JPH08319467A - 導電性粒子および異方導電性接着剤 - Google Patents

導電性粒子および異方導電性接着剤

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JPH08319467A
JPH08319467A JP7126521A JP12652195A JPH08319467A JP H08319467 A JPH08319467 A JP H08319467A JP 7126521 A JP7126521 A JP 7126521A JP 12652195 A JP12652195 A JP 12652195A JP H08319467 A JPH08319467 A JP H08319467A
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conductive
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methacrylate
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田 裕 宏 岡
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Soken Chemical and Engineering Co Ltd
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Soken Kagaku KK
Soken Chemical and Engineering Co Ltd
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    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 導通信頼性の高い異方導電性接着剤およびこ
れに使用する導電性粒子を提供する。 【構成】 本発明の導電性粒子は、単独重合体のガラス
転移温度(Tg)が−70℃以上である(メタ)アクリ
ル系モノマーから誘導された繰り返し単位を有する(メ
タ)アクリル系(共)重合体からなる芯材粒子の表面
に、導電性金属層を有する。また、本発明の異方導電性
接着剤は、絶縁性接着剤中に上記の導電性粒子が分散さ
れている。 【効果】 本発明の導電性粒子は、特定の(メタ)アク
リル系モノマーを主モノマーとして共重合させることに
より、芯材粒子の圧縮強度を任意に調整することがで
き、非塑性的に変形可能であるか圧潰可能な導電性粒子
が得られる。これにより高精細回路基板どうしの接合導
通において低温低圧でも高密度充填された導電性粒子の
面接触を可能にするため、導通信頼性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、加圧接着の際に導電性接
触面が増大するような導電性粒子およびこの導電性粒子
を含有する異方導電性接着剤に関する。さらに詳しくは
本発明は、近年の高密度実装に対応した高精細回路基板
どうしの接続およびフィルム液晶基板のような可撓性を
有する基板の配線接続用の異方導電性接着に特に適した
導電性粒子およびこの導電性粒子を含有する異方導電性
接着剤に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】表面に配線パターンが形成された
配線基板を、その配線パターンが対面した状態で接着
し、同一基板の配線パターン間を絶縁すると共に、対面
する配線パターン間での電気導通性を確保するための接
着剤として異方導電性接着剤が知られている。このよう
な異方導電性接着剤は、熱接着性および電気絶縁性を有
する接着性成分中に導電性粒子が分散した接着剤であ
る。この異方導電性接着剤を二枚の配線基板の間に挟ん
で加熱加圧すると、配線パターンが形成された部分の絶
縁性接着剤は横方向に移動してこの配線パターンは導電
性粒子で電気的に接続されるので、異なる基板間での電
気的接続を確保することができる。
【0003】このような異方導電性接着剤において、導
電性粒子としては、金属粒子あるいは硬質の樹脂粒子の
表面に導電性金属膜を形成した粒子が使用されている。
このような導電性粒子は、通常硬度が高いため、配線パ
ターンとは点接触するのが一般的である。また、配線パ
ターンは、従来、硬質のガラス板の上に形成されていた
ので、加熱圧着してもプリント配線基板に形成されてい
る配線パターンが導電性粒子によって損傷を受けること
は少なかった。
【0004】しかしながら、従来の硬質ガラス板からな
る基板の他に、昨今では、基板として、フレキシブルプ
リント配線基板のように比較的柔らかな素材を使用する
ことが多くなってきている。また、液晶表示素子の中に
は樹脂フィルムからなる基板を有するものがあり、こう
したフィルム液晶のフィルム基板の周縁部には電極が形
成されている。
【0005】こうしたフィルム液晶あるいはフレキシブ
ルプリント配線基板等を他のデバイスと接合する際に前
記のような硬質の導電性粒子を含有する異方導電性接着
剤を使用すると、たとえばペンゾグアナミン芯材、フェ
ノール芯材に導電層を形成してなる硬質の導電性粒子に
よって電極が破壊されることがあり、こうした場合には
良好な導電性が確保できないことがある。
【0006】また、近時、回路の高密度化の要請が高
く、上記のようなフレキシブルプリントをはじめとする
配線基板においては、配線パターンの幅が狭くなってき
ていると共に隣接する配線パターン間の間隙幅も狭くな
ってきている。例えば従来は配線パターンのピッチが1
00μm程度であったが、最近では70μm程度のピッ
チのものが多くなってきており、さらにファインピッチ
のものは50μm程度でになってきている。こうしたピ
ッチの狭小化に伴って、異方導電性接着剤に配合される
導電性粒子の粒子径も小さくする必要がある。ところ
が、導電性粒子の直径が小さくなるに従って粒子自体が
変形しにくくなり、加熱圧着によって配線パターンとの
導電性粒子との接触が点接触になりやすい。導電性粒子
と配線パターンとの接触面積が大きいほど導電不良が生
じにくく、上記のようなファインピッチ化に伴ってより
大きい接触面積を確保する必要がある。また、さらに銅
箔回路をフィルム基材に接着している接着剤の耐熱性の
問題から、配線パターンが狭くなり、接着している面積
も狭くなるため、従来の異方導電性接着剤のような高温
高圧では銅箔回路の脱離が発生するため、必然的に接合
条件は低温低圧となり、このため導電性粒子を変形また
は圧潰させるためには、粒子の圧縮破壊強度が問題とな
っている。
【0007】配線パターンと導電性粒子との接触面積を
確保するためには、一般に、加熱圧着による圧力によっ
て導電性粒子を楕円球のように変形させて接触面積を大
きくする導電性粒子を用いる方法(例えば、特開昭63-1
07188号、特開昭62-188184号、特開昭62-188184号、特
開平4-168736号等の公報参照)あるいは本願出願人が特
願平6-276024号明細書で提案したように加熱圧
縮の際の圧力により圧潰するような導電性粒子を使用す
る方法等がある。
【0008】しかしながら、一般に粒子の圧縮破壊強度
は、粒子径が小さいほど高くなり、従来使用されている
ような導電性粒子は、例えば上記のようなファインピッ
チの配線パターンで使用できる程度に微細化すると、加
熱圧着の際の加圧によってはほとんど変形せず、さらに
圧潰することもない。また、さらに基板の熱変形を防ぐ
ため、接合条件が低温低圧化しており、導電性粒子はさ
らに変形、圧潰しにくくなっている。さらには、ファイ
ンピッチ化に伴い導電性粒子密度が高くなり、同一条件
で圧着した場合における導電性粒子1個当たりの圧力は
圧力分散により低くなり変形または圧潰しにくくなる。
【0009】従って、配線パターンがファインピッチに
なるほど、導電性粒子と配線パターンとの間の接触は点
接触になりやすく、充分な導電性を確保しにくいという
問題が生ずる。
【0010】さらに、導電性粒子の粒子径が小さくなる
に従って、加熱圧着の際の圧力を導電性粒子が変形ある
いは圧潰することによって吸収するとの作用が少なくな
るので、圧力が配線パターンに直接かかることになる。
ところが、配線パターンがファインピッチになるほど配
線基板と配線パターンとの接合面積も小さくなり、加熱
圧着の際の圧力によって配線パターンが損傷を受けやす
くなる。殊に基板がフィルム状であるフレキシブル配線
基板の場合には、配線パターンだけでなく、基板自体も
損傷を受けることがあるという問題がある。
【0011】
【発明の目的】本発明は、基板および配線パターンに、
変形あるいは損傷を与えることなく、任意の圧力条件
で、相対峙する配線パターンを電気的に有効かつ確実に
接続することができる導電性粒子、およびこの導電性粒
子を含有する異方導電性接着剤を提供することを目的と
している。
【0012】特に本発明は、隣接する配線パターン間が
狭い配線パターンであっても、良好な導通性を確保する
ことができる導電性粒子およびこの導電性粒子を含有す
る導通性に優れた異方導電性接着剤を提供することを目
的としている。
【0013】
【発明の概要】本発明の導電性粒子は、単独重合体のガ
ラス転移温度(Tg)が−70℃以上である(メタ)ア
クリル系モノマーから誘導される繰り返し単位を有する
(メタ)アクリル系(共)重合体からなる芯材粒子の表
面に、導電性金属層を有することを特徴としている。
【0014】また、本発明の異方導電性接着剤は、前記
本発明の導電性粒子が、絶縁性接着剤中に分散されてい
ることを特徴としている。本発明の導電性粒子は、単独
重合体としたときのガラス転移温度(Tg)が特定の温
度以上の(メタ)アクリル系モノマーを用いて芯材粒子
を形成している。このような(メタ)アクリル系モノマ
ーを使用すると、共重合成分の種類および共重合量によ
って得られる粒子の圧縮破壊強度を粒子ポリマーのガラ
ス転移温度(Tg)と連動して連続的に変化させること
ができる。例えば、メチルメタクリレートを主成分とし
て、エチルメタクリレートを共重合させると、エチルメ
タクリレートの共重合量が多くなるにつれて圧縮破壊強
度が連続的に変化し、3μm程度の導電性粒子であって
も加熱圧着の際の加圧によって圧潰が可能になる。
【0015】そして、本発明によれば、特定の粒子径を
有する導電性粒子について、この導電性粒子を形成する
芯材粒子の強度を、単独重合体のガラス転移温度(T
g)を基にして共重合させるモノマーの量および種類を
変えることにより制御することが可能になるのである。
また、この制御において、ガラス転移温度(Tg)の異
なる共重合可能な単量体として(メタ)アクリル系単量
体が最も有効であり、特定の単量体の単独または共重合
