JPH08325543A - 異方導電性接着剤 - Google Patents

異方導電性接着剤

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JPH08325543A
JPH08325543A JP13834295A JP13834295A JPH08325543A JP H08325543 A JPH08325543 A JP H08325543A JP 13834295 A JP13834295 A JP 13834295A JP 13834295 A JP13834295 A JP 13834295A JP H08325543 A JPH08325543 A JP H08325543A
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JP
Japan
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weight
adhesive
component
parts
particles
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Application number
JP13834295A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuko Okada
田 裕 宏 岡
Kenji Suzuki
木 健 司 鈴
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Soken Kagaku KK
Soken Chemical and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Soken Kagaku KK
Soken Chemical and Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の異方導電性接着剤は、絶縁性を有す
る接着剤成分と該接着剤成分中に分散された金属含有粒
子からなる異方導電性接着剤であり、この接着剤成分
が、アクリル系接着性成分と、(メタ)アクリロイル基
をなくとも2個有する反応性成分と、重合開始剤とを含
有することにより、この接着剤成分が、加熱または光照
射によって硬化し、被着体を異方導電的に接合する。 【効果】 本発明の異方導電性接着剤によれば、穏和な
条件で基板を異方導電接着することができ、環境の変化
によっても、接着性能、電気的特性が変動しにくい。従
ってファインピッチで形成された基板の接着に特に適す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、基板表面に配線パターン
が形成された配線基板を相互に接着するとともに、配線
パターンを相互に電気的に接続するための異方導電性接
着剤に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】基板表面に配線パターンが形成さ
れた配線基板どうしをその配線パターンが対面した状態
で対峙する配線パターンを導通させると共に両基板を接
着する接着剤として、たとえば、熱溶融性で電気絶縁性
の接着性成分あるいはエポキシ樹脂のように反応硬化性
樹脂中に導電性粒子が分散された接着剤組成物から成形
されたシートの接着剤(連結シート)が知られている
(特開昭62-206772号公報、特開昭62-40183号公報およ
び特開昭62-40184号公報、特開平5-21094号公報および
特開昭60-140790号公報参照)。
【0003】この連結シートを二枚の配線基板の間に挟
んだ状態で加熱加圧すると、絶縁性接着性成分は重なり
あった配線パターンの横方向に移行して導電性粒子だけ
が配線パターンによって挟持された状態になり、この部
分の電気的接続を挟持された導電性粒子を介して行うこ
とができると共に、連結シートを形成する絶縁性接着性
成分によって二枚の配線基板を接着することができる。
【0004】上記のような粒子が分散される異方導電性
接着剤における絶縁性接着性成分としては、熱可塑性接
着剤が多く用いられていた。このような熱可塑性接着剤
を使用することにより、比較的低温で短時間加熱加圧す
ることにより接着することができるとの利点がある。
【0005】しかしながら、このような熱可塑性接着剤
を用いた異方導電性接着は、絶縁性接着性成分である熱
可塑性接着剤が充分な経時的安定性を有しているとは言
えない面がある。即ち、接着性成分が熱可塑性接着剤で
ある異方導電性接着剤を用いて接着された配線基板を、
例えば長期間高温高湿条件で使用する等、過酷な条件で
使用すると、接着性成分が可塑化して流動を有するよう
になることがある。そして、接着成分の流動に伴って、
配線パターンの間に保持された導電性粒子が移動するこ
とがあり、配線パターン間の導電性、即ち電気抵抗値が
不安定になる。
【0006】このような問題を解消するために、絶縁性
接着性成分として、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂
を使用することも提案されている。接着性成分として熱
硬化性樹脂を使用すると、上記のような耐湿熱安定性、
信頼性が大幅に改善できるが、こうした熱硬化性樹脂
は、一般に可使時間が短く、圧着条件が高温でかつ長時
間になるという問題がある。例えばエポキシ系の熱硬化
性接着剤を使用する場合は170〜180℃の加熱条件
で40〜50kg/cm2の圧力をかけながら20〜30秒加
熱して接着しているのが一般的であり、加熱温度および
加熱時間が短いと硬化が不充分であり、充分な接着強度
及び導通信頼性が得られない。
【0007】近年、異方導電性接着が必要とされている
精密電子機器の分野では、回路の高密度化がはかられて
おり、異方導電性接着をする配線パターンは狭く、かつ
薄くなってきている。特に液晶素子の透明金属薄膜(I
TO=酸化インジウム)からなる基板に形成された配線
パターンと、ドライバーICを搭載したTCP(テープ
キャリアーパッケージ)とを接合、導通させる際には、
隣接する電極間隔がきわめて狭く、また、配線が細いた
めに、従来の異方導電性接着条件で接着すると、配線が
脱落、剥離したり、またさらに、基板自体も損傷を受け
ることがある。他方、接着性成分が熱可塑性接着剤であ
