JPH08311402A - コーティング用組成物および積層体 - Google Patents

コーティング用組成物および積層体

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JPH08311402A
JPH08311402A JP8038450A JP3845096A JPH08311402A JP H08311402 A JPH08311402 A JP H08311402A JP 8038450 A JP8038450 A JP 8038450A JP 3845096 A JP3845096 A JP 3845096A JP H08311402 A JPH08311402 A JP H08311402A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、塗膜に良好な透明性、光学特性、耐
久性と同時に無機物からなる反射防止膜との密着性、耐
久性とを兼ね備えることを実現し、同時に塗液のポット
ライフも室温保存で3週間以上と長いことを実現する。 【解決手段】硬化触媒として、Fe(III )を中心金属
とするアセチルアセトネートを用いることを特徴とする
コーティング組成物およびそのコート被膜表面に反射防
止膜を設けたことを特徴とする積層体に関するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂製レンズ
表面に、耐摩耗性、耐薬品性、耐温水性、耐熱性、耐候
性等の耐久性および染色性に優れた透明被膜を提供しさ
らには、その被膜上に、無機物質からなる反射防止膜
(以後無機蒸着膜と呼ぶ)を設けることを可能としたこ
とを特徴としたコーティング用組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂製レンズ、特にジエチレングリ
コールビスアリルカーボネート(CR−39)樹脂レン
ズは、ガラスレンズに比較し、安全性、易加工性、ファ
ッション性などにおいて優れており、さらに近年、反射
防止技術、ハードコート技術、ハードコート+反射防止
技術の開発により、急速に普及してきた。
【0003】ハードコート組成物としては、シリコン系
のハードコート被膜をプラスチックレンズ表面に設ける
方法が一般的に行われている。その硬化触媒として、特
公昭60−11727、特公昭60−30350等にA
l(III )中心金属原子とするアセチルアセトネ−トを
用いるハードコート組成物が開示されている。
【0004】また、特公昭61−33868には、アミ
ン、化合物、多価カルボン酸、数々のアセチルアセトン
金属塩化合物、フェノール化合物、三フッ化ホウ素含有
化合物等を添加するハードコート組成物が開示されてい
る。
【0005】また、特公昭62−9266には、過塩素
酸アンモニウムを用いるハードコート組成物が、特公平
4−59601には、過塩素酸マグネシウムを用いるハ
ードコート組成物が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の硬化触
媒を用いた時のハードコート組成物は、塗膜の基本特性
等には問題はないが、液寿命を延ばすためには、pHの
調整が必要であるなど塗液管理が複雑となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点を解決するため鋭意検討を行ったところ、硬化触
媒として、Fe(III )を中心金属原子とするアセチル
アセトネ−トを用いることにより、優れた生産性および
基本特性を得られることを見い出した。
【0008】また、金属酸化物微粒子、重合可能な反応
基を有するシラン化合物および多官能性エポキシ化合物
を主成分とする組成物を熱硬化で得られるコーティング
被膜において、透明性、硬化性に優れ、且つ染色性、無
機蒸着膜との密着性(耐久性)ともに優れる性能が得ら
れると同時に塗液の寿命を延ばすことを可能とすること
を見い出した。
【0009】すなわち本発明は、硬化触媒として、Fe
(III )を中心金属原子とするアセチルアセトネ−トを
用いることを特徴とするコーティング用組成物に関する
ものである。
【0010】特に、(A),(B),および(C)を主
成分とするコーティング用組成物およびそのコーティン
グ用組成物からなる被膜表面に無機物質からなる反射防
止膜を設けたことを特徴とする積層体の場合にその効果
を発揮する。
【0011】(A).粒径1〜100ミリミクロンのS
i,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Z
n,W,Zr,In,Tiから選ばれる1種以上の金属
酸化物からなる微粒子および/またはSi,Al,S
n,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,
In,Tiから選ばれる2種以上の金属酸化物から構成
される複合微粒子。 (B).一般式
