JPH08308028A - 電動式運搬車 - Google Patents

電動式運搬車

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JPH08308028A
JPH08308028A JP7135740A JP13574095A JPH08308028A JP H08308028 A JPH08308028 A JP H08308028A JP 7135740 A JP7135740 A JP 7135740A JP 13574095 A JP13574095 A JP 13574095A JP H08308028 A JPH08308028 A JP H08308028A
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JP
Japan
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electric
transport vehicle
measuring device
handle lever
electric motor
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JP7135740A
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English (en)
Inventor
Sakae Nagamachi
栄 長町
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 荷物運搬用として有用で、登坂や斜面を横切
る等の走行も円滑に行うことができる電動式運搬車を提
供する。 【構成】 電動式運搬車の動輪駆動用の第1及び第2の
電動機と、電動式運搬車本体に左、右、前後方向に回動
可能に設けられた取っ手レバーの回動と連動して電気信
号を発生する手段とを備え、上記取っ手レバーの回動が
中立位置の領域にある場合には、前記各電動機を停止状
態とし、上記取っ手レバーが上記中立領域を越えて左、
右、前後方向に回動するときは、その回動量に比例して
前記第1及び第2の各電動機の正転又は逆転方向の回転
速度を増加するように構成した電動式運搬車において、
この電動式運搬車本体の前後方向の傾きを計測する前後
方向傾斜角計測器200と、この前後方向傾斜角計測器
200の出力を入力するマイクロコンピュータ等の演算
記憶処理手段(CPU)201を備えて構成した。な
お、上記電動式運搬車本体の左右方向の傾きを計測する
左右方向傾斜角計測器と、この左右方向傾斜角計測器の
出力を入力するCPUとを備えるのが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばゴルフ場や工場
等で使用する荷物運搬用手動カートを電動化した電動式
運搬車に関し、特に電動式運搬車が斜面を横切ったり、
また斜面を登坂する場合の斜面の傾斜角に比例して、補
助動力源としての電動機の駆動力を適正に制御すること
ができる電動式運搬車に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電動式運搬車としては図
10のブロック回路図に示すものが知られており、この
電動式運搬車の、例えば取っ手部分に設けられたON/
OFFスイッチSW1を手動で切り替え操作することに
より、前進用リレーF又は後進用リレーRが作動し、そ
れらのリレーによって前進用スイッチSWF又は後進用
スイッチSWRが夫々端子nから端子p側に切り替え投
入されるため、電動機Mの起動・停止及び前進・後進が
操作されていた。また、電動機Mの回転速度を調節する
ための手動式速度指令スイッチSWVがコントローラ1
に接続されていて、この速度指令スイッチSWVの操作
によって電動機Mの回転速度を調節することが可能であ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図10に示
す従来の電動式運搬車においては、電動機の起動・停止
及び前進・後進及び電動機の回転速度をすべて手動スイ
ッチによって作動していたため、次のような問題点があ
った。 (1)電動式運搬車の移動を操作者の意図通りに行うの
が困難である。 (2)また、斜面走行に対しても特別な制御をしていな
かったので、次のような問題点もあった。 動輪の駆動力を制御する電動機に対して、電動式運搬
車を斜面に沿って登坂・降坂するように平行に走行させ