る異方導電性接着剤を用いて、こうした液晶の配線パタ
ーンを異方導電性接着しても、液晶の使用温度の変化に
伴って接着剤成分が軟化するため、接着剤中の導電性粒
子の移動、基板のずれ等により基板間の電気的特性が低
下するという問題がある。
【0008】
【発明の目的】本発明は、低温、低圧で、かつ短時間で
接着が可能な異方導電性接着剤を提供することを目的と
している。
【0009】さらに本発明は、低温、低圧で、かつ短時
間の接着により硬化して、良好な接着強度および異なる
基板の配線パターン間に良好な導通性を発現させること
ができると共に、この接着強度および導通性を長期間確
保することができる異方導電性接着剤を提供することを
目的としている。
【0010】
【発明の概要】本発明の異方導電性接着剤は、絶縁性を
有する接着剤成分と該接着剤成分中に分散された金属含
有粒子からなる異方導電性接着剤であり、該接着剤成分
が、アクリル系接着性成分と、(メタ)アクリロイル基
を少なくとも2個有する反応性成分と、重合開始剤とを
含有することにより、該接着剤成分が、加熱または光照
射によって硬化し、被着体である基板を、異方導電的に
接合(即ち、2枚の基板表面に形成された配線パターン
を対峙するように配置し、この対峙する配線パターン間
に導通性を確保するように接着)することを特徴として
いる。
【0011】本発明の異方導電性接着剤は、上記のよう
にアクリル系接着性成分、(メタ)アクリロイル基を2
個以上有する反応性成分および重合開始剤とを含有する
接着剤成分中に金属含有粒子が分散されており、この接
着性成分は、絶縁性を示すと共に加熱あるいは光照射に
よって、対峙する2枚の基板を異方導電的に接着させる
ことができる。
【0012】そして、従来の熱可塑性アクリル系接着剤
とは異なり、本発明の異方導電性接着剤に配合された接
着剤成分は、加熱あるいは光照射前には、接着剤として
適正な流動性を有しているが、(メタ)アクリロイル基
を2個以上有する反応性成分および重合開始剤を配合
し、この接着剤に加熱操作あるいは光照射を行うことに
より、このアクリル系接着剤は硬化してその流動性は消
失する。
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明の異方導電性接着剤
について具体的に説明する。本発明の異方導電性接着剤
は、絶縁性を有する接着剤成分と、この接着剤成分中に
分散された金属含有粒子からなる。
【0014】この接着剤成分は、アクリル系接着性成分
と、(メタ)アクリロイル基を少なくとも2個有する反
応性成分と、重合開始剤とを含有している。ここでアク
リル系接着性成分は、通常は、アルキル(メタ)アクリ
レートと、官能基含有モノマーと、他の単量体との共重
合体である。
【0015】本発明において使用されるアルキル(メ
タ)アクリレートの例としては、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル
(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレー
ト、イソブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレートおよびシクロヘキシル(メタ)ア
クリレート等;アルコキシアルキル(メタ)アクリレー
トの例としては、メトキシエチル(メタ)アクリレート
およびエトキシエチル(メタ)アクリレート等を挙げる
ことができる。これらは単独であるいは組み合わせて使
用することができる。特に本発明では炭素数1〜8のア
ルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを使用す
ることが好ましい、本発明の接着性成分を構成するアク
リル系接着性成分には、上記アルキル(メタ)アクリレ
ート((メタ)アクリル酸アルキルエステル)から誘導
される繰り返し単位は、通常は60〜99.9重量%、
好ましくは78〜97.5重量%の量で共重合してい
る。
【0016】また、官能基含有モノマーに導入されてい
る官能基の例としては、カルボキシル基、水酸基、アミ
ド基、メチロール基およびエポキシ基を挙げることがで
きる。上記のような官能基が導入された官能基含有モノ
マーの例としては、(メタ)アクリル酸、β-カルボキ
シエチルアクリレート、イタコン酸、クロトン酸、マレ
イン酸、無水マレイン酸およびマレイン酸ブチルなどの
カルボキシル基を含有するモノマー、2-ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレートおよびアリルアルコールなどの水酸基を含
有するモノマー、アミノメチル(メタ)アクリレート、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピ
リジン、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)
アクリルアミドおよびN-エチル(メタ)アクリルアミ
ドなどのアミド基を含有するモノマー、N-メチロール
(メタ)アクリルアミドおよびジメチロール(メタ)ア
クリルアミドなどのアミド基とメチロール基とを含有す
るモノマーならびにグリシジル(メタ)アクリレートな
どのエポキシ基を含有するモノマーなどを挙げることが
できる。これらは単独であるいは組み合わせて使用する
ことができる。本発明の接着性成分を構成する共重合体
には、上記官能基含有モノマーから誘導される繰り返し
単位が、通常は0〜20重量%、好ましくは2〜10重
量%の量で共重合している。
【0017】さらに、上記単量体以外にも、本発明で接
着性成分を形成する他のモノマーとして、スチレン系モ
ノマーおよびビニル系モノマーを挙げることができる。
具体的にはスチレン系モノマーの例としては、スチレ
ン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルス
チレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチ
ルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキ
シルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチルスチレ
ン等のアルキルスチレン;フロロスチレン、クロロスチ
