JPH08308593A - 白血球の内因性ペルオキシダーゼ活性に基く、新鮮並びに時間を置いた全血試料についての白血球分画計数を実施するための改良された方法と試薬組成物 - Google Patents

白血球の内因性ペルオキシダーゼ活性に基く、新鮮並びに時間を置いた全血試料についての白血球分画計数を実施するための改良された方法と試薬組成物

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JPH08308593A JP8144826A JP14482696A JPH08308593A JP H08308593 A JPH08308593 A JP H08308593A JP 8144826 A JP8144826 A JP 8144826A JP 14482696 A JP14482696 A JP 14482696A JP H08308593 A JPH08308593 A JP H08308593A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新鮮及び時間をおいた血液試料を用いる、白
血細胞分画と分集団分析とを確度と精度を持って実行す
るため、改良された試薬組成物と方法とを提供する。 【解決手段】 自働血液学分析機および流通式サイトメ
トリーによる分析において、すすぎ液残余の悪影響を軽
減する特定のすすぎ溶液を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は全血試料に関する、改良された
白血球(即ち、白血細胞)分画計数方法とその方法に用
いられる試薬組成物とに関する。本発明の白血球分画計
数法と試薬組成物とは白血球の内因性ペルオキシダーゼ
活性の測定に基いている。本発明の方法と組成物とは、
試料を光散乱および光吸収流通サイトメトリー(cytome
try)により電子−光学的に分析する際、新鮮血液試料お
よび、約48時間室温あるいは冷下で貯蔵された、時間
をおいた試料について白血球分画計数を得ることの精度
と確度とを維持する。
【0002】
【発明の背景】全血試料中に通常見出される白血細胞即
ち白血球の5つの種類とは好中球とリンパ球と単核細胞
と好酸球と好塩基球とである。白血細胞のこれら5つの
正常型の相対的比率を測定するため、並びに全血試料中
の異常細胞の存在および濃度を検出するため、医学的診
断方法は因襲的に、顕微鏡スライド上の血液の乾燥し、
染色された塗抹標本の検査を実行する。この方法は白血
細胞分画と称せられ、Miale, J.B., "Laboratory Medic
ine-Hematology", (1967), C.V. Mosby Company,St. Lo
uis, Missouri, 822-830, 1126, 1127 および1130頁に
記載されている。血液試料中の白血球の前記の5種類に
加えて、白血細胞分画はまた巨大未染色細胞(large un
stained cell) (“LUC”)も検出し、測定する。L
UCは正常血液試料中の白血細胞の小部分を表わし、巨
大リンパ細胞と活性化されたリンパ細胞と血漿細胞と芽
細胞とペルオキシダーゼ陰性単核細胞と好中球と好酸球
とのような細胞型を包含する。
【0003】半自働化および完全自働化血液学方法およ
びそのための自働化流通システムは、Ansley等の米国特
許第3,741,875号とKim の米国特許第4,09
9,917号とCrewins 等の米国特許第4,801,5
49と4,978,624号中に記載の如く、白血細胞
分画と血液試料分析との負担を容易にするために開発さ
れた。その方法及びシステムは個別の細胞型を特異的に
検出、同定、定量および識別するために電子−光学的お
よび細胞化学的方法を用いる。その上、白血細胞分画の
ための手動の方法が技術で知られている。例えばMiale,
J.B. "Laboratory Medicine-Hematology", (1967), C.
V. Masby Company, St. Louis, Missouri.
【0004】Hamaguchi 等の米国特許第5,389,5
49号は白血球の分類のために用いられる方法と試薬と
を記載していて、その方法は高周波数での電気的インピ
ーダンスの変化または粒子と流体媒質との間の導電率の
差の検出を包含し、試薬は、一分子当りオキシエチレン
繰返し単位18〜30を持つ特異型の陰イオン性並びに
非イオン性ポリオキシエチレン基礎の界面活性剤と、高
−あるいは低−浸透性薬剤と、溶解剤とを含有する1成
分または2成分溶液を必要とする。2成分試薬は第1希
釈流体と第2溶解試薬流体とを要する。
【0005】Cremins 等の米国特許第4,801,54
9および4,978,624号は、より速やかに実行さ
れ、白血細胞を損うことなく全血試料中の赤血細胞を溶
解し、細胞の最少限の細胞外沈澱あるいは凝集塊を起さ
せる方法および試薬を記載している。その様な沈澱また
は細胞凝集塊は方法の細胞検出および識別段階において
不明確さを生じさせる。記載されている方法(または
“ペルオキシダーゼ法”)は白血球類を染色し、そして
特別の細胞型を区別するために過酸化物(即ち過酸化水
素)と適当な色原体とを包含する混合物を包含する。
【0006】これらの方法のどれにおいても、赤血細胞
が、正常血液においては約1,000倍も白血細胞に数
では圧倒的であるから多くの赤血細胞を出来るだけ溶解
することが絶対に必要である。この故に、1%の赤血細
胞が残っていてさえ、確実な正確な白血細胞分画を達成
するのが困難である。
【0007】米国特許第4,801,549および4,
978,624号に開示されているペルオキシダーゼ法
においては、全血試料を、唯1つの界面活性剤と、パラ
ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒドの様な固定剤
と、糖または糖アルコールと、ほぼ中性のpHを維持す
るための緩衝剤とを包含する溶液と混合した後、赤血細
胞を溶解し、白血細胞を橋かけさせる。過酸化水素と電
子供与体色原体例えば4−クロロ−1−ナフトールと
は、ある白血細胞、即ち好中球と好塩基球と単核細胞と
の細胞質中にあるペルオキシダーゼ陽性顆粒中に暗紫色
の沈澱を形成する。沈澱は不溶性の反応生成物で、その
形成は細胞内顆粒中の内因性ペルオキシダーゼ酵素によ
り接触作用を受ける。細胞の型を区別することは、細胞
の大きさと染色の度合い(即ち前方散乱対吸光度)を細
胞1つずつ測定され、サイトグラムにプロットされ、そ
れから試料中の全白血細胞数と種々の型の白血細胞の分
画と両者を得るために分析するという電子−光学的分析
により行われる。その上、全白血細胞数は分画とは独立
して得ることができる。
【0008】本発明により提供される改良と有利さとの
以前に、アルカリ性ペルオキシダーゼ希釈剤が記載さ
れ、特にTechnicon H6000TM 自働化分析システムで行わ
れる白血細胞分類に関するアルカリ性ペルオキシダーゼ
法中に用いられていた。以前のアルカリ性ペルオキシダ
ーゼ希釈剤は主要な欠点例えば試薬成分の不安定性とそ
の結果として短い保存性と貯蔵性とを持っていた。その
上、利用者はアルカリ性ペルオキシダーゼ法実行のため
アルカリ性ペルオキシダーゼ希釈剤の均一な作業溶液を
調製する必要が要求された。このことは、利用者が高水
準(即ち4.5%)の硫酸ドデシルナトリウムを含有す
る溶液と高水準(即ち30%)のBrijTM35を含有する
溶液とを一緒に混合し、それによって2つの種類の高め
られた濃度を持つ作業アルカリ性ペルオキシダーゼ希釈
剤をもたらさなければないことにより達成されている。
その様な調製は得られる均一な作業アルカリ性ペルオキ
シダーゼ希釈剤が僅かに1週間だけしか安定でない故
に、刺激性の希釈試薬成分のみならず煩雑で何回も行わ
なければならなかった。後で明らかになる様に、アルカ
リ性ペルオキシダーゼ希釈剤の不安定性と短い貯蔵能力
と利用者の取扱い問題並びにそれに関連した商業的不利
はここに記載の本発明により非常に改良され、克服され
た。
【0009】本発明以前、細胞分離並びに定量方法、特
に白血球分画のペルオキシダーゼ法の確度と信頼度とを
妨げる主要な欠点は方法においての一定しないすすぎ液
残余(rinse carryover)であった。すすぎ液残余がシス
テムからシステムに、分析から分析に変ることは知られ
ている。特にペルオキシダーゼ反応法に基づく白血球分
画分析(differential analysis)の確度と精度とは、方
法におけるそのような一定しないすすぎ液残余の影響を
蒙ることがしばしばである。技術に熟達した人達はすす
ぎ液残余は単に容積的希釈で方法に寄与し、すすぎ液残
余は方法の反応段階において活性なあるいは機能的役割
を演じないと推測していた。事実、本発明の創意に富む
発見までは、熟達した従集者はすすぎ液残余が血液試料
分析における単なる容積的効果以上のものであり、本発
明により提起され、ここに記載する問題に対して解答を
持たなかったこと悟らなかった。
【0010】更に、新鮮(即ち採血後8時間乃至それ以
内)の血液試料と、また、約48時間までの間室温に貯
蔵された時間をおいた血液試料とを分析し、それからの
有用な臨床的情報を抽出するための改良された試薬と方
法とを技術には必要としている。また一定しないすすぎ
液残余により生ずる新たに記載された問題を軽減し、特
に、それには限定されないが、いろいろな血液試料型、
例えば新鮮全血試料と時間をおいた全血試料と、異常全
血試料(例えば病院または患者源の)と、種々な方法
(例えば冷下または室温で)貯蔵された正常全血試料
(例えば非病院または“健康”な供給者源の)との電子
−光学分析業務において確度の高い、信頼性のある結果
を生む成分を包含している適当な試薬溶液と組成物とを
開発することも必要である。更に、非常に安定で、長い
寿命と貯蔵寿命(例えば1週間以上)を持ち、白血球分
画法を実施し、それからの結果を得るための使用に先立
ち、利用者または客の調製または処理を要しない試薬組
成物を技術において必要としている。また自働化分析機
を用いて室温貯蔵または時間をおいた血液試料に関する
分画を実施する場合、得られるサイトグラム源における
ノイズの受入れられる水準を達成しそして/または維持
することも必要である。
【0011】
【発明の要約】本発明は電子−光学方法と流通式サイト
メトリー(cytometry)分析とを用い、新鮮並びに時間を
おいた全血試料両者における白血球を定量し、分画する
ための改良された試薬組成物と方法とを提供する。
【0012】本発明の目的は、1つの方法と他との間の
望ましからぬ反応成分の残余の問題を回避し、そうして
白血細胞分画を達成するのに用いる方法から得られるサ
イトグラム中の根源(origin)ノイズと細胞汚染との受
入れ難い水準なしに細胞の型の明瞭な分離と定量とを可
能にする。半−並びに完全−自働化システムに用いる、
最適で改良された試薬組成物と方法とを提供することで
ある。
【0013】更に本発明は、白血細胞分画法の反応段階
において何等機能的役割を演じず、特にペルオキシダー
ゼ法に関して方法の反応化学に関与しないすすぎ試薬溶
液を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、種々な血液試料の型
例えば時間をおいた並びに新鮮な血液試料と異常および
正常血液試料と冷下および室温中に貯蔵された試料につ
いて正確で確実な結果を生む自働化ペルオキシダーゼ法
と試薬組成物とを提供することにある。
【0015】本発明の尚他の目的は、吸引流通式サイト
メトリーにより、全血試料中の白血細胞型を数え上げそ
して区別するペルオキシダーゼ法に使用の、改良された
試薬組成物を提供することにある。
【0016】本発明の尚他の目的は、自働化血液学分析
と流通式サイトメトリーと共に内因性ペルオキシダーゼ
染色を用いる、白血細胞分画と、全血試料の分集団分画
との速くて効率的定量測定のための最適化され、改良さ
れた方法と試薬組成物とを提供することにある。
【0017】本発明の他の目的は、白血細胞試料中の細
胞の好酸球分集団の分離を改善する試薬調製物を提供す
ることにある。
【0018】本発明の他の目的は時間をおいた全血試料
のペルオキシダーゼ染色を包含する、白血細胞分画法の
反応段階を最適化し、方法におけるすすぎ液残余のどん
な負の影響も防止するためのバランスのとれた、安定な
試薬組成物を提供することにある。
【0019】本発明の尚他の目的は、試薬組成物が便利
で使用し易く、使用前に使用者または客により付加的な
調製または混合を必要としない、安全で安定な試薬調製
物と方法とを提供することにある。本発明の試薬組成物
は安定であり、室温で長い貯蔵寿命および保存寿命(例
えば1週間以上で少なくとも約1年)を維持する。他の
目的は白血球分画法を能率的にし、方法の段階を実施す
るのに使用する必要のある試薬の数を減じることにあ
る。
【0020】本発明が提供する更にその上の目的および
有利さは以下の詳細な説明から明らかであろう。
【0021】
【略語並びに術語】次の略語および術語を技術に熟達し
た人々の便宜のために定義または説明するが、どんな方
法ででも発明の範囲を限定しようとするものではない。
【0022】ここに例示する自働化分析機で実施される
ようなペルオキシダーゼ法中の赤血細胞の溶解は細胞膜
に穴をあけ、ヘモグロビンの多くまたは全てを細胞外に
漏れ出させると定義する。得られる赤血細胞幻影(ghos
t)はペルオキシダーゼ法の組成物中に存在する固定剤に
より橋かけまたは固定される。赤血細胞幻影はサイトグ
ラムの根源領域におけるノイズとして検出することがで
き、それは流通式サイトメトリーを用いる、試料中の細
胞の電子−光学的検出から生ずる。
【0023】ペルオキシダーゼは本明細書を通じて“P
x”と省略される。
【0024】ここに用いる如く、術語水性試薬組成物と
試薬溶液と希釈剤とは同等である。
【0025】R1は白血細胞分画のPx法の第1反応段
階である。より詳細に説明するごとくPx法のR1段階
においては、全血試料を本発明に従って処方された第1
水性試薬組成物(“PxR1試薬組成物”または“ペル
オキシダーゼR1試薬組成物”)と混合する。Px法の
R1段階の間、試料の赤血細胞の全てあるいは多くは溶
解され、白血細胞は化学的に、R1試薬組成物中に存在
する固定剤により橋かけあるいは固定される。
【0026】新鮮血液試料は採血後8時間以内の分析に
用いられる血液試料である。術語“新鮮血液試料”はこ
こで用いる如く術語“ Day1試料”と同義である。
【0027】時間をおいた試料は採血後約48時間まで
室温に貯蔵された血液試料である。術語“時間をおいた
試料”はここで用いる術語“ Day2血液試料”を包含す
ると考える。
【0028】
【本発明の詳細な説明】本発明は一般的に、白血細胞の
特別な型の内因性ペルオキシダーゼ活性の測定に依存す
るペルオキシダーゼ(Px)法による白血細胞分画の測
定および定量化のための改良された方法と試薬組成物と
に関する。本発明は特に半自働−および自働流通式サイ
トメトリー分析機と、白血細胞測定と分集団測定とのた
めのペルオキシダーゼ法における改良とに関する。
【0029】本発明の理解を助けるために、白血球分画
の自働ペルオキシダーゼ法で起る細胞的および分子的事
象の要約を提供する。ペルオキシダーゼ法の第1即ちR
1段階において血液試料を水性第1試薬(R1)組成物
(即ち、R1溶液または希釈剤)と混合し、その混合物
を約15〜20秒間約70℃に加熱する。その間赤血細
胞は溶解し、そのヘモグロビンは漏出し、得られる血色
細胞幻影は固定される。白血細胞は固定化合物例えばホ
ルムアルデヒドにより化学的に橋かけされ、あるいは固
定され、残りの反応の間の溶解に対する抵抗を提供す
る。一般に赤血細胞は白血細胞と血小板とより容易に溶
解される。しかし、溶解並びに固定は同じ試料反応混合
物中に起る過程と競合する故、方法の間に用いられる条
件の下で橋かけされるようになるのは赤血細胞幻影と血
小板とに関しては異常なことではない。この様にして、
ペルオキシダーゼ法は血液試料中の赤血細胞の溶解と白
血細胞の固定との間の微妙なバランスを要求する。もし
PxR1試薬組成物の溶解力が強すぎると、赤血細胞と
白血細胞との両者が損障される。逆にもし固定剤の濃度
が大きすぎると、細胞の全てが赤色細胞溶解が起る前に
固定されることになる。それにも拘らず、白血細胞分画
は、特に本発明に従って開発されたような改良されたペ
ルオキシダーゼ法についての速さと最適な反応条件と試
薬処方との点から見て、細胞の型と細胞の数との高い水
準での確度の高い、信頼性のある測定で得られ、半自働
−および自働血液学システムを用いて現れる迅速な試料
分析が実施される。
【0030】全血中においては赤血細胞対白血細胞の比
は約1,000:1である。従って全血試料分析のため
の自働ペルオキシダーゼ法の最適な実施については、本
質的に全ての赤色細胞は分析の早期に試料アリコート中
で溶解されるべきことは明らかである。従ってR1希釈
剤を用いる第1の反応においては赤色細胞溶解と白色細
胞の橋かけとの間に競合がある。若し赤色細胞が元のヘ
モグロビンを持ったまま生き残ると、得られるサイトグ
ラムのリンパ球域の布置の理由で、リンパ球として正し
くなく検出されるので、それらは分画において妨害にな