【0012】
【化1】
【0013】で表される有機ケイ素化合物 (式中、R1
は重合可能な反応基を有する有機基、R2 は炭素数1
〜6の炭化水素基である。X1 は加水分解性基であり、
nは0または1である)。
【0014】(C).多官能性エポキシ化合物 まず、(A)成分の粒径1〜100ミリミクロンのS
i,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Z
n,W,Zr,In,Tiから選ばれる1種以上の金属
酸化物からなる微粒子および/またはSi,Al,S
n,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,
In,Tiから選ばれる2種以上の金属酸化物から構成
される複合微粒子の具体的例としては、SiO2 ,Al
23,SnO2,Sb25,Ta25、CeO2 ,La2
3,Fe23,ZnO,WO3 ,ZrO2 ,In
23,TiO2 の無機酸化物微粒子が、分散媒たとえば
水、アルコール系もしくはその他の有機溶媒にコロイド
状に分散させたものである。または、これら無機酸化物
の2種以上によって構成される複合微粒子が水、アルコ
ール系もしくはその他の有機溶媒にコロイド状に分散し
たものである。さらにコーティング液中での分散安定性
を高めるためにこれらの微粒子表面を有機ケイ素化合物
またはアミン系化合物で処理したものを使用することも
可能である。この際用いられる有機ケイ素化合物として
は、単官能性シラン、あるいは二官能性シラン、三官能
性シラン、四官能性シラン等がある。処理に際しては加
水分解性基を未処理で行ってもあるいは加水分解して行
ってもよい。また処理後は、加水分解性基が微粒子の−
OH基と反応した状態が好ましいが、一部残存した状態
でも安定性には何ら問題がない。またアミン系化合物と
してはアンモニウムまたはエチルアミン、トリエチルア
ミン、イソプロピルアミン、n−プロピルアミン等のア
ルキルアミン、ベンジルアミン等のアラルキルアミン、
ピペリジン等の脂環式アミン、モノエタノールアミン、
トリエタノールアミン等のアルカノールアミンがある。
これら有機ケイ素化合物とアミン化合物の添加量は微粒
子の重量に対して1から15%程度の範囲内で加える必
要がある。いずれも粒子径は約1〜300mμが好適で
あり、本発明のコーティング組成物への適用種及び使用
量は目的とする被膜性能により決定されるものである
が、使用量は固形分の10〜50重量%であることが望
ましい。すなわち、10重量%未満では、無機蒸着膜と
の密着性が不充分となるか、もしくは、塗膜の耐擦傷性
が不充分となる。また50重量%を越えると、塗膜にク
ラックが生じる。また、染色性も不充分となる。
【0015】続いて、(B)成分において、R1 は重合
可能な反応基を有する有機基であり、ビニル基,アリル
基,アクリル基,メタクリル基,エポキシ基,メルカプ
ト基,シアノ基,イソシアノ基,アミノ基等の重合可能
な反応基を有するシラン化合物であり、R2 は炭素数1
〜6の炭化水素基であるが、その具体的例としては、メ
チル基,エチル基,ブチル基,ビニル基,フェニル基等
が挙げられる。またX1 は加水分解可能な官能基であり
その具体的なものとして、メトキシ基,エトキシ基,メ
トキシエトキシ基等のアルコキシ基、クロロ基,ブロモ
基等のハロゲン基、アシルオキシ基等が挙げられる。
【0016】このシラン化合物の具体例として、ビニル
トリアルコキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニ
ルトリ(β−メトキシ−エトキシ)シラン、アリルトリ
アルコキシシラン、アクリルオキシプロピルトリアルコ
キシシラン、メタクリルオキシプロピルトリアルコキシ
シラン、メタクリルオキシプロピルジアルコキシメチル
シラン、γ−グリシドオキシプロピルトリアルコキシシ
ラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチ
ルトリアルコキシシラン、メルカプトプロピルトリアル
コキシシラン、γ−アミノプロピルトリアルコキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチ
ルジアルコキシシラン等がある。
【0017】この(B)成分は、2種以上混合して用い
てもかまわない。
【0018】また、加水分解を行なってから用いるか、
もしくは硬化した後の被膜に酸処理を行うか、どちらか
の方法を取った方がより有効である。
【0019】(B)成分の使用量は、全組成物の20〜
60重量%であることが望ましい。すなわち、20重量
%未満であると、無機蒸着膜との密着性が不充分となり
やすい。また60重量%を越えると、硬化被膜にクラッ
クを生じさせる原因となり好ましくない。
【0020】続いて、(C)成分の多官能性エポキシ化
合物は、塗料、接着剤、注型用などに広く実用されてい
るもので、例えば過酸化法で合成されるポリオレフィン
