JP2008511839A - 新規の安定な脂質標準 - Google Patents
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Abstract
Description
体液中の脂質レベルの測定、特に総称して「脂質」と呼ばれる総コレステロール、高密度リポ蛋白(HDL)、低密度リポ蛋白(LDL)、トリグリセリド、アポリポ蛋白、リン脂質、スフィンゴ脂質およびコレステリルエステルレベルの測定は、最近の酵素的、免疫学的、電気泳動的および超遠心測定法の発展に伴い急速に広く使用されるようになった。その結果、これら脂質の臨床診断の分野における用途が増大し続けている。したがって脂質レベルの測定のための適切な標準溶液が必要である。
ックマン コールター(Beckman Coulter)から入手可能な技術的ニュースレター等に記載されている手順を使用しても測定される。
溶性の動物卵黄抽出物、内因性トリグリセリドまたは水不溶性の溶媒に基づく(アルコール)トリオレイン/トリパルミチン標準のような物質を使用して代替的に検量線の作成(calibration)ができる。トリグリセリドの検量線の作成に関しては、グリセロールの使用は遊離のグリセロールがサンプル中に存在し得る場合、これは反応スキームにおいてリパーゼがトリグリセリドをグリセロールへ転換する前に「グリセロールブランキングblanking)」を必要とするので、好ましくない。ナショナル インスティチュート フォ スタンダード アンド テクノロジー(National Institute for Standards and Technology:NIST)は、総コレステロール、総グリセリド、トリグリセリド、HDL−コレステロールおよびLDL−コレステロールに利用することができる標準参照物質(Standard Reference Materials:SRM)を有する。これらのSRM(SRM1951aおよび1951b)は、ロットに特異的な参照濃度値からなる。これらのSRMの基質は、ドライアイス下で輸送され、そして−20℃でわずか(1)週間、および−80℃ではより長い期間安定な「凍結ヒト血清中の脂質」からなる。すべて高い経費、難しい輸送条件、受け取った時に−80℃の保存冷蔵庫の必要性を提示するこれらの媒体は、測定値に影響を及ぼす可能性がある未知の不純物を含む恐れがあり、そして感染源の潜在的存在に関する技術的な困難を提示する。さらにリポ蛋白の精製法は技術的に複雑であり、そして膨大なサンプルの日常的分析を行うには経費がかかる。
本発明は、既知の値の実質的に純粋な構成要素および安定化量の酸化防止剤を含んでなる安定な水性脂質参照標準組成物を含み、組成物のpHは約6.5〜8.0の範囲である。
作成、品質管理、検量線の検証または直線性の評価のための方法を含む。この方法は、既知の値の実質的に純粋な構成要素および安定化量の酸化防止剤を含んでなり、組成物が約6.5〜8.0のpH範囲であり、ここで酸化防止剤がTDPAである安定な水性脂質参照標準組成物を用いて、計測器を検量線の作成、品質管理、検量線の検証または直線性の評価にかけることを含んでなる。
a)約10mg/dLの総コレステロール、約5mg/dLのHDL、約0mg/dLのトリグリセリド、約5mg/dLのLDL、約15.6mg/dLのAPO−A、および約3.3mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
b)約200mg/dLの総コレステロール、約37.5mg/dLのHDL、約250mg/dLのトリグリセリド、約162.5mg/dLのLDL、約117.2mg/dLのAPO−A、および約106.9mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
c)約400mg/dLの総コレステロール、約115mg/dLのHDL、約500mg/dLのトリグリセリド、約285mg/dLのLDL、約359.4mg/dLのAPO−A、および約187.5mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
d)約600mg/dLの総コレステロール、約177.5mg/dLのHDL、約750mg/dLのトリグリセリド、約422.5mg/dLのLDL、約554.7mg/dLのAPO−A、および約287.0mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;および
e)約800mg/dLの総コレステロール、約200mg/dLのHDL、約1000mg/dLのトリグリセリド、約600mg/dLのLDL、約625mg/dLのAPO−A、および約394.7mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物
からなる群から選択される少なくとも1つの組成物を含んでなる。