るようである。しかし、血液試料アリコート中の白血細
胞がペルオキシダーゼ法のR1段階の間に溶液成分によ
り攻撃あるいは劣化されないことは至難なことである。
【0031】ペルオキシダーゼ法のR1段階に引き続く
第2反応段階(またここでは“反応2”あるいは“R
2”と呼ぶ)の間、過酸化水素と電子供与体例えば4−
クロロ−1−ナフトールとの基質溶液をR1反応混合物
に添加する。これらの化合物は、単核細胞と好中球と好
酸球とを含む“染色する”白血細胞型中に差別的に存在
する内因性細胞ペルオキシダーゼの基質である。リンパ
球と巨大未染色細胞(LUC)は内因性ペルオキシダー
ゼ酵素を含有せず、従ってその方法においては染色され
ない。内因性ペルオキシダーゼ酵素を含有していない、
赤色細胞幻影と血小板との組合せは染色されず、全血細
胞分析を包含する殆ど全ての方法について出合いそして
入れられる根源ノイズに寄与してもよい。ヘモグロビン
の幾らかあるいは全てが含有されている不完全に溶解さ
れた赤色細胞はPx法から生ずるサイトグラムのリンパ
球域で検出され、その方法を妨害する。血小板と血小板
凝集塊もまたリンパ球域で検出され、妨害の付加的な源
である。
【0032】ペルオキシダーゼ法においては、“染色”
は電子供与体基質例えば4−クロロ−1−ナフトールが
酸化され、細胞内に捕捉される深紫色反応生成物に重合
される複雑な化学反応の結果である。細胞内の顆粒が紫
色に染色され、それにより、もし顕微鏡下で検査(顕微
鏡検査を用いると染色された細胞は裸眼に黒く見える)
すると、細胞はペルオキシダーゼ反応混合物(“流出
液”)中に観察することができる。自働血液学的分析機
システム例えば商業的に商標TECHNICON H●1TM、H●
TM、H●3TMなどの下に商業的に入手でき、この発明
の譲受人により販売されているH●TMシステムで例示さ
れるものでは、検出は光吸収(紫色反応生成物による)
と光散乱(細胞寸法による)との測定により電子−光学
的に行われる。
【0033】本発明は、総括的なペルオキシダーゼ法の
実施を改良し、最適化するため、試薬組成物への新たに
添加される成分の存在の成果として、ペルオキシダーゼ
法のR1段階においての使用のための単一の新試薬組成
物を提供する。その成分は溶血性の非イオン性界面活性
剤例えばBrijTM35である。新試薬組成物中でのイオン
性界面活性剤と共にそのような非イオン性界面活性剤の
存在は前記して略述したペルオキシダーゼ法の引き続く
反応段階で他の試薬と共に用いて成功できる新規のPx
1試薬または希釈剤を提供する。技術に熟達した人達は
Px法のR1段階において界面活性剤の量並びに濃度が
決定的なものであること、即ち余り多くの界面活性剤は
試料中の白血細胞への攻撃を引き起し、余り少ない界面
活性剤は赤血細胞を適当な方法で溶解せず、それで得ら
れるサイトグラム中の根源ノイズの原因となることを認
めるであろう。
【0034】発明の態様において本発明の新しいR1試
薬組成物は、すすぎ溶液が溶血性非イオン性界面活性剤
例えばBrijTM35を含有していないという条件の下で、
水性すすぎ試薬を用いるすすぎのサイクルをペルオキシ
ダーゼ法において実施する場合にうまく用いることがで
きる。特に、本発明のR1組成物は、他の型の界面活性
剤の完全な不存在の下(即ち、イオン性界面活性剤例え
ばSDSと非イオン性界面活性剤例えばBrijTM35とな
しで)新しいすすぎ試薬組成物と一緒に用いることがで
きる。
【0035】本発明の試薬組成物は以下に与えられる説
明および実施例において明らかにされる次の問題を解決
する。自働分析システム例えば前記のH●TMシステムで
例示されるシステムで現今実施されているペルオキシダ
ーゼ法を実行して、ペルオキシダーゼ法の1つの試料サ
イクルの終りに日常的に約8μL のすすぎ溶液の残余が
存在することが本発明者によって確かめられた。この一
見少量のすすぎ液残余は次の試料サイクルの部分にな
る。この体積はどんな機能的流儀でもその方法には影響
しないということがその方法を実施する人達によって簡
単に認められていた。
【0036】しかし、その様なすすぎ液残余が約10μ
L の体積を越すと、ペルオキシダーゼ法の性能を低下す
ることが新たに発見された。また、すすぎ溶液中に存在
する(そして、R1試薬に持ち越される)非イオン性界
面活性剤例えばBrijTM35は方法の低下を実際に引き起
すが、イオン性界面活性剤例えばSDSはこれを引き起
こさないことが、本発明者により予期せられず発見され
た。判り易くいい、そして更に以下で説明するように、
本発明者は、ペルオキシダーゼ法に通常用いられている
BrijTM35含有すすぎ液は非イオン性溶血性界面活性剤
を方法のR1段階に送達することであり、BrijTM35を
方法の中で機能的であるが望ましくないやり方でその方
法に関与することを許すということを発見した。これら
の発見の結果として、本発見者は、ペルオキシダーゼ法
に用いるすすぎ液がPx法のR1段階に必要な成分(即
ち非イオン性界面活性剤例えばBrijTM35)を与えるこ
と、およびすすぎ液残余の体積がシステム間で変る場
合、ペルオキシダーゼ法は不利に影響することを発見し
た。ここに説明する発見の開発に従い、本発明者はすす
ぎ液残余はペルオキシダーゼ法の実行に伴う単なる害の
ない現象ではないことを最初に認識した。
【0037】この知識が本発明者をしてペルオキシダー
ゼ法のR1段階中に用いるための、非イオン性界面活性
剤とイオン性界面活性剤との両者を含有する前記の改良
されたR1試薬組成物を設計させた。その上、本発明者
は、すすぎサイクルによりその方法に用いることが出来
るすすぎ液から非イオン性界面活性剤例えばBrijTM35
を除去することにより更に方法を改良した。その上、非
溶血性の非イオン性界面活性剤例えばPluronicを含有す
るすすぎ溶液が、Px法における新R1試薬組成物と一
緒に用いて最も適当であることを見出した。すすぎ溶液
から溶血性の非イオン性界面活性質を除くことにより
(あるいはすすぎ液中の唯一の界面活性剤として非溶血
性のPluronicを用いることにより)、そして適当な非イ
オン性界面活性剤とイオン性界面活性剤との両者を含有
する新しいPx1試薬組成物を処方することにより、R
1試薬中の非イオン性界面活性剤を、Px法において制
御された速さで最適に送達できた。また、すすぎ液残余
体積の変動が新しい方法から得られる結果に影響が出来
ない。その結果、改良されたR1試薬とペルオキシダー
ゼ法とにおいて、方法のR1段階に用いる試薬組成物中
には、活性の非イオン性界面活性剤成分のみが存在し、
その機能活性は赤色細胞の溶解に必要である。更に、す
すぎ液を方法に用いる場合、BrijTM35を除いたすすぎ
組成物(あるいは界面活性剤として非溶血性のPluronic
のみを含有する)は、すすぎ溶液の有害な成分により引
き起される受入れられないまたは利用できない結果が軽
減されるから、ペルオキシダーゼ法で積極的に関与でき
るどんな界面活性剤も欠いていて最適である。
【0038】自働血液学方法における、すすぎ液残余と
それに伴う問題の発生を更に以下で検討する。自働血液
学的分析機を用いる全血試料の分析においては、分析さ
れる血液試料の全てが試薬溶液と混合され通常の水力学
的通路(例えばチャンネル)を通って流れる。そのチャ
ンネルは多量のすすぎ液の導入により各試料サイクル間
で清浄あるいはすすがれる。この工程においてチャンネ
ルは決して完全にはすすぎ液はなくならないかあるいは
乾燥されない。すすぎ工程の結果としてすすぎ液は後に
残り、次の試料サイクルに入る。このことはすすぎ液残
余現象を説明する。
【0039】こうして、すすぎ液残余は、ペルオキシダ
ーゼ法を実行するのに用いるシステムにおいて、1つの
試料サイクルから次の試料サイクルに一定しない量の反
応成分を与えてもよいことは明らかである。これは種々
なシステムを互いに他と比較した場合特に明らかであ
る。すすぎ液残余量のシステムからシステムへの変動は
鋭敏並びに著しい水準で変り得て自働分析機で実行され
る方法の結果に対し負に影響を与える。例えば後者の場
合においては、すすぎ液残余のより余計の総体量(例え
ば約10μL より多い)はその方法において粗末な結果
を生じさせる。前者の場合には、すすぎ液残余量におけ
るシステムからシステムへのより鋭敏な変動(例えばシ
ステム間での体積例えば7.5μL 、8.0μL 、8.
3μL)は各システムに対しやや不同に行われる原因にな
る。記載の発明までは、すすぎ液残余体積の変動のこの
種の両者は不利に影響し、現行のペルオキシダーゼ分画
法における問題を引き起した。
【0040】前記に検討したごとく、本発明の以前は、
変動するすすぎ液残余は単に方法を実行するのに起る寛
大な体積残余であると、技術の人達により受入れられて
いた。しかし、ここに更に示すごとく、本発明者は残余
体種の定量測定と、方法の反応成分並びに段階の分析を
通して、すすぎ液残余(それがシステムからシステムへ
の、限定されているが種々な体積の形でより鋭敏である
がより潜行的に起るかどうか、あるいはシステムからシ
ステムへのより劇的な体積変化として起るかどうか)は
白血球の同定と定量とに関するペルオキシダーゼ法にお
いて方法に対し、単なる体積希釈以上のものを与え、現
行の方法において偏向と欠点とを引き起し、そして不活
発な役割というよりむしろ積極的な役割を演ずることに
より方法の性能を損うことを発見した。
【0041】特別な実施例として、方法のR1段階にお
ける活性な界面活性剤の特別な水準を超すことは、サイ
トグラム(図4A−4F)の好中球域に集まり、生ずる
損障された好酸球により、並びに好中球の貧弱に染色さ
れた不規則の母集団により特徴づけられた、得られるサ
イトグラムのゆがみを引き起す。実施例5はすすぎ液残
余Px法のR1段階(赤血細胞の溶解と白血細胞の橋か
けとを包含する)に種々な量の非イオン性界面活性剤Br
ijTM35を与えることを示している。
【0042】従って本発明はすすぎ液から界面活性剤成
分を除くことにより、Px法中での、すすぎ液の界面活
性剤による積極的な関与を軽減するのに成功し、方法を
種々なすすぎ液残余の影響から解放した。このことは、
単にPxR1試薬組成物(その送達はPx法のR1段階
において制御され、一定である)中にのみであって、す
すぎ溶液(すすぎ試薬成分の試料サイクルによる送達は
変動され、よりよくは制御されない)中には存在しない
“活性”な界面活性剤成分を持つ最終的成果のPxR1
試薬組成物の新しい処方を案出することにより達成され
た。従って、発明は正確な結果並びに、全体的方法にお
いての、適当な型の非イオン性界面活性剤例えばBrijTM
35の一定濃度をもたらす。
【0043】本発明の試薬組成物と改良されたペルオキ
シダーゼ法との開発の他の目的はペルオキシダーゼ法お
よび自働血液学的分析法を実行するのに現在使用されて
いる種々な型のすすぎ液の数を減少させることにより自
働分析機システムの設計を簡単にしようということであ
る。若し1つのすすぎ試薬を開発し、それが多くの異な
った血液分析法と自働システムに適合することが発見さ
れると、システム設計は最終的により簡単でより経済的
になるであろう。
【0044】最も簡単なすすぎ組成物は溶血性の非イオ
ン性界面活性剤例えばBrijTM35なしで処方され得る
が、単にどんな“BrijTM35もない”すすぎ溶液は未
だ、ペルオキシダーゼ法での使用には受入れられないこ
とが見出された。例えば唯SDSのみを含有する水性す
すぎ溶液は、SDSが冷温で結晶化される故に、方法で
の使用には受入れられないことが判った。SDSの挙動
は、方法のすすぎ試薬組成物またはすすぎサイクルにお
いてその成分または操作性に不利な影響なしに長期間貯
蔵でなければならない、水性すすぎ組成物中への使用お
よび安定性を妨げるだろう。こうして、受入れられるす
すぎ試薬の処方には発見と工夫とが必要であった。従っ
て、本発明の1つの態様はPx法における新規の使用の
ために、唯非溶血性の界面活性剤Pluronicのみを含有す
る水性すすぎ組成物の処方である。
【0045】以下並びに実施例において詳細に述べる如
く、すすぎサイクルを実行する場合の、2界面活性剤を
含有するPxR1試薬組成物並びに適当なすすぎ溶液の
使用は、新鮮および時間をおいた血液試料の分析の場
合、受入れられる結果を与える改良されたペルオキシダ
ーゼ法をもたらした。反対に、在来のR1試薬組成物
(即ち、非イオン性界面活性剤例えばBrijTM35不存在
で処方された)は、時間をおいた試料を分析する場合、
高い水準の根源ノイズ形成という受入れられない結果を
もたらした。新しいPxR1試薬組成物に用いられる非
イオン性界面活性剤の濃度は現行のペルオキシダーゼ法
におけるすすぎ液残余により、方法のR1段階に残ると
発見された非イオン性界面活性剤BrijTM35の濃度に近
づけた。
【0046】本発明の改良されたPx法に従うと、時間
をおいた血液試料のサイトグラムにおける根源ノイズの
受入れられる水準は、PxR1反応混合物中に含まれる
適当な非イオン性界面活性剤例えばBrijTM35の関数で
あることを発見した(図1A−1Dおよび3A−3
D)。溶血性界面活性剤を欠くすすぎ溶液(あるいは適
当な非溶血性界面活性剤例えばPluronicを含有する)の
使用は、白血球分画のペルオキシダーゼ法において時間
をおいた血液試料から有用な結果を達成し、根源ノイズ
の受入れられる水準を生む能力において助けになること
を発見した。
【0047】新しいR1試薬組成物はペルオキシダーゼ
法の好結果の実行と結果とに対し幾つかの有利さを達成
している。例えば上記のごとく、水性R1試薬組成物は
赤色細胞は溶解するが試料中の白色細胞母集団の分析に
は不利には影響しない充分な濃度で、非イオン性界面活
性剤およびイオン性界面活性剤の両者を含有するように
処方されている。改良されている白血球分画法で使用の
ためのすすぎ溶液は、改良されたペルオキシダーゼ法の
新規のR1希釈剤の操作性を改善することが発見された
界面活性剤とは異なる非溶血性の界面活性剤を含有す
る。前記のすすぎ試薬と組合せてR1希釈剤試薬を用い
ることは、すすぎ液残余による活性界面活性剤乗換え効
果と独立したペルオキシダーゼ法を提供する。かくし
て、すすぎ液残余は完全に除去あるいは軽減されないか
もしれないが、非イオン性溶血性界面活性剤(例えばBr
ijTM35)のないすすぎ液の使用は、すすぎ液残余の不
利なまたは有害な効果を除去し、方法の実行におけるす
すぎ液残余によるシステム間の変動を取り去る。さら
に、前記の如き2つの界面活性剤を含有する様に処方さ
れた、本発明の新規の試薬組成物は、室温と冷下とで少
なくとも約48時間貯蔵された時間をおいた血液試料を
分析する場合、分画分析(differential Analysis)の確
度を維持し、並びに根源ノイズの受入れられる水準を達
成するのに成功した。
【0048】本発明に従うと、好ましくは水性の、改良
された新規のR1試薬組成物は、少なくとも1つの非イ
オン性界面活性剤例えば長鎖アルキルエーテルポリエト
キシラート例えばポリオキシエチレン(2−20)ラウ
リルとセチルとミリスチルとステアリルとオレイルエー
テル例えばBrijTM35を、好ましくは炭素原子約10〜
16個を持つ硫酸アルキルのアルカリ金属塩の種類のイ
オン性界面活性剤例えば硫酸ドデシルナトリウム(SD
S)少なくとも1つと組合せた、2つの溶血性成分を含
有している。PxR1試薬組成物中に用いるのに適当な
イオン性界面活性剤にはまた、炭素原子約10〜16個
を持つ直鎖アルキル基を持つ双性イオン性スルホベタイ
ンの種類の界面活性剤例えばテトラデシルジメチルアン
モニオプロピルスルホナート即ち、TDAPSあるいは
ドデシルジメチルアンモニオプロパン−スルホナート即
ちDDAPSを包含する。本発明のPxR1試薬混合物
中に処方されている界面活性剤の組合わされた作用と適
当な濃度とは、ここに記載の如く赤血細胞の適当な溶解
と、溶解された赤色細胞のヘモグロビン内容物の漏洩と
遺失とをもたらす。
【0049】改良されたPx試薬組成物はまた固定ある
いは橋かけ成分(例えばホルムアルデヒドまたはパラホ
ルムアルデヒド)と、糖または糖アルコールと、試薬の
pHを中性または中性近くの範囲に維持するための緩衝
剤または緩衝剤混合物と、無機塩と、もし必要または所
望ならば多価金属イオンのキレート剤とを包含する。反
応のR1溶解段階における温度と反応時間とを含む、改
良された試薬組成物の成分と方法との全てが、方法にお
いて改良された結果を達成するためにバランスを取ら
れ、最適になっている。本発明により提供される改良は
方法の結果の臨床的有用性を改善する。
【0050】ペルオキシダーゼ法のR1段階に用いられ
るこの新しい2−界面活性剤含有試薬組成物は安定で長
い保存性を持っている。例えば試薬組成物の長期の耐久
性試験のため、新しいR1試薬組成物を調製し、60℃
で30日間貯蔵した〔即ち、当業者にとって理解できる
ように、室温(即ち約22−30℃)で最終的には1年
またはそれ以上の間安定であることを示す、促進安定試
験の条件下で貯蔵した〕。この“長期間”貯蔵試薬を前
記のペルオキシダーゼ法に用いた場合、得られた結果は
尚受入れられそして有用であった。
【0051】本発明の試薬の開発と処方とにおいて、試
験試薬は Day1および Day2血液試料、特に室温で時間
