12本のピークしか出現しないことから得られた化合
物(理論炭素数22)は対称構造であることがわかる。し
かも,式(9) で示される化合物の炭素番号〜のベンゼン環炭素の
ザビツキー(Savitsky)則によるベンゼン環炭素のケミ
カルシフトの予想値と良く一致して第2図中に吸収1〜
10が出現している。
以上より,上記結晶が3,4,3″,4″−テトラメチル−m
−ターフエニルであることが確認された。
(3) m−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカル
ボン酸の製造 3,4,3″,4″−テトラメチル−m−ターフエニル14.3g
(50ミリモル),ピリジン200g及びイオン交換水200gを
アリーン冷却管,温度計及び撹拌装置を取付けた1四
つ口フラスコに仕込み,フラスコ内を80℃に加熱し,過
マンガン酸カリウム110.7g(700ミリモル)を3時間か
けて徐々に加え,その後さらに5時間,80℃に保持して
撹拌を続けた。反応で生成した酸化マンガンの沈殿を
過で除去し,液中のピリジンをロータリエバボレータ
ーで留去した後,36%塩酸で酸析したところ白色の微細
結晶が析出した。この時の溶液のpHは1であつた。過
・水洗を2回繰り返したのち,減圧乾燥し,白色粉末状
結晶8.9gを得た。
この結晶の融点は296〜298℃であつた。この結晶の赤外
線吸収スペクトルを第3図に示す。この結晶0.4gに対し
てメタノール50ml及び97%硫酸2mlを加え,8時間リフラ
ツクスし,上記結晶のメチルエステル化を行なつた。得
られたメチルエステル化物の1H−NMRスペクトルの結果
を第4図に示す。第4図において,3.91ppmと3.94ppmの
メチル基プロトンに基づく吸収と7.71〜7.95ppmのベン
ゼン環プロトンに基づく吸収の積分強度比は,前者:後
者が175:147(=12:10.08)であり,m−ターフエニル−
3,4,3″,4″−テトラカルボン酸のメチルエステル化合
物の理論値とよく一致した。
また,上記結晶を元素分析した結果は次のとおりであつ
た。
実測値 炭素:59.95%,水素:4.16% 理論値 炭素:65.03%,水素:3.47% (ただし,理論値は,m−ターフエニル−3,4,3″,4″−
テトラカルボン酸として求めた値である。) 元素分析の結果,実測値と理論値が異なるので,上記結
晶を,5℃/分の昇温速度で,示差熱天秤分析を行なつた
ところ,211℃及び298℃に吸熱ピークがあつた。211℃で
17重量%の重量減少が認められた。298℃における吸熱
ピークは融点によるものであるが,211℃の吸熱ピークは
脱水によるものである。m−ターフエニル3,4,3″,4″
−テトラカルボン酸が示差熱天秤分析中の加熱によつて
脱水閉環を起こして対応する酸無水物になつただけであ
れば重量減少は9%である。このことから,得られた結
晶には結晶水を有すると考えられ,上記元素分析の実測
値は,m−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン
酸に2分子の結晶水が水和した時の元素分析の理論値炭
素59.73%,水素4.10%にきわめてよく一致する。
以上より,上記結晶が,m−ターフエニル−3,4,3″,4″
−テトラカルボン酸であつて結晶水を2分子有するもの
であることを確認した。
(4) m−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカル
ボン酸−3,4,3″,4″−二無水物の製造 得られたm−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカル
ボン酸8.0gを100mlのなす形フラスコに入れ,真空ポン
プで容器内を20mmHgとし,180℃の油浴に15時間浸漬し脱
水閉環を行なつた。こうして7.29gの淡かつ色の粉末状
結晶を得た。この粉末状結晶の赤外線吸収スペクトル及
1H−NMRスペクトルをそれぞれ第5図及び第6図に示
す。
この結晶の融点は296〜298℃であり,元素分析の結果,
炭素71.17%,水素2.79%であり,理論値の炭素71.36
%,水素2.72%とよく一致し,m−ターフエニル−3,4,
3″,4″−テトラカルボン酸−3,4,3″,4″−二無水物で
あることが確認された。
実施例1 窒素気流下に4,4′−ジアミノジフエニルエーテル19g
(0.095モル)及び1,3−ビス(アミノプロピル)テトラ
メチルジシロキサン1.24g(0.005モル)を,N,N−ジメチ
ルアセトアミド171.0gに溶解してジアミン溶液を調合し
た。
次に,この溶液を氷冷によつて約15℃の温度に保ちなが
