JPH08302520A - レーヨンフィラメント糸、その製造方法及び麻調織物 - Google Patents

レーヨンフィラメント糸、その製造方法及び麻調織物

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JPH08302520A
JPH08302520A JP7110577A JP11057795A JPH08302520A JP H08302520 A JPH08302520 A JP H08302520A JP 7110577 A JP7110577 A JP 7110577A JP 11057795 A JP11057795 A JP 11057795A JP H08302520 A JPH08302520 A JP H08302520A
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JP
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spinning
yarn
denier
section
ratio
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JP7110577A
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English (en)
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Naoki Tanimoto
直樹 谷本
Eiji Iwasa
英治 岩佐
Shinichi Ono
伸一 大野
Hitoshi Kimura
整 木村
Junji Okita
順二 大北
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常の丸断面に近い断面形状を有している単
繊維繊度10デニール以上のレーヨンフィラメント糸と
該フィラメント糸の安定な製造方法を提供することであ
り、また、単糸が太いレーヨンフィラメント糸からなる
オーガンジー調の織物を提供する。 【構成】 ドラフト率(D率)を0.75以上とする場
合は、紡糸ノズル孔の偏平度が3以下である紡糸ノズル
を用い、D率を0.75未満とする場合は、紡糸ノズル
孔の偏平度が3〜15である紡糸ノズルを用い、紡糸速
度70m/分以下で紡糸することにより得られる単繊維
繊度が10デニール以上でトータル繊度が30〜120
デニールであるレーヨンフィラメント糸と該フィラメン
ト糸からなる麻調織物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋸歯状の丸断面を有す
る単繊維繊度の太いレーヨンフィラメント糸の製造方法
に関するものであり、更には、糸に強撚を施さずに製織
してもオーガンジーなど麻調の風合いを呈するローカウ
ントレーヨンフィラメント糸織物に関する。
【0002】
【従来の技術】本来、オーガンジーは、平組織などの目
の透いた手触りの硬い薄地の織物である。その為に、従
来はポリエステル繊維やナイロン繊維に強撚を施した
り、超薄地のオーガンジーなどは、分繊したモノフィラ
メントやローカウント糸などを組み合わせて用いるな
ど、大変な手間と費用を掛けていた。また、これらに用
いる糸条は、強撚に耐えうるタフネスが要求されたり、
ローカウントという特殊な糸条であった。そのため、根
本的にタフネスが弱くローカウント糸の紡糸がむづかし
いといわれているレーヨン糸でかかるオーガンジー調の
織物を作成することは困難であった。一時、シルクオー
ガンジーとして、絹の布に特殊な糊付けを施し使用され
た時期もあったが、これも手間がかかり、その後、ベン
ベルグオーガンジーとして糊付、撚糸、製織、樹脂加工
という非常に多工程を経る造り方をした時期もあった
が、いずれも最近はあまり見られない。また、最近の大
半を占める合成繊維からなるこれらの織物は、吸湿性が
低く静電気を帯びやすい。特に、白むくの好まれるブラ
ダイダルオーガンジードレスなどでは、静電気による吸
塵から汚れ易いなどのトラブルもある。
【0003】レーヨンフィラメントの単糸極太糸やロー
カウント糸としては、従来300デニール/10フィラ
メントや300デニール/30フィラメントなど組紐や
特殊な用途に使用されているが、いずれもトータル繊度
が太く、断面は偏平やリボン状である。というのは、単
