JPH0114437Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、引張り型トラクタを有する印字装
置に関する。

［従来の技術］ 従来、印字が終了した印字用紙を引張り型トラ
クタにより引出すようにした印字装置が知られて
いる。この種の印字装置では、複数枚重なつた印
字用紙にワイヤドツトヘツドにより印字して複写
をとることがあるが、印字後用紙を分離して必要
に応じ用紙をカツトしなければならない。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、このような引張り型トラクタを
備える印字装置において、トラクタへの用紙押さ
え部材に加え、分離機構やカツターを設けると狭
い場所に錯綜して煩雑となり、用紙のセツトもや
りずらくなるという問題があつた。

本考案の課題は、シンプルな構成で用紙押え部
材や分離機構を設けることができ、印字用紙のセ
ツトもやり易いようにすることである。

［課題を解決するための手段］ この考案の手段は次の通りである。

１ 引張り型トラクタ 印字用紙を移送するものであり、例えば複数の
ローラとベルトからなる。

２ 印字用紙をカツトするカツター ３ 印字用紙分離押え部材 例えば上記トラクタ付近に回動可能に取り付け
られ、その一端には分離案内部が設けられ印字済
の複数枚の印字用紙を分離して一方はトラクタ側
へ他方はカツター側へ導く、またトラクタ側へ導
かれた印字用紙をトラクタのベルト等に押し付け
る押し付け部が設けられている。

［作用］ この考案の手段の作用は次の通りである。

まず、印字用紙（２枚重ねの場合とする）のセ
ツト時には、印字用紙分離押え部材を用いて（立
てて）、下の用紙をトラクタ側にもつていき印字
用紙分離押え部材を閉じる（倒す）と、下の用紙
は押し付け部によりトラクタに押し付けられ、上
の用紙はカツター近くに位置する。ここで印字を
スタートさせると、一緒に印字された２枚重ねの
印字用紙は分離案内部によりスムーズに分離さ
れ、トラクタ側とカツター側へ導かれる。

従つて、用紙押えや分離機構が一体化されるの
でシンプルな構成で実現でき、一体に回動可能で
あるので印字用紙のセツトもやり易くなる。

［実施例］ 以下、図面を参照して一実施例を説明する。図
中１はプリンタ（印字装置）の印字ヘツドであ
り、例えば２枚のロール状の印字用紙７を挟んで
移送するためのプラテン２および一対のフリクシ
ヨンローラー３Ａ，３Ｂとに前記印字ヘツドは対
向配設されている。またプラテン２の印字用紙移
送方向後方側には、一対の側板１１Ａ，１１Ｂに
内蔵支持されたトラクタ４が設けられている。而
してこのトラクタ４は一対のローラー４Ａ，４Ｂ
およびこのローラー４Ａ，４Ｂを前記移送方向に
回転させるベルト４Ｃとから成つている。なお、
前記印字ヘツド１やトラクタ４等の駆動機構につ
いては図示省略する。そして前記側板１１Ａ，１
１Ｂには夫々、前記トラクタ４上方向に対し90度
回転可能なように夫々が前記側板１１Ａ，１１Ｂ
の下方付近あるいはトラクタ４上にてヒンジ（図
示略）などにより各下部が取付けられた用紙押え
板５Ａ，５Ｂが配設されている。而して各用紙押
え板５Ａ，５Ｂの印字ヘツド１側、即ち、前記ト
ラクタ４の前記位置付近においては、その一方の
開放端側上方部が夫々、曲面部５Ａ１，５Ａ２を
成している。そしてこの曲面部５Ａ１，５Ａ２以
外の位置、即ち、前記トラクタ４の前部位置付近
以外の用紙押え板５Ａ，５Ｂの各部は、印字中の
印字用紙７を押圧する押圧部５Ａ２，５Ｂ２を
夫々形成されている。そして、前記用紙押え板５
Ａ，５Ｂは例えばプラスチツク成形されて成り、
また曲面部５Ａ１と押圧部５Ａ２、曲面部５Ｂ１
と押圧部５Ｂ２は夫々、一体成形されている。