る場合、最大電流値を平坦な路面に合わせておくと、上
り坂の場合に起動が遅くなり、一方、上り坂に最大電流
値を合わせておくと、平坦な路面での起動が強すぎる傾
向となる。 また、電動式運搬車を斜面に対して垂直方向に向けて
横切るように走行する場合は、右上がり斜面又は左上が
り斜面のいずれかの斜面の場合でも、電動式運搬車が走
行斜面に対して下方に曲がり易かった。 本発明は従来技術の上記課題(問題点)を解決し、操作
者の意図を十分に反映して円滑な動きができ、操作者の
要望に応えて必要な場所へ容易に走行可能な電動式運搬
車を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の電動式運搬車
は、上記課題を解決するために、当該電動式運搬車の動
輪駆動用の第1の電動機及び第2の電動機と、前記電動
式運搬車本体に設けられ左、右、前、後の各方向に対し
て所要角度回動可能に取り付けられた取っ手レバーと、
この取っ手レバーの回動操作と連動して速度制御用の電
気信号を発生する手段とを備え、上記取っ手レバーが中
立領域にある場合には前記の各電動機を停止状態とし、
上記取っ手レバーが上記中立領域を越えて左、右又は/
及び前、後方向に回動操作すると、その回動量に比例し
て前記第1及び第2の各電動機の正転又は逆転方向の回
転速度を増加し、左折又は右折方向の操向及び前進又は
後進方向の速度制御を夫々行うように構成した電動式運
搬車において、上記電動式運搬車本体の前後方向の傾き
を計測する前後方向傾斜角計測器と、この前後方向傾斜
角計測器の出力を入力するマイクロコンピュータ等の演
算記憶処理手段(以下CPUという)とを備え、上記前
後方向傾斜角計測器の傾斜角が水平又は所定の傾斜角の
範囲の場合には、上記電動式運搬車の駆動用電動機を通
常状態で制御し、上記前後方向傾斜角計測器の計測角が
進行方向に対して正又は負の所定値以上の傾斜角の場合
には、上記CPUによって演算して上記電動式運搬車の
駆動用電動機に与える最大電流値の値をその値に対応し
て増大させるように構成した。この場合、上記電動式運
搬車本体の左右方向の傾きを計測する左右方向傾斜角計
測器と、この左右方向傾斜計角測器の出力を入力するC
PUとを備え、上記左右方向傾斜角計測器の傾斜角に応
じて上記CPUから電動式運搬車の駆動用電動機への回
転数の指令値を制御し、先ず計測値が水平又は所定の傾
斜角の範囲の場合には、上記電動式運搬車の駆動用電動
機を通常状態で制御し、上記左右方向傾斜角計測器の計
測角が正又は負の所定値以上の傾斜角の場合には、上記
電動式運搬車の左右の動輪に駆動力を与える電動機をそ
の正負の状態に対応して加速する電動機を選択し、一方
の動輪を他方の動輪よりも加速するように構成すること
が望ましい。
【0005】
【作用】本発明によれば、電動式運搬車の進行方向に対
して前後方向の傾斜を計測する前後方向傾斜角計測器を
備えるようにし、上り坂において前後方向傾斜角計測器
の計測角に比例した最大電流値を設定するようにしたの
で、斜面走行の場合に動輪の駆動力を制御する電動機に
傾斜角に比例した最大電流値を与えて駆動力を制御する
ことができるので、上り坂でも円滑に電動式運搬車を操
作することができる。また、電動式運搬車を斜面に対し
て垂直方向に向けて横切るように走行する場合でも、電
動式運搬車に左右方向傾斜角計測器を備えて左右の傾き
を計測し、その傾斜角に比例して電動式運搬車の左右の
動輪の駆動力を制御するようにすれば、斜面を横切って
走行する場合でも電動式運搬車が下方に曲がることなく
所望の走行をすることができる。
【0006】
【実施例】先ず、本発明を説明する前に、本発明が適用
される電動式運搬車の基本構成について図8及び図9を
用いて説明する。図8及び図9は本発明を1人用のゴル
フバッグを運搬する場合に適用した電動式運搬車とその
制御構成の概略構成及び外観構成を示すもので、図8は
概略構成図、図9(A)及び(B)は夫々正面図及び側
面図、また図9(C)は車輪回りの機構を取り出して描
いた要部平面図、図9(D)は取っ手レバーと電気信号
の関係を示す特性図である。図8及び図9(A)及び
(B)において、100は本発明の電動式運搬車、10
2はゴルフバッグ、103はゴルフバッグ102を載せ
る荷台、104及び105は夫々動輪となる第1及び第
2の車輪、106はキャスタ等の従輪である。107は
取っ手レバーで、この取っ手レバー107は電動式運搬
車100本体の基部に設けられたジョイスティック機構
