JPH08316802A - 多相クロック信号形成装置 - Google Patents

多相クロック信号形成装置

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Publication number
JPH08316802A
JPH08316802A JP7119432A JP11943295A JPH08316802A JP H08316802 A JPH08316802 A JP H08316802A JP 7119432 A JP7119432 A JP 7119432A JP 11943295 A JP11943295 A JP 11943295A JP H08316802 A JPH08316802 A JP H08316802A
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JP
Japan
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signal
frequency
section
phase
clock signal
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Pending
Application number
JP7119432A
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English (en)
Inventor
Teruhiko Kori
照彦 郡
Satoshi Tsuchiya
聡 土屋
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP7119432A priority Critical patent/JPH08316802A/ja
Publication of JPH08316802A publication Critical patent/JPH08316802A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • H04L7/02Speed or phase control by the received code signals, the signals containing no special synchronisation information
    • H04L7/033Speed or phase control by the received code signals, the signals containing no special synchronisation information using the transitions of the received signal to control the phase of the synchronising-signal-generating means, e.g. using a phase-locked loop
    • H04L7/0337Selecting between two or more discretely delayed clocks or selecting between two or more discretely delayed received code signals

Landscapes

  • Manipulation Of Pulses (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】比較的低い周波数の基準信号を用いて、位相が
相違する複数のクロック信号を、周囲温度の変化,電源
電圧の変動等に伴う相互位相差の変動が良好に抑制され
る状態のもとに発生させることができるものとする。 【構成】環状縦続接続された4個のインバータ43A〜
43Dを含んで成るリング発振器形成部44及び周波数
制御部45を含む電圧制御発振部46と、4個のインバ
ータ43A〜43Dのうちの一つから得られる出力パル
ス信号が分周されて得られる分周出力パルス信号と基準
周波数信号発生部41からの信号との位相比較を行う位
相比較部42と、位相比較部42からの比較出力信号に
基づいて得られる制御電圧信号を周波数制御部45に供
給するLPF48と、4個のインバータ43A〜43D
から夫々得られる4つの出力パルス信号を、相互に位相
を異にする多相クロック信号として取り出す出力端子5
0A〜50Dとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、周波数を同一とし、相
互に異なる位相を有する複数のクロック信号を発生する
多相クロック信号形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタルデータを、相異なる第1のレ
ベル及び第2のレベルの遷移間の間隔であるレベル反転
間隔の羅列をもってあらわし、そのレベル反転間隔につ
いての最大値及び最小値が規定されたものとされる、ラ
ン・レングス・リミッテッド・コード変調方式のもとに
形成されたパルスコード変調信号についての復調、即
ち、ラン・レングス・リミッテッド・コード変調方式の
もとに形成されたパルスコード変調信号によりあらわさ
れるディジタルデータの再生が行われるにあたっては、
パルスコード変調信号における基本周期(クロック周
期)に同期したクロック信号が形成され、そのクロック
信号によりパルスコード変調信号に係るディジタルデー
タが検出される手法がとられるのが一般的である。
【0003】ラン・レングス・リミッテッド・コード変
調方式のもとに形成されたパルスコード変調信号にあっ