ら撹拌下に参考例で得られたメタ−ターフエニル−3,4,
3″,4″−テトラカルボン酸二無水物37.0g(0.1モル)
を加え,室温で8時間撹拌を続け,粘稠なポリアミド酸
溶液を得た。
更に光遮断下の条件でポリアミド酸溶液を40℃に加熱さ
せながらN,N−ジメチルベンジルアミン1.0gを触媒とし
てイソシアネートエチルメタクリレート7.75g(0.05モ
ル)を徐々に加え24時間反応させた。反応中は二酸化炭
素が発生した。
この溶液に光遮断下でベンゾフエノン2.7g及び4,4′−
ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフエノン0.3gを加え,撹
拌混合後,フイルターで過し感光性重合体組成物を得
た。
この組成物をスピナーでシリコーンウエーハ上に塗布し
90℃で60分乾燥して20μm厚の感光性被膜を得た。この
被膜を50μmのラインアンドスペースの縞模様のフオト
マスクを用いて500mJ/cm2の紫外線により密着露光し,
その後,N,N−ジメチルアセトアミド4容,メタノール1
容から成る混液で現像し,次いでエタノールでリンスし
てレリーフパターンを得た。現像後の膜厚は18μmであ
つた。
次で窒素雰囲気下180℃で30分 400℃で60分加熱し膜厚
10μmのポリイミドレリーフパターンを得た。この時,
パターンは強固に基板に密着し,フオトマスクのパター
ンが忠実に転写されていた。この塗膜の重量減少開始温
度は430℃と良好な耐熱性を有するものであつた。又、
この感光性重合体組成物の溶液状態での粘度安定性は良
好で5℃で6カ月後でもほとんど変化は見られなかつ
た。
実施例2 実施例1と同様にして,実施例1で得たポリアミド酸溶
液にトリメチロールプロパントリアクリレートを30g加
え光遮断下でベンジルジメチルケタール1.5g加えて同様
に感光性重合体組成物を調整し実施例1と同様にして塗
布し,膜厚25μmの塗膜を得た。この塗膜に300mJ/cm2
の照射を行い実施例1と同様にして現像リンスを行つた
ところ鮮明なパターンを得るこなができた。
現像後の膜圧は23μmであつた。次で実施例1と同様な
方法で加熱処理したところ,15μm厚のポリイミドレリ
ーフパターンを得た。また,この塗膜の重量減少開始温
度は420℃と良好な耐熱性を有するものであつた。
又,この感光性重合体組成物の溶液状態での粘度安定性
は良好で5℃6カ月後でもほとんど変化は見られなかつ
た。
実施例3 窒素気流下に4,4′−ジアミノジフエニルエーテル20g
(0.1モル)をN,N−ジメチルアセトアミド173gに溶解し
てジアミン溶液を調合した。
次に,この溶液を氷冷によつて約15℃の温度に保ちなが
ら撹拌下に参考例で得られたメタ−ターフエニル3,4,
3″,4″−テトラカルボン酸二無水物33.3g(0.09モ
ル),1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物4.27g(0.01モ
ル)を加え,室温で8時間撹拌を続け粘稠なポリアミド
酸溶液を得た。更に光遮断下の条件でポリアミド酸溶液
を40℃に加熱させながら,これにN,N−ジメチルベンジ
ルアミン1.0gを触媒としてイソシアネートエチルメタク
リレート7.75g(0.05モル)を徐々に加え24時間反応さ
せた。反応中は二酸化炭素が発生した。この溶液に光遮
断下でベンゾフエノン2.0g,4,4−ビス(ジエチルアミ
ノ)ベンゾフエノン0.4gを加え撹拌混合後,フイルター
でろ過して感光性重合体組成物を得た。
この溶液を実施例1と同様な方法でシリコーンウエーハ
上に塗布し膜厚15μmの塗膜を得た。この塗膜に300mJ/
cm2の照射を行い,実施例1と同様に現像リンスを行つ
たところ鮮明なパターンを得ることができた。現像後の
膜厚は13μmであつた。
次で150℃で1時間,200℃で30分,400℃で1時間加熱処
理したところ,膜厚8μmのポリイミドレリーフパター
ンを得た。この塗膜の重量減少開始温度は440℃と良好
な耐熱性を有するものであつた。
実施例4 実施例3で得たポリアミド酸溶液を70℃に加熱させなが
らN,N−ジメチルベンジルアミン0.5g,グリシジルメタク
リレート7.1g(0.05モル)を徐々に加え8時間反応させ
た。
この溶液に光遮断下でベンジルジメチルケタール2g及び
トリメチロールプロパントリメタクリレートを30g加え
撹拌混合後フイルターで過して感光性重合体組成物を
得た。
この塗膜を実施例1と同様にシリコーンウエーハ上に塗
布し,膜厚20μmの塗膜を得た。この塗膜に500mJ/cm2
の照射を行い,N−メチル−2−ピロリドン5容,メタノ
ール2容の現像液で現像し,イソプロピルアルコールで
リンスを行つたところ鮮明なパターンを得ることができ