a)約0mg/dLの総コレステロール、約0mg/dLのHDL、約0mg/dLのトリグリセリド、約0mg/dLのLDL、約0mg/dLのAPO−A、および約0mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;および
b)約200mg/dLの総コレステロール、約60mg/dLのHDL、約250mg/dLのトリグリセリド、約140mg/dLのLDL、約188mg/dLのAPO−A、および約92mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
からなる群から選択される少なくとも1つの組成物を含んでなる。
a)約100mg/dLの総コレステロール、約20mg/dLのHDL、約90mg/dLのトリグリセリド、約80mg/dLのLDL、約63mg/dLのAPO−A、および約53mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
b)約250mg/dLの総コレステロール、約50mg/dLのHDL、約150mg
/dLのトリグリセリド、約200mg/dLのLDL、約156mg/dLのAPO−A、および約132mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;および
c)約500mg/dLの総コレステロール、約100mg/dLのHDL、約250mg/dLのトリグリセリド、約400mg/dLのLDL、約313mg/dLのAPO−A、および約263mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
からなる群から選択される少なくとも1つの組成物を含んでなる。
a)約100mg/dLの総コレステロール、約25mg/dLのHDL、約50mg/dLのトリグリセリド、約75mg/dLのLDL、約78mg/dLのAPO−A、および約49mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
b)約275mg/dLの総コレステロール、約48.75mg/dLのHDL、約287.5mg/dLのトリグリセリド、約226.25mg/dLのLDL、約152.25mg/dLのAPO−A、および約150mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
c)約450mg/dLの総コレステロール、約72.5mg/dLのHDL、約525mg/dLのトリグリセリド、約377.5mg/dLのLDL、約226.5mg/dLのAPO−A、および約251mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
d)約625mg/dLの総コレステロール、約96.25mg/dLのHDL、約762.5mg/dLのトリグリセリド、約528.75mg/dLのLDL、約300.75mg/dLのAPO−A、および約352mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;および
e)約800mg/dLの総コレステロール、約120mg/dLのHDL、約1000mg/dLのトリグリセリド、約680mg/dLのLDL、約375mg/dLのAPO−A、および約453mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物
からなる群から選択される少なくとも1つの組成物を含んでなる。
a)約0mg/dLの総コレステロール、約0mg/dLのHDL、約0mg/dLのトリグリセリド、約0mg/dLのLDL、約0mg/dLのAPO−A、および約0mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;および
b)約240mg/dLより高い総コレステロール、約35mg/dL未満のHDL、約100mg/dLのトリグリセリド、約190mg/dLより高いLDL、約120mg/dLより高いAPO−A、および約120mg/dL未満のAPO−Bを含んでなる組成物;
からなる群から選択される少なくとも1つの組成物を含んでなる。
a)約0mg/dLの総コレステロール、約0mg/dLのHDL、約100mg/dLのトリグリセリド、約0mg/dLのLDL、約0mg/dLのAPO−A、および約0mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;および
b)約240mg/dLより高い総コレステロール、約45mg/dL未満のHDL、約100mg/dLのトリグリセリド、約190mg/dLより高いLDL、約120mg/dLより高いAPO−A、および約120mg/dL未満のAPO−Bを含んでなる組成物;
からなる群から選択される少なくとも1つの組成物を含んでなる。
本発明は3,3’−チオジプロピオン酸が、多数のアッセイのための検量線の作成、品質管理および検量線の検証/直線性物質に有用な水性、血清、血漿および他の基質脂質標