108に対して取り付けられ、この取っ手レバー107
を左、右、前、後の各方向に操作することにより電動式
運搬車100を取っ手レバー107の操作方向に車体を
向けて走行するように制御できるようになっている。な
お、ジョイスティック機構108は、図8に示したステ
アリング制御用の第1の可変抵抗器VR1と速度制御用
の第2の可変抵抗器VR2のほか、同図には図示しない
取っ手レバー107との連結機構等を備えている。10
9は無人走行用のガイドセンサ、110は前方障害物セ
ンサ、111は停止位置検出用センサで、この停止位置
検出用センサ111は、例えば磁気センサより成り先頭
車等の場合等、必要に応じて設けるようにすれば良い。
112は第1の車輪104の駆動用の第1の電動機(以
下第1のモータと称することがある。)、113は第2
の車輪105の駆動用の第2の電動機(以下第2のモー
タと称することがある。)、114及び115は夫々歯
車機構である。116及び117は夫々クラッチで、後
述するコントローラ118が故障したとき、手動で電動
式運搬車100を押したり又は引いたりして運搬する際
に、これらのクラッチ116、117で歯車機構11
4、115との連係を切り離すことができるようにした
ものである。118はコントローラで、このコントロー
ラ118には後述するステアリング制御回路128、モ
ータ制御指令発生器129等が内蔵されているが、これ
らの回路構成の詳細は図8を用いて後述する。なお、1
19はコントローラ118に対するバッテリー等の直流
電源である。
【0007】次に、本実施例の電動式運搬車(以下単に
運搬車という)100に、例えば1人用のゴルフクラブ
を載せてゴルファーがゴルフ場を駆動させる場合につい
て、図9を用いて説明する。この場合、当然、一緒にプ
レーする4人のゴルファーが夫々のゴルフバッグを載せ
て運搬するから合計4台の運搬車100が駆動されるこ
とになるが、簡単のため1台の運搬車の駆動制御の説明
で全体の運搬車の駆動制御を代表して説明することにす
る。また、運搬車100は有人操作するときは、取っ手
レバー107を押す方向で操作することも、取っ手レバ
ー107を引く方向で操作することも、どちらでも可能
であるが、ここでは、プレーするゴルファー(以下プレ
ーヤーという)はフェアウェイでは運搬車100の取っ
手レバー107を押すようにしてゴルフ場を移動する形
態をとった場合で説明する。先ず、図9(A)、(B)
に示すようにゴルフ場のハウスから自分が使用する運搬
車100と、自分のゴルフバッグ102を荷台103に
載せ、運搬車100をルート線に乗せ、有人・無人の切
替スイッチ(図示せず)を無人走行用端子に倒して、例
えば取っ手レバーを前に少し押すとこの信号を元に運搬
車100は、本日プレーする側のアウト又はインの第1
のスタート地点まで、ルート線に沿って無人走行する。
この場合、運搬車100が先頭のものの場合は、停止位
置検出用センサ(図示せず以下同じ)の作動により、ま
た、2台目以降の運搬車100の場合は前方障害物セン
サの作動により夫々スタート地点近傍の所定位置に停止
させるようにする。なお、この場合の無人走行は、図8
及び図9に示すように、取っ手レバー107にはプレー
ヤーの手は触れないから、取っ手レバー107は中立領
域Nにあり、ジョイスティック機構108の各可変抵抗
器VR1及びVR2からの信号はないが、各モータ112
及び113に対してはガイドセンサ109からの操向指
令信号に基づきコントローラ118から出される第1及
び第2の各モータ112、113の回転指令による操向
制御と、コントローラ118から出される一定駆動力の
速度指令によって、各モータ112、113は駆動され
て運搬車100を駆動するから、運搬車100はルート
線に沿って円滑に駆動されるものである。次に、スター
ト地点に運搬車100が到着すると、必要なクラブを取
り、第1打を打った後、今度は有人・無人の切替スイッ
チを有人操作用端子に倒して運搬車100をルート線か
ら外して走行することもできるし、そのまま次の停止点
まで無人走行を続けることもできる。プレーヤーが取っ
手レバー107を図9(B)のC方向に押すと、ジョイ
スティック機構108の第2の可変抵抗器VR2からの
前進方向の正の電気信号がコントローラ118に与えら
れ、同一レベルの正の駆動指令を出し、図9(D)で記
号Cで示す範囲において正の電気信号が発生して各モー
タ112、113は正転し、運搬車100はプレーヤー
の押す力に加えて加速され、取っ手レバー107の操作