ては、各レベル反転間隔が、例えば、同期データとディ
ジタルデータの単位としての“0”及び“1”とに夫々
応じたものとされ、“0”及び“1”の夫々に対応する
レベル反転間隔の配列状況によってディジタルデータが
あらわされる。従って、ラン・レングス・リミッテッド
・コード変調方式のもとに形成されたパルスコード変調
信号についての復調は、そのパルスコード変調信号にお
ける各レベル反転間隔が、同期データ,“0”及び
“1”のうちのいずれに相当するものであるのかについ
ての検出がなされることにより行われる。
【0004】上述の如くのラン・レングス・リミッテッ
ド・コード変調方式のもとに形成されたパルスコード変
調信号についての復調が行われるにあたっては、用いら
れるクロック信号の周波数を比較的低いもので足りるよ
うにする場合、例えば、周波数が同一であって、位相が
順次π/2ずつ相違する4種のクロック信号が必要とさ
れることになる。このような周波数を同一とし、相互に
位相が相違する複数のクロック信号を得るに際しては、
いくつかの方法が提案されている。
【0005】例えば、図3は、3個のD−フリップ・フ
ロップ(D−FF)を用いて、周波数が同一であって、
位相が順次π/2ずつ相違する4相のクロック信号を得
る従来の多相クロック信号形成装置の例を示す。この図
3に示される多相クロック信号形成装置においては、所
定の周波数を有した、図4のAに示される如くの、基準
クロック信号CK1を発生する基準クロック信号発生部
11が備えられている。さらに、基準クロック信号発生
部11からの基準クロック信号CK1に対して1/4分
周を行う分周部12、及び、基準クロック信号CK1が
各々のクロック端に供給されて、基準クロック信号CK
1の各立上りエッジに応じて出力状態設定が行われる3
個のD−FF13,14及び15が設けられている。
【0006】そして、分周部12から、基準クロック信
号CK1が1/4分周されて得られる、周波数が基準ク
ロック信号CK1の周波数の1/4とされた、図4のB
に示される如くの、パルス信号CAが送出される。分周
部12からのパルス信号CAは、D−FF13の入力端
Dに供給され、それにより、D−FF13の出力端Qか
ら、パルス信号CAに対して基準クロック信号CK1の
1周期分だけ位相が遅れた、図4のCに示される如く
の、パルス信号CBが送出される。D−FF13の出力
端Qからのパルス信号CBは、D−FF14の入力端D
に供給され、それにより、D−FF14の出力端Qか
ら、パルス信号CBに対して基準クロック信号CK1の
1周期分だけ位相が遅れた、図4のDに示される如く
の、パルス信号CCが送出される。さらに、D−FF1
4の出力端Qからのパルス信号CCは、D−FF15の
入力端Dに供給され、それにより、D−FF15の出力
端Qから、パルス信号CCに対して基準クロック信号C
K1の1周期分だけ位相が遅れた、図4のEに示される
如くの、パルス信号CDが送出される。
【0007】パルス信号CAが基準クロック信号CK1
に1/4分周が施されることにより得られているので、
パルス信号CK1,CA,CB,CC及びCDが、順
次、基準クロック信号CK1の1周期分ずつ、従って、
π/2ずつ遅れた位相を有するものとされる。そして、
分周部12の出力端に得られるパルス信号CA、及び、
D−FF13,14及び15の出力端Qに夫々得られる
パルス信号CB,CC及びCDが、周波数が同一であっ
て、位相が順次π/2ずつ相違する4相のクロック信号
として、4個の出力端子16,17,18及び19に夫
々導出される。
【0008】また、図5も、3個のD−フリップ・フロ
ップ(D−FF)を用いて、周波数が同一であって、位
相が順次π/2ずつ相違する4相のクロック信号を得る
従来の多相クロック信号形成装置の例を示す。この図5
に示される多相クロック信号形成装置においては、所定
の周波数を有した、図6のAに示される如くの、基準ク
ロック信号CK2を発生する基準クロック信号発生部2
1が備えられている。さらに、基準クロック信号発生部
21からの基準クロック信号CK2に対して1/2分周
を行う分周部22,基準クロック信号CK2が夫々イン
バータ26及び27を通じて各々のクロック端に供給さ
れ、基準クロック信号CK2の各立下りエッジに応じて
出力状態設定が行われる2個のD−FF23及び25、
及び、基準クロック信号CK2が直接にクロック端に供
給され、基準クロック信号CK2の各立上りエッジに応
じて出力状態設定が行われるD−FF24が設けられて
いる。
【0009】そして、分周部22から、基準クロック信
号CK2が1/2分周されて得られる、周波数が基準ク
ロック信号CK2の周波数の1/2とされた、図6のB
に示される如くの、パルス信号CAが送出される。分周
部22からのパルス信号CAは、D−FF23の入力端
Dに供給され、それにより、D−FF23の出力端Qか
ら、パルス信号CAに対して基準クロック信号CK2の
1/2周期分だけ位相が遅れた、図6のCに示される如
くの、パルス信号CBが送出される。D−FF23の出
力端Qからのパルス信号CBは、D−FF24の入力端
Dに供給され、それにより、D−FF24の出力端Qか
ら、パルス信号CBに対して基準クロック信号CK2の
1/2周期分だけ位相が遅れた、図6のDに示される如
くの、パルス信号CCが送出される。さらに、D−FF
24の出力端Qからのパルス信号CCは、D−FF25
の入力端Dに供給され、それにより、D−FF25の出
力端Qから、パルス信号CCに対して基準クロック信号
CK2の1/2周期分だけ位相が遅れた、図6のEに示
される如くの、パルス信号CDが送出される。
【0010】パルス信号CAが基準クロック信号CK2