をおいた試料を用いて調製、検査された。本発明のR1
試薬組成物における非イオン性界面活性剤、特にポリエ
トキシラートの安定性の評価に用いられる化学的パラメ
ーターは親水性親油性比即ちHLB値として知られてい
る(HLB値と分子式とに関しては、Michael and Iren
e Ash 編集、Encyclopedia of Surfactants, Chemical
Publishing Company, New York, New York, 1980および
McCutcheon's Emulsifiers and Defergents, McCutcheo
n Division, MCPublishing Company, Glen Rock, New J
ersey, 1987参照)。界面活性剤の界面活性はHLB値
に相関する。かくして、本発明の態様に従えば、与えら
れた界面活性剤のHLB値は、その界面活性剤が本発明
の試薬組成物の成分として適当であるかどうかの有用な
予報値として役立つ。特に、以下に説明の如く適当なH
LBは、少なくとも約2日間古く、室温で貯蔵された全
血試料の分析と分画測定とにおける結果の改善に作用す
るであろうことを示している。
【0052】本発明の他の態様に従うと、余り大きすぎ
る親水性を示す、約17.3〜17.5より大きいHL
B値を持つ非イオン性界面活性剤を含有する様に処方さ
れている試薬組成物は、方法の改良された実行には不適
当であった。本発明の試薬組成物に用いられて適当な界
面活性剤のHLB値は約8.9〜17.5、好ましくは
約9.3〜17.3、より好ましくは約9.5または
9.6〜16.9の範囲である。本発明の試薬組成物中
の界面活性剤は、水不溶性油(即ち細胞膜からの脂質)
が水性溶剤中に存在する界面活性剤ミセルにより“溶
解”されている水中油型乳化適用に有用であるべきであ
る。水性溶液中においては、ミセルは楕円形または球形
であり、極性基が水溶剤に面し、疎水性の核が内部にあ
る界面活性剤分子の集団(例えば約100分子を含有す
る)である(M.J. Rosen, 1978, "Surfactant and Inte
rfacial Phenomena" Wiley and Sons Interscience Pub
lications, New York, New York)。約9.5〜17.5
のHLB値はその様な水中油型乳化における有用性を示
している。前記の如く、約17.3〜17.5、特に1
7.3より大きいHLB値は方法の性能を改良しない。
表9及び表10は自働分析機に種々な異なる界面活性剤
を用いて行った本発明の白血球分画法の結果を示してい
る(実施例7)。同様に約9.3以下のHLB値を持つ
界面活性剤もまた一般的に、方法において有用ではなか
った。
【0053】炭素原子約10〜16個を持つ硫酸アルキ
ルのアルカリ金属塩のイオン性界面活性剤類について
は、本発明のR1試薬組成物の好ましいアルカリ金属陽
イオンはナトリウムとカリウムとリチウムとである。よ
り好ましいのは硫酸ドデシルアルカリ金属、最も好まし
いのは硫酸ドデシルナトリウムである。使用に適当な陰
イオン性界面活性剤の濃度範囲の例は約0.030〜
0.150g/L 、好ましくは約0.050〜0.125
g/L 、より好ましくは約0.085〜0.105g/L で
ある。また炭素原子約10〜18個を持つ陰イオン性ア
ルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムも使用に有用であ
る。本発明の使用に適当な他の陰イオン性界面活性剤の
例はN−アシル−n−アルキルタウラート(例えばR−
C(O)N(R´)CH2 CH2 SO3-M+ 、ここにR
=C1023−C1429;R1 =CH3またはH;M+
Li+ 、Na+ またはK+)である。更に、双性イオン性
界面活性剤、例えば同族のC16およびC12の成員(memb
er)、例えばTDAPS(テトラデシルジメチルアンモ
ニオプロパンスルホナート)を含むスルホベタイン族の
成員は本発明における使用に適している(実施例8)。
本発明に使用できる双性イオン性界面活性剤の他の例
は、コール酸誘導体例えばCHAPSO(3−〔(3−
コーラミドプロピル)ジメチルアンモニオ〕−2−ヒド
ロキシ−1−プロパンスルホナート)と、炭素原子約1
2〜16個を持つ、N−オキシドと呼ばれるアルキル
N,N−ジメチル N−オキシドとである。N−オキシ
ドの特別な、しかし非限定的例はラウリルジメチルアミ
ン N−オキシド(LO)などである。TDAPSと類
似であるがより少ない炭素原子例えばC12を持つ界面活
性剤例えばDDAPS(N−ドデシル−N,N−ジメチ
ル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホナート)もま
た本発明のペルオキシダーゼ法並びに試薬に用いられて
もよい。
【0054】本発明の試薬組成物中の使用に適当な非イ
オン性界面活性剤の一族は(1)ポリエチレングリコー
ルまたはポリオキシエチレンエタノールにエーテル化さ
れている直鎖脂肪族疎水物を含むポリオキシエチレンア
ルキルまたはアリールエーテル(またポリエトキシラー
トとも呼ぶ)、例えばBrijTM35と、(2)ポリエチレ
ングリコールにエーテル化されている分枝鎖脂肪族/芳
香族(例えばオクチルフェノール)疎水物、例えばTrit
onXTM−100と、(3)ポリエチレングリコールにエ
ーテル化されている直鎖脂肪族/芳香族(例えばn−ノ
ニルフェノール)疎水物、例えばIgepalTMC0897
と、(4)ポリエチレングリコールにエステル化されて
いる直鎖脂肪族(例えばカルボン酸)疎水物、例えばMy
rjTM53である。これら4つの族の中、エステル型は水
性溶液中で加水分解を受け、エーテル型界面活性剤より
やや安定でないと予想される。
【0055】第1の族の例は、それに限定する必要はな
いが、次のものが含まれる。ポリオキシエチレン(4)
ラウリルエーテル(BrijTM30)、ポリオキシエチレン
(23)ラウリルエーテル(BrijTM35)、ポリオキシ
エチレン(2)セチルエーテル(BrijTM52)、ポリオ
キシエチレン(20)セチルエーテル(BrijTM58)、
ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル(BrijTM
72)、ポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテ
ル(BrijTM76)、ポリオキシエチレン(20)ステア
リルエーテル(BrijTM78)、ポリオキシエチレン
(2)オレイルエーテル(BrijTM92)、ポリオキシエ
チレン(10)オレイルエーテル(BrijTM96)、ポリ
オキシエチレン(20)オレイルエーテル(BrijTM
8)、ポリオキシエチレン(21)ステアリルエーテル
(BrijTM721)、ポリオキシエチレン(100)ステ
アリルエーテル(BrijTM700)。BrijTM界面活性剤の
中最も好ましいのはBrijTM35である。本発明の組成物
中に使用が適しているが、ポリオキシエチエンオレイル
エーテルは、分子中での、酸化に対して感受性にする二
重結合の存在により、長期の貯蔵に対する安定が少ない
かもしれない。最も適当な非イオン性界面活性剤は本発
明に従うと前記の範囲内のHLB値を持つことになるこ
とを技術に熟達した人達により認められるだろう。第2
の族の非イオン性界面活性剤の他の限定しない例にはTr
itonXTM−100(non-reduced 又はreduced)と、Trit
onTMX−114(non-reduced 又はreduced)とTritonX
TM−165と、TritonXTM−305(non-reduced 又は
reduced)とが含まれる。非イオン性界面活性剤は本発明
の試薬組成物中に濃度約0.10〜0.20g/L 、より
好ましくは濃度範囲約0.10〜0.16g/L 、最も好
ましくは濃度範囲約0.12〜0.14g/L で存在すべ
きである。
【0056】組成物の糖または糖アルコールにはスクロ
ースとフルクトースとデキストロースとソルビトールと
マンニトールとが含まれる。デキストロースは試薬組成
物中に用いられる好ましい糖である。しかし、糖アルコ
ール例えばソルビトールがより好ましい。糖アルコール
は糖アルコールの空気酸化不能性により時間に亘りより
安定な試薬溶液を与える。糖または糖アルコールは試薬
組成物中理想的には約110.0〜120.0g/L 、よ
り好ましくは113.0g/L の濃度で存在する。もしデ
キストロース以外の糖あるいはソルビトール以外の糖ア
ルコールが用いられるとすれば、その量は、代りの糖ま
たは糖アルコールがデキストロースまたはソルビトース
とほぼ同じ濃度で(g/L)存在する様に調節すべきであ
る。糖または糖アルコールは試薬溶液中に存在してノイ
ズ(即ち、赤色細胞幻影と血小板)を越えてリンパ球の
検出性を増大させる。糖あるいは糖アルコールの何れ
も、分析の本性と必要条件とによって用いられてもよ
い。
【0057】ホルムアルデヒドまたはパラアルデヒドは
本発明の試薬溶液中に白血細胞用の固定剤(即ち、化学
的橋かけ化合物)として用いられる。もしホルムアルデ
ヒドが用いられるとそれはその溶液中約50〜60g/L
の量で存在する。より好ましくはホルムアルデヒドは約
52〜58g/L の濃度で存在する。還元する糖例えばグ
ルコースよりむしろ糖アルコールを用いた場合の、試薬
溶液の増大する安定性は時間に亘るグルコース(糖アル
コールではない)の、グルコン酸を形成する空気酸化の
現象に関係する。例えばNishikido 等日本特許公報第8
040,606号、Chem. Abst. 93: 22120d, (1950)お
よび米国特許第4,801,549号参照。グルコン酸
の存在は溶液のpHを低下させる。pHが本発明の範囲
の外に落ちる場合は、ここに説明した如く、方法は、試
料中の赤血細胞の非溶解による妨害をうける。さらに、
空気酸化され得ない糖アルコールはホルムアルデヒドと
化学的に結合しポリアセタールを形成してもよく、それ
により、若し生成されると試薬溶液のpHをも低下させ
るギ酸へのホルムアルデヒドの酸化を防止する(米国特
許第4,801,549号)。
【0058】無機塩もまた試薬溶液中に含まれていても
よい。本発明中に用いるに適当な塩はアルカリ金属塩化
物例えばNaClとKClとLiClとであってもよ
い。塩化ナトリウムNaClが好ましい塩である。その
様な塩は、光散乱/吸収光学を用いるペルオキシダーゼ
染色強度の差異を引き起すことにより好中球の好酸球か
らの識別を助けてもよい故に、随意に存在していてもよ
い。他のハロゲン塩(即ち、弗化物と臭化物と沃化物)
は好中球のペルオキシダーゼ活性を過度に抑制し、それ
により他の染色していない白血細胞(WBC)からの好
中球の識別を妨げる。用いる場合、塩例えばNaClは
好ましくは約6.8〜10.3mM(あるいは約0.4〜
0.6g/L)の量で存在させるべきである。
【0059】本発明で有用な緩衝剤または緩衝剤混合物
は試薬溶液のpHを約6.8〜8.0、好ましくは約
6.9〜7.6、より好ましくは約7.0〜7.3に維
持するために適当なものである。pHが低すぎる、即ち
約6.8以下の場合、赤血細胞の妨害がサイトグラム中
に観察される。適当な緩衝剤にはリン酸ナトリウムまた
はカリウム、マロン酸ジエチル、3−(N−モルホリ
ノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、N−2−アセタ
ミド−2−アミノエタンスルホン酸(ACES)および
4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン−エタ
ンスルホン酸(HEPES)が含まれる。Na2 HPO
4(リン酸水素二ナトリウム)とNaH2 PO4(リン酸二
水素ナトリウム)との混合物が好ましい。示す如く、緩
衝剤はこの発明の試薬溶液中溶液のpHをほぼ中性に維
持するのに適当な量存在させるべきである。例えばNa
2 HPO4 とNaH2 PO4 との混合物を用いる場合、
pH範囲約6.9〜7.6、好ましくは約7.0〜7.
3の一連の溶液を生成させるために、その混合物は、約
2.04:1〜0.81:1のNa2 HPO4 対NaH
2 PO4 モル比を含有すべきである。本発明の試薬溶液
中のそのような混合物の緩衝剤濃度は約75〜125mM
である。約125mM以上は得られるサイトグラム中で赤
血細胞妨害を引き起してもよい。
【0060】本発明の実行に有用な試薬溶液は水性溶液
で、好ましくは脱イオン水を用いる。溶液は水中で成分
を混合して組合わせることにより調製する。溶液のpH
が所望の範囲内にあることを確かめるため、pHに精密
な監視をしつづけるべきである。技術に熟達した人達は
また、所望の試薬溶液中に他の添加物を含めてもよい。
特に、金属キレート剤例えばエチレンジアミン四酢酸
(EDTA)とエチレンビス−(オキシエチレンニトリ
ロ)−四酢酸(EGTA)とのジナトリウムまたはトリ
ナトリウム塩は、組成物の他の成分を、多価金属イオン
接触自働酸化から防護するために、試薬組成物中に約1
〜5mMの濃度で含めるのは価値のあることである。ED
TAに加えて、EDTAまたはEDTAのジナトリウム
とトリナトリウムとテトラナトリウムを、二水和物が好
ましいが、EDTAジナトリウムと共に組成物中に用い
るのが適当である。例えばホルムアルデヒドとソルビト
ールとSDSとBrijTM35とは全て自動酸化に敏感であ
る。多価金属イオン触媒、例えばCu+2とFe+3とは処
方溶剤として用いる水中に ppb濃度でしばしば存在する
("Polymer Stabilization", 1972, Ed., W.L. Hawkin
s, Wiley-Interscience, New York, New York)。
【0061】ペルオキシダーゼ法のR1段階に用いる不
適当な試薬組成物の共通様式を次のように例示する、3
3より大きいパーセント根源ノイズと、人為的に高めら
れた白血細胞分画と、ゆがめられたパーセント好中球と
パーセントリンパ球。新鮮および時間をおいた試料に対
しての種々な界面活性剤を含有する多くの試薬処方物の
検査およびその性能の評価に基づき、本発明の改良され
た試薬組成物と方法との適当な成分を決定した。
【0062】表1は本発明の2界面活性剤含有水性試薬
組成物における好ましい成分と最適濃度とを与えてい
る。技術における人達によって、掲げられている試薬成
分それぞれの濃度と範囲とは組成物または方法における
使用を不利益に影響することなく、約±5〜10%逸脱
してもよいことが認められよう。更に、表1に掲げられ
ているような新しいPxR1試薬組成物の各成分につい
ては括弧内に好ましい1L 当りの量が与えられている
が、限定を意図してはいない。
【0063】
【表1】
【0064】本発明の他の態様は方法へのすすぎサイク
ルの編入と適当な水性すすぎ試薬組成物の使用の結果と
してのペルオキシダーゼ法の分析結果のさらなる改良に
関する。改良された方法のすすぎサイクルへ用いるすす
ぎ試薬は、白血細胞分画のペルオキシダーゼ法を迅速に
行う半自働および完全自働システム、特にTECHNICONH
●1TMと●12TMと●13TMシステムなどにおいて特に
有利であり、有用である。そのすすぎ試薬は、“全血試
料の血液学的分析に用いる万能すすぎ試薬組成物”と題
する、1995年5月16日に、これと同時に提出さ
れ、本発明の譲受人に譲渡される同時係属米国特許出願
番号第08/442,363号に記載の発明の主題であ
る。
【0065】改良された白血球分画法に用いることがで
きるすすぎ試薬溶液は、生理学的値に近いpHと重量モ
ル浸透圧濃度とを、例えばpH約6.9〜7.6、好まし
くはpH約7.0〜7.3と重量モル浸透圧濃度値約30
0mOsmol/kg を与えるための、1つまたはそれ以上の緩
衝剤または化合物あるいはそれらの混合物、例えばリン
酸水素二ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムと、微生
物増殖を妨げるための抗微生物化合物と、非溶血性界面
活性剤例えばpluronics 例えばP84とP85とP10
3とP104とP105とP123(P105はすすぎ
溶液中に用いられる量で非溶解性により好ましく、分子
量約3,000を持ち、約50wt% ポリオキシエチレン
を包含する)と、アルカリ金属塩化物例えばNaCl、
KCl、LiClなどとを包含する。適当な抗微生物剤
の限定しない例にはProclin 150(2−メチル−4−
イソチアゾリン−3−オン)とProclin 300(5−ク
ロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン)
(Rohm & Haas)と、Germall115(N,N´−メチレ
ンビス〔N´−(1−ヒドロキシメチル)−2,5−ジ
オキソ−4−イミダゾリジニル〕尿素)(Sutton Labor
atories)と、Dowacil200〔1−(3−クロロアリ
ル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタ
ンクロリド〕(Dow Chemical)と、Bronopol(Angus Che