方向である前方に走行する。次に、プレーヤーの打った
ゴルフボールの位置に到達したときには、プレーヤーが
取っ手レバー107から手を放すことにより、取っ手レ
バー107が自動的に中立領域Nとなるから、コントロ
ーラ118からの駆動力を失いモータ112、113は
停止し、従って、運搬車100は停止する。このように
して、プレーヤーは第2打、第3打のプレーを行う。ま
た、運搬車100が上り坂のコースに差し掛かったた
め、駆動力を増大させたい場合には、取っ手レバー10
7を持って大きく前方に倒すことにより、取っ手レバー
107の前方方向への回動量は自動的に増大する。即
ち、図9(D)の範囲Cにおける電気信号の値が正の方
向に大きくなり、従って各モータ112、113はコン
トローラ118の制御のもとで回転速度(駆動力)が増
大するから、運搬車100を急な上り坂でもプレーヤー
が上り坂を意識して取っ手レバー107を押す操作を行
うだけで自動的に運搬車100の電動駆動力が増大する
ので、プレーヤーの負担は低減される。
【0008】次に、ボールが木に当たって後方へ撥ねた
り、或いは、次のコースに行くルートの都合等のため
に、運搬車100を後方へ移動させる必要が生じた場合
には、プレーヤーが取っ手レバー107をD方向に引っ
張ることにより、コントローラ118からの信号によ
り、図9(D)に示すように電気信号出力は、範囲Dに
示すように負の値となり、各モータ112、113は逆
転し、運搬車100は後方に移動する。この場合も、運
搬車100を停止させたい場合には、プレーヤーが取っ
手レバー107から手を放すことにより取っ手レバー1
07は中立領域Nとなるから、各モータ112、113
は停止し、従って、運搬車100は停止する。また、こ
の運搬車100を取っ手レバー107を引っ張ることで
各モータ112、113を逆転させ、運搬車100を後
方に向かって駆動する場合にも、駆動力は取っ手レバー
107の回動量に比例して増大する点は、駆動力の方向
の相違を除けば、取っ手レバー107を押す場合と同様
である。このようにして1つのコースのプレーを終え
て、次のコースに向かう場合には、取っ手レバー107
をルート線のある、例えば右方向に倒して運搬車100
の車体を右方向に転換して運搬車100をルート線近傍
まで前進走行させた上、さらに、有人・無人の切替スイ
ッチ127を無人走行用端子127a側に切り替えて、
ルート線に沿って次のコースのスタート地点まで無人走
行させれば良い。以下同様にして各コースでの運搬車1
00の駆動操作を行い、プレー終了後にはゴルフ場のハ
ウスの所定の場所に運搬車100を戻すことになる。
【0009】第1実施例:本実施例は上記の電動式運搬
車が斜面に正対し登坂走行する問題点を改善するように
したもので、以下、図1乃至図4を用いて説明する。図
1(A)、(B)は夫々本実施例の電動式運搬車が斜面
を上る場合の電動式運搬車の側面図、図2(A)は本発
明で用いる前後方向傾斜角計測器による計測角と電圧の
関係図、図2(B)はそのときの電動機に与える駆動力
の前後方向傾斜角計測器の検出出力による電圧と最大電
流値の関係を示す特性図、図3はその最大電流値を制御
する制御回路の接続図、図4は本発明で用いる前後方向
傾斜角計測計の概略構成図である。図1(A)、(B)
において、図10と同等の構成については同一の符号を
付し、その説明を省略する。同図(A)及び(B)は夫
々取っ手レバー107を矢印A方向に引くことによりZ
方向に登坂する場合及び取っ手レバー107を矢印B方
向に押すことにより矢印Z方向に登坂する場合の各側面
図を示している。このとき、電動式運搬車100に対し
て取っ手レバー107側を後ろ、その逆を前とすると、
電動式運搬車100に内蔵される前後方向傾斜角計測器
(図1には図示せず)は、同図(A)の場合は前下がり
の状態にある電動式運搬車100を引いて上り坂を走行
するようになり、同図(B)の場合は前上がりの状態に
ある電動式運搬車100を押して上り坂を走行するよう
になる。そのときの前後方向傾斜角計測器の出力と電圧
の関係は図2(A)のようになっている。図2(A)に
おいて、縦軸は電圧を示し、横軸は前後方向傾斜角計測
器により計測した前後方向傾斜角度を示す。同図のマイ
ナス(−)領域は電動式運搬車2が前下がりの状態の場
合を示し、プラス(+)領域は電動式運搬車100が前
上がりの状態の場合を示す。また、このときの電圧と動
輪を駆動する電動機に与える最大電流の値を図2(B)
のようにする。図2(B)において、縦軸は電動機に与