により、接合条件、導電性粒子径、導電性粒子密度に応
じ任意に選択できることを見いだしたのである。
【0016】このようにして強度が調整された(メタ)
アクリル系(共)重合体からなる粒子を芯材とする本発
明の導電性粒子は、加熱圧着の際の加圧によって、配線
パターンと面接触するので、配線パターンと導電性粒子
との接触面積が増大するために良好な導通性を発現させ
ることができる。
【0017】そして、このような導電性粒子が絶縁性接
着剤中に分散された本発明の異方導電性接着剤を用いる
ことにより、加熱圧着によって導電性粒子が非塑性変形
するかあるいは圧潰された状態で対峙する配線パターン
間に導通状態を形成するため、良好な導通状態が長期間
にわたって変動しない。
【0018】そして、本発明の異方導電性接着剤では、
有効な導通を得るために任意の加圧条件を選択すること
ができ、過度の圧力をかける必要がないので、例えばフ
ィルム液晶基板やフレキシブルプリント基板のような硬
度の低い基板を圧着する場合にも、電極あるいは基板の
変形あるいは損傷を与えることがない。
【0019】
【発明の具体的説明】次に本発明の導電性粒子および異
方導電性接着剤について具体的に説明する。本発明の導
電性粒子は、芯材粒子とこの芯材粒子の表面に形成され
た導電性層とからなる。
【0020】本発明の導電性粒子を構成する芯材粒子
は、特定の(メタ)アクリル系モノマーの単独重合体ま
たは共重合体(本明細書において、重合体とは、特に指
示しないかぎり単独重合体および共重合体の両方を包含
する)からなり、これらのモノマーは、それぞれの単独
重合体のガラス転移温度(Tg)が−70℃以上である
モノマーから誘導される繰り返し単位を有している。な
お、単独重合体としてのガラス転移温度(Tg)の上限
値は、本発明の目的に応じて、芯材粒子が加熱圧着工程
で少なくとも非塑性的に変形し、あるいは圧潰してその
表面積が増大するように選択される。また、このガラス
転移温度(Tg)の上限値は、製造する芯材粒子の粒子
径、芯材粒子表面に導電性層を形成する工程あるいは本
発明の導電性粒子を絶縁性接着剤中に配合して混合する
工程および実装時の仮圧着工程におけるこの粒子にかか
る応力などの種々のファクターによっても変動するが、
一般には200℃以下であることが好ましい。
【0021】さらに、本発明では単独重合体のガラス転
移温度(Tg)が20〜120℃の範囲内にあるモノマー
を主成分とする共重合体が好ましい。単独重合体が上記
のようなガラス転移温度(Tg)を有する(メタ)アクリ
ル系モノマーの例としては、メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2-エチル
ヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ス
テアリルメタクリレート、イソボルニルメタクリレー
ト、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチル
アクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、ラウリ
ルアクリレート、ステアリルアクリレートおよびイソボ
ルニルアクリレートを挙げることができる。ここで、G
PCにより測定したスチレン換算重量平均分子量が50
万の単独重合体のガラス転移温度(Tg)は、ポリメチル
メタクリレートが105℃、ポリエチルメタクリレート
が65℃、ポリブチルメタクリレートが20℃、ポリメ
チルアクリレートが8℃およびポリエチルアクリレート
が−22℃である。
【0022】本発明の導電性粒子を形成する芯材は、上
記のような単独重合体が特定のガラス転移温度(Tg)を
有する重合体を形成する(メタ)アクリル系モノマーか
ら誘導される繰り返し単位を有する(メタ)アクリル系
(共)重合体から形成されている。この(メタ)アクリ
ル系(共)重合体は、上記のような特定の(メタ)アク
リル系モノマーの単独重合体であってもよいし、これら
の(メタ)アクリル系モノマーの多元共重合体であって
もよい。
【0023】即ち、例えば、上記ガラス転移温度(Tg)
が105℃の単独重合体を形成するメチルメタクリレー
トに、ガラス転移温度(Tg)が65℃の単独重合体を形
成しするエチルメタクリレートの配合量を徐々に増やし
て共重合させたメチルメタクリレート・エチルメタクリ
レート共重合体からなる平均粒子径3μmの粒子につい
て、その圧縮破壊強度を測定すると、メチルメタクリレ
ートの単独重合体の圧縮破壊強度が最も高く、エチルメ
タクリレートの共重合量が多くなるに従ってこの圧縮破
壊強度は低下する。そして、エチルメタクリレートの共
重合量が一定量を超えると、粒子が弾性を示して粒子が
塑性変形するようになる。このエチルメタクリレートの
共重合量と圧縮破壊強度との関係を図1(A)に、また同
一組成粒子での粒径と圧縮破壊強度との関係を図1(B)
に模式的に示す。
【0024】異方導電性接着剤に配合される導電性粒子
は、加熱圧着の際の非塑性的に変形するかあるいは圧潰
して、配線パターンと面接触することにより、導通信頼
性が格段に向上するので、圧着する際に付与される圧力
(通常は20〜50kgf/mm2である。)または配合され
る導電性粒子密度において、非塑性変形あるいは圧潰が
起こるようにポリメチルメタクリレートの圧縮破壊強度
を低下させる必要がある。そして、上記例で示せば、メ
チルメタクリレート(MMA)の単独の場合の圧縮破壊
強度が室温において3.009kgf/mm2であるのに対し
て、メチルメタクリレート1モルに対して、0.2〜0.
5モルのエチルメタクリレートを共重合させることによ
り製造される、平均粒子径が9.6μmの粒子の圧縮破
壊強度は、2.522〜1.865kg/mm2となり、低圧条
件によって非塑性変形あるいは圧潰可能になるのであ
る。メチルメタクリレートに対して、エチルメタクリレ
ート以外のブチルメタクリレート、メチルアクリレート
およびエチルアクリレートも上記と同様の作用を有す
る。
【0025】上記のように本発明の導電性粒子におい
て、芯材を非塑性的に変形または圧潰可能にするための
(メタ)アクリル系モノマーの組合せとしては、上述し
た、メチルメタクリレートとエチルメタクリレート、メ
チルメタクリレートとブチルメタクリレート、メチルメ
タクリレートとエチルアクリレート、メチルメタクリレ
ートとメチルアクリレート、エチルメタクリレートとブ
チルメタクリレート、エチルメタクリレートとエチルア
クリレート、エチルメタクリレートとメチルアクリレー
ト、ブチルメタクリレートとエチルアクリレート、ブチ
ルメタクリレートとメチルアクリレート、エチルアクリ
レートとメチルアクリレート等の組合せて製造される二
元共重合体を挙げることができる。
【0026】さらに、上記のような二元共重合体のほか
に、例えば、メチルメタクリレートとエチルメタクリレ
ートとメタクリル酸との組合せ、メチルメタクリレート
とエチルメタクリレートとブチルメタクリレートとの組
合せ、メチルメタクリレートとエチルメタクリレートと
2-エチルヘキシルメタクリレートとの組合せ、メチルメ
タクリレートとエチルメタクリレートとラウリルメタク
リレートとの組合せ、メチルメタクリレートとエチルメ
タクリレートとステアリルメタクリレートとの組合せ、
メチルメタクリレートとエチルメタクリレートとイソボ
ルニルメタクリレートとの組合せを挙げることができ
る。さらに、本発明では上記のような二元あるいは三元
共重合体に限らず、三元以上の共重合体であってもよ
い。
【0027】なお、本発明において、ブチルメタクリレ
ートには、n-ブチルメタクリレートとiso-ブチルメタク
リレートとがあるが、本発明において、ブチルメタクリ
レートは両者のいずれであってもよい。
【0028】本発明で使用される芯材粒子中において、
上記のようなガラス転移温度(Tg)が100℃以上のモ
ノマーは、通常は、80〜100重量%、好ましくは9
0〜95重量%の量で共重合されている。このような量
で上記モノマーを共重合させることにより、本発明で使
用される導電性粒子が、加熱圧着の際の圧力で非塑性的
に変形可能であるか、あるいは圧潰されるという特性を
有するようになる。
【0029】さらに、芯材粒子の平均粒子径を10μm
とした場合に、例えばガラス転移温度(Tg)が100℃
以上のモノマーとしてメチルメタクリレートを主モノマ
ーとし、このメチルメタクリレート以外のモノマーとし
てブチルメタクリレート(副モノマー)を配合してガラ
ス転移温度(Tg)が20℃以上の共重合体からなる芯材
粒子を形成する場合、このガラス転移温度(Tg)が20
℃以上の共重合体を形成するモノマー全量中におけるメ
チルメタクリレートの量は、通常は40〜99重量%、
好ましくは50〜99重量%であり、副モノマーである
ブチルメタクリレートの量は、通常は1〜60重量%、
好ましくは1〜50重量%である。また、主モノマーと
してエチルメタクリレートを使用し、副モノマーとして
ブチルメタクリレートを使用する場合、得られるガラス
転移温度(Tg)が20℃以上である共重合体を形成する
モノマー全量中における主モノマーであるエチルメタク
リレートの量は、通常は60〜99重量%、好ましくは
70〜99重量%であり、副モノマーであるブチルメタ
クリレートの量は、通常は1〜40重量%、好ましくは
1〜30重量%である。さらに、同様に、主モノマーと
してブチルメタクリレートを使用し、副モノマーとして
イソボルニルメタクリレートを使用する場合、得られる
ガラス転移温度(Tg)が20℃以上の共重合体を形成す
るモノマー全量中における主モノマーであるブチルメタ
クリレートの量は、通常は50〜90重量%、好ましく
は60〜80重量%であり、副モノマーであるイソボル
ニルメタクリレートの量は、通常は10〜50重量%、
好ましくは20〜40重量%である。
【0030】上記の記載は、本発明で使用する芯材粒子
を構成する共重合体のガラス転移温度(Tg)が20℃以
上のモノマーである場合の組合せの例を示すものであ
り、上記具体的に例示したモノマーを組み合わせて使用
する場合は、上記の配合量を参照してそれぞれのモノマ
ーの配合比率を設定することができる。
【0031】さらに、本発明の導電性粒子を形成する芯
材粒子には、上記のような(メタ)アクリル系モノマー
のほかに、他のモノマーが共重合していてもよい。ここ
で共重合可能な他のモノマーの例としては、プロピル
(メタ)アクリレート、2-エチルへキシル(メタ)アク
リレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリ
レート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-
