JP2001135141A - 異方導電接着インキ、液晶表示装置および液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

異方導電接着インキ、液晶表示装置および液晶表示装置の製造方法

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JP2001135141A
JP2001135141A JP31359399A JP31359399A JP2001135141A JP 2001135141 A JP2001135141 A JP 2001135141A JP 31359399 A JP31359399 A JP 31359399A JP 31359399 A JP31359399 A JP 31359399A JP 2001135141 A JP2001135141 A JP 2001135141A
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anisotropic conductive
conductive adhesive
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JP31359399A
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English (en)
Inventor
Ikumi Sakata
田 郁 美 坂
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Soken Kagaku KK
Soken Chemical and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Soken Kagaku KK
Soken Chemical and Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明の異方導電接着インキは、導電性
粒子と、アクリル系ポリマーと、粒子径0.001〜
0.5μmのシリカ粉末と、粒子径0.5〜10μmのシ
リコーン樹脂粉末と、分子内に(メタ)アクリロイル基
を2個以上有する化合物とを含有することを特徴として
いる。また、本発明の液晶表示装置は、樹脂基板を用い
た液晶表示素子の外部引き出し用配線電極と所定デバイ
ス用のフレキシブル配線電極とが、上記異方導電接着イ
ンキを用いて接続されていることを特徴としている。 【効果】 本発明によれば、成分を安定して高度に分散
し、印刷により使用することができ、対向する電極間に
良好な導電接続を形成することのできる、異方導電接着
インキを提供することができ、特にスクリーン印刷によ
る繰り返し印刷に好適な異方導電接着インキを提供する
ことができる。また、本発明は、このような異方導電接
着インキを用いた液晶表示装置およびその製造方法を提
供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異方導電接着インキ
と、これを用いた液晶表示装置およびその製造方法に関
する。さらに詳しくは、液晶表示素子の外部引き出し用
配線電極と、デバイス用のフレキシブル配線電極とを接
続する用途などに用いることのできる、異方導電接着イ
ンキ、この異方導電接着インキを用いた液晶表示装置お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来、液晶表示装置および電子機
器における接続、たとえば、液晶表示素子の外部引き出
し用配線電極と、デバイス用のフレキシブル配線電極と
を電気的に接続する場合など、特に、多数の配線電極が
狭い間隔で配列しているファインピッチの端子同士の電
気的接続には、異方導電性接着剤が用いられている。
【0003】異方導電性接着剤は、一般に、エポキシ樹
脂などの熱硬化性あるいはアクリル樹脂などの熱可塑性
の絶縁性接着剤と、この絶縁性接着剤の中に分散させた
導電粒子とから形成されている。そしてこのような異方
導電性接着剤は、通常、膜状あるいはテープ状に成形し
たものとして用いられる。このような異方導電性接着剤
を用いて、たとえば液晶表示素子の外部引き出し用配線
電極と、デバイス用のフレキシブル配線電極との接続な
ど、基板上に配列した電極(配線パターン)などの端子
同士を電気的に互いに接続する場合には、対向する端子
間に膜状あるいはテープ状に形成された異方導電性接着
剤を配置して、熱圧着するのが一般的である。このよう
にして端子同士を接続すると、導電粒子を介して対向す
る端子同士を導通接続するとともに、基板と基板との間
が接着されていた。
【0004】ところで、被接続物となる基板上に配列し
た電極などには、基板からの突出高さ、幅、間隔(ピッ
チ)などが異なる各種のものがある。たとえば、液晶表
示素子の外部引き出し用配線電極と、デバイス用のフレ
キシブル配線電極とでは、互いに接続される電極同士で
あっても、それぞれの電極が基板から突出する高さが互
いに異なることがある。また、基板および配線電極など
の被接続物の形状、接続の必要な幅などは、製品により
それぞれ異なる。このため従来は、被接続物の種類に応
じて、特定の厚さ、幅および形状を有する膜状あるいは
テープ状に異方導電性接着剤を成形して用いる必要があ
った。
【0005】また、このように異方導電性接着剤を成形
して、基板上に配列した電極などの一対の被接続物を接
続する方法では、一方の被接続物と、他方の被接続物
と、被接続物に応じた形状の異方導電性接着剤とを個別
に形成し、積層して熱圧着するという工程により接続す
る必要があった。このような異方導電性接着剤による、
基板上に配列した電極などの端子同士の接続では、対向
する電極間(縦方向)には導電性を有し、並列する電極
間(横方向)には絶縁性を有する必要がある。このため
異方導電性接着剤は、固形分である導電粒子が絶縁性接
着剤中に高度に分散されている必要があり、導電粒子の
分散が不安定になる塗布などの方法では事実上用いるこ
とはできなかった。
【0006】仮に、異方導電性接着剤を塗布により用い
ることができれば、基板上に電極の配列を形成するなど
の工程に引き続き、その電極上に異方導電性接着剤を塗
布することができることとなり、接続物の製造工程が簡
素化される他、被接続物の形状毎に異なる形状の異方導
電性接着剤膜あるいは異方導電性接着剤テープを成形す
る必要がなくなるという効果が期待できる。
【0007】このため、導電粒子が安定して高度に分散
し、それ自体を成形することなく使用可能な、異方導電
性接着剤の出現が強く望まれていた。本発明者は、この
ような状況に鑑みて鋭意研究したところ、絶縁性ポリマ
ーであるアクリル系ポリマー中に、導電性粒子と、特定
の粒子形のシリカ粉末と、特定の粒子系のシリコーン粉
末と、分子内に(メタ)アクリロイル基を2個以上有す
る化合物とを含有させたインキが、成分を高度に分散し
た状態で安定して保持することができ、たとえば対向す
る配列した電極間を接続する場合においては、対向する
電極間に導電性を有し、並列する電極間に絶縁性を有
し、かつ良好な接着特性を有するものであって、印刷に
より所望の形状および厚さに塗布し得ることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の目的】本発明は、成分を安定して高度に分散
し、印刷により使用することができ、対向する電極間に
良好な導電接続を形成することのできる、異方導電接着
インキを提供することを目的とする。また、本発明は、
このような異方導電接着インキを用いた液晶表示装置お
よびその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【発明の概要】本発明の異方導電接着インキは、導電性
