JPH08308810A - スピン共鳴データの高速取り込み方法及び局所分解検査用のスピン共鳴装置 - Google Patents

スピン共鳴データの高速取り込み方法及び局所分解検査用のスピン共鳴装置

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JPH08308810A
JPH08308810A JP8065072A JP6507296A JPH08308810A JP H08308810 A JPH08308810 A JP H08308810A JP 8065072 A JP8065072 A JP 8065072A JP 6507296 A JP6507296 A JP 6507296A JP H08308810 A JPH08308810 A JP H08308810A
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フラーム イエンス
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ハーゼ アクセル
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マツトヘイ デイーター
Wolfgang Haenicke
ヘーニケ ヴオルフガング
Klaus-Dietmar Merboldt
メーアホルト クラウス−デイートマル
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際的な適応に対して測定時間が十分に短
く、空間分解能が高く、従来達成されていない良好なS
N比が得られる点を有する2次元又は3次元画像形成の
ためのスピン核磁気共鳴データの高速取り込み方法及び
局所分解検査用のスピン共鳴装置を提案すること。 【解決手段】 G)高周波パルス(RF)のフリップ角
を75゜よりも小さくし、H)ステップB)〜E)から
成る、そのつど、ステップF)による繰り返し時点まで
の各部分検査時間の長さを、最大でも実効−スピン−ス
ピン−緩和時間T の実質的に3倍(≦3×T
にするように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子核のスピンモ
ーメントの核磁気共鳴を用いて被検体(対象領域)を局
所的に分解(解像)検査するためのスピン核磁気共鳴デ
ータを高速収集して画像を形成する方法及び核スピンを
含む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置に関す
る。
【従来の技術】空間分解能(解像力)を有する核磁気共
鳴の基本的な考え方は、例えば、西独の雑誌「Spek
trum der Wissenschaft」、19
82年6月号、40頁〜55頁に掲載のI.L.ピケッ
ト(pykett)の論文に記載されている。更に詳細
には、1982年ニューヨーク所在アカデミックプレス
(Academic Press)社発行、P.マンス
フィールドおよびP.G.モリス著の「NMR Ima
ging in Biomedicine」に掲載され
ている。概略的に説明すると、画像形成用のNMR手段
においては、被検体は、均一静(縦モード)磁場(B
−磁場)内に置かれる。この場合、試料の核スピンは、
−磁場に平行なZ−方向に配向され、この方向にお
いて、磁化が生ずる。この均一な一定B−磁場は、ど
んなNMR手段においても全検査過程中用いられる。こ
のことは、以下の説明の暗黙の前提である。次に、被検
体には、高周波パルスRFが照射され、その結果、典型
的に、スピンは、高周波パルスの振幅および持続時間に
依存する角度(これをフリップ角と称する)だけ、Z−
方向から回転(傾斜)する(古典的説明)。それから、
このスピンは、所謂ラーモア周波数でZ−方向を中心に
歳差運動を開始し、Z−方向に垂直な平面(XY平面)
における横方向成分が出力信号として検出される。90
゜のフリップ角においては、XY平面内で磁化が全て反
転した際に、出力信号は最大振幅となる。180゜のフ
リップ角で、磁化もしくはスピンの方向は反転する。N
MR手段においては、3つの緩和時間が重要な役割を果
たす。即ち、スピン−格子−緩和時間Tと、スピン−
スピン−緩和時間Tと、実効−スピン−スピン−緩和
時間T である。出力信号における位置情報をエンコ
ードし、特定の出力信号、特に、所謂グラジェントエコ
ーを発生するために、振幅および持続時間が制御可能で
ある、互いに実質的に垂直関係にある3つの勾配磁場が
用いられる。その他、詳細に関しては、既述の文献なら
びに数多の特許文献を参照されたい。以下では、本発明
にとって有意味な事項について説明する。核スピン断層
撮影技術の開発当初から常に、画像形成に必要なNMR
データを得るのに必要な時間(取り込み時間)を短縮す
る努力がなされている。NMR画像装置の更に重要な特
徴は、空間分解能乃至解像力(即ち形成可能な画像の画
素の大きさ)ならびにSN比(SNR)である。非常に
高速なNMR断層撮影法は、P.マンスフィールド他の
「J.MagnReson」29、353−373(1
978)に既述されている「エコー・プラナ・イメージ
ング(Echo Planar Imaging)」法
であり、この手法によれば唯一の高周波パルスでの励起
後、特定の強さの一定の勾配磁場および交番的に変化す
る勾配磁場の存在下で、FID信号(FID=自由誘導
減衰)が検出される。米国特許第4115730号公開
公報および米国特許第4165479号公開公報にも記
載されているこの手法においては、空間分解能が物理的
に制限されており、測定時間を長くしても、所定の限界
を越えて改善することはできない。また、SN比も所望
の程ではない。誘発された(stimulated)ス
ピン−エコーで動作する、別の高速画像形成NMR手法
が、ヨーロッパ特許出願第85115818.8号明細
書に提案されている。
【発明の目的】本発明の課題は、実際的な適応に対して
測定時間が十分に短く、空間分解能が高く、従来達成さ
れていない良好なSN比が得られる点を有する2次元又
は3次元画像形成のためのスピン核磁気共鳴データを高
速に得ることができるスピン共鳴データの高速取り込み
方法及び局所分解検査用のスピン共鳴装置を提案するこ
とである。
【発明の構成】この課題は、本発明によると、スピン−
格子−緩和時間T、スピン−スピン−緩和時間T
び実効−スピン−スピン−緩和時間T を有する原子
スピン、例えば、核スピンを含む対象領域の局所分解検
査用のスピン共鳴データの高速取り込み方法であって、
以下の各ステップを実行し、即ち、 A)対象領域を、スピンが所定方向(Z−方向)に配向
される均一磁場(B)内に配置し、 B)前記対象領域に対して、前記スピンを、所定の方向
から、所定のフリップ角だけ回転させる高周波パルス
(RF)を作用させ、 C)前記対象領域に、少なくとも一つのエンコードグラ
ジエント(G−スライス、G−位相)を作用させ、 D)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
ステップを実施する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
ト(G−読取り)を所定作用期間中、前記対象領域に作
用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
−グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
開始前に遮断し、 ee)前記切換により発生するグラジエントエコー信号
を検出し、 E)読取りグラジエントを遮断し、 F)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
前述のステップB)〜E)を繰り返し、実質的に相互に
垂直な、3つ以下の磁場勾配を使用するようにした方法
において、 G)高周波パルス (RF)のフリップ角を75゜より
も小さくし、 H)ステップB)〜E)から成る、そのつど、ステップ
F)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
実質的に3倍(≦3×T )にすることにより解決さ
れる。また、この課題は、本発明によると、所定のスピ
ン−格子−緩和時間T、所定のスピン−スピン−緩和
時間T及び所定の実効−スピン−スピン−緩和時間T
を有する核スピンを含む対象領域の局所分解検査用
のスピン共鳴装置であって、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z方向)に
配向される均一磁場(B)を形成するための装置と、 B)前記スピンを、そのつど、所定の方向から、所定の
フリップ角だけ回転する高周波パルス(RF)を発生す
るための装置と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
場を形成するための装置と 、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
装置と、 E)前記高周波パルス発生装置及び各勾配磁場を発生す
る装置を制御するための制御装置を有しており、前記制
御装置は、スピン共鳴データ信号を発生する一周期の
間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
ステップを実施するように制御し、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
り期間中持続させ、dd)前記エンコードグラジエント
(G−スライス、G−グラジエント)を、グラジエント
エコー信号の検出の開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
置において、制御装置は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
小さく制御する手段と、 G)ステップa)〜d)から成る、そのつど、ステップ
e)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
実質的に3倍(≦3 ×T )に相応する時間に制御
する手段とを有するようにすることにより解決される。
本発明においては、フリップ角が75゜よりも小さな高
周波パルスにより、一定のB−磁場によりXY平面内
のZ−方向に配向された磁化もしくはスピンの比較的小
さい部分だけが反転されて、この反転されたスピンは、
勾配磁場の印加により、ほぼ完全に、1つまたは複数の
グラジエントエコーの形成に用いられる。スピンの多く
の部分は、Z−方向に配向されており、従って、Z−方
向の磁化の利用可能な部分が大きく残っているので、エ
コーの検出後直ちに新たな「部分的励起パルス」を作用
させて、Z−方向に配向されているスピンの小さい一部
分だけをXY平面に反転することができ、従来のよう
に、Tの大きさの回復期間を設ける必要はない。驚く
べきことに、短時間でZ−方向のスピンの平衡状態が達
成され、従って、短い間隔で部分的に励起されて均等な
グラジエントエコー信号を発生するのに使用することが
できる、実際上無限のスピン資源が利用可能である。特
定の用途において、どのフリップ角領域が合目的的であ
るかは、ある程度まで、B−磁場の強さ、スピン−格
子−緩和時間Tならびに所望のT−コントラストに
依存する。フリップ角は、特に、10〜50゜の領域が
有利であることが判った。例えば、2〜3テスラTの大
きさのB−磁場の場合、一般に、15〜30゜のフリ
ップ角が有利である。本発明の装置は、「小フリップ角
および小高周波エネルギでの勾配反転法」と称すること
もできる手法により作動する装置であって、B−磁場
のあらゆる強度範囲で適用可能である。一般的に、フリ
ップ角を90゜よりも小さくすればするほど、しかも相
続く高周波パルスの時間間隔を残留縦方向磁化と、これ
らの高周波パルスによって形成される横方向磁化との間
に平衡状態が生ずるように小さくする。この平衡状態に
おいては、縦方向磁化が優勢であり、各高周波パルスに
対して少なくともほぼ等し く、検出可能なグラジエン
トエコー信号の発生に充分な量の縦方向磁化が利用可能
となり、相続く信号発生のための高周波パルス間に緩和
時間や縦方向磁化のための補充乃至再生パルスを挿入す
る必要はない。信号検出は、読取り期間に比較して短い
複数の試料を形成しつつ、グラジエントエコー信号を標
本化もしくはサンプリングすることにより行われる。段
階i)までの時間間隔は、長くても20ミリ秒(ms)
とするのが有利であり、さらに好ましくは長くとも10
msとすべきである。90゜よりも小さいフリップ角の
使用ならびに勾配磁場(読取り勾配磁場)の反転による
グラジエントエコーの発生自体ならびにそれと関連する
他の事項は既に知られている。90゜より小さいフリッ
プ角は、例えば1958年のH.Yカー(Carr)の
研究(Phys.Rev.112,1693−170
1,1958)に基づく所謂SFP(定常状態自由歳差
運動)法で用いられている(W.S.Hinshawの
J.Appl,Phys47,No.8,1967年8
月号参照)。このSFP法においては、試料は、間隔が
スピン−格子−緩和時間と比較して小さく、スピン−ス
ピン−緩和時間に比較して小さい高周波パルス列で照射
される。高周波パルス間で平衡状態に設定される信号は
試料の唯一の空間点に関する情報しか形成しない。従っ
てこの手法の実施には、非常に長い時間が必要とされ
る。と言うのは、適当な分解能の画豫を得るのに、「時
間」単位の収集時間が必要であるからである。エコープ
ラナ撮影法(LC法)においても90゜より小さいフリ
ップ角を有する高周波励起パルスを使用することができ
る。しかしながら、この場合には、交番する勾配磁場G
ならびに一定の勾配磁場Gを、高周波パルスの終了
後、データ収集もしくは取り込みの終わりまで維持しな
ければならない。この手法における画像形成は、次の点
で他の画像形成法と本質的に異なる。即ち、周期的に立
ち下がり、かつ、立ち上がるFID信号のフーリエ変換
により被検体の離散的な投射プロフィールが形成される
点である。一定の勾配磁場Gは読取り勾配磁場として
働く。離散的な投射プロフィールを破壊しないようにす
るためには、上記一定の勾配磁場Gを交番勾配磁場の
強度と比較して小さくしなければならない。その結果、
その手法で達成可能な空間分解能は制限されてしまう。
これとは対照的に、本発明によれば、総ての勾配磁場
は、同じ大きさを有することができる。グラジエントエ
コーを用いての層画像形成用のデータ形成は、エーデル
シュタイン他の論文(Phys.Med.Biol,2
5,751−756,1980)およびPCT国際特許
出願公開公報WO81−02788およびWO81−0
3789から公知である。この所謂スピン−ワープ法
(SRまたはRFID法としても知られている)におい
ては、90゜−高周波パルスならびに同時に作用せしめ
られる層勾配磁場によって試料の1つの層を励起し、次
いで1回または複数回読取り勾配磁場を印加もしくは反
転することにより1つまたは複数のエコー信号を発生す
る。このエコー信号は、現在では、グラジエントエコー
と称されている。次の高周波パルスの印加前に、系の回
復期間を設けねばならない。この期間は、Tと比較し
て長くしなければならず、1秒台にも達する。この手法
は、高速にデータ収集が必要とされる事例には、使用不
可能である。本発明においては、比較的短い時間に亘る
全検査もしくは総合検査で、少なくとも1つのNMR断
層像を演算処理するのに必要な、完全なデータ集合が形
成される。それぞれ、75゜よりも小さな、例えば、7
5゜あるいは50゜あるいは25゜さらには15゜また
は5゜のフリップ角を有する高周波パルス、1つの位相
符号勾配磁場パルス、および/または、少なくとも1つ
の交番読取り勾配磁場、および、少なくとも1つの交番
読取り勾配磁場によって発生されるエコー信号(グラジ
エントエコー)を含む一連の分割検査、もしくは部分検
査から、1つの全検査もしくは総合検査が構成される。
総ての勾配磁場は、励起高周波パルスの終了とデータ収
集開始との間遮断され、また、読取りグラジエントの場
合には、その極性を反転される。部分検査もしくは分割
検査は、グラジエントエコー信号のデータの収集の終了
後、即ち、約10〜20ms後、続けて行うことができ
る。このようにして、スピン−格子−緩和時間T(約
0.5〜2.0秒)台の待ち時間(繰返し時間)は完全
に無くなる。
【発明の効果】本発明の主たる利点は、次の通りであ
る。 (1)各分割検査ごとに75゜より小さなフリップ角を
有する高周波パルスを用いるので、高周波パルス用の電
力は非常に小さい。 (2)グラジエントエコー信号に寄与する磁化の飽和
は、分割パルスを使用することにより回避することがで
き、従って、検査で消費された磁化成分のT−緩和時
間により、常に、平衡磁化(定常状態)の大きな成分が
得られるので、特に良好なSN比が実現できる。 (3)上記(2)で述べた動的平衡状態により、連続的
(無制限)な画像形成に適する。 (4)従って、NMR断層像の時間および空間分解能
に、完全に任意な妥協点を採用することが可能である。 (5)所定のフリップ角において、各T値には、他の
振幅を有する平衡状態が対応するので、発生するNMR
断層データはT情報を含んでいる。フリップ角を総合
検査毎に変えることにより、異なったT強調画像が達
成される。 (6)本発明においては、高周波パルス毎に、唯一つの
グラジエントエコーが発生されて、データとして収集さ
れるので、形成される投影画像の信号強度は一様に強
く、従って、形成画像の分解能、特に、位相エンコード
グラジエントの方向における分解能も同等に高くなる。 (7)層画像は多重に形成され(同期する必要はな
く)、そして、順次形成される層画像を互いに重畳する
ことにより、運動アーチファクトを大きく回避すること
ができる。従って、例えば、心臓の明瞭な冠状動脈断層
画像あるいは腹部の断層像を形成することができる。同
じことが3D画像にも当て嵌まる。と言うのは、運動ア
ーチファクトは平均化により抑圧されるからである。 (8)時間/空間分解能の選択が自由である。例えば、 約1秒で64×128画素 約2秒で128×128画素 約3.5秒で128×256画素 約4秒で256×128画素、および 約6秒で256×256画素 この場合、これらの測定時間も、勾配磁場系を最適化す
ることによりさらに約20〜40%減少することができ
る。 (9)同じ測定時間で、コントラストを変えることによ