mical Company)とが含まれる。すすぎ組成物における使
用にはProclin 150が好ましい。
【0066】水溶性酸化防止剤例えば3,3´−チオシ
プロピオン酸と、3,3´−ジチオ酢酸と、Trolox
TM(即ち水溶性ビタミンE、Hoffman-LaRoche)と、BH
T、ブチル化ヒドロキシトルエンまたは(2,6−ジ−
tert−ブチル−4−メチルフェノール)と、BHA、ブ
チルヒドロキシアニソールまたは(2−tert−4−メト
キシフェノール)と、MEHQ(p−メトキシフェノー
ル)、あるいはそれらの混合物もまたすすぎ試薬組成物
中の非溶血性界面活性剤の安定化のために用いてもよ
い。組成物中の使用には3,3´−チオジプロピオン酸
が好ましい。すすぎ溶液の最終的な重量モル浸透圧濃度
は約285〜305mOsm/kg である。
【0067】最も簡単な処方においては、すすぎ試薬は
リン酸塩緩衝剤(例えばリン酸塩緩衝食塩水、pH6.8
〜7.8)とPluronic族または界面活性剤類の非イオン
性で非溶血性の界面活性剤を包含していてもよい。Plur
onicはポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンと
の、構造式(EO)x−(PO)y−(EO)xのブロッ
ク共重合体(Pluronic & Tetronic Surfactants, BASF
Corporation, Parsippany, New Jersey, 1987 参照)
で、プロピレンオキシドの制御された重合により、プロ
ピレングリコール単位(PO)yを合成して形成される。
Pluronicは分子量が950〜4,000g/mol で変化で
き、(PO)は約20〜90wt% 包含できる故、“y”
は約3〜62単位の範囲であり得る。次にEO重合鎖は
ポリ(PO)単位の両側に形成され、Pluronic共重合体
を与える。技術の人達は、“x”はPluronic各側または
終端において本質的には同じであるように、EO重合を
対称的に制御できることを知っている。一般的なすすぎ
組成物中の使用に適当なPluronicに関する“x”と
“y”との値の非限定的な例は、“x”が1〜36単
位、より好ましくは約7〜27で、“y”は好ましくは
約14〜48単位である。
【0068】すすぎ試薬中の使用に適当なPluronicは、
約2,000〜4,000の分子量範囲と共に約20〜
80wt%の範囲のwt%EO値を持つ。分子量約3,00
0〜3,600の範囲と共に約30〜70wt%範囲のwt
%EO値がより好ましい。例えばPluronicP105とP
85とは%EO値約50wt%、PluronicP104とP8
4とは約40wt%の%EO値を持つ。
【0069】表2は、ペルオキシダーゼ法を更に改良す
るために用いてもよいすすぎ試薬の例示的処方を示し、
最終的試薬溶液の適当で有効なpHと重量モル浸透圧濃
度とを与えるための各成分の好ましい量を含んでいる。
技術の人達によって、掲げられているすすぎ溶液成分の
各々の濃度と範囲とは改良された方法における組成物と
その使用に対し不利益に影響することなく±約5〜10
%遍移してもよいことは認められるであろう。その上、
前記の如く、表2に掲げられているすすぎ試薬組成物の
各成分に関しては、1L 当りの好ましい量が括弧内に与
えられているが、限定する意図はない。
【0070】
【表2】
【0071】すすぎサイクルも用いるPx法における改
良された試薬の重要な有利さは、本発明の試薬組成物
が、すすぎ液の界面活性剤成分が方法において望ましか
らぬそして受入れられない機能的役割を演ずる、一定し
ないすすぎ液残余に帰せられる不利な効果を除去するた
めに設計され、最適化されているところにある。試薬処
方物と方法とは、室温で2日間まで貯蔵した、時間をお
いた血液試料を用い、受入れられない根源ノイズによ
る、結果の確度と精度と信頼性とを犠牲にすることな
く、白血細胞分画の測定を可能にする。また本発明に従
い処方された試薬組成物を、本発明に従うすすぎ溶液処
方物と組合わせて使用すると、すすぎ溶液は、分画法の
ペルオキシダーゼ化学に関与することはない。
【0072】本発明により取り囲まれた方法を実行する
には、試薬溶液を分析される試料と迅速に混合し、方法
のR1段階の反応混合物を形成する。均一な混合物は試
薬溶液と血液試料と互いに接触した時間約5秒以内に発
生させるべきである。もしその2つを速やかに、そして
均一に混合させないと、赤血細胞の固定水準の不均一が
起り、それは赤血細胞の溶解を妨げ、それにより方法の
実施から得られる白血細胞分画(differential WB
C)の確度が損われる。
【0073】混合する時、試薬溶液と血液試料とは室温
(例えば約5℃)よりやや温かである。それから反応混
合物(血液試料を含んでいる)を、好ましくは、適当に
高められた温度に維持されている、自働血液学的分析機
の適当な室に注入することにより、急速に約62〜76
℃、理想的には約70〜75℃に加熱する。反応混合物
の加熱は約15秒以内、好ましくは20秒以内にすべき
で、そうでないと赤血細胞の固定が起る。固定された赤
色細胞は溶解せず、リンパ球として間違って検出され、
それにより白血細胞分画の確度を妨害する。
【0074】その直後、過酸化水素と適当な色原体例え
ば4−クロロ−1−ナフトールとを包含する染色混合物
を反応混合物と混合する。染色混合物の最初の温度は室
温であってもよいが、理想的には、しかし必要ではない
が、ペルオキシダーゼ活性である好中球と単核細胞と好
酸球とを染色するために、染色混合物を反応混合物と混
合後の温度を約30秒以内、好ましくは約8〜15秒以
内に、約62〜72℃、好ましくは約65〜70℃に上
げる。
【0075】実行において、反応は次の通り進行しても
よい。自働血液学分析機反応室を約72℃の温度に維持
する。全血12.0μL と本発明のR1試薬組成物25
0μL とを室温にあるシステム中に同時に注入し、それ
により2つを迅速に混合し、反応混合物を形成させ、そ
れを約30秒以内、好ましくは16秒まで温置し、その
間混合物の温度を約62℃から約72℃に上げる。温置
時間の終りに赤血細胞は最適に溶解され、白血細胞は固
定(即ち橋かけ)される。
【0076】その直後、色原体混合物(例えばオキシジ
エタノール中の4−クロロ−1−ナフトール70g/L)1
25μL を、過酸化水素3.0g/L 包含する過酸化水素
溶液250μL と同時に注入する。両試薬は初め室温で
あるが、反応室の温度により、染色混合物温度は約30
秒以内に約63℃から69℃に上昇され、その時間に好
中球と好酸球のペルオキシダーゼ染色は完結する。反応
室とシステムハードウエアは、1つの試料分析サイクル
から次への試薬および溶液の残余の軽減と、反応室中の
汚染試薬存在によるゆがめられた結果を避けるために、
開示したすすぎ溶液ですすぐ。自働反応法に関連したそ
の他の事項は実施例6で説明する。
【0077】本発明の主題の試薬組成物と方法とを自働
化装置を用いて説明したが、技術に熟達した人達には、
本発明の内容は手動方法および半自働または完全自働法
と組合わせての手動法にも適用できてもよいことは容易
に明らかである。更に本発明の試薬組成物と方法とは全
血を用いて説明し、白血細胞分画に帰着させた。本発明
は特別に調製した血液細胞のストックカリブレーター
(stock calibrator)と対照と他の溶液とを用いてもよ
く、校正および装置の確度維持のために商業的に役立っ
てもよいことは技術に熟達した人達によって認められよ
う。ここに用いられたように他の修飾語なしの術語“試
料”はとりわけ、全血あるいは血液細胞を含有する他の
溶液いずれをも包含する意図である。
【0078】
【実施例】次の実施例は本発明を説明する。それらは発
明の概念の理解を容易にするが、いかなる方法ででも本
発明を限定すると解釈されるべきではない。
【0079】〔実施例1〕非イオン性界面活性剤を含有
せず、イオン性界面活性剤だけを含有する(例えばSD
Sだけで、BrijTM35なし)ペルオキシダーゼR1希釈
試薬組成物の処方と試験 実験はペルオキシダーゼ法のR1段階での使用のため
の、ペルオキシダーゼ希釈溶液に対する最適処方の決定
のために設計され、実施された。
【0080】受け入れられるそして有効であるR1組成
物または希釈剤を処方する最初の方法は試薬組成にイオ
ン性界面活性剤即ち陰イオン界面活性剤SDSを含有
し、非イオン性界面活性剤即ちBrijTM35の存在しない
試薬溶液の調製と試験とを包含する。R1試薬溶液はS
DS濃度を約0.105g/L から約0.17〜0.20
g/L に増大させることに基づいて調製した。幾つかの研
究は自働システムにより、処理量102個試料/時間と
120個試料/時間で、高水準のSDSを含有する“試
験”試薬の性能の検査を完成させた。
【0081】特に、自働血液学分析機を用い、SDS
0.16〜0.20g/L(例えば0.16と0.17と
0.18と0.19と0.20g/L)含有する試験R1試
薬溶液を調製し、指示したように Day1と Day2血液試
料について試験した。SDS試験R1希釈剤はBrijTM
5(例えば0.0g/L)含んでいない。この実験分析に用
いられた血液試料はK3 EDTA存在のVacutainerTM
に集められた。その上、この試験を行うに当り、すすぎ
サイクルに用いられたすすぎ溶液にはBrijTM35が含有
されていない。記載の如く、非溶血性界面活性剤Pluron
icP105を含有するすすぎ溶液もまた用いた。これら
の分析の結果は表3に呈示されていて、それは Day2血
液試料に関し、全ての試験試薬によって、受入れられな
い結果が得られたことを示している。%好中球と%リン
パ球とのパラメーターに関するデータが示されていて、
すすぎ溶液がBrijTM35を濃度3.0g/L で、SDSを
濃度2.0g/L で含有する標準方法と比較されている。
Day2血液試料に関しては、これら2つのパラメーター
のリカバリ(recovery)はSDS 0.20g/L の標準
に近似する。しかし、濃度0.16〜0.19g/L のS
DSを用いると、確度はPx法の受入れられない根源ノ
イズのために不充分であった。特殊な試料についての反
復吸引(aspiration)間の差異が判る。
【0082】図1A−1Dにおいて示される如く、 Day
1血液試料を、SDS(0.105g/L)を包含し、Brij
TM35を包含しない標準ペルオキシダーゼ試薬溶液を用
い、そしてBrijTM35を濃度3.0g/L と、SDSを濃
度2.0g/L で包含するすすぎ溶液を使用するペルオキ
シダーゼ法で分析した場合、サイトグラムの結果は拡散
せず、きれいに分離された細胞母集団と最低の根源ノイ
ズとを示す(図1A参照)。図1Bは Day2血液試料に
ついての、図1Aの結果について述べたと同じPxR1
試薬溶液とすすぎ溶液とを用いた分析結果を示してい
る。しかし、図1Aの結果と対称的に、 Day2血液試料
のサイトグラムは細胞母集団の拡散とより高い根源ノイ
ズを示した。図1Cは、唯一つのイオン性界面活性剤
を、SDS0.105g/L の形で含有するR1試験溶液
を用い、リン酸塩緩衝食塩水中非溶血性界面活性剤P1
05を含有するすすぎ試薬溶液を用いるすすぎサイクル
を含む Day2血液試料の分析結果を示す。図1Cサイト
グラムの結果は根源において受入れられないノイズを示
す。受入れられない根源ノイズについての同じ問題はDa
y2血液試料分析のために、より高い量のイオン性界面
活性剤(即ち、SDS0.17g/L)を含有し、BrijTM
含有しない試験試薬溶液を用い(図1D参照)、そして
図1Cで記載の同じすすぎ溶液を用いても生ずる。かく
して、イオン性界面活性剤(例えば陰イオン性界面活性
剤SDS)のみを含有するペルオキシダーゼR1組成物
は、“BrijTMのない”すすぎ液と一緒に、記載のリンパ
球分画法に用いるには次善のものであると決定された。
【0083】
【表3】
【0084】〔実施例2〕非イオン性界面活性剤のみを
含有し、イオン性界面活性剤を含有しない(例えば、Br
ijTM35のみでSDSのない)ペルオキシダーゼR1希
釈試薬組成物の処方と試験
【0085】実施例1に記載の如く、SDSだけを含有
し、非イオン性界面活性剤不存在のように処方された試
験R1希釈組成物に加え、イオン性界面活性剤、例えば
陰イオン性界面活性剤SDS不存在の下に、非イオン性
界面活性剤即ちBrijTM35のみの存在を試験するため試
薬組成物も設計された。従ってBrijTM35を濃度0.0
g/L と0.14g/L と0.28g/L と0.42g/L とを
含有する幾つかの試験R1希釈試薬組成物が調製され、
検定された。BrijTM35のみをR1希釈溶液に用いた試
験分析については、すすぎサイクルに用いたすすぎ溶液
は実施例1に記載の検定に用いられた非溶血性界面活性
剤PluronicP105を含有する。
【0086】種々なBrijTM35含有R1試験溶液は次の
如く処方された。BrijTM35の30.0g/L 原液を蒸留
水中に調製する。ペルオキシダーゼR1組成物(非イオ
ン性界面活性剤なし)50mLアリコートには、BrijTM
5原液の次の体積を添加する。最終濃度0.0g/L のBr
ijTM35を含有するR1希釈剤調製にはBrijTM35原液
0.0mL;最終濃度0.14g/L のBrijTM35を含有す
るR1希釈剤調製には原液0.233mL;最終濃度0.
28g/L のBrijTM35を含有するR1希釈剤調製には原
液0.466mL;最終濃度0.42g/L のBrijTM35を
含有するR1希釈剤調製には原液0.699mL。溶液は
混合され、ポリプロピレンねじ栓試験管に貯蔵される。
【0087】試験運転に関し、正常血液試料はVacutain
erTM管中に採り、K3 EDTAにより非凝固化する。試
料は開栓管様式(open tubu mode)で検定する。同じ提
供者セットからの開栓されていない試料を一夜室温で貯
蔵し、 day2について(即ち、 Day2試料)検定する。
データは自働血液学分析機を用い手動吸引で採る。標準
的運転は102試料/時であり、試験運転は120試料
/時である。重複の5組を含む運転について、標準偏差
SD(複数の提供者に亘ってはよくないSD)は次の
式:SD=〔Sum(d2)/2N〕1/2 、ここでdは特別な試薬
で得られた重複値間の差、Nはセットの試料の数、を用
い、ペルオキシダーゼチャネル(channel)パラメータ
ーについて計算する。
【0088】表4はこれらの実験から得られた数値デー
タの要約である。ペルオキシダーゼ法試薬1−4の性能
を、ペルオキシダーゼ法の標準R1試薬(即ち、SDS
濃度0.105g/L で含有する標準R1試薬)を用いた
性能で比較した。 Day1血液試料分析に関しては試験試
薬は一般に受入れられない結果を与える。試薬1(即
ち、BrijTMもSDSも包含していないペルオキシダーゼ
R1試薬)については溶解されない赤色細胞により引き
起されるひどい妨害の結果として分画データは得られな
かった。試験PxR1試薬2〜4(即ち、試薬2:Brij
TM35濃度=0.14、SDSなし;試薬3:BrijTM
5濃度=0.28、SDSなし;試薬4:BrijTM35濃
度=0.42g/L 、SDSなし)に関しては、方法規格
と比較して、有意の数の確度と不正確の欠点(※印によ
り示す)があった。試薬1と2と3については、パーセ
ントノイズは高い(即ち>34%)。 Day2血液試料に
ついては、BrijTM35を包含し、SDSを包含していな
い試験試薬を用いると、数値データはまた受け入れられ
ない。かくして、数値データは、BrijTM35含有のペル
オキシダーゼ法R1試薬(0.14〜0.42g/L でS
DSを含まず)を含めた試験試薬セットは受け入れられ
ない性能を与えることを示している。
【0089】
【表4】
【0090】表4において※印は得られた値が方法を行
うのに用いられた自働分析機の確度規格 ("acc spe")を
越えたことを示している。“ND”は受入れられるまた
は有用なデータが得られなかったことを示している。
“WBCP”はペルオキシダーゼ法から測定された白血
細胞数を示し、“%Neut”はパーセント好中球を示
し、“%Ly”はパーセントリンパ球を示し、“%M”
はパーセント単核細胞を示し、“%Eos”はパーセン
ト好酸球を示し、“%LUC”パーセント巨大未染色細
胞を示し、“%Nois”はパーセント根源ノイズを示
している。実施例2で記載の、 Day1および Day2血液
試料分析からのサイトグラムの代表的セットを図2A−
2Jに示されている。図2A−2Eは Day1血液試料分
析を表わしている。図2F−Jは Day2血液試料分析を
表わしている。記載の如く、血液試料はK3 EDTAを
含有するVacutainerTM管に引き取る。これらの分析に用
いた試薬は次の如く得られたサイトグラムに対応する。
図2A( Day1血液試料)と図2F( Day2血液試
料):BrijTM35 0.12g/L とSDS 0.105
g/L とを含むR1標準試薬と、図2B( Day1血液試
料)と図2G( Day2血液試料):BrijTM35 0.0
g/L とSDS 0.0g/L とを包含するSDSのない試
験試薬と、図2C( Day1血液試料)と図2H( Day2
血液試料):BrijTM35 0.14g/L とSDS 0.