た。現像後の膜厚は18μmであつた。
次で150℃1時間,200℃で30分,400℃で1時間加熱処理
したところ膜厚10μmのポリイミドレリーフパターンを
得た。この塗膜の重量減少開始温度は430℃と良好な耐
熱性を有するものであつた。またこの感光性重合体組成
物の溶液状態での安定性は良好で5℃6カ月後でも変化
はしなかつた。
実施例5 メタ−ターフエニル−3,4,3″,4″テトラカルボン酸二
無水物37g(0.1モル),2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート26g(0.2モル)をN−メチル−2−ピロリドン350g
中で80℃5時間反応させ,次でN,N−ジフエニルエーテ
ルジイソシアナート25.2g(0.1モル),N,N−ジエチルア
ニリン1.0gを加え,さらに70℃で4時間反応させた。反
応中二酸化炭素が発生していた。
次にこの溶液にベンゾフエノン4g,4,4′−ビス(ジエチ
ルアミノ)ベンゾフエノン0.6gを加え撹拌混合後フイル
ターで過し,感光性重合体組成物とした。
次にこの組成物をスピンナーでシリコーンウエーハ上に
塗布し,80℃で60分乾燥して20μm厚の感光性被膜を得
た。この被膜に500mJ/cm2の照射を行い実施例1と同様
にして現像リンスを行つたところ鮮明なパターンを得る
ことができた。現像後の膜厚は18μmであつた。
次で150℃で1時間,200℃で30分,400℃で1時間加熱処
理したところ膜厚10μmのポリイミドレリーフパターン
を得た。この塗膜の重量減少開始温度は420℃と良好な
耐熱性を有するものであつた。
又,この感光性重合体組成物の溶液状態での粘度安定性
は良好で5℃6カ月までもほとんど変化は見られなかつ
た。
比較例1 4,4−ジアミノジフエニルエーテル19g(0.095モル),1,
3−ビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン
1.24g(0.005モル),ピロメリツト酸21.8g(0.1モ
ル),N,N−ジメチルアセトアミド126gを用いて実施例1
と同様の操作方法でポリアミド酸溶液を得た。
この溶液に光遮断下の条件で40℃に加熱しながらN,N−
ジメチルベンジルアミン1.0gを触媒としてイソシアネー
トメチルメタクリレート7.75g(0.05モル)を徐々に加
え24時間反応させた。この溶液にベンゾフエノン27g,4,
4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフエノン0.3gを加
え撹拌混合後,フイルターで過し感光性重合体組成物
を得た。
この組成物をスピンナーでシリコーンウエーハ上に塗布
し90℃で60分乾燥して20μm厚の感光性被膜を得た。こ
の被膜を50μmのラインアンドスペースの縞模様のフオ
トマスクを用いて3000mJ/cm2の紫外線により密着露光
し,その後,N,N−ジメチルアセトアミド4容,メタノー
ル1容から成る混液で現像し,次いでメタノールでリン
スしてレリーフパターンを得た。現像後の膜圧は6μm
であつた。
次で180℃で30分,400℃で60分加熱処理したところ得ら
れたポリイミドの膜厚は3μmであつた。この被膜の重
量減少開始温度は400℃で加熱処理したにもかかわらず3
50℃であり硬化膜は劣化していた。
比較例2 4,4′−ジアミノジフエニルエーテル19g(0.095モル),
1,3−ビス(アミノプロピル),テトラメチルジシロキ
サン1.24g(0.005モル),ベンゾフエノンテトラカルボ
ン酸二無水物32.2g(0.1モル),N,N−ジメチルアセトア
ミド157gを用いて実施例1と同様の操作方法でポリアミ
ド酸溶液を得た。
この溶液に光遮断下の条件で40℃に加熱しながらN,N−
ジメチルベンジルアミン1.0gを触媒としてイソシアネー
トエチルメタクリレート7.75g(0.05モル)を徐々に加
え,24時間反応させた。
この溶液にベンゾフエノン2.7g,4,4′−ビス(ジエチル
アミノ)ベンゾフエノン0.3gを加え撹拌混合後,フイル
ターで過し感光性重合体組成物を得た。
この組成物をスピンナーでシリコーンウエーハ上に塗布
し,90℃で60分乾燥して20μm厚の感光性被膜を得た。
この被膜を50μmのラインアンドスペースの縞模様のフ
オトマスクを用いて5000mJ/cm2の紫外線により密着露光
し,その後N,N−ジメチルアセトアミド4容,メタノー
ル1容から成る混液で現像し,次いでエタノールでリン
スしてレリーフパターンを得た。現像後の膜厚は4μm
であつた。
次いで180℃で30分,400℃で60分加熱処理したところ得
られたポリイミドの膜厚は2μmであつた。この被膜の