粒子と、アクリル系ポリマーと、粒子径0.001〜
0.5μmのシリカ粉末と、粒子径0.5〜10μmのシ
リコーン樹脂粉末と、分子内に(メタ)アクリロイル基
を2個以上有する化合物とを含有することを特徴として
いる。
【0010】また、本発明の液晶表示装置は、樹脂基板
を用いた液晶表示素子の外部引き出し用配線電極と所定
デバイス用のフレキシブル配線電極とが、上記異方導電
接着インキを用いて接続されていることを特徴としてい
る。さらに、本発明の液晶表示装置の製造方法は、樹脂
基板を用いた液晶表示素子の外部引き出し用配線電極上
に、上記異方導電接着インキを用いてスクリーン印刷す
る工程と、印刷された異方導電接着インキ上に、所定デ
バイス用のフレキシブル配線電極を接続する工程とを有
することを特徴としている。
【0011】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。 <異方導電接着インキ>本発明に関する異方導電接着イ
ンキは、導電性粒子と、アクリル系ポリマーと、粒子径
0.001〜0.5μmのシリカ粉末と、粒子径0.5
〜10μmのシリコーン樹脂粉末と、分子内に(メタ)
アクリロイル基を2個以上有する化合物とを含有してい
る。
【0012】本発明で用いる導電性粒子としては、電気
的に良好な導体である粒子を種々用いることができ、そ
のままで導電性を示す粒子、加圧時に導電性を発現する
粒子など、異方導電接着用途に用いた場合に導電性を付
与しうる粒子をいずれも使用することができる。このよ
うな導電性粒子としては、たとえば、銅、銀、ニッケ
ル、パラジウム、白金などの金属粒子、金属と金属以外
の素材とから形成される複合粒子、導電性カーボン粒
子、導電性セラミック粒子などが挙げられる。また、そ
の粒子形状についても、球状、ペレット状、燐片状、棒
状、枝状など種々のものを用いることができる。
【0013】このうち、金属と金属以外の素材とから形
成される複合粒子である導電性粒子は、導電性粒子以外
のインキ基材と近似した比重とすることができるため、
インキ内での粒子の均一性および分散安定性がよく好ま
しい。複合粒子である導電性粒子としては、樹脂などの
芯材の表面に金属層などの導電性層が形成された粒子、
金属粒子の表面に樹脂層が形成された粒子、樹脂などの
芯材の表面に導電性層が形成され、その導電性層表面に
樹脂層が形成された粒子などが挙げられる。
【0014】これらの導電性粒子のうち、金属粒子の表
面に樹脂層が形成された粒子、樹脂などの芯材の表面に
導電性層が形成され、その金属層表面に樹脂層が形成さ
れた粒子など、最表面に樹脂層などの非導電層が形成さ
れた粒子は、通常の状態では導電性を有していないが、
二枚の基板上に設けられた配線パターンなどの非接続物
で挟持して加圧することにより、加圧された粒子の非導
電層が破壊され、特に加圧方向(導電方向)に導電性が
発現する。このような粒子を用いると、隣接する配線パ
ターンが金属粒子と接触して短絡を生じるなどの問題が
防止できるため好ましい。
【0015】本発明では、これらの導電性粒子のうち、
樹脂などの芯材の表面に導電性層が形成された粒子が好
ましく、その導電性層表面にさらに樹脂層が形成された
粒子であるのがより好ましい。芯材としては、所望の大
きさおよび形状の、樹脂または無機材料からなる粒子を
適宜用いることができ、特に樹脂粒子が好ましく用いら
れる。また、芯材粒子は、中実粒子、中空粒子、微細粒
子の凝集体などいずれの形状であってもよい。
【0016】このうち芯材が無機材料からなる粒子であ
る場合には、種々の無機材料からなる粒子を用いること
ができるが、たとえば、ガラス中空粒子、シリカ中空粒
子、シラスバルーン、セラミック中空粒子、シリカ凝集
粒子など、比較的比重の小さい粒子を用いるのが好まし
い。また芯材が樹脂粒子である場合には、その原料とし
ては、たとえば(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹
脂、スチレン/(メタ)アクリル系樹脂、ポリエチレン
系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ABS樹脂、AS樹
脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フ
ェノール系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、エポキシ系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ウレタ
ン系樹脂およびポリイミド系樹脂を挙げることができ
る。このような有機重合体は、架橋重合体または非架橋
重合体のいずれであってもよい。
【0017】例えば(メタ)アクリレート系樹脂で芯材
粒子を形成する場合には、この(メタ)アクリル系樹脂
は、(メタ)アクリル酸エステルと、さらに必要により
これと共重合可能な反応性二重結合を有する化合物およ
び/または多官能性モノマーとの共重合体であることが
好ましい。また、ポリスチレン系樹脂で芯材粒子を形成
する場合には、このポリスチレン系樹脂は、スチレンの
誘導体と、さらに必要によりこれと共重合可能な反応性
二重結合を有する化合物および/または多官能性モノマ
ーとの共重合体であることが好ましい。
【0018】しかしながら、通常の(メタ)アクリレー
ト系樹脂あるいはポリスチレン系樹脂では高架橋密度の
場合は圧縮破壊強度が高く、加熱圧着の際の圧力で導電
性粒子が圧潰するようにはならず、また未架橋あるいは
低架橋密度の場合には、前述のように仮圧着の際に、導
電性粒子が圧潰し、良好な性能が得られないので、本発
明で用いる導電性粒子を構成する芯材粒子は、こうした
樹脂に適当な密度で架橋構造を形成して圧縮破壊強度を
後述する範囲内にするのが好ましい。
【0019】本発明で用いる導電性粒子が(メタ)アク
リル系樹脂からなる芯材粒子を有する場合、この(メ
タ)アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸エス
テルの(共)重合体が好ましく、さらにこの(メタ)ア
クリル酸エステル系のモノマーと他のモノマーとの共重
合体を使用することもできる。ここで(メタ)アクリル
酸エステル系のモノマーの例としては、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
2-エチルへキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
シクロへキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2-プロピル(メタ)アクリ
レート、クロロ-2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、メトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル
(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)ア
クリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート
およびイソボロノル(メタ)アクリレート等を挙げるこ
とができる。
【0020】また、本発明で用いる導電性粒子を構成す
る芯材粒子が、ポリスチレン系樹脂である場合、スチレ
ン系モノマーの具体的な例としては、スチレン、メチル
スチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エ
チルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレ
ン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、へキシルスチ
レン、ヘプチルスチレンおよびオクチルスチレン等のア
ルキルスチレン;フロロスチレン、クロロスチレン、ブ
ロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨウドスチレンおよ
びクロロメチルスチレンなどのハロゲン化スチレン;な
らびに、ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメト
キシスチレンを挙げることができる。
【0021】芯材粒子は、上記のような(メタ)アクリ
ル系樹脂またはスチレン系樹脂のいずれかの樹脂単独で
形成されていることが好ましいが、これらの樹脂からな
る組成物から形成されていてもよい。また、上記(メ
タ)アクリル酸エステル系のモノマーとスチレン系のモ
ノマーとの共重合体であってもよい。さらに、この(メ
タ)アクリル系樹脂またはスチレン系樹脂には、上記の
ような(メタ)アクリル酸エステル系のモノマーおよび
/またはスチレン系のモノマーとさらに必要により共重
合可能な他のモノマーとが共重合していてもよい。
【0022】上記のような(メタ)アクリル酸エステル
系のモノマーあるいはスチレン系モノマーと共重合可能
な他のモノマーの例としては、ビニル系モノマー、不飽
和カルボン酸モノマーを挙げることができる。ここでビ
ニル系モノマーの具体的な例としては、ビニルピリジ
ン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、ビニルア
セテートおよびアクリロニトリル;ブタジエン、イソプ
レンおよびクロロプレン等の共役ジエンモノマー;塩化
ビニルおよび臭化ビニル等のハロゲン化ビニル、塩化ビ
ニリデンなどのハロゲン化ビニリデンを挙げることがで
きる。
【0023】また、不飽和カルボン酸モノマーの具体的
な例としては、(メタ)アクリル酸、α-エチル(メ
タ)アクリル酸、クロトン酸、α-メチルクロトン酸、
α-エチルクロトン酸、イソクロトン酸、チグリン酸お
よびウンゲリカ酸等の付加重合性不飽和脂肪族モノカル
ボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸、メサコン酸、グルタコン酸およびヒドロムコン酸
等の付加重合性不飽和脂肪族ジカルボン酸を挙げること
ができる。
【0024】このような樹脂芯材粒子に架橋構造を形成
するには、多官能性モノマーを使用することができる。
多官能性モノマーの例としては、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、1,1,1-トリスヒドロキシメチル
エタンジアクリレート、1,1,1-トリスヒドロキシメチル
エタントリアクリレート、1,1,1-トリスヒドロキシメチ
ルプロパントリアクリレートおよびジビニルベンゼンを
挙げることができる。このような多官能モノマーとして
は、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートまたは
ジビニルベンゼンを使用することが特に好ましい。
【0025】芯材粒子が(メタ)アクリル系樹脂で形成
されている場合、(メタ)アクリル酸エステル系のモノ
マーを、通常は20〜100重量部、好ましくは40〜
100重量部、スチレン系モノマーを、通常は0重量部
以上20重量部未満、好ましくは0〜15重量部、ビニ
ル系モノマーを、通常は0〜50重量部、不飽和カルボ
ン酸モノマーを通常は0〜50重量部の量で(共)重合
させた共重合体が使用できる。
【0026】また、芯材粒子がスチレン系樹脂の場合、
スチレン系モノマーを、通常は20〜100重量部、好
ましくは40〜100重量部、(メタ)アクリル酸エス
テル系モノマーを、通常は0重量部以上20重量部未
満、好ましくは0〜15重量部、ビニル系モノマーを、
通常は0〜50重量部、不飽和カルボン酸モノマーを通
常は0〜50重量部の量で(共)重合させた共重合体が
使用できる。
【0027】また、芯材粒子が(メタ)アクリル酸エス
テル系モノマーとスチレン系モノマーとの共重合体であ
る場合、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーが、通
常は20〜80重量部、好ましくは40〜60重量部、
スチレン系モノマーが、通常は20〜80重量部、好ま
しくは40〜60重量部、ビニル系モノマーを、通常は
0〜50重量部、不飽和カルボン酸モノマーを通常は0
〜50重量部の量で(共)重合させた共重合体が使用で
きる。
【0028】このような重合体もしくは共重合体は、上
述した各種モノマーを従来公知の方法で重合して得るこ
とができ、重合方法としては、乳化重合、ソープフリー
乳化重合、懸濁重合などの方法を適宜採用することがで
きる。さらに、本発明ではこのような樹脂粒子に架橋構
造を形成するために、多官能モノマーを使用することが
好ましい。そして、芯材粒子の圧縮破壊強度を本発明の
ようにするためには、この多官能モノマーの使用量を調
整して適度に架橋構造を形成することができる。具体的
には上記のような圧縮破壊強度を達成するためには、多
官能モノマーを通常は5〜50重量部、好ましくは10
〜30重量部の量で使用するのが望ましい。
【0029】このような芯材粒子としては、圧縮破壊強
度が低く、堅く脆いという特性を有している粒子を用い
るのが好ましい。具体的には、本発明で用いる導電性粒
子を構成する芯材粒子として、ダイヤモンドヘッドを備
えた圧子と基台との間に粒子を配置して、負荷速度0.
158gf/秒、測定温度室温(23℃)の条件で測定し
た粒子の圧縮破壊強度が4kgf/mm2以下、好ましくは3k
gf/mm2以下である粒子を使用するのが好ましい。このよ
うな圧縮破壊強度を有する粒子を使用すると、異方導電
接着インキを印刷あるいは塗布した面を通常の圧力で圧
着することによってこの芯材粒子を圧潰することができ
る。なお、芯材粒子の圧縮破壊強度の下限値は、この粒
子がその形態を保持することができる程度に低くするこ
とができるが、この芯材粒子表面に導電性層を形成する
工程あるいは本発明の導電性粒子を絶縁性接着剤中に配
合して混合する工程および印刷あるいは塗布工程におけ
るこの粒子にかかる応力を考慮すると、その下限値は1
kgf/mm2以上にすることが好ましい。このような芯材粒
子は、加熱圧着の際に確実に圧潰するものであって、1
20〜170℃の温度で10〜30kg/cm2の圧力で1〜
10秒間加圧することにより非塑性的に圧潰され、圧力
を解除してもその形態はもとには戻らない。
【0030】なお、ここでいう「圧潰」とは、芯材粒子
が非塑性的に潰れていることを意味する。この芯材粒子
は、通常2〜50μm、好ましくは5〜30μmの平均
粒子径を有している。また、この芯材粒子のCV値は、
20%以下であることが好ましく、さらに15%以下で
あることが特に好ましい。即ち、本発明で用いる導電性
粒子の芯材粒子としては、粒子径が揃った粒子が好まし
く使用される。
【0031】芯材として用いる樹脂粒子の圧縮破壊強度
をこのような範囲内に調整する方法としては、上述した
ように多官能モノマーを使用して樹脂芯材粒子に架橋構
造を形成する方法が挙げられるが、他の方法を採用する
こともできる。例えば、使用する芯材粒子の1/3〜1
/100程度の粒子径を有する樹脂粒子を製造し、これ
らを凝集させて平均粒子径が2〜30μm程度の凝集粒
子を製造する。こうした凝集粒子は、個々の粒子が吸着
力等の比較的弱い係合力で結合されており、このような
凝集粒子の内圧縮破壊強度が、4kgf/mm2以下、好まし