準を安定化するという知見に関する。すなわち本発明は、広範な沢山の技術的に認識されている脂質アッセイの中でも、とりわけキャリブレーション、品質管理に使用することができる安定な参照標準を生産するための新規組成物および方法に関する。また本発明は本発明の新規の安定な脂質標準を含んでなる新規の検量線の作成、品質管理、検量線の検証および直線性を評価する物質を提供する。
本明細書で使用するように、以下の各用語は本章においてそれに関連する意味を有する。
冠詞“a”および“an”は本明細書では1もしくは1より多くの(すなわち少なくとも1つ)冠詞の文法上の対象となる物体を指すために使用する。例として「要素(an element)」は1つの要素、または1より多くの要素を指す。
(APO−B)、アポリポ蛋白a(Lp(a))、それらの各副成分等に関連する任意の物質を指す。これらのおよび多くの他の目的とする構成要素は、他の技術的に認識されている学術論文、Rifai and Warnick(1994、脂質、リポ蛋白およびアポリポ蛋白の研究室での測定(Laboratory Measurements of Lipids,Lipoproteins and Apolipoproteins),Rafai and Warnick編集、AACC出版、ワシントン、DC)、およびRafai,Warnick and Dominiczak(2000,リポ蛋白試験のハンドブック(Handbook of Lipoprotein Testing)、Rafai,Warnick and Dominiczak編集、AACC出版、ワシントン、DC)の中で検討されている。
本発明は当該技術分野で知られているか、または将来開発される広い様々な計測器を使用して、種々の技術的に知られている脂質アッセイに関する検量線の作成、品質管理、検量線の検証および直線性物質に有用な新規の安定な脂質水性(例えば血清、血漿、他のタンパク質に基剤(bsae)等)基質標準の知見に関する。より詳細には、本発明は3,3’−チオジプロピオン酸の水性脂質参照標準への添加が標準の使用期限を大きく延ばすように標準を安定化するという驚くべき知見に関する。これらの結果はさらに安定な水性脂質標準の新規生産法、ならびに標準を使用した新規アッセイおよびそれらに関連するキットを提供する。
本発明は安定な水性(例えば血清、血漿等)基質の脂質参照組成物を包含する。この組成物は実質的に純粋な既知の値の構成要素、および安定化量の3,3’−チオジプロピオン酸(TDPA;CAS登録番号111−17−1)(これは限定するわけではないが3,3’−チオビスプロパン酸、β,β’−チオジプロピオン酸、ジエチルスルフィド2,2’−ジカルボン酸、チオジヒドロアクリル酸、TyoxA、4−チアヘプタイン二酸、ビス(2−カルボキシエチル)スルフィドを含むの他の種々の名前で知られている)を含んでなる。これは本明細書のいたるところに記載するデータが、TDPAおよびアッセイされる少なくとも1つの構成要素(例えば総コレステロール、LDL、HDL、APO−A、APO−B、トリグリセリド、Lp(a)等)を含んでなる水溶液が安定化され、TDPAを加えない同一の溶液よりも長い使用期間をもたらすことができることを証明しているからである。
の被検体、すなわち限定するわけではないが生物学的サンプル(すなわち生きているか、または死んだ生物から得たサンプル)を含む試験サンプル中の特異的成分を含んでなる安定な対照またはキャリブレーション標準組成物を包含する。
et al.への米国特許第4,868,139号明細書およびSamsoodarへの米国特許第6,372,503号明細書に説明され、これらの各々は説明されている場合は全部、引用により本明細書に編入する。
本発明は、実質的に純粋な既知の値の構成要素および安定化量のTDPAを含んでなる参照組成物の生産方法を含む。この方法は、水性またはタンパク質基剤のバッファー基質を含んでなり、これに酸化防止剤および抗微生物剤が加えられる。溶解後、溶液は次いで十分な量とされ(qs)、次いで例えば0.2μmのフィルターを通して濾過される。限定するわけではないがCHOL、HDL、LDL等のような成分(すなわち被検体)が、その所望する目標量で加えられる。次いで溶液を再度、濾過する。参照組成物は目標濃度に確実に達成するように作られた適用可能な化学的分析器でアッセイされる。必要ならば、調整を行い、そしてサンプルを再度アッセイする。
本発明はさらに試験溶液中の構成要素の量を測定するために適合された計測器の較正または品質管理法を含む。すなわち本明細書に開示するデータに示されるように、本発明はサンプル中の構成要素の量を評価するために使用する計測器について較正し、かつ/または検証し、かつ/または品質管理を提供するために、本発明の参照組成物の使用法を示す。