プロピル(メタ)アクリレート、クロロ-2- ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アク
リレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロ
ペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル
(メタ)アクリレートおよびイソボロノル(メタ)アク
リレート等の(メタ)アクリル系モノマーを挙げること
ができる。
【0032】これらの(メタ)アクリル系モノマーは、
単独でまたは2種以上を混合して使用することができ
る。さらに、本発明の導電性粒子の芯材を形成するに
は、上記のような(メタ)アクリル系モノマーのほかに
も、必要に応じてこれらと共重合可能な反応性二重結合
を有するモノマーおよび二官能あるいは多官能性モノマ
ーとの共重合させることができる。
【0033】上記のような(メタ)アクリル酸エステル
系のモノマーと共重合可能な他のモノマーの例として
は、ビニル系モノマー、不飽和カルボン酸モノマーなど
を挙げることができる。
【0034】ここでビニル系モノマーの具体的な例とし
ては、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカル
バゾール、ビニルアセテートおよびアクリロニトリル;
ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレン等の共役ジ
エンモノマー;塩化ビニルおよび臭化ビニル等のハロゲ
ン化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデ
ンを挙げることができる。
【0035】このほか、ビニル系モノマーとしては、ス
チレン系モノマーを用いることもでき、その具体的な例
としては、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメ
チルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、ト
リエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレ
ン、へキシルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチ
ルスチレン等のアルキルスチレン;フロロスチレン、ク
ロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨ
ウドスチレンおよびクロロメチルスチレンなどのハロゲ
ン化スチレン;ならびに、ニトロスチレン、アセチルス
チレンおよびメトキシスチレンを挙げることができる。
【0036】また、不飽和カルボン酸モノマーの具体的
な例としては、(メタ)アクリル酸、α-エチル(メ
タ)アクリル酸、クロトン酸、α-メチルクロトン酸、
α-エチルクロトン酸、イソクロトン酸、チグリン酸お
よびウンゲリカ酸等の付加重合性不飽和脂肪族モノカル
ボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸、メサコン酸、グルタコン酸およびヒドロムコン酸
等の付加重合性不飽和脂肪族ジカルボン酸を挙げること
ができる。
【0037】二官能あるいは多官能性モノマー(架橋モ
ノマー)の例としては、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、1,1,1-トリスヒドロキシメチルエタンジアクリレー
ト、1,1,1-トリスヒドロキシメチルエタントリアクリレ
ート、1,1,1-トリスヒドロキシメチルプロパントリアク
リレートおよびジビニルベンゼンを挙げることができ
る。
【0038】特に本発明においては二官能あるいは多官
能モノマーとして、ジビニルベンゼンを使用することが
好ましい。(メタ)アクリル系モノマー以外の上記のモ
ノマーも、単独でまたは2種以上を混合して使用するこ
とができる。
【0039】本発明において上記のような他のモノマー
の共重合量は、通常は0〜20重量%、好ましくは0〜
10重量%である。なお、二官能あるいは多官能モノマ
ーを使用することにより、得られる芯材粒子には架橋構
造を形成することができる。架橋構造が形成されると、
一般に、芯材粒子の圧縮破壊強度が高くなるなど、得ら
れる芯材粒子の特性が著しく変動することがあるので、
二官能あるいは多官能モノマーを使用する場合には、こ
の二官能あるいは多官能モノマーの使用量は、ガラス転
移温度(Tg)が−70℃以上の単独共重合体を形成し得
るモノマーの100重量部に対して、通常は1〜30重
量部、好ましくは3〜20重量部の範囲内の量で使用さ
れる。
【0040】本発明で使用される芯材粒子は、接着する
配線基板に形成された配線パターンの幅によって異な
り、配線パターンのトップの幅に対して、1/2〜1/
10の平均粒子径を有していることが好ましく、さら
に、1/3〜1/5の平均粒子径を有していることが特
に好ましい。ここで、配線パターンのトップ幅とは、図
2に示すように、配線基板10の上に形成された配線パ
ターン11の上端部の幅t 1である。また、配線パター
ン11が基板10と接合している面の幅t2をボトム幅
といい、配線パターン間の距離t3をピッチ幅という。
配線パターン11の断面形状は、図2に示すように台形
状であり、従って、ボトム幅t2よりもトップ幅t1の方
が小さいのが一般的である。配線パターンのトップ幅t
1に対して、芯材粒子の平均粒子径を上記のように設定
することにより、回路に配置される導電性粒子が維持さ
れ、同一基板上で隣接する配線パターン間における短絡
の発生を防止することができる。すなわち、導電性粒子
の平均粒子径が配線パターンのトップの幅の1/2より
大きいと、回路上から回路間へ導電性粒子が落ち込み、
良好な導通性が得られないことがあり、さらに導電性粒
子が大きい場合には、回路間でショートすることがあ
る。また、導電性粒子の平均粒子径が配線パターンのト
ップ幅の1/10より小さい場合には、導電性粒子と配
線パターンとの接点が小さくなり、良好な導通性が得ら
れないことがある。
【0041】さらに、本発明で使用される芯材粒子の平
均粒子径は、通常は1〜30μm、好ましくは2〜20
μmの範囲内にあり、さらに、この芯材粒子の粒度分布
を示す相対標準偏差(CV値)が10%以下であること
が好ましく、さらに5%以下であることが特に好まし
い。即ち、本発明で使用される芯材粒子は、配線パター
ンのトップ幅に対して、所定の大きさを有すると共に、
粒子径の揃った微細なアクリル系粒子である。そして、
このアクリル系粒子は、特定のガラス転移温度(Tg)を
有しているアクリル系モノマーの(共)重合体であり、
加熱圧着によって導電性粒子に加えられる圧力により非
塑性的に変形するか、あるいは圧潰されるような性状を
有する。このように芯材粒子が圧力によって、非塑性的
に変形するか、あるいは圧潰されるようになるには、上
記のように、単独重合体を製造した場合に、得られる単
独重合体のガラス転移温度が上記所定の温度以上になる
ようなアクリル系モノマーを主成分として重合させて芯
材粒子を形成することが必要になるのである。
【0042】本発明で使用される芯材粒子は、塊状の重
合体を粉砕し分級したものであってもよいし、予め粒子
状になるように重合を行って製造してもよい。即ち、本
発明で使用される芯材粒子は、上記のような単量体を、
例えば、乳化重合、ソープフリー乳化重合、シード重
合、溶液重合、塊重合などにより製造するすることがで
きる。
【0043】例えば、本発明で使用する芯材粒子をシー
ド重合で製造する場合、まずシード粒子を製造し、この
シード粒子および単量体を水性媒体に分散させて、シー
ド粒子が成長するように重合させる工程を少なくとも1
回行うことにより芯材粒子を製造することができる。
【0044】このシード粒子は、芯材粒子の核を形成す
るものであり、種々の樹脂で形成することができる。こ
こでガラス転移温度(Tg)が−70℃以上の単独重合体
を形成可能なモノマー以外のモノマーであって、シード
粒子を形成するのに用いることができるモノマーの例と
しては、プロピル(メタ)アクリレート、2-エチルへキ
シル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレ
ート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロへキシ
ル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2-プロピル(メタ)アクリレート、クロ
ロ-2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエ
チル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリ
レート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンテニル(メタ)アクリレートおよびイソボロ
ノル(メタ)アクリレート等のアクリル系モノマー;メ
チルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレ
ン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルス
チレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、へキシル
スチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチルスチレン等
のアルキルスチレン;フロロスチレン、クロロスチレ
ン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨウト゛スチレ
ンおよびクロロメチルスチレンなどのハロゲン化スチレ
ン;ならびに、ニトロスチレン、アセチルスチレンおよ
びメトキシスチレン等のスチレン系モノマーを挙げるこ
とができ、さらにシード粒子は、上記の単量体の共重合
体、あるいはガラス転移温度(Tg)が−70℃以上の単
独重合体を形成し得るモノマーと上記のような他のモノ
マーとの共重合体であってもよい。
【0045】さらに、このシード粒子は、上記のような
モノマーの代わりに、あるいは上記のようなモノマーと
共に、以下に記載するようなモノマーを使用して形成す
ることができる。
【0046】ビニル系単量体:具体的には、ビニルピリ
ジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、ビニル