くは3kgf/mm2以下の粒子を使用することができる。
【0032】また、中空樹脂粒子は例えば樹脂の厚さを
薄くすれば圧縮破壊強度を低くすることができ、例えば
中空樹脂粒子を形成する樹脂の厚さを薄くして圧縮破壊
強度を4kgf/mm2以下、好ましくは3kgf/mm2以下に調整
した中空樹脂粒子を使用することができる。さらに、こ
うした中空樹脂粒子の場合には、樹脂の厚さを調整する
代わりに、あるいは樹脂の厚さを調整すると共に、上述
のように多官能モノマーを共重合させることにより、圧
縮破壊強度を調整することもできる。
【0033】このような芯材粒子の表面には、金属層す
なわち導電性層が形成されている。導電性層は、導電性
金属、これらの金属を含有する合金、導電性セラミッ
ク、導電性金属酸化物またはその他の導電性材料から形
成されている。導電性金属の例としては、Zn、Al、
Sb、U、Cd、Ga、Ca、Au、Ag、Co、S
n、Se、Fe、Cu、Th、Pb、Ni、Pd、Be
およびMgなどを挙げることができる。また上記金属は
単独で用いてもよいし、2種類以上を用いてもよく、さ
らに他の元素、化合物(例えばハンダ)等を添加しても
よい。導電性セラミックの例としては、VO2、Ru
2O、SiC、ZrO2、Ta2N、ZrN、NbN、V
N、TiB2、ZrB、HfB2、TaB2、MoB2、C
rB2、B4C、MoB、ZrC、VCおよびTiCを挙
げることができる。また、上記以外の導電性材料として
カーボンおよびグラファイトのような炭素粒子、ならび
にITO等を挙げることができる。
【0034】このような導電性材料の中でも特に、導電
性層に金を含有させることが好ましい。導電性層に金を
含有させることにより、電気抵抗値が低くなると共に、
延展性および耐蝕性が良好になり、良好で安定な導電性
を得ることができる。また、金は硬度が低いので電極に
損傷を与えることも少ない。このような導電性層は、蒸
着法、イオンスパッタリング法、メッキ法、溶射法など
の物理的方法、官能基を有する樹脂芯材表面に導電性材
料を化学的に結合させる化学的方法、界面活性剤等を用
いて芯材の表面に導電性材料を吸着させる方法、芯材を
形成する際に導電性粒子を反応系に共存させて芯材の表
面に導電性粒子を析出させながら芯材と導電性層とを同
時に形成する方法などにより形成することができる。特
に無電解メッキ法によりこの導電性層を形成することが
好ましい。このような導電性層は単層で形成されていて
も、複数の層が積層して形成されていてもよい。特に、
Ni/金の2層構造、Ni/Pdの2層構造、Pdの1
層構造が好ましい。このような構造とすることで、耐蝕
性に優れ、電気抵抗値が低く安定な導電性が得られる。
【0035】このような導電性層の厚さは通常は0.0
1〜10.0μm、好ましくは0.05〜5μm、さらに
好ましくは0.2〜2μmの範囲内にあるのが望まし
い。さらにこのような複合粒子の表面には、絶縁性樹脂
からなる絶縁層が形成されているのが好ましい。絶縁層
を形成する方法として例えば、ハイブリダイゼーション
システムによりポリフッ化ビニリデンからなる不連続な
絶縁層を形成する方法の例を示すと、導電性粒子100
重量部に対して2〜8重量部のポリフッ化ビニリデンを
用い、85〜150℃の温度で5〜10分間処理する。
この絶縁層の厚さは通常は0.1〜0.5μm程度であ
る。なお、この絶縁層は導電性粒子の表面を不完全に被
覆するものであってもよい。絶縁層を形成することので
きる絶縁性樹脂としては、フッ素含有樹脂、(メタ)ア
クリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、
ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂などの絶縁性樹脂が挙げられるが、フッ素含有
樹脂であるのが特に好ましい。絶縁層を形成する樹脂と
して用いられるフッ素含有樹脂としては、四フッ化エチ
レン重合体(PTFE)、四フッ化エチレン−パーフロ
ロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、四フッ
化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、
三フッ化塩化エチレン重合体(PCTFE)、四フッ化
エチレン−エチレン共重合体(ETFE)、三フッ化塩
化エチレン−エチレン共重合体(ECTFE)、フッ化
ビニリデン重合体(PVDF)などが好ましく用いら
れ、特にPTFE及びPVDFが好ましく用いられる。
【0036】本発明で用いる導電性粒子は、その粒子径
を特に制限するものではなく、本発明の異方導電接着イ
ンキ中に良好に分散し、該インキを印刷または塗布する
のに支障のない粒子径であって、該インキを用いて電気
的接続を行う場合には良好な導電性をもたらす粒子径で
あればよいが、該インキを用いた印刷が、スクリーン印
刷である場合には、スクリーンのメッシュを通過し得る
粒子径であることが肝要である。このような導電性粒子
の粒子径は、通常1〜40μm、好ましくは5〜30μm
であることが望ましい。
【0037】また本発明で用いる導電性粒子は、異方導
電接着インキ中における配合量を特に規定するものでは
なく、良好な導電性を示す量で配合されていればよい
が、通常、後述するアクリル系ポリマー100重量部に
対して10〜60重量部、好ましくは20〜40重量
部、特に好ましくは25〜35重量部程度配合されてい
るのが望ましい。
【0038】本発明の異方導電接着インキの成分として
用いるアクリル系ポリマーとしては、(メタ)アクリル
酸エステルと、これと共重合可能な反応性二重結合を有
する化合物との共重合体を挙げることができる。ここで
使用される(メタ)アクリル酸エステルの例としては、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレ
ート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、クロロ-2-ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メ
タ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートおよび
グリシジル(メタ)アクリレートを挙げることができ
る。
【0039】上記のような(メタ)アクリル酸エステル
と共重合可能な反応性二重結合を有する化合物の例とし
ては、不飽和カルボン酸モノマー、スチレン系モノマー
およびビニル系モノマー等を挙げることができる。ここ
で不飽和カルボン酸モノマーの例としては、アクリル
酸、(メタ)アクリル酸、α-エチルアクリル酸、クロ
トン酸、α-メチルクロトン酸、α-エチルクロトン酸、
イソクロトン酸、チグリン酸およびウンゲリカ酸などの
付加重合性不飽和脂肪族モノカルボン酸;マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グ
ルタコン酸およびジヒドロムコン酸などの付加重合性不
飽和脂肪族ジカルボン酸を挙げることができる。
【0040】また、スチレン系モノマーの例としては、
スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメ
チルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、ト
リエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレ
ン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチ
ルスチレン等のアルキルスチレン;フロロスチレン、ク
ロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレンおよ
びヨードスチレンなどのハロゲン化スチレン;さらに、
ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチ
レンを挙げることができる。
【0041】さらに、ビニル系モノマーの例としては、
ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾー
ル、ジビニルベンゼン、ビニルアセテートおよびアクリ
ロニトリル;ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレ
ン等の共役ジエンモノマー;塩化ビニルおよび臭化ビニ
ル等のハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン等のハロゲン
化ビニリデンを挙げることができる。
【0042】本発明の異方導電性インキの成分であるア
クリル系ポリマーは、上記の(メタ)アクリル酸エステ
ルを通常は51〜100重量%、好ましくは70〜99
重量%、これ以外のモノマーを通常は0〜49重量%、
好ましくは1〜30重量%の割合で共重合させて製造す
ることができる。このようなアクリル系ポリマーは、塊
状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの方法によ
り製造することができる。例えば溶液重合の場合、上記
単量体を有機溶剤と混合し、この混合液を窒素ガスのよ
うな不活性ガス置換された反応器中で反応させることに
より製造することができる。ここで使用される有機溶媒
の例としては、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化
水素類、n-ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル
および酢酸ブチル等のエステル類、n-プロピルアルコー
ルおよびi-プロピルアルコール等の脂肪族アルコール
類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよ
びシクロヘキサノン等のケトン類を挙げることができ
る。上記反応で有機溶媒は(メタ)アクリル系ポリマー
形成原料100重量部に対して、通常は、100〜50
0重量部の量で使用される。
【0043】この反応は、重合開始剤の存在下に加熱す
ることにより行われる。ここで使用される反応開始剤の
例としては、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイル
パーオキサイド、ジ-tert-ブチルパーオキサイドおよび
クメンハイドロパーオキサイド等を挙げることができ
る。この重合開始剤は、(メタ)アクリル系樹脂接着剤
形成原料100重量部に対して通常は0.01〜5重量
部の量で使用される。
【0044】上記のような有機溶剤中における重合反応
は、反応液を通常は60〜75℃に加熱し、通常は2〜
10時間、好ましくは4〜8時間行われる。こうして製
造されたアクリル系ポリマーは、反応溶剤から分離して
使用することもできるが、生成した樹脂を有機溶剤に溶
解または分散させた状態で使用することが好ましい。塊
状重合により製造したアクリル系ポリマーは、有機溶剤
に溶解または分散させた状態で使用することができ、懸
濁重合または乳化重合で製造したアクリル系ポリマー
は、乾燥などにより水と分離した後に有機溶剤に溶解ま
たは分散させた状態で使用することができる。
【0045】例えば上記のようにして製造されたアクリ
ル系ポリマーについて、200℃の温度で測定した弾性
率は、通常は104〜107dyn/cm2の範囲内にあり、ま
た、重量平均分子量は通常は20万〜200万の範囲内
にある。このようなアクリル系ポリマーは、良好な絶縁
性および基板などへの接着性を示す。
【0046】本発明の異方導電接着インキの成分として
用いるシリカ粉末は、一次粒子径が0.001〜0.5
μm、好ましくは0.05〜0.4μm、特に好ましくは
0.1〜0.3μmであるのが望ましい。このようなシ
リカ粉末の異方導電接着インキ中における配合量は、特
に限定されるものではないが、通常、アクリル系ポリマ
ー100重量部に対して1〜30重量部、好ましくは2
〜20重量部、特に好ましくは5〜10重量部程度配合
されているのが望ましい。
【0047】また、本発明の異方導電接着インキの成分
として用いるシリコーン樹脂粉末は、粒子径が0.5〜
10μm、好ましくは1〜8μm、特に好ましくは2〜5
μmであるのが望ましい。このようなシリコーン樹脂粉
末の異方導電接着インキ中における配合量は、特に限定
されるものではないが、通常、アクリル系ポリマー10
0重量部に対して10〜100重量部、好ましくは20
〜80重量部、特に好ましくは40〜60重量部程度配
合されているのが望ましい。
【0048】本発明の異方導電接着インキの成分であ
る、分子内に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する
化合物は、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エト
キシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,1,1-トリ
スヒドロキシメチルエタンジアクリレート、1,1,1-トリ
スヒドロキシメチルエタントリアクリレート、1,1,1-ト
リスヒドロキシメチルプロパントリアクリレートおよび
ジビニルベンゼンなどが挙げられ、このうち(メタ)ア
クリロイル基を3個以上有する化合物を用いるのが好ま
しく、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが特に
好ましい。
【0049】本発明の異方導電接着インキが、このよう
な、分子内に(メタ)アクリロイル基を2個以上含有す
る化合物を含有する場合には、その含有量は特に限定さ
れるものではないが、通常、アクリル系ポリマー100
重量部に対して10〜80重量部、好ましくは15〜6
0重量部、特に好ましくは20〜40重量部程度配合さ
れているのが望ましい。
【0050】このような、分子内に(メタ)アクリロイ
ル基を2個以上含有する化合物は、重合することによっ
て、アクリル系ポリマーと絡み合って、立体構造を制御
していると考えられ、耐湿抵抗値に優れるなどの効果を
示す。本発明の異方導電接着インキの成分として、上述
した粒子径を有する、シリカ粉末およびシリコーン樹脂
粉末、および分子内に(メタ)アクリロイル基を2個以
上含有する化合物を用いることによって、本発明の異方
導電接着インキ中の各成分を良好に分散させることがで
き、本発明の異方導電接着インキをスクリーン印刷に用
いた場合の印刷適性を良好なものとすることができる。
また、印刷または塗布した該インキを用いて、接着を行
う場合に、気泡(ボイド)が発生するのを抑制すること
ができ、安定した導電性を付与することができる。
【0051】本発明の異方導電接着インキは、上記各成
分を含有し、インキとして好適に使用できる粘度に適宜
調整して用いることができる。本発明の異方導電接着イ
ンキの25℃における粘度は、通常50〜500ポイ
ズ、好ましくは100〜400ポイズ、特に好ましくは
150〜300ポイズ程度であるのが望ましい。本発明
の異方導電接着インキは、インキ特性、導電特性、接着
性などの本発明の優れた特性を損なわない範囲で、他の
ポリマーおよびモノマー、重合開始剤、粘着付与剤、架
橋剤、反応性希釈剤、酸化防止剤、腐食防止剤、他の充
填剤などの各種添加剤など、上述した成分以外の他の成
分を含有することができる。
