JPH08324805A - 給紙カセット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 収納された用紙のカールによる悪影響を防止
できる給紙カセットを提供する。 【構成】 供給される用紙を収納する給紙カセットにお
いて、収納される用紙の後端を位置付けるエンドフェン
ス３を備え、上記エンドフェンス３に用紙後端を押える
用紙後端押え部材５を設けた。また上記において、用紙
後端押え部材５を、退避位置に移動可能に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は複写機、プリンタ、ファ
クシミリ装置などに用いられる給紙カセットの改良に関
し、特に収納された用紙のカールによる悪影響を防止で
きる給紙カセットに関する。

【０００２】

【従来の技術】複写機などの画像形成装置では、図６に
示すように、記録紙などを給紙カセット１に収納し、そ
の給紙カセット１を機器本体或は給紙装置等に設けた収
納部２に着脱可能に収納し、給紙カセットを収納部に収
納した状態で給紙を行う。図７は従来技術の一例の給紙
カセットであり、収納された用紙Ｐの後端はエンドフェ
ンス23によって位置決めされている。図８は給紙カセッ
トに用紙Ｐが収納された状態を示す断面図である。図示
のように、用紙の前後端が上方にカールしていると、用
紙の後端がエンドフェンス23の上方に飛び出し、後端が
図の左方へずれたりすると、用紙の前端もフロントフェ
ンス21の爪22からはずれ、上方に飛び出してしまう。図
８に示す上記の従来技術における正常な給紙動作に於て
は、図示していない給紙ローラが上方から用紙を押圧し
つつ給紙ローラの回転力によって最も上側の１枚の用紙
を図の右方に給紙したときに発生する用紙のたわみによ
って用紙の前端が爪22からはずれ、この１枚の用紙が右
方へと供給される。しかし、上記のようにカールした用
紙が複数枚爪22からはずれていると、同時に複数枚の用
紙が供給される事態が発生する。

【０００３】

【発明の目的】本発明は上記のような従来技術の問題を
解決し、収納された用紙のカールによる悪影響を防止で
きる給紙カセットを提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為、
第１の手段として、供給される用紙を収納する給紙カセ
ットにおいて、収納される用紙の後端を位置付けるエン
ドフェンスを備え、上記エンドフェンスに用紙後端を押
える用紙後端押え部材を設けた構成にした。第２の手段
として、上記において、用紙後端押え部材を、退避位置
に移動可能に構成した。

【０００５】

【作用】上記のように構成したので、第１の手段では、
用紙後端押さえ部材により、給紙カセットに収納された
用紙の後端を押さえることができる。第２の手段では、
給紙カセットに用紙を収納するとき、用紙後端押さえ部
材を退避位置に移動させておくことができるので、収納
作業の障害となることがない。

【０００６】

【実施例】以下、図面により本発明の実施例を詳細に説
明する。図６は本発明を適用する一例としての複写機の
斜視図である。図示のような給紙カセット１が収納部２
に出入れ可能に収納される。図１は本発明の第１の実施
例の給紙カセットの全体斜視図である。図示のように、
この実施例の給紙カセットは、その外側ケースＣ内に、
収納される用紙束の後端を位置付けるエンドフェンス３
や、用紙束の側端を位置付けるサイドフェンス４などを
備えている。図２（ａ）（ｂ）は上記実施例のエンドフ
ェンス部分の詳細を示す斜視図である。（ａ）に示すよ
うに、エンドフェンス３は逆Ｌ型を成した板状部材、そ
の垂直板部分（フェンス部３ａ）には上下方向に平行に
延びる二つの長穴11を備えている。この二つの長穴11に
対して用紙後端押え部材５に設けられた二つの突起12を
前方から通し、エンドフェンス３のフェンス部３ａを用
紙後端押え部材５と取付け部材６により前後から挟み、
部材５の突起12を部材６の小突起6aと嵌合させる。具体
的には、例えば、各突起12の先端面に設けた穴内に小突
起6aを嵌合させることにより、フェンス部３ａに対して
両部材５、６を、上下動可能に取付ける。また、用紙後
端押え部材５の表面（上面）とエンドフェンス３のつば
部３ｂ間に２本のバネ13を設けて用紙後端押え部材５を
下方に押すようにする。なお、バネ13を設けずに、用紙
後端押え部材５は自重で用紙後端を押えるようにしても
よい。