系エポキシ樹脂、シクロペンタジエンオキシドやシクロ
ヘキセンオキシドあるいはヘキサヒドロフタル酸とエピ
クロルヒドリンから得られるポリグリシジルエステルな
どの脂環式エポキシ樹脂、ビスフェノールAやカテコー
ル、レゾシノールなどの多価フェノールあるいは(ポ
リ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセロー
ル、ソルビトールなどの多価アルコールとエピクロルヒ
ドリンから得られるポリグリシジルエーテル、エポキシ
化植物油、ノボラック型フェノール樹脂とエピクロルヒ
ドリンから得られるエポキシノボラック、フェノールフ
タレインとエピクロルヒドリンから得られるエポキシ樹
脂、グリシジルメタクリレートとメチルメタクリレート
アクリル系モノマーあるいはスチレンなどの共重合体、
さらには上記エポキシ化合物とモノカルボン酸含有(メ
タ)アクリル酸とのグリシジル基開環反応により得らる
エポキシアクリレートなどが挙げられる。
【0021】多官能性エポキシ化合物の具体例として
は、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、
エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレン
グリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコール
ジグリシジルエーテル、ノナエチレングリコールジグリ
シジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、
テトラプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ノ
ナプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチル
グリコールヒドロキシヒバリン酸エステルのジグリシジ
ルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエー
テル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテ
ル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロール
トリグリシジルエーテル、ジグリセロールジグリシジル
エーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ジ
グリセロールテトラグリシジルエーテル、ペンタエリス
リトールジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトール
トリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラ
グリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラグ
リシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエー
テル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレー
トのジグリシジルエーテル、トリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレートのトリグリシジルエーテル、等
の脂肪族エポキシ化合物、イソホロンジオールジグリシ
ジルエーテル、ビス−2,2−ヒドロキシシクロヘキシ
ルプロパンジグリシジルエーテル等の脂環族エポキシ化
合物、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノー
ルAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシ
ジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテ
ル、オルトフタル酸ジグリシジルエステル、フェノール
ノボラックポリグリシジルエーテル、クレゾールノボラ
ックポリグリシジルエーテル等の芳香族エポキシ化合物
等が挙げられる。
【0022】本発明では(C)成分は、染色成分の役割
と同時に耐水性・耐温水性の向上として用いる。そこ
で、上記した中でも、1,6−ヘキサンジオールジグリ
シジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテ
ル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、
グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリ
グリシジルエーテル、トリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレートのトリグリシジルエーテル等の脂肪族