重量減少開始温度は400℃で加熱処理したにもかかわら
ず,340℃であり硬化膜は劣化していた。
比較例3 4,4′−ジアミノジフエニルエーテル19g(0.095モル),
1,3−ビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサ
ン1.24g(0.005モル),ビフエニルテトラカルボン酸二
無水物29.4g(0.1モル),N,N−ジメチルアセトアミド14
8.9gを用いて実施例1と同様の操作方法でポリアミド酸
溶液を得た。
この溶液に光遮断下の条件で40℃に加熱しながらN,N−
ジメチルベンジルアミン1.0gを触媒としてイソシアネー
トエチルメタクリレート7.75g(0.05モル)を徐々に加
え24時間反応させた。
この溶液にベンゾフエノン2.7g,4,4′−ビス(ジエチル
アミノ)ベンゾフエノン0.3gを加え撹拌混合後フイルタ
ーで過し感光性重合体組成物を得た。
この組成物をスピンナーでシリコーンウエーハ上に塗布
し,90℃で60分乾燥して20μm厚の感光性被膜を得た。
この被膜を50μmのラインアンドスペースの縞模様のフ
オトマスクを用いて3000mJ/cm2の紫外線により密着露光
し,その後N,N−ジメチルアセトアミド4容,メタノー
ル1容から成る混液で現像し,次いでエタノールでリン
ス,レリーフパターンを得た。現像後の膜厚は6μmで
あつた。
次いで180℃で30分,400℃で60分加熱処理したところ得
られたポリイミドの膜厚は3μmであつた。この被膜の
重量減少開始温度は400℃で加熱処理したにもかかわら
ず,380℃であり,かつ硬化膜は劣化していた。
実施例1で用いたポリアミド酸溶液および比較例1〜3
で得たポリアミド酸溶液をそれぞれガラス板に塗布乾燥
して得たフイルムの膜厚に対する波長405nmの紫外線の
透過率を第7図に示す。
実施例1で用いたポリアミド酸は透過率が高いことが示
される。
(発明の効果) 本発明になる感光性重合体組成物は,保存安定性にすぐ
れ,かつポリマ骨格に紫外線の透過率にすぐれたメタ−
ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸骨格を
用いているためにピロメリツト酸二無水物,ベンゾフエ
ノンテトラカルボン酸二無水物,ビフエニルテトラカル
ボン酸二無水物等を用いた系より特に厚い膜を感光させ
るためには特に有利であり,かつ耐熱性にすぐれている
ため,半導体を始めとする各種電子部品絶縁膜として適
用可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は参考例で製造した中間体である3,4,3″,4″−
テトラメチル−m−ターフエニルの1H−NMRスペクト
ル,第2図はその3,4,3″,4″−テトラメチル−m−タ
ーフエニルの18C−NMRスペクトル,第3図は参考例で製
造したm−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボ
ン酸の赤外線吸収スペクトル,第4図は参考例で製造し
たm−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸
テトラメチルエステルの1H−NMRスペクトル,第5図は
参考例で製造したm−ターフエニル−3,4,3″,4″−テ
トラカルボン酸−3,4,3″,4″−二無水物の赤外線吸収
スペクトル及び第6図は参考例で製造したm−ターフエ
ニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸−3,4,3″,4″−
二無水物の1H−NMRスペクトルおよび第7図は実施例1
および比較例1〜3で用いたポリアミド酸の紫外線透過
率を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石丸 敏明 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 小島 康則 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 佐藤 邦明 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (但し式中R1は2価の有機基であり,R2は炭素−炭素二
    重結合を有する基を示し,Xは酸素原子又はNH基を示し,n
    は1以上の整数を示す。)で表わされる構造単位を含む
    ポリイミド前駆体および光重合開始剤を含有してなる感
    光性重合体組成物。
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