レン、ブロモスチレン、ジブロモスチレンおよびヨード
スチレン等のハロゲン化スチレン;さらに、ニトロスチ
レン、アセチルスチレンおよびメトキシスチレン等を挙
げることができる。
【0018】また、ビニル系モノマーの例としては、ビ
ニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾー
ル、酢酸ビニル、フェニルマレイミドおよびアクリロニ
トリル;ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレン等
の共役ジエンモノマー;塩化ビニルおよび臭化ビニル等
のハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン等のハロゲン化ビ
ニリデン等を挙げることができる。
【0019】これらのモノマーは、単独であるいは組み
合わせて使用することができる。本発明の接着剤を構成
する共重合体中に上記他のモノマーは、通常は0〜20
重量%、好ましくは0〜10重量%の量で共重合させる
ことができる。
【0020】本発明の接着剤成分を構成するアクリル系
共重合体は、例えば、上記のようなモノマーを反応溶媒
に投入して、反応系内の空気を窒素ガス等の不活性ガス
で置換した後、必要により反応開始剤の存在下に、加熱
攪拌して重合反応させることにより製造することができ
る。
【0021】ここで用いられる反応溶媒としては、有機
溶媒が使用され、具体的には、トルエンおよびキシレン
等の芳香族炭化水素類、n-ヘキサン等の脂肪族炭化水素
類、酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル類、n-プ
ロピルアルコールおよびiso-プロピルアルコール等の脂
肪族アルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトンおよびシクロヘキサノン等のケトン類を挙げ
ることができる。
【0022】また、反応開始剤を使用する場合には、例
えばアゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキ
サイド、ジ-tert-ブチルパーオキサイドおよびクメンハ
イドロパーオキサイド等を使用することができる。
【0023】上記の重合反応の反応温度は通常は50〜
90℃、反応時間は通常は2〜20時間、好ましくは4
〜12時間である。また、反応溶媒はモノマーの合計量
100重量部に対して50〜300重量部の量で使用さ
れる。さらに、反応開始剤は、通常は0.01〜10重
量部の量で使用される。
【0024】上記のようにして得られるアクリル系接着
成分のGPC分析によるポリスチレン換算値での重量平
均分子量は、通常は10万〜200万、好ましくは30
万〜150万の範囲内にある。
【0025】また、上記のように溶液中で重合すること
により、通常は、不揮発分濃度が20〜40重量%、好
ましくは20〜30重量%、25℃における溶液の粘度
が50〜500poise/25℃、好ましくは50〜200po
ise/25℃の範囲内にあるアクリル系接着剤溶液が得られ
る。
【0026】本発明では、このようなアクリル系接着性
成分溶液から少なくとも一部の溶媒を除去した後、必要
により生成し、さらに新たに他の溶媒を加えてアクリル
系接着剤を溶解もしくは分散させて使用することもでき
るが、上記のような原料モノマーを共重合させることに
より得られるアクリル系接着剤の有機溶媒溶液をそのま
ま使用することが好ましい。
【0027】上記のようにして得られるアクリル系接着
性成分は、熱可塑性であり、常温で、粘接着性を有して
いる。本発明で用いられる絶縁性を示す接着剤成分は、
上記のようなアクリル系接着性成分と、(メタ)アクリ
ロイル基を少なくとも2個有する反応性成分と、重合開
始剤とを含有している。
【0028】本発明で使用されるオリゴマーおよびプレ
ポリマーとは、単位構造体の繰り返しの数(重合度)
が、2〜20程度の重合体であり、一般的な概念では、
また重合度が充分ではなく、高分子化合物とはなってい
ないポリマー(高分子化合物)一歩手前の重合物であ
る。
【0029】ここで(メタ)アクリロイル基を少なくと
も2個有する反応性成分としては、(メタ)アクリロイ
ル基を2個以上有する多官能モノマー、(メタ)アクリ
ロイル基を2個以上有するオリゴマーまたはプレポリマ
ーを挙げることができる。
【0030】ここで(メタ)アクリロイル基を2個以上
有する多官能モノマーの例としては、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレートおよ
びペンタエリスリトールトリアクリレート等を挙げるこ
とができる。
【0031】また、(メタ)アクリロイル基を2個以上
有するオリゴマーおよびプレポリマーの例としては、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリロイルヘキサメチレンジイソ
シアネートおよびビスフェノールA-ジエポキシ(メ
タ)アクリレート等を挙げることができる。
【0032】これらは単独であるいは組み合わせて使用
することができる。このような(メタ)アクリロイル基
を少なくとも2個有する反応性成分は、通常のラジカル
重合反応と同様に、本発明における接着剤成分中に含有
される重合開始剤が活性化されるのに伴って、活性化さ
れた開始剤が開裂して発生した開始剤ラジカルが、エチ
レン性不飽和成分の開裂および連鎖反応を誘発し、反応
性成分が高分子化網目構造または高分子IPN構造を形
成する。
【0033】上記のような(メタ)アクリロイル基を少
なくとも2個有する反応性成分は、アクリル系接着性成
分100重量部に対して、通常は、1〜100重量部、
好ましくは5〜50重量部、特に好ましくは10〜40
重量部の量で使用される。上記のような量で(メタ)ア
クリロイル基を少なくとも2個有する反応性成分を配合
することにより、本発明の接着性成分が、後述する重合
開始剤によって活性化されて高分子網目構造または高分
子IPN構造を形成し、こうした架橋構造の形成に伴っ
て本発明の接着性成分は硬化して、熱可塑性を示さなく
なる。さらに、上記のような量で(メタ)アクリロイル
基を少なくとも2個有する反応性成分を配合すると、硬
化前には、この(メタ)アクリロイル基を少なくとも2