える最大電流値を示し、横軸は前後方向傾斜角計測器の
検出出力による電圧を示す。同図を見てわかるように、
上り坂を前下がりに取っ手レバー107を引っ張って電
動式運搬車100を走行させる場合、また、上り坂を前
上がりに取っ手レバー107を押して電動式運搬車2を
走行させる場合共に、電動機に与える最大電流値を増加
させるものであり、上り坂を走行する場合に電動式運搬
車100のパワーが増して平坦なときの路面と同じ速度
で走行できる。また、図3は本実施例の主要構成となる
前後方向傾斜角計測器に組み合わせて構成される電動式
運搬車の補助制御装置の構成を示したものである。同図
において、200は前後方向傾斜角計測器、201はマ
イクロコンピュータ等の演算記憶処理手段(以下、CP
Uという)で、前後方向傾斜角計測器200からの出力
端子205を介してCPU201に入力される。なお、
CPU201内にはA/D変換器も備えられている。R
1及びR2は抵抗、Cはコンデンサである。また、Pは電
動式運搬車100の動輪駆動用の電動機への入力線であ
る。従って、前後方向傾斜角計測器200は電動式運搬
車100が上り坂を運行するときは、この前後方向の傾
斜角を検出して、図2(B)に示す出力をCPU201
に与えるから、CPU201を経て端子Pから出力され
るパルス幅で電動機に送る最大電流値を変化させ、上り
坂を上る場合でも速度を落とさない適正な最大電流値と
することができる。なお、上記機能を行う前後方向傾斜
角計測器200としては、例えば図4に示すような構成
のものを用いれば良い。同図において、202は振り子
で、この振り子202は可変抵抗器203の摺動子20
3aと連結されると共に軸Jに回転可能に支承される。
204は電圧端子、205は出力端子である。従って、
振り子202の回動量に応じて可変抵抗器203の抵抗
値が変化し、出力端子205の出力電圧が変化するよう
になっている。
【0010】第2実施例:本実施例は電動車運搬車が斜
面を横切って走行する場合の問題点を改善したもので、
以下図5乃至図7を用いて説明する。先ず、図5乃至図
7により本実施例を一人用のゴルフバックを運搬する場
合に適用した場合を示す。図5(A)、(B)は夫々電
動式運搬車が斜面に対して垂直に、即ち、斜面を横切る
ように走行する場合の電動式運搬車の正面図、図6
(A)は本発明で用いる左右方向傾斜角計測器の検出出
力と電圧の関係図、図6(B)はそのときの左右の動輪
に与える駆動力の左右方向傾斜角計測器の検出出力によ
る電圧と回転数の関係を示す特性図、図18はその左右
の動輪の駆動力を制御する補助制御装置の構成を示す接
続図である。図5(A)、(B)において、図9(A)
と同等の構成については同一の符号を付し、その説明を
省略する。図5(A)は電動式運搬車100の取っ手レ
バー107を押して右上がりの斜面を横切って走行する
場合の外観正面図を示し、同図(B)は電動式運搬車1
00の取っ手レバー107を押して左上がりの斜面を横
切って走行する場合の外観正面図を示す。同図(A)、
(B)において、電動式運搬車100の本体部には、電
動式運搬車100の左右方向の傾きを計測する左右方向
傾斜角計測器(図示せず)が内蔵されている。なお、左
右方向傾斜角計測器は、図4に示した前後方向傾斜角計
測器200と同等の構成のものを用い、電動式運搬車1
00の左右方向の傾斜を電気的に検出させるものであ
る。このように構成される左右方向傾斜角計測器の出力
と電圧の関係は図6(A)のようになっている。図6
(A)において、縦軸は電圧を示し、横軸は左右方向傾
斜角計測器の計測角を示す。同図の右側の領域は電動式
運搬車100の取っ手レバー107を押して前進すると
き右上がりの斜面を走行する場合を示し、同図の左側の
領域は電動式運搬車100の取っ手レバー107を押し
て前進するとき左上がりの斜面を走行する場合を示す。
また、このときの電圧と左右の動輪に駆動力を与える電
動機の回転数を図6(B)のようにする。即ち、図6
(B)において、縦軸は電動機の回転数を示し、横軸は
左右方向傾斜角計測器の検出出力による電圧を示す。同
図U1領域では、動輪105の電動機の回転数を動輪1
04の電動機の回転数よりも大に、またU2領域では、
動輪105及び104の電動機の回転数を同一となるよ
うにし、U3領域では、動輪105の電動機の回転数を
動輪104の電動機の回転数より小となるように制御す
ることを意味する。このような制御を行う具体的な補助
制御装置としては、図7に示すような構成が考えられ