り、「秒」領域でのNMR断層像の形成が可能になる。
これは、次のようにして実現することができる。T
コントラスト与件に対する、高周波パルスのフリップ角
の変化。T −コントラスト与件に対する、グラジエ
ントエコーの読取り時間の変化。T −コントラスト
与件に対する、同じ位相エンコードで、励起毎に多数の
グラジエントエコーを発生する。Tおよび/またはT
を制御するために、例えば、NMRコントラスト
剤、水、電解液のような適当な物質を使用する。1つの
総合検査の1つの時点、または、2、3の時点で、各分
割検査もしくは各部分検査間において作用する付加的な
高周波パルス(例えば90゜−パルス、180゜−パル
ス、CHESS−パルス等々)を使用する。 (10)生態組織、特に、人体に対し、時間的に逐次像
形成検査(フィルム)が、「秒」台のNMR断層撮影で
可能になる。即ち、次のようなデータが得られる。異な
った、 (例えば)直接隣接する層から、(例えば図6
に示すようにして)時間的に直接相続くNMR断層画像
シーケンスのためのデータ収集。(例えば)図5に示す
ように、1つの層から時間的に直接相続くNMR断層画
像シーケンスのためのデータ収集。上に述べたデータ収
集と関連して、同時に、Tおよび/またはT を制
御するための、例えば、NMR−コントラスト剤、水あ
るいは電解液のような適当な物質の使用が可能である。 (11)生態組織、特に、人体における時間的に周期的
なプロセスの画像形成検査用のデータをNMR断層法
(追って、図5および図6を参照して説明する)を用い
て得ることができる。ただし、その場合、次のような技
術が用いられる。即ち、トリガパルスの出現で、同じ位
相エンコードを用い、一連の分割検査もしくは部分検査
を開始し、次のトリガパルスの出現で、異なった位相エ
ンコードで同様の一連の測定シーケンスを繰返すという
トリガ技術の採用。トリガパルス毎に変化する位相エン
コードで、新しい分割検査もしくは部分検査シーケンス
がトリガパルスにより回避されるまで、部分検査もしく
は分割検査を実施するというゲート法の使用。上述の型
の総合検査によれば、部分検査もしくは分割検査の期間
に対応する画像の時間間隔で画像シーケンスが得られ
る。 (12)スペクトロスコピー技術、特に、時分割検査で
の、空間的に局限されたNMRスペクトロスコピー法を
用いての生態組織、特に、人体に対する高速画像形成検
査の組み合わせが可能であること。 (13)図7および図8を参照して後述するように、生
態組織の3次元表示のためのデータを得ることができる
こと。この場合、従来の3次元NMR方法を凌駕する主
たる利点は、測定時間が極めて短縮できること、例え
ば、128×128×128画素の画像形成の場合、4
分である。シーケンスの、単位時間当たりの良好なSN
比により、特に薄い層(1mmもしくはそれ以下)の形
成が可能である。画像のコントラストは、上述の項
(9)で述べたところに従って変えることができる。特
に、次のようなデータ収集が可能である。任意の配向の
画像形成を可能にする等方性3次元データ収集(図7参
照)。上述の型の化学選択的画像形成(図8参照)。多
数のグラジエントエコー(図4参照)を用いて、上述の
型の多重エコー三次元像の形成。結像される体積もしく
は大きさを制限するために、1つ、および/または、2
つの、位相エンコード方向における層選択パルスの使用
による部分画像形成またはズーム三次元画像形成。最も
薄い層での小さい試料の顕微鏡台の三次元画像形成。 (14)表面コイルと組合せての、生態組織の画像形成
検査が可能であること。特に、そのためには、均等な送
信コイルおよび受信用の表面コイルを使用すること。以
下に述べる全ての手法において、送/受信のために、1
つの表面コイルを使用すること。 (15)秒台で、NMR断層法を用いて、流動プロセス
および血管の画像形成検査のためのデータ収集が可能で
あること。特に、層平面に対して垂直な血管を、フリッ
プ角を変え、かつ/または、グラジエントエコーの読取
り時間を変えて、上述の項(9)で述べた手法により表
示することができる。血管の三次元画像形成の目的で、
1−3Tの時間間隔で多層撮影が可能であること。当
業者および医療関係者には、ここには詳細に述べる余地
のない他の多数の用途を想到することができよう。ここ
で、所謂「エコープラナー撮像」法には、上記の項
(2)、(3)および(4)で述べた本発明の利点は得
られない。しかしながら、勾配磁場の迅速な反転(即
ち、T に比較して迅速である)という前提条件が満
たされれば、本発明において、上記「エコープラナ一撮
像」法も、部分検査もしくは分割検査の1つとして組み
込むことができる。また、上述のヨーロッパ特許願第8
5115818号明細書に開示されている方法では、上
記の(2)の項で述べた本発明の利点は達成されない。
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の特に有
利な実施例について説明する。図には、理想化した簡略
な表示で、高周波パルスRF、勾配磁場(層グラジェン
ト:「G−スライス」、位相エンコードグラジェント:
「G−位層」および読出しグラジェント:「G−読出
し」)ならびに関連の測定信号、即ち、断層撮像シーケ
ンスからのグラジェントエコー(「信号」)が示されて
いる。これら波形図において、繰返し数は、破線/ブロ
ックで示した分割検査もしくは部分検査および/または
総合検査の繰返し数によって示されている。なお、位相
エンコードグラジェントの表示から、グラジェントパル
スの振幅は部分検査毎に変化するものと理解されたい。
したがって、部分検査の数は、位相エンコードグラジェ
ントの異なった振幅の数に対応する。矩形で示した包絡
曲線を有する高周波パルスは、対応の包絡曲線を有する
非選択高周波パルスを表わす。また、ガウス分布形状の
包絡線を有する高周波パルスは、周波数選択性(即ち、
CHESS=「化学シフト」−選択性)高周波パルス、
または、あるグラジェントが存在する場合、選択可能な
包絡曲線を有する層選択高周波パルスを表わす。本発明
は、公知のスピン共鳴装置、特に、NMR装置を用いて
実施することができるが、ただし、勾配磁場および励起
高周波パルスを発生する制御装置は、本発明の一実施例
に対応する機能、または、本発明の複数の実施例のうち
の、選択的に1つの実施例に対応する機能を実施できる
ように変更される。図13に略示してあるように、慣用
のNMR装置は、測定ヘッド10、電源部12および制
御装置14を備えている。この装置の測定ヘッド10
は、慣用の装置の場合のように、一定で、均一な
(「縦」)B−磁場を発生するための磁石16、なら
びに、実質的に互いに垂直関係にある、3つの、ほぼ線
形の勾配磁場(それらのうち、通常、1つの勾配磁場
は、B−磁場に対して平行であり、他の2つの勾配磁
場は、B−磁場に対して垂直である)を発生するため
のコイルユニットおよび高周波パルスが供給されるコイ
ル装置24を備えている。電源部は、B−磁石用給電
装置25と、勾配磁場コイル18,20および22用給
電装置28と、RF−コイル24のための高周波パルス
を発生する高周波送信器30とを備えている。制御装置
14は、各勾配磁場コイルに供給される電流の持続期間
および振幅ならびに高周波および包絡曲線を制御する。
RF−コイル24は、一般に試料から放出される信号の
受信にも用いられる。B−磁石16は、超電導コイル
を有し、低温保持装置を具備することができる。この種
の装置は、公知であり、市販品として入手可能であるの
で、これ以上、詳細な説明は不要であろう。なおここで
用いられる術語「高周波パルス」には、短くて高い周波
数を有する場合に、非選択性パルスと称する任意の包絡
曲線を有する、予め高められた周波数の振動列を含むば
かりでなく、更に、周波数変調高周波振動列、ならび
に、同じか、又は、異なった周波数を有することがで
き、全体として、予め定められたフリップ角を発生す
る、互いに離間した、比較的短い高周波振動列のシーケ
ンスをも含むものであると理解されたい。また、周波数
選択パルスとは、層選択パルスまたは共鳴線選択(CH
ESS=「化学シフト」−選択)パルスである。本発明
においては、信号形成のための励起は、基本的に、慣用
の90゜のフリップ角より小さな部分分解度のフリップ
角を有する高周波パルスを用いて行われ、それに直ぐ続
いて部分検査が逐次行われ、スピン−格子−緩和時間T
程度の、通常必要とされる待ち時間は必要とされな
い。部分検査の長さは、最大約3T に過ぎない。総
合検査の長さは、最大僅か3nT に相当するに過ぎ
ない。ただし、nは、部分検査の数である。図1には、
スライス選択を用いない透過像を形成する目的で、NM
Rデータを取り込むための、本発明の一実施例における
高周波パルスRF信号(グラジェントエコー)および勾
配磁場の時間的経過ないしシーケンスが示されている。
図示の部分検査は遅延を伴うことなく、位相エンコード
されたグラジェントのn個の異なった振幅で、n回繰返
される。即ち、読取りグラジェント「G−読取り」の遮
断直後次部分検査を開始する高周波パルスRFが発生さ
れる。非選択性RF−パルスのフリップ角は、90゜よ
り小さな部分角度であり、例えば、10゜〜50゜の領
域内にある。読取りグラジェントは、グラジェントエコ
ー信号を発生するために、交番的に変化される。勾配磁
場パルス「G−位相」は、RF−パルスの終了後に立上
り、データ収集前、即ち、グラジェントエコー信号の読
取りの開始前に終了する。読取りグラジェント「G−読
取り」は、高周波ないしRF−パルスの終了後励起さ
れ、データ収集前に、グラジェントエコー信号を発生す
るために極性を反転され、しかる後、データ収集中一定
に維持される。データ収集に当たっては、複数(例え
ば、128又は256個)の短い信号プローブを、例え
ば、20マイクロ秒の間隔で発生して、グラジェントエ
コー信号を標本化する(サンプリング)。取り込まれた
プローブ信号を復調して、通常の手法でコンピュータを
用いて画像形成するのに用いられる。データ収集の終了
および破線矩形ブロックで示した分割検査の読取り勾配
磁場パルス「G−読取り」の遮断後直ちに、即ち、最少
の時間間隔で(即ち、本質的にT、およびT より
も短くすることができる時間間隔で)、読取りグラジェ
ントの反転、次続の高周波もしくはRF−パルスの発
生、ならびに、それによる次続の部分検査を開始するこ
とができる。このことは、この他の、追って説明する実
施例の場合にも当て嵌まる。つまり、回復時間は必要と
されない。なぜならば、フリップ角が小さいために、Z
−又はB−方向に配向されている十分なスピンが、次
続のRF−パルスによる励起に対して利用可能であるか
らである。全ての検査において、データ収集は、数回の
「ブランク(空き)」部分検査後に開始するのが合目的
的である。例えば、データ収集前に、5回〜50回のブ
ランク部分検査を行うことができよう。このようにすれ
ば、各フリップ角に対応するZ−磁化の平衡状態を設定
し、グラジェントエコーの均等な情報内容を確保するこ
とができるからである。常に、実質的に同じ磁化成分が
読出されるように、小さい値から立ち上がる励起パルス
ーフリップ角を有する部分検査から総合検査が構成され
る場合には、ブランク部分検査は省略することができ
る。図2は、層選択を伴うことなく共鳴線選択(CHE
SS)透過像を形成するために、NMRデータを得るた
めの本発明の実施例における高周波パルスRF、測定信
号おび勾配磁場の時間的変化を示す図である。図3は、
断層像形成用のNMRデータを得るための、本発明の一
実施例における高周波パルス、測定信号および勾配磁場
の時間的変化を示す。この目的で、周波数選択性高周波
パルスRFは、層グラジェント「G−スライス」と公知
の仕方で組み合わされる。本発明の、この層選択変形実
施例においては、高周波パルスの開始前に、層グラジェ
ントG−スライスがオンにされ、高周波パルスの終了後
に、再集束のために反転され、次いで、データ収集の開
始前に、オフに切換えられる。他の点は、図1と関連し
て述べた実施例の場合と同じである。図4は、SN比お
よび/又はコントラストが、m個のエコー信号を用いる
ことにより改善された層断層画像を形成するために、N
MRデータを得るための本発明の実施例における高周波
パルス、測定信号および勾配磁場の時間的変化を示す。
この目的で、読取りグラジェントは、各高周波パルス後
にm回交番される。それぞれm個の関連のエコーからな
るデータは、互いに重畳もしくは平均化される。図5
は、同じ層のk個の断面層画像のためのデータが、直接
逐次的に発生される本発明の実施例における高周波パル
ス、測定信号および勾配磁場の時間的変化を示す。この
目的で、n回の分割検査からなる総合検査をk回繰返
し、その場合、相続く分割検査又は総合検査間に緩和期
間あるいは繰返し期間を介在させない。この手法は、画
像を形成する核磁気共鳴で実現される。と言うのは、信
号強度における損失を伴わずに、然も、時間的制限を受
けずに、連続した画像形成が可能であるからである。し
たがって、動的プロセスの検査には、特に有利である。
分割検査もしくは部分検査の期間は、例えば、僅か約1
5msに過ぎない。図6は、k個の断層画像のためのデ
ータが、異なった層から直接的に逐次得られる本発明の
実施例における高周波パルス、測定信号および勾配磁場
の時間的変化を示す。この実施例においては、全ての分
割検査の高周波パルスの搬送周波数は、総合検査毎に変
えられる。この検査は、図5に示した方式と組み合わせ
ることができる。図7は、3次元断層画像のためのデー
タを得るための本発明の実施例における高周波パルス、
測定信号および勾配磁場の時間的変化を示す。この実施
例においては、非選択性高周波パルスが用いられ、層グ
ラジェントの代りに、k個の異なった振幅を有する第2
の位相エンコードグラジェントが用いられる。2つの位
相グラジェントG−位相1およびG−位相2は、高周波
パルスの終了後オンされ、そして、データ収集の開始
前、即ち、読取りグラジェント「G−読取り」の反転前
にオフされる。総合検査は、この場合、n×k個の分割
検査からなる。この方式は、特に有利である。と言うの
は、3次元異方性(k≠n)又は等方性(k=n)の被
検体の空間的表示が、2次元の断層画像のための慣用の
スピン−エコー断層撮影法で必要とされる測定時間内で
行うことができるからである。この方式は、極めて薄い
層の表示に利用することができる。図8は、図7の場合
と同様に、3次元の周波数選択性(CHESS)断層画
像のためのデータを取り込む、本発明の実施例における
高周波パルス、測定信号および勾配磁場の時間的変化を
示す。この実施例においては、分割検査の非選択パルス
の代りに、周波数選択パルスが用いられる。図9は、投
影再構成法による断層画像用のデータを取り込むための
本発明の実施例における、高周波パルス、測定信号およ
び勾配磁場の時間的変化を示す。この実施例において
は、位相エンコードグラジェントの代りに、第2の読取
りグラジェントが用いられる。この第2の読取りグラジ
ェントは、第1の読取りグラジェントと同期して開閉さ
れる。2つの読取りグラジェントの振幅は、矢印の方向
で示した分割検査毎に変化する。これら振幅は、合成読
取りグラジェントに合成される。この合成読取りグラジ
ェントの層平面における配向は、分割検査毎に回転す
る。また、図1〜図8に示した実施例は相応の仕方で、
(位相エンコードされたグラジェントを用いる)フーリ
エ法から(周波数エンコードだけを用いる)投影再構成
法に変換することができる。次に、本発明の実際的な例
について説明する。NMR装置としては、(独の)カー
ルスルーエ(Karlsruhe)所在のブルッカ(B
ruker)社から市販品として入手可能なNMR断層
撮影/スペクトロスコピー装置を用いた。この装置は、
磁場の強度が、10MHzのプロトン共鳴周波数に対応
する磁場の強度23テスラ(T)値の、40センチメー