0g/L とを包含するSDSのない試験試薬と、図2D
( Day1血液試料)と図2I( Day2血液試料):Brij
TM35 0.28g/L とSDS 0.0g/L とを包含す
るSDSのない試験試薬と、図2E( Day1血液試料)
と図2J( Day2血液試料):BrijTM35 0.42g/
L とSDS0.0g/L とを包含するSDSのない試験試
薬。
【0091】Day1血液試料の分析において、BrijTM
5 0.12g/L とSDS 0.105g/L とを包含す
るPxR1試薬組成物を用いて得られたサイトグラムは
受入れられる。しかし、BrijTMもSDSも存在しない場
合(例えば試薬1)、その結果は方法の全般的失敗であ
り、分画情報は得られなかった。サイトグラムは非常に
密なノイズ領域を示し非常に少しの白血細胞しか検出し
なかった(図2B)。試薬1を用いる方法の失敗は、橋
かけされ、高水準の根源ノイズに寄与する多数の溶解し
てない赤色細胞に帰着する界面活性剤不存在に帰せられ
る。高ノイズ水準についての考えられる理由は、ペルオ
キシダーゼ基質への白色細胞の透過性増加に界面活性剤
が要求されるらしいことであってもよい。界面活性剤の
不存在は白血細胞内部で起る染色反応の効果的妨害であ
るらしい。
【0092】試薬2(図2C)と3(図2D)と4(図
2E)とは試薬1について記載と同じ受入れられないサ
イトグラム結果を与えた。これらの場合において、サイ
トグラムはリンパ球とノイズとの間に“谷”(valley)
(即ち、密な地域間のきれいな地域)を示さず、散漫な
細胞集団と幅広い“本体(trunk)”(即ち、ノイズとリ
ンパ球との両方を含む大雑把にいって垂直なカラム)と
を示す。BrijTM濃度が増大するに従い本体の密度は減ず
るが、細胞母集団の散漫さは増大する。
【0093】一般に Day2或は時間をおいた試料は、新
鮮血液に関する対応する結果に比較して、サイトグラム
の悪化を示す。そのような Day2試料の分析において細
胞は、細胞の個別的母集団のサイトグラム描写はより散
漫になるように漏れ易く(leaky)なる。このことは特に
好中球に関して目立たせられる。 Day1試料はどうかと
いえば、試薬1は方法の全般的失敗を与える(図2
G)。本体の密度はPxR1試薬溶液におけるBrijTM
度増大につれて減少する傾向がある(図2H−2J)。
試薬2と3と4とはサイトグラム中に谷を示さず、試薬
2(図2H)と4(図2J)とを用いて得られる分画に
おいて強いゆがみが存在する。
【0094】これらの実験の結果は、非イオン性界面活
性剤、即ちBrijTM35のみを濃度0.14−0.42g/
L で含有し、SDSを含有しない試験ペルオキシダーゼ
R1試薬組成物は、すすぎサイクルにBrijTMのないすす
ぎ溶液を用いた場合、受入れられない数値データとサイ
トグラムとを与えることを示す。同様に、実施例1で測
定した如く、SDSのみ(0.16−0.20g/L)を含
有し、BrijTM35を含有しないPxR1希釈剤は、Brij
TMを含有しないすすぎ液(例えばBrijTMのないすすぎ
液)を用いた場合、有効な試薬ではない。かくして、イ
オン性界面活性剤または非イオン性界面活性剤いずれか
を含有するPxR1希釈剤はPx法において受入れられ
る結果を与えないであろうと結論される。事実、本発見
は、イオン性界面活性剤(例えばSDS)および非イオ
ン性界面活性剤(例えばBrijTM35)の両者が、方法に
おいて確度と精度とのある結果を達成するためにはPx
R1試薬組成物中に処方されなければならないことを示
している。本発明はまた、その様なペルオキシダーゼR
1試薬組成物は、非イオン性界面活性剤例えばBrijTM
5を、以下実施例3で更に詳しく記載するごとく、含有
していないすすぎ溶液を包含するすすぎ試料サイクルと
共に用いる場合、特に重要であるという知識と発見とを
与えている。
【0095】〔実施例3〕非イオン性界面活性剤とイオ
ン性界面活性剤とを含有するペルオキシダーゼR1希釈
試薬組成物の処方と試験
【0096】第3の型のR1試薬組成物を、非イオン性
界面活性剤とイオン性界面活性剤との処方を、ペルオキ
シダーゼ組成物と方法とで試験するために調製した。2
つの界面活性剤を含有するR1希釈剤処方のために、S
DSを0.105g/L で含有するR1希釈組成物中に、
BrijTM35を0.080g/L と0.12g/L と0.16
g/L との濃度で処方した。その2界面活性剤含有試薬組
成物を、白血球分画のペルオキシダーゼ法を用い、 Day
1と Day2血液試料との両者の試験のために使用した。
【0097】実験は、K3 EDTAを含有するVacutain
erTM管に採られた5つの血液試料セットについてこのR
1試薬処方物を試験するために行った。 Day1および D
ay2試料両者自働分析機を用い102個試料/時で標準
試薬を使って検定更にその上、SDS 0.105g/L
と、BrijTM35 0.080と0.12と0.16g/L
とを含有する試験PxR1試薬を用い、120個試料/
時で Day1および Day2試料を検定した。 Day2試料に
関しては、試験R1試薬処方物との比較のために、標準
PxR1試薬はSDS 0.105g/L 含有し、BrijTM
35は含まず、そしてリン酸塩緩衝食塩水中界面活性剤
PluronicP105含有すすぎ溶液と共に用いられた。
【0098】確度あり、精度のあるデータが得られた
(表5および図3A−3D)。 Day1試料については、
精度と確度とは全てのペルオキシダーゼチャネル(chan
nel)パラメーターに関し方法規格内にある。 Day2試料
については、確度(対 Day1試料および標準)はSDS
とBrijTM35を0.12g/L と0.16g/L で含有する
試験試薬については受入れられる。SDSと0.080
g/L のBrijTM35とを用いると、%好中球は確度規格外
にある。前記の標準Px試薬とすすぎ液とは120個試
料/時において、高められたWBCPと%リンパ球そし
て低められた%好中球による知られたパターンの、受入
れられない確度結果を与える。
【0099】この実験は、SDSを濃度0.105g/L
、BrijTM35を濃度0.12〜0.16g/L の範囲で
含有する試験PxR1試薬溶液を用い、 Day1と Day2
との試料について受入れられる精度と確度とが得られる
ことを説明している。
【0100】図3Aはペルオキシダーゼ法を用いる、 D
ay1血液試料についての白血球分画分析の受入れられる
結果を描写している。図3Aに示す分析のためのR1試
薬組成物は標準物で、SDS 0.105g/L 含有す
る。標準すすぎ試薬はBrijTM35 3.0g/L とSDS
2.0g/L とを含有する。図3Bは、PxR1試薬組
成物がSDS 0.105g/L 含有し、すすぎ試薬がS
DS 2.0g/L 含有し、BrijTM35を含有しない、 D
ay1血液試料を用いる試験Px法の実行結果を描写して
いる。図3CはPxR1試薬組成物がSDS 0.10
5g/L 含有し、すすぎ試薬がSDS 2.0g/L 含有し
て、BrijTM35を含有しない、 Day2血液試料を用いる
試験Px法の実行結果を描写している。図3Dは、Px
R1試薬組成物がBrijTM35 0.12g/L とSDS
0.105g/L とを含有し、すすぎ試薬がSDSとBrij
TM35とを含有しないが、その代りにここで記載(表
2)され、非溶血性界面活性剤PluronicP105を包含
するすすぎ試薬組成物を含有する、 Day2試料を用いる
試験Px法の実行結果を描写する。図3Cと図3Dとの
比較から判るように、R1試薬組成物に非イオン性界面
活性剤BrijTM35が存在する場合、ノイズ領域の濃度に
有意の減少がある。
【0101】
【表5】
【0102】図3Aと3Bとから決定されるように、 D
ay1血液試料に関して、イオン性界面活性剤(即ちSD
S)のみを含有するPxR1試薬組成物と、BrijTMを持
つあるいは持たないすすぎ試薬処方物とを用いると、根
源ノイズは正常で、受入れられるものと思われる。しか
し、室温で時間をおいた Day2試料を分析した場合、違
った結果が観察される。その様な時間をおいた血液試料
分析については、Brij TM35は包含せず、SDS 2.
0g/L を包含するすすぎ試薬と組合せた、SDS 0.
105g/L 包含するPxR1試薬は受入れられない根源
ノイズを示すサイトグラムを作る(図3C)。興味あ
り、ここの発明の発見に従うと、 Day2試料についての
ノイズ問題は、Px法におけるペルオキシダーゼR1試
薬への非イオン性界面活性剤(例えばBrijTM35)の添
加により軽減される(図3D)。更に特別には、図3D
に用いたPxR1試薬組成物はBrijTM35 0.12g/
L とSDS 0.105g/L を包含し、使用したすすぎ
試薬はBrijTMもSDSも含有しないが、非溶血性界面活
性剤PluronicP105を含有している。それ故、ペルオ
キシダーゼR1試薬組成物に用いるための非イオン性お
よびイオン性界面活性剤の適当な濃度と、試料すすぎサ
イクルの最適な使用と、非溶血性界面活性剤例えばPlur
onicP105を、最終非イオン性界面活性剤濃度が血液
試料の条件と体積とについて適当である様に包含する対
応するすすぎ試薬とは、ペルオキシダーゼ分画法の実施
並びにそれから得られる結果の確度と精度と容認可能性
において相当な改良をもたらす。
【0103】〔実施例4〕試料すすぎサイクルと溶解性
非イオン性界面活性剤例えばBrijTM35を持たないすす
ぎ溶液とを採用する、Px法に使用のためのR1試薬組
成物中の非イオン性界面活性剤についての最適濃度範囲
の選定
【0104】実験は典型的非イオン性界面活性剤として
BrijTM35を用い、非イオン性界面活性剤例えばBrijTM
35のないすすぎ液(表4)を含む試薬配置を用い、ペ
ルオキシダーゼR1試薬組成物中の非イオン性界面活性
剤についての最適の濃度範囲を選択するために行われ
た。
【0105】実施データは、2つの試料セット:1)非
病院試料26個と2)病院試料14個とについて、Brij
TM35を最終濃度0.10と0.12と0.14g/L で
用いた実験で得られた。データは、採集し、抗凝固剤と
してK3 EDTAの存在するVacutainerTM管中に貯蔵し
た Day1と Day2試料との両者について得られた。数値
データとサイトグラムとが考察される。
【0106】BrijTM35を0.10と0.12と0.1
4g/L 含有するPxR1試験試薬溶液はペルオキシダー
ゼR1試薬混合物(界面活性剤はなし)のアリコートに
BrijTM35 30g/L をそれぞれ0.085と1.02
と1.19mLとを加えることにより得られる。ここに記
載の非溶解性Pluronic界面活性剤を含有するすすぎ溶液
を、種々なR1試験試薬セットを用いるペルオキシダー
ゼ法の段階の実行につづいて採用した試料すすぎサイク
ルに用いた。標準または対照試薬配置に関しては、非イ
オン性界面活性剤不存在の下で、イオン性界面活性剤S
DS 0.105g/L 含有するR1希釈剤を用い、Brij
TM35とSDSとの両者を包含するすすぎ試薬溶液を用
いた。非病院試料は当然正常な篤志家から得られ、病院
試料はWestchester County Medical Center, New York
の患者から得られた。
【0107】データは、手動の開栓管(open-tube)吸引
を用いる、自働血液学分析機(例えばTECHNICON H●TM
シリーズ)を用いて集めた。重複 Day1試料が各試薬セ
ットより検定された。同じ提供者セットからの非開栓試
料は室温で一夜貯蔵され、 Day2に開栓管吸引で、手動
で検定された。標準運転のソフトウエアは102個試料
/時(s/h)である。試験試料は120s/h で運転され
た。自働システムは、User's Manual 中に述べてある一
般的保持指示に従い試料運転に先立って毎日洗浄され
た。システムの不正確さは試験試薬の評価の前後に、ソ
フトウエアと試薬との標準配置を用いて決定された。1
つの新鮮非病院血液試料が10回吸引され、全てのCB
Cパラメーターについて、平均と標準偏差(SD)が決
定(システムにより自働的に)された。SDは、新鮮非
病院血液について、システムの不正確さの規格と比較さ
れた。この手続きはこの研究の毎日続けられた。試験法
の不正確さは、次の式:SD=〔Sum(d2)/2N〕1/2 、こ
こにdは特別な試薬を用いて得られた重複値間の差であ
り、Nはセット中の試料数、を用い、ペルオキシダーゼ
チャネルパラメーターについてのSD(多数の提供者に
亘ってのためられたSD)を計算することによりオフラ
インで決められた。
【0108】白血球分画(26個の非病院試料)のペル
オキシダーゼ法の結果に対するBrijTM35濃度の影響
【0109】この実験において、26個の非病院試料を
前記の標準ペルオキシダーゼR1試薬を用い、BrijTM
5を0.10と0.12と0.14g/L とを含有する試
験ペルオキシダーゼ法R1試薬を用いて、ペルオキシダ
ーゼ法で試験した(表6)。Day1血液試料について
は、臨床パラメーターはBrijTM35濃度に対して影響さ
れない。パーセント単核細胞は確度規格に対し低く、パ
ーセントノイズはBrijTM35濃度増加に従って減少す
る。%単核細胞を除けば、全ての他のパラメーターは確
度と精度との規格を満足する。
【0110】Day2血液試料に関し、%好酸球は標準法
および全ての3つの試験法に対しての確度規格を下廻っ
た。全ての他の臨床パラメーターは受入れ限度内にあっ
た。%ノイズ対応は試験された Day1試料について観察
されたと同じであった。このデータセットについて本質
的に、BrijTM35濃度範囲0.10と0.12と0.1
4g/L に亘り、 Day1及び Day2試料について同じ数値
データが得られた。BrijTMの0.14g/L 対0.10g/
L の比較は%ノイズの減少:新鮮および時間をおいた血
液についてそれぞれ13%と17%、について利益を示
した。
【0111】BrijTM35濃度変動(14個の病院試料) この実験において病院血液試料14個の試料セットが標
準ペルオキシダーゼ法試薬とBrijTM35 0.10と
0.12と0.14g/L とを含有する試験PxR1試薬
とを用いて試験された(表7)。 Day1と Day2との血
液試料について、本質的には試験試薬全てが確度規格を
満足させた。
【0112】
【表6】
【0113】病院並びに非病院データセットから生成し
たサイトグラムは、次の特性:ノイズ/リンパ球分離
と、好中球とリンパ球と単核細胞と好酸球とLUCとの
母集団のタイトネス(tightness)と、細胞母集団の染色
強度とサイトグラム上の位置と、ノイズ帯とリンパ球帯
間の浮動(floating)低しきい値の変動とに関して定性
的に検査され、総体的な一般的外観を、ペルオキシダー
ゼ法の標準試薬を用いて、血液試料の分析から得られた
サイトグラムと比較した。ペルオキシダーゼ法で検定さ
れた試料セットは Day1および Day2非病院試料(試料
11個)と病院試料(試料14個)との両者を含む。
【0114】得られたサイトグラムから推論される結論
は、ペルオキシダーゼR1希釈剤中のBrijTM35の0.
12g/L は細胞母集団の分離を受入れられる根源ノイズ
水準とに関し、最良の総括的サイトグラムを作るという
ことである。0.10g/L と0.14g/L とは0.12
g/L より望ましくないが、両者共方法での使用について
受入れられるものと思われる。 Day2試料に関し、Px
R1試験希釈剤中のBrijTM35の0.10g/L はBrijTM
35の0.12g/L におけるよりやや高いパーセントノ
イズをもたらすが(即ち、 Day1試料について16.7
%に対し21.7%、そして Day2試料について17.
7%に対し18.9%)、BrijTM35濃度0.1g/L は
Day2血液の分析にはよりよい(即ち、細胞母集団領域
がより密(tighter)である)と決められた。逆に、R1
試験希釈剤中のBrijTM35の0.14g/L はこの界面活
性剤の0.12g/L におけるよりやや低いパーセントノ
イズをもたらした(即ち、 Day1試料について、16.
7%に対し、16.2%)。しかし、この界面活性剤の
0.14g/L 濃度は Day2試料について僅かに悪い(即
ち、BrijTM35の0.14g/L は、より高い界面活性剤
濃度による、細胞母集団における散漫さを引き起す)。
定性的なサイトグラムの点検の結果は数値的分析と一致
する。
【0115】
【表7】
【0116】同類の実験からのデータは試験されたBrij
TM35の5つの異なったロットが、Day1および Day2
の正常および病院血液試料について、本質的に同じ実行
データを生むことを示した。従って、BrijTM35のロッ
ト対ロットへの変動がこの非イオン性界面活性剤含有の
試薬生成についての問題であることは予期されない。組
合わされた数値結果とサイトグラムに基づき、ペルオキ
シダーゼR1試薬組成物中のBrijTM35の最適濃度範囲
は約0.10〜0.15g/L 、より好ましくは約0.1
1〜0.13g/L であると選択された。試薬組成物中の
非イオン性界面活性剤例えばBrijTM35の濃度は、熟達
した従事者により、分画法を行うのに採用される血液学
分析システムに従って日常的に調節できることは理解さ
れる。
【0117】〔実施例5〕ペルオキシダーゼ法における
2界面活性剤含有R1試薬組成物の使用と共に、非溶血
性界面活性剤含有すすぎ溶液の使用による、変動するす
すぎ液残余の問題の回避
【0118】自働分析機での、ペルオキシダーゼ白血細
胞分画法実施における、変動するすすぎ液残余の問題を
回避するため、本発明のR1試薬組成物に含有する非イ
オン性界面活性剤とは異なる非イオン性非溶血性界面活
性剤を含有するすすぎ溶液を包含させることにより、本
発明の方法を更に改良してもよい。すすぎ溶液はここに
前記されていてそれはペルオキシダーゼ法において不活
性で非機能的な非溶血性界面活性剤例えばPluronicP1
05を包含し、方法に対しほんの少しの体積増加以上の
ものは寄与しない。試料間すすぎは析出物の形成を軽減
し、半自働−および完全自働血液学分析機での、ペルオ
キシダーゼ白血球分画法実施の場合、多数の試料吸引後
の、ペルオキシダーゼ反応室における試料/試薬混合物
残余を除去する。
【0119】すすぎ液残余の問題に関する特別な実例は
次の通りである。改良された本発明の試薬と方法との設
計の前に、本発明者により、試料間すすぎサイクル終了
後、反応室にすすぎ溶液約8〜10μL が残ることが見
出された。すすぎ溶液が本発明に従い非イオン性界面活
性剤BrijTM35を含むように処方された場合、この一見
小体積のすすぎ液(即ち8〜10μL)は、サイトグラム
中に描写される細胞分離結果に不利に影響するのに充分
な程有意である量のBrijTM35を方法のR1段階に加え
る原因であることが発見された。例えばすすぎ液残余の
体積が約10μL を越す場合は、好酸球母集団はサイト
グラムの好中球母集団中に移動し、単核細胞とリンパ球
とはサイトグラムで下にさがる。更に、すすぎ液残余の
体積が約13.3μL であると、ペルオキシダーゼ法は
BrijTM35の存在により完全に劣化する。方法の第1反
応段階の間に加えられるPxR1試薬溶液の体積は0.
25mLであるから、ペルオキシダーゼ法の第1反応段階
における計算されるBrijTM35濃度は約0.093〜
0.120g/L で、それはすすぎ液残余約8.0〜1
0.0μL の体積に対応する。
【0120】すすぎ液を通っての、Px法のR1段階に
移るBrijTM35の濃度の定量はこれらの試験の過程の間
に決定され、次の如くすすぎ液溶液はBrijTM35 3.