エポキシ化合物が特に好ましい。
【0023】(C)成分の使用量は、全組成物の5〜4
0重量%であることが必要である。すなわち5重量%未
満であると塗膜の耐水性が不充分となる。また、40重
量%を越えると無機蒸着膜との密着性が不充分となりや
すく、好ましくない。
【0024】また、一般式がSi(OR)4 で表される
四官能シラン化合物を添加することも有用である。具体
例として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシ
ラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラ
ン、テトラアセトキシシラン、テトラアリロキシシラ
ン、テトラキス(2−メトキシエトキシ)シラン、テト
ラキス(2−エチルブトキシ)シラン、テトラキス(2
−エチルヘキシロキシ)シラン等があげられる。これら
は単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
また、これらは無溶媒下またはアルコール等の有機溶剤
中で、酸の存在下で加水分解して使用する方が好まし
い。
【0025】このようにして得られるコーティング用組
成物は、必要に応じ、溶剤に希釈して用いることができ
る。溶剤としては、アルコール類、エステル類、ケトン
類、エーテル類、芳香族類等の溶剤が用いられる。
【0026】尚、本発明のコーティング組成物は上記成
分の他に必要に応じて、少量の界面活性剤、帯電防止
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、分散染料・油溶染料・
蛍光染料・顔料、フォトクロミック化合物、ヒンダード
アミン・ヒンダードフェノール系等の耐光耐熱安定剤等
を添加しコーティング液の塗布性および硬化後の被膜性
能を改良することもできる。
【0027】さらに、本発明のコーティング組成物の塗
布にあたっては、基材レンズと被膜の密着性を向上させ
る目的で、基材表面をあらかじめアルカリ処理、酸処
理、界面活性剤処理、無機あるいは有機物の微粒子によ
る研磨処理、プライマー処理またはプラズマ処理を行う
ことが効果的である。
【0028】また、塗布・硬化方法としては、ディッピ
ング法、スピンナー法、スプレー法あるいはフロー法に
よりコーティング液を塗布した後、40〜200℃の温
度で数時間加熱乾燥することにより、被膜を形成するこ
とができる。特に熱変形温度が100℃未満の基材に対
しては治工具でレンズ基材を固定する必要のないスピン
ナー法が好適である。
【0029】また、硬化被膜の膜厚としては、0.05
〜30μであることが好ましい。すなわち、0.05μ
未満では、基本となる性能が出ず、30μを越えると、
表面の平滑性が損なわれたり、光学的歪が発生する為好
ましくない。
【0030】その塗布方法としては、浸漬法、スプレ−
法、ロ−ルコ−ト法、スピンコ−ト法、フロ−コ−ト法
等が挙げられる。
【0031】このようにして得られたコート被膜の表面
上に、無機物質からなる反射防止膜を形成する被膜化方
法としては、真空蒸着法、イオンプレーティング法、ス
パッタリング法等が挙げられる。真空蒸着法において
は、蒸着中にイオンビームを同時に照射するイオンビー
ムアシスト法を用いてもよい。また、膜構成としては、
単層反射防止膜もしくは多層反射防止膜のどちらを用い
てもかまわない。
【0032】使用される無機物の具体例としては、Si
2 ,SiO,ZrO2 ,TiO2,TiO,Ti
23,Ti25,Al23,Ta25,CeO2 ,Mg
O,Y23,SnO2 ,MgF2 ,WO3 などが挙げら
れる。これらの無機物は単独で用いるかもしくは2種以
上の混合物を用いる。
【0033】また、反射防止膜を形成する際には、ハー
ドコート膜の表面処理を行なうことが望ましい。この表
面処理の具体的例としては、酸処理,アルカリ処理,紫
外線照射処理,アルゴンもしくは酸素雰囲気中での高周
波放電によるプラズマ処理,アルゴンや酸素もしくは窒
素などのイオンビーム照射処理などが挙げられる。
【0034】以下、実施例により更に詳細に説明する。
【0035】
【発明の実施の形態】実施例により本発明を更に詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0036】実施例−1 (1)塗液の調整 メタノール2105g、1,4−ジオキサン2105
g、メチルセロソルブ分散二酸化チタン−三酸化鉄−二
酸化ケイ素複合微粒子ゾル(触媒化成工業(株)製、固
形分濃度20重量%)3615g、メタノール分散コロ
イド状シリカ(触媒化成工業(株)製、商品名「オスカ
ル1132」、固形分濃度30重量%)205gおよび
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン975g
を混合した。この混合液に0.05N塩酸水溶液270
gを攪拌しながら滴下し、さらに4時間攪拌後一昼夜熟