トルの直径の孔を有するB−磁石を備えている。 実施例1 高速3次元画像撮影 (図7又は図8に類似の)図10のパルスシーケンス区間 備考 0 RFパルスの投入。このパルスは、矩形の包絡曲線(図7)を有する非選択 パルス又は任意の包絡曲線、好ましくは、ガウス分布形状の包絡曲線(図8)を 有する選択性パルスとすることができる。高周波送信機の送信出力は、高周波パ ルスが約30゜のフリップ角を発生するように選択される。 非選択性のパルスの長さは、20cm直径の共鳴装置および約5kWの送信出 力を用いた場合には、15マイクロ秒である。この選択性パルスの長さは、6ミ リ秒である。パルスの位相位置は一定に留まる。高周波周波数は水素プロトンの 共鳴周波数(23テスラで100MHz)に設定される。 1 区間3および4で投入される読取りグラジェントの予備処理のための読取 りグラジエントの投入。振幅=−5.5mT/m位相グラジェント2の投入。 2 読取りグラジェントはオン(投入)状態に留まる。位相グラジェント2は 遮断もしくはオフにされる。 3 読取りグラジェントの反転。振幅=+4.5mT/m。 4 読取りグラジェントはオン状態に留まる。 5 読取りグラジェントの遮断もしくはターンオフ。データ収集が行われない 、この第1番目の予備処理区間の終了後に、新たに、区間0でプログラムが開始 される。 予備処理シーケンス0〜5をm回(m=8)実施する。それにより、スピン系 は、一定の平衡状態に達する。更に、この予備処理シーケンスで、個々で使用さ れているNMR装置の場合、技術的理由から必要とされる勾配磁場のコイル系の 「予備処理」オン/オフ動作が実施される。 6 高周波パルスの投入。このパルスは、周波数、振幅、長さおよび形状に関 して、区間「0」における高周波パルスと同じ特性を有する。 7 位相グラジェント1の投入。 区間9および10で投入される読取りグラ ジェントの予備処理のための読取りグラジェントの投入。振幅=−5.5mT/ m。位相グラジェント2の投入もしくはオン。 8 位相グラジェント1および2の遮断もしくはオフ。読取りグラジェントは オン状態に留まる。 9 読取りグラジェントを振幅+4.5mT/mに反転。 10 読取りグラジェントはオン状態に残す。 読取りグラジェントの反転により発生されるグラジェントエコー信号のサンプリ ングおよび25kHzのスペクトル幅を有するプローブの直角位相検出によるそ れぞれ128個の「実」および「仮想」データの収集(標本化周期は20kHz のサンプリングレートに対応し20マイクロ秒である)。 11 読取りグラジェントの遮断・データ収集の終了。 6a〜11a:シーケンス6〜11の(n−1)回の繰返し。−5.0乃至+5 .0mT/mのn個の異なった振幅(この場合n=128で合計128回シーケ ンス6〜11を繰返し実施する。位相グラジェント2はシーケンス6〜11のn 回の実施で同じ振幅を有している。 12 n個のデータ集合の記憶。このプロセスは、使用されている装置において 技術的に条件付けられる。ここで用いられている装置においては、コンュータの 利用可能な主メモリは128Kに制限されているので、このプロセスは約150 ミリ秒続く。中断においては、区間0〜5で設定される平衡状態の新たな設定が 要求される。このシーケンスは「0」に跳躍して戻る。 最適化された装置においては、収集されたデータは直接事後処理される。この 場合には、区間12は省略され、したがってシーケンスは区間6に戻る。 12a 全シーケンス「0」〜「12」の(k−1)回の繰返し。シーケンス「 0」〜「12」は−5.0〜+5.0mT/mの位相グラジェント2のk個の異 なった振幅で合計k回(128回)実施する。 最適化された装置においては、全シーケンスは、合計n×k×(区間6−11の 期間)=221秒の期間を有する。この実施例においては、この期間は、(n+ m)×(区間6−11)+(区間12)×k=254秒である。二次元の個々の 画像の層厚は1mmであり、画像分解能(画素の大きさ)は1mm×1mmであ る。 実施例2 m個の層からなる周期的運動を表示するために一連の高速断層像からなるフィ ルムの撮影 図11に従うパルスシーケンス(図6に類似)区間 備考 0/1 トリガパルスの待ちループ。トリガパルスの受信後区間2でシーケンス は始まる。 2 層グラジェントのターンオン。振幅=+5.0mT/m。高周波周波数 は所望の層における所望の核、例えば、水素プロトンの共鳴周波数に設定する。 3 ガウス分布形状の包絡曲線を有する周波数選択性高周波パルスを投入。 この高周波パルスは、約30゜のフリップ角を有する。パルスの周波数スペクト ルの半値幅は約90Hzである。パルスの位相位置は、全検査中一定である。 4 層グラジェントの反転。振幅=−5.0mT/m。区間6および7にお ける読取りグラジェントの予備処理として読取りグラジェントのターンオン。 振幅=5.5mT/m。位相グラジェントの投入もしくはターンオン。 このプロセスはシーケンス2〜9のn回の実行で同じ振幅で繰返される (この実施例ではn=32)。シーケンス0〜9のk回の繰返しで、−5.0m T/m〜+5.0mT/m(7)k個の異なった振幅(この実施例ではk=12 8)で位相グラジェントを128回発生する。 5 層グラジェントの遮断もしくはターンオフ。位相グラジェントのターン オフ。読取りグラジェントはオン状態に留まる。 6 読取りグラジェントの反転。振幅=+4.5mT/m。 7 読取りグラジェントはオン状態に留まる。エコー信号のサンプリングお よび25kHzのスペクトル幅で得られたプローブの直角位相検出によるそれぞ れ128個の「実」データ点および「仮想」データ点の収集(サンプリング期間 =20マイクロ秒)。 8 読取りグラジェントの遮断もしくはターンオフ、データ収集の終了。 シーケンスは、n回区間2に跳躍し得る。区間2においては、シーケンス2〜 9の逐次的な実行で、m個の異なった層に対応する、m個の異なった高周波周波 数が設定される。区間4における位相グラジェントのターンオンは、同じ振幅で シーケンス2〜9のn回の実行で繰返される(この実施例ではn=32)。全シ ーケンス0〜9のk回の繰り返しで、−5.0mT/m〜+5.0 mT/m( 7)k個の異なった振幅を有する位相グラジェントを設定する。 9 n個のデータ集合の記憶。このプロセスは、使用されている装置におい て技術的に制約を受ける。と言うのは、ここで用いているコンピュータのd主メ モリに制限があり、150ミリ秒のアクセス時間を必要とするからである。シー ケンスは次いで、新しいトリガパルスのための待ちループの区間0に跳躍し戻る 。このプロセスはm回実施される。 上のシーケンスで、トリガパルス後、時間的間隔をおか
ずに、直ちに、n(この実施例では、例えば、n=3
2)の高速断層像(k=128に対応し128×128
の画素)の収集もしくは撮影が可能である。第1番目の
画像は、トリガパルス後7ミリ秒後に発生し、そして、
それに続く各画像は、第1番目の画像に対し17.2ミ
リ秒の間隔にある。ゲート検査(Gating−Exp
erimente)の場合、総合検査もしくは全体検査
は、待ちループ0/1なしで行われる。区間0のトリガ
パルスは、この場合、k個の異なった振幅を有する位相
グラジェントをオンし続けるのに用いられる。人体に対
する検査では、このシーケンスは、特に心臓のEKGで
トリガ又はゲートするのが画像形成に特に適している。
n=50で、約850ミリ秒内で、全心臓サイクルをサ
ンプリングすることができ、例えば、128又は256
の、このようなサンプルから、1つの層に対して、50
の画像、あるいは、m個の層に対して、50/m個の画
像をコンピュータにより形成もしくは再構成することが
できる。 実施例3 1個の層から実時間で運動、機能および像を観測するために、一連の高速断層 撮影から1枚のフィルムに対するデータの収集 図12のパルスシーケンス区間 備考 0 層グラジェントのターンオフ。振幅=−5.0mT/m。所望の観測層に 対する高周波周波数の設定。この周波数は、1個の異なった観測層を得るために 、シーケンスのk回の実施において任意に変えることができる (単一層フィルムでは1=1、多層フィルムでは1=k)。 1 層グラジェントは、オン状態に留まる。ガウス分布形状の包絡曲線を有す る周波数選択性高周波数パルスを投入もしくはオンにする。この高周波パルスは 、約30゜のフリップ角を有する。パルスの周波数スペルトルの半値幅は約90 0Hzである。パルスの位相位置は、全検査中一定である。 2 高周波パルスの遮断もしくはオフ。高周波パルスを、例えば、水素プロト ンの共鳴周波数とすることができる観測周波数に設定。層グラジェントの反転。 振幅=−5.0mT/m。区間4,5における読取りグラジェント予備処理のた めの読取りグラジェントのターンオン。 振幅=−5.5mT/m。 3 層グラジェントのターンオフ。読取りグラジェントはオン状態に留める 。 4 読取りグラジェントの反転。振幅=−4.5mT/m。 5 読取りグラジェントはオン状態に留める。 6 読取りグラジェントの遮断もしくはオフ。 7 層グラジェントのオン。振幅=5.0mT/m。高周波周波数を所望の観 察層に設定する。この周波数は、1個の異なった観測層を得るために、k回のシ ーケンスの実行において任意に変えることができる(区間0参照) 。 プログラムは、区間1でm回新たに始まる。シーケンス1〜7は、m回(m= 32)実行される。それにより、スピン系は一定の平衡状態に達し、ここで用い られている装置においては、技術上の理由から必要とされる勾配磁場のコイル装 置のための「予備」切換が行われる。 8 層グラジェントはオン状態に留める。ガウス分布形状の包絡曲線を有する 周波数選択性高周波パルスのターンオン。この高周波パルスは30゜のフリップ 角を有する。パルスの周波数スペクトルの半値幅は、約900Hzである。パル スの位相位置は、全検査中一定である。 9 高周波パルスの遮断もしくはオフ。高周波パルスを、例えば、水素プロト ンの周波数とすることができる観測周波数に設定する。層グラジェントの切換。 振幅=−5.0mT/m。区間11および12における読取りグラジェントの予 備処理のための読取りグラジェントのターンオン。 振幅=−5.5mT/m。位相グラジェントのターンオン。このプロセスは、 −5.0のmT/mないし+5.5mT/mの、n個の異なった振幅(この例で は、n=128)でシーケンス7〜13が繰返し、合計128回実行される。 10 層グラジェントの遮断。位相グラジェントの遮断。読取りグラジェントは オン状態に留める。 11 読取りグラジェントの反転。振幅=+4.5のmT/m。 12 読取りグラジェントはオン状態に留める。25kHzのスペクトル幅を用 いて(サンプリング周期=20マイクロ秒)直角位相検出でそれぞれ128個の 「実」および「仮想」データの収集。 13 読取りグラジェントの遮断もしくはオフ。 データ収集の終了。 14 層グラジェントのターンオフ。振幅=5.0のmT/m。高周波周波数を 所望の観測層に設定。この高周波周波数は、シーケンスのk回の実行に当たって 区間0に対応して変えられる。 シーケンスは、n回区間8に戻る。 15 n個のデータ集合の記憶。 段階および区間15は、約150ミリ秒を必要とし、用いられる装置に依存す る。と言うのは、コンピュータの主メモリに限界があるからである。中断に際し て、区間1〜7で設定される平衡状態の新しい設定が要求される。従って、シー ケンスは、n個の画像を形成するために、n回区間0に跳躍し戻る。最適化され た装置においては、収集されたデータは、直ぐに事後処理される。その場合には 、区間もしくはステップ15は省略され、従って、シーケンスは、直ちに区間8 から行うことができる。 図18〜図23は、人間の手の一連の撮影から選択され
た画像を示す。該画像は、実施例1および図10に示し
た高速3次元画像形成装置に従って得られたデータから
形成されたものである。全測定時間は4秒であり、空間
分解能は、1mm×1mm×1mmに対応して、128
×128×128画素である。図には、腱の領域(画像
番号8〜11)、筋肉および関節(画像番号14〜1
7)ならびに中手骨(画像番号23〜26)の領域にお
ける水平断層像が示してある。図14〜図17は、2つ
の相続く画像間に6秒の時間的間隔をおいて撮影したN
MR断層像から選択された画像を示す。0.25m m
ol/kg Gd (DTPA)の投与後における、兎
の腎機能が示してある。左側の腎臓には、腫瘍がある。
個々の画像の測定時間は、2.2秒であった。この時間
は、2つの撮影の平均時間である。また、空間分解能
は、128×128画素であり、層厚は4mmである。
上述の実施例は、種々の仕方で変更および適応が可能で
ある。既に、RF−パルスのフリップ角を変えることに
より、T−コントラストを制御できることは述べた。
グラジェントエコーの読取り時間を変えることにより、
−コントラストを変えることができる。さらに、
1つまたは2、3の個所(その数は、分割検査または測
定プロセスの数の約10%よりも少なくするのが有利で
ある)、例えば、データ収集が行われていない平衡設定
シーケンスと本来の測定シーケンスとの間、或いは、1
6または32の分割投影の測定後、例えば、90゜−パ
ルス、180゜−パルスまたはCHESS−パルスとす
ることができる、「特別」な高周波パルスを作用させる
ことにより、コントラストを制御することが可能であ
る。同様にして、グラジェントの不在下で、90゜のフ
リップ角を有する追加の周波数選択高周波パルスを使用
することにより、全検査過程中の高周波部分パルスの数
に比して、少なくとも選択された個所の前、および/ま
たは、その個所で「化学シフト」で強調された断層画像
のためのデータを得ることができる。所望の断層画像の
層平面外の磁化に作用したり、全検査過程中の選択され
た時点で作用する追加の高周波パルス、および/また
は、高周波パルスパケットを用いることにより、流れ降
下(リフロー減少)を抑圧することができる。これによ
れば、例えば、測定中の層に流入する血液を明るく表示
することができる。この場合、例えば、所謂DANTE
−パルス列または適当なプロフィール(高周波成分を有
する選択性パルスを使用して、関心層外の全てのスピン
を飽和し、血液が測定層内に流入している場合でも、画
像に表示しないようにすることができる。特に有利な負
荷パルス列は、回転座標系の(−X′)方向における層
選択45゜−高周波パルス(+X′)方向における非選
択90゜−高周波パルスおよび(−X′)方向における
層選択45゜−高周波パルスからなる。分割検査毎に大
きくなるフリップ角を用い、平衡状態を設定するための
空き分割検査で要求せず、特に、多層断層像用のデータ
を得るのに適している検査においては、例えば、T
TR=40(但しTR=分割検査の繰返し時間)に対
し、次のようなフリップ角を使用することができる。 明細書中で述べた値は、単なる例であり、一般に考察の
対象となる大きさの表示に過ぎないものと理解された
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】透過断層撮像のためのデータを発生する本発明
の実施例の分割検査ダイヤグラム。
【図2】透過断層撮像のためのデータを発生する本発明
の実施例の分割検査ダイヤグラム。
【図3】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
の実施例の対応のダイヤグラム°
【図4】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
の実施例の対応のダイヤグラム°
【図5】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
の実施例の対応のダイヤグラム°
【図6】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
の実施例の対応のダイヤグラム。
【図7】三次元断層撮像のためのデータを発生する本発
明の実施例の対応のダイヤグラム。
【図8】三次元断層撮像のためのデータを発生する本発
明の実施例の対応のダイヤグラム。
【図9】投影再構成法による断層撮像のためのデータを
発生する本発明の実施例の対応のダイヤグラム。
【図10】本発明の特に有利な実施例を示すダイヤグラ
ム。
【図11】本発明の特に有利な実施例を示すダイヤグラ
ム。
【図12】本発明の特に有利な実施例を示すダイヤグラ
ム。
【図13】本発明を実施するのに用いることができるN
MR装置の概略図。
【14】図12による装置で得られる一連の生物の形態
を表わす写真。
【図15】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図16】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図17】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図18】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図19】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図20】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図21】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図22】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図23】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【符号の説明】
10 測定ヘッド 12 電源部 14 制御装置 16 磁石 18,20,22 勾配磁場コイル 24 RF−コイル Tスピン−格子−緩和時間
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 スピン共鳴データの高速取り込み方法
及び局所分解検査用のスピン共鳴装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子核のスピンモ
ーメントの核磁気共鳴を用いて被検体(対象領域)を局
所的に分解(解像)検査するスピン核磁気共鳴データを
高速収集して画像を形成する方法及び核スピンを含む対
象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置に関する。
【従来の技術】空間分解能(解像力)を有する核磁気共
鳴の基本的な考え方は、例えば、西独の雑誌「Spek
trum der Wissenschaft」、19
82年6月号、40頁〜55頁に掲載のI.L.ピケッ
ト(Pykett)の論文に記載されている。更に詳細
には、1982年ニューヨーク所在アカデミックプレス
(Academic Press)社発行、P.マンス
フィールドおよびP.G.モリス著の「NMR Ima
ging in Biomedicine」に掲載され
ている。概略的に説明すると、画像形成用のNMR手段
においては、被検体は、均一静(縦モード)磁場(B
−磁場)内に置かれる。この場合、試料の核スピンは、
−磁場に平行なZ−方向に配向され、この方向にお
いて、磁化が生ずる。この均一な一定B−磁場は、ど
んなNMR手段においても全検査過程中用いられる。こ
のことは、以下の説明の暗黙の前提である。次に、被検
体には、高周波パルスRFが照射され、その結果、典型
的に、スピンは、高周波パルスの振幅および持続時間に
依存する角度(これをフリップ角と称する)だけ、Z−
方向から回転(傾斜)する(古典的説明)。それから、
このスピンは、所謂ラーモア周波数でZ−方向を中心に
歳差運動を開始し、Z−方向に垂直な平面(XY平面)
における横方向成分が出力信号として検出される。90
゜のフリップ角においては、XY平面内で磁化が全て反
転した際に、出力信号は最大振幅となる。180゜のフ
リップ角で、磁化もしくはスピンの方向は反転する。N
MR手段においては、3つの緩和時間が重要な役割を果
たす。即ち、スピン−格子−緩和時間Tと、スピン−
スピン−緩和時間Tと、実効−スピン−スピン−緩和
時間T である。出力信号における位置情報をエンコ
ードし、特定の出力信号、特に、所謂グラジェントエコ
ーを発生するために、振幅および持続時間が制御可能で
ある、互いに実質的に垂直関係にある3つの勾配磁場が
用いられる。その他、詳細に関しては、既述の文献なら
びに数多の特許文献を参照されたい。以下では、本発明
にとって有意味な事項について説明する。核スピン断層
撮影技術の開発当初から常に、画像形成に必要なNMR
データを得るのに必要な時間(取り込み時間)を短縮す
る努力がなされている。NMR画像装置の更に重要な特
徴は、空間分解能乃至解像力(即ち形成可能な画像の画
素の大きさ)ならびにSN比(SNR)である。非常に
高速なNMR断層撮影法は、P.マンスフィールド他の
「J.MagnReson」29、353−373(1
978)に既述されている「エコー・プラナ・イメージ
ング(Echo Planar Imaging)」法
であり、この手法によれば唯一の高周波パルスでの励起