0g/L 含有されると表わされている。名目上のすすぎ液
残余体積は10μL で、それはBrijTM35の30μg と
等価である。ペルオキシダーゼ法のR1段階へのBrijTM
35 30μg の移動(即ち、ペルオキシダーゼR1希
釈剤250μL +血液12μL または血漿〜7μL +す
すぎ溶液10μL で全体積〜267μL)は、順繰り、方
法のR1段階の間BrijTM35濃度0.112g/L とな
る。試験ペルオキシダーゼR1試薬は、ペルオキシダー
ゼ法におけるBrijTM35の一定濃度の送達を可能にす
る、本質的に同じBrijTM35濃度を含有するよう全て処
方されている。
【0121】図4A−4Fは、非イオン性界面活性剤例
えばBrijTM35のない水性すすぎ組成物(図4Aと4C
と4E)および非イオン性界面活性剤のある水性すすぎ
組成物(図4Bと4Dと4F)を使用して、本発明のペ
ルオキシダーゼ法における種々なすすぎ液残余体積の影
響を示している。ペルオキシダーゼ法のR1とR2との
段階においては、図4A−4Fで示すごとく、方法のR
1試薬はSDS 0.105g/L を含有し、BrijTM35
は含有していない。図4Aと4Bとは、ペルオキシダー
ゼ法の実行から得られ、ペルオキシダーゼR1試薬溶液
の最終体積に7.9μL 寄与するすすぎ溶液残余のある
すすぎサイクルを伴ったサイトグラムを描写している
(図4A:すすぎ液中BrijTM35なし;図4B:すすぎ
液中BrijTM35存在)。図4Cと4Dとは、ペルオキシ
ダーゼ法の実行から得られ、ペルオキシダーゼR1試薬
溶液の最終体積に10μL 寄与する、すすぎ溶液残余の
あるすすぎサイクルを伴ったサイトグラムを描写してい
る(図4C:すすぎ液中BrijTM35なし;図4D:すす
ぎ溶液中BrijTM35存在)。図4Eと4Fとは、ペルオ
キシダーゼ法の実行から得られ、ペルオキシダーゼR1
試薬溶液の最終溶液の最終体積に13.3μL 寄与する
すすぎ溶液残余のある、すすぎサイクルを伴ったサイト
グラムを描写している(図4E:すすぎ溶液中BrijTM
5なし;図4F:すすぎ溶液中BrijTM35存在)。結果
から決定出来るように、すすぎ溶液中に存在するBrijTM
35とすすぎ液残余とはサイトグラム結果の一般的劣化
を生む。この結果は、BrijTM35存在下でのすすぎ液残
余体積が増加した場合も、また、この結果が観察され
る。
【0122】本発明の改良された試薬組成物と方法とを
用いると、残余は微々たるものになる。それに加えて結
果の確度と精度とが非常に満足すべきものである。非イ
オン性界面活性剤BrijTM35は本発明人により、もしす
すぎ組成物または溶液中に存在し、もしペルオキシダー
ゼ法で種々な量で持ちこされると、受入れられないサイ
トグラム結果を引き起し、特に、それがサイトグラム中
白色細胞集団の劣化に際立たす薬剤であることが決定さ
れた。
【0123】ここに説明した如く、ペルオキシダーゼ法
におけるすすぎ溶液への非溶血性界面活性剤例えばPlur
onic(例えばPluronicP105)と、本発明の新規の、
改良されたR1希釈試薬組成物の使用は、種々なすすぎ
液残余の影響を軽減し、根源ノイズの受入れられる水準
を維持し、 Day2血液試料を用いるPx法で得られる、
受入れられる結果を可能にする。こうして、本発明に従
って、イオン性界面活性剤(例えばSDS)と非イオン
性界面活性剤(例えばポリエトキシラートBrijTM35)
とを含有するR1試薬組成物は実験により室温で24時
間またはそれ以上経った血液試料に関して有用であるこ
とが見出された。更に本発明に従うと、Pluronicのよう
な界面活性剤を含有するすすぎ溶液の使用はここに記載
のような白血球分画法から得られる結果も改良する。
【0124】〔実施例6〕R1試薬組成物とペルオキシ
ダーゼ法とを用いる、白血球分画法の自働分析 この実施例は自働血液学分析機と、本発明の改良された
方法と試薬とを用いる迅速(即ち60または102個試
料/時に対し120個試料/時)白色細胞分画分析につ
いての決定を記載する。技術に熟達した人達には、種々
な分析機とシステムとが、本発明に従う方法と試薬とを
用いて使用され、ここに記載の利益が提供されてもよい
ことが明らかになるであろう。
【0125】全血試料を用いると、方法のR1反応段階
において、試料12μL に2界面活性剤含有R1試薬希
釈剤250μL を与えられる。約19秒後に、過酸化水
素(3.0g/L)含有希釈剤250μL と4−クロロ−α
−ナフトール(70g/L)含有希釈剤125μL を加え
る。これは第2反応段階(R2)と考えられる。色原体
含有試薬添加後約13秒後、流出液を電子−光学的検出
システムを通過させ、サイトグラムを調製する。白血細
胞の大きさとその染色の度合いを、細胞1つずつについ
て測定(前方角散乱対吸収)し、サイトグラムにプロッ
トする。サイトグラムはコンピューターにより分析し、
全白色細胞数と、好中球と好酸球と単核細胞とリンパ球
と巨大未染色細胞との分集団分画とを得る。図は、自働
装置での、本発明の方法実施に用いた自働血液学分析機
の電子−光学的検出システムから得られたサイトグラム
を説明している。そのサイトグラムは、本発明の試薬と
方法とにより、区別された白血球の型(すなわちWB
C)1)リンパ球、2)単核細胞、3)好中球、4)好
酸球、5)赤色細胞幻影と血小板とから得られる根源ノ
イズおよび6)LUCを示している。
【0126】全血の最終的希釈は1:53で、全反応時
間は約30−32秒である。自働分析機で実行されるペ
ルオキシダーゼ法の熱的側面の一般的で非限定的例は次
の様なものである。即ち、方法のR1段階において、血
液試料とR1試薬希釈剤とは約69±2℃にあるペルオ
キシダーゼ室に入る。約15〜20秒の期間を持つR1
反応段階の間、温度は約65〜75℃あるいは約65〜
70℃に上昇する。その後、方法の第2段階(即ちR
2)において、基質試薬が添加される。R2温度は約5
0〜65℃で、約5〜8秒の期間であり、その時間の間
に温度は約73±2℃に上昇させられ、これがペルオキ
シダーゼ法終了の最終温度である。すすぎ溶液はペルオ
キシダーゼ法のR2段階終了後、すすぎサイクルで用い
られる。試料すすぎサイクルは、1つの試料サイクルか
ら他への試料残余を防ぐためと、自働血液学分析機シス
テムの流路(hydraulic)中の集積を防ぐために必要であ
る。
【0127】〔実施例7〕本発明のR1試薬組成物およ
び方法における適合性に関する種々な非イオン性界面活
性剤の分析 本発明の改良された試薬と方法とにおける使用に適当な
非イオン性ポリエトキシラート界面活性剤の型を決める
ため、次の実験を行った。
【0128】方法の第1反応段階における使用のための
ペルオキシダーゼR1試験試薬組成物は次のようにして
調製された。蒸留水中の種々なポリエトキシラートの
3.0g/L 溶液200μL を、記載された段階1試薬組
成物50.0mLに添加し、60mLポリプロピレンねじぶ
た遠心分離管に入れる。界面活性剤溶液を、蒸留水9
7.0mLにポリエトキシラート3.0g添加し、溶液が
沸騰始めるまで加熱攪拌して調製する。約30分間で室
温にまで冷却後、その溶液200μL をペルオキシダー
ゼR1試薬組成物の他の成分に添加し、R1試験試薬を
作る。ここに試験したポリエトキシラートは種々な源か
ら商業的に入手し得て、例えばBrijTM界面活性剤はIC
IとRuger から得られ、Macol 界面活性剤はMazer から
得られ、Sipionic界面活性剤はAlcolac から得られ、Tr
itonXTM界面活性剤はSigma, Union CarbideまたはRohm
& Haas から得られ、IgepalCO897はGAFから得
られ、PluronicP105はBASFから得られ、Surfon
icN31.5はHuntsmanから得られる。イオン性界面活
性剤に関しては、TDAPSはBoehringer-Mannheim か
ら得られ、TTABはSigma から得られる。
【0129】表8に示すごとく、次のポリエトキシラー
トの族または類を用いた。
【0130】
【表8】
【0131】試薬セット当り10個の血液試料はVacuta
inerTM管中に正常提供者から集め、K3 EDTAにより
抗凝固化された。データは開栓管吸引を用いる自働分析
機で集めた。重複 Day1血液試料は各試薬セットを用い
吸引した。同じ提供者セットからの開栓されていない試
料は一夜室温で貯蔵され、 Day2( Day2試料)で、手
動で検定した。標準運転のソフトウエアは102個試料
/時でおこり、試験試料と試薬とは120個試料/時の
処理量で運転された。システムは運転指図書に従い、試
料運転前毎日洗浄し、ペルオキシダーゼチャネル利得
は、それぞれの用いられている自働システムに関する運
転指図書に従って定めた。
【0132】システム不正確さは試験試薬の評価の前と
後との両方の、ソフトウエアと試薬との標準配置を用い
て決めた。1つの Day1の血液試料は10回吸引し、全
てのパラメーターに関し、平均並びに標準偏差を決定
(システムにより自働的に)した。標準偏差は新鮮血液
について決定されている、システムの不正確さを規格に
比較された。その手続きは研究の毎日行われた。
【0133】試験方法不正確さ決定のため、10個の試
料が重複して吸引された。不正確さは次の式:SD=
〔Sum(d2)/2N〕1/2 、ここにdは特別な試薬で得られた
重複値の間の差であり、Nは10試料セット中の試料の
数である、を用いて、ペルオキシダーゼチャネルパラメ
ーターに関する標準偏差、SD(多数の提供者に亘り集
められたSD)を計算することによりオフラインで算定
された。
【0134】試験PxR1試薬は2セットで評価され
た。各セットについて、標準ペルオキシダーゼ法(例え
ばTECHNICON H●3TM自働分析機で行われた)が参考と
して包含されている。その参考値は本発明の改良された
方法と試薬との不存在の下で得られた Day1平均値と定
義されている。 Day1と Day2との試料に関する確
度("acc")はその参考に対して決定される。 Day1試料
と Day2の時間をおいた試料とに関する確度基準は異な
る。その上、不正確さは Day1血液試料についてのみ決
定された(表9参照)。
【0135】BrijTM52はHLB5.3を持ち(表10
参照)、それ故疎水性で、通常油中水乳化適用には使用
されない。H●3TM自働分析機で実施された自働ペルオ
キシダーゼ法は水中油乳化を用いている(即ち、赤色細
胞と血小板膜の脂質材料は界面活性剤ミセルによりペル
オキシダーゼ流出液の水性環境中に“溶解”されてい
る)。
【0136】
【表9】
【0137】
【表10】
【0138】一般に、ペルオキシダーゼ流出液には次の
成分、PxR1試薬溶液、Px10.25mLと、色原体
含有試薬溶液、Px2 0.125mLと、過酸化水素含
有試薬溶液Px3 0.25mLと、血液試料12μL と
が包含されている。Px1とPx3(3.0g/L 水性過
酸化水素)とは水性溶液であるが、Px2はジエチレン
グリコール(非水性であるが水混合性溶剤)に溶解して
いる4−クロロ−ナフトールの溶液である。
【0139】HLB3〜6の範囲の界面活性剤が油中水
乳化に推薦される。対照的に水中油乳化に推薦されるH
LB範囲は約8−18である(M.J. Rosen, 1978, Surf
actant and Interfacial Phenomena, Wiley-Interscien
ce, 243-244 頁)。
【0140】TritonXTM−305はHLB 17.3を
持つので非常に親水性であることを示し、水中油乳化に
適している。しかし、この界面活性剤の次善の性能は分
析の条件の下で極端に親水性の結果であってもよい。多
数のペルオキシダーゼ研究の結果として、本発明者は、
赤色細胞が、試料の貯蔵の間に起る生化学的変化によ
り、室温貯蔵の後溶解に対しより抵抗するようになるこ
とを観察した。新しく記載した方法と試薬との確度と信
頼性とは、時間につれての血液試料の劣化と、最適以下
の、時間をおいた試料条件にも拘らずその様な試料につ
いて検定を実行し、適当な結果を得るための必要性との
見地から特に重要である。
【0141】イオン性界面活性剤に加えて、次の非イオ
ン性界面活性剤、BrijTM58とIgepalTMCO897とTr
itonXTM−100とSiponic E15とTritonXTM−40
5とBrijTM76とMyrjTM53を含有するペルオキシダー
ゼR1試薬組成物の全ては Day1血液試料の分析におい
て正確に、受入れられる様に働く。しかし、 Day2試料
については、IgepalTMCO897とTritonXTM−405
とMyrjTM53とを含有するPxR1試験試薬は受入れら
れない数値およびサイトグラム結果を与える様に見える
(表9および10参照)。これらのポリエトキシラート
はそれぞれ17.8と17.9と17.9のHLB値
と、それぞれ33.0と33.3と31.8との%ノイ
ズ値とを持つ。それに加えて、これらの界面活性剤の使
用で得られるサイトグラムの他の一般性状はWBCPを
上昇させ、%好中球と%リンパ球とをゆがめる。示した
ようにMyrjTM53はステアリン酸のカルボン酸エステル
であり、それは水性溶液中、加水分解に対しより安定で
ないようである。表9と10とで用いた略字は:WBC
P:%全白血細胞、%NEUT:%好中球、%LYMP
H:%リンパ球、%MONO:%単核細胞、%EOS:
%好酸球、%LUC:%巨大未染色細胞、%NOIS:
ペルオキシダーゼ法実行に随伴する根源ノイズ、HL
B:親水性親油性比値である。
【0142】どういう方法ででも理論に縛られることは
ないが、ペルオキシダーゼ法に用いられるR1試薬組成
物中の界面活性剤の可能性ある機能は次のものの1つま
たは2つ、(1)赤色細胞と血小板との溶解となる膜透
過と、(2)水不溶性4−クロロナフトールの複合体化
と、この基質の、染色が起る細胞中への輸送と、(3)
赤色細胞の残骸の乳化、それによるペルオキシダーゼチ
ャンネル中における集積の減少、が包含されていてもよ
い。
【0143】添付している図で描写している典型的サイ
トグラムにおいて、原点におけるノイズ/リンパ球本体
(frunk)の幅と黒さ(細胞の数に関連する)は%ノイズ
の増加と共に増大する。一般に、時間をおいた血液試料
で得られたサイトグラムは新鮮血液中の好中球の境界以
下に落ちる好中球を示している。母集団に関しても時間
をおいた血液において拡がる傾向がある。この実施例か
らの結果はサイトグラムは試験した種々なポリエトキシ
ラート界面活性族の間では同等であることを示している
(表8、実施例7参照)。しかし特に前記し、HLBが
約9.6〜16.9の範囲にある界面活性剤族1と2
(例えばポリエチレングリコールにエーテル化されてい
る直鎖または分枝オクチルフェニル疎水物)とから誘導
される界面活性剤は Day1と Day2との血液試料の分析
において受入れられる仕方で働く。これらの結果は、水
中油乳化に関し、一般的に推薦される界面活性剤HLB
範囲約8〜18と一致する。自働ペルオキシダーゼ法例
えばH●3TMシステムで行われるペルオキシダーゼ法に
おいて、赤色細胞膜残骸は、水性環境中、界面活性剤ミ
セルにより乳化される脂質(“油質”)材料であり、そ
れ故この型の分析についての効果のある様式は水中油乳
化である。
【0144】〔実施例8〕白血球分画のPxR1試薬と
ペルオキシダーゼ法とへの適合性についての、低HLB
値を持つ界面活性剤の分析とPluronicの評価
【0145】SDS 0.105g/L 含有するPxR1
試薬溶液中に処方されている、より低いHLB値をもつ
ポリエトキシラート界面活性剤の潜在的利用と効果とを
試験するため実験を行った。従ってHLB値5.3〜1
7.9を持つ界面活性剤を試験した。
【0146】試薬セットの一部としての、試験R1試薬
組成物の性能を、5つの Day1非病院血液試料と、5つ
の、室温に貯蔵された後に検定された Day2非病院試料
よりなる試料を用い決定された。性能は現在の自働分析
機規格に対し、確度と精度とに関し判断された。次のパ
ラメーター、WBCPと%好中球(%NまたはNeu
t)と%リンパ球(%Ly)と%単核細胞と、%好酸球
(%Eos)と%巨大未染色細胞(%LUC)と%ペル
オキシダーゼノイズ(%Noise)を追跡した。
【0147】SDSを0.105g/L と、次の他の界面
活性剤例えばBrijTM35とMacolTMNP4とSurfonicTM
N31.5とPluronicP105とMacolTM TD3とTrit
onXTM35とを含有する試験PxR1試薬を、実施例7
に記載の方法に従い調製した。典型的な試験界面活性剤
とその対応するHLB値を示す。
【0148】 界面活性剤 HLB値 BrijTM35 16.9 MacolTM NP4 8.9 SurfonicTMN31.5 7.7 PluronicP105 12−18 MacolTM TD3 8.0 TritonXTM35 7.8 付加した研究が、本発明に従って処方されたペルオキシ
ダーゼR1試薬組成物中の非イオン性界面活性剤として
のBrijTM35の代替物としてPluronic試験するために、
行われた。
【0149】実施例7で記載し、表9と10とに示した
如く、 Day1と Day2血液試料を用いる受入れられる自
働ペルオキシダーゼ法結果はHLB値約9.3〜16.