成させた。この液に1,6−ヘキサンジオールジグリシ
ジルエーテル(ナガセ化成工業(株)製、商品名「デナ
コールEX−212」)を710g添加した後、Fe
(III )アセチルアセトネート23g、シリコン系界面
活性剤(日本ユニカー(株)製、商品名「L−700
1」)3gおよびヒンダードアミン系光安定剤(三共
(株)製、商品名[サノールLS−770」)8gを添
加し4時間攪拌後一昼夜熟成させて塗液とした。
【0037】(2)塗布および硬化 このようにして得られた塗液で、アルカリ処理を施した
屈折率1.60眼鏡レンズ(セイコーエプソン(株)
製、セイコーハイロードSMX用レンズ生地)に浸漬法
にて塗布を行なった。引き上げ速度は、23cm/mi
nとした。塗布後80℃で20分間風乾した後110℃
で180分間焼成を行なった。このようにして得られた
硬化被膜の厚みは約2ミクロンであり、外観、染色性共
に優れたものであった。
【0038】実施例−2 実施例−1で得られたレンズに、それぞれ以下の方法で
無機物質からなる反射防止コート薄膜の形成を行なっ
た。
【0039】(1)反射防止薄膜の形成 上記の方法で得られたレンズをプラズマ処理(アルゴン
プラズマ400W×60秒)を行なった後、基板から大
気にむっかて順に、SiO2 、ZrO 2、SiO2 、Z
rO2 、SiO2 の5層からなる反射防止多層膜を真空
蒸着法(真空器械工業(株)製;BMC−1000)に
て形成を行なった。各層の光学的膜厚は、最初のSiO
2 層、次のZrO2 とSiO2 の等価膜層および次のZ
rO2 層、最上層のSiO2 層がそれぞれλ/4となる
様に形成した。なお、設計波長λは520nmとした。
【0040】得られた多層膜の反射干渉色は緑色を呈
し、全光線透過率は98%であった。
【0041】(2)試験および評価結果 実施例−1で得られたレンズ(以下ハードコートレンズ
と呼ぶ)および実施例−2で得られたレンズ(以下ハー
ドマルチコートレンズと呼ぶ)をそれぞれ次に述べる方
法で試験を行ない、その結果を表1に示した。
【0042】(a)耐摩耗性:ボンスター#0000ス
チールウール(日本スチールウール(株)製)で1Kg
の荷重をかけ、10往復、表面を摩擦し、傷ついた程度
を目視で次の段階に分けて評価した。
【0043】A:1cm*3cmの範囲に全く傷がつか
ない。 B:上記範囲内に1〜10本の傷がつく。 C:上記範囲内に10〜100本の傷がつく。 D:無数の傷がついているが、平滑な表面が残ってい
る。 E:表面についた傷のため、平滑な表面が残っていな
い。
【0044】(b)耐水・耐薬品性:水、アルコール、
灯油中に48時間浸漬し、表面状態に変化のないものを
良とした。
【0045】(c)耐酸・耐洗剤性:0.1N塩酸及び
1%ママレモン(ライオン油脂(株)製)水溶液に12
時間浸漬し、表面状態に変化のないものを良とした。
【0046】(d)密着性:基材とハードコート膜およ
びハードコート膜とマルチコート膜との密着性は、JI
SD−0202に準じてクロスカットテープ試験によっ
て行なった。即ち、ナイフを用い基材表面に1mm間隔
に切れ目を入れ、1平方mmのマス目を100個形成さ
せる。次に、その上へセロファン粘着テープ(ニチバン
(株)製 商品名「セロテープ」)を強く押し付けた
後、表面から90度方向へ急に引っ張り剥離した後コー
ト被膜の残っているマス目をもって密着性指標とした。
【0047】(e)耐候性:キセノンランプによるサン
シャインウェザーメーターに400時間暴露した後の表
面状態に変化のないものを良とした。
【0048】(f)耐熱性(冷却サイクル性):70℃
の温風中に1時間保存した後表面状態を調べた。更に−
5℃で15分、60℃で15分のサイクルを5回繰り返
し、表面状態に変化のないものを良とした。
【0049】(g)耐久性:耐久性は本質的に密着性の
接続であると考え、(a)から(f)の試験を行なった
ものについて、上記のクロスカットテープ試験を行ない
コート膜に剥離のないものを良とした。
【0050】(h)染色性(ハードコートレンズの
み):92℃の純水1リットルに、セイコープラックス
ダイヤコート用染色剤アンバーDを2g分散させ染色液
を調整した。この染色液に、5分間浸漬させ染色を行な
い、染色ムラがなく、かつ全光線透過率が染色前と染色
後の差が20%以上のものを良とした。
【0051】(i)塗液のポットライフ:塗液調整後2
0℃の雰囲気で3週間保管した後に、同様な方法で塗布
および硬化を行ない、そのハードコートレンズの各種耐
久性および染色性を確認した。耐久性に関しては、保管
後塗布したレンズの耐久性が、保管前に塗布したレンズ
より、低下しないものを良とした。染色性に関しては、
染色ムラがなく、かつ保管前の全光線透過率と保管後の
全光線透過率の差が3%以内のものを良とした。
【0052】実施例−3 (1)塗液の調整 ブチルセロソルブ470gおよびメチルセロソルブ分散
二酸化セリウム−二酸化チタン−二酸化ケイ素複合微粒