に1/2分周が施されることにより得られているので、
パルス信号CK2,CA,CB,CC及びCDが、順
次、基準クロック信号CK2の1/2周期分ずつ、従っ
て、π/2ずつ遅れた位相を有するものとされる。そし
て、分周部22の出力端に得られるパルス信号CA、及
び、D−FF23,24及び25の出力端に夫々得られ
るパルス信号CB,CC及びCDが、周波数が同一であ
って、位相が順次π/2ずつ相違する4相のクロック信
号として、4個の出力端子28,29,30及び31に
夫々導出される。
【0011】さらに、図7は、3個の遅延部を用いて、
周波数が同一であって、位相が順次π/2ずつ相違する
4相のクロック信号を得る従来の多相クロック信号形成
装置の例を示す。この図7に示される多相クロック信号
形成装置においては、所定の周波数を有した基準クロッ
ク信号CK3を発生する基準クロック信号発生部33が
備えられている。また、基準クロック信号発生部33か
らの基準クロック信号CK3を、基準クロック信号CK
3の1/2周期に相当する時間ΔT1だけ遅延させる遅
延部34,基準クロック信号CK3の1周期に相当する
時間ΔT2=2・ΔT1だけ遅延させる遅延部35、及
び、基準クロック信号CK3の3/2周期に相当する時
間ΔT3=3・ΔT1だけ遅延させる遅延部36、即
ち、遅延時間ΔT1を有する遅延部34,遅延時間ΔT
2を有する遅延部35、及び、遅延時間ΔT3を有する
遅延部36が設けられている。
【0012】そして、基準クロック信号発生部33から
の基準クロック信号CK3が、図8のAに示される如く
のパルス信号CAとして出力端子37に導出され,遅延
部34により遅延時間ΔT1だけ遅らされた基準クロッ
ク信号CK3が、図8のBに示される如くのパルス信号
CBとして出力端子38に導出され,遅延部35により
遅延時間ΔT2だけ遅らされた基準クロック信号CK3
が、図8のCに示される如くのパルス信号CCとして出
力端子39に導出され、さらに、遅延部36により遅延
時間ΔT3だけ遅らされた基準クロック信号CK3が、
図8のDに示される如くのパルス信号CDとして出力端
子40に導出される。それにより、4個の出力端子3
7,38,39及び40に、周波数が同一であって、位
相が順次π/2ずつ相違する4相のクロック信号が夫々
得られることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述の図3に示される
多相クロック信号形成装置の例にあっては、3個のD−
FF13,14及び15の各々が、基準クロック信号C
K1の各立上りエッジに応じて出力状態設定を行うもの
とされるので、位相が順次π/2ずつ相違する4相のク
ロック信号、即ち、パルス信号CA,CB,CC及びC
Dを適正に得るためには、基準クロック信号CK1が、
パルス信号CA,CB,CC及びCDの夫々の周波数の
4倍の周波数を正確に有するものとされることが必要と
される。従って、極めて高い周波数を有する基準クロッ
ク信号CK1が要求されることになってしまう。
【0014】また、上述の図5に示される多相クロック
信号形成装置の例にあっては、3個のD−FF23,2
4及び25が、基準クロック信号CK2の立上りエッジ
及び立下りエッジの両者に応じて出力状態設定を行うも
のとされるので、基準クロック信号CK2の周波数はパ
ルス信号CA,CB,CC及びCDの夫々の周波数の2
倍で足りることになる。しかしながら、4相のクロック
信号、即ち、パルス信号CA,CB,CC及びCDにつ
いての相互位相差が、基準クロック信号CK2における
パルスデューティ比の変動の影響を受け易いものとな
り、4相のクロック信号についての精度が不足すること
になってしまう。
【0015】さらに、上述の図7に示される多相クロッ
ク信号形成装置の例にあっては、基準クロック信号CK
3の周波数はパルス信号CA,CB,CC及びCDの夫
々の周波数と同等で足りることになる。しかしながら、
4相のクロック信号、即ち、パルス信号CA,CB,C
C及びCDについての相互位相差が、周囲温度変化ある
いは電源電圧変動に伴う変化を生じ易い、遅延部34,
35及び36における遅延時間ΔT1,ΔT2及びΔT
3の変動の影響を直接的に受けることになり、4相のク
ロック信号が低い精度をもって得られることになってし
まう。
【0016】例えば、図7に示される多相クロック信号
形成装置における遅延部34,35及び36が、相補性
MOS型電界効果トランジスタ(C−MOS)が用いら
れて形成される場合、C−MOSについての信号伝搬遅
延時間の周囲温度変化に伴う変動及び電源電圧変動に伴
う変動は、図9及び図10のグラフに示される如くとさ
れる。図9のグラフは、C−MOSについての信号伝搬
遅延時間の周囲温度変化に伴う変動を、横軸に周囲温度
Taがとられ、縦軸に周囲温度Taが25°Cである時
の値を基準値として正規化された信号伝搬遅延時間ΔT
がとられたもとであらわしており、また、図10のグラ
フは、C−MOSについての信号伝搬遅延時間の電源電
圧変動に伴う変動を、横軸に電源電圧Vccがとられ、
縦軸に電源電圧Vccが4.5Vである時の値を基準値
として正規化された信号伝搬遅延時間ΔTがとられたも
とであらわしている。
【0017】そして、図9のグラフによれば、C−MO
Sが用いられて形成された遅延部34,35及び36に
おける遅延時間ΔT1,ΔT2及びΔT3の夫々は、例
えば、周囲温度Taが75°Cであると、周囲温度Ta
が25°Cの場合の1.18倍となる。また、図10の
グラフによれば、C−MOSが用いられて形成された遅
延部34,35及び36における遅延時間ΔT1,ΔT
2及びΔT3の夫々は、例えば、電源電圧Vccが3.