9を持つ界面活性剤を用いて得られる。R1試薬組成物
中の、HLB値約17.3以上並びに低HLB値例えば
HLB=5.3を持つ界面活性剤は受入れられないデー
タをもたらした。
【0150】P105を含むPluronicは、ここに記載の
実験に用いられた他のポリエトキシラートとは明らかに
異なる構造をもっている。Pluronicの構造においては、
3つの領域:(POE)n−(POP)m−(POE)n
ここにPOEとPOPとはそれぞれポリオキシエチレン
とポリオキシプロピレンを表わす、がある。POE領域
は親水性(即ち“親水部”)で、POP領域は疎水性
(即ち“疎水部”)である。また1つのPOE領域の側
面に配置されている2つのPOP領域がある“逆転”Pl
uronic即ち“R”シリーズも存在する(Pluronic & Tet
ronic Surfactants, BASF Corporation, 1987 参照)。
PluronicにはHLB値が割り当てられている。P105
に関してはHLB値は12−18である。P105に割
り当てられている広いHLB範囲は、よりせまいHLB
値を割り当てられている、2つの領域(domain)のポリ
エトキシラートのそれと鋭い対照にある。Pluronic構造
は他の2領域ポリエトキシラート(ポリエトキシ化アル
コールとフェノール)とは有意に異なっている故に、Pl
uronicはポリエトキシラートの別々の類を表わしてい
る。従って、2領域と3領域ポリエトキシラート間の差
異は、本発明のペルオキシダーゼ試薬と方法とに採用し
て成功できる潜在的非イオン性界面活性剤としての2領
域ポリエトキシラートに関する効用の予報値としてのH
LB尺度の利用を可能にする。
【0151】ポリエトキシラートの2領域類は疎水部−
O−(POE)n−OHとして表わすことができる。そ
の疎水部は長鎖、分枝鎖または直鎖アルコール例えばBr
ijTM35の何れかであることが出来る。代って、他の普
通に用いられる疎水構造は、直鎖または分枝鎖炭化水素
がフェノール構造に結合されていて、それがこんどはP
OE領域に結合されているオクチルフェニル(例えばTr
itonTMXシリーズ)またはノナフェニル類(例えばTrit
onNTMシリーズ、MacolTM NPシリーズ、SurfonicTM
Pシリーズなど)である。
【0152】ペルオキシダーゼR1試薬組成物がSDS
と、HLB値約7.7〜8.9を持つポリエトキシ化ア
ルコールまたはフェノールとの両者を含有するように処
方され、この組成物が Day2血液試料の分析に用いられ
た場合、サイトグラムは何1つ、リンパ球領域とノイズ
領域間に谷を示さない。それ故%リンパ球は4つ全ての
場合高く、%好中球は3つの場合低い。その様な試薬の
一連のセットはペルオキシダーゼ法のR1試薬組成物中
での使用には受入れられないと判断された。観察された
受入れられない性能の最もありそうな原因は、これらポ
リエトキシラート界面活性剤が、自働血液学分析機を用
いるペルオキシダーゼ法適用のためには余りに疎水性す
ぎる(即ち、HLBが低すぎる)ということである。そ
れ故、イオン性界面活性剤例えばSDSまたはTDAP
S存在の下で、ポリエトキシ化アルコールまたはフェノ
ールについては、要求されるHLB値は約9.3〜1
7.3、より好ましくは約9.7〜16.9であるべき
であると結論された。Pluronicは非イオン性界面活性剤
の別個の類を表わしているが、この類の一員、即ちPlur
onicP105はペルオキシダーゼ試薬と方法とにおいて
有用でないことがわかった。当業者には違った構造ある
いは性状をもつ他のPluronicが、本発明の試薬中での使
用のために助けとなる充分な界面活性剤溶血性状を与え
る種々なHLB値を有する故に有用であるかもしれない
ことが理解できるはずである。
【0153】従って、ペルオキシダーゼR1試薬組成物
中SDS 0.105g/L 存在の下での、0.12g/L
の2領域ポリエトキシラート非イオン性界面活性剤に関
しては、HLB約5.3〜8.9および約17.3以上
のものは方法での使用を受入れられないことを、これら
の研究から決定した。対照的に、R1試薬に処方され、
約9.7〜16.9の範囲のHLB値を持つ界面活性剤
(即ち、3つの通常の型の疎水部を含む構造を持つ界面
活性剤)がこの方法において受入れられる結果を与え
る。Pluronicは3領域構造に基づくポリエトキシラート
の別の類を包含する。PluronicP105は、このPluron
icが2領域ポリエトキシラートの有用なHLB範囲と重
なる広いHLB範囲12〜18を当てがわれている事実
にも拘らず、ペルオキシダーゼR1試薬組成物中に0.
12g/L で(SDS 0.105g/L 存在の下)処方さ
れた場合受入れられない。
【0154】〔実施例9〕白血球分画のPxR1試薬組
成物とペルオキシダーゼ法においての適合性に関する、
イオン性界面活性剤の他の類の分析
【0155】イオン性界面活性剤の他の類(例えば陽イ
オン性または双性イオン性界面活性剤)が本発明の改良
された試薬組成物および方法への使用が適当であるかど
うかを決定するため、そのようなイオン性界面活性剤を
用いて、付加的な実験を行った。これらの研究は、陰イ
オン性界面活性剤例えばSDSよりはむしろ、陽イオン
性および双性イオン性界面活性剤が、ペルオキシダーゼ
R1試薬組成物中で、非イオン性界面活性剤(例えばBr
ijTM35)0.12g/L と組合せての使用が適当である
かどうかを試験するために設計された。実験は自働血液
分析機の情況の下で行われ、BrijTM35のないすすぎ液
を用いるすすぎサイクルを採用した。試験した1つの陽
イオン性界面活性の例は臭化テトラデシルトリメチルア
ンモニウム即ちTTABであり、試験された双性イオン
性界面活性剤の例はテトラデシルアンモニオプロパンス
ルホナート即ちTDAPSである。
【0156】SDSを含有しない(例えばPx1/No
SDS)試験R1試薬は、BrijTM35(蒸留水中の30
g/L 溶液4.0mL)、ソルビトール113.0g、リン
酸水素二ナトリウム2.08g(Mallinkrodt)、リン
酸二水素ナトリウム11.89g(Mallinkrodt)、N
aCl 0.488g(Mallinkrodt 7581KME
R)、Na2 EDTA 0.750g(Mallinkrodt 4
931KMHK)、ホルムアルデヒド(37%)150
ml(Mallinkrodt)を含有させて調製した。検定の中間pH
は7.23であった。試験試薬は0.2ミクロンポリス
ルホン膜47mm円板(Gelman Supor)を通して濾過し
た。イオン性界面活性剤は次の如くPx1/noSDS
に添加した。TDAPSまたはTTABいずれかの30
g/L 溶液200μL を60mlポリプロピレンねじ蓋管中
の50mlPx1/NoSDSに添加する。PluronicP1
05含有すすぎ試薬は全ての試験分析すすぎサイクル中
に用いられた。セット当り5つの正常血液試料が正常篤
志家からVacutainerTM管中に採られ、K3 EDTAによ
り抗凝固化された。データは手動開栓管吸引によるTECH
NICON H●TMシリーズの自働血液学分析機で集められ、
方法は実施例2に記載のように行われた。
【0157】ここに記載の白血球分画の標準あるいは対
照法においては、PxR1試薬組成物は唯一の界面活性
剤としてSDSを含有し、BrijTM35はすすぎ液残余の
結果として(即ちBrijTM35とSDSとの両者を含有す
るすすぎ液によって、実施例5参照)R1段階に供給さ
れることが判った。本発明の知見に従って行われる試験
方法においては、PxR1試薬組成物は陰イオン性界面
活性剤SDSと非イオン性界面活性剤BrijTM35との両
者を含有し、すすぎ溶液はSDSもBrijTMも含有しな
い。
【0158】陰イオン性界面活性剤SDSが、濃度0.
12g/L の陽イオン性4級ハロゲン化アンモニウム界面
活性剤TTABによるかあるいは、濃度0.12g/L の
双性イオン性界面活性剤TTABによるかの何れかによ
って置きかえられたPx1試薬組成物を採用したPx法
の有効性が検定された。TTAB 0.12g/L とBrij
TM35 0.12g/L を含有するR1試薬("Reagent
1")を用いて得られた結果は意外であり、サイトグラム
の左側における赤色細胞の“縞”(streak)になる赤血
細胞の不充分な溶解の故に、ペルオキシダーゼデータが
得られなかった。対照的に、TDAPS濃度0.12g/
L とBrijTM35 0.12g/L とを含有するR1試薬
は、ペルオキシダーゼ法で検定された Day1と Day2血
液試料両者に関し受入れられるデータを与えた(表11
参照)。これらの結果は、双性イオン性界面活性剤例え
ばTDAPSが、本発明のペルオキシダーゼ法に用いら
れるPxR1試薬組成物中の非イオン性界面活性剤と共
に用いるのに適していることを示した。
【0159】
【表11】
【0160】要約すると、実施例7〜9で行われた実験
に関しては、HLB値約7.7〜8.9を持つポリエト
キシ化アルコールおよびフェノールは、PxR1試薬組
成物中の非イオン性界面活性剤BrijTM35の置換物とし
て受入れられない。PluronicP105、ブロック共重合
体(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ポリ
オキシエチレン)もまた、PxR1試薬組成物における
イオン性界面活性剤と組合わせて不満足なものであった
(サイトグラム中に高い5ノイズを生ずる)。陽イオン
性界面活性剤例えばTTABはPxR1試薬組成物中の
SDSの受入れられない置換物であることが判ったこと
は注目される。しかし、双性イオン性界面活性剤例えば
TDAPSはSDSの受入れられる、有用な置換物であ
る。
【0161】全ての特許出願と発行された特許と原文と
公表論文とここに引用した参考資料との内容はそっくり
そのまま参考資料に組入れられている。
【0162】種々な変化が前記の組成物と方法とに、本
発明の範囲と精神とから逸脱することなく、作ることが
出来るから、前記の説明中に含まれ、付随する図面中に
示され、或は添付されている請求事項中に定義されてい
る全ての内容は例証として解釈され、限定する意味では
ないことを意図している。
【0163】本発明を更に説明し、種々な態様を通じて
理解を助けるために呈示した添付の図において、図は、
本発明に従い、説明のように調製された種々な水性試薬
組成物または希釈剤或はそれらの改良された試薬を、自
働血液学分析機の電子−光学的検出装置を用いて白血細
胞分画測定のペルオキシダーゼ法に利用した場合に得ら
れるサイトグラムを描写している。図1Aに描写されて
いる数字の表示はサイトグラムの違った領域を確認する
のに役立つものであり、各図において同一である。示し
ている様に、数字1はリンパ球母集団の領域、数字2は
単核細胞母集団の領域、数字3は好中球母集団の領域を
示し、数字4は好酸球母集団を示し、数字5は血小板お
よび赤色細胞幻影から起る根源ノイズの領域を示し、数
字6はLUC母集団の領域を示す。
【0164】図1A−1Dはイオン性界面活性剤のみを
含有するように処方されたペルオキシダーゼR1試薬組
成物を用いる、白血細胞分画のPx法の実行が受入れら
れる結果を与えるかどうかを試験するために行った実験
結果を表わす。Px法は更に、すすぎ液が非イオン性界
面活性剤がないかあるいは非溶血性界面活性剤Pluronic
を持つか何れかに処方されている、すすぎサイクルも含
んでいる。図1Aは Day1血液試料で行われたPx法の
結果を描写しているサイトグラムである。図1Aで用い
られたR1試薬組成物はSDS(硫酸ドデシルナトリウ
ム)0.105g/L 含有し、図1Aで用いられたすすぎ
試薬溶液はBrijTM35 3.0g/L とSDS 2.0g/
L を含有した。図1Bは Day2血液試料で行われたPx
法の結果を示すサイトグラムである。図1Bに用いられ
たR1試薬組成物はSDS 0.105g/L 含有し、図
1Bで用いられたすすぎ試薬溶液はBrijTM35 3.0
g/L とSDS 2.0g/L を含有した。図1Cは Day2
血液試料について行われた結果を示すサイトグラムであ
る。図1Cに用いられたR1試薬組成物はSDS0.1
05g/L を含有した。図1Aと1Bとに対して、図1C
に用いられた、すすぎ試薬溶液は、リン酸塩緩衝の食塩
水中非溶血性界面活性剤Pluronic1051.0g/L 含有
した(表2参照)。図1Dは Day2血液試料について行
ったPx法の結果を示すサイトグラムである。図1Cと
同様に、図1D中で用いたPx試薬組成物はSDSを含
有するが、より高濃度即ち0.17g/L のSDSであっ
た。そのすすぎ液は図1Cについて説明したものと同一
であった。図1A−1Dの結果は、SDSのみを持つR
1試薬組成物と、イオン性界面活性剤SDSおよび非イ
オン性界面活性剤BrijTM35両者を持つすすぎ試薬とを
用いて行った、 Day1試料分析の受入れられる結果(図
1A)と比較して、SDSのみを含有するよう処方され
たR1試薬組成物と図1Aで用いたと同じすすぎサイク
ル溶液とを用いて実行した Day2血液試料分析は、受入
れられる根源ノイズを与えることを示している。対照的
に、もしすすぎ液がPluronicP105界面活性剤のみを
含有していると(図1Cと1D)、サイトグラムは受入
れられない水準の根源ノイズを示す。図1Cと1Dとは
Px試薬組成物中の唯一つのイオン性界面活性剤は、す
すぎ液が非イオン性界面活性剤例えばBrijTM35を含有
していない場合、Px法からの受入れられ、有用な結果
を得るのには不充分である。本発明者が測定した如く、
図1Cと1Dとに示されている、 Day2血液試料の受入
れられない結果はR1試料組成物中における非イオン性
界面活性剤の欠除に帰すことができる。
【0165】図2A−2Jは、いろいろ変えた濃度の非
イオン性界面活性剤のみを含有するように処方されたR
1試薬組成物を用いるPx法の実行が受入れられるデー
タおよび結果を与えるかどうかを試験するために行った
実験結果を示している。示されるように図2A−2Eは
Day1血液試料で行ったPx法の結果を描写するサイト
グラムであり、図2F−2Jは Day2血液試料で行った
Px法の結果を描写するサイトグラムである。図2Aと
2Fとに用いたPxR1試薬組成物は、BrijTM35
0.12g/L とSDS 0.105g/L とを含有し、 D
ay1と Day2血液試料分析とに関し、対照として役立
つ。図2B−2Eおよび図2G−2J中に用いられるP
xR1試験試薬組成物は非イオン性界面活性剤(即ち、
0.0g/L SDS)を含有する。この試験組成物は非イ
オン性界面活性剤BrijTM35を次の量含有する。図2B
と2GはBrijTM35 0.0g/L 含有し、図Cと2Hと
はBrijTM35 0.14g/L を含有し、図2Dと2Iと
はBrijTM35 0.28g/L を含有し、図2Eと2Jと
はBrijTM35 0.42g/L 含有する。図2A−2J中
に示す如く、受入れられないサイトグラムはPxR1試
薬組成物中唯非イオン性界面活性剤を用いるPx法の実
行から得られる。それ故、非イオン性界面活性剤のみで
は、Px法から受入れられる結果を得るには充分でな
い。
【0166】図3A−3Dは、すすぎサイクルを含み、
非イオン性界面活性剤とイオン性界面活性剤と両者を共
に含有するよう処方されているPxR1試薬組成物を用
いるPx法の実行が受入れられるデータと結果とを、特
に Day2血液試料を用いる分析で与えるかどうかを試験
するために実行した実験結果を示す。示されるように、
図3Aと3Bとは、BrijTM35 0.0g/L とSDS
0.105g/L とを包含するPxR1試薬組成物を用い
る、 Day1血液試料について行ったPx法の結果を描写
するサイトグラムである。図3Aに示す分析に用いたす
すぎ溶液はBrijTM35 3.0g/L とSDS 2.0g/
L とを包含する。図3Bに示す分析に用いたすすぎ溶液
はBrijTM35 0.0g/L とSDS 2.0g/L とを包
含する。図3Cは、BrijTM35 0.0g/L とSDS
0.105g/L とを含有するPxR1試薬組成物および
BrijTM35 0.0g/L とSDS 2.0g/L を包含す
るすすぎサイクル試薬とを用いる、 Day2血液試料につ
いて行ったPx法の結果を描写するサイトグラムであ
る。図3Dは、 Day2血液試料と、BrijTM35 0.1
2g/L およびSDS 0.105g/L の両者を包含する
PxR1試薬組成物と、SDSもBrijTM35も含有せ
ず、非溶血性界面活性剤PluronicP105を含有する新
たに開示されたすすぎ試薬溶液を用いたPx法の実行結
果を描写するサイトグラムである。図3A−3Dの結果
は、 Day2血液試料の分析から得られるサイトグラムの
完全性(integrity)は、すすぎ溶液がBrijTM35を含有
していない場合、R1試薬組成物中のイオン性界面活性
剤に加えて非イオン性界面活性剤の包含が必要であるこ
とを示している。
【0167】図4A−4Fは発明のペルオキシダーゼ法
における種々なすすぎ液残余の影響を決定するために、
全血試料について実行した実験結果を描写するサイトグ
ラムである(実施例5)。図4A−4Fに示した実験に
用いたPxR1試薬組成物はSDS 0.105g/L 含
有する。すすぎサイクルに用いたすすぎ溶液の組成は、
すすぎ液がSDS 2.0g/L(図4Aと4Cと4Eとに
示す如く)か、SDS2.0g/L +BrijTM35 3.0
g/L(図4Bと4Dと4Fとに示す如く)か何れかを含有
するようにすすぎサイクルに用いるすすぎ溶液の組成が
異なる。図4Aと4BとはPx法で用いられるすすぎサ
イクルからのすすぎ液残余量約7.9μL のサイトグラ
ム結果を示す。図4Cと4DとはPx法で用いられるす
すぎサイクルからのすすぎ液残余量約10.1μL のサ
イトグラム結果を示す。図4Eと4Fとは、Px法に用
いられるすすぎサイクルからのすすぎ液残余量約13.