【0052】本発明の異方導電接着インキは、重合開始
剤を含有してもよい。重合開始剤としては、分子内に
(メタ)アクリロイル基を有する化合物の重合開始剤と
なるものが好ましく用いられ、熱重合開始剤を用いても
よく、光重合開始剤を用いてもよい。熱重合開始剤とし
ては、アゾビスイソブチロニトリルおよびアゾビスジメ
チルバレロニトリルなどのアゾ系開始剤、ベンゾイルパ
ーオキサイドおよびクメンハイドロパーオキサイドなど
の過酸化物系開始剤などを挙げることができる。光重合
開始剤としては、アセトフェノンおよびジメトキシフェ
ニルアセトフェノンなどのアセトフェノン類、ベンゾイ
ンおよびベンゾインメチルエーテルなどのベンゾインエ
ーテル類、ケトン類、チオキサンソン類およびケタール
類などを挙げることができる。さらに、電子線などのエ
ネルギー線を照射して、分子内に(メタ)アクリロイル
基を2個以上有する化合物を硬化、重合させてもよい。
これらの重合開始剤のうち、アゾビスイソブチロニトリ
ルおよびアゾビスジメチルバレロニトリルなどのアゾ系
重合開始剤を用いるのが好ましい。
【0053】本発明の異方導電接着インキが、このよう
な重合開始剤を含有する場合には、その含有量は特に限
定されるものではないが、通常、分子内に(メタ)アク
リロイル基を2個以上有する化合物100重量部に対し
て0.01〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量
部、特に好ましくは1〜5重量部程度配合されているの
が望ましい。
【0054】さらに、本発明の異方導電接着インキは、
粘着付与剤を含有してもよい。粘着付与剤としては、絶
縁性であって、本発明の異方導電接着インキの粘着性を
向上させることのできるものであれば特に限定されるこ
となく使用することができる。このような粘着付与剤の
例としては、ロジン、ロジン誘導体およびテルペン樹脂
などの天然樹脂系粘着付与樹脂、石油樹脂、クマロン・
インデン樹脂、スチレン樹脂、フェノール系樹脂および
キシレン系樹脂などの合成樹脂系粘着付与樹脂が挙げら
れるが、このうち軟化点が高いものが好ましく、テルペ
ン樹脂またはキシレン系樹脂を用いるのが特に好まし
い。本発明の異方導電接着インキがこのような粘着付与
剤を含有する場合には、粘着付与剤がアクリル系ポリマ
ーと相補的に作用して、良好な粘着性を示すため好まし
い。
【0055】本発明の異方導電接着インキが、このよう
な粘着付与剤を含有する場合には、その含有量は特に限
定されるものではないが、通常、アクリル系ポリマー1
00重量部に対して5〜50重量部、好ましくは10〜
40重量部、特に好ましくは20〜40重量部程度配合
されているのが望ましい。このような異方導電接着イン
キの粘度は、該インキに溶剤を含有させ、含有量を調節
することによって適宜制御することができる。
【0056】本発明の異方導電性接着インキに含有させ
ることのできる溶剤の種類は、特に限定されるものでは
なく、使用するアクリル系ポリマーを溶解できる溶剤を
いずれも好ましく用いることができるが、たとえば、ト
ルエン、キシレン、酢酸エチル、n−ブチルアルコー
ル、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルカル
ビトール、カルビトールアセテートおよびイソホロンな
どが挙げられ、このうち、トルエン、酢酸エチルおよび
イソホロンなどを用いるのが好ましい。
【0057】使用する溶剤の量は、異方導電接着インキ
を構成する溶剤以外の成分および配合比によって異なる
ものであり、本発明の異方導電接着インキが上述した好
ましい粘度となる量で用いられるのが望ましいが、たと
えば、溶剤がトルエンである場合には、アクリル系ポリ
マー100重量部に対して、通常100〜500重量
部、好ましくは150〜400重量部程度用いるのが好
ましく、溶剤がイソホロンである場合には、アクリル系
ポリマー100重量部に対して、通常100〜500重
量部、好ましくは150〜400重量部程度用いるのが
好ましい。
【0058】本発明の異方導電接着インキは、繰り返し
印刷性に優れており、塗布、スクリーン印刷、グラビア
印刷などに使用できるが、特にスクリーン印刷に好適で
ある。本発明の異方導電接着インキをスクリーン印刷に
使用する場合には、該インキ中の固体分散成分が、スク
リーンのメッシュよりも小さな粒子径であることが肝要
である。言い換えれば、本発明の異方導電接着インキを
スクリーン印刷に使用する場合には、該インキ中に含有
されている最大粒子径成分が通過するメッシュ幅のスク
リーンを用いることが肝要である。
【0059】本発明の異方導電接着インキは、ガラス基
板などの硬質基板を2枚対面させ、2枚の硬質基板上に
それぞれ形成されている配線パターン間を異方導電接続
するときに用いることはもちろん、樹脂フィルム基板な
どの柔軟性を有する基板を2枚対面させ、2枚の柔軟性
を有する基板上にそれぞれ形成されている配線パターン
間を異方導電接着するときにも好適に使用することがで
き、また、硬質基板法に形成されている配線パターン
と、柔軟性を有する基板上に形成されている配線パター
ンとを異方導電接着するときにも使用することができ
る。本発明の異方導電接着インキは、このような用途の
うち、特に、PET製フィルムなどのポリマーフィルム
を基板として用いた液晶表示素子の作製に好ましく用い
られる。
【0060】<液晶表示装置>本発明の液晶表示装置
は、樹脂基板を用いた液晶表示素子の外部引き出し用配
線電極と所定デバイス用のフレキシブル配線電極とが、
上記異方導電接着インキを用いて接続されている。液晶
表示素子は、たとえば、第1のポリマーフィルム基板
(下側基板)と、第2のポリマーフィルム基板(上側基
板)との、2枚のポリマーフィルム基板を用いて形成さ
れた液晶表示素子用基板と、その外部引出し用配線電極
とから構成され、その外部引き出し用配線電極は、片側
電極取り出し式であっても、両側電極取り出し式であっ
てもよい。
【0061】本発明の液晶表示装置では、このような液
晶表示素子の外部引き出し用配線電極と、駆動回路デバ
イス用のフレキシブル配線電極端子とが、上述の本発明
の異方導電接着インキを介して接続されており、この接
続は、通常熱圧着による接続である。接続部において、
異方導電接着インキ中の導電性粒子により、液晶表示素
子の外部引き出し用配線電極と、駆動回路デバイス用の
フレキシブル配線電極端子との対向する各電極同士が電
気的に接続されて導通し、また、異方導電接着インキ中
のアクリル系ポリマーおよびその他の粘着付与剤等によ
り、液晶表示素子の外部引き出し用配線電極と、駆動回
路デバイス用のフレキシブル配線電極端子との基材同士
が接着されている。
【0062】このとき、液晶表示素子の外部引き出し用
配線電極中の並列する電極同士、または、駆動回路デバ
イス用のフレキシブル配線電極端子中の並列する電極同
士は、異方導電接着インキ中のアクリル系ポリマーなど
の絶縁性成分により良好な絶縁性が確保され、短絡を生
じない。本発明の液晶表示装置は、コンピューターディ
スプレイ、携帯電話の表示器などの各種ディスプレイと
して使用することができる。 <液晶表示装置の製造方法>本発明の液晶表示装置の製
造方法は、樹脂基板を用いた液晶表示素子の外部引き出
し用配線電極上に、上記異方導電接着インキを用いてス
クリーン印刷する工程と、印刷された異方導電接着イン
キ上に、所定デバイス用のフレキシブル配線電極を接続
する工程とを有している。そしてこのような工程によっ
て、上述した本発明の液晶表示装置を製造することがで
きる。
【0063】スクリーン印刷する工程においては、用い
るスクリーンを、異方導電接着インキ中の固形成分の最
大粒径よりも大きなメッシュのものとするのが好まし
い。また、上記異方導電接着インキを用いてスクリーン