後、特定の強さの一定の勾配磁場および交番的に変化す
る勾配磁場の存在下で、FID信号(FID=自由誘導
減衰)が検出される。米国特許第4115730号公開
公報および米国特許第4165479号公開公報にも記
載されているこの手法においては、空間分解能が物理的
に制限されており、測定時間を長くしても、所定の限界
を越えて改善することはできない。また、SN比も所望
の程ではない。誘発された(stimulated)ス
ピン−エコーで動作する、別の高速画像形成NMR手法
が、ヨーロッパ特許出願第85115818.8号明細
書に提案されている。
【発明の目的】本発明の課題は、実際的な適応に対して
測定時間が十分に短く、空間分解能が高く、従来達成さ
れていない良好なSN比が得られる点を有する2次元又
は3次元画像形成のためのスピン核磁気共鳴データを高
速に得ることができるスピン共鳴データの高速取り込み
方法及び局所分解検査用のスピン共鳴装置を提案するこ
とである。
【発明の構成】この課題は、本発明によると、スピン−
格子−緩和時間T、スピン−スピン−緩和時間T
び実効−スピン−スピン−緩和時間T を有する原子
スピン、例えば、核スピンを含む対象領域の局所分解検
査用のスピン共鳴データの高速取り込み方法であって、
以下の各ステップを実行し、即ち、 A)対象領域を、スピンが所定方向(Z−方向)に配向
される均一磁場(B)内に配置し、 B)前記対象領域に対して、前記スピンを、所定の方向
から、所定のフリップ角だけ回転させる高周波パルス
(RF)を作用させ、 C)前記対象領域に、少なくとも一つのエンコードグラ
ジエント(G−スライス、G−位相)を作用させ、 D)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
ステップを実施する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
ト(G−読取り)を所定作用期間中、前記対象領域に作
用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
−グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
開始前に遮断し、 ee)前記切換により発生するグラジエントエコー信号
を検出し、 E)読取りグラジエントを遮断し、 F)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
前述のステップB)〜E)を繰り返し、実質的に相互に
垂直な、3つ以下の磁場勾配を使用するようにした方法
において、 G)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
小さくし、 H)ステップB)〜E)から成る、そのつど、ステップ
F)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
実質的に3倍(≦3×T )にすることにより解決さ
れる。また、この課題は、本発明によると、所定のスピ
ン−格子−緩和時間T、所定のスピン−スピン−緩和
時間T及び所定の実効−スピン−スピン−緩和時間T
を有する核スピンを含む対象領域の局所分解検査用
のスピン共鳴装置であって、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z方向)に
配向される均一磁場(B)を形成する装置と、 B)前記スピンを、そのつど、所定の方向から、所定の
フリップ角だけ回転する高周波パルス(RF)を発生す
る装置と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
場を形成する装置と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信する装置
と、 E)前記高周波パルス発生装置及び各勾配磁場を形成す
る装置を制御する制御装置を有しており、前記制御装置
は、スピン共鳴データ信号を発生する一周期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
ステップを実施するように制御し、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
−グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
置において、制御装置は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
小さく制御する手段と、 G)ステップa)〜d)から成る、そのつど、ステップ
e)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
実質的に3倍(≦3×T )に相応する時間に制御す
る手段とを有するようにすることにより解決される。本
発明においては、フリップ角が75゜よりも小さな高周
波パルスにより、一定のB−磁場によりXY平面内の
Z−方向に配向された磁化もしくはスピンの比較的小さ
い部分だけが反転されて、この反転されたスピンは、勾
配磁場の印加により、ほぼ完全に、1つまたは複数のグ
ラジエントエコーの形成に用いられる。スピンの多くの
部分は、Z−方向に配向されており、従って、Z−方向
の磁化の利用可能な部分が大きく残っているので、エコ
ーの検出後直ちに新たな「部分的励起パルス」を作用さ
せて、Z−方向に配向されているスピンの小さい一部分
だけをXY平面に反転することができ、従来のように、
T1の大きさの回復期間を設ける必要はない。驚くべき
ことに、短時間でZ−方向のスピンの平衡状態が達成さ
れ、従って、短い間隔で部分的に励起されて均等なグラ
ジエントエコー信号を発生するのに使用することができ
る、実際上無限のスピン資源が利用可能である。特定の
用途において、どのフリップ角領域が合目的的であるか
は、ある程度まで、B−磁場の強さ、スピン−格子−
緩和時間Tならびに所望のT−コントラストに依存
する。フリップ角は、特に、10〜50゜の領域が有利
であることが判った。例えば、2〜3テスラTの大きさ
のB−磁場の場合、一般に、15〜30゜のフリップ
角が有利である。本発明の装置は、「小フリップ角およ
び小高周波エネルギでの勾配反転法」と称することもで
きる手法により作動する装置であって、B−磁場のあ
らゆる強度範囲で適用可能である。一般的に、フリップ
角を90゜よりも小さくすればするほど、しかも相続く
高周波パルスの時間間隔を残留縦方向磁化と、これらの
高周波パルスによって形成される横方向磁化との間に平
衡状態が生ずるように小さくする。この平衡状態におい
ては、縦方向磁化が優勢であり、各高周波パルスに対し
て少なくともほぼ等しく、検出可能なグラジエントエコ
ー信号の発生に充分な量の縦方向磁化が利用可能とな
り、相続く信号発生のための高周波パルス間に緩和時間
や縦方向磁化のための補充乃至再生パルスを挿入する必
要はない。信号検出は、読取り期間に比較して短い複数
の試料を形成しつつ、グラジエントエコー信号を標本化
もしくはサンプリングすることにより行われる。段階
i)までの時間間隔は、長くても20ミリ秒(ms)と
するのが有利であり、さらに好ましくは長くとも10m
sとすべきである。90゜よりも小さいフリップ角の使
用ならびに勾配磁場(読取り勾配磁場)の反転によるグ
ラジエントエコーの発生自体ならびにそれと関連する他
の事項は既に知られている。90゜より小さいフリップ
角は、例えば1958年のH.Yカー(Carr)の研
究(Phys.Rev.112,1693−1701,
1958)に基づく所謂SFP(定常状態自由歳差運
動)法で用いられている(W.S.Hinshawの
J.Appl,Phys47,No.8,1967年8
月号参照)。このSFP法においては、試料は、間隔が
スピン−格子−緩和時間と比較して小さく、スピン−ス
ピン−緩和時間に比較して小さい高周波パルス列で照射
される。高周波パルス間で平衡状態に設定される信号は
試料の唯一の空間点に関する情報しか形成しない。従っ
てこの手法の実施には、非常に長い時間が必要とされ
る。と言うのは、適当な分解能の画像を得るのに、「時
間」単位の収集時間が必要であるからである。エコープ
ラナ撮影法(LC法)においても90゜より小さいフリ
ップ角を有する高周波励起パルスを使用することができ
る。しかしながら、この場合には、交番する勾配磁場G
ならびに一定の勾配磁場Gを、高周波パルスの終了
後、データ収集もしくは取り込みの終わりまで維持しな
ければならない。この手法における画像形成は、次の点
で他の画像形成法と本質的に異なる。即ち、周期的に立
ち下がり、かつ、立ち上がるFID信号のフーリエ変換
により被検体の離散的な投射プロフィールが形成される
点である。一定の勾配磁場Gは読取り勾配磁場として
働く。離散的な投射プロフィールを破壊しないようにす
るためには、上記一定の勾配磁場Gを交番勾配磁場の
強度と比較して小さくしなければならない。その結果、
その手法で達成可能な空間分解能は制限されてしまう。
これとは対照的に、本発明によれば、総ての勾配磁場
は、同じ大きさを有することができる。グラジエントエ
コーを用いての層画豫形成用のデータ形成は、エーデル
シュタイン他の論文(Phys.Med.Biol,2
5,751−756,1980)およびPCT国際特許
出願公開公報WO81−02788およびWO81−0
3789から公知である。この所謂スピン−ワープ法
(SRまたはRFID法としても知られている)におい
ては、90゜−高周波パルスならびに同時に作用せしめ
られる層勾配磁場によって試料の1つの層を励起し、次
いで1回または複数回読取り勾配磁場を印加もしくは反
転することにより1つまたは複数のエコー信号を発生す
る。このエコー信号は、現在では、グラジエントエコー
と称されている。次の高周波パルスの印加前に、系の回
復期間を設けねばならない。この期間は、Tと比較し
て長くしなければならず、1秒台にも達する。この手法
は、高速にデータ収集が必要とされる事例には、使用不
可能である。本発明においては、比較的短い時間に亘る
全検査もしくは総合検査で、少なくとも1つのNMR断
層像を演算処理するのに必要な、完全なデータ集合が形
成される。それぞれ、75゜よりも小さな、例えば、7
5゜あるいは50゜あるいは25゜さらには15゜また
は5゜のフリップ角を有する高周波パルス、1つの位相
符号勾配磁場パルス、および/または、少なくとも1つ
の交番読取り勾配磁場、および、少なくとも1つの交番
読取り勾配磁場によって発生されるエコー信号(グラジ
エントエコー)を含む一連の分割検査、もしくは部分検
査から、1つの全検査もしくは総合検査が構成される。
総ての勾配磁場は、励起高周波パルスの終了とデータ収
集開始との間遮断され、また、読取りグラジエントの場
合には、その極性を反転される。部分検査もしくは分割
検査は、グラジエントエコー信号のデータの収集の終了
後、即ち、約10〜20ms後、続けて行うことができ
る。このようにして、スピン−格子−緩和時間T(約
0.5〜2.0秒)台の待ち時間(繰返し時間)は完全
に無くなる。
【発明の効果】本発明の主たる利点は、次の通りであ
る。 (1)各分割検査ごとに75゜より小さなフリップ角を
有する高周波パルスを用いるので、高周波パルス用の電
力は非常に小さい。 (2)グラジエントエコー信号に寄与する磁化の飽和
は、分割パルスを使用することにより回避することがで
き、従って、検査で消費された磁化成分のT−緩和時
間により、常に、平衡磁化(定常状態)の大きな成分が
得られるので、特に良好なSN比が実現できる。 (3)上記(2)で述べた動的平衡状態により、連続的
(無制限)な画像形成に適する。 (4)従って、NMR断層像の時間および空間分解能
に、完全に任意な妥協点を採用することが可能である。 (5)所定のフリップ角において、各T値には、他の
振幅を有する平衡状態が対応するので、発生するNMR
断層データはT情報を含んでいる。フリップ角を総合
検査毎に変えることにより、異なったT強調画像が達
成される。 (6)本発明においては、高周波パルス毎に、唯一つの
グラジエントエコーが発生されて、データとして収集さ
れるので、形成される投影画像の信号強度は一様に強
く、従って、形成画像の分解能、特に、位相エンコード
グラジエントの方向における分解能も同等に高くなる。 (7)層画像は多重に形成され(同期する必要はな
く)、そして、順次形成される層画像を互いに重畳する
ことにより、運動アーチファクトを大きく回避すること
ができる。従って、例えば、心臓の明瞭な冠状動脈断層
画像あるいは腹部の断層像を形成することができる。同
じことが3D画像にも当て嵌まる。と言うのは、運動ア
ーチファクトは平均化により抑圧されるからである。 (8)時間/空間分解能の選択が自由である。例えば、 約1秒で64×128画素 約2秒で128×128画素 約3.5秒で128×256画素 約4秒で256×128画素、および 約6秒で256×256画素 この場合、これらの測定時間も、勾配磁場系を最適化す
ることによりさらに約20〜40%減少することができ
る。 (9)同じ測定時間で、コントラストを変えることによ
り、「秒」領域でのNMR断層像の形成が可能になる。
これは、次のようにして実現することができる。T
コントラスト与件に対する、高周波パルスのフリップ角
の変化。T −コントラスト与件に対する、グラジエ
ントエコーの読取り時間の変化。T2−コントラスト
与件に対する、同じ位相エンコードで、励起毎に多数の
グラジエントエコーを発生する。Tおよび/またはT
を制御するために、例えば、NMRコントラスト
剤、水、電解液のような適当な物質を使用する。1つの
総合検査の1つの時点、または、2、3の時点で、各分
割検査もしくは各部分検査間において作用する付加的な
高周波パルス(例えば90゜−パルス、180゜−パル
ス、CHESS−パルス等々)を使用する。 (10)生態組織、特に、人体に対し、時間的に逐次像
形成検査(フィルム)が、「秒」台のNMR断層撮影で
可能になる。即ち、次のようなデータが得られる。異な
った、(例えば)直接隣接する層から、(例えば図6に
示すようにして)時間的に直接相続くNMR断層画像シ
ーケンスのためのデータ収集。(例えば)図5に示すよ
うに、1つの層から時間的に直接相続くNMR断層画像
シーケンスのためのデータ収集。上に述べたデータ収集
と関連して、同時に、Tおよび/またはT を制御
するための、例えば、NMR−コントラスト剤、水ある
いは電解液のような適当な物質の使用が可能である。 (11)生態組織、特に、人体における時間的に周期的
なプロセスの画像形成検査用のデータをNMR断層法
(追って、図5および図6を参照して説明する)を用い
て得ることができる。ただし、その場合、次のような技
術が用いられる。即ち、トリガパルスの出現で、同じ位
相エンコードを用い、一連の分割検査もしくは部分検査
を開始し、次のトリガパルスの出現で、異なった位相エ
ンコードで同様の一連の測定シーケンスを繰返すという
トリガ技術の採用。トリガパルス毎に変化する位相エン
コードで、新しい分割検査もしくは部分検査シーケンス
がトリガパルスにより回避されるまで、部分検査もしく
は分割検査を実施するというゲート法の使用。上述の型
の総合検査によれば、部分検査もしくは分割検査の期間
に対応する画像の時間間隔で画像シーケンスが得られ
る。 (12)スペクトロスコピー技術、特に、時分割検査で
の、空間的に局限されたNMRスペクトロスコピー法を
用いての生態組織、特に、人体に対する高速画像形成検
査の組み合わせが可能であること。 (13)図7および図8を参照して後述するように、生
態組織の3次元表示のためのデータを得ることができる
こと。この場合、従来の3次元NMR方法を凌駕する主
たる利点は、測定時間が極めて短縮できること、例え
ば、128×128×128画素の画像形成の場合、4
分である。シーケンスの、単位時間当たりの良好なSN
比により、特に薄い層(1mmもしくはそれ以下)の形
成が可能である。画像のコントラストは、上述の項
(9)で述べたところに従って変えることができる。特
に、次のようなデータ収集が可能である。任意の配向の
画像形成を可能にする等方性3次元データ収集(図7参
照)。上述の型の化学選択的画像形成(図8参照)。多
数のグラジエントエコー(図4参照)を用いて、上述の
型の多重エコー三次元像の形成。結像される体積もしく
は大きさを制限するために、1つ、および/または、2
つの、位相エンコード方向における層選択パルスの使用
による部分画像形成またはズーム三次元画像形成。最も
薄い層での小さい試料の顕微鏡台の三次元画像形成。 (14)表面コイルと組合せての、生態組織の画像形成
検査が可能であること。特に、そのためには、均等な送
信コイルおよび受信用の表面コイルを使用すること。以
下に述べる全ての手法において、送/受信のために、1
つの表面コイルを使用すること。 (15)秒台で、NMR断層法を用いて、流動プロセス
および血管の画像形成検査のためのデータ収集が可能で
あること。特に、層平面に対して垂直な血管を、フリッ
プ角を変え、かつ/または、グラジエントエコーの読取
り時間を変えて、上述の項(9)で述べた手法により表
示することができる。血管の三次元画像形成の目的で、
1−3Tの時間間隔で多層撮影が可能であること。当
業者および医療関係者には、ここには詳細に述べる余地
のない他の多数の用途を想到することができよう。ここ
で、所謂「エコープラナー撮像」法には、上記の項
(2)、(3)および(4)で述べた本発明の利点は得
られない。しかしながら、勾配磁場の迅速な反転(即
ち、T*に比較して迅速である)という前提条件が満
たされれば、本発明において、上記「エコープラナー撮
像」法も、部分検査もしくは分割検査の1つとして組み
込むことができる。また、上述のヨーロッパ特許願第8
5115818号明細書に開示されている方法では、上
記の(2)の項で述べた本発明の利点は達成されない。
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の特に有
利な実施例について説明する。図には、理想化した簡略
な表示で、高周波パルスRF、勾配磁場(層グラジェン
ト:「G−スライス」、位相エンコードグラジェント:
「G−位層」および読出しグラジェント:「G−読出
し」)ならびに関連の測定信号、即ち、断層撮像シーケ
ンスからのグラジェントエコー(「信号」)が示されて
いる。これら波形図において、繰返し数は、破線/ブロ
ックで示した分割検査もしくは部分検査および/または