個有する反応性成分が流動化剤として作用してこの接着
性成分が良好な流動性を有するようになる。
【0034】本発明において、接着性成分には、さらに
重合開始剤が含有されている。本発明で重合開始剤とし
て、熱重合開始剤および/または光重合開始剤を使用す
ることができる。
【0035】本発明で使用される熱重合開始剤として
は、有機過酸化物、無機過酸化物およびアゾ系熱重合開
始剤などを挙げることができる。ここで有機過酸化物系
の熱重合開始剤の例としては、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキ
サイドおよび3,5,5-トリメチルヘキサノイルパーオキサ
イドを挙げることができる。
【0036】また、無機過酸化物系の熱重合開始剤の例
としては、過硫酸カリウムおよび過硫酸アンモニウムを
挙げることができる。さらに、アゾ系熱重合開始剤の例
としては、アゾビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビ
ス-2-メチルブチロニトリルおよび4,4-アゾビス-4-シア
ノバレリックアシッドを挙げることができる。
【0037】上記のような熱重合開始剤は、単独である
いは組み合わせて使用することができ、また、接合する
際の加熱温度により適宜選定することで、短時間硬化を
可能にすることができる。
【0038】また、本発明では上記のような熱重合開始
剤の代わりに、あるいは熱重合開始剤と共に光重合開始
剤を使用することもできる。本発明では光重合開始剤と
して、カルボニル化合物、イオウ化合物およびアゾ系化
合物を使用することができる。
【0039】ここで光重合開始剤の例としては、アセト
フェノン、ベンゾフェノン、ベンジルベンゾイン、ベン
ゾインエーテル、アゾイソブチロニトリル、ベンゾイル
パーオキサイドおよびジターシャルブチルパーオキサイ
ドを挙げることができる。
【0040】このような重合開始剤を配合することによ
り、接着性成分中に上述した(メタ)アクリロイル基を
少なくとも2個有する反応性成分による高分子網目構造
または高分子IPN構造が形成されて、こうした構造が
形成された後は、加熱すると可塑化するという特性は消
失する。
【0041】上記のような重合開始剤は、(メタ)アク
リロイル基を少なくとも2個有する反応性成分100重
量部に対して、通常は0.1〜10重量部、好ましくは
1〜7重量部の量で配合されている。上記のような量で
重合開始剤を配合することにより、前述の(メタ)アク
リロイル基を少なくとも2個有する反応性成分によって
高分子網目構造または高分子IPN構造が形成されて硬
化体が形成されるので、接着後にこの接着成分が流動性
を示すことがなくなる。従って、本発明の異方導電性接
着剤を使用して接着した基板は、高温高湿条件下で使用
した場合であっても、この基板の接着強度および電気的
特性が変動しにくくなる。
【0042】さらに、上記接着性成分には、架橋剤が含
有されていてもよい。この架橋剤は、上述の(メタ)ア
クリロイル基を少なくとも2個有する反応性成分とは異
なり、重合開始剤が存在しなくとも架橋構造を形成し得
る化合物である。
【0043】このような架橋剤の例としては、N,N,N',
N'-テトラグリシジルメタキシレンジアミンおよびトリ
レンジイソシアネートトリメチロールプロパン、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、ビスイソフタロイル-1-(2
-メチルアジリジン)およびテトラメチロールメタン-ト
リ-β-アジリジニルプロピオネートを挙げることができ
る。
【0044】このような架橋剤は、アクリル系接着性成
分100重量部に対して、通常は、0〜10重量部、好
ましくは0〜1重量部の量で配合される。さらに、本発
明で使用される接着性成分中には、例えば保存・搬送時
等に上記の重合開始剤の反応による重合反応を抑制する
ために、キノン類あるいは芳香族ニトロ化合物のような
重合禁止剤を配合することが好ましい。
【0045】ここで重合禁止剤の例としては、ハイドロ
キノンおよびメチルエーテルハイドロキノンを挙げるこ
とができる。このように重合禁止剤を使用する場合に
は、重合禁止剤は、重合開始剤100重量部に対して、
通常は、0.01〜50重量部、好ましくは1〜50重
量部、特に好ましくは5〜30重量部の量で配合され
る。上記のような量で重合禁止剤を配合することによ
り、保存・移送時等、予定していない状況下における重
合反応の進行を抑制することができると共に、加熱圧着
時あるいは光照射圧着時における(メタ)アクリロイル
基を少なくとも2個有する反応性成分の反応性が損なわ
れることがない。
【0046】さらに、本発明で使用される絶縁性を有す
る接着性成分には、例えばシランカップリング剤のよう
な各種カップリング剤を配合することが好ましい。この
カップリング剤は、アクリル系接着性成分100重量部
に対して、通常は0.5〜3重量部、好ましくは1〜2
重量部の量で配合される。
【0047】本発明の異方導電性接着剤は、上記のよう
な成分からなる接着性成分中に金属含有粒子が分散され
ている。本発明で使用される金属含有粒子には、金属粒
子、金属粒子の表面が絶縁性成分で被覆された絶縁被覆
金属粒子、絶縁性芯材の表面に金属層が形成された金属
被覆粒子、絶縁性芯材の表面に金属層が形成され、さら
にこの金属層が絶縁性成分で被覆された絶縁被覆粒子な
どがある。
【0048】ここで使用される金属粒子としては、ハン
ダ、Zn、Al、Sb、U、Cd、Ga、Ca、Au、
Ag、Co、Sn、Se、Fe、Cu、Th、Pb、N
i、Pd、Be、MgおよびMnなどが用いられる。こ
れら金属は単独で用いても2種以上を用いてもよく、さ
らに硬度、表面張力などの改質のために他の元素、化合
物などを添加してもよい。
【0049】また、絶縁被覆金属粒子は、上記のような
金属粒子の表面が、接着の際の加圧(さらに加熱)によ
って金属粒子表面を露出させることができる絶縁性成分
で被覆された粒子である。このような絶縁性層は、樹
脂、ワックスあるいは無機微粉体等で形成することがで
きる。特に本発明では、フッ素樹脂、(メタ)アクリル
樹脂、スチレン樹脂、カルナバロウ、ポリプロピレンま
たはポリエチレン等の樹脂またはシリカ等の無機微粉体
で形成することが好ましい。
【0050】金属被覆粒子は、絶縁性芯材の表面に導電