印刷する工程のあと、印刷された異方導電接着インキ上
に所定デバイス用のフレキシブル配線電極を接続する工
程の前には、乾燥を行い、異方導電接着インキ中の溶剤
成分を充分に除去するのが好ましい。
【0064】さらにスクリーン印刷工程においては、印
刷された異方導電接着インキが、乾燥後において、樹脂
基板を用いた液晶表示素子の外部引き出し用配線電極
と、所定デバイス用のフレキシブル配線電極とを接着す
るのに充分な厚さとなるように印刷するのが望ましい。
このスクリーン印刷工程は、一段階で行うのが好ましい
が、多段階で行ってもよい。
【0065】印刷された異方導電接着インキ上に、所定
デバイス用のフレキシブル配線電極を接続する工程は、
樹脂基板を用いた液晶表示素子の外部引き出し用配線電
極と、所定デバイス用のフレキシブル配線電極とが異方
導電接着インキにより接着される条件であれば、熱圧
着、光重合硬化などどのような方法によってもよいが、
熱圧着により行うのが好ましい。
【0066】接続工程を熱圧着により行う場合には、そ
の条件は特に限定されるものではないが、通常100〜
180℃、好ましくは120〜140℃程度の温度で、
通常0.5〜5MPa、好ましくは1〜4MPa程度の圧力
で、通常3〜60秒、好ましくは5〜20秒の条件で行
うことができる。このような本発明の液晶表示装置の製
造方法によれば、樹脂基板を用いた液晶表示素子の外部
引き出し用配線電極と、異方導電接着剤をテープ状ある
いはシート状に形成することなく、所定デバイス用のフ
レキシブル配線電極との間に異方導電接着成分を装着す
ることができ、液晶表示装置の製造工程を簡略化するこ
とができる。
【0067】とくに、樹脂基板を用いた液晶表示素子の
外部引き出し用配線電極が、印刷により形成される場合
には、異方導電接着インキを用いてスクリーン印刷する
工程を続けて行うことができ、別途用意したテープ状あ
るいはシート状の異方導電接着剤を用いる場合と比較し
て、工程が簡略化され、製造に要する時間および経費を
大幅に節減することができる。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、成分を安定して高度に
分散し、印刷により使用することができ、対向する電極
間に良好な導電接続を形成することのできる、異方導電
接着インキを提供することができ、特にスクリーン印刷
による使用に好適で、連続印刷性に優れた異方導電接着
インキを提供することができる。そして本発明によれ
ば、異方導電接着剤をテープ状あるいはシート状に形成
することなく、印刷により用いることができる。
【0069】また、本発明は、このような異方導電接着
インキを用いた液晶表示装置およびその製造方法を提供
することができる。
【0070】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。以下の実施例および比較例において、繰
返し印刷性、初期導通抵抗値、耐湿導通抵抗値、圧着後
外観、初期接着力および耐熱接着力は、以下の方法によ
り測定あるいは評価した。
【0071】繰返し印刷性 23℃、相対湿度65%にて、シルクスクリーン(20
mm×35mm、10個/1シート)を用いて、500μm
のピッチの電気配線(銀配線)が印刷されたPET製フ
ィルム表面に、印刷速度40ショット/10分にて連続
印刷を行い、目視にて印刷物上に糸引きによる糸が確認
できるまでのショット数を測定した。
【0072】初期導通抵抗値 加熱圧着後、23℃で1日間放置した後の接着シートに
ついて、接着により導通された2ピン間の導通抵抗値を
測定した。耐湿導通抵抗値 加熱圧着後、60℃、相対湿度90%の条件で、10日
間静置した後の接着シートについて、接着により導通さ
れた2ピン間の導通抵抗値を測定した。
【0073】圧着後外観 加熱圧着後の接着シートについて、光学顕微鏡を用い
て、PET製フィルム回路側から、接着シート外観および
導電粒子の圧潰度を下記の基準で評価した。 ・接着シート外観 ◎:樹脂シート内に気泡の発生がない ×:電極間に10個以上の気泡が発生 ・導電粒子の圧潰度 ◎:粒子の潰れ性良好 ○:粒子表面に著しくクラックが発生 △:粒子表面にクラックが発生初期接着力 加熱圧着後の接着シートについて、23℃で1日間静置
した後、引張速度50mm/分で10mm幅における90°
剥離強さを測定した。
【0074】耐熱接着力 加熱圧着後の接着シートについて、80℃、乾燥条件下
で10日間静置した後、引張速度50mm/分で10mm幅
における90°剥離強さを測定し、初期接着力と比較し
た。
【0075】
【実施例1】<アクリル系ポリマーの調製>攪拌機、還
流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置
に、アクリル酸メチル78重量部、アクリル酸2−エチ
ルヘキシル15重量部、アクリル酸7重量部、酢酸エチ
ル105重量部およびトルエン25重量部を導入し、次
いでアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を添加し
て、窒素ガス気流中70℃にて4時間、重合反応を行っ
た。
【0076】反応終了後、イソホロンにて希釈して、固
形分が30重量%となるように調製したところ、25℃
における粘度が200ポイズ、GPCによる重量分子量
が50万であるアクリル系ポリマー溶液を得た。 <メッキ粒子の調製>攪拌器、還流冷却器、温度計およ
び窒素導入管を備えた反応装置にて、スチレン100重
量部に対して5重量部のジビニルベンゼンで架橋された
ポリスチレン粒子を、懸濁重合により得た。
【0077】得られたポリスチレン粒子に、無電解メッ
キ法により、0.4μmのニッケル層をコーティング
し、さらに無電解メッキ法により0.1μmの金をコー
ティングした。 <シリコーン複合粒子の調製>シリコーン樹脂粒子(ト
スパール120、粒子径2.0μm、東芝シリコン製)
表面上に、フッ化ビニリデン粒子(カイナー461、粒
子径0.3μm、JSR製)を、ハイブリダイゼーショ
ンシステム(奈良機械製作所 NHS−1)を用いてコ
ーティングし、シリコーン複合粒子を得た。 <異方導電接着インキの調製>前記重合体溶液100重
量部に、シリカ粒子(1次粒子径0.02μm、2次粒
子径1.5μm、R−972、日本エアロジル製)1.8
重量部、前記シリコーン複合粒子14.7重量部を投入
し、ミキサーにて攪拌混合した。さらに、前記メッキ粒
子を8.7重量部加え、ミキサーにて攪拌混合を行っ
た。さらに、ペンタエリスリトールテトラアクリレート
7重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.6重量部、
キシレン樹脂(HP−150、三菱瓦斯化学製)8.4重量
部およびイソホロン50重量部を投入し、同様にミキサ
ーにて攪拌混合して、異方導電性接着インキを得た。
【0078】得られた異方導電性接着インキの25℃に
おける粘度は、200ポイズであった。 <印刷>500μmのピッチの電気配線(銀配線)が印
刷されている、厚さ50μmのPET製フィルム表面に、シ
ルクスクリーン(20mm×35mm、10個/1シート)
を用いて、前記異方導電接着インキを印刷し、熱風循環
式乾燥機を用いて80℃で15分間乾燥を行い、異方導
電接着インキが印刷されたコネクターを得た。また、印
刷速度40ショット/10分にて連続印刷を行った。こ
のとき印刷性(繰返し印刷性)を上述の方法で評価し
た。結果を表1に示す。 <接着>上述のようにして得られた、銀配線に異方導電
性接着剤の印刷されたコネクター(印刷サイズ:20mm
×35mm)と、一方の面にITO電極が形成されている
プラスチックフィルムとを、銀配線とITO電極とが対