総合検査の繰返し数によって示されている。なお、位相
エンコードグラジェントの表示から、グラジェントパル
スの振幅は部分検査毎に変化するものと理解されたい。
したがって、部分検査の数は、位相エンコードグラジェ
ントの異なった振幅の数に対応する。矩形で示した包絡
曲線を有する高周波パルスは、対応の包絡曲線を有する
非選択高周波パルスを表わす。また、ガウス分布形状の
包絡線を有する高周波パルスは、周波数選択性(即ち、
CHESS=「化学シフト」−選択性)高周波パルス、
または、あるグラジェントが存在する場合、選択可能な
包絡曲線を有する層選択高周波パルスを表わす。本発明
は、公知のスピン共鳴装置、特に、NMR装置を用いて
実施することができるが、ただし、勾配磁場および励起
高周波パルスを発生する制御装置は、本発明の一実施例
に対応する機能、または、本発明の複数の実施例のうち
の、選択的に1つの実施例に対応する機能を実施できる
ように変更される。図13に略示してあるように、慣用
のNMR装置は、測定ヘッド10、電源部12お よび
制御装置14を備えている。この装置の測定ヘッド10
は、慣用の装置の場合のように、一定で、均一な
(「縦」)B−磁場を形成するための磁石16、なら
びに、実質的に互いに垂直関係にある、3つの、ほぼ線
形の勾配磁場(それらのうち、通常、1つの勾配磁場
は、B−磁場に対して平行であり、他の2つの勾配磁
場は、B−磁場に対して垂直である)を発生するため
のコイルユニットおよび高周波パルスが供給されるコイ
ル装置24を備えている。電源部は、B−磁石用給電
装置25と、勾配磁場コイル18,20および22用給
電装置28と、高周波(RF)コイル24のための高周
波パルスを発生する高周波送信器30とを備えている。
制御装置14は、各勾配磁場コイルに供給される電流の
持続期間および振幅ならびに高周波および包絡曲線を制
御する。高周波(RF)コイル24は、一般に試料から
放出される信号の受信にも用いられる。B−磁石16
は、超電導コイルを有し、低温保持装置を具備すること
ができる。この種の装置は、公知であり、市販品として
入手可能であるので、これ以上、詳細な説明は不要であ
ろう。なおここで用いられる術語「高周波パルス」に
は、短くて高い周波数を有する場合に、非選択性パルス
と称する任意の包絡曲線を有する、予め高められた周波
数の振動列を含むばかりでなく、更に、周波数変調高周
波振動列、ならびに、同じか、又は、異なった周波数を
有することができ、全体として、予め定められたフリッ
プ角を発生する、互いに離間した、比較的短い高周波振
動列のシーケンスをも含むものであると理解されたい。
また、周波数選択パルスとは、層選択パルスまたは共鳴
線選択(CHESS=「化学シフト」−選択)パルスで
ある。本発明においては、信号形成のための励起は、基
本的に、慣用の90゜のフリップ角より小さな部分分解
度のフリップ角を有する高周波パルスを用いて行われ、
それに直ぐ続いて部分検査が逐次行われ、スピン−格子
−緩和時間T程度の、通常必要とされる待ち時間は必
要とされない。部分検査の長さは、最大約3T に過
ぎない。総合検査の長さは、最大僅か3nT2に相当
するに過ぎない。ただし、nは、部分検査の数である。
図1には、スライス選択を用いない透過像を形成する目
的で、NMRデータを取り込むための、本発明の一実施
例における高周波パルスRF信号(グラジェントエコ
ー)および勾配磁場の時間的経過ないしシーケンスが示
されている。図示の部分検査は遅延を伴うことなく、位
相エンコードされたグラジェントのn個の異なった振幅
で、n回繰返される。即ち、読取りグラジェント「G−
読取り」の遮断直後次部分検査を開始する高周波パルス
RFが発生される。非選択性高周波パルスRFのフリッ
プ角は、90゜より小さな部分角度であり、例えば、1
0゜〜50゜の領域内にある。読取りグラジェントは、
グラジェントエコー信号を発生するために、交番的に変
化される。勾配磁場パルス「G−位相」は、高周波(R
F)パルスの終了後に立上り、データ収集前、即ち、グ
ラジェントエコー信号の読取りの開始前に終了する。読
取りグラジェント「G−読取り」は、高周波パルスRF
の終了後励起され、データ収集前に、グラジェントエコ
ー信号を発生するために極性を反転され、しかる後、デ
ータ収集中一定に維持される。データ収集に当たって
は、複数(例えば、128又は256個)の短い信号プ
ローブを、例えば、20マイクロ秒の間隔で発生して、
グラジェントエコー信号を標本化する(サンプリン
グ)。取り込まれたプローブ信号を復調して、通常の手
法でコンピュータを用いて画像形成するのに用いられ
る。データ収集の終了および破線矩形ブロックで示した
分割検査の読取り勾配磁場パルス「G−読取り」の遮断
後直ちに、即ち、最少の時間間隔で(即ち、本質的にT
、およびT よりも短くすることができる時間間隔
で)、読取りグラジェントの反転、次続の高周波パルス
RFの発生、ならびに、それによる次続の部分検査を開
始することができる。このことは、この他の、追って説
明する実施例の場合にも当て嵌まる。つまり、回復時間
は必要とされない。なぜならば、フリップ角が小さいた
めに、Z−又はB−方向に配向されている十分なスピ
ンが、次続の高周波(RF)パルスによる励起に対して
利用可能であるからである。全ての検査において、デー
タ収集は、数回の「ブランク(空き)」部分検査後に開
始するのが合目的的である。例えば、データ収集前に、
5回〜50回のブランク部分検査を行うことができよ
う。このようにすれば、各フリップ角に対応するZ−磁
化の平衡状態を設定し、グラジェントエコーの均等な情
報内容を確保することができるからである。常に、実質
的に同じ磁化成分が読出されるように、小さい値から立
ち上がる励起パルス−フリップ角を有する部分検査から
総合検査が構成される場合には、ブランク部分検査は省
略することができる。図2は、層選択を伴うことなく共
鳴線選択(CHESS)透過像を形成するために、NM
Rデータを得るための本発明の実施例における高周波パ
ルスRF、測定信号おび勾配磁場の時間的変化を示す図
である。図3は、断層像形成用のNMRデータを得るた
めの、本発明の一実施例における高周波パルス、測定信
号および勾配磁場の時間的変化を示す。この目的で、周
波数選択性高周波パルスRFは、層グラジェント「G−
スライス」と公知の仕方で組み合わされる。本発明の、
この層選択変形実施例においては、高周波パルスの開始
前に、層グラジェントG−スライスがオンにされ、高周
波パルスの終了後に、再集束のために反転され、次い
で、データ収集の開始前に、オフに切換えられる。他の
点は、図1と関連して述べた実施例の場合と同じであ
る。図4は、SN比および/又はコントラストが、m個
のエコー信号を用いることにより改善された層断層画像
を形成するために、NMRデータを得るための本発明の
実施例における高周波パルス、測定信号および勾配磁場
の時間的変化を示す。この目的で、読取りグラジェント
は、各高周波パルス後にm回交番される。それぞれm個
の関連のエコーからなるデータは、互いに重畳もしくは
平均化される。図5は、同じ層のk個の断面層画像のた
めのデータが、直接逐次的に発生される本発明の実施例
における高周波パルス、測定信号および勾配磁場の時間
的変化を示す。この目的で、n回の分割検査からなる総
合検査をk回繰返し、その場合、相続く分割検査又は総
合検査間に緩和期間あるいは繰返し期間を介在させな
い。この手法は、画像を形成する核磁気共鳴で実現され
る。と言うのは、信号強度における損失を伴わずに、然
も、時間的制限を受けずに、連続した画像形成が可能で
あるからである。したがって、動的プロセスの検査に
は、特に有利である。分割検査もしくは部分検査の期間
は、例えば、僅か約15msに過ぎない。図6は、k個
の断層画像のためのデータが、異なった層から直接的に
逐次得られる本発明の実施例における高周波パルス、測
定信号および勾配磁場の時間的変化を示す。この実施例
においては、全ての分割検査の高周波パルスの搬送周波
数は、総合検査毎に変えられる。この検査は、図5に示
した方式と組み合わせることができる。図7は、3次元
断層画像のためのデータを得るための本発明の実施例に
おける高周波パルス、測定信号および勾配磁場の時間的
変化を示す。この実施例においては、非選択性高周波パ
ルスが用いられ、層グラジェントの代りに、k個の異な
った振幅を有する第2の位相エンコードグラジェントが
用いられる。2つの位相グラジェントG−位相1および
G−位相2は、高周波パルスの終了後オンされ、そし
て、データ収集の開始前、即ち,読取りグラジェント
「G−読取り」の反転前にオフされる。総合検査は、こ
の場合、n×k個の分割検査からなる。この方式は、特
に有利である。と言うのは、3次元異方性(k≠n)又
は等方性(k=n)の被検体の空間的表示が、2次元の
断層画像のための慣用のスピン−エコー断層撮影法で必
要とされる測定時間内で行うことができるからである。
この方式は、極めて薄い層の表示に利用することができ
る。図8は、図7の場合と同様に、3次元の周波数選択
性(CHESS)断層画像のためのデータを取り込む、
本発明の実施例における高周波パルス、測定信号および
勾配磁場の時間的変化を示す。この実施例においては、
分割検査の非選択パルスの代りに、周波数選択パルスが
用いられる。図9は、投影再構成法による断層画像用の
データを取り込むための本発明の実施例における、高周
波パルス、測定信号および勾配磁場の時間的変化を示
す。この実施例においては、位相エンコードグラジェン
トの代りに、第2の読取りグラジェントが用いられる。
この第2の読取りグラジェントは、第1の読取りグラジ
ェントと同期して開閉される。2つの読取りグラジェン
トの振幅は、矢印の方向で示した分割検査毎に変化す
る。これら振幅は、合成読取りグラジェントに合成され
る。この合成読取りグラジェントの層平面における配向
は、分割検査毎に回転する。また、図1〜図8に示した
実施例は相応の仕方で、(位相エンコードされたグラジ
ェントを用いる)フーリエ法から(周波数エンコードだ
けを用いる)投影再構成法に変換することができる。次
に、本発明の実際的な例について説明する。NMR装置
としては、(独の)カールスルーエ(Karlsruh
e)所在のブルッカ(Bruker)社から市販品とし
て入手可能なNMR断層撮影/スペクトロスコピー装置
を用いた。この装置は、磁場の強度が、10MHzのプ
ロトン共鳴周波数に対応する磁場の強度23テスラ
(T)値の、40センチメートルの直径の孔を有するB
−磁石を備えている。 実施例1 高速3次元画像撮影 (図7又は図8に類似の)図10のパルスシーケンス 区間 備考 0 RFパルスの投入。このパルスは、矩形の包絡曲線(図7)を有する非 選択パルス又は任意の包絡曲線、好ましくは、ガウス分布形状の包絡曲線(図8 )を有する選択性パルスとすることができる。高周波送信機の送信出力は、高周 波パルスが約30゜のフリップ角を発生するように選択される。 非選択性のパルスの長さは、20cm直径の共鳴装置および約5kWの送信出力 を用いた場合には、15マイクロ秒である。この選択性パルスの長さは、6ミリ 秒である。パルスの位相位置は一定に留まる。高周波周波数は水素プロトンの共 鳴周波数(23テスラで100MHz)に設定される。 1 区間3および4で投入される読取りグラジェントの予備処理のための読 取りグラジェントの投入。振幅=−5.5mT/m位相グラジェント2の投入。 2 読取りグラジェントはオン(投入)状態に留まる。位相グラジェント2 は遮断もしくはオフにされる。 3 読取りグラジェントの反転。振幅=+4.5mT/m。 4 読取りグラジェントはオン状態に留まる。 5 読取りグラジェントの遮断もしくはターンオフ。データ収集が行われな い、この第1番目の予備処理区間の終了後に、新たに、区間0でプログラムが開 始される。 予備処理シーケンス0〜5をm回(m=8)実施する。それにより、スピン系は 、一定の平衡状態に達する。更に、この予備処理シーケンスで、個々で使用され ているNMR装置の場合、技術的理由から必要とされる勾配磁場のコイル系の「 予備処理」オン/オフ動作が実施される。 6 高周波パルスの投入。このパルスは、周波数、振幅、長さおよび形状に 関して、区間「0」における高周波パルスと同じ特性を有する。 7 位相グラジェント1の投入。 区間9および10で投入される読取りグ ラジェントの予備処理のための読取りグラジェントの投入。振幅=−5.5mT /m。位相グラジェント2の投入もしくはオン。 8 位相グラジェント1および2の遮断もしくはオフ。読取りグラジェント はオン状態に留まる。 9 読取りグラジェントを振幅+4.5mT/mに反転。 10 読取りグラジェントはオン状態に残す。 読取りグラジェントの反転により発生されるグラジェントエコー信号のサンプリ ングおよび25kHzのスペクトル幅を有するプローブの直角位相検出によるそ れぞれ128個の「実」および「仮想」データの収集(標本化周期は20kHz のサンプリングレートに対応し20マイクロ秒である)。 11 読取りグラジェントの遮断・データ収集の終了。 6a〜11a:シーケンス6〜11の(n−1)回の繰返し。−5.0乃至+5 .0mT/mのn個の異なった振幅(この場合n=128で合計128回シーケ ンス6〜11を繰返し実施する。位相グラジェント2はシーケンス6〜11のn 回の実施で同じ振幅を有している。 12 n個のデータ集合の記憶。このプロセスは、使用されている装置にお いて技術的に条件付けられる。ここで用いられている装置においては、コンュー タの利用可能な主メモリは128Kに制限されているので、このプロセスは約1 50ミリ秒続く。中断においては、区間0〜5で設定される平衡状態の新たな設 定が要求される。このシーケンスは「0」に跳躍して戻る。 最適化された装置においては、収集されたデータは直接事後処理される。この 場合には、区間12は省略され、したがってシーケンスは区間6に戻る。 12a 全シーケンス「0」〜「12」の(k−1)回の繰返し。シーケン ス「0」〜「12」は−5.0〜+5.0mT/mの位相グラジェント2のk個 の異なった振幅で合計k回(128回)実施する。 最適化された装置においては、全シーケンスは、合計n×k×(区間6−11 の期間)=221秒の期間を有する。この実施例においては、この期間は、(n +m)×(区間6−11)+(区間12)×k=254秒である。二次元の個々 の画像の層厚は1mmであり、画像分解能(画素の大きさ)は1mm×1mmで ある。 実施例2 m個の層からなる周期的運動を表示するために一連の高速断層像からなるフ ィルムの撮影 図11に従うパルスシーケンス(図6に類似) 区間 備考 0/1 トリガパルスの待ちループ。トリガパルスの受信後区間2でシーケン スは始まる。 2 層グラジェントのターンオン。振幅=+5.0mT/m。高周波周波数 は所望の層における所望の核、例えば、水素プロトンの共鳴周波数に設定する。 3 ガウス分布形状の包絡曲線を有する周波数選択性高周波パルスを投入。 この高周波パルスは、約30゜のフリップ角を有する。パルスの周波数スペクト ルの半値幅は約90Hzである。パルスの位相位置は、全検査中一定である。 4 層グラジェントの反転。振幅=−5.0mT/m。区間6および7にお ける読取りグラジェントの予備処理として読取りグラジェントのターンオン。 振幅=5.5mT/m。位相グラジェントの投入もしくはターンオン。 このプロセスはシーケンス2〜9のn回の実行で同じ振幅で繰返される(この実 施例ではn=32)。シーケンス0〜9のk回の繰返しで、−5.0mT/m〜 +5.0mT/m(7)k個の異なった振幅(この実施例ではk=128)で位 相グラジェントを128回発生する。 5 層グラジェントの遮断もしくはターンオフ。位相グラジェントのターン オフ。読取りグラジェントはオン状態に留まる。 6 読取りグラジェントの反転。振幅=+4.5mT/m。 7 読取りグラジェントはオン状態に留まる。エコー信号のサンプリングお よび25kHzのスペクトル幅で得られたプローブの直角位相検出によるそれぞ れ128個の「実」データ点および「仮想」データ点の収集(サンプリング期間 =20マイクロ秒)。 8 読取りグラジェントの遮断もしくはターンオフ、データ収集の終了。 シーケンスは、n回区間2に跳躍し得る。区間2においては、シーケンス2〜9 の逐次的な実行で、m個の異なった層に対応する、m個の異なった高周波周波数 が設定される。区間4における位相グラジェントのターンオンは、同じ振幅でシ ーケンス2〜9のn回の実行で繰返されるにの実施例ではn=32)。全シーケ ンス0〜9のk回の繰返しで、−5.0mT/m〜+5.0mT/mのk個の異 なった振幅を有する位相グラジェントを設定する。 9 n個のデータ集合の記憶。このプロセスは、使用されている装置におい て技術的に制約を受ける。と言うのは、ここで用いているコンピュータの主メモ リに制限があり、150ミリ秒のアクセス時間を必要とするからである。シーケ ンスは次いで、新しいトリガパルスのための待ちループの区間0に跳躍し戻る。 このプロセスはm回実施される。 上のシーケンスで、トリガパルス後、時間的間隔をおか
ずに、直ちに、n(この実施例では、例えば、n=3
2)の高速断層像(k=128に対応し128×128
の画素)の収集もしくは撮影が可能である。第1番目の
画像は、トリガパルス後7ミリ秒後に発生し、そして、
それに続く各画像は、第1番目の画像に対し17.2ミ
リ秒の間隔にある。ゲート検査(Gating−Exp
erimente)の場合、総合検査もしくは全体検査
は、待ちループ0/1なしで行われる。区間0のトリガ
パルスは、この場合、k個の異なった振幅を有する位相
グラジェントをオンし続けるのに用いられる。人体に対
する検査では、このシーケンスは、特に心臓のEKGで
トリガ又はゲートするのが画像形成に特に適している。
n=50で、約850ミリ秒内で、全心臓サイクルをサ
ンプリングすることができ、例えば、128又は256
の、このようなサンプルから、1つの層に対して、50
の画像、あるいは、m個の層に対して、50/m個の画
像をコンピュータにより形成もしくは再構成することが