7Vであると、電源電圧Vccが4.5Vの場合の1.
18倍となる。
【0018】このようなもとで、図7に示される多相ク
ロック信号形成装置にあっては、例えば、周波数を10
MHzとする4相クロック信号を形成する場合、遅延部
34における遅延時間ΔT1の適正値は25nsec,
遅延部35における遅延時間ΔT2の適正値は50ns
ec、及び、遅延部36における遅延時間ΔT3の適正
値は75nsecである。しかしながら、図9のグラフ
に示される如く、遅延部34,35及び36の各々の周
囲温度が、例えば、75°Cとなると、遅延部34にお
ける遅延時間ΔT1,遅延部35における遅延時間ΔT
2、及び、遅延部36における遅延時間ΔT3の夫々
は、周囲温度が25°Cのときの1.18倍となるの
で、遅延部34,35及び36の各々の周囲温度が25
°Cのときの遅延時間ΔT1,ΔT2及びΔT3が、夫
々、適正値25nsec,50nsec及び75nse
cをとるものとされても、遅延部34,35及び36の
各々の周囲温度が75°Cのときには、遅延時間ΔT
1,ΔT2及びΔT3が、夫々、29.5nsec,5
9nsec及び88.5nsecとなってしまう。
【0019】従って、例えば、4相クロック信号、即
ち、パルス信号CA,CB,CC及びCDが、遅延部3
4,35及び36の各々の周囲温度が25°Cとされる
とき、位相が順次π/2ずつ相違することになる適正な
相互位相差を有するものとなるように設定されても、遅
延部34,35及び36の各々の周囲温度が75°Cと
されると、4相クロック信号、即ち、パルス信号CA,
CB,CC及びCDにおける相互位相差は、著しく乱れ
たものとなってしまう。また、実際には、さらに遅延部
34,35及び36の個々の特性の不揃いの影響が加わ
るので、パルス信号CA,CB,CC及びCDにおける
相互位相差の乱れはより一層大とされる。
【0020】遅延部34,35及び36の各々に対する
電源電圧が変動する場合にも、遅延部34,35及び3
6の各々の周囲温度が変化する場合と同様に、図10の
グラフに示される特性に従っての、パルス信号CA,C
B,CC及びCDにおける相互位相差の乱れが生じるこ
とになる。
【0021】斯かる点に鑑み、本発明は、比較的低い周
波数の基準信号を用いて、周波数を同一とし、相互に位
相が相違する複数のクロック信号を、周囲温度の変化,
電源電圧の変動等に伴う相互位相差の変動が良好に抑制
される状態のもとに発生させることができる、比較的簡
単な構成を有した多相クロック信号形成装置を提供する
ことを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る多相クロック信号形成装置は、基準周
波数を有した信号を発生する基準周波数信号発生部と、
周波数制御部を含んで形成される電圧制御発振部と、電
圧制御発振部からの出力信号と基準周波数信号発生部か
らの信号とについての位相比較を行う位相比較部と、位
相比較部から得られる比較出力信号が供給され、比較出
力信号に基づいて得られる制御電圧信号を電圧制御発振
部における周波数制御部に供給する低域通過フィルタ
と、電圧制御発振部からの出力信号が得られる出力端子
部とを備え、電圧制御発振部が、環状縦続接続がなされ
た複数のインバータを含んで成るリング発振器形成部を
含み、そのリング発振器形成部の発振周波数が周波数制
御部によって制御されるものとされ、位相比較部が、電
圧制御発振部に含まれたリング発振器形成部における複
数のインバータのうちの一つから得られる出力パルス信
号もしくはそれが分周されて得られる分周出力パルス信
号と基準周波数信号発生部からの信号との位相比較を行
い、低域通過フィルタが、周波数制御部にリング発振器
形成部の発振周波数を制御電圧信号に応じて制御する動
作を行わせ、出力端子部が、電圧制御発振部に含まれた
リング発振器形成部における複数のインバータから夫々
得られる複数の出力パルス信号を、相互に位相を異にす
る多相クロック信号として取り出すものとされて構成さ
れる。
【0023】
【作用】上述の如くの本発明に係る多相クロック信号形
成装置にあっては、基準周波数信号発生部,電圧制御発
振部,位相比較部及び低域通過フィルタによって、フェ
イズ・ロックド・ループ(PLL)が構成される。そし
て、電圧制御発振部が、環状縦続接続がなされた複数の
インバータを含んで成るリング発振器形成部とリング発
