JPH08300928A - 車両用サスペンション装置及び同装置のための電気制御装置 - Google Patents
車両用サスペンション装置及び同装置のための電気制御装置Info
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- JPH08300928A JPH08300928A JP7107591A JP10759195A JPH08300928A JP H08300928 A JPH08300928 A JP H08300928A JP 7107591 A JP7107591 A JP 7107591A JP 10759195 A JP10759195 A JP 10759195A JP H08300928 A JPH08300928 A JP H08300928A
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- damping force
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
- F16F9/00—Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
- F16F9/32—Details
- F16F9/44—Means on or in the damper for manual or non-automatic adjustment; such means combined with temperature correction
- F16F9/46—Means on or in the damper for manual or non-automatic adjustment; such means combined with temperature correction allowing control from a distance, i.e. location of means for control input being remote from site of valves, e.g. on damper external wall
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G13/00—Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of vibration dampers
- B60G13/001—Arrangements for attachment of dampers
- B60G13/003—Arrangements for attachment of dampers characterised by the mounting on the vehicle body or chassis of the damper unit
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G15/00—Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of combined spring and vibration damper, e.g. telescopic type
- B60G15/02—Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of combined spring and vibration damper, e.g. telescopic type having mechanical spring
- B60G15/06—Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of combined spring and vibration damper, e.g. telescopic type having mechanical spring and fluid damper
- B60G15/067—Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of combined spring and vibration damper, e.g. telescopic type having mechanical spring and fluid damper characterised by the mounting on the vehicle body or chassis of the spring and damper unit
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- B60G17/00—Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
- B60G17/015—Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements
- B60G17/0152—Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements characterised by the action on a particular type of suspension unit
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- B60G17/06—Characteristics of dampers, e.g. mechanical dampers
- B60G17/08—Characteristics of fluid dampers
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- F16F9/342—Throttling passages operating with metering pins
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 走行路面の状態、車両の走行状態などが変化
しても、車両の乗り心地、車体の制振性、接地性、姿勢
変化などを常に良好に保つ。 【構成】 ロアアーム21と車体22との間に、車体2
2を弾性的に支持するスプリング31と、車体22の振
動を減衰させる減衰機構を内蔵させたダンパ装置40と
を並列的に設ける。ダンパ装置40から突出したピスト
ンロッド41と車体22との間に可変ばね要素としての
複数のコイルスプリング53を挿入するとともに、クラ
ッチバー57及び電磁ソレノイド58の作用により、コ
イルスプリング53のばね作用を選択的に発揮させて、
複数のコイルスプリング53の総合的なばね定数を電気
的に変更制御可能とする。これにより、ダンパ装置40
と直列に設けたばね要素のばね定数を電気的に変更でき
るようにして、車両走行中に、ダンパ装置40による減
衰力の車体22に対する伝達状態を可変制御する。
しても、車両の乗り心地、車体の制振性、接地性、姿勢
変化などを常に良好に保つ。 【構成】 ロアアーム21と車体22との間に、車体2
2を弾性的に支持するスプリング31と、車体22の振
動を減衰させる減衰機構を内蔵させたダンパ装置40と
を並列的に設ける。ダンパ装置40から突出したピスト
ンロッド41と車体22との間に可変ばね要素としての
複数のコイルスプリング53を挿入するとともに、クラ
ッチバー57及び電磁ソレノイド58の作用により、コ