糸が太いレーヨン糸は通常の製造法では丸に近い鋸歯状
の断面糸はつくりにくく、丸断面孔ノズルを用いても偏
平断面となってしまうからである。尚、ここで鋸歯状の
断面とは、通常ビスコースレーヨンの紡糸において、繊
維断面周縁に形成される凹凸形状をいう。普通銘柄の場
合、断面が偏平やリボン状である方がザラミ感があり、
どちらかと言えば麻風合いに近い手触りを示すが、単糸
が極く太い場合は、布地としてヘタリ感が強くふくらみ
のある風合いが得難い傾向となる。また、紡糸の際、お
よそ75デニール以下の糸条ではたとえ紡糸ができて
も、断面が偏平であると、製糸途中や巻き取りに於い
て、糸の屈折や屈曲摩耗の弱さから断糸することが多く
生産性が低い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、単糸
が太いにもかかわらず、断面形状が偏平とならず通常の
丸断面に近い断面形状を有しているレーヨンフィラメン
ト糸と該フィラメント糸の安定な製造方法を提供するこ
とであり、また、単糸が太いレーヨンフィラメント糸か
らなるオーガンジー調の織物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために、レーヨンフィラメントの断面形状、
単繊維繊度、糸条としてのトータル繊度、紡糸ノズル形
状、ドラフト率、紡糸速度等の紡糸条件という多面的な
方向から検討を重ねた結果、本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、繊維断面の偏平度が
3以下であり単繊維繊度が10デニール以上であるレー
ヨンフィラメントからなりトータル繊度が30〜120
デニールである織物用レーヨンフィラメント糸であり、
また、単繊維繊度が10デニール以上のレーヨンフィラ
メント糸を紡糸するに際し、下記式(I)に示すドラフ
ト率(D率)を0.75以上とする場合は、紡糸ノズル
孔の偏平度が3以下である紡糸ノズルを用い、D率を
0.75未満とする場合は、紡糸ノズル孔の偏平度が3
〜15である紡糸ノズルを用い、紡糸速度70m/分以
下で紡糸することを特徴とするレーヨンフィラメント糸
の製造方法である。
【0007】
【数2】
【0008】さらにまた、本発明は、単繊維繊度が10
デニール以上のレーヨンフィラメントからなりトータル
繊度が30〜120デニールであるレーヨンフィラメン
ト糸が無撚状態または500回/m以下の甘撚を与えら
れた状態で経糸又は緯糸の少なくとも一部に含まれてい
る麻調織物であり、特に好ましくは、レーヨンフィラメ
ントの繊維断面が偏平度3以下である麻調織物である。
【0009】本発明においては、上記のような特定のレ
ーヨンフィラメント糸を使用すれば、強撚を施すことな
く、従来では得られなかったレーヨン素材による清涼感
及びふくらみがあり、かつ帯電トラブルもなく、落ち着
いた深い色調のある麻調織物が得られる点に特徴を有す
る。本発明の、丸に近い鋸歯状の断面を持つローカウン
トレーヨンフィラメント糸は、単繊維繊度が10デニー
ル以上でなければならない。単繊維繊度が10デニール
未満では風合い手触りが軟らかくなる。また、紡糸ノズ
ル孔形状、紡糸ドラフト率及び紡糸速度の相互関係によ
って、紡糸、製糸性が異なり、得られるレーヨンフィラ
メントの断面形状も微妙に変化する。以下に、ノズル孔
形状、ドラフト率(D率)、引張速度等がレーヨンフィ
ラメントの断面形状に与える影響について述べる。
【0010】1)丸断面紡糸ノズルを用いる場合 D率<0.75の場合(紡糸ノズル孔径がより小さ
く、吐出量がより多く、単繊維繊度がおよそ20デニー
ル以上になる方向)では、如何なる紡糸条件を取ろうと
も糸条の断面は偏平となる。この理由については、原液
ビスコースが紡糸ノズルから吐出され、凝固再生浴に入
ってからの凝固、中和、再生のバランスが崩れ急激な脱
水などにより偏平化するのか、不十分な凝固再生糸条が
ガイドやローラーとの接触により押し潰されるため偏平
化するとも考えられる。しかし、同条件下で、後に述べ
る偏平断面形状の紡糸ノズル孔を用いた場合は逆に丸断
面に近い糸条が得られることから、後者とは考えにく
い。
【0011】D率>0.75の場合(紡糸ノズル孔径
がより大きく、吐出量がより少なく、単繊維繊度がおよ
そ20デニール以下になる方向)では、紡糸速度を70
m/分以下にすると、得られる糸条の断面は丸に近いも
のとなる。(紡糸ノズル孔の断面形状に近い断面形状糸