)のHitachiおよびIntegraシステム、バイエルヘルスケア(Bayer Healthcare)(タリータウン、ニューヨーク)のCentaur IMSおよびAdivaシステム、アボットダイアグノスティックス(Abbott Diagnostics)(アボットパーク、イリノイ州)のAerosetおよびChem 8000システム、オルトJ&Jクリニカルダイアグノスティックス(Ortho’s J&J Clinical Diagnostics)(ラリタン、ニュージャージー州)のVitrosおよびDTシステム、ダーデ ベーリング(Dade Behring)(ニューアーク、デラウエア州)およびダーデ ベーリング社(Dade Behring Limited)(英国)のDimensionシリーズ、ポリメディコ(Polymedco)(コールトランド マナー、ニューヨーク)のPolychem、エランダイアグノスティックス(Elan Diagnostics)(モリスタウン、ニュージャージー州およびダブリン、アイルランド)のATAC、および多くのその他のようなマルチチャンネル化学分析機を含む。このように当業者は、本明細書に提供する開示に基づき、本発明は本発明の参照組成物を用いてサンプルを調査するために使用される既知の、またはこれから開発されるいずれの特定の計測器に限定されないことを理解するだろう。血清分析器、手持ちのデバイス、1つの試験デバイス等を含むそのような計測器は当該技術分野では周知であり、そして本明細書ではさらに検討しない。
する。別の態様では、多点の1つがゼロ点である。さらに別の態様では、ゼロ点は多点の1つとして含まれないが、参照曲線中に別個に含めてもよい。本発明の別の観点では、方法は本明細書のいたるところで詳細に記載するように、1つのキャリブレーション点の使用を特徴とする。1つの態様では、方法は1つのキャリブレーション点に加えてゼロ点の使用を特徴とする。
本発明は本発明の新規の安定な水性または血清/血漿基質の脂質標準、アプリケーター、および本発明の方法を行うためのキットの使用を説明する使用説明書を含んでなる種々のキットを含む。例示するキットを以下に記載するが、他の有用なキットの内容物は、本開示に照らして当業者には明白である。これらの各キットを本発明に含む。
そのようなキットは品質管理の目的で計測器を標準化またはキャリブレーションするために、そして本明細書のいたるところで検討しているような計測器のためのキャリブレーション曲線を作成するために使用することができる。すなわち本発明は少なくとも2つの参照組成物を含んでなるキットを包含する。本発明は任意の特定の組に限定されないが、参照組成物の具体的な組み合わせを本明細書のいたるところに例示する。
表1は、検量線の作成に多くの設定点を要する方法のために、多点キャリブレーションスキーム用の多くのレベルで本発明を使用する形態を示す。幾つかの市販されている方法は、関与する成分用の多点キャリブレーションを利用する。これらの設定点は、全分析測定範囲を網羅するように設計されている。
表2は、2つのレベルの設定点でキャリブレーションするように設計した方法のために、2点キャリブレーションスキーム用の2点を使用する形態を示す。しばしば所望する成分の「ゼロ」量を含有する1つの設定点用に、生理食塩水または他の適切なブランク物質が使用される。
2点HDLモック(mock)キャリブレーターを作成して、ベックマンCX7に関するベックマン脂質キャリブレーターを模倣した。キャリブレーターは、脂質生成物用の配合物を使用して作成し、ここで被検体は例えば実施例1で説明したようなものを含め、本明細書のいたるところで詳細に説明されているように所望の被検体濃度でバッファーに加えられた。被検体の濃度は2つの必要とされる設定点を満たすように調整された。40名の患者サンプルを脂質分析用に得、そして改良したEP9プロトコールに従い分析した。CX7はベックマン脂質キャリブレーターを使用してキャリブレーションした。患者のサンプルを1回あたり5〜6種のサンプル群で二連で分析した。キャリブレーション間の時間は約2時間であった。計測器はモックキャリブレーターを使用して再度キャリブレーションし、そして同じ患者のサンプルを二連で分析した。全部で40種のサンプルを分析した。
患者サンプルを脂質分析用に得、そして改良したEP9プロトコールに従い分析した。I400はロッシュのCFASキャリブレーターを使用してキャリブレーションした。患者のサンプルを1回あたり5〜6種のサンプル群で二連で分析した。キャリブレーション間に約2時間休んだ。計測器はモックキャリブレーターを使用して再度キャリブレーションし、そして同じ患者のサンプルを二連で分析した。全部で40種のサンプルを分析した。
多構成要素のモックキャリブレーターは、Hitachi991ではHDL、LDLおよびTRIGに関して、Integra400ではAPOAおよびAPOBに関するCFAS脂質のロッシュキャリブレーターを模倣するために作成した。キャリブレーターは本明細書のいたるところに記載するような脂質生成物用の配合物を使用して作成し、そして目標を各分析器に必要な設定点に合うように調整した。40名の患者サンプルを脂質分析用に得、そして改良したEP9プロトコールに従い分析した。911およびI400はロッシュのCFAS脂質キャリブレーターを使用してキャリブレーションした。患者のサンプルは1回あたり5〜6種のサンプル群で二連で分析した。キャリブレーション間は約2時間あった。計測器はモックキャリブレーターを使用して再度キャリブレーションし、そして同じ患者のサンプルを二連で分析した。全部で40種のサンプルを分析した。