振器形成部の発振周波数を制御する周波数制御部とを含
んで形成され、PLLを構成する位相比較部が、電圧制
御発振部に含まれたリング発振器形成部における複数の
インバータのうちの一つから得られる出力パルス信号も
しくはそれが分周されて得られる分周出力パルス信号と
基準周波数信号発生部からの信号との位相比較を行い、
また、PLLを構成する低域通過フィルタが、位相比較
部からの比較出力信号に基づいて得られる制御電圧信号
を電圧制御発振部における周波数制御部に供給して、周
波数制御部にリング発振器形成部の発振周波数を制御電
圧信号に応じて制御する動作を行わせるもとで、出力端
子部に、電圧制御発振部に含まれたリング発振器形成部
における複数のインバータから夫々得られる複数の出力
パルス信号が、相互に位相を異にする多相クロック信号
として取り出される。
【0024】それにより、基準周波数信号発生部からの
信号については、リング発振器形成部における複数のイ
ンバータから夫々得られる複数の出力パルス信号の各々
と同等、あるいは、それより低い周波数を有するもので
足り、比較的高い周波数を有することを要されない。ま
た、リング発振器形成部における複数のインバータから
夫々得られる複数の出力パルス信号は、PLLが構成さ
れたもとで得られるので、周囲温度の変化,電源電圧の
変動等に対して所定の周波数が安定に維持される。さら
に、基準周波数信号発生部,電圧制御発振部,位相比較
部,低域通過フィルタ及び出力端子部を含む全体は、比
較的簡単な構成を有するものとされる。
【0025】従って、比較的簡単な構成のもとに、比較
的低い周波数を有する基準周波数信号発生部からの信号
が用いられて、電圧制御発振部に含まれたリング発振器
形成部から、周波数を同一とし、相互に位相が相違する
複数のクロック信号が、周囲温度の変化,電源電圧の変
動等に伴う相互位相差の変動が良好に抑制されるものと
して得られることになる。
【0026】
【実施例】図1は、本発明に係る多相クロック信号形成
装置の一例を示す。
【0027】図1に示される例にあっては、基準周波数
frを有した安定な基準信号SRを発生する基準周波数
信号発生部41が備えられている。そして、基準周波数
信号発生部41からの基準信号SRが、位相比較部42
における一対の入力端の一方に供給される。
【0028】また、環状縦続接続がなされた4個のイン
バータ43A,43B,43C及び43Dを含んで構成
されたリング発振器形成部44と周波数制御部45とを
含むものとされた電圧制御発振部46が設けられてい
る。周波数制御部45は、制御信号QFを送出して、そ
れをリング発振器形成部44におけるインバータ43
A,43B,43C及び43Dの夫々に供給し、リング
発振器形成部44の発振周波数を制御する動作を行う。
リング発振器形成部44におけるインバータ43A,4
3B,43C及び43Dの各々は、実質的に同一の特性
を具えるものとされる。
【0029】リング発振器形成部44においては、イン
バータ43Aから得られる出力パルス信号CDAがイン
バータ43Bに供給され、インバータ43Bから得られ
る出力パルス信号CDBがインバータ43Cに供給さ
れ、インバータ43Cから得られる出力パルス信号CD
Cがインバータ43Dに供給され、インバータ43Dか
ら得られる出力パルス信号CDDがインバータ43Aに
供給される。そして、インバータ43A,43B,43
C及び43Dから夫々得られる出力パルス信号CDA,
CDB,CDC及びCDDのうちの一つ、例えば、イン
バータ43Dから得られる出力パルス信号CDDが、分
周部47において1/N分周(Nは2以上の整数)が施
され、その周波数が1/Nに低減されて得られる周波数
を有する分周出力パルス信号CDD’とされて、位相比
較部42における一対の入力端の他方に供給される。
【0030】位相比較部42においては、基準周波数信
号発生部41からの基準信号SRと分周部47からの分
周出力パルス信号CDD’とについての位相比較が行わ
れ、位相比較部42から、基準信号SRと分周出力パル
ス信号CDD’との間の位相差をあらわす比較出力信号
SOが得られる。この位相比較部42からの比較出力信
号SOは低域通過フィルタ(LPF)48に供給され、
LPF48においては、比較出力信号SOの直流分を含
む低域成分SO’が得られて、その低域成分SO’が、
制御電圧信号として電圧制御発振部46における周波数
制御部45に供給される。それにより、周波数制御部4