アセテートおよびアクリロニトリル;ブタジエン、イソ
プレンおよびクロロプレン等の共役ジエン単量体;塩化
ビニルおよび臭化ビニル等のハロゲン化ビニル、塩化ビ
ニリデンなどのハロゲン化ビニリデンを挙げることがで
きる。
【0047】不飽和カルボン酸単量体:具体的には、
(メタ)アクリル酸、α-エチル(メタ)アクリル酸、
クロトン酸、α-メチルクロトン酸、α-エチルクロトン
酸、イソクロトン酸、チグリン酸およびウンゲリカ酸等
の付加重合性不飽和脂肪族モノカルボン酸;マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン
酸、グルタコン酸およびヒドロムコン酸等の付加重合性
不飽和脂肪族ジカルボン酸を挙げることができる。
【0048】なお、本発明で使用されるシード粒子に
は、さらに上記単量体と共重合可能な成分が、このシー
ド粒子の特性を損なわない範囲内で共重合していてもよ
い。また、このシード粒子には、架橋構造が形成されて
いてもよく、このシード粒子についてトルエン抽出法に
より測定したゲル分率は10〜85%の範囲内にあり、
さらにこのゲル分率が30〜70%の範囲内にあること
が好ましい。
【0049】このようにシード粒子のゲル分率を調整す
るためには、2官能性あるいは多官能性単量体を使用し
て架橋構造を形成する。2官能あるいは多官能性単量体
の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,1,1-
トリスヒドロキシメチルエタンジアクリレート、1,1,1-
トリスヒドロキシメチルエタントリアクリレート、1,1,
1-トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレートお
よびジビニルベンゼンを挙げることができる。
【0050】シード粒子を形成する際には上記2官能性
単量体あるいは多官能性単量体を単量体100重量部に
対して、通常は0.005〜0.05重量部、好ましくは
0.01〜0.04重量部の量で使用される。
【0051】こうしたシード粒子は、ソープフリー乳化
重合、懸濁重合、乳化重合など種々の方法で調製するこ
とができるが、特に本発明においては、シード粒子をソ
ープフリー乳化重合により調製することが好ましい。
【0052】ソープフリー乳化重合によりシード粒子を
含有する懸濁液を調製する場合には重合開始剤を使用す
る。ここで使用される重合開始剤としては、水性媒体に
可溶な重合開始を使用することができ、具体的には、過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩等を挙
げることができる。この重合開始剤は、ソープフリー乳
化重合の際に使用される単量体100重量部に対して通
常は0.1〜10重量部の量で使用される。
【0053】また、上記のようにソープフリー乳化重合
でシード粒子を調製する他に、乳化重合によりシード粒
子を含有する懸濁液を調製することができる。この場合
には上記単量体より選択される任意の単量体を、水性媒
体に乳化剤と共に混合して乳化させ、重合開始剤を加え
て重合させる。
【0054】この乳化重合によりシード粒子を調製する
場合には重合開始剤を使用する。ここで使用される重合
開始剤としては、上記と同様に、水性媒体に可溶な過硫
酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩の重合開
始剤が使用できる。この重合開始剤は、単量体100重
量部に対して通常は0.1〜10重量部の量で使用され
る。
【0055】また、この乳化重合によりシード粒子を調
製する際には乳化剤を使用する。ここで使用される乳化
剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの
ようなアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリエチレング
リコールノニルフェニルエーテルのようなポリエチレン
グリコールアルキルエーテル等を挙げることができる。
この乳化剤は、単量体100重量部に対して通常は0.
1〜5重量部の量で使用される。
【0056】こうして形成されるシード粒子は、通常は
0.05〜1μm、好ましくは0.2〜0.6μmの平均
粒子径を有している。また、こうして得られたシード粒
子の粒子径の相対標準偏差は、通常は10%以下、好ま
しくは5%以下である。
【0057】以下、上記のようにシード粒子を調製する
工程を1段目の重合工程と記載する。このようにして1
段目の重合工程で調製されたシード粒子を用いて、通常
は、このシード粒子を単量体が溶解もしくは分散されて
いる水性媒体に分散させて、このシード粒子に単量体を
吸収させて重合させる工程を少なくとも1回行う。
【0058】この2段目以降の重合工程は、通常は、水
性媒体に、シード粒子、ガラス転移温度(Tg)が−70
℃以上の単独重合体を形成可能なモノマーおよび重合開
始剤、さらに必要により他のモノマー、乳化剤および分
散安定剤を配合して行われる。
【0059】この2段目以降の重合でシード粒子にガラ
ス転移温度(Tg)が−70℃以上の単独重合体を形成可
能なモノマーを重合させるには、ガラス転移温度(Tg)
が−70℃以上の単独重合体を形成可能なモノマー、重
合開始剤および乳化剤を水性媒体に投入して乳化させ、
この乳化液中にシード粒子を投入して重合させる。
【0060】この2段目以降の重合において、粒子を調
製する場合に使用する重合開始剤としては、過硫酸カリ
ウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化ベンゾ
イル、過酸化ラウリル等の過酸化物、アゾビスイソブチ
ロニトリル等のアゾ化合物を挙げることができる。この
重合開始剤は、単量体100重量部に対して通常は0.
1〜10重量部の量で使用される。
【0061】また、ここで使用される乳化剤の例として
は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリエチレングリコール
ノニルフェニルエーテルのようなポリエチレングリコー
ルアルキルエーテル等を挙げることができる。この乳化
剤は、単量体100重量部に対して通常は0.1〜5重
量部の量で使用される。
【0062】また、ここで使用される分散安定剤の例と
しては、部分鹸化されたポリビニルアルコール;ポリビ
ニルアルコール;ポリアクリル酸、その共重合体および
これらの中和物ならびにポリメタクリル酸、その共重合
体およびこれらの中和物を挙げることができる。この分
散安定剤は、単量体100重量部に対して通常は0.1
〜5重量部の量で使用される。
【0063】上記のようにして重合工程を経ることによ
り、シード粒子に吸収された単量体が重合してシード粒
子が成長する。本発明においては、1段目で得られたシ
ード粒子の重量の通常は2〜100倍になるように2段
目以降の重合を行う。本発明では特に重量が1.1〜5
倍になるように2段目以降の重合を行った後、最終段の
重合を行うことが好ましい。このようにシード粒子を成
長させるには、2段目以降の重合工程を通常は1〜10
回、好ましくは1〜5回繰り返して行う。
【0064】上記のようにして粒子を成長させた後、最
終の工程では水に対して溶解度の低く粒子に浸透しやす
いモノマーを共重合させることにより均一性の高い芯材
粒子を製造することができる。
【0065】ここで最終段の重合工程でシードとして使
用される粒子には、架橋構造が形成されていることが好
ましく、粒子についてトルエン抽出法により測定したゲ
ル分率が10〜85%の範囲内にあることが好ましく、
さらに30〜70%の範囲内にあることが特に好まし
い。
【0066】最終段でシードとして使用される粒子のゲ
ル分率を調整するには、直前の重合工程で2官能性ある
いは多官能性単量体を使用する。2官能あるいは多官能
性単量体の例としては、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、1,1,1-トリスヒドロキシメチルエタンジアクリレー
ト、1,1,1-トリスヒドロキシメチルエタントリアクリレ
ート、1,1,1-トリスヒドロキシメチルプロパントリアク
リレートおよびジビニルベンゼンを挙げることができ
る。
【0067】そして、最終段では、上記ガラス転移温度
(Tg)が−70以上の単独重合体を形成可能なモノマー
を用いて重合させることにより、本発明で使用する芯材
粒子を製造することができる。
【0068】なお、この最終段における重合の際にも架
橋剤を使用することができる。ここで使用される架橋剤
の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
1,1,1-トリスドロキシメチルエタンジアクリレート、1,
1,1-トリスヒドロキシメチルエタントリアクリレート、
1,1,1-トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレー
トおよびビニルベンゼンを挙げることができる。特に本
発明では、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジビニルベンゼンを使用することが好ましい。この
ような架橋剤は単独であるいは組み合わせて使用するこ
とができる。
【0069】この架橋剤は、この最終段で使用される上
記ガラス転移温度(Tg)が−70℃以上の単独重合体を
形成可能なモノマー100重量部に対して、通常は1〜
30重量部の量、好ましくは3〜20重量部の量で使用
される。このような量で架橋剤を使用することにより、
重合体に適度の密度で架橋構造が形成され、得られる重
合体粒子の耐溶剤性が良好になる。
【0070】また、この最終段でも上記ガラス転移温度
(Tg)が−70℃以上の単独重合体を形成可能なモノマ
ーと共に、他のモノマーを共重合させることができる。
ここで使用することができる他のモノマーの例として
は、プロピル(メタ)アクリレート、2-エチルへキシル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロへキシル
(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2-プロピル(メタ)アクリレート、クロロ
-2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシ
クロペンテニル(メタ)アクリレートおよびイソボロノ
ル(メタ)アクリレート等のアクリル系単量体;メチル
スチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エ
チルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレ
ン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、へキシルスチ
レン、ヘプチルスチレンおよびオクチルスチレン等のア
ルキルスチレン;フロロスチレン、クロロスチレン、ブ
ロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨウドスチレンおよ
びクロロメチルスチレンなどのハロゲン化スチレン;ニ
トロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチレ
ン;ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバ
ゾール、酢酸ビニルおよびアクリロニトリル;ブタジエ
ン、イソプレンおよびクロロプレン等の共役ジエン単量
体;塩化ビニルおよび臭化ビニル等のハロゲン化ビニ
ル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデン;(メ
タ)アクリル酸、α-エチル(メタ)アクリル酸、クロ
トン酸、α-メチルクロトン酸、α-エチルクロトン酸、
イソクロトン酸、チグリン酸およびウンゲリカ酸等の付
加重合性不飽和脂肪族モノカルボン酸;マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グル
タコン酸およびヒドロムコン酸等の付加重合性不飽和脂
肪族ジカルボン酸を挙げることができる。
【0071】このような他のモノマーは、ガラス転移温
度(Tg)が−70℃以上の単独重合体を形成可能なモノ
マー100重量部に対して、0〜80重量部、好ましく
は0〜50重量部の量で使用される。こうして得られた
芯材粒子はほぼ真球状である。
【0072】なお、本発明で使用される芯材粒子は、上
記詳述したシード重合により製造できるほか、上記方法
に準じて、乳化重合、懸濁重合、ソープフリー乳化重合
等の方法で製造することができる。
【0073】こうして得られた芯材粒子は、非常に粒子
径が揃っており、特に分級する必要はないが、さらに分
級してもよい。こうして得られた芯材粒子の平均粒子径
は、通常は0.5〜100μm、多くの場合1〜20μ
mの範囲内にあり、例えばシード重合による場合には、
重合段数あるいはモノマー濃度の調整等、種々の方法に
より、任意の平均粒子径を有する粒子を製造することが
できる。
【0074】そして、本発明では芯材粒子として、相対
標準偏差(CV値)(変動係数)が10%以下の粒子を
使用することが好ましく、この相対標準偏差(CV値)
が1〜5%の範囲内にある粒子を使用することが特に好
ましい。ただし、導電性層を形成した後に分級等によ
り、CV値を10%以下にしても別段差しつかえない。
【0075】さらに、本発明で使用する芯材粒子はほぼ
真球状であることが好ましい。即ち電子顕微鏡写真によ
り粒子の直径を測定したときに、同一粒子において、直
径と短径の比が通常は1.2以下、好ましくは1.1以下
である粒子を使用することが好ましい。
【0076】このような芯材粒子の表面には導電性層が
形成されている。導電性層は、導電性金属、これらの金
属を含有する合金、導電性セラミック、導電性金属酸化
物またはその他の導電性材料から形成されている。
【0077】導電性金属の例としては、Zn、Al、S
b、U、Cd、Ga、Ca、Au、Ag、Co、Sn、
Se、Fe、Cu、Th、Pb、Ni、Pd、Beおよ
びMgを挙げることができる。また上記金属は単独で用
いてもよいし、2種類以上を用いてもよく、さらに他の
元素、化合物(例えばハンダ)等を添加してもよい。導
電性セラミックの例としては、VO2、Ru2O、Si
C、ZrO2、Ta2N、ZrN、NbN、VN、TiB
2、ZrB、HfB2、TaB2、MoB2、CrB 2、B4
C、MoB、ZrC、VCおよびTiCを挙げることが
できる。また、上記以外の導電性材料としてカーボンお
よびグラファイトのような炭素粒子、ならびにITO等
を挙げることができる。
【0078】このような導電性材料の中でも共に、導電
性層に金を含有させることが好ましい。導電性層に金を
含有させることにより、電気抵抗値が低くなると共に、
展延性が良好になり、良好な導電性を得ることができ
る。
【0079】特に本発明では、ニッケル層の上に金層を
形成した2層構造の導電性層が好ましい。このような導
電性層は、蒸着法、イオンスパッタリング法、メッキ
法、溶射法などの物理的方法、官能基を有する樹脂芯材
表面に導電性材料を化学的に結合させる化学的方法、界
面活性剤等を用いて芯材の表面に導電性材料を吸着させ
る方法、芯材を形成する際に導電性粒子を反応系に共存
させて芯材の表面に導電性粒子を析出させながら芯材と
導電性層とを同時に形成する方法などにより形成するこ
とができる。特に無電解メッキ法によりニッケル層を形
成した後、金層を形成して2層構造の導電性層を形成す
ることが好ましい。このような導電性層は単層である必
要はなく、複数の層が積層されていてもよい。
【0080】このような導電性層の厚さは通常は0.0
1〜10.0μm、好ましくは0.05〜5μm、さらに
好ましくは0.2〜2μmの範囲内にある。また、この
導電性層は、連続層であっても、不連続層であってもよ
い。即ち、芯材粒子の表面が導電性材料で均一に覆われ
ていてもよいし、例えば導電性材料が芯材表面を網目に
覆っていてもよいし、また、連続する導電性層の一部に
芯材流指標面が露出していてもよい。
【0081】本発明の導電性粒子は、上記のような芯材
とこの芯材表面に形成された導電性層とからなるが、こ
の導電性層上に、加熱および/または加圧により除去可
能な絶縁性層が形成されていてもよい。
【0082】本発明の異方導電性接着剤では、上記のよ
うな導電性粒子が絶縁性接着剤中に分散されている。こ
こで絶縁性接着剤としては、例えば(メタ)アクリル系
接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤、ウ
レタン系接着剤およびゴム系接着剤を挙げることができ
る。特に本発明においては(メタ)アクリル系樹脂接着
剤を使用することが好ましい。
【0083】この(メタ)アクリル系樹脂接着剤の例と
しては、(メタ)アクリル酸エステルと、これと共重合
可能な反応性二重結合を有する化合物との共重合体を挙
げることができる。ここで使用される(メタ)アクリル
酸エステルの例としては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エ
チルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)
アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、クロロ-2- ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エト
キシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレートおよびグリシジル(メタ)アク
リレートを挙げることができる。
【0084】上記のような(メタ)アクリル酸エステル
と共重合可能な反応性二重結合を有する化合物の例とし
ては、不飽和カルボン酸モノマー、スチレン系モノマー
およびビニル系モノマー等を挙げることができる。
【0085】ここで不飽和カルボン酸モノマーの例とし
ては、アクリル酸、(メタ)アクリル酸、α-エチルア
クリル酸、クロトン酸、α-メチルクロトン酸、α-エチ
ルクロトン酸、イソクロトン酸、チグリン酸およびウン
ゲリカ酸などの付加重合性不飽和脂肪族モノカルボン
酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、メサコン酸、グルタコン酸およびジヒドロムコン酸
などの付加重合性不飽和脂肪族ジカルボン酸を挙げるこ
とができる。
【0086】また、スチレン系モノマーの例としては、
スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメ
チルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、ト
リエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレ
ン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチ
ルスチレン等のアルキルスチレン;フロロスチレン、ク
ロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレンおよ
びヨードスチレンなどのハロゲン化スチレン;さらに、
ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチ
レンを挙げることができる。
【0087】さらに、ビニル系モノマーの例としては、
ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾー
ル、ジビニルベンゼン、ビニルアセテートおよびアクリ
ロニトリル;ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレ
ン等の共役ジエンモノマー;塩化ビニルおよび臭化ビニ
ル等のハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン等のハロゲン
化ビニリデンを挙げることができる。
【0088】(メタ)アクリル系樹脂接着剤は、上記の
(メタ)アクリル酸エステルを通常は60〜90重量
部、これ以外のモノマーを通常は10〜40重量部の量
で共重合させて製造される。
【0089】このようなアクリル系接着剤は、通常の方
法により製造することができる。例えば上記単量体を有
機溶剤に溶解または分散させ、この溶液または分散液を
窒素ガスのような不活性ガス置換された反応器中で反応
させることにより製造することができる。ここで使用さ
れる有機溶媒の例としては、トルエンおよびキシレン等
の芳香族炭化水素類、n-ヘキサン等の脂肪族炭化水素
類、酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル類、n-プ
ロピルアルコールおよびi-プロピルアルコール等の脂肪
族アルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトンおよびシクロヘキサノン等のケトン類を挙げる
ことができる。上記反応で有機溶媒は(メタ)アクリル
系樹脂接着剤形成原料100重量部に対して、通常は、