となる。)しかし、紡糸速度が70m/分以上では、得
られる糸条の断面は偏平化する。この理由については、
吐出量の減少と紡糸速度の低下とにより、凝固、中和、
再生、脱水の進行がビスコース原液の吐出形状が保たれ
たまま進む結果、紡糸ノズル形状に近い断面を持つ糸条
が得られるものと思われる。これは普通の一般的な紡糸
状況に通じる。
【0012】一方、単繊維繊度が10デニール未満と
本発明の範囲外である場合、即ち、ノルマル銘柄(単糸
1.5〜5デニール)に近付くと、紡糸速度を70m/
分以上としても紡糸ノズル孔形状に忠実な断面の糸条と
なる。換言すれば、D率が1〜2の範囲が、一般的な1
00m/分前後の速度の紡糸適性条件と言える。
【0013】2)偏平断面孔紡糸ノズルを用いた場合 D率<0.75の場合(紡糸ノズル孔径がより小さ
く、吐出量がより多く、単繊維繊度がおよそ20デニー
ル以上になる方向)では、紡糸速度を70m/分以下の
低速にすると、得られる糸条の断面は丸に近いものとな
る。70m/分を越える紡速では得られる糸条の断面は
偏平化する。この理由については、ノズル孔出口でのバ
ルーニング化と共に流状粘性下での表面張力による円形
化とビスコースが凝固再生液と接触する周囲的長さが円
形より長くなり、凝固、中和、再生、脱水の速度とのバ
ランスから糸条の断面の円形化をもたらすのではないか
と考えられる。(例えば、長径が10で短径が1である
偏平度10の偏平断面ノズル孔の周囲の長さは、同じ面
積の円断面ノズル孔の円周の約2倍となる。)
【0014】D率>0.75の場合(紡糸ノズル孔径
がより大きく、吐出量がより少なく、単繊維繊度がおよ
そ20デニール以下になる方向)では、如何なる紡糸条
件を取ろうとも得られる糸条の断面は偏平となる。この
理由及び単繊維繊度が細デニール化する現象について
は、既に述べた丸ノズル使用の際と同じと考えられる。
【0015】これら10デニール以上で丸に近い鋸歯状
断面糸を得るための紡糸条件を整理すると、 a)単繊維繊度が10〜20デニールの糸条を得るため
には、丸断面ノズルを用い、ドラフト率を0.75以上
として紡糸する必要がある。 b)単繊維繊度が20デニール以上の糸条を得るために
は、偏平断面ノズルを使用し、ドラフト率を0.75以
下として紡糸する必要がある。同時に、より早く凝固再
生を行わせる為に、浸積長を長くしたり凝固再生浴温度
を高めにするのが好ましいが、紡糸速度の影響が非常に
大きい。凝固再生浴温度については、およそ50℃前後
が用いられ、特殊な銘柄として60℃前後も用いられる
が、本発明においては可及的高い方が望ましい。しかし
ながら、65℃以上となると水分やガスの蒸発の為、浴
組成の安定性や環境問題が大きくなるので55℃以上、
65℃以下が好ましい。本発明においては、上記ドラフ
ト率と紡糸ノズル断面の偏平度と70m/分以下なる低
速紡糸速度が必要であり、これらの条件の組み合わせに
よって、通常の紡糸で得られるような丸断面に近い鋸歯
状の断面を持つ太デニール単糸糸条が得られる。
【0016】尚、D率<0.75の場合に用いるべき偏
平断面紡糸ノズルの偏平度が3未満では丸断面ノズルと
同等の結果となり、15を越えると如何なる条件を採用
しても得られる糸条が偏平化すると共に、ノズル孔詰ま
りや分糸化など紡糸、製糸性が低下する。特に、4〜1
2程度が好ましい。得られる糸条の断面形状は、可及的
円形または四角形に近いものが好ましく、偏平度が3を
越えると、そこそこの麻調風合いは得られるがへたり感
が感じられ、2以下がより好ましい。また、糸条の単繊
維繊度が10デニール未満では、麻調の風合いを得る為
に500回/mを越える強撚が必要となり、コスト高と
なるだけでなく生地の硬化感と痩せ感が生じる。逆に、
30デニールを越えると紡糸が凝固再生不足で困難とな
る。また、糸条のトータル繊度が、30デニール未満で
は紡糸、巻き取りなど製糸性が困難であり、120デニ
ールを越えると、織物が分厚くなりしなやかさの乏しい
ものとなる。特に好ましいのは、50デニールから10
0デニールの範囲である。さらに、本発明のレーヨンフ
ィラメント糸のフィラメント数は、上記の単繊維繊度と
トータル繊度との関係から規定されるフィラメント数が
採用できるが、好ましくは2〜12フィラメントが好適
なフィラメント数である。
【0017】本発明糸条を主に用いるオーガンジーを主
体とする麻調織物は、最近ブライダル用ウエディング.