5は、制御電圧信号である低域成分SO’に応じてリン
グ発振器形成部44の発振周波数を制御する動作を行
う。
【0031】従って、LPF48は、位相比較部42か
ら得られる比較出力信号SOが供給され、それに基づい
て得られる比較出力信号SOの低域成分SO’である制
御電圧信号を電圧制御発振部46における周波数制御部
45に供給して、周波数制御部45にリング発振器形成
部44の発振周波数を制御電圧信号に応じて制御する動
作を行わせることになる。
【0032】上述の、基準周波数信号発生部41,位相
比較部42,電圧制御発振部46,分周部47及びLP
F48は、PLLを構成している。それにより、電圧制
御発振部46における発振周波数、即ち、リング発振器
形成部44の発振周波数が、周囲温度の変化,電源電圧
の変動等があっても、基準周波数信号発生部41から送
出される基準信号SRの周波数精度の限りにおいて、安
定に維持される。
【0033】このようなもとで、電圧制御発振部46に
含まれるリング発振器形成部44におけるインバータ4
3A,43B,43C及び43Dは、基準周波数信号発
生部41,位相比較部42,電圧制御発振部46,分周
部47及びLPF48により構成されるPLLがロック
状態にあるとき、インバータ43A,43B,43C及
び43Dから夫々得られる出力パルス信号CDA,CD
B,CDC及びCDDが、同一の周波数N・fr(周期
tn)を有するものとなり、かつ、インバータ43A,
43B,43C及び43Dの各々における入力パルス信
号に対する遅れ時間Δt1,Δt2,Δt3及びΔt4
が実質的に等しく、出力パルス信号CDA,CDB,C
DC及びCDDの各々の周期tnの1/4(tn/4)
に相当する時間となるように設定される。
【0034】それにより、基準周波数信号発生部41,
位相比較部42,電圧制御発振部46,分周部47及び
LPF48により構成されるPLLがロック状態にある
もとでは、電圧制御発振部46に含まれるリング発振器
形成部44において、インバータ43Dから得られる出
力パルス信号CDDが、図2のAに示される如くの、周
期tnを有した矩形パルス信号とされるとき、その出力
パルス信号CDDが供給されるインバータ43Aから得
られる出力パルス信号CDAが、図2のDに示される如
くの、出力パルス信号CDDの立上りエッジに対して遅
れ時間Δt1だけ遅れた立下りエッジ、及び、出力パル
ス信号CDDの立下りエッジに対して遅れ時間Δt1だ
け遅れた立上りエッジを形成し、周期tnを有した矩形
パルス信号とされる。
【0035】また、インバータ43Aからの出力パルス
信号CDAが供給されるインバータ43Bから得られる
出力パルス信号CDBが、図2のCに示される如くの、
出力パルス信号CDAの立下りエッジに対して遅れ時間
Δt2だけ遅れた立上りエッジ、及び、出力パルス信号
CDAの立上りエッジに対して遅れ時間Δt2だけ遅れ
た立下りエッジを形成し、周期tnを有した矩形パルス
信号とされる。
【0036】さらに、インバータ43Bからの出力パル
ス信号CDBが供給されるインバータ43Cから得られ
る出力パルス信号CDCが、図2のBに示される如く
の、出力パルス信号CDBの立上りエッジに対して遅れ
時間Δt3だけ遅れた立下りエッジ、及び、出力パルス
信号CDBの立下りエッジに対して遅れ時間Δt3だけ
遅れた立上りエッジを形成し、周期tnを有した矩形パ
ルス信号とされる。
【0037】そして、インバータ43Cからの出力パル
ス信号CDCが供給されるインバータ43Dから得られ
る、図2のAに示される出力パルス信号CDDは、出力
パルス信号CDCの立下りエッジに対して遅れ時間Δt
4だけ遅れた立上りエッジ、及び、出力パルス信号CD
Cの立上りエッジに対して遅れ時間Δt4だけ遅れた立
下りエッジを形成するものとされる。
【0038】インバータ43A,43B,43C及び4
3Dにおける遅れ時間Δt1,Δt2,Δt3及びΔt
4は等しく、tn/4に相当する時間とされるので、図
2のD,C,B及びAに示される如く、インバータ43
Aから得られる出力パルス信号CDA,インバータ43
Bから得られる出力パルス信号CDB,インバータ43
Cから得られる出力パルス信号CDC、及び、インバー
タ43Dから得られる出力パルス信号CDDは、周波数
が同一(N・fr)であって、位相が順次π/2ずつ相
違する4種の矩形パルス信号とされ、その周波数N・f