表7は臨床研究室で日常的なOC試験に使用されるQC製品の3つのレベルを開示する形態を示す。試験は使用者の必要性に依存してありとあらゆるレベルについて行うことができる。
上記の脂質生成物が品質管理に使用できることを具体的に説明するために、本明細書のいたるところに記載するような配合物からレベル2の溶液およびレベル3の溶液を43日間、Integra400についての品質管理として使用した。データを集め、そしてTRIGおよびCHOLに関するロッシュのPreci対照およびHLD、LDL、APOAおよびAPOBに関するロッシュの脂質対照を用いて現在得られる結果と比較した。それらの対照は、被検体に依存して52〜85日間分析した。各被検体に関するSDおよびCVの比較により、使用した物質が製造元の対照物質と同等か、それより良いことが示された。
表20は、試験した方法の報告可能な範囲を網羅するために、5つの等しく間隔を明けたレベルを使用してキャリブレーションの検証および直線性の試験設定に関する形態を説明する。試験は検証し、または直線性を確認するために必要な範囲を網羅するために、低、中および高い点を使用しなければならない。
表21はポイントオブケア検査(POCT)系に関する形態を説明し、ここでは定性的な結果のみが報告される。物質を使用して低い、または高いカットオフ、または負および正の結果を確立する。
TFPAを含まない他は同一の組成物と比較して、延長した安定性を示すサンプル組成物は、以下の通りである:
HEPESを含んでなるバッファー、約pH7.4(約7.2〜7.6のpH範囲)に
4.0g/L TDPA
0.9g/L アジ化ナトリウム
40ppm ProClin(商標)
Oxyrase(商標)を加えた。
本明細書のいたるところに前に記載した幾つかの配合物をアッセイして、当該技術分野で周知な方法を使用して組成物の安定性を評価した。今日までの分析は、6カ月間のリアルタイム試験にわたり、有意な10%未満の分解が示されている。リアルタイム試験を、保存条件として冷蔵(例えば2〜8℃)および凍結温度(例えば−10から−20℃)の両方で行った。
選択し、そして試験した酸化防止剤には、フィチン酸ドデカナトリウム塩、N−アセチル−L−システイン、BHT、アスコルビン酸、フマル酸、EDTA、モノチオグリセロール、没食子酸プロピル、ヒドロキノン、イソアスコルビン酸、フィチン酸二カリウム塩およびシステアミンHCLを含んだ。
HDLおよびLDL濃縮物は、N−アセチル−システインおよびフマル酸を含むバッファー中に調製した。レベル5溶液は、前に記載したように調製した。サンプルを凍結し、解凍し、そして以下の温度/範囲で保存した:20℃(RT)、2〜8℃および−20℃。試験は4週間にわたり48時間毎に行った。
験で十分に回収した。
溶液は、本明細書のいたるところに記載するような脂質生成物に関する配合物を使用して、4g/L TDPA、Oxyrase(商標)およびHEPESを使用して調製した。引き続きレベル5溶液は、種々のバッファー(BES、MOPSおよびTRIS)を使用して、HEPESと同じ濃度に調製した。溶液をアリコートとし、そして室温で、2〜8℃で、および−10から−20℃で保存した。周期的にアリコートをHDL、LDL、TRIG、CHOL、APOAおよびAPOBについて試験した。この試験の目標は、異なる温度で脂質生成物に及ぼす種々のバッファーが有する保護効果を決定することであった。
酸ナトリウムバッファー中の脂質原材料(HDLおよびLDL濃縮物)の分解について特性決定した。リン酸ナトリウムの添加を含む脂質バッファーを調製し、そして本明細書のいたるところに記載するようにレベル5を作成した。サンプルを凍結し、解凍し、そして以下の温度/範囲で保存した:20℃(RT)、2〜8℃および−20℃。試験は4週間にわたり48時間毎に行った。
Claims (38)
- 既知の値の実質的に純粋な構成要素および安定化量の少なくとも1つの酸化防止剤を含んでなる安定な水性脂質参照標準組成物であって、該組成物のpHが約6.5〜8.0の範囲にある上記組成物。
- 請求項1に記載の参照組成物であって、検量線の作成、品質管理、検量線の検証および直線性の評価からなる群から選択される少なくとも1つの使用に有用であり、そしてさらに該組成物が約6.5〜9.0の範囲のpHで有用である、上記参照組成物。
- 請求項2に記載の参照組成物であって、上記使用が、上記構成要素を測定するための計測器を含んでなる手動、半自動化、および完全に自動化された方法を含んでなる、上記参照組成物。