3μL のサイトグラム結果を示す。サイトグラムはすす
ぎ溶液中の非イオン性界面活性剤BrijTM35の存在は、
もし残余量が約8.0μL を越えると受入れられない結
果を生ずることを示している。上記の図1A〜図1Dは
まとめて図1として、同様に図2A〜図2Jは図2とし
て、図3A〜3Dは図3として、図4A〜図4Fは図4
として、添付図面中に示してある。
【図面の簡単な説明】
【図1】イオン性界面活性剤を使った実験結果を示すサ
イトグラムである。
【図2】非イオン性界面活性剤を使った実験結果を示す
サイトグラムである。
【図3】イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤を
使った実験結果を示すサイトグラムである。
【図4】すすぎ液残余の影響を調べる実験結果を示すサ
イトグラムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジァン、エフ、クレミンズ アメリカ合衆国カネティカット州06706、 ウォータベリ、パーディ・ロウド 199番

Claims (78)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)血液試料と水性試薬組成物とを混
    合して均一な反応混合物を形成させ、その試薬組成物は
    (i)赤血細胞は溶解してヘモグロビンを放出させる
    が、その試料中の白血細胞母集団は溶解しない有効濃度
    の非イオン性ポリエトキシラート界面活性剤と、(i
    i)赤血細胞は溶解するが、その試料中の白血細胞母集
    団は溶解しない有効濃度の陰イオン性または双性イオン
    性類のイオン性界面活性剤と、(iii)白血細胞を化
    学的に橋かけさせるが、その試料中の溶解性の赤血細胞
    は橋かけしない有効濃度のホルムアルデヒドまたはパラ
    ホルムアルデヒドと、(iv)その試料中のリンパ球の
    検出性を増大させる有効濃度の糖または糖アルコール
    と、(v)その反応混合物の中性または中性に近いpH
    を約6.9〜7.6に保持するための緩衝剤または緩衝
    剤混合物を含有し、(b)その段階(a)の反応混合物
    を約60〜75℃の温度に加熱し、それによって試料中
    の赤血細胞を溶解し白血細胞を固定し、そして、(c)
    その反応混合物中の白血細胞の少くとも一部分を染色
    し、その懸濁物中に染色された白血球母集団と染色され
    てない白血球母集団とを生じさせ、その場合、前記水性
    試薬混合物中における非イオン性界面活性剤とイオン性
    界面活性剤との両者の存在が、新鮮血液試料および採血
    後室温で少くとも約1日貯蔵した時間を置いた血液試料
    に関し、正確で信頼性のある白血球分画計数結果を段階
    (c)の後に与える各段階を包含する、試料中の白血細
    胞分集団の内因性ペルオキシダーゼ活性の測定に基く、
    赤血細胞と白血細胞とを含有する新鮮または時間を置い
    た全血試料についての白血細胞分画計数および分集団分
    析のための改良された方法。
  2. 【請求項2】 段階(a)(i)の非イオン性界面活性
    剤が約9.3〜17.5の親水性親油性比即ちHLB値
    を持つ、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 非イオン性界面活性剤のHLB値が約
    9.5〜17.3である、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 非イオン性界面活性剤のHLB値が約
    9.7〜16.9である請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 (a)血液試料と水性試薬組成物とを混
    合して反応混合物を形成させ、その試薬組成物は(i)
    9.3〜17.5の親水性親油性比即ちHLB値を持
    ち、試料中の赤血細胞は溶解してヘモグロビンを放出さ
    せるが、白血細胞母集団は溶解しない有効濃度で存在す
    る非イオン性ポリエトキシラート界面活性剤と、(i
    i)試料中赤血細胞は溶解させるが白血細胞は溶解しな
    い有効濃度の、陰イオン性または双性イオン性類のイオ
    ン性界面活性剤と、(iii)試料中白血細胞は化学的
    に橋かけさせるが、溶解性の赤血細胞は橋かけさせない
    有効濃度のホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒ
    ドと、(iv)試料中のリンパ球の検出性を増大させる
    有効量の糖または糖アルコールと、(v)試薬混合物の
    pHを中性または中性に近いpH約6.9〜7.6に維
    持させる緩衝剤または緩衝剤混合物とを含有し、 (b)段階(a)で調製されたその反応混合物を約60
    〜75℃の温度に加熱し、それによって試料中の赤血細
    胞を溶解し、白血細胞を固定し、そして (c)その反応混合物中の少くとも一部分の白血細胞を
    染色して、懸濁物中に染色された白血細胞母集団と染色
    されていない白血球母集団とを生じさせ、その場合、水
    性試薬混合物中における非イオン性界面活性剤とイオン
    性界面活性剤との両者の存在が新鮮血液試料および採血
    後室温で少くとも約1日貯蔵された、時間を置いた試料
    に関し、正確で信頼性のある白血細胞分画計数結果を段
    階(c)の後に与える各段階を包含する、試料中の白血
    球分集団の内因性ペルオキシダーゼ活性測定に基く、赤
    血細胞と白血細胞とを含有する新鮮あるいは時間を置い
    た全血試料に関する、白血細胞分画の計数と分集団分析
    とのための改良された方法。
  6. 【請求項6】 段階(a)(i)における非イオン性界
    面活性剤のHLB値が約9.5〜17.3である請求項
    5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 非イオン性界面活性剤のHLB値が約
    9.7〜16.9である、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 非イオン性ポリエトキシラート界面活性
    剤を、ポリエチレングリコールにエーテル化された直鎖
    脂肪族疎水物と、ポリエチレングリコールにエーテル化
    された分枝鎖脂肪族または芳香族オクチルフェニル疎水
    物と、ポリエチレングリコールにエーテル化された直鎖
    脂肪族または芳香族ノニルフェニル疎水物と、ポリエチ
    レングリコールにエーテル化された直鎖脂肪族とからな
    る群から選択する、請求項1または5に記載の方法。
  9. 【請求項9】 非イオン性界面活性剤がポリエチレング
    リコールにエーテル化されている直鎖脂肪族疎水物であ
    る、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 非イオン性界面活性剤がBrijTM
    5である、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 非イオン性界面活性剤がポリエチレン
    グリコールにエーテル化された分枝鎖脂肪族または芳香
    族疎水物である、請求項8に記載の方法。
  12. 【請求項12】 非イオン性界面活性剤がTriton
    TM−100である、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 非イオン性ポリエトキシラート界面活
    性剤が段階(a)の水性試薬組成物中に約0.09〜
    0.21g/Lの量で存在する、請求項1または5に記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 イオン性界面活性剤が陰イオン性類で
    ある、請求項1または5に記載の方法。
  15. 【請求項15】 陰イオン性界面活性剤が炭素原子約1
    0〜16個含有する硫酸アルキルのアルカリ金属塩を包
    含する、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 陰イオン性界面活性剤が硫酸ドデシル
    アルカリ金属を包含する、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 陰イオン性界面活性剤が硫酸ドデシル
    ナトリウムである、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 イオン性界面活性剤が双性イオン性類
    である、請求項1または5に記載の方法。
  19. 【請求項19】 双性イオン性界面活性剤がスルホベタ
    インである、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 スルホベタインがテトラデシルジメチ
    ルアンモニオプロパンスルホナート(TDAPS)また
    はドデシルジメチル−アンモニオプロパンスルホナート
    (DDAPS)である、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 双性イオン性界面活性剤がコール酸誘
    導体である、請求項18に記載の方法。
  22. 【請求項22】 コール酸誘導体が3−[(3−コーラ
    ミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシ
    −1−プロパンスルホナートである、請求項21に記載
    の方法。
  23. 【請求項23】 陰イオン性または双性イオン性界面活
    性剤が段階(a)の試薬溶液中約0.050〜0.12
    5g/Lの量で存在する、請求項14に記載の方法。
  24. 【請求項24】 段階(a)の水性試薬組成物が更に多
    価金属イオンのキレート剤を包含する、請求項1または
    5に記載の方法。
  25. 【請求項25】 多価金属イオンキレート剤が濃度約1
    〜5mMである、EDTA、EGTA、ジナトリウムE
    DTAまたはEGTA、トリナトリウムEDTAまたは
    EGTAあるいはテトラナトリウムEDTAまたはEG
    TAである請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 段階(a)の試薬組成物が更にアルカ
    リ金属塩化物を包含している、請求項1または5に記載
    の方法。
  27. 【請求項27】 段階(a)の試薬組成物中のアルカリ
    金属塩化物をNaClとKClとLiClとからなる群
    から選択する、請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 塩が試薬組成物中約6.8〜10.3
    mMの量で存在するNaClである、請求項27に記載
    の方法。
  29. 【請求項29】 ホルムアルデヒドは試薬組成物中に濃
    度約52〜58g/Lで存在する請求項1または5に記
    載の方法。
  30. 【請求項30】 緩衝剤または緩衝剤混合物が水性試薬
    組成物のpHを約7.0〜7.4に維持する請求項1ま
    たは5に記載の方法。
  31. 【請求項31】 緩衝剤がNa2HPO4とNaH2PO4
    との緩衝剤混合物を包含する、請求項1または5に記載
    の方法。
  32. 【請求項32】 染色段階がペルオキシダーゼ活性の白
    血細胞の染色を含む、請求項1または5に記載の方法。
  33. 【請求項33】 染色段階が反応混合物を過酸化水素及
    び色原体と速に混合することを包含する、請求項32に
    記載の方法。
  34. 【請求項34】 色原体が4−クロロ−1−ナフトール
    である、請求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】 糖または糖アルコールを、スクロース
    とフラクトースとデキストロースとソルビトールとマン
    ニトールとより成る群から選択する、請求項1または5
    に記載の方法。
  36. 【請求項36】 糖アルコールがソルビトールである、
    請求項35に記載の方法。
  37. 【請求項37】 ソルビトールが段階(a)の試薬組成
    物中に約110〜120g/Lの量で存在する、請求項
    36に記載の方法。
  38. 【請求項38】 段階(c)の、染色させた及び染色さ
    れていない白血細胞の懸濁液を電子ー光学的検出システ
    ムを通過させ、そしてその懸濁液中の白血細胞の白血細
    胞分画を得る段階を更に包含する、請求項1または5に
    記載の方法。
  39. 【請求項39】 その段階を自働化血液学分析器の反応
    室内で行う、請求項38に記載の方法。
  40. 【請求項40】 更に、分画法の段階(a)から(c)
    までを行った後、自働分析器のその室を、エチレンオキ
    シドとプロピレンオキシドとの共重合物、好ましくは約
    950〜4000の分子量を有し、ポリオキシプロピレ
    ン約90〜20%とポリオキシエチレン約10〜80%
    を持つエチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合
    物である非溶血性非イオン性界面活性剤を包含する水性
    すすぎ試薬組成物ですすぐ段階(d)を包含する、請求
    項39に記載の方法。
  41. 【請求項41】 すすぎ組成物を包含する界面活性剤が
    Pluronic類の1つである、請求項40に記載の
    方法。
  42. 【請求項42】 PluronicがPluronic
    P105である、請求項41に記載の方法。
  43. 【請求項43】 すすぎ組成物が更に次の成分:NaC
    lとKClとLiClとからなる群から選択されるアル
    カリ金属塩化物、Proclin150とProcli
    n300とGermall 115とDowacil
    200とBronopolとよりなる群から選択される
    殺菌化合物、3,3´−ジチオプロプリオン酸と3,3
    ´−ジチオ酢酸とTroloxTMまたはビタミンE、B
    HTまたは2、6−ジ−tert−ブチル−4−メチル
    フフェノール、BHAまたは2−tert−ブチル−4
    −メトキシフェノールとMEHQまたはρ−メトキシフ
    ェノール、およびその水性すすぎ組成物のpHを約6.
    9〜7.6に維持するための緩衝剤または緩衝剤混合物
    の1つまたはそれ以上を包含する、請求項40に記載の
    方法。
  44. 【請求項44】 水性すすぎ組成物が約285〜305
    mOsmol/kgの浸透圧重量モル濃度を持つ、請求
    項40に記載の方法。
  45. 【請求項45】 水性すすぎ組成物がNaClとPro
    clin150と3,3´−チオジプロプリオン酸とp
    Hを約7.0〜7.5に維持するための緩衝剤または緩
    衝剤混合物とを包含する、請求項43に記載の方法。
  46. 【請求項46】 水性すすぎ組成物中に、NaClが濃
    度約7.40〜8.0g/Lで存在し、Proclin
    150が濃度約0.25〜0.60mL/Lで存在し、
    3,3´−チオジプロプリオン酸が濃度約50〜150
    mg/Lで存在する、請求項45に記載の方法。
  47. 【請求項47】 水性混合物中に (a)赤色細胞を溶解してヘモグロビンを放出させる
    が、試料中の白血細胞母集団は溶解しない有効濃度の非
    イオン性ポリエトキシラート界面活性剤と (b)赤血細胞を溶解してヘモグロビンを放出させる
    が、試料中の白血細胞母集団は溶解しない有効濃度の陰
    イオン性または双生イオン性界面活性剤と (c)試料中のリンパ球の検出性を増大する有効濃度の
    糖または糖または糖アルコールと (d)白血細胞は化学的に橋かけするが、試料中の溶解
    性赤血細胞は橋かけしない有効濃度のホスムアルデヒド
    またはパラホスムアルデヒドと (e)試薬組成物のpHを約6.9〜7.6に維持する
    ための緩衝剤または緩衝剤混合物とを包含する、全血試
    料中の白血球の分集団中の内因性ペルオキシダーゼ活性
    を測定することに基礎を置いた、全血試料中の白血球分
    画の測定と分集団分析のための赤血細胞の溶解と白血球
    の染色のための改良された試薬組成物。
  48. 【請求項48】 非イオン性界面活性剤が親水性親油性
    比即ちHLB値約9.3〜17.3を持つ、請求項47
    に記載の組成物。
  49. 【請求項49】 非イオン性界面活性剤のHLB値が約
    9.7〜16.9である、請求項48に記載の組成物。
  50. 【請求項50】 更に、多価金属イオンのキレート剤を
    包含する請求項47に記載の組成物。
  51. 【請求項51】 水性混合物中に (a)親水性親油性比即ちHLB値約9.3〜17.5
    を持ち、赤色細胞を溶解してヘモグロビンを放出させる
    が、試料中の白血細胞母集団は溶解しない有効濃度の非
    イオン性ポリエトキシラート界面活性剤と、 (b)赤血細胞を溶解してヘモグロビンを放出させる
    が、試料中の白血細胞は溶解しない有効濃度の陰イオン
    性または双性イオン性界面活性剤と、 (c)試料中のリンパ球の検出性を増大させるに有効濃
    度の糖または糖アルコールと、 (d)白血細胞は化学的に橋するが、試料中の溶解性赤
    血細胞は橋かけしない有効濃度のホルムアルデヒドまた
    はパラホルムアルデヒドと、 (e)試薬組成物のpHを約6.9〜7.6に維持する
    ための緩衝剤または緩衝混合物とを包含する、血液試料
    中の白血球分集団における内因性ペルオキシダーゼ活性
    測定に基く、全血試料の白血球分画の測定と分集団分析
    とのための、赤血細胞の溶解と白血球の染色とのための
    改良された試薬組成物。
  52. 【請求項52】 非イオン性ポリエトキシラート界面活
    性剤を、ポリエチレングリコールにエーテル化されてい
    る直鎖脂肪族疎水物と、ポリエチレングリコールにエー
    テル化されている分枝鎖脂肪族または芳香族オクチルフ
    ェニル疎水物と、ポリエチレングリコールにエーテル化
    されている直鎖脂肪族または芳香族ノニル疎水物と、ポ
    リエチレングリコールにエーテル化されている直鎖脂肪
    酸とからなる群から選択する請求項47または51に記
    載の組成物。
  53. 【請求項53】 非イオン性界面活性剤がポリエチレン
    グリコールにエーテル化されている直鎖脂肪族疎水物で
    ある請求項52に記載の組成物。
  54. 【請求項54】 非イオン性界面活性剤がBrijTM
    5である請求項53に記載の組成物。
  55. 【請求項55】 非イオン性界面活性剤がポリエチレン
    グリコールにエーテル化されている分枝鎖脂肪族または
    芳香族疎水物である請求項52に記載の組成物。
  56. 【請求項56】 非イオン性界面活性剤がTriton
    XTM−100である請求項55に記載の組成物。
  57. 【請求項57】 非イオン性界面活性剤がその組成物中
    に約0.09〜0.20g/Lの量で存在する、請求項
    47または51に記載の組成物。
  58. 【請求項58】 界面活性剤が陰イオン性界面活性剤で
    ある、請求項47または51に記載の組成物。
  59. 【請求項59】 陰イオン性界面活性剤が炭素原子約1
    0〜16個含有する硫酸アルキルのアルカリ金属塩を包
    含する、請求項58に記載の組成物。
  60. 【請求項60】 陰イオン性界面活性剤が硫酸ドデシル
    アルキル金属塩である請求項59に記載の組成物。
  61. 【請求項61】 陰イオン性界面活性剤が硫酸ドデシル
    ナトリウムである請求項60に記載の組成物。
  62. 【請求項62】 界面活性剤が双性イオン界面活性剤で
    ある、請求項47または51に記載の組成物。
  63. 【請求項63】 双性イオン界面活性剤がスルホベタイ
    ンである、請求項62に記載の組成物。
  64. 【請求項64】 スルホベタインがテトラデシルジメチ
    ルアンモニオプロパンスルホナート(DDAPS)また
    はドデシルジメチル−アンモニオプロパンスルホナート
    (DDAPS)である、請求項63に記載の組成物。
  65. 【請求項65】 双性イオン界面活性剤がコール酸誘導
    体である、請求項62に記載の組成物。
  66. 【請求項66】 コール酸誘導体が3−[(3−コーラ
    ミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシ
    −1−プロパンスルホナートである請求項65に記載の
    組成物。
  67. 【請求項67】 陰イオン性または双性イオン性界面活
    性剤が組成物中約0.050〜0.125g/Lの量で
    存在する請求項47または51に記載の組成物。
  68. 【請求項68】 更にアルカリ金属塩化物を包含する請
    求項47または51に記載の組成物。
  69. 【請求項69】 アルカリ金属塩化物をNaClとKC
    lとLiClとからなる群から選択する請求項68に記
    載の組成物。
  70. 【請求項70】 塩がNaClであり、試薬組成物中に
    約6.8〜10.3mMの濃度で存在する請求項69に
    記載の組成物。
  71. 【請求項71】 ホルムアルデヒドが組成物中約52〜
    58g/Lの濃度で存在する請求項48または51に記
    載の組成物。
  72. 【請求項72】 緩衝剤がNa2HPO4とNaH2PO4
    との混合物を包含する請求項48または51に記載の組
    成物。
  73. 【請求項73】 糖または糖アルコールをスクロースと
    フルクトースとデキストロースとソルビトールとマンニ
    トールとからなる群から選択する請求項47または51
    に記載の組成物。
  74. 【請求項74】 糖アルコールがソルビトールである請
    求項73に記載の組成物。
  75. 【請求項75】 ソルビトールが組成物中約110〜1
    20g/Lの濃度で存在する請求項74に記載の組成
    物。
  76. 【請求項76】 更に、多価金属イオンのキレート剤を
    包含する請求項47または51に記載の組成物。
  77. 【請求項77】 多価金属キレート剤がEDTA、EG
    TA、ジナトリウムEDTAまたはEGTA、トリナト
    リウムEDTAまたはEGTAあるいはテトラナトリウ
    ムEDTAまたはEGTAである請求項76に記載の組
    成物。
  78. 【請求項78】 キレート剤がジナトリウムEDTAで
    あり、約1〜5mMの濃度で存在する請求項77に記載
    の組成物。
JP14482696A 1995-05-16 1996-05-16 白血球の内因性ペルオキシダーゼ活性に基く、新鮮並びに時間を置いた全血試料についての白血球分画計数を実施するための改良された方法と試薬組成物 Expired - Lifetime JP4361142B2 (ja)

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