rがPLLの作用により安定に維持されることになる。
【0039】このようにして得られる出力パルス信号C
DA,CDB,CDC及びCDDは、インバータ43
A,43B,43C及び43Dの各々の出力端に夫々接
続された出力端子50A,50B,50C及び50D
に、4相クロック信号として導出される。従って、出力
端子50A,50B,50C及び50Dには、周波数N
・frを有し、位相が順次π/2ずつ相違する4相のク
ロック信号が、周囲温度の変化,電源電圧の変動等に伴
う相互位相差の変動が良好に抑制されるものとして得ら
れることになる。
【0040】例えば、周波数N・frが10MHzとさ
れる場合、インバータ43A,43B,43C及び43
Dにおける遅れ時間Δt1,Δt2,Δt3及びΔt4
の夫々が25nsecであり、Δt1+Δt2+Δt3
+Δt4=100nsecであることが要求されること
になる。斯かる際において、仮に、インバータ43A,
43B,43C及び43Dの個々に特性の不揃いがあ
り、その不揃いの程度が最大5%であって、例えば、イ
ンバータ43Aにおいて1.05,インバータ43Bに
おいて0.95,インバータ43Cにおいて1.03、
及び、インバータ43Dにおいて1.02というように
分布するとしても、基準周波数信号発生部41,位相比
較部42,電圧制御発振部46,分周部47及びLPF
48により構成されるPLLの作用により、周囲温度の
変化,電源電圧の変動等があっても、Δt1+Δt2+
Δt3+Δt4=100nsecという関係が維持され
て、Δt1=25.93nsec,Δt2=23.46
nsec,Δt3=25.43nsec、及び、Δt4
=25.19nsecとなり、遅れ時間Δt1,Δt
2,Δt3及びΔt4についての変動は、インバータ4
3A,43B,43C及び43Dにおける特性の相対的
不揃いの範囲内に抑制される。
【0041】そして、上述の図1に示される例にあって
は、基準周波数信号発生部41から発せられる基準信号
SRは、その周波数がfrで足り、従って、出力パルス
信号CDA,CDB,CDC及びCDDの各々の周波数
N・frに比して比較的低いものとされる。従って、比
較的低い周波数frを有する基準信号SRを用いて、位
相が順次π/2ずつ相違する4相のクロック信号を得る
ことができることになる。
【0042】なお、図1に示される例においては、基準
周波数信号発生部41から発せられる基準信号SRが周
波数frを有するものとされて、位相比較部42におけ
る一対の入力端の一方に供給されるとともに、電圧制御
発振部46に含まれるリング発振器形成部44における
インバータ43A,43B,43C及び43Dから夫々
得られる出力パルス信号CDA,CDB,CDC及びC
DDのうちの一つ、例えば、インバータ43Dから得ら
れる出力パルス信号CDDが、分周部47において1/
N分周が施され、その周波数が1/Nに低減されて得ら
れる周波数を有する分周出力パルス信号CDD’とされ
て、位相比較部42における一対の入力端の他方に供給
されている。
【0043】しかしながら、本発明に係る多相クロック
信号形成装置は、斯かる例に限られるものではなく、例
えば、基準周波数信号発生部41から発せられる基準信
号SRが周波数N・frを有するものとされて、位相比
較部42における一対の入力端の一方に供給されるとと
もに、電圧制御発振部46に含まれるリング発振器形成
部44におけるインバータ43A,43B,43C及び
43Dから夫々得られる出力パルス信号CDA,CD
B,CDC及びCDDのうちの一つ、例えば、インバー
タ43Dから得られる出力パルス信号CDDが、分周部
を通じることなく、直接的に位相比較部42における一
対の入力端の他方に供給されるようになされてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係る多相クロック信号形成装置にあっては、環状縦続接
続がなされた複数のインバータを含んで成るリング発振
器形成部とリング発振器形成部の発振周波数を制御する
周波数制御部とを含んで形成される電圧制御発振部が、
基準周波数信号発生部を含むPLLが構成され、周囲温
度の変化,電源電圧の変動等に伴う周波数変動が抑制さ
れるもとで動作するものとされて、リング発振器形成部
における複数のインバータから夫々得られる複数の出力
パルス信号が、相互に位相を異にする多相クロック信号