100〜250重量部の量で使用される。
【0090】この反応は、重合開始剤の存在下に加熱す
ることにより行われる。ここで使用される反応開始剤の
例としては、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイル
パーオキサイド、ジ-tert-ブチルパーオキサイドおよび
クメンハイドロパーオキサイド等を挙げることができ
る。この重合開始剤は、(メタ)アクリル系樹脂接着剤
形成原料100重量部に対して通常は0. 01〜5重量
部の量で使用される。
【0091】上記のような有機溶剤中における重合反応
は、反応液を通常は60〜75℃に加熱し、通常は2〜
10時間、好ましくは4〜8時間行われる。こうして製
造された(メタ)アクリル系樹脂接着剤は、反応溶剤か
ら分離して使用することもできるが、生成した樹脂を有
機溶剤に溶解または分散させた状態で使用することが好
ましい。
【0092】例えば上記のようにして製造された(メ
タ)アクリル系樹脂接着剤について、200℃の温度で
測定した弾性率は、通常は105〜107dyn/cm2の範囲
内にあり、また、重量平均分子量は通常は10万〜10
0万の範囲内にある。また、この接着剤のガラス転移温
度(Tg)は、通常は10〜100℃の範囲内にある。
【0093】このようなアクリル系接着剤中にはアルキ
ルフェノール、テルペンフェノール、変性ロジン、キシ
レン樹脂のような熱可塑性樹脂を配合してもよく、また
エポキシ樹脂等の反応硬化性樹脂を配合しても良く、さ
らにこうした反応硬化性樹脂のイミダゾール化合物のよ
うな硬化剤を配合することもできる。
【0094】アクリル系接着剤に上記のようなエポキシ
系樹脂、イミダゾール系樹脂、フェノール系樹脂、アミ
ド樹脂、シリコーン樹脂、イミド樹脂のような熱硬化樹
脂、あるいは、反応硬化樹脂を配合することにより、こ
の硬化性樹脂が硬化することにより、絶縁性接着剤全体
が硬化体となり、こうして硬化したの後は、加熱によっ
ても、この硬化した絶縁性接着剤が軟化あるいは流動す
ることがない。絶縁性接着剤中において、硬化性樹脂を
上記のように作用させるためには、絶縁性接着剤中にお
ける硬化性樹脂の含有量を通常は1〜100重量%、好
ましくは5〜50重量%の範囲内の量に設定する。
【0095】この絶縁性接着剤にはさらに反応開始剤を
配合することができる。本発明の異方導電性接着剤の硬
化方法には、光および熱があり、光によって硬化させる
場合には、光反応開始剤を配合することができ、また、
熱により硬化させる場合には、熱反応開始剤を配合する
ことができる。
【0096】さらに、反応性の高い多官能モノマーを併
用する場合には、少量の重合禁止剤を配合することによ
り、多官能モノマーの反応を抑制することができる。本
発明の異方導電性接着剤を構成する絶縁性接着剤中にお
ける上記の(光あるいは熱)反応開始剤の量は、通常は
0.1〜10重量%程度であり、重合禁止剤の配合量
は、通常は0.001〜0.1重量%程度である。
【0097】本発明の異方導電性接着剤には、上記のよ
うな絶縁性接着剤に導電性粒子が通常は100〜300
00個/mm2、好ましくは100〜10000個/mm2
より好ましくは100〜6000個/mm2の量で分散さ
れている。
【0098】さらに、本発明で使用される絶縁性接着剤
中には、微粒子(フィラー)を配合することが好まし
い。ここで微粒子としては絶縁性無機粒子を使用するこ
とができ、この例としては、酸化チタン、二酸化珪素、
炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、酸化アルミニウム
および三酸化アンチモンを挙げることができる。この絶
縁性無機粒子は、通常は0.01〜5μmの平均粒子径
を有している。この絶縁性無機粒子は単独であるいは組
み合わせて使用することができる。
【0099】この絶縁性無機粒子は、接着剤中の樹脂成
分100重量部に対して、通常は10〜100重量部、
好ましくは50〜80重量部の量で使用される。また、
微粒子として上記無機粒子と共にあるいは無機粒子とは
別に、シリコーン樹脂粉末を使用することができる。こ
のシリコーン樹脂粉末は単独で使用することもできる
が、上記無機粒子と併用する場合においては無機粒子と
しては二酸化珪素(シリカ)が好ましい。
【0100】このようなシリコーン樹脂粉末および/ま
たは二酸化珪素は絶縁性接着剤100重量部に対して通
常は10〜100重量部、好ましくは50〜80重量部
の量で使用される。
【0101】微粒子としてこのようなシリコーン樹脂粉
末および/または二酸化珪素を上記の量で配合すること
により、接着剤の流動性を調整することができる。これ
は接合後において、様々な環境条件におかれた場合の基
板の膨張、収縮に対し、その歪みを接着剤の変形により
応力緩和(つまり流動による歪み応力を解放する)を起
こすと、導通性に大きな影響を与え、導通不良を発生さ
せるのに対し、このような微粒子を添加することで、流
動性を抑え様々な環境下でも導通信頼性を維持すること
ができるのである。このようにシリコーン樹脂粉末およ
び/または二酸化珪素を使用することにより、本発明の
異方導電性接着剤の耐応力に対する接着信頼性および導
通信頼性が向上する。
【0102】本発明の異方導電性接着剤は、上記各成分
を混合することにより製造することができる。本発明の
異方導電性接着剤は、シート状(フィルム状)およびペ
イスト状など種々の形態で使用することができる。この
ようなシート状にする場合に、このシートの厚さを10
〜50μmの範囲内にすることが好ましい。
【0103】例えば本発明の異方導電性接着剤をシート
状にするには、例えば、ナイフコーター、コンマコータ
ー、リバースロールコーターおよびグラビアコーター等
を使用することができる。
【0104】シート状に賦形した本発明の異方導電性接
着シートは、例えば図3に示すようにして使用すること
ができる。図3にシート状にした本発明の異方導電性接
着剤を用いた基板の接着方法を模式的に示す。
【0105】図3の[a]に示すように、表面に配線パ
ターン19a, 19bが形成された二枚の基板18a,
18bを、この間に配線パターン19a, 19bが対面
するように配置し、この配線パターン19a, 19bの
間にシート状に成形された本発明の異方導電性接着剤1
7(異方導電性接着シート)を挟み込む。この異方導電
性接着シート17は、アクリル系接着剤からなる絶縁性
接着剤21中に、圧縮破壊強度が低い導電性粒子15お
よび微粒子16が分散されている。
【0106】このように異方導電性接着シート17が配
置された基板18a, 18bを、加熱下に、[a]に示
す矢印方向に加圧して接着すると、配線パターン19
a, 19bの間にある導電性粒子15が最も高い圧力を
受けて、この導電性粒子15が圧潰する。導電性粒子1
5が圧潰もしくは非塑性的に変形する。図3において1
5aは圧潰した導電性粒子を示す。
【0107】この加熱圧着の際に基板にかかる圧力は、
一般に30〜100kg/cm2であるが、本発明の導電性粒
子は5〜30kg/cm2の加圧で圧潰する。そして、配線パ
ターンの形成されている部分では、配線パターン19a
と配線パターン19bによって圧潰された導電性粒子1
5aにより配線パターン19aと19bとは導通する。
他方、配線パターンが形成されていない部分にある粒子
15bにはこうした圧力がかからないので、良好な絶縁
性を示す。
【0108】上記は本発明の異方導電性接着剤をシート
状にして使用する態様を示したが、本発明の異方導電性
接着剤が適当な溶剤を含有することにより、ペイスト状
で使用することもできる。このペイスト状の異方導電性
接着剤は、例えばスクリーンコーター等を利用して基板
上に塗布して上記と同様にして使用することができる。
【0109】本発明の異方導電性接着剤は、含有される
導電性粒子の圧縮破壊強度が低いので、通常の加圧圧着
操作の際に加える圧力よりも低い圧力で圧潰する。従っ
て、フィルム液晶に形成された電極、フレキシブルプリ
ント基板に形成された電極について異方導電する際に、
これらの電極を変形させたり損傷を与えることがない。
【0110】従って、本発明の異方導電性接着剤は、板
状の基板に対する異方導電性接着に用いることは勿論、
上述のようなフィルム状基板の異方導電性接着に特に好
ましく使用することができる。例えば、本発明の導電性
粒子は、相対峙する回路基板がTCP(Tape Carrier Pa
ckage)およびITO電極フィルム液晶基板である基板回
路間の異方導電性接着に用いられる粒子として特に好適
である。
【0111】
【発明の効果】本発明の導電性粒子は、その芯材粒子が
特定の(メタ)アクリル系重合体で形成されているの
で、異方導電性接着の際に通常採用されている圧力より
低い圧力で非塑性的に変形または破壊(圧潰)され、相
対峙する基板表面に設けられている配線パターンを異な
る基板間で導通させるとができる。即ち、本発明の異方
導電性接着剤中に分散されている導電性粒子を構成する
芯材が、単独重合体のガラス転移温度(Tg)が−70℃
以上である(メタ)アクリル系モノマーから誘導された
繰り返し単位を有することにより、導電性粒子の圧縮破
壊強度を調整することができる。従って配線パターンが
形成された基板を、それぞれの基板に形成された配線パ
ターンが対峙するように配置して加熱圧着したときに、
導電性粒子が圧着の際の圧力によって非塑性的に変形ま
たは圧潰するようになるため、配線パターンと導電性粒
子との接触が点接触ではなく、面接触になるため、基板
間の導通信頼性が著しく向上する。しかも、導電性粒子
は、塑性変形ではなく、圧力を解放しても一旦変形した
形態がそのままの状態を維持する非塑性変形であるか、
芯材自体が接着の際の圧力によって圧潰するために、配
線パターンと導電性粒子との接触面積が大きくなり、導
通信頼性が長期間にわたって確保されるのである。
【0112】しかも、本発明で使用される芯材粒子は、
上記のように非塑性変形あるいは圧潰することにより、
圧着の際に配線パターンにかかる圧力を吸収するため
に、配線パターンおよび基板が損傷を受けることが極め
て少ない。殊に、本発明の異方導電性接着剤は、フレキ
シブルプリント配線基板、液晶素子用配線基板のように
基板自体の強度がそれほど高くなり配線基板を異方導電
性接着したとしても、基板および基板と配線パターンと
の接合部に損傷を与えることがなく、不良率が著しく低
下する。
【0113】さらに、配線パターンのトップ幅に対して
特定の粒子径を有する導電性粒子を含有する本発明の異
方導電性接着剤は、相対峙する配線パターン間では上記
のように良好な導電性を示すが、同一基板内の隣接する
配線パターン間では、短絡を生ずることはない。