- 請求項1に記載の参照組成物であって、上記酸化防止剤がモノチオグリセロール、フマル酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、N−アセチル−L−システイン、Oxyrase(商標)、アスコルビン酸、フィチン酸ドデカナトリウム塩および3,3’−チオジプロピオン酸(TDPA)からなる群から選択される、上記参照組成物。
- 請求項1に記載の参照組成物であって、上記安定化量がリットルあたり約1.1グラム〜リットルあたり約18.0グラムの範囲である、上記参照組成物。
- 請求項1に記載の参照組成物であって、上記構成要素が、総コレステロール(CHOL)、トリグリセリド(TRIG)、低密度リポ蛋白(LDL)、高密度リポ蛋白(HDL)、アポリポ蛋白A(APO−A)、アポリポ蛋白B(APO−B)、アポリポ蛋白a(Lp(a))およびアポリポ蛋白の副成分からなる群から選択される少なくとも1つの構成要素の実質的な純粋な成分である、上記参照組成物。
- 副成分が、AII、AIV、B−48、B−100、CI、CII、CIII、D、E1、E2、E3、E4、E5、E6、F、G、HおよびJからなる群から選択される少なくとも1つの副成分である、請求項6に記載の参照組成物。
- CHOLの値が約0〜5000mg/dLの範囲である請求項6に記載の参照組成物。
- トリグリセリドの値が約0〜4000mg/dLの範囲である請求項6に記載の参照組成物。
- LDLの値が約0〜5000mg/dLの範囲である請求項6に記載の参照組成物。
- HDLの値が約0〜1000mg/dLの範囲である請求項6に記載の参照組成物。
- APO−Aの値が約0〜1000mg/dLの範囲である請求項6に記載の参照組成物。
- APO−Bの値が約0〜1000mg/dLの範囲である請求項6に記載の参照組成物。
- Lp(a)の値が約0〜1200mg/dLの範囲である請求項6に記載の参照組成物。
- 副成分の上記値が約0〜500mg/dLの範囲である請求項6に記載の参照組成物。
- 請求項6に記載の参照組成物であって、上記組成物のpHが約6.5〜8.0の範囲となるように、該組成物がN−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N−2−エタンスルホン酸(HEPES)を含んで成るバッファーをさらに含んでなる、上記参照組成物。
- 請求項6に記載の参照組成物であって、
上記組成物が:
上記組成物のpHが約6.8〜8.3の範囲になるように、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(BES)を含んでなるバッファー;
上記組成物のpHが約6.8〜8.3の範囲になるように、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)を含んでなるバッファー;
上記組成物のpHが約6.8〜8.3の範囲になるように、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]−2−アミノエタンスルホン酸(TES)を含んでなるバッファー;
上記組成物のpHが約6.8〜8.3の範囲になるように、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンスルホン酸(TRIS)を含んでなるバッファー;および
上記組成物のpHが約6.8〜8.3の範囲になるように、セーレンセンのリン酸バッファーを含んでなるバッファー
からなる群から選択されるバッファーをさらに含んでなる、上記参照組成物。 - 請求項6に記載の参照組成物であって、上記組成物が約0.09(重量/容量)%未満の量のアジ化ナトリウムをさらに含んでなる、上記参照組成物。
- 請求項6に記載の参照組成物であって、上記組成物がProClin(商標)を百万分の約10部(ppm)から100ppmの範囲の量でさらに含んでなる、上記参照組成物。
- 請求項6に記載の参照組成物であって、上記組成物がOxyrase(商標)を約0.05U/mL〜0.5U/mLの範囲の量でさらに含んでなる、上記参照組成物。
- 安定化量の3,3’−チオジプロピオン酸を含んでなる安定な対照またはキャリブレーション標準組成物であって、該組成物が予め定めた含量の実質的に純粋な被検体をさらに含んでなる上記対照または検量標準組成物。
- 請求項1に記載の参照組成物の生産方法であって、水を含んでなる液体を既知の値の実質的に純粋な構成要素と混合して混合物を生成し、そしてさらに安定化量の3,3’−チオジプロピオン酸を該混合物に加えることを含んでなる、上記生産方法。
- 安定な対照または検量標準組成物の生産方法であって、水溶液を安定化量の3,3’−チオジプロピオン酸と混合し、そして予め定めた量の実質的に純粋な被検体を加えることをさらに含んでなる、上記生産方法。
- 水溶液が水、血漿、血清、ウシ血清アルブミンを含んでなる溶液、ヒト血清アルブミンを含んでなる溶液およびグッドのバッファーを含んでなる溶液からなる群から選択される、請求項23に記載の方法。