ドレスなどに使用され、ホワイトやシルバー色が大半で
あったが、カラー展開によりフォーマル用も増え、更
に、婦人アウターへの部分使いや子供服など、まだ量は
少ないが用途は広い。織組織としては、目の粗い平組織
が主流で、目の透いた硬い手触りの織物であり、今後、
本発明によるレーヨンフィラメントローカウント糸とポ
リエステル繊維との交織などを目標に、レーヨン糸の特
徴を生かし、静電気の発生や汚れトラブルなどがなく、
深い色調や清涼感のある麻調織物を得ることができる。
【0018】
【実施例】
実施例1 常法により作成したセルロース濃度8.0%、アルカリ
濃度6.0%のセミダル.ビスコースを用い、丸断面紡
糸ノズル孔(孔径140ミクロン×4ホール:偏平度=
1)から4.99〜12.5cc/分の吐出量、浸積長
200mmにて凝固再生浴(H2 SO4 :130g/
l、ZnSO4 :20g/l、Na2 SO4 :250g
/l、温度:60℃)へ吐出し、60デニールの糸条を
得るべく15%の延伸率、紡糸速度40〜100m/分
の連続紡糸精練方式により製糸を行った。これら4条件
の糸条は、いずれも単繊維繊度15デニール、紡糸ドラ
フトD率=0.86である。これらの4条件での紡糸
性、巻き取りなどの製糸性及び得られた糸条の断面偏平
度の結果を表1に示した。
【0019】
【表1】
【0020】70m/分以下の紡糸速度では、紡糸立ち
上がり、巻き取り調子共に良好であり、糸条の断面が四
角に近い鋸歯状であったのに対し、70m/分以上で
は、徐々に製糸性が悪くなると共に、得られた糸条の断
面は偏平であった。次に、紡糸速度60m/分にて得ら
れた糸条について織物評価を実施した。経糸としてポリ
エステル延伸糸から成る分繊糸20デニールのモノフィ
ラメントを56本/インチの密度にて、緯糸として上記
レーヨンフィラメント糸に300回/mの加撚を施した
糸条を46本/インチの密度にて織り込み、平組織のオ
ーガンジー調織物を作成した。得られた織物は、硬さも
ほどほどあり、ふくらみも良く、手触り風合いも良好な
ものであった。更に、同組織のポリエステル繊維から成
る織物と比較したところ、絹様の自然な光沢と清涼感が
あり、帯電圧も半分の数値を示した。
【0021】実施例2 紡糸ノズルを140ミクロン×2ホールとすること以外
は実施例1と同じ条件にて糸条を得た。いずれも単繊維
繊度は30デニールであり、紡糸ドラフトD率=0.4
3である。結果を表2に示した。
【0022】
【表2】
【0023】紡糸速度が低速から高速になるにしたがっ
て紡糸性が低下し、100m/分では糸条採取が不可能
であった。また、得られた糸条の断面は40m/分で若
干偏平度は小さいが、いずれも偏平であった。このうち
の紡糸速度60m/分にて得られた糸条について実施例
1と同組織で織物評価を実施した。得られた織物は、若
干硬く、ふくらみも少ないが、一応のオーガンジー調織
物となっていた。
【0024】実施例3 紡糸ノズルとして、偏平度(長径/短径)=10の偏平
ノズル(4ホール)を用いること以外は、実施例1と同
じ条件にて糸条を得た。これらはいずれも単繊維繊度が
15デニールであり、紡糸ドラフトD率=1.16であ
る。結果を表3に示した。
【0025】
【表3】
【0026】得られた糸条はいずれも断面が偏平であ
り、70m/分以上の紡糸速度では製糸性も低下する。
このうちの60m/分にて得られた糸条について実施例
1と同組織で織物評価を実施した。得られた織物は、若
干軟らかく、ふくらみも少ないが、一応のオーガンジー
調織物となっていた。
【0027】実施例4 紡糸ノズルを実施例3と同じ偏平形状の2ホールの偏平
ノズルを用いること以外は実施例1と同じ条件にて糸条
を得た。いずれも単繊維繊度が30デニールであり、紡
糸ドラフトD率=0.58である。結果を表4に示し
た。
【0028】
【表4】
【0029】70m/分以下の紡糸速度では、紡糸立ち
上がり、巻き取り調子共に良好であり、得られた糸条の
断面が丸に近い鋸歯状であったのに対し、70m/分以