子ゾル(触媒化成工業(株)製、商品名「オプトレイク
1832」固形分濃度20wt%)365gおよびγ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン70gを混合
した。この混合液に0.1N塩酸水溶液20gを攪拌し
ながら滴下を行ない4時間攪拌後一昼夜熟成させた。こ
の液にグリセロールトリグリシジルエーテル(ナガセ化
成工業(株)製、商品名「デナコールEX−314」)
を75g添加した後、Fe(III )アセチルアセトネー
ト3g、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー(株)
製、商品名「FZ−2110」)0.3gおよび フェ
ノール系酸化防止剤(川口化学工業(株)製、商品名
「アンテージクリスタル」)0.7gを添加し4時間攪
拌後一昼夜熟成させて塗液とした。
【0053】(2)塗布および硬化 このようにして得られた塗液で、屈折率1.66眼鏡レ
ンズ(セイコーエプソン(株)製、セイコースーパーソ
ブリン用レンズ生地)にスピンナー法にて塗布を行なっ
た。
【0054】コーティング条件は以下の通りである。
【0055】 回転数 500rpmで10秒(この間に塗液を塗布) 回転数 2000rpmで 1秒 回転数 500rpmで 5秒 塗布後80℃で20分間風乾した後、130℃で120
分間焼成を行なった。このようにして得られた硬化被膜
の厚みは約2.3ミクロンであり、外観、染色性共に優
れたものであった。
【0056】(3)試験および評価結果 このようにして得られたレンズは実施例−1と同様の方
法で試験を行ない、その結果を表1に示した。
【0057】実施例−4 (1)反射防止薄膜の形成 上記の方法で得られたレンズをプラズマ処理(アルゴン
プラズマ400W×60秒)を行なった後、基板から大
気にむっかて順に、ZrO2 、SiO2 、ZrO2 、S
iO2 の4層からなる反射防止多層膜を真空蒸着法(真
空器械工業(株)製;BMC−1000)にて形成を行
なった。各層の光学的膜厚は、最初のZrO2 とSiO
2 の等価膜層および次のZrO2 層、最上層のSiO2
層がそれぞれλ/4となる様に形成した。なお、設計波
長λは520nmとした。
【0058】得られた多層膜の反射干渉色は緑色を呈
し、全光線透過率は98%であった。
【0059】(2)試験および評価結果 このようにして得られたレンズは実施例−2と同様の方
法で試験を行ない、その結果を表1に示した。
【0060】実施例−5 (1)塗液の調整 イソプロピルセロソルブ450g、純水112gおよび
メタノール分散二酸化スズ−二酸化タングステン複合微
粒子ゾル(日産化学工業(株)製、固形分濃度30wt
%)224gを混合した後、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン69.5gおよびγ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン45gおよびテトラメト
キシシラン14.5gを混合した。この混合液に0.1
N塩酸水溶液40gを攪拌しながら滴下した。さらに5
時間攪拌後一昼夜熟成させた。この液にトリメチロール
プロパンジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株)
製、商品名「デナコールEX−321」)46gおよび
Fe(III )アセチルアセトネート2.2g、シリコン
系界面活性剤(日本ユニカー(株)製、商品名「L−7
604])0.3gを添加し4時間攪拌後一昼夜熟成さ
せて塗液とした。
【0061】(2)塗布および硬化 このようにして得られた塗液で、屈折率1.58のポリ
カーボネート射出成形眼鏡レンズにスピンナー法にて塗
布を行なった。コーティング条件は、実施例−3と同様
な方法で行なった。
【0062】塗布後80℃で15分間風乾した後、13
0℃で2時間焼成を行なった。このようにして得られた
硬化被膜の厚みは約2.1ミクロンであり、外観、染色
性共に優れたものであった。
【0063】(3)反射防止薄膜の形成 上記の方法で得られたレンズを実施例−4のZrO2
ZrO2とTi酸化物の混合物(ZrO2 /Ti酸化物
=65/35(重量比))に変更したこと以外は、同様の
方法で反射防止膜を形成した。
【0064】得られた多層膜の反射干渉色は緑色を呈
し、全光線透過率は99%であった。
【0065】(4)試験および評価結果 このようにして得られたレンズは実施例−2と同様の方
法で試験を行ない、その結果を表1に示した。なお、染
色性はハードコートレンズの状態で評価を行なった。
【0066】実施例−6 (1)塗液の調整 メチルセロソルブ582g、水分散五酸化アンチモン微
粒子ゾル(日産化学工業(株)製、固形分濃度30wt
%)241gを混合した後、γ−グリシドキシプロピル
メチルジメトキシシラン92gおよびγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン22gを混合した。この混