【0114】そして、本発明の導電性粒子およびこの粒
子を含有する異方導電性接着剤は、昨今の配線パターン
のファインピッチ化の要請にも充分対応することができ
る。
【0115】
【実施例】次に本発明の実施例を示してさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらによって限定的に解釈される
べきではない。
【0116】
【参考例1】 [導電性粒子の芯材の形成]最終段における単量体がMMAである2段重合 [シード粒子の製造]温度計と窒素導入管とを装着した
容量1リットルの四つ口フラスコに、単量体であるメチ
ルメタクリレート(単独重合体のガラス転移温度(T
g):105℃)100重量部に、架橋性単量体として
エチレングリコールジメタクリレート0.04重量部お
よびイオン交換水900重量部を投入して混合し、さら
に窒素気流下で攪拌を行いながら80℃に昇温した。
【0117】次いで、過硫酸カリウム0.2重量部を5
重量部のイオン交換水に溶解し、このイオン交換水5重
量部を上記四つ口フラスコ中の反応液に加え、反応液を
80℃を保持しながら6時間反応を行い、シード粒子の
分散液を得た。
【0118】得られた重合体粒子について電子顕微鏡写
真により観察したところ、このシード粒子の粒子径は、
0.50μmで標準偏差は0.03μmであった。また、
トルエン抽出法によるゲル分率は、80%であった。
【0119】[第2段目の重合]次に上記と同様の装置
に、単量体であるメチルメタクリレート(単独重合体の
ガラス転移温度(Tg):105℃)95重量部に、架橋
性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート5
重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して
溶解させた。さらに、この溶液に、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニル
アルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900
重量部を投入して混合した後、さらに強攪拌下に30分
間混合した。
【0120】次いで、この混合液に、上記シード粒子の
製造工程で得られたシード乳化液20重量部を添加し、
40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間
反応させて、重合体粒子の分散液を得た。
【0121】得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮
り、これを観察したところ、平均粒子径が1.50μm
であり、標準偏差が0.05μmである真球状の単分散
粒子であり、その相対標準偏差(CV値)は3.3%で
あった。
【0122】
【参考例2】 [導電性粒子の芯材の形成]最終段における単量体がMMAである3段重合 [2段目の重合]実施例1で使用した装置に、単量体で
あるメチルメタクリレート(単独重合体のガラス転移温
度(Tg):105℃)100重量部、架橋性単量体とし
てのエチレングリコールジメタクリレート0.03重量
部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解
させ、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール
1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部と混
合後、強攪拌下、30分間混合を行った。
【0123】次いで、実施例1のシード粒子の製造工程
で得た粒子径0.50μmの粒子を含有するシード乳化
液33重量部を上記混合液中に添加し、40℃で30分
間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重
合体粒子の分散液を得た。
【0124】得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮
り、これを観察したところ、重合体粒子の平均粒子径は
1.20μmであり、標準偏差は0.05μmであった。
また、トルエン抽出法によるゲル分率は、60%であっ
た。
【0125】[3段目の重合]次に同様の装置におい
て、単量体であるメチルメタクリレート(単独重合体の
ガラス転移温度(Tg):105℃)95重量部に、架橋
性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート5
重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を混合して
溶解させ、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコ
ール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部
を加えて混合した後、強攪拌下、30分間混合した。
【0126】次いで、この混合物に、上記2段目の反応
で生成した粒子径1.2μmの粒子を含むシード乳化液
20重量部を添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌し
た後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液
を得た。
【0127】得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮
り、これを観察したところ、平均粒子径が4.33μm
であり、標準偏差が0.20μmである真球状の単分散
粒子であり、その相対標準偏差(CV値)は4.6%で
あった。
【0128】
【実施例1】参考例1および2と同等の方法により製造
した平均粒子径が3.55μmの樹脂粒子に、Ni/A
uからなる二層の金属層を無電解メッキ法で形成した。
このNiの厚さは0.2μmであり、Auの層の厚さは
0.05μmであり、得られた導電性粒子の平均粒子径
が3.8μmの導電性粒子(A)を形成した。
【0129】上記のようにして得られた導電性粒子
(A)を用いて下記の組成により異方導電性接着剤を製
造した。 アクリル系接着剤(固形分換算) 100重量部 架橋剤 N,N,N'N'-テトラグリシジルメタキシレンジアミン 0.02重量部 カップリング剤 0.2重量部 シリカ粒子(平均粒子径:1μm) 20重量部 導電性粒子(A) 12重量部 レゾールフェノール樹脂 5重量部 上記のような組成物を、ナイフコーターで4.5μmに
塗布してテープ状の異方導電性接着剤を調子した。この
異方導電性テープにおける導電性粒子の充填量は、80
00〜10000個/mm2であった。
【0130】上記のようにして得られたテープ状異方導
電性接着時を用い、仮圧着条件40℃、20kg/cm2、圧
着時間3秒の条件で、ピッチ幅50μm、ボトム幅25
μm、トップ幅10μmであるTCP(ピン数約60
0)を貼り合わせ、次いで、130℃、20kg/cm2、1
0秒の条件で本接着を行った。(異方導電接着(C)) 上記のようにして貼着された2枚のTCPについて、光
学顕微鏡により、導電性粒子の圧潰状態を調べた結果、
ほとんどの導電性粒子は圧潰して、配線パターンと面接
触していた。
【0131】また、こうして接着された配線パターン間
の初期導通性は1〜2Ωであり、80℃・90%RH・
500時間放置した後の導通抵抗は3〜4Ω、−40℃
と100℃冷熱衝撃サイクルを500回繰り返した後の
導通抵抗は、3〜5Ωであり、MIL-STD-202-F(高温高湿
冷熱サイクル試験、以下同様)の条件で500回繰り返
し後の導通抵抗は2〜3Ωであり、100℃で500時
間放置した後の導通抵抗は1〜2Ωであった。
【0132】さらに、この初期接着強度は、750g/
cmであり、100℃×24時間放置した後の接着強度
は900g/cmであり、このとき配線パターンを形成
する銅箔の剥離が発生した。
【0133】
【実施例2】参考例1および2と同等の方法により製造
した平均粒子径が12.55μmに、Ni/Auからな
る二層の金属層を無電解メッキ法で形成した。このNi
の厚さは0.2μmであり、Auの層の厚さは0.05μ
mであり、得られた導電性粒子の平均粒子径が12.8
μmの導電性粒子(B)を形成した。
【0134】上記のようにして得られた導電性粒子
(B)を用いて下記の組成により異方導電性接着剤を製
造した。 アクリル系接着剤(固形分換算) 100重量部 架橋剤 N,N,N'N'-テトラグリシジルメタキシレンジアミン 0.02重量部 シリカ粒子(平均粒子径:1μm) 20重量部 導電性粒子(B) 12重量部 レゾールフェノール樹脂 5重量部 上記のような組成物を、ナイフコーターで14.8μm
に塗布してテープ状の異方導電性接着剤を調子した。こ
の異方導電性テープにおける導電性粒子の充填量は、4
000〜5000個/mm2であった。
【0135】上記のようにして得られたテープ状異方導
電性接着剤を用い、仮圧着条件40℃、20kg/cm2、圧
着時間3秒の条件で、ピッチ幅100μm、ボトム幅4
0μm、トップ幅30μmであるTCP(ピン数約12
0)を貼り合わせ、次いで130℃、20kg/cm2、10
秒の条件で本接着を行った。(異方導電接着(D))上
記のようにして貼着された2枚のTCPについて、光学
顕微鏡により、導電性粒子の圧潰状態を調べた結果、ほ
とんどの導電性粒子は圧潰して、配線パターンと面接触
していた。
【0136】また、こうして接着された配線パターン間
の初期導通性は1〜2Ωでり、80℃・90%RH・5
00時間放置した後の導通抵抗は2〜3Ω、−40℃と
100℃の冷熱衝撃サイクルを500回繰り返した後の
導通抵抗は、3〜4Ωであり、MIL-STD-202-Fの条件で
500回繰り返し後の導通抵抗は2〜3Ωであり、10
0℃で500時間放置した後の導通抵抗は1〜2Ωであ
った。
【0137】さらに、この初期接着強度は、950g/
cmであり、100℃:24時間放置した後の接着強度
は1100g/cmであり、このとき配線パターンを形
成する銅箔の剥離が発生した。
【0138】
【比較例1】実施例1において、導電性粒子(A)の代
わりに、平均粒子径が5μmのベンゾグアナミン樹脂
(単独重合体の「ガラス転移温度(Tg):測定不能)を
芯材粒子を使用して、テープ厚さを6.5μmに変え、
導電性粒子の充填密度を5000〜6000に変えた以
外は実施例1と同様にして異方導電性接着(C)を行っ
た。
【0139】実施例1と同様に、配線パターンが形成さ
れた基板を接着した。上記のようにして貼着された2枚