- 請求項23に記載の方法であって、上記混合物に有効量の抗微生物剤を加えることをさらに含んでなる、上記方法。
- 被検体が、総コレステロール(CHOL)、トリグリセリド(TRIG)、低密度リポ
蛋白(LDL)、高密度リポ蛋白(HDL)、アポリポ蛋白A(APO−A)、アポリポ蛋白B(APO−B)、Lp(a)およびアポリポ蛋白の副成分からなる群から選択される少なくとも1つの被検体である請求項23に記載の方法。 - 計測器の較正、品質管理、検量線の検証または直線性の評価方法であって、該計測器が試験溶液中の構成要素の量を測定するために適合されており、該方法が請求項1に記載の参照組成物を用いて該計測器を較正し、品質管理、検量線の検証または直線性の評価に供することを含んでなる上記方法。
- 測定が生きている個体の状態に関する情報を提供し、該状態が限定するわけではないが冠状動脈疾患、アテローム硬化症、糖尿病、種々の高脂血症(遺伝型または誘導型)、リポ蛋白代謝の遺伝子異常、閉塞性肝疾患、腎不全、甲状腺機能不全症の診断、処置および/または監視の支持における、コレステロールレベル、トリグリセリドレベル、HDLレベル、LDLレベルおよびApoAレベルおよびApoBレベル、Lp(a)レベルからなる群から選択される請求項27に記載の方法。
- 試験溶液中の被検体の量を測定するために適合された計測器の較正、品質管理、検量線の検証または直線性の評価方法であって、該方法が請求項1に記載の組成物を用いて該計測器を較正し、品質管理、検量線の検証または直線性の評価に供することを含んでなる上記方法。
- 測定が生きている個体の状態に関する情報を提供し、該状態が限定するわけではないが冠状動脈疾患、アテローム硬化症、糖尿病、種々の高脂血症(遺伝型または誘導型)、リポ蛋白代謝の遺伝子異常、閉塞性肝疾患、腎不全、甲状腺機能不全症の診断、処置および/または監視の支持における、コレステロールレベル、トリグリセリドレベル、HDLレベル、LDLレベルおよびApoAレベルおよびApoBレベル、Lp(a)レベルからなる群から選択される請求項27に記載の方法。
- 試験溶液中の構成要素の量を測定するために適合された計測器の較正、品質管理、検量線の検証または直線性の検証のためのキットであって、該キットが既知の量の該構成要素および安定化量の3,3’−チオジプロピオン酸を含んでなる組成物を含んでなり、該キットがさらに該キットを使用するためのアプリケーターおよび使用説明書を含んでなる、上記キット。
- 組成物が約4.0g/LのTDPA、約0.9g/Lのアジ化ナトリウム、約40ppmのProClin(商標)を含んでなり、そしてさらに約pH7.4のHEPESバッファーを含んでなり、ここで該組成物のpHが約pH7.2〜7.6の範囲である、請求項31に記載のキット。
- 請求項31に記載のキットであって、
a)約10mg/dLの総コレステロール、約5mg/dLのHDL、約0mg/dLのトリグリセリド、約5mg/dLのLDL、約15.6mg/dLのAPO−A、および約3.3mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
b)約200mg/dLの総コレステロール、約37.5mg/dLのHDL、約250mg/dLのトリグリセリド、約162.5mg/dLのLDL、約117.2mg/dLのAPO−A、および約106.9mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
c)約400mg/dLの総コレステロール、約115mg/dLのHDL、約500mg/dLのトリグリセリド、約285mg/dLのLDL、約359.4mg/dLのAPO−A、および約187.5mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
d)約600mg/dLの総コレステロール、約177.5mg/dLのHDL、約75
0mg/dLのトリグリセリド、約422.5mg/dLのLDL、約554.7mg/dLのAPO−A、および約287.0mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;および
e)約800mg/dLの総コレステロール、約200mg/dLのHDL、約1000mg/dLのトリグリセリド、約600mg/dLのLDL、約625mg/dLのAPO−A、および約394.7mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物
からなる群から選択される少なくとも1つの組成物を含んでなる、上記キット。 - 請求項31に記載のキットであって、
a)約0mg/dLの総コレステロール、約0mg/dLのHDL、約0mg/dLのトリグリセリド、約0mg/dLのLDL、約0mg/dLのAPO−A、および約0mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;および