合液に0.05N塩酸水溶液23gを攪拌しながら滴下
を行ない4時間攪拌後一昼夜熟成させた。この液に、グ
リセロールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業
(株)製、商品名「デナコールEX−313」)35g
添加した後、Fe(III )アセチルアセトネート2.8
g、シリコン系界面活性剤(ビッグケミー(株)製;商
品名「BYK−300」)0.2gを添加し4時間攪拌
後一昼夜熟成させて塗液とした。
【0067】(2)塗布および硬化 このようにして得られた塗液で、屈折率1.56眼鏡レ
ンズ(セイコーエプソン(株)製、セイコープラックス
IIGX用レンズ生地)スプレー法にて塗布を行なった。
【0068】スプレーは、イワタワイダー61(岩田塗
装機(株)製;ノズル口径1mm)を用い、スプレー圧
力3Kg/平方cm、塗料吐出量100ml/minで
おこなった。
【0069】塗布後80℃で10分間風乾した後130
℃で2時間焼成を行なった。このようにして得られた硬
化被膜の厚みは約4ミクロンであり、外観、染色性共に
優れたものであった。
【0070】(3)試験および評価結果 このようにして得られたレンズは実施例−1と同様の方
法で試験を行ない、その結果を表1に示した。
【0071】実施例−7 (1)反射防止薄膜の形成 実施例−6で得られたレンズを酸素ガスによるイオンビ
ーム照射処理(加速電圧500V×60秒)を行なった
後、基板から大気にむっかて順に、SiO2 、ZrO
2 、SiO2 、TiO2 、SiO2 の5層からなる反射
防止多層膜を真空蒸着法(真空器械工業(株)製;BM
C−1000)にて形成を行なった。その際4層目のT
iO2 をイオンビームアシスト蒸着により成膜を行っ
た。蒸着各層の光学的膜厚は、最初のSiO2 、次のZ
rO2 とSiO2 の等価膜層がλ/4、TiO2 層がλ
/2、最上層のSiO2 層がλ/4となる様に形成し
た。なお、設計波長λは520nmとした。
【0072】得られた多層膜の反射干渉色は緑色を呈
し、全光線透過率は99%であった。
【0073】(2)試験および評価結果 このようにして得られたレンズは実施例−2と同様の方
法で試験を行ない、その結果を表1に示した。
【0074】実施例−8 (1)塗液の調整 イソプロピルセロソルブ378g、純水100gおよび
メチルセロソルブ分散SiO2 微粒子ゾル(触媒化成工
業(株)製、商品名「オスカル1832」固形分濃度3
0wt%)345.8gおよびγ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン136.1gを混合した。この混
合液に0.1N塩酸水溶液37.5gを攪拌しながら滴
下した。さらに5時間攪拌後、この液にFe(III )ア
セチルアセトネート3.2g、シリコン系界面活性剤
(日本ユニカー(株)製、商品名「L−7604])
0.3gを添加し4時間攪拌後一昼夜熟成させて塗液と
した。
【0075】(2)塗布および硬化 このようにして得られた塗液で、屈折率1.50のCR
−39製眼鏡レンズにスピンナー法にて塗布を行なっ
た。コーティング条件は、実施例−3と同様な方法で行
なった。
【0076】塗布後80℃で15分間風乾した後、13
0℃で2時間焼成を行なった。このようにして得られた
硬化被膜の厚みは約2.1ミクロンであり、外観、染色
性共に優れたものであった。
【0077】(3)反射防止薄膜の形成 上記の方法で得られたレンズを実施例−4のZrO2
ZrO2とTi酸化物の混合物(ZrO2 /Ti酸化物
=65/35(重量比))に変更したこと以外は、同様の
方法で反射防止膜を形成した。
【0078】得られた多層膜の反射干渉色は緑色を呈
し、全光線透過率は99%であった。
【0079】(4)試験および評価結果 このようにして得られたレンズは実施例−2と同様の方
法で試験を行ない、その結果を表1に示した。なお、染
色性はハードコートレンズの状態で評価を行なった。
【0080】実施例−9 (1)塗液の調整 ブチルセロソルブ1830g、メタノール分散二酸化チ
タン−二酸化ジルコニウム−二酸化ケイ素複合微粒子ゾ
ル(触媒化成工業(株)製、固形分濃度20重量%)5
683gおよびγ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン1922gを混合した。この混合液に0.05N
塩酸水溶液528gを攪拌しながら滴下し、4時間攪拌
後一昼夜熟成させた後、Fe(III )アセチルアセトネ
ート36g、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー
(株)製、商品名「L−7001」)3gを添加し4時
間攪拌後一昼夜熟成させて塗液とした。
【0081】(2)塗布および硬化 このようにして得られた塗液で、アルカリ処理を施した