性金属層が形成された粒子である。ここで絶縁性芯材と
しては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン、メチルメタクリレート-スチレン共重合
体、アクリロニトリル-スチレン共重合体、アクリロニ
トリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ポリカーボネー
ト、ポリメチルメタクリレートなどの各種アクリレー
ト、並びに、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマ
ール、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、ポリフェ
ニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイト、ポリ
メチルペンテン、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグア
ナミン樹脂、フェノール-ホルマリン樹脂、フェノール
樹脂、キシレン樹脂、フラン樹脂、ジアリルフタレート
樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート樹脂、フェノ
キシ樹脂およびシリコーン樹脂などを挙げることができ
る。これらの内、特にポリスチレン、ポリメチルメタク
リレート、メチルメタクリレート-スチレン共重合体、
フェノール樹脂、シリコーン樹脂が好ましい。これら樹
脂は、単独で使用することもできるし2種以上を混合し
て使用することもできる。さらにこれらの樹脂は、適宜
変性されていてもよい。また必要に応じて架橋剤、硬化
剤などの添加剤を添加して反応させることにより架橋構
造が形成されたものであってもよく、さらに硬化体であ
ってもよい。
【0051】芯材は、このような樹脂材料を従来公知の
方法を利用して粒状にすることにより製造されるが、そ
の粒径が均一であることが好ましい。このような芯材の
製造方法としては、具体的には、乳化重合法、ソープフ
リー乳化重合法、シード乳化重合法、懸濁重合法、非水
ディスパージョン重合法、分散重合法、界面重合法、in
-suti重合法、液中硬化被覆法、液中乾燥法、融解分散
冷却法およびスプレードライ法などを例示できる。
【0052】上記のような芯材表面には、ハンダ、Z
n、Al、Sb、U、Cd、Ga、Ca、Au、Ag、
Co、Sn、Se、Fe、Cu、Th、Pb、Ni、P
d、Be、MgおよびMn等の金属からなる金属層が形
成されている。
【0053】このような金属を用いて芯材の表面に金属
層を形成する方法としては、例えば、蒸着法、スパッタ
リング法、イオンプレーティング法、メッキ法、溶射法
などの物理的方法を用いることができる他、官能基を有
する樹脂からなる芯材表面に必要に応じてカップリング
剤などを介して金属を化学結合させる化学的方法、界面
活性剤などを用いて金属を芯材表面に吸着させる方法、
芯材の材料である樹脂を合成する際に金属粉をモノマー
中に分散させ、重合後の樹脂製芯材7の表面に金属粉を
吸着させる方法などを挙げることができる。
【0054】このようにして形成された金属層は、粒子
を加熱加圧された場合に芯材の変形に追従して変形する
ように付設されていることが望ましい。さらに、この金
属層は単層である必要はなく、複数の層が積層されてい
てもよい。
【0055】絶縁被覆粒子は、上記のように芯材表面に
金属層が形成された粒子の表面をさらに、接着の際の加
圧(さらに加熱)によって金属層表面が露出するように
絶縁性成分で被覆した粒子である。このような絶縁性層
は、上記と同様に、樹脂あるいはワックス及び無機微粉
体等で形成することができる。特に本発明では、フッ素
樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、カルナバロウ、ポ
リプロピレンまたはポリエチレン等の樹脂及びシリカ等
の無機微粉体で形成することが好ましい。
【0056】このような絶縁性層は、金属被覆粒子を絶
縁性層を形成する樹脂を含有する溶液中に浸漬する方法
等、公知の方法を利用して形成することができる。特に
本発明では、金属被覆粒子に上記の微粒子状の絶縁性成
分を液体を介さずに混合し、必要に応じてさらに圧縮
力、剪断力、衝撃力などを加えることにより絶縁性層を
形成する、ドライブレンディング法により、この絶縁性
層を形成することが好ましい。
【0057】本発明で使用される金属含有粒子の粒子径
は、異方導電接着する配線パターンの間隔よりも小さく
する。通常、この金属含有粒子の粒子径は、通常は1〜
50μm、好ましくは2〜20μm、さらに好ましくは2
〜10μmの平均粒径を有している。
【0058】また、金属被覆粒子の場合、金属層の平均
厚さは、通常は0.01〜10.0μm、好ましくは0.0
5〜5μm、さらに好ましくは0.2〜2μmの範囲内に
ある。また、金属層は、金属層の厚さ/芯材の直径の比
が、通常は、1/100〜1/5、好ましくは1/50
〜1/10の範囲内になるような厚さを有している。
【0059】さらに、絶縁被覆粒子における絶縁性層の
平均厚さは、通常は0.01〜5μm、好ましくは0.1
〜2μm、さらに好ましくは0.2〜1μmの範囲内にあ
り、芯材の平均粒径に対して、通常1/50〜1/5、
好ましくは1/20〜1/10の厚さを有している。
【0060】さらに本発明で使用される金属含有粒子の
平均粒子径は、通常は異方導電性接着しようとする配線
パターンのうち、導電性粒子が配置される配線パターン
のトップの幅の1/2以下、好ましくは1/3以下の平
均粒子径を有している。ここで配線パターンのトップの
とは、基板上に密接して形成されている配線パターンの
上端部の幅をいい、基板と密着した部分の配線パターン
部の幅をボトム幅という。導電性接着が行われる配線パ
ターンでは、この配線パターンを形成する工程上、配線
パターンの上端部、即ちトップ幅の方がボトム幅よりも
狭くなっている。すなわち、導電性粒子の平均粒子径
が、配線パターンのトップ幅の1/2より大きいと、回
路上から回路間に導電性粒子が落ち込み、良好な導通性
が得られないことがあり、さらに導電性粒子が大きい場
合には、回路間でショートすることがある。また、導電
性粒子の平均粒子径が配線パターンのトップ幅の1/1
0より小さい場合には、導電性粒子と配線パターンとの