上では製糸性が悪くなると共に、得られた糸条は偏平断
面であった。このうちの紡糸速度60m/分にて得られ
た糸条について実施例1と同組織で織物評価を実施し
た。得られた織物は、若干硬い感はあるが、腰もありふ
くらみのある良好なオーガンジー調の織物が得られ、同
組織から成るポリエステル織物と損色なく、光沢もおと
なしく自然の絹に近い色調の風合いがえられた。
【0030】比較例1 実施例1と同じセミダルビスコースを用い、丸断面紡糸
ノズル孔(孔径100ミクロン×10ホール、偏平度=
1)から5.00cc/分の吐出量、200mmの浸積
長にて凝固再生浴に吐出し、80m/分の速度で紡糸を
行った。単繊維繊度は6デニール、紡糸ドラフトD率は
1.09である。紡糸、製糸性はよく、得られた糸条の
断面は従来の丸に近い鋸歯状であった。この糸条を用い
て同様の織物評価を行った。同様の緯糸投入する為に、
300及び600回/mの2水準の加撚数の糸条として
使用した。その結果、前者はふかつきが大きく、軟らか
過ぎオーガンジー調、麻様織物とは程遠く、後者はふか
つきが残ると同時に、硬さはあるが、痩せた感がありし
なやかさに欠けたものであった。
【0031】比較例2 実施例1と同じセミダルビスコースを用い、通常の丸断
面紡糸ノズル孔(孔径70ミクロン×30ホール)から
7.81cc/分の吐出量、200mmの浸積長にて1
00m/分の速度で紡糸を行った。トータル繊度は75
デニール、単繊維繊度は2.5デニール、紡糸ドラフト
D率は1.28である。紡糸、製糸性は良く、得られた
糸条の断面は通常の鋸歯状であった。この糸条を織物に
して同風合いのものにする為には1000〜1500回
/mの加撚が必要であり、得られた織物は硬さはそこそ
こあるが、繊度が大きいにもかかわらず、へたり感があ
り、且つしなやかさに欠けるものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 整 大阪市北区梅田1丁目12番39号 株式会社 クラレ内 (72)発明者 大北 順二 岡山県倉敷市玉島乙島7471番地 株式会社 クラレ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維断面の偏平度が3以下であり単繊維
    繊度が10デニール以上であるレーヨンフィラメントか
    らなりトータル繊度が30〜120デニールである織物
    用レーヨンフィラメント糸。
  2. 【請求項2】 単繊維繊度が10デニール以上のレーヨ
    ンフィラメント糸を紡糸するに際し、下記式(I)に示
    すドラフト率(D率)を0.75以上とする場合は、紡
    糸ノズル孔の偏平度が3以下である紡糸ノズルを用い、
    D率を0.75未満とする場合は、紡糸ノズル孔の偏平
    度が3〜15である紡糸ノズルを用い、紡糸速度70m
    /分以下で紡糸することを特徴とするレーヨンフィラメ
    ント糸の製造方法。 【数1】
  3. 【請求項3】 単繊維繊度10デニール以上のレーヨン
    フィラメントからなりトータル繊度が30〜120デニ
    ールであるレーヨンフィラメント糸が無撚状態または5
    00回/m以下の甘撚を与えられた状態で経糸又は緯糸
    の少なくとも一部に含まれていることを特徴とする麻調
    織物。
  4. 【請求項4】 レーヨンフィラメントの繊維断面が、偏
    平度3以下である請求項3に記載の麻調織物。
JP7110577A 1995-05-09 1995-05-09 レーヨンフィラメント糸、その製造方法及び麻調織物 Pending JPH08302520A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001248014A (ja) * 2000-03-01 2001-09-14 Asahi Kasei Corp 異型断面再生セルロース繊維
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