できる。 実施例3 1個の層から実時間で運動、機能および像を観測するために、一連の高速断層 撮影から1枚のフィルムに対するデータの収集 図12のパルスシーケンス区間 備考 0 層グラジェントのターンオフ。振幅=−5.0mT/m。所望の観測層 に対する高周波周波数の設定。この周波数は、1個の異なった観測層を得るため に、シーケンスのk回の実施において任意に変えることができる (単一層フィルムでは1=1、多層フィルムでは1=k)。 1 層グラジェントは、オン状態に留まる。ガウス分布形状の包絡曲線を有 する周波数選択性高周波数パルスを投入もしくはオンにする。この高周波パルス は、約30゜のフリップ角を有する。パルスの周波数スペルトルの半値幅は約9 00Hzである。パルスの位相位置は、全検査中一定である。 2 高周波パルスの遮断もしくはオフ。高周波パルスを、例えば、水素プロ トンの共鳴周波数とすることができる観測周波数に設定。層グラジェントの反転 。振幅=−5.0mT/m。区間4,5における読取りグラジェント予備処理の ための読取りグラジェントのターンオン。 振幅=−5.5mT/m。 3 層グラジェントのターンオフ。読取りグラジェントはオン状態に留める 。 4 読取りグラジェントの反転。振幅=−4.5mT/m。 5 読取りグラジェントはオン状態に留める。 6 読取りグラジェントの遮断もしくはオフ。 7 層グラジェントのオン。振幅=5.0mT/m。高周波周波数を所望の 観察層に設定する。この周波数は、1個の異なった観測層を得るために、k回の シーケンスの実行において任意に変えることができる(区間0参照)。 プログラムは、区間1でm回新たに始まる。シーケンス1〜7は、m回(m= 32)実行される。それにより、スピン系は一定の平衡状態に達し、ここで用い られている装置においては、技術上の理由から必要とされる勾配磁場のコイル装 置のための「予備」切換が行われる。 8 層グラジェントはオン状態に留める。ガウス分布形状の包絡曲線を有す る周波数選択性高周波パルスのターンオン。この高周波パルスは30゜のフリッ プ角を有する。パルスの周波数スペクトルの半値幅は、約900Hzである。パ ルスの位相位置は、全検査中一定である。 9 高周波パルスの遮断もしくはオフ。高周波パルスを、例えば、水素プロ トンの周波数とすることができる観測周波数に設定する。層グラジェントの切換 。振幅=−5.0mT/m。区間11および12における読取りグラジェントの 予備処理のための読取りグラジェントのターンオン。 振幅=−5.5mT/m。位相グラジェントのターンオン。このプロセスは−5 .0mT/mないし+5.5mT/mの、n個の異なった振幅(この例では、n =128)でシーケンス7〜13が繰返し、合計128回実行される。 10 層グラジェントの遮断。位相グラジェントの遮断。読取りグラジェン トはオン状態に留める。 11 読取りグラジェントの反転。振幅=+4.5のmT/m。 12 読取りグラジェントはオン状態に留める。25kHzのスペクトル幅 を用いて(サンプリング周期=20マイクロ秒)直角位相検出でそれぞれ128 個の「実」および「仮想」データの収集。 13 読取りグラジェントの遮断もしくはオフ。 データ収集の終了。 14 層グラジェントのターンオフ。振幅=5.0(7)mT/m。高周波 周波数を所望の観測層に設定。この高周波周波数は、シーケンスのk回の実行に 当たって区間0に対応して変えられる。 シーケンスは、n回区間8に戻る。 15 n個のデータ集合の記憶。 段階および区間15は、約150ミリ秒を必要とし、用いられる装置に依存す る。と言うのは、コンピュータの主メモリに限界があるからである。中断に際し て、区間1〜7で設定される平衡状態の新しい設定が要求される。従って、シー ケンスは、n個の画像を形成するために、n回区間0に跳躍し戻る。最適化され た装置においては、収集されたデータは、直ぐに事後処理される。その場合には 、区間もしくはステップ15は省略され、従って、シーケンスは、直ちに区間8 から行うことができる。 図18〜図23は、人間の手の一連の撮影から選択され
た画像を示す。該画像は、実施例1および図10に示し
た高速3次元画像形成装置に従って得られたデータから
形成されたものである。全測定時間は4秒であり、空間
分解能は、1mm×1mm×1mmに対応して、128
×128×128画素である。図には、腱の領域(画像
番号8〜11)、筋肉および関節(画像番号14〜1
7)ならびに中手骨(画像番号23〜26)の領域にお
ける水平断層像が示してある。図14〜図17は、2つ
の相続く画像間に6秒の時間的間隔をおいて撮影したN
MR断層像から選択された画像を示す。0.25mmo
l/kg Gd(DTPA)の投与後における、兎の腎
機能が示してある。左側の腎臓には、腫瘍がある。個々
の画像の測定時間は、2.2秒であった。この時間は、
2つの撮影の平均時間である。また、空間分解能は、1
28×128画素であり、層厚は4mmである。上述の
実施例は、種々の仕方で変更および適応が可能である。
既に、高周波(RF)パルスのフリップ角を変えること
により、T−コントラストを制御できることは述べ
た。グラジェントエコーの読取り時間を変えることによ
り、T2−コントラストを変えることができる。さら
に、1つまたは2、3の個所(その数は、分割検査また
は測定プロセスの数の約10%よりも少なくするのが有
利である)、例えば、データ収集が行われていない平衡
設定シーケンスと本来の測定シーケンスとの間、或い
は、16または32の分割投影の測定後、例えば、90
゜−パルス、180゜−パルスまたはCHESS−パル
スとすることができる、「特別」な高周波パルスを作用
させることにより、コントラストを制御することが可能
である。同様にして、グラジェントの不在下で、90゜
のフリップ角を有する追加の周波数選択高周波パルスを
使用することにより、全検査過程中の高周波部分パルス
の数に比して、少なくとも選択された個所の前、および
/または、その個所で「化学シフト」で強調された断層
画像のためのデータを得ることができる。所望の断層画
像の層平面外の磁化に作用したり、全検査過程中の選択
された時点で作用する追加の高周波パルス、および/ま
たは、高周波パルスパケットを用いることにより、流れ
降下(リフロー減少)を抑圧することができる。これに
よれば、例えば、測定中の層に流入する血液を明るく表
示することができる。この場合、例えば、所謂DANT
E−パルス列または適当なプロフィール(高周波成分を
有する選択性パルスを使用して、関心層外の全てのスピ
ンを飽和し、血液が測定層内に流入している場合でも、
画像に表示しないようにすることができる。特に有利な
負荷パルス列は、回転座標系の(−X′)方向における
層選択45゜−高周波パルス(+X′)方向における非
選択90゜−高周波パルスおよび(−X′)方向におけ
る層選択45゜−高周波パルスからなる。分割検査毎に
大きくなるフリップ角を用い、平衡状態を設定するため
の空き分割検査で要求せず、特に、多層断層像用のデー
タを得るのに適している検査においては、例えば、T
/TR=40(但しTR=分割検査の繰返し時間)に対
し、次のようなフリップ角を使用することができる。 明細書中で述べた値は、単なる例であり、一般に考察の
対象となる大きさの表示に過ぎないものと理解された
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】透過断層撮像のためのデータを発生する本発明
の実施例の分割検査ダイヤグラム。
【図2】透過断層撮像のためのデータを発生する本発明
の実施例の分割検査ダイヤグラム。
【図3】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
の実施例の対応のダイヤグラム。
【図4】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
の実施例の対応のダイヤグラム。
【図5】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
の実施例の対応のダイヤグラム。
【図6】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
の実施例の対応のダイヤグラム。
【図7】三次元断層撮像のためのデータを発生する本発
明の実施例の対応のダイヤグラム。
【図8】三次元断層撮像のためのデータを発生する本発
明の実施例の対応のダイヤグラム。
【図9】投影再構成法による断層撮像のためのデータを
発生する本発明の実施例の対応のダイヤグラム。
【図10】本発明の特に有利な実施例を示すダイヤグラ
ム。
【図11】本発明の特に有利な実施例を示すダイヤグラ
ム。
【図12】本発明の特に有利な実施例を示すダイヤグラ
ム。
【図13】本発明を実施するのに用いることができるN
MR装置の概略図。
【図14】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図15】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図16】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図17】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図18】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図19】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図20】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図21】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図22】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図23】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【符号の説明】 10 測定ヘッド 12 電源部 14 制御装置 16 磁石 18,20,22 勾配磁場コイル 24 高周波(RF)コイル T スピン−格子−緩和時間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイーター マツトヘイ ドイツ連邦共和国 ゲツチンゲン ハンセ ンシユトラーセ 17 (72)発明者 ヴオルフガング ヘーニケ ドイツ連邦共和国 ゲツチンゲン ガルテ ンシユトラーセ 3 (72)発明者 クラウス−デイートマル メーアホルト ドイツ連邦共和国 ゲツチンゲン ブルネ ンガツセ 2

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピン−格子−緩和時間T、スピン−
    スピン−緩和時間T及び実効−スピン−スピン−緩和
    時間T を有する原子スピン、例えば、核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴データの高速
    取り込み方法であって、以下の各ステップを実行し、即
    ち、 A)対象領域を、スピンが所定方向(Z−方向)に配向
    される均一磁場(B)内に配置し、 B)前記対象領域に対して、前記スピンを、所定の方向
    から、所定のフリップ角だけ回転させる高周波パルス
    (RF)を作用させ、 C)前記対象領域に、少なくとも一つのエンコードグラ
    ジエント(G−スライス、G−位相)を作用させ、 D)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を所定作用期間中、前記対象領域に作
    用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記切換により発生するグラジエントエコー信号
    を検出し、 E)読取りグラジエントを遮断し、 F)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップB)〜E)を繰り返し、実質的に相互に
    垂直な、3つ以下の磁場勾配を使用するようにした方法
    において、 G)高周波パルス (RF)のフリップ角を75゜より
    も小さくし、 H)ステップB)〜E)から成る、そのつど、ステップ
    F)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3×T )にすることを特徴とする
    スピン共鳴データの高速取り込み方法。
  2. 【請求項2】 高周波パルスのフリップ角を最大でも5
    0゜にする請求項1記載のスピン共鳴データの高速取り
    込み方法。
  3. 【請求項3】 高周波パルスのフリップ角を最大でも3
    0゜にする請求項1記載のスピン共鳴データの高速取り
    込み方法。
  4. 【請求項4】 高周波パルスのフリップ角を最大でも2
    5゜にする請求項1記載のスピン共鳴データの高速取り
    込み方法。
  5. 【請求項5】 高周波パルスのフリップ角を最大でも1
    0゜にする請求項1記載のスピン共鳴データの高速取り
    込み方法。
  6. 【請求項6】 読取りグラジエントの遮断時点と直ぐ次
    の高周波パルスの印加時点との間の時間間隔を最大でも
    20mSにする請求項1記載のスピン共鳴データの高速
    取り込み方法。
  7. 【請求項7】 読取りグラジエントの遮断時点と直ぐ次
    の高周波パルスの印加時点との間の時間間隔を最大でも
    10mSにする請求項1記載のスピン共鳴データの高速
    取り込み方法。
  8. 【請求項8】 スピン−格子−緩和時間T、スピン−
    スピン−緩和時間T及び実効−スピン−スピン−緩和
    時間T を有する原子スピン、例えば、核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴データの高速
    取り込み方法であって、以下の各ステップを実行し、即
    ち、 A)対象領域を、スピンが所定方向(Z方向)に配向さ
    れる均一磁場(B)内に配置し、 B)前記対象領域に対して、前記スピンを、所定の方向
    から、所定のフリップ角だけ回転させる高周波パルス
    (RF)を作用させ、 C)前記対象領域に、少なくとも一つのエンコードグラ
    ジエント(G−スライス、G−位相)を作用させ、 D)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を所定作用期間中、前記対象領域に作
    用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、dd)前記エンコードグラジエント
    (G−スライス、G−グラジエント)を、グラジエント
    エコー信号の検出の開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を検出し、 E)読取りグラジエントを遮断し、 F)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップB)〜E)を繰り返し、実質的に相互に
    垂直な、3つ以下の磁場勾配を使用するようにした方法
    において、 G)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さくし、 H)ステップB)〜E)から成る、そのつど、ステップ
    F)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3×T )にし、 I)高周波パルスの開始時点(ステップB)と第1の読
    取りグラジエントの反転時点(ステップD)bb))と
    の間の時間間隔が実効−スピン−スピン−緩和時間T
    の少なくとも1倍であるようにすることを特徴とする
    スピン共鳴データの高速取り込み方法。
  9. 【請求項9】 スピン−格子−緩和時間T、スピン−
    スピン−緩和時間T及び実効−スピン−スピン−時間
    を有する原子スピン、例えば、核スピンを含む対
    象領域の局所分解検査用のスピン共鳴データの高速取り
    込み方法であって、以下の各ステップを実行し、即ち、 A)対象領域を、スピンが所定方向(Z方向)に配向さ
    れる均一磁場(B)内に配置し、 B)前記対象領域に対して、前記スピンを、所定の方向
    から、所定のフリップ角だけ回転させる高周波パルス
    (RF)を作用させ、 C)前記対象領域に、少なくとも一つのエンコードグラ
    ジエント(G−スライス、G−位相)を作用させ、 D)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を所定作用期間中、前記対象領域に作
    用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を検出し、 E)読取りグラジエントを遮断し、 F)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップB)〜E)を繰り返し、実質的に相互に
    垂直な、3つ以下の磁場勾配を使用するようにした方法
    において、 G)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さくし、 H)ステップB)〜E)から成る、そのつど、ステップ
    F)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    の実質的に3倍(≦3×T )にし、 I)第1のエンコードグラジエントとして、高周波パル
    スの印加の間、層グラジエント(G−スライス)を作用
    させ、該層グラジエントを、高周波パルスの終了後反転
    して、データ取り込みの前に遮断し、第2のエンコード
    グラジエントとして、位相グラジエント(G−位相)を
    作用させ、該位相グラジエントを高周波パルスの後に印
    加して、グラジエントエコーの検出の開始前に遮断する
    ことを特徴とするスピン共鳴データの高速取り込み方
    法。
  10. 【請求項10】 スピン−格子−緩和時間T、スピン
    −スピン−緩和時間T及び実効−スピン−スピン−緩
    和時間T を有する原子スピン、例えば、核スピンを
    含む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴データの高
    速取り込み方法であって、以下の各ステップを実行し、
    即ち、 A)対象領域を、スピンが所定方向(Z方向)に配向さ
    れる均一磁場(B)内に配置し、 B)前記対象領域に対して、前記スピンを、所定の方向