【０００７】上記のように、用紙後端押え部材５はエン
ドフェンス３に取り付けられ、長穴11に沿って上下動す
ることにより、様々な厚さの用紙束の後端を押え付ける
ことができる。なお、上記エンドフェンス３のフェンス
部３ａはその底面で給紙カセット１の底面にネジなどで
締結されている。また、図２（ｂ）に示すように、用紙
後端押え部材５の裏面にポリエステルフィルムのような
滑材14を設け、用紙との間の摩擦を少なくしてもよい。

【０００８】図３は上記実施例の給紙カセットに用紙Ｐ
が収納された状態をモデル化して示した説明図である。
図示のように、用紙後端が、エンドフェンス３に設けら
れた用紙後端押え部材５によって押え付けられるので、
用紙後端が上向きにカールしていても、該後端部がエン
ドフェンス３の上方に飛び出すことがなく、したがって
用紙の前端もフロントフェンス21の爪22の上方に飛び出
すことがない。

【０００９】図４（ａ）は本発明の第２の実施例を示す
給紙カセット要部の斜視図である。この実施例では、図
示のようなエンドフェンス７、および軸15により上記エ
ンドフェンス７の凹部７ａに回動自在に取り付けられた
用紙後端押え部材８を備えている。用紙後端押え部材８
は自重により軸15と反対側の端部16が下がり、端部16で
用紙の後端を押え付ける。図４（ｂ）は用紙後端押え部
材８の裏面を示している。図示のように、裏面には第１
の実施例と同様に滑材14が設けられているが、これによ
り収納される用紙束が厚くなって用紙の最上面が用紙後
端押え部材８の裏面と面接触するとき、用紙と用紙後端
押え部材８間の摩擦を少なくしている。

【００１０】図５は本発明の第３の実施例を示す給紙カ
セット要部の斜視図である。この実施例では、図示のよ
うに、例えばエンドフェンス３のフェンス部３ａの端部
に軸17を備え、軸17を回転軸にして図示の矢印方向に回
転自在であり、用紙収納時は、エンドフェンス３を図に
点線で示すような退避位置に倒すことにより、用紙の収
納作業を容易且つ正確に行える。なお、軸17の部分はヒ
ンジ機構を構成しており、回転時には人力によりエンド
フェンス３のつば部３ｂに力を加えて回転させ、力を加
えることを止めると、その位置にエンドフェンス３が停
止するように該ヒンジ機構を構成する。また、用紙の収
納後は、エンドフェンス３を点線の位置から元の位置
（実線）の位置に戻す。この実施例の用紙後端押え部材
５も、上記第１実施例の場合と同様にフェンス３に沿っ
て上下動可能に支持されると共に、バネ或は自重により
下方へ付勢されるように構成されている。

【００１１】図５には、図２の実施例のエンドフェンス
３の場合を示したが、図４の実施例のエンドフェンス７
でも同様にして用紙収納時にエンドフェンスを倒す可倒
構成が可能である。なお以上の説明において、給紙カセ
ットに収納される用紙は画像などを記録するための記録
紙である場合が多いが、画像を読み取るための原稿など
であってもよい。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第１に、用紙後端押さえ部材により、給紙カセットに収
納された用紙の後端部を押さえることができるので、用
紙の前後端が上方にカールしていても用紙の前後端は給
紙カセットから飛び出さず、したがって用紙の重送など
も起こらない。第２に、給紙カセットに用紙を収納する
とき、用紙後端押さえ部材を退避位置に移動させておく
ことができるので、用紙の収納作業を容易且つ正確に行
える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す給紙カセットの斜視
図。

【図２】（ａ）（ｂ）は本発明の一実施例を示す給紙カ
セット要部の斜視図。

【図３】本発明の一実施例を示す給紙カセットの説明
図。

【図４】（ａ）（ｂ）は本発明の他の実施例を示す給紙
カセット要部の斜視図。

【図５】本発明の一実施例を示す給紙カセット要部の斜
視図。

【図６】本発明が実施される複写機の斜視図。

【図７】従来技術の一例を示す給紙カセットの斜視図。

【図８】従来技術の一例を示す給紙カセットの説明図。

【符号の説明】

１…給紙カセット、３…エンドフェンス、５…用紙後端
押え部材、６…取付け部材、７…エンドフェンス、８…
用紙後端押え部材、14…滑材、21…フロントフェンス。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 供給される用紙を収納する給紙カセット
   であって、該給紙カセット内に収納される用紙の後端を
   位置付けるエンドフェンスを備えたものにおいて、上記
   エンドフェンスに用紙後端を押える用紙後端押え部材を
   設けたことを特徴とする給紙カセット。
2. 【請求項２】 請求項１の給紙カセットにおいて、用紙
   後端押え部材を、退避位置に移動可能に構成したことを
   特徴とする給紙カセット。