向するように配置し、130℃×30kg/cm2×10秒の
条件(接着条件[I])および160℃×30kg/cm2×
5秒の条件(接着条件[II])でそれぞれ加熱圧着し
た。得られた圧着後の電極について、初期導通抵抗値、
耐湿導通抵抗値、圧着後外観、初期接着力および耐熱接
着力について、それぞれ上述の方法により評価した。結
果を表1に示す。
【0079】
【実施例2】実施例1において、アクリル系ポリマーの
調製時に、アクリル酸2−エチルヘキシルの代わりにア
クリル酸ブチルを使用したことの他は、実施例1と同様
にして異方導電接着インキの調製を行い、印刷および接
着を行って同様に評価した。結果を表1に示す。なお、
調製した異方導電接着インキの25℃における粘度は、
200ポイズであった。
【0080】
【実施例3】実施例1において、シリコーン複合粒子の
代わりに、シリコーン樹脂粒子(トスパール120、粒
子径2.0μm、東芝シリコン製)を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして、異方導電接着インキの調製
を行い、印刷および接着を行って同様に評価した。結果
を表1に示す。なお、調製した異方導電接着インキの2
5℃における粘度は、200ポイズであった。
【0081】
【比較例1】実施例1において、異方導電接着インキの
調製時に、ペンタエリスリトールテトラアクリレートを
用いる代わりに、アクリル酸ブチルを使用したこと以外
は、実施例1と同様にして、異方導電接着インキの調製
を行い、印刷および接着を行って同様に評価した。結果
を表1に示す。なお、調製した異方導電接着インキの2
5℃における粘度は、200ポイズであった。
【0082】
【比較例2】実施例1において、異方導電接着インキの
製造時に、シリコーン複合粒子を用いなかったことの他
は、実施例1と同様にして、異方導電接着インキの調製
を行い、印刷および接着を行って同様に評価した。結果
を表1に示す。なお、調製した異方導電接着インキの2
5℃における粘度は、120ポイズであった。
【0083】
【比較例3】実施例1において、異方導電接着インキの
製造時に、シリカ粒子を用いなかったことの他は、実施
例1と同様にして、異方導電接着インキの調製を行い、
印刷および接着を行って同様に評価した。結果を表1に
示す。なお、調製した異方導電接着インキの25℃にお
ける粘度は、150ポイズであった。
【0084】
【比較例4】実施例1において、異方導電接着インキの
製造時に、シリカ粒子として1次粒子が1μm以上ある
粒子(ニップシールMT‐10、日本シリカ工業製)を
用たことの他は、実施例1と同様にして、異方導電接着
インキの調製を行い、印刷および接着を行って同様に評
価した。結果を表1に示す。なお、調製した異方導電接
着インキの25℃における粘度は、155ポイズであっ
た。
【0085】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 GA48 GA49 GA50 GA51 HA14 HA25 MA10 MA32 MA35 NA16 NA27 NA28 NA29 4J039 AB08 AD03 AD04 AD10 AD18 AD19 AD21 AD23 AE01 AE02 AE11 AE13 BA06 BA21 BE26 BE27 BE29 BE33 EA03 EA05 EA24 FA07 GA10 5G301 DA10 DA29 DA36 DA42 DD03 5G307 HA02 HB06 HC01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性粒子と、 アクリル系ポリマーと、 粒子径0.001〜0.5μmのシリカ粉末と、 粒子径0.5〜10μmのシリコーン樹脂粉末と、 分子内に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合
    物とを含有することを特徴とする、異方導電接着イン
    キ。
  2. 【請求項2】25℃における粘度が50〜500ポイズ
    である、請求項1に記載の異方導電接着インキ。
  3. 【請求項3】導電性粒子が、樹脂芯材表面に導電性層が
    形成されてなる粒子である、請求項1または2に記載の
    異方導電接着インキ。
  4. 【請求項4】導電性粒子が、樹脂芯材表面に金属層が形
    成され、該金属層表面に樹脂層が形成されてなる金属含
    有樹脂粒子である、請求項1または2に記載の異方導電
    接着インキ。
  5. 【請求項5】導電性粒子が、樹脂芯材表面に金属層が形
    成され、該金属層表面にフッ素樹脂微粉体が固定されて
    なる金属含有樹脂粒子である、請求項1または2に記載
    の異方導電接着インキ。
  6. 【請求項6】導電性粒子を、アクリル系ポリマー100
    重量部に対して10〜60重量部含有する、請求項1〜
    5のいずれかに記載の異方導電接着インキ。
  7. 【請求項7】前記シリカ粉末を、アクリル系ポリマー1
    00重量部に対して1〜30重量部含有する、請求項1
    〜6のいずれかに記載の異方導電接着インキ。
  8. 【請求項8】前記シリコーン樹脂粉末を、アクリル系ポ
    リマー100重量部に対して10〜100重量部含有す
    る、請求項1〜7のいずれかに記載の異方導電接着イン
    キ。
  9. 【請求項9】分子内に(メタ)アクリロイル基を2個以
    上有する化合物を、アクリル系ポリマー100重量部に
    対して10〜80重量部含有する、請求項1〜8に記載
    の異方導電接着インキ。
  10. 【請求項10】重合開始剤を含有する、請求項1〜9の
    いずれかに記載の異方導電接着インキ。
  11. 【請求項11】粘着付与剤を含有する、請求項1〜10
    のいずれかに記載の異方導電接着インキ。
  12. 【請求項12】インキがスクリーン印刷用インキであ
    る、請求項1〜11のいずれかに記載の異方導電接着イ
    ンキ。
  13. 【請求項13】樹脂基板を用いた液晶表示素子の外部引
    き出し用配線電極と所定デバイス用のフレキシブル配線
    電極とが、請求項1〜12のいずれかに記載の異方導電
    接着インキを用いて接続されていることを特徴とする液
    晶表示装置。
  14. 【請求項14】樹脂基板を用いた液晶表示素子の外部引
    き出し用配線電極上に、請求項1〜12のいずれかに記
    載の異方導電接着インキを用いてスクリーン印刷する工
    程と、 印刷された異方導電接着インキ上に、所定デバイス用の
    フレキシブル配線電極を接続する工程とを有することを
    特徴とする、液晶表示装置の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005336274A (ja) * 2004-05-26 2005-12-08 Arakawa Chem Ind Co Ltd 活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物および印刷物
JP2009242768A (ja) * 2008-02-29 2009-10-22 Admatechs Co Ltd 光線反射塗料及びその製造方法
JP2010277996A (ja) * 2009-04-28 2010-12-09 Hitachi Chem Co Ltd 異方導電粒子
WO2020230842A1 (ja) * 2019-05-14 2020-11-19 積水化学工業株式会社 樹脂粒子、導電性粒子、導電材料及び接続構造体

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