る。同図において、206はマイクロコンピュータ等の
演算記憶処理装置(以下、CPUという)、207は左
右方向傾斜角計測器、208は左右方向傾斜角計測器2
07の出力端子である。なお、CPU206にはA/D
変換器が内蔵されているものとする。P2及びP3は夫々
左右の動輪105及び104の駆動用の各電動機に対す
る回転指令を与える入力端子であり、CPU206によ
り夫々別々のパルス状の出力指令が供給される。従っ
て、図6(B)の左側U1領域のような傾斜角による回
転数指令がCPU206に送られ、CPU206でこれ
がデジタル信号に換算され、入力線P2及び入力線P3
示したような入力線P2の方が入力線P3よりも出力パル
ス幅が広い信号回転指令を出力する。従って、動輪10
5の回転数を動輪104の回転数より多くなるように制
御して、斜面に対して下方に曲がらないように電動式運
搬車100を走行させることができる。上記第1及び第
2の各実施例では、上り坂を上る場合の電動式運搬車1
00の制御と、進行方向に対して左右方向に傾きがある
場合の電動式運搬車100の制御の2つを別々に示した
が、前後方向傾斜角計測器及び左右方向傾斜角計測器を
1台の電動式運搬車に設置し、各CPU201及び20
6をまとめて1つのCPUで制御するようにし、電動式
運搬車を走行させることも可能であり、図3と図7の各
補助制御装置を1つにまとめて構成することが望まし
く、このように構成した場合には、上記2つの各実施例
で示した効果を有することは勿論である。また、それに
よって、ゴルフ場等の起伏の多い場所において最も効果
を発揮する。
【0011】
【発明の効果】本発明の電動式運搬車は上記のように構
成されるから、次のような優れた効果を有する。 第1実施例のようにすれば、上り坂を走行するとき、
その傾斜角によって電動機に与える最大電流値を増加さ
せることができるので、電動式運搬車が上り坂でも通常
の平坦な路面と同様の操作で円滑に起動できる。 また、第2実施例のように構成すれば、電動式運搬車
を斜面に垂直方向に向けて横切るように走行する場合
も、従来のように斜面に対して下方に曲がることがなく
なった。 従って、上り坂や斜面のある路面でも電動式運搬車を
操作者の意図に対応して円滑に操作することができるよ
うになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(A)は本発明の第1実施例が適用され
る、電動式運搬車を引っ張って斜面を上る場合の側面
図、同図(B)は電動式運搬車を押して斜面を上る場合
の側面図である。
【図2】同図(A)は本発明の第1実施例に使用する前
後方向傾斜角計測器の検出出力と電圧の関係を示す特性
図、同図(B)は前後方向傾斜角計測器の検出出力によ
る電圧と最大電流値の関係を示す特性図である。
【図3】本発明の第1実施例を構成する動輪の電動機へ
与える最大電流値を制御する補助制御装置の構成も示す
接続図である。
【図4】本発明の第1実施例で使用され、また第2実施
例にも適用可能な前後方向傾斜角計測器の概略構成図で
ある。
【図5】本発明の第2実施例が適用される電動式運搬車
を示すもので、同図(A)は電動式運搬車を押して右上
がりの斜面を走行する場合の正面図、同図(B)は電動
式運搬車を押して左上がりの斜面を走行する場合の正面
図である。
【図6】本発明の第2実施例の作用を説明する図で、同
図(A)は左右方向傾斜角計測器の検出出力と電圧の関
係を示す特性図、同図(B)は左右方向傾斜角計測器の
検出出力による電圧と最大電流値の関係を示す特性図で
ある。
【図7】本発明の第2実施例を構成する左右の動輪に与
える回転数を制御する補助制御装置の構成も示す接続図
である。
【図8】本発明の各実施例が適用される電動式運搬車の
要部と、その制御回路の概略構成を示す接続図である。
【図9】同図(A)及び(B)は夫々本発明の各実施例
としての電動式運搬車の外観構成を示す正面図及び側面
図、同図(C)は車輪回りの機構を取り出して描いた要
部平面図、同図(D)は取っ手レバーと電気信号の関係
を示す特性図である。
【図10】従来の電動式運搬車の電気回路を示す回路ブ
ロック図である。
【符号の説明】