接点が小さくなり、良好な導通性が得られない。
【0061】本発明の異方導電性接着剤において、上記
のような金属含有粒子は、絶縁性を有する接着性成分1
00重量部に対して、通常は1〜50重量部、好ましく
は5〜20重量部の量で配合されている。このような量
で金属含有粒子を配合することにより、基板間で良好な
導通性を確保できると共に、金属含有粒子を配合したこ
とに伴う基板間の接着強度の低下もない。
【0062】本発明の異方導電性接着剤は、上記のよう
に絶縁性を有する接着成分と、この接着成分中に分散さ
れた金属含有粒子とからなり、優れた特性を有している
が、この異方導電性接着剤にさらに特定の粒子径を有す
る無機微粒子を配合することにより、接着時の組成物中
における樹脂(接着成分)の流動を抑制することができ
る。
【0063】すなわち、本発明の異方導電性接着剤に
は、さらに無機微粒子を配合することができる。ここで
使用することができる無機微粒子としては、平均粒子径
が、通常は0.01〜5.0μm、好ましくは0.02〜
1.0μmの絶縁性の無機粉体を使用する。さらに、この
無機微粒子は、金属含有粒子の通常は1/2以下、好ま
しくは1/10〜1/100の平均粒子径を有してい
る。また、このような無機微粒子としては、粒子径が単
一分布のものであっても複分布のものであっても使用可
能である。
【0064】このような無機微粒子の具体的な例として
は、酸化チタン粉体粒子、二酸化珪素粉体粒子、炭酸カ
ルシウム粉体粒子、燐酸カルシウム粉体粒子、酸化アル
ミニウム粉体粒子および三酸化アンチモン粉体粒子など
を挙げることができる。このような無機微粒子は単独で
或いは組み合わせて使用することができる。
【0065】上記のような無機微粒子は、本発明の組成
物中に、絶縁性を有する接着性成分100重量部に対し
て、通常は1.0〜50.0重量部、好ましくは3.0〜
25.0重量部の範囲内の量で配合される。
【0066】本発明の異方導電性接着剤において、接着
剤成分と無機微粒子との配合比率は、重量比で100:
1〜10:1の範囲内にすることにより、特に流動状態
が好適に調整された組成物とすることができる。
【0067】このように無機微粒子を配合することによ
り、加熱加圧接着の際における本発明の異方導電性接着
剤の流動性を調整することができる。そして、上記のよ
うな無機微粒子を配合することにより、高温時の接着剤
の流動およびそれに伴う導電フィラーの移動、導通不良
がなくなる。
【0068】本発明の異方導電性接着剤は、上記のよう
に絶縁性を有する接着剤成分、金属含有粒子および必要
により配合される無機微粒子を含有しているが、さら
に、本発明の異方導電性接着剤の特性を損なわない範囲
内で他の成分が配合されていてもよい。
【0069】例えば、絶縁性を有する接着性成分には、
フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂およびベン
ゾグアナミン樹脂等の熱硬化性樹脂、エポキシシラン系
カップリング剤のようなシランカップリング剤、イソシ
アネート系硬化剤、エポキシ系硬化剤、金属キレート剤
系硬化剤およびメラミン系硬化剤等の硬化剤、耐候安定
剤、耐熱安定剤、染料および顔料などを配合することが
できる。
【0070】さらに、接着剤成分中には、接着改質剤と
して、いわゆる粘着付与剤(タッキファイヤー)を添加
することもできる。ここで使用することができる粘着付
与剤の例としては、クマロンインデン樹脂、アルキルフ
ァノール樹脂、変性キシレン樹脂、テルペン樹脂および
ロジン変性樹脂などを挙げることができる。このような
粘着付与剤を使用する場合、アクリル系接着性成分10
0重量部に対して、通常は0.01〜100重量部、好
ましくは5〜50重量部である。
【0071】本発明の異方導電性接着剤は、例えばペー
スト状などの形態で、基板の接着予定面に塗布し、溶剤
を除去した後加熱圧着あるいは加圧しながら紫外線など
の電子線を照射することにより、異方導電接着すること
ができるが、本発明の異方導電性接着剤を剥離紙等の上
に塗布した後溶剤を除去してテープ状あるいはシート状
に賦形して使用することもできる。例えば、上述のよう
に、アクリル系接着性成分を不揮発分が20〜40重量
%になるように溶解または分散させた25℃における粘
度が50〜500poise/25℃の有機溶媒溶液または分散
液に、上述の金属含有粒子を分散させて塗布液を調製
し、この塗布液を剥離性を有する基材上等に塗布した後
に乾燥させることにより、テープ状またはシート状の形
態にして使用することができる。
【0072】例えば、テープ状に賦形された本発明の異
方導電性接着剤を使用した異方導電性接着は、次のよう
にして行う。図1に示すように、まず、電極2が形成さ
れた一方の基板1の端部の接着予定部3に上面に剥離紙
5を有するテープ状の異方導電性接着剤4を載置して、
温度20〜40℃、時間2〜9秒間軽く押さえて基板上
にテープ状の異方導電性接着剤4を仮接着する。次い
で、剥離紙を除去して、仮接着された異方導電性接着剤
4の上から、電極12が形成されたもう一方の基板6を
重ね合わせ、位置合わせを行う。次いで、上記のように
して位置合わせされた接着部を加熱すると共に加圧し
て、基板1と基板6とを本接着する。
【0073】本発明の異方導電性接着剤を用いた場合に
おける本接着の際の加熱温度は、通常は、120〜16
0℃、付与する圧力は10〜30kg/cm2、加熱加圧時間
は5〜10秒であり、従来の異方導電性接着剤を用いた
場合よりも加熱温度を低く設定することができ、さらに
加熱加圧時間も短縮される。
【0074】上記のようにして接着された2枚の基板間
において、配線パターン2,12は、金属含有粒子10
によって電気的に接続される。さらに、加熱加圧するこ
とにより、加熱初期の段階では流動性を有する接着剤成
分は、基板1,6間を埋め尽くすように流動しながら次
第に硬化して基板1および基板6を相互に接着する。
【0075】また、本発明の異方導電性接着剤が光重合
開始剤を含有する場合には、上記の方法において、加熱
する代わりにガラス基板側から紫外線等のエネルギー線
を照射することにより異方導電接着することができる。
【0076】本発明の異方導電性接着剤を用いて上記の
ようにして異方導電性接着を行うことにより、図2に示
すように、対峙する配線パターン2,12間に金属含有