b)約200mg/dLの総コレステロール、約60mg/dLのHDL、約250mg/dLのトリグリセリド、約140mg/dLのLDL、約188mg/dLのAPO−A、および約92mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
からなる群から選択される少なくとも1つの組成物を含んでなる、上記キット。 - 請求項31に記載のキットであって、
a)約100mg/dLの総コレステロール、約20mg/dLのHDL、約90mg/dLのトリグリセリド、約80mg/dLのLDL、約63mg/dLのAPO−A、および約53mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
b)約250mg/dLの総コレステロール、約50mg/dLのHDL、約150mg/dLのトリグリセリド、約200mg/dLのLDL、約156mg/dLのAPO−A、および約132mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;および
c)約500mg/dLの総コレステロール、約100mg/dLのHDL、約250mg/dLのトリグリセリド、約400mg/dLのLDL、約313mg/dLのAPO−A、および約263mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
からなる群から選択される少なくとも1つの組成物を含んでなる、上記キット。 - 請求項31に記載のキットであって、
a)約100mg/dLの総コレステロール、約25mg/dLのHDL、約50mg/dLのトリグリセリド、約75mg/dLのLDL、約78mg/dLのAPO−A、および約49mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
b)約275mg/dLの総コレステロール、約48.75mg/dLのHDL、約287.5mg/dLのトリグリセリド、約226.25mg/dLのLDL、約152.25mg/dLのAPO−A、および約150mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
c)約450mg/dLの総コレステロール、約72.5mg/dLのHDL、約525mg/dLのトリグリセリド、約377.5mg/dLのLDL、約226.5mg/dLのAPO−A、および約251mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;
d)約625mg/dLの総コレステロール、約96.25mg/dLのHDL、約762.5mg/dLのトリグリセリド、約528.75mg/dLのLDL、約300.75mg/dLのAPO−A、および約352mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;および
e)約800mg/dLの総コレステロール、約120mg/dLのHDL、約1000mg/dLのトリグリセリド、約680mg/dLのLDL、約375mg/dLのAPO−A、および約453mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物
からなる群から選択される少なくとも1つの組成物を含んでなる、上記キット。 - 請求項31に記載のキットであって、
a)約0mg/dLの総コレステロール、約0mg/dLのHDL、約0mg/dLのトリグリセリド、約0mg/dLのLDL、約0mg/dLのAPO−A、および約0mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;および
b)約240mg/dLより高い総コレステロール、約35mg/dL未満のHDL、約100mg/dLのトリグリセリド、約190mg/dLより高いLDL、約120mg/dLより高いAPO−A、および約120mg/dL未満のAPO−Bを含んでなる組成物;
からなる群から選択される少なくとも1つの組成物を含んでなる、上記キット。 - 請求項31に記載のキットであって、
a)約0mg/dLの総コレステロール、約0mg/dLのHDL、約100mg/dLのトリグリセリド、約0mg/dLのLDL、約0mg/dLのAPO−A、および約0mg/dLのAPO−Bを含んでなる組成物;および
b)約240mg/dLより高い総コレステロール、約45mg/dL未満のHDL、約100mg/dLのトリグリセリド、約190mg/dLより高いLDL、約120mg/dLより高いAPO−A、および約120mg/dL未満のAPO−Bを含んでなる組成物;
からなる群から選択される少なくとも1つの組成物を含んでなる、上記キット。
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