    から、所定のフリップ角だけ回転させる高周波パルス
    (RF)を作用させ、 c)前記対象領域に、少なくとも一つのエンコードグラ
    ジエント(G−スライス、G−位相)を作用させ、 D)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を所定作用期間中、前記対象領域に作
    用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を検出し、 E)読取りグラジエントを遮断し、 F)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップB)〜E)を繰り返し、実質的に相互に
    垂直な、3つ以下の磁場勾配を使用するようにした方法
    において、 G)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さくし、 H)ステップB)〜E)から成る、そのつど、ステップ
    F)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3×T )にし、 I)位相グラジエントとして、2つの位相グラジエント
    (G−位相1;G−位相2)を作用させ、ステップF)
    による繰返しを、第1の所定数(n)回、段階変化する
    第1位相グラジエント(G−位相1)及び第2の一定位
    相グラジエント(G−位相2)で行い、それから、当該
    各ステップ系列全てを、第2の所定数(k)回、第2の
    位相グラジエント(G−位相2)を段階変化させて繰り
    返すことを特徴とするスピン共鳴データの高速取り込み
    方法。
  11. 【請求項11】 スピン−格子−緩和時間Tスピン−
    スピン−緩和時間T及び実効−スピン−スピン−緩和
    時間T を有する原子スピン、例えば、核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴データの高速
    取り込み方法であって、以下の各ステップを実行し、即
    ち、 A)対象領域を、スピンが所定方向(Z方向)に配向さ
    れる均一磁場(B)内に配置し、 B)前記対象領域に対して、前記スピンを、所定の方向
    から、所定のフリップ角だけ回転させる高周波パルス
    (RF)を作用させ、 C)前記対象領域に、少なくとも一つのエンコードグラ
    ジエント(G−スライス、G−位相)を作用させ、 D)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を所定作用期間中、前記対象領域に作
    用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を検出し、 E)読取りグラジエントを遮断し、 F)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップB)〜E)を繰り返し、実質的に相互に
    垂直な、3つ以下の磁場勾配を使用するようにした方法
    において、 G)高周波パルス (RF)のフリップ角を75゜より
    も小さくし、 H)ステップB)〜E)から成る、そのつど、ステップ
    F)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3×T )にし、 I)エンコードグラジエントとして層グラジエント(G
    −スライス)を高周波パルス(RF)の印加の間、対象
    領域に作用させ、該層グラジエント(G−スライス)の
    極性を高周波パルスの終了後反転させ、グラジエントエ
    コーの検出の開始前に遮断し、2つの読取りグラジエン
    トを作用させ、該読取りグラジエントの振幅を、前記読
    取りグラジエントの極性の反転の前の作用期間と該極性
    反転後の読取り期間との間、夫々部分検査毎に相互に反
    対方向に段階的に変化させることを特徴とするスピン共
    鳴データの高速取り込み方法。
  12. 【請求項12】 スピン−格子−緩和時間T、スピン
    −スピン−緩和時間T及び実効−スピン−スピン−緩
    和時間T を有する原子スピン、例えば、核スピンを
    含む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴データの高
    速取り込み方法であって、以下の各ステップを実行し、
    即ち、 A)対象領域を、スピンが所定方向(Z方向)に配向さ
    れる均一磁場(B)内に配置し、 B)前記対象領域に対して、前記スピンを、所定の方向
    から、所定のフリップ角だけ回転させる高周波パルス
    (RF)を作用させ、 C)前記対象領域に、少なくとも一つのエンコードグラ
    ジエント(G−スライス、G−位相)を作用させ、 D)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を所定作用期間中、前記対象領域に作
    用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、dd)前記エンコードグラジエント
    (G−スライス、G−グラジエント)を、グラジエント
    エコー信号の検出の開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を検出し、 E)読取りグラジエントを遮断し、 F)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップB)〜E)を繰り返し、実質的に相互に
    垂直な、3つ以下の磁場勾配を使用するようにした方法
    において、 G)高周波パルス (RF)のフリップ角を75゜より
    も小さくし、 H)ステップB)〜E)から成る、そのつど、ステップ
    F)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3×T )にし、 I)少なくとも、ステップB)〜E)を数回繰返す際、
    当該繰返し毎に次第にフリップ角を大きくすることを特
    徴とするスピン共鳴データの高速取り込み方法。
  13. 【請求項13】 スピン−格子−緩和時間T、スピン
    −スピン−緩和時間T及び実効−スピン−スピン−緩
    和時間T を有する原子スピン、例えば、核スピンを
    含む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴データの高
    速取り込み方法であって、以下の各ステップを実行し、
    即ち、 A)対象領域を、スピンが所定方向(Z方向)に配向さ
    れる均一磁場(B)内に配置し、 B)前記対象領域に対して、前記スピンを、所定の方向
    から、所定のフリップ角だけ回転させる高周波パルス
    (RF)を作用させ、 C)前記対象領域に、少なくとも一つのエンコードグラ
    ジエント(G−スライス、G−位相)を作用させ、 D)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を所定作用期間中、前記対象領域に作
    用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を検出し、 E)読取りグラジエントを遮断し、 F)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップB)〜E)を繰り返し、実質的に相互に
    垂直な、3つ以下の磁場勾配を使用するようにした方法
    において、 G)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さくし、 H)ステップB)〜E)から成る、そのつど、ステップ
    F)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3×T )にし、 I)ステップA)と第1の部分検査のステップB)〜
    F)の系列の間に、ステップB)〜D)dd)、E)及
    びF)からなる予備系列を複数回実行して、所定の方向
    (Z)に配向されたスピンと当該方向から回転されたス
    ピンとが平衡状態になり、且つ、次の部分検査での読取
    りグラジエントの反転によって発生する各グラジエント
    エコー信号が全てほぼ同じ大きさであるようにすること
    を特徴とするスピン共鳴データの高速取り込み方法。
  14. 【請求項14】 所定のスピン−格子−緩和時間T
    所定のスピン−スピン−緩和時間T及び所定の実効−
    スピン−スピン−緩和時間T を有する核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴データの高速
    取り込み方法であって、 A)対象領域を、スピンが所定方向(Z方向)に配向さ
    れる均一磁場(B)内に配置し、 B)前記対象領域に対して、前記スピンを、所定の方向
    から、所定のフリップ角だけ回転させる高周波パルス
    (RF)を作用させ、 C)前記対象領域に、少なくとも一つのエンコードグラ
    ジエント(G−スライス、G−位相)を作用させ、 D)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を所定作用期間中、前記対象領域に作
    用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を検出し、 E)読取りグラジエントを遮断し、 F)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップB)〜E)を繰り返し、実質的に相互に
    垂直な、3つ以下の磁場勾配を使用するようにした方法
    において、 G)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御し、 H)ステップB)〜E)から成る、そのつど、ステップ
    F)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3×T )にし、 I)ステップB)の前、及び/又はステップB)〜E)
    の繰り返しの場合、ステップE)と直ぐ次の繰り返しの
    ステップB)との間の時間間隔内で、付加高周波を対象
    に作用させるようにすることを特徴とするスピン共鳴デ
    ータの高速取り込み方法。
  15. 【請求項15】 付加高周波として、90゜−高周波パ
    ルスを作用させる請求項14記載のスピン共鳴データの
    高速取り込み方法。
  16. 【請求項16】 付加高周波として、180゜−高周波
    パルスを作用させる請求項14記載のスピン共鳴データ
    の高速取り込み方法。
  17. 【請求項17】 付加高周波として、CHESS−高周
    波パルスを作用させる請求項14記載のスピン共鳴デー
    タの高速取り込み方法。
  18. 【請求項18】 ステップB)〜E)の繰り返しの、最
    大でも10%で付加高周波パルスを作用させる請求項1
    4記載のスピン共鳴データの高速取り込み方法。
  19. 【請求項19】 所定のスピン−格子−緩和時間T
    所定のスピン−スピン−緩和時間T及び所定の実効−
    スピン−スピン−緩和時間T を有する核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴データの高速
    取り込み方法であって、 A)対象領域を、スピンが所定方向(Z方向)に配向さ
    れる均一磁場(B)内に配置し、 B)前記対象領域に対して、前記スピンを、所定の方向
    から、所定のフリップ角だけ回転させる高周波パルス
    (RF)を作用させ、 C)前記対象領域に、少なくとも一つのエンコードグラ
    ジエント(G−スライス、G−位相)を作用させ、 D)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を所定作用期間中、前記対象領域に作
    用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を検出し、 E)読取りグラジエントを遮断し、 F)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップB)〜E)を繰り返し、実質的に相互に
    垂直な、3つ以下の磁場勾配を使用するようにした方法
    において、 G)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御し、 H)ステップB)〜E)から成る、そのつど、ステップ
    F)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3×T )にし、 I)第1のエンコードグラジエントとして、層グラジエ
    ント(G−スライス)を高周波パルス印加の間作用させ
    て、当該高周波パルスを対象の所望の層平面に作用さ
    せ、 J)ステップB)の前、及び/又はステップB)〜E)
    の繰り返しの場合、ステップE)と直ぐ次の繰り返しの
    ステップB)との間の時間間隔内で、所望の対象領域内
    のスピンを、所望の層平面の外側では飽和させるため
    に、所定の方向(z−方向)から回転させるようにした
    ことを特徴とするスピン共鳴データの高速取り込み方
    法。
  20. 【請求項20】 付加高周波パルスを非選択高周波パル
    スからなるDANTE−系列として作用させて、所望対
    象領域内のスピンを所望の層平面の外側では飽和させる
    ために、所望の方向(Z−方向)から回転させるような
    周波数スペクトルが得られるように、当該パルスの間隔
    を選定する請求項19記載のスピン共鳴データの高速取
    り込み方法。
  21. 【請求項21】 所望対象領域内のスピンを所望の層平
    面の外側では飽和させるために、所望の方向(Z−方
    向)から回転させるようなプロフィールを有する選択高
    周波パルスとして付加高周波パルスを作用させる請求項
    19記載のスピン共鳴データの高速取り込み方法。
  22. 【請求項22】 所定のスピン−格子−緩和時間T
    所定のスピン−スピン−緩和時間T及び所定の実効−
    スピンスピン−緩和時間T を有する核スピンを含む
    対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置であって、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z方向)に
    配向される均一磁場(B)を形成するための装置(1
    6,25)と、 B)前記スピンを、そのつど、所定の方向から、所定の
    フリップ角だけ回転する高周波パルス(RF)を発生す
    るための装置と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、前記制御
    装置は、スピン共鳴データ信号を発生する一周期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御し、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
    置において、制御装置は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)ステップa)〜d)から成る、そのつど、ステップ
    e)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3 ×T )に相応する時間に制御
    する手段とを有することを特徴とする局所分解検査用の
    スピン共鳴装置。
  23. 【請求項23】 制御装置(14)は、高周波パルスの
    フリップ角を最大でも50゜に制御する手段を有する請
    求項22記載のスピン共鳴装置。
  24. 【請求項24】 制御装置(14)は、高周波パルスの
    フリップ角を最大でも30゜に制御する手段を有する請
    求項22記載のスピン共鳴装置。
  25. 【請求項25】 制御装置(14)は、高周波パルスの
    フリップ角を最大でも25゜に制御する手段を有する請
    求項22記載のスピン共鳴装置。
  26. 【請求項26】 制御装置(14)は、高周波パルスの
    フリップ角を最大でも10゜に制御する手段を有する請
    求項22記載のスピン共鳴装置。
  27. 【請求項27】 制御装置(14)は、読取りグラジエ
    ントの遮断時点と直ぐ次の高周波パルスの印加時点との
    間の時間間隔を最大でも20mSに制御する手段を有す
    る請求項22記載のスピン共鳴装置。
  28. 【請求項28】 制御装置(14)は、読取りグラジエ
    ントの遮断時点と直ぐ次の高周波パルスの印加時点との
    間の時間間隔を最大でも10mSに制御する手段を有す
    る請求項22記載のスピン共鳴装置。
  29. 【請求項29】 所定のスピン−格子−緩和時間T
    所定のスピン−スピン−緩和時間T及び所定の実効−
    スピン−スピン−緩和時間T を有する核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置であっ
    て、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z方向)に
    配向される均一磁場(B)を形成するための装置(1
    6,25)と、 B)前記スピンを、そのつど、所定の方向から、所定の
    フリップ角だけ回転する高周波パルス(RF)を発生す
    るための装置(24,30)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、前記制御
    装置は、スピン共鳴データ信号を発生する一周期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御し、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