前記２枚の印字用紙７のうち、一方の印字用紙
７Ａは印字開始前の印字用紙セツト時において、
前記用紙押え板５Ａ，５Ｂを共に垂直に立てたの
ちトラクタ４の前方側上方に該トラクタ４と少し
のすきまをおき互いに離間して取付けられている
カツター６との前記すきまに挿入されて前記移送
方向へ引き出される。他方、残りの印字用紙７Ｂ
はプラテン２の表面からトラクタ４上側へ分離さ
れて挿入され、印字装置本体の外部へ引き出され
る。

一方、前記カツター６の端側の一部（即ち、第
３図でいえば印字ヘツド１に近い所）がフツクな
どによつて側板１Ａ，１Ｂに夫々上方側に回転可
能に取付けられている。

次に前記実施例の動作を説明する。先ず、印字
開始前に２枚複写用の印字用ロール紙を印刷装置
にセツトする。その場合、２枚の印字用紙７の両
先端部をプラテン２とフリクシヨンローラ３Ａ，
３Ｂ間に挿入し押し込む。そして第３図に一点鎖
線により見られるように、カツター６を起立さ
せ、用紙押え板５Ａ，５Ｂを夫々垂直方向に立て
る。次に２枚の印字用紙７の一方の印字用紙７Ａ
の先端を他方の印字用紙７Ｂと分離させたのち、
トラクタ４の前端部とカツター６との前記すきま
に挿入してトラクタ４の前方側へ引き出す。同時
に他方の印字用紙７Ｂの先端をプラテン２表面上
からトラクタ４上面側へ挿入して同様にトラクタ
４の後方側へ引き出す。そして分離された両印字
用紙７Ａ，７Ｂが共に第３図にみられるように印
字装置の外部へ引き出されたら、用紙押え板５
Ａ，５Ｂを共にトラクタ４上に倒し、印字用紙７
Ａを押える。

このようにして印字用紙７のセツトが終つたの
ちは印字動作を開始すると印字ヘツド１による印
字が複写用の２枚の印字用紙７，７Ａ，７Ｂに対
しなされる。而して１行印字ごとにプラテン２と
フリクシヨンローラー３Ａ，３Ｂ、またトラクタ
４の動作により、印字用紙７は印字済移送方向へ
１行分づつ移送されていくが、一方の印字用紙７
Ａは用紙押え板５Ａ，５Ｂの先端の曲面部５Ａ
１，５Ｂ１によつて印字用紙７Ｂと分離され、ま
た用紙押え板５Ａ，５Ｂの押圧部５Ａ２，５Ｂ２
により押圧されながら外部へ引き出されてゆく。
他方、印字用紙７Ｂの方はフリクシヨンローラー
３Ａ，３Ｂとの摩擦力によりトラクタ４上側へ送
り込まれてゆき、外部へ引き出される。そして必
要な印字動作終了後においては、カツター６を手
でおさえて印字用紙７Ａをカツトするとレシート
などに使用され、他方、印字用紙７Ｂの方はその
まま記録保持可能となる。

［考案の効果］ 本考案によれば、引張り型トラクタへの用紙の
押えと分離機構がシンプルに構成でき、ローコス
ト化が可能となり故障も少なくなる。また、用紙
のセツトも容易に且つ素早く行なうことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は一実施例の印字装置の斜視図、第２図
は正面図、第３図は側面図である。 ４……トラクタ、５……用紙押え板、５Ａ１，
５Ｂ１……曲面部、５Ａ２，５Ｂ２……押圧部、
６……カツター、７，７Ａ，７Ｂ……印字用紙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数枚の印字用紙を一緒に印字する印字装置で
   あつて、印字用紙を移送する引張り型トラクタ
   と、印字用紙をカツトするカツターと、印字済の
   複数枚の印字用紙を分離して一方は上記トラクタ
   側へ他方は上記カツター側へ導びく分離案内部及
   び上記トラクタ側へ導びかれた印字用紙をこのト
   ラクタに押し付ける押し付け部を有し回動可能な
   印字用紙分離押さえ部材とを備えることを特徴と
   する印字装置。