100:電動式運搬車 104、105:車輪(動輪) 107:取っ手レバー 108:ジョイスティック機構 109:ガイドセンサ 110:前方障害物センサ 112:第1の電動機(第1のモータ) 113:第2の電動機(第2のモータ) 118:コントローラ 200:前後方向傾斜角計測器 201:演算記憶処理手段(CPU) 206:演算記憶処理手段(CPU) 207:左右方向傾斜角計測器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01B 7/30 G05G 9/047 G05G 9/047 B62B 3/00 G

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 当該電動式運搬車の動輪駆動用の第1の
    電動機及び第2の電動機と、前記電動式運搬車本体に設
    けられ左、右、前、後の各方向に対して所要角度回動可
    能に取り付けられた取っ手レバーと、この取っ手レバー
    の回動操作と連動して速度制御用の電気信号を発生する
    手段とを備え、上記取っ手レバーが中立領域にある場合
    には前記の各電動機を停止状態とし、上記取っ手レバー
    が上記中立領域を越えて左、右又は/及び前、後方向に
    回動操作すると、その回動量に比例して前記第1及び第
    2の各電動機の正転又は逆転方向の回転速度を増加し、
    左折又は右折方向の操向及び前進又は後進方向の速度制
    御を夫々行うようにした電動式運搬車において、上記電
    動式運搬車本体の前後方向の傾きを計測する前後方向傾
    斜角計測器と、この前後方向傾斜角計測器の出力を入力
    するマイクロコンピュータ等の演算記憶処理手段(以下
    CPUという)とを備え、上記前後方向傾斜角計測器の
    傾斜角が水平又は所定の傾斜角の範囲の場合には、上記
    電動式運搬車の駆動用電動機を通常状態で制御し、上記
    前後方向傾斜角計測器の計測角が進行方向に対して正又
    は負の所定値以上の傾斜角の場合には、上記CPUによ
    って演算して上記電動式運搬車の駆動用電動機に与える
    最大電流値の値をその値に対応して増大させるようにし
    たことを特徴とする電動式運搬車。
  2. 【請求項2】 当該電動式運搬車の動輪駆動用の第1の
    電動機及び第2の電動機と、前記電動式運搬車本体に設
    けられ左、右、前、後の各方向に対して所要角度回動可
    能に取り付けられた取っ手レバーと、この取っ手レバー
    の回動操作と連動して速度制御用の電気信号を発生する
    手段とを備え、上記取っ手レバーが中立領域にある場合
    には前記の各電動機を停止状態とし、上記取っ手レバー
    が上記中立領域を越えて左、右又は/及び前、後方向に
    回動操作すると、その回動量に比例して前記第1及び第
    2の各電動機の正転又は逆転方向の回転速度を増加し、
    左折又は右折方向の操向及び前進又は後進方向の速度制
    御を夫々行うようにした電動式運搬車において、上記電
    動式運搬車本体の左右方向の傾きを計測する左右方向傾
    斜角計測器と、この左右方向傾斜角計測器の出力を入力
    するCPUとを備え、上記左右方向傾斜角計測器の傾斜
    角に応じて上記CPUから電動式運搬車の駆動用電動機
    への回転数の指令値を制御し、先ず計測値が水平又は所
    定の傾斜角の範囲の場合には、上記電動式運搬車の駆動
    用電動機を通常状態で制御し、上記左右方向傾斜角計測
    器の計測角が正又は負の所定値以上の傾斜角の場合に
    は、上記電動式運搬車の左右の動輪に駆動力を与える電
    動機をその正負の状態に対応して加速する電動機を選択
    し、一方の動輪を他方の動輪よりも加速するようにした
    ことを特徴とする電動式運搬車。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004136818A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Fuji Heavy Ind Ltd 圧力分布パターンによる駆動制御装置
JP2013226387A (ja) * 2012-03-26 2013-11-07 Aisin Seiki Co Ltd パーソナルビークル制御装置
KR200477052Y1 (ko) * 2013-08-14 2015-05-04 조일훈 카트 운반용 전동장치
WO2015186412A1 (ja) * 2014-06-02 2015-12-10 株式会社村田製作所 移動体

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