屈折率1.60眼鏡レンズ(セイコーエプソン(株)
製、セイコースーパールーシャスレンズ生地)に浸漬法
にて塗布を行なった。引き上げ速度は、18cm/mi
nとした。塗布後80℃で20分間風乾した後130℃
で120分間焼成を行なった。このようにして得られた
硬化被膜の厚みは約2ミクロンであり、外観、染色性共
に優れたものであった。
【0082】(3)反射防止薄膜の形成 上記の方法で得られたレンズを実施例−8と同様の方法
で反射防止膜を形成した。
【0083】得られた多層膜の反射干渉色は緑色を呈
し、全光線透過率は99%であった。
【0084】(4)試験および評価結果 このようにして得られたレンズは実施例−2と同様の方
法で試験を行ない、その結果を表1に示した。なお、染
色性はハードコートレンズの状態で評価を行なった。
【0085】比較例−1 実施例−1において、Fe(III)アセチルアセトネー
トの代わりにAl(III)アセチルアセトネートを添加
したこと以外はすべて同様な方法でレンズに塗布を行な
った。
【0086】このようにして得られたレンズを同様の方
法で試験を行ない、その結果を表1に示した。
【0087】比較例−2 実施例−1において、Fe(III )アセチルアセトネー
トの代わりに無水マレイン酸を添加したこと以外はすべ
て同様な方法でレンズに塗布を行なったこのようにして
得られたレンズを実施例−1と同様の方法で試験を行な
い、その結果を表1に示した。
【0088】比較例−3 実施例−1において、Fe(III )アセチルアセトネー
トの代わりに過塩素酸アンモニウムを添加したこと以外
はすべて同様な方法でレンズに塗布を行なったこのよう
にして得られたレンズを実施例−1と同様の方法で試験
を行ない、その結果を表1に示した。
【0089】
【表1】
【0090】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により表面
の高硬度化が可能となり、かつ塗液の複雑な管理無しに
塗液のポットライフを著しく長くすることを可能とし
た。即ちプラスチックレンズ材料として、(メタ)アク
リル樹脂をはじめとしてスチレン樹脂、カーボネート樹
脂、アリル樹脂、アリルカーボネート樹脂、ビニル樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ウレタン樹
脂更に新たなモノマーやコモノマーの重合体等各種機能
をもった樹脂に応用し得られる。
【0091】優れた生産性(複雑な塗液管理が不要なこ
とおよび塗液のポットライフが長いこと)および各種耐
久性を兼ね備えたプラスチック材料は、眼鏡レンズ、カ
メラレンズ、光ビーム集光レンズや光拡散用レンズとし
て民生用或いは産業用に広く応用することができる。更
に本発明による効果は、ウォッチガラスやディスプレイ
用カバーガラス等の透明ガラスやカバーガラス等の光学
用途の透明プラスチック全般に応用利用が可能であり、
得られる効果は多大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 163/00 PJQ C09D 163/00 PJQ C23C 14/08 C23C 14/08 N G02B 1/10 G02B 1/10 Z 1/11 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化触媒として、Fe(III )を中心金
    属原子とするアセチルアセトネ−トを用いることを特徴
    とするコーティング用組成物。
  2. 【請求項2】 下記の成分(A)および(B)を含有す
    ることを特徴とする請求項1記載のコーティング用組成
    物。 (A).粒径1〜100ミリミクロンのSi,Al,S
    n,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,
    In,Tiから選ばれる1種以上の金属酸化物からなる
    微粒子および/またはSi,Al,Sn,Sb,Ta,
    Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,Tiから選
    ばれる2種以上の金属酸化物から構成される複合微粒子 (B).一般式 【化1】 で表される有機ケイ素化合物 (式中、R1 は重合可能
    な反応基を有する有機基、R2 は炭素数1〜6の炭化水
    素基である。X1 は加水分解性基であり、nは0または
    1である。)
  3. 【請求項3】 下記(C)成分を含有することを特徴と
    する請求項1または2記載のコーティング用組成物。 (C).多官能性エポキシ化合物
  4. 【請求項4】 請求項1または2または3記載のコーテ
    ィング用組成物からなるコート被膜表面に無機物質から
    なる反射防止膜を設けたことを特徴とする積層体。
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