粒子13が挟持され、この金属含有粒子によって配線パ
ターン2および12間が電気的に接続される。他方、配
線パターン2,12が形成されていない基板部分は、絶
縁性を有する接着成分の硬化体により強固に接着され
る。
【0077】そして、本発明の異方導電性接着剤は、当
初は流動性を有していた接着性成分を、加熱することに
より、あるいは光照射をすることにより、この接着性成
分が硬化して流動性は消失する。従って、本発明の異方
導電性接着剤を用いて接着された基板を長期間過酷な条
件に晒しても接着強度等の接着特性および電気的特性等
が変動しにくい。
【0078】また、圧着の際に、従来の異方導電性接着
剤よりも穏和な条件で接着することができるので、昨今
急速にファインピッチ化が進んでいる配線パターンに対
しても、損傷を与えることなく良好に異方導電接着を行
うことができる。さらに、圧着時間が短く、加熱温度も
低いので、フィルム状の基板に配線パターンが形成され
たフレキシブルプリント配線基板、液晶素子用の配線基
板等を接着する際にもこれらの基板に損傷を与えること
が少ない。
【0079】なお、金属含有粒子として、表面に絶縁層
を有する粒子を使用した場合には、配線パターンにより
挟持された金属含有粒子の絶縁層は圧力(さらに加熱)
によって粒子表面から除去されて金属面が露出し、良好
な導電性が発現する。
【0080】
【発明の効果】本発明の異方導電性接着剤は、絶縁性を
有する接着剤成分と、この接着性成分中に分散された金
属含有粒子からなり、この接着剤成分が、アクリル系接
着性成分と、(メタ)アクリロイル基を少なくとも2個
有する反応性成分と、重合開始剤とを含有しているの
で、穏和な条件でしかも短時間に基板を異方導電接着す
ることができる。しかも、本発明の異方導電性接着剤
は、加熱あるいは光照射を行う前は流動性を有している
が、加熱あるいは光照射によって硬化体を形成する。従
って、本発明の異方導電性接着剤で接着された基板は、
温度の高い場所あるいは湿度の高い場所で使用したとし
ても、その接着性能が低下せず、従って、基板間の電気
的特性が変動することがない。
【0081】また、本発明の異方導電性接着剤を用いる
ことにより、接着に要する時間が従来の異方導電性接着
剤と異なり、ラジカルの発生による急速な硬化反応によ
るため短時間で済み、しかも加熱する場合には加熱温度
も従来の異方導電性接着剤を用いた場合よりも低温で接
着することができる。従って、接着の際の加熱等により
電子部品が熱劣化を起こすことが著しく少なくなると共
に、例えばフレキシブルプリント配線基板や液晶用配線
基板のように比較的耐熱性の低い配線基板を接着する場
合でも、配線パターンの剥離等が発生しにくい。
【0082】さらに、本発明の異方導電性接着剤は、低
温、低圧、短時間内で、加熱あるいは光照射することに
よって硬化体を形成できるため、近年、急速に進んでい
る高精細回路(ファインピッチパターン)が形成された
基板を接着しても、銅箔回路をポリイミドやポリエステ
ルフィルムに固着している接着剤が軟化して回路がずれ
たり、脱離、損傷を受けたりすることに伴う回路不良又
は導通性不良等が発生することがない。
【0083】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0084】
【実施例1】常法に従って以下に示す組成のアクリル系
接着剤(A)を調製した。 アクリル酸エチル 50重量部 アクリル酸ブチル 42重量部 アクリル酸 3重量部 アクリル酸2-ヒドロキシエチル 5重量部 上記反応は、反応溶媒としてトルエン、酢酸エチル混合
溶媒、重合開始剤としてAIBNを使用して行った。
【0085】得られたアクリル系接着剤(A)のトルエ
ン、酢酸エチル混合溶液は、不揮発分が30重量%であ
り、この溶液の25℃における粘度は180poise/25℃
であった。また、得られたアクリル系接着剤(A)のGP
Cによるスチレン換算値での重量平均分子量は、50万
であった。
【0086】別に、平均粒子径10μmのポリスチレン
粒子の表面に厚さ0.2μmのニッケル層を形成し、さ
らにその上に厚さ0.1μmの金層を形成して導電性粒
子を調製した。
【0087】アクリル系接着剤(A)、3官能化合物、熱
重合開始剤、シリカ粉末、導電性粒子、N,N,N',N'-テト
ラグリシジルメタキシレンジアミンおよびシランカップ
リング剤を下記の量で配合して異方導電性組成物を調製
し、これを15μmの厚さで剥離紙上に塗布して異方導
電性接着剤フィルムを製造した。
【0088】 アクリル系接着剤(A) 100 重量部 トリメチロールプロパントリアクリレート 10 重量部 ベンソイルパーオキサイド 0.1 重量部 シリカ粉末 10 重量部 導電性粒子 15 重量部 N,N,N',N'-テトラグリシジルメタキシレンジアミン 0.02重量部 シランカップリング剤 5 重量部 上記のようにして製造した異方導電性接着剤フィルムを
用いて、 圧着条件:圧着ヘッド(1.5mm幅×50mm)を使用し13
0℃×20kgf/cm2×10秒の加熱圧着条件で、TCP(7
0μmピッチ回路、銅箔回路のトップ幅25μm、ボト
ム幅30μm、スペース部40μm、300ピン)と液
晶基板(ガラス/ITOベタ基板、8Ω/□品)とを加
熱圧着した。
【0089】上記のようにして接着したTCP回路の2
ピン間の導通抵抗値を測定して結果を導通信頼性として
表1に示す。また、表1中「-25・85℃サイクル」は、J
IS-C-7021-1977に規定されている方法に準拠して500
サイクル繰り返した時の抵抗値を示す。
【0090】さらに、JIS-Z-0237に従って接着強度を測
定した結果を接着信頼性として表1に示す。なお、表1
において、「初期値」とは、上記の条件で加熱圧着した
後、23℃、65%RHの条件で2時間放置した後の値
であり、「高温高湿試験」とは80℃、90%RHで5
00時間放置した後の値であり、「高温試験」とは、1
00℃で500時間放置した後の値である。
【0091】
【比較例1】実施例1において、組成を下記のように変
えた以外は同様にして異方導電性接着剤を製造した。
【0092】 アクリル系接着剤(A) 100 重量部 シリカ粉末 10 重量部 導電性粒子 12 重量部 N,N,N',N'-テトラグリシジルメタキシレンジアミン 0.02重量部 シランカップリング剤 5 重量部 上記の異方導電性接着剤について接着信頼性および導通