    置において、制御装置は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)ステップa)〜d)から成る、そのつど、ステップ
    e)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3 ×T )に相応する時間に制御
    する手段と、 H)高周波パルスの開始時点(ステップa))と第1の
    読取りグラジエントの反転時点(ステップc)bb))
    との間の時間間隔が実効−スピン−スピン−緩和時間T
    の少なくとも1倍であるように制御する手段とを有
    することを特徴とする局所分解検査用のスピン共鳴装
    置。
  30. 【請求項30】 所定のスピン−格子−緩和時間T
    所定のスピン−スピン−緩和時間T及び所定の実効−
    スピン−スピン−緩和時間T を有する核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置であっ
    て、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z方向)に
    配向される均一磁場(B)を形成するための装置(1
    6,25)と、 B)前記スピンを、そのつど、所定の方向から、所定の
    フリップ角だけ回転する高周波パルス(RF)を発生す
    るための装置(24,30)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、前記制御
    装置は、スピン共鳴データ信号を発生する一周期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御し、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返す ように構成した装置において、制御装置は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)ステップa)〜d)から成る、そのつど、ステップ
    e)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3 ×T )に相応する時間に制御
    する手段と、 H)第1のエンコードグラジエントとして、高周波パル
    スの印加の間、層グラジエント(G−スライス)を作用
    させ、該層グラジエントを、高周波パルスの終了後反転
    して、データ取り込みの前に遮断するように制御する手
    段と、 I)第2のエンコードグラジエントとして、位相グラジ
    エント(G−位相)を作用させ、該位相グラジエントを
    高周波パルスの後に印加して、グラジエントエコーの検
    出の開始前に遮断するように制御する手段とを有するこ
    とを特徴とする局所分解検査用のスピン共鳴装置。
  31. 【請求項31】 所定のスピン−格子−緩和時間T
    所定のスピン−スピン−緩和時間T及び所定の実効−
    スピン−スピン−緩和時間T を有する核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置であっ
    て、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z方向)に
    配向される均一磁場(B)を形成するための装置(1
    6,25)と、 B)前記スピンを、そのつど、所定の方向から、所定の
    フリップ角だけ回転する高周波パルス(RF)を発生す
    るための装置(24,30)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、前記制御
    装置は、スピン共鳴データ信号を発生する一周期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御し、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
    置において、制御装置は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)ステップa)〜d)から成る、そのつど、ステップ
    e)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3×T )に相応する時間に制御す
    る手段と、 H)位相グラジエントとして2つの位相グラジエント
    (G−位相1;G−位相2)を作用させるように制御す
    る手段と、 I)ステップe)による繰返しを、所定数(n)回、段
    階変化する第1位相グラジエント(G−位相)及び第2
    の一定位相グラジエント(G−位相2)で行い、それか
    ら、当該各ステップ系列全てを、第2の所定数(k)
    回、第2の位相グラジエント(G−位相2)を段階変化
    させて行うように制御する手段とを有することを特徴と
    する局所分解検査用のスピン共鳴装置。
  32. 【請求項32】 所定のスピン−格子−緩和時間T
    所定のスピン−スピン−緩和時間T及び所定の実効−
    スピン−スピン−緩和時間T を有する核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置であっ
    て、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z方向)に
    配向される均一磁場(B)を形成するための装置(1
    6,25)と、 B)前記スピンを、そのつど、所定の方向から、所定の
    フリップ角だけ回転する高周波パルス(RF)を発生す
    るための装置(24,30)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、前記制御
    装置は、スピン共鳴データ信号を発生する一周期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御し、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
    置において、制御装置は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)ステップa)〜d)から成る、そのつど、ステップ
    e)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3 ×T )に相応する時間に制御
    する手段と、 H)エンコードグラジエントとして層グラジエント(G
    −スライス)を高周波パルス(RF)の印加の間、対象
    領域に作用させ、該層グラジエント(G−スライス)の
    極性を高周波パルスの終了後反転させ、グラジエントエ
    コーの検出の開始前に遮断するように制御する手段と、 I)2つの読取りグラジエントを作用させ、該読取りグ
    ラジエントの振幅は、前記読取りグラジエントの極性の
    反転の前の作用期間と該極性の反転後の読取り期間との
    間で、夫々ステップe)の繰り返し毎に相互に反対方向
    に段階的に変化するように制御する手段とを有すること
    を特徴とする局所分解検査用のスピン共鳴装置。
  33. 【請求項33】 所定のスピン−格子−緩和時間T
    所定のスピン−スピン−緩和時間T及び所定の実効−
    スピン−スピン−緩和時間T を有する核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置であっ
    て、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z方向)に
    配向される均一磁場(B)を形成するための装置(1
    6,25)と、 B)前記スピンを、そのつど、所定の方向から、所定の
    フリップ角だけ回転する高周波パルス(RF)を発生す
    るための装置(24,30)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、前記制御
    装置は、スピン共鳴データ信号を発生する一周期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御し、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、dd)前記エンコードグラジエント
    (G−スライス、G−グラジエント)を、グラジエント
    エコー信号の検出の開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
    置において、制御装置は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)ステップa)〜d)から成る、そのつど、ステップ
    e)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3×T )に相応する時間に制御す
    る手段と、 H)少なくとも、ステップa)〜d)を数回繰返す際、
    当該繰返し毎に次第にフリップ角を大きくする手段とを
    有していることを特徴とする局所分解検査用のスピン共
    鳴装置。
  34. 【請求項34】 所定のスピン−格子−緩和時間T
    所定のスピン−スピン−緩和時間T及び所定の実効−
    スピン−スピン−緩和時間T を有する核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置であっ
    て、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z方向)に
    配向される均一磁場(B)を形成するための装置(1
    6,25)と、 B)前記スピンを、そのつど、所定の方向から、所定の
    フリップ角だけ回転する高周波パルス(RF)を発生す
    るための装置(24,30)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、前記制御
    装置は、スピン共鳴データ信号を発生する一周期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御し、即ち、aa)少なく
    とも一つの、所定極性の読取りグラジエント(G−読取
    り)を、所定作用期間中、前記対象領域に作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
    置において、制御装置は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)ステップa)〜d)から成る、そのつど、ステップ
    e)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3 ×T )に相応する時間に制御
    する手段と、 H)第1の部分検査のステップa)の系列の前に、ステ
    ップa)〜c)dd)、d)及びe)からなる予備系列
    を複数回実行して、次の部分検査での読取りグラジエン
    トの反転によって発生する各グラジエントエコー信号が
    各検査毎にほぼ同じ大きさであるように制御する手段と
    を有することを特徴とする局所分解検査用のスピン共鳴
    装置。
  35. 【請求項35】 所定のスピン−格子−緩和時間T
    所定のスピン−スピン−緩和時間T及び所定の実効−
    スピン−スピン−緩和時間T を有する核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置であっ
    て、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z方向)に
    配向される均一磁場(B)を形成するための装置(1
    6,25)と、 B)前記スピンを、そのつど、所定の方向から、所定の
    フリップ角だけ回転する高周波パルス(RF)を発生す
    るための装置(24,30)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)を制御す
    るための制御装置(14)及び各勾配磁場を発生する装
    置(18,20,22,28)とを有しており、前記各
    勾配磁場発生装置は、スピン共鳴データ信号を発生する
    一周期の間、a)前記対象領域に、前記スピンを前記所
    定方向から所定フリップ角だけ回転させる高周波パルス
    (RF)を作用し、 b)前記対象領域に、少なくとも一つのエンコードグラ
    ジエント(G−スライス、G−位相)を作用させ、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、dd)前記エンコードグラジエント
    (G−スライス、G−グラジエント)を、グラジエント
    エコー信号の検出の開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)所定時間間隔で、前述のステップa)〜d)を繰り
    返すように構成した装置において、制御装置(14)
    は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)ステップa)〜d)から成る、そのつど、ステップ
    e)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3 ×T )に相応する時間に制御
    する手段と、 H)ステップa)の前、及び/又はステップa)〜d)
    の繰り返しの場合に、ステップd)と直ぐ次の繰り返し
    のステップa)との間の時間間隔内で、付加高周波を対
    に作用させる手段とを有することを特徴とする局所分解
    検査用のスピン共鳴装置。
  36. 【請求項36】 付加高周波を作用させる手段は、この
    付加高周波を90゜−高周波パルスとして制御するよう
    に構成されている請求項35記載のスピン共鳴装置。
  37. 【請求項37】 付加高周波を作用させる手段は、この
    付加高周波を180゜−高周波パルスとして制御するよ
    うに構成されている請求項35記載のスピン共鳴装置。
  38. 【請求項38】 付加高周波を作用させる手段は、この
    付加高周波をCHESS−高周波パルスとして制御する
    ように構成されている請求項35記載のスピン共鳴装
    置。
  39. 【請求項39】 付加高周波を作用させる手段は、ステ
    ップa)〜d)の繰り返しの最大でも10%で付加高周
    波パルスを作用させるように構成されている請求項35
    記載のスピン共鳴装置。
  40. 【請求項40】 所定のスピン−格子−緩和時間T
    所定のスピン−スピン−緩和時間T及び所定の実効−
    スピン−スピン−緩和時間T を有する核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置であっ
    て、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z方向)に
    配向される均一磁場(B)を形成するための装置(1
    6,25)と、 B)前記スピンを、そのつど、所定の方向から、所定の
    フリップ角だけ回転する高周波パルス(RF)を発生す
    るための装置(24,30)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、前記制御
    装置は、スピン共鳴データ信号を発生する一周期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御し、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、dd)前記エンコードグラジエント
    (G−スライス、G−グラジエント)を、グラジエント
    エコー信号の検出の開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)所定時間間隔で、前述のステップa)〜d)を繰り
    返すように構成した装置において、制御装置(14)
    は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)ステップa)〜d)から成る、そのつど、ステップ
    e)による繰り返し時点までの各部分検査時間の長さ
    を、最大でも実効−スピン−スピン−緩和時間T
    実質的に3倍(≦3 ×T )に相応する時間に制御
    する手段と、 H)第1のエンコードグラジエントとして、層グラジエ
    ント(G−スライス)を高周波パルス印加の間作用させ
    て、当該高周波パルスを対象の所望の層平面に作用させ
    るように制御する手段と、 I)ステップa)の前、及び/又はステップa)〜d)
    の繰り返しの際にはステップd)と直ぐ次の繰り返しの
    ステップa)との間の繰り返しの時間間隔内で、所望の
    対象領域内のスピンを、所望の層平面の外側では飽和さ
    せるために、所定の方向(Z−方向)から回転させるよ
    うに制御する付加高周波を対象に作用させる手段とを有
    することを特徴とする局所分解検査用のスピン共鳴装
    置。
  41. 【請求項41】 付加高周波を作用させる手段は、当該
    付加高周波パルスを非選択高周波パルスからなるDAN
    TE−系列として作用させて、所望対象領域内のスピン
    を、所望の層平面の外側では飽和させるために、所望の
    方向(Z−方向)から回転させるような周波数スペクト
    ルが得られるように、当該パルスの間隔を選定するよう
    に構成されている請求項40記載のスピン共鳴装置。
  42. 【請求項42】 付加高周波を作用させる手段は、所望
    対象領域内のスピンを、所望の層平面の外側では飽和さ
    せるために、所望の方向(Z−方向)から回転させるよ
    うなプロフィールを有する選択高周波パルスとして付加
    高周波パルスを作用させるように構成されている請求項
    40記載のスピン共鳴装置。
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