として取り出され、その際、基準周波数信号発生部から
の信号は、リング発振器形成部における複数のインバー
タから夫々得られる複数の出力パルス信号の各々と同
等、あるいは、それより低い周波数を有するもので足
り、また、全体が比較的簡単な構成を有するものとされ
る。
【0045】それにより、本発明に係る多相クロック信
号形成装置によれば、比較的簡単な構成のもとに、比較
的低い周波数を有する基準周波数信号発生部からの信号
を用いて、電圧制御発振部に含まれたリング発振器形成
部から、周波数を同一とし、相互に位相が相違する複数
のクロック信号を、周囲温度の変化,電源電圧の変動等
に伴う相互位相差の変動が良好に抑制されるものとして
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多相クロック信号形成装置の一例
を示すブロック構成図である。
【図2】図1に示される例の動作説明に供される波形図
である。
【図3】従来の多相クロック信号形成装置の一例を示す
ブロック構成図である。
【図4】図3に示される多相クロック信号形成装置の例
の動作説明に供される波形図である。
【図5】従来の多相クロック信号形成装置の他の例を示
すブロック構成図である。
【図6】図5に示される多相クロック信号形成装置の例
の動作説明に供される波形図である。
【図7】従来の多相クロック信号形成装置のさらに他の
例を示すブロック構成図である。
【図8】図7に示される多相クロック信号形成装置の例
の動作説明に供される波形図である。
【図9】図7に示される多相クロック信号形成装置の例
の動作特性の説明に供されるグラフである。
【図10】図7に示される多相クロック信号形成装置の
例の動作特性の説明に供されるグラフである。
【符号の説明】
41 基準周波数信号発生部 42 位相比較部 43A,43B,43C,43D インバータ 44 リング発振器形成部 45 周波数制御部 46 電圧制御発振部 47 分周部 48 LPF 50A,50B,50C,50D 出力端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準周波数を有した信号を発生する基準周
    波数信号発生部と、 環状縦続接続がなされた複数のインバータを含んで成る
    リング発振器形成部、及び、該リング発振器形成部の発
    振周波数を制御する周波数制御部を含んで形成される電
    圧制御発振部と、 上記リング発振器形成部における複数のインバータのう
    ちの一つから得られる出力パルス信号もしくは該出力パ
    ルス信号が分周されて得られる分周出力パルス信号と上
    記基準周波数信号発生部からの信号との位相比較を行う
    位相比較部と、 該位相比較部から得られる比較出力信号が供給され、該
    比較出力信号に基づいて得られる制御電圧信号を上記電
    圧制御発振部における周波数制御部に供給して、該周波
    数制御部に上記リング発振器形成部の発振周波数を上記
    制御電圧信号に応じて制御する動作を行わせる低域通過
    フィルタと、 上記リング発振器形成部における複数のインバータから
    夫々得られる複数の出力パルス信号を、相互に位相を異
    にする多相クロック信号として取り出す出力端子部と、
    を備えて構成される多相クロック信号形成装置。
  2. 【請求項2】リング発振器形成部における複数のインバ
    ータのうちの一つから得られる出力パルス信号を分周し
    て分周出力パルス信号を得、該分周出力パルス信号を位
    相比較部に供給する分周部を備えることを特徴とする請
    求項1記載の多相クロック信号形成装置。
  3. 【請求項3】電圧制御発振部に含まれた周波数制御部
    が、低域通過フィルタから得られる制御電圧信号に応じ
    た周波数制御信号を、上記電圧制御発振部に含まれたリ
    ング発振器形成部における複数のインバータに供給する
    ことを特徴とする請求項1記載の多相クロック信号形成
    装置。
  4. 【請求項4】電圧制御発振部に含まれたリング発振器形
    成部における複数のインバータの各々における入力信号
    に対する遅れ時間が実質的に等しく選定されて成る請求
    項1記載の多相クロック信号形成装置。
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