信頼性を表1に示す。
【0093】
【比較例2】実施例1において、組成を下記のように変
えた以外は同様にして異方導電性接着剤を製造した。
【0094】 アクリル系接着剤(A) 100 重量部 エポキシ樹脂(日本チハ゛カ゛イキ゛ー(株)製,不揮発分100% 100 重量部 エピキュアー3010(油化シェルエホ゜キシ(株)製) 2.5 重量部 シリカ粉末 35 重量部 導電性粒子 30 重量部 シランカップリング剤 5 重量部 上記の異方導電性接着剤について接着信頼性および導通
信頼性を表1に示す。
【0095】
【実施例2】アクリル系接着剤(A)、3官能化合物、光
重合開始剤、シリカ粉末、導電性粒子、4,4-ビス(ジエ
チルアミノ)ベンゾフェノンおよびシランカップリング
剤を下記の量で配合して異方導電性組成物を調製し、こ
れを15μmの厚さで剥離紙上に塗布して異方導電性接
着剤フィルムを製造した。
【0096】 アクリル系接着剤(A) 100 重量部 トリメチロールプロパントリアクリレート 10 重量部 ベンゾインエチルエーテル 0.5 重量部 4,4-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 0.2 重量部 シリカ粉末 10 重量部 導電性粒子 15 重量部 シランカップリング剤 5 重量部 上記のようにして製造した異方導電性接着剤フィルムを
用いて、圧着ヘッド(1.5mm幅×50mm)を予め90
℃に加熱し、TCP(70μmピッチ回路、300ピ
ン)と液晶基板(ガラス/ITOベタ基板、8Ω/□
品)とを20kgf/cm2の圧力で圧着しながら、ガラス基
板側より、高圧水銀ランプを10秒間照射した。
【0097】この高圧水銀ランプの波長は3000〜4
000オングストロームであり、照射総エネルギーは、
1600mW・sec/cm2であった。上記のようにして接
着したTCP回路の2ピン間の接着信頼性および導通信
頼性を表1に示す。
【0098】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の異方導電性接着剤を用いて
配線パターンを接着する際の状態を模式的に示す図であ
る。
【図2】 図2は、接着された配線パターンの状態を模
式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1,6 基板 2,12 配線パターン 3 接着予定面 4 異方導電性接着剤フィルム 5 剥離紙

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性を有する接着剤成分と該接着剤成
    分中に分散された金属含有粒子からなる異方導電性接着
    剤であり、 該接着剤成分が、アクリル系接着性成分と、(メタ)ア
    クリロイル基を少なくとも2個有する反応性成分と、重
    合開始剤とを含有することにより、該接着剤成分が、加
    熱または光照射によって硬化し、被着体を接合すること
    を特徴とする異方導電性接着剤。
  2. 【請求項2】 上記接着剤成分が、アクリル系接着性成
    分と、該アクリル系接着性成分100重量部に対して、
    1〜100重量部の(メタ)アクリロイル基を少なくと
    も2個有する反応性成分と、この(メタ)アクリロイル
    基を少なくとも2個有する反応性成分100重量部に対
    して0.5〜10重量部の重合開始剤とを含有すること
    を特徴とする請求項第1項記載の異方導電性接着剤。
  3. 【請求項3】 上記重合開始剤が、熱重合開始剤または
    光重合開始剤であることを特徴とする請求項第1項記載
    の異方導電性接着剤。
  4. 【請求項4】 上記アクリル系接着性成分が、炭素数1
    〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル
    60〜99.9重量部と、官能基を有する単量体0.1〜
    20重量部、前記(メタ)アクリル酸エステルおよび官
    能基を有する単量体以外の単量体0〜20重量部とを共
    重合させることにより形成される、GPC分析によるポ
    リスチレン換算での重量平均分子量が10万〜200万
    の範囲内にある共重合体であることを特徴とする請求項
    第1項記載異方導電性接着剤。
  5. 【請求項5】 上記接着剤成分中に、さらに、重合開始
    剤100重量部に対して、0.01〜50重量部の重合
    禁止剤を含有することを特徴とする請求項1項乃至第4
    項のいずれかの項記載の異方導電性接着剤。
  6. 【請求項6】 上記接着剤成分が、さらに、アクリル系
    接着性成分100重量部に対して、5〜50重量部の無
    機微粒子を含有することを特徴とする請求項第1項乃至
    第4項のいずれかの項記載の異方導電性接着剤。
  7. 【請求項7】 上記無機微粒子が、平均粒子径が0.0
    5〜5.0μmの範囲内にあり、かつ金属含有粒子の1
    /2以下の平均粒子径を有することを特徴とする請求項
    第1項または第6項記載の異方導電性接着剤。
  8. 【請求項8】 上記金属含有粒子が、絶縁性芯材粒子の
    外周面に金属層が設けられた粒子、または、絶縁性芯材
    粒子の外周面に金属層が設けられ、かつ該金属層表面に
    加熱および/または加圧により除去可能な絶縁性層が形
    成された粒子であって、該金属含有粒子の平均粒子径
    が、接着しようとする配線パターンのうち導電性粒子が
    配置されるパターントップ幅の1/2以下であることを
    特徴とする請求項第1項記載の異方導電性接着剤。
  9. 【請求項9】 上記異方導電性接着剤が、アクリル系接
    着性成分を不揮発分が20〜40重量%になるように溶
    解または分散させ、25℃における粘度が50〜500
    poise/25℃の範囲内に調整した有機溶媒溶液または分散
    液に金属含有粒子を分散させた塗布液を、離型フィルム
    に塗布して乾燥させた、テープ状またはシート状の形態
    を有することを特徴とする請求項第1項乃至第8項のい
    ずれかの項記載の異方導電性接着剤。
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