のTCPについて、光学顕微鏡により、導電性粒子の圧
潰状態を調べた結果、圧潰している粒子はほとんど存在
していなかった。従って、導電性粒子と配線基板とは、
ほとんどが点接触であった。
【0140】また、こうして接着された配線パターン間
の初期導通性は4〜5Ωでり、80℃・90%RH・5
00時間放置した後の導通抵抗は100Ω以上、−40
℃と100℃の冷熱衝撃サイクルを500回繰り返した
後の導通抵抗は、1000Ω以上、MIL-STD-202-Fの条
件で500回繰り返し後の導通抵抗は100Ω以上であ
り、100℃で500時間放置した後の導通抵抗は10
0Ω以上であった。
【0141】
【比較例2】実施例2において、導電性微粒子を形成す
る芯材として、直径8μmのフェノール樹脂(単独重合
体のガラス転移温度(Tg):測定不能)を芯材粒子を使
用して、テープ厚さを14.0μmに変え、導電性粒子
の充填密度を3000〜5000個/mm2に変えた以外
は実施例1と同様にして異方導電性接着(D)を行っ
た。
【0142】上記のようにして貼着された2枚のTCP
について、光学顕微鏡により、導電性粒子の圧潰状態を
調べた結果、圧潰している粒子はほとんど存在していな
かった。従って、導電性粒子と配線基板とは、ほとんど
が点接触であった。
【0143】また、こうして接着された配線パターン間
の初期導通性は7〜8Ωでり、80℃・90%RH・5
00時間放置した後の導通抵抗は1000Ω以上、−4
0℃と100℃の冷熱衝撃サイクルを500回繰り返し
た後の導通抵抗は、100Ω以上、MIL-STD-202-Fの条
件で500回繰り返し後の導通抵抗は100Ω以上であ
り、100℃で500時間放置した後の導通抵抗は50
〜100Ω以上であった。
【0144】
【比較例3】実施例1において、導電性微粒子を形成す
る芯材として、直径8μmのフェノール樹脂(単独重合
体の「ガラス転移温度(Tg):測定不能)を芯材粒子を
使用して、テープ厚さを10.1μmに変え、導電性粒
子の充填密度を3000〜5000個/mm2に変えた以
外は実施例1と同様にして異方導電性接着(D)を行っ
た。
【0145】上記のようにして貼着された2枚のTCP
について、光学顕微鏡により、導電性粒子の圧潰状態を
調べた結果、圧潰している粒子はほとんど存在していな
かった。従って、導電性粒子と配線基板とは、ほとんど
が点接触であった。また、配線パターン上に配置された
導電性粒子が熱圧着時の流動に伴いパターン上にない回
路が存在した。
【0146】また、こうして接着された配線パターン間
の初期導通性は10〜1000Ωであり、80℃・90
%RH・500時間放置した後の導通抵抗は1000Ω
以上、−40℃と100℃の冷熱衝撃サイクルを500
回繰り返し後の導通抵抗は、1000Ω以上、MIL-STD-
202-Fの条件で500回繰り返した後の導通抵抗は10
00Ω以上であり、100℃で500時間放置した後の
導通抵抗は50〜1000Ω以上であった。
【0147】
【参考例3】実施例1において、粒子径20μmのアク
リル系芯材を用いて形成した導電性粒子(E)を調製
し、この導電性粒子(E)を用いた以外は同様にして厚
さ25μmの異方導電性接着剤を製造した。
【0148】上記の異方導電性接着剤を用いた以外は実
施例1と同様にして回路のピッチ幅50μmの基板を接
着した。上記のようにして貼着された2枚のTCPにつ
いて、光学顕微鏡により、導電性粒子の圧潰状態を調べ
た結果、ほとんどの粒子が圧潰していた。
【0149】また、こうして接着された配線パターン間
の初期導通性は0.2Ω以下から1000Ω以上とバラ
ツキがあり、一部のサンプルで、回路がショートするも
の、または回路上に導電性粒子が存在しないものがあっ
た。
【0150】
【参考例4】参考例1で使用したモノマーから粒子径1
2.5μmの芯材を形成し、この芯材表面に導電性金属
層を形成して導電性粒子(F)を製造した導電性粒子が
絶縁性接着剤中に分散された組成物を、実施例1と同様
にして厚さ13.8μmに塗布して異方導電性接着剤を
調製した。ただし、導電性粒子(F)の配合量は、8.
88重量部とした。このとき、導電性粒子の配合量は8
00〜1000個/mm2である。実施例1において使用
した50μmのピッチの配線基板を上記のようにして製
造した異方導電性接着剤を用いて接着した。
【0151】上記のようにして得られた異方導電性接着
剤は、圧着により圧潰すると共に、電気的特性も良好で
あったが、部分的に回路上に導電性粒子が少ない部分が
存在する。また初期導通性は1〜100Ωとばらつきが
みられた。
【0152】上記のようにして製造した異方導電性接着
剤を用いて50μmピッチのパターンおよび100μm
ピッチのパターンを異方導電接着した結果を表1に示
す。
【0153】
【表1】
【0154】
【実施例3〜8】実施例1において、表2に記載する条
件で芯材を製造し、こうして製造された芯材に実施例1
と同様にして導電層を形成して表2に示すような導電性
粒子を製造した。
【0155】この導電性粒子を実施例1に記載した絶縁
性接着剤中に表2に記載する量で配合して分散させ、ナ
イフコーターを用いて塗布して表2記載の厚さのテープ
状の異方導電性接着剤を製造した。
【0156】得られた異方導電性接着剤テープを用い
て、表2に記載の条件で回路パターンが形成された基板
を接着した。こうして接着した基板における導電性粒子
の状態、接着力、導通抵抗を測定した。
【0157】結果を表2に示す。
【0158】
【表2】
【0159】上記表2において、得られた芯材粒子のガ
ラス転移温度(Tg)が低い場合、導電性層形成前に乾燥を
行うと、自着するため、水系のままメッキ工程へ移し
た。導電性粒子のCV値を下げるために分級を行った。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明で使用されるモノマーを配合
した際の、モノマーと圧縮破壊強度との関係(A)および
粒子径と圧縮破壊強度との関係((B)を模式的にし示すグ
ラフである。
【図2】 図2は、本発明の異方導電性接着剤で接着さ
れる配線パターンの断面を模式的に示す断面図である。
【図3】 図3は、本発明の異方導電性接着剤により二
枚の基板を接着状態を模式的に示す図である。
【符号の説明】 10,18a,18b 基板 11,19a,19b 配線パターン 15 導電性粒子 20 絶縁性接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 133/06 JDD C09J 133/06 JDD H01B 1/00 7244−5L H01B 1/00 C

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単独重合体のガラス転移温度(Tg)が
    −70℃以上である(メタ)アクリル系モノマーから誘
    導される繰り返し単位を有する(メタ)アクリル系
    (共)重合体からなる芯材粒子の表面に、導電性金属層
    を有することを特徴とする導電性粒子。
  2. 【請求項2】 導電性粒子を形成する芯材粒子の平均粒
    子径が、接続しようとする回路幅の1/2〜1/10の
    範囲内にあり、かつ該芯材粒子の相対標準偏差(CV
    値)が10%以下であることを特徴とする請求項第1項
    記載の導電性粒子。
  3. 【請求項3】 前記(メタ)アクリル系モノマーが、メ
    チルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメ
    タクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、ラウ
    リルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、イソ
    ボルニルメタクリレート、メチルアクリレート、エチル
    アクリレート、ブチルアクリレート、2-エチルヘキシル
    アクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアク
    リレートおよびイソボルニルアクリレートからなる群か
    ら選択されることを特徴とする請求項第1項または第2
    項記載の導電性粒子。
  4. 【請求項4】 単独重合体のガラス転移温度(Tg)が
    −70℃以上である(メタ)アクリル系モノマーから誘
    導される繰り返し単位を有する(メタ)アクリル系
    (共)重合体からなる芯材粒子の表面に、導電性金属層
    を有する導電性粒子が、絶縁性接着剤中に分散されてい
    ることを特徴とする異方導電性接着剤。
  5. 【請求項5】 導電性粒子を形成する芯材粒子の平均粒
    子径が、接続しようとする回路幅の1/2〜1/10の
    範囲内にあり、かつ該芯材粒子の相対標準偏差(CV
    値)が10%以下であることを特徴とする請求項第4項
    記載の異方導電性接着剤。
  6. 【請求項6】 前記(メタ)アクリル系モノマーが、メ
    チルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメ
    タクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、ラウ
    リルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、イソ
    ボルニルメタクリレート、メチルアクリレート、エチル
    アクリレート、ブチルアクリレート、2-エチルヘキシル
    アクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアク
    リレートおよびイソボルニルアクリレートからなる群か
    ら選択されることを特徴とする請求項第4項または第5
    項記載の異方導電性接着剤。
  7. 【請求項7】 前記絶縁性接着剤中に導電性粒子が10
    0〜30000個/mm2の量で含有されていることを特
    徴とする請求項第4項記載の異方導電性接着剤。
  8. 【請求項8】 前記絶縁性接着剤が、(メタ)アクリル
    系樹脂接着剤からなることを特徴とする請求項第4項記
    載の異方導電性接着剤。
  9. 【請求項9】 前記絶縁性接着剤中に、導電性粒子の平
    均粒子径の1/10〜1/100の平均粒子径を有する
    微粒子が含有されていることを特徴とする請求項第4項
    乃至第8項のいずれかの項記載の異方導電性接着剤。
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