イルスプリング53のばね作用を選択的に発揮させて、
複数のコイルスプリング53の総合的なばね定数を電気
的に変更制御可能とする。これにより、ダンパ装置40
と直列に設けたばね要素のばね定数を電気的に変更でき
るようにして、車両走行中に、ダンパ装置40による減
衰力の車体22に対する伝達状態を可変制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ばね上部材とばね下部
材との間に、ばね上部材をばね下部材に対して弾性的に
支持するスプリングと、減衰力を発生してばね上部材の
ばね下部材に対する振動を減衰させる減衰力発生機構と
を並列的に備えた車両用サスペンション装置、および車
両の走行路面の状態、車両の走行状態などに応じて前記
車両用サスペンション装置を電気的に制御する同装置の
ための電気制御装置に関する。
材との間に、ばね上部材をばね下部材に対して弾性的に
支持するスプリングと、減衰力を発生してばね上部材の
ばね下部材に対する振動を減衰させる減衰力発生機構と
を並列的に備えた車両用サスペンション装置、および車
両の走行路面の状態、車両の走行状態などに応じて前記
車両用サスペンション装置を電気的に制御する同装置の
ための電気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図34に示すように、車輪1
1に接続されたロアアーム(ばね下部材)12と車体
(ばね上部材)13との間に設けられて車体13をロア
アーム12に対して弾性的に支持するスプリング14
と、ロアアーム12と車体13との間にてスプリング1
3に並列的に設けられてスプリング14の弾性支持に起
因した車体13の振動を減衰させるための減衰力発生機
構を内蔵したダンパ装置15とを備えた車両用サスペン
ション装置はよく知られている。また、このダンパ装置
15はゴムなどの弾性部材からなるブッシュ16を介し
て、車体13に接続されている。
1に接続されたロアアーム(ばね下部材)12と車体
(ばね上部材)13との間に設けられて車体13をロア
アーム12に対して弾性的に支持するスプリング14
と、ロアアーム12と車体13との間にてスプリング1
3に並列的に設けられてスプリング14の弾性支持に起
因した車体13の振動を減衰させるための減衰力発生機
構を内蔵したダンパ装置15とを備えた車両用サスペン
ション装置はよく知られている。また、このダンパ装置
15はゴムなどの弾性部材からなるブッシュ16を介し
て、車体13に接続されている。
【0003】また、他の従来技術としては、例えば特開
平5−286326号公報に示されているように、前記
ダンパ装置15をその減衰係数が電気的に可変制御され
るように構成しておき、ダンパ装置15による減衰係数
を電気的に制御することもよく知られている。この種の
装置においては、電気制御装置17は、例えば走行路面
の状態に起因した車体13の振動を検出するとともに、
同検出した振動に含まれるばね上部材及びばね下部材の
各共振周波数に対応した周波数成分G1,G3を抽出し
て、同抽出した周波数成分G1,G3に基づいてダンパ
装置15の減衰係数を種々に切り換え制御し、前記共振
周波数に関係した車体13の振動を急速に減衰させた
り、車両の良好な乗り心地を確保するようにしている
(図35,36参照)。
平5−286326号公報に示されているように、前記
ダンパ装置15をその減衰係数が電気的に可変制御され
るように構成しておき、ダンパ装置15による減衰係数
を電気的に制御することもよく知られている。この種の
装置においては、電気制御装置17は、例えば走行路面
の状態に起因した車体13の振動を検出するとともに、
同検出した振動に含まれるばね上部材及びばね下部材の
各共振周波数に対応した周波数成分G1,G3を抽出し
て、同抽出した周波数成分G1,G3に基づいてダンパ
装置15の減衰係数を種々に切り換え制御し、前記共振
周波数に関係した車体13の振動を急速に減衰させた
り、車両の良好な乗り心地を確保するようにしている
(図35,36参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図35は、上記車両用
サスペンション装置及び同装置のための電気制御装置1
7を等価的に示しており、これによれば、ブッシュ16
のばね要素16aがダンパ装置15に内蔵された減衰力
発生機構15aに対して直列に接続されていることが理
解できる。しかし、このばね要素16aのばね定数は固
定的であり、次のような問題がある。すなわち、ばね要
素16aのばね定数を小さく設定すれば、路面からの外
力が車体に入力されにくいので、車両の乗り心地は良好
になる。しかし、減衰力発生機構15aによる減衰力も
車体に伝達されにくくなるので、車体の振動が減衰しに
くくなるとともに、車体の接地性も悪くなって操安性が
悪化する。また、車両の加速時、減速時、旋回時などの
ように車体の姿勢が変化する車両の走行状態では、車体
のピッチング及びローリングが大きくなる。
サスペンション装置及び同装置のための電気制御装置1
7を等価的に示しており、これによれば、ブッシュ16
のばね要素16aがダンパ装置15に内蔵された減衰力
発生機構15aに対して直列に接続されていることが理
解できる。しかし、このばね要素16aのばね定数は固
定的であり、次のような問題がある。すなわち、ばね要
素16aのばね定数を小さく設定すれば、路面からの外
力が車体に入力されにくいので、車両の乗り心地は良好
になる。しかし、減衰力発生機構15aによる減衰力も
車体に伝達されにくくなるので、車体の振動が減衰しに
くくなるとともに、車体の接地性も悪くなって操安性が
悪化する。また、車両の加速時、減速時、旋回時などの
ように車体の姿勢が変化する車両の走行状態では、車体
のピッチング及びローリングが大きくなる。
【0005】一方、ばね要素16aのばね定数を大きく
設定すれば、前記のような車体の制振性、接地性及び姿
勢変化の問題は解決されるが、細かな凹凸の多い路面を
車両が走行した場合には、減衰力発生機構15aによる
減衰係数を小さく設定したとしても、同機構15aは路
面からの入力の一部を車体側に伝達するので、路面から
の外力が車体に直接的に入力され易く、車両の乗り心地
が悪化する。
設定すれば、前記のような車体の制振性、接地性及び姿
勢変化の問題は解決されるが、細かな凹凸の多い路面を
車両が走行した場合には、減衰力発生機構15aによる
減衰係数を小さく設定したとしても、同機構15aは路
面からの入力の一部を車体側に伝達するので、路面から
の外力が車体に直接的に入力され易く、車両の乗り心地
が悪化する。
【0006】本発明は、このようなばね要素16aの固
定のばね定数に関係した車両の乗り心地、車体の制振
性、接地性、姿勢変化などの問題を解決することを課題
とするもので、図1,2に示すように、車両の走行中に
容易にばね定数を変更可能なばね要素18を、ロアアー
ム(ばね下部材)12と車体(ばね上部材)13との間
にて減衰力発生機構15aに直列に接続することを解決
原理としている。
定のばね定数に関係した車両の乗り心地、車体の制振
性、接地性、姿勢変化などの問題を解決することを課題
とするもので、図1,2に示すように、車両の走行中に
容易にばね定数を変更可能なばね要素18を、ロアアー
ム(ばね下部材)12と車体(ばね上部材)13との間
にて減衰力発生機構15aに直列に接続することを解決
原理としている。
【0007】
【発明の目的】この解決原理を用いて、本発明は、走行
路面の状態、車両の走行状態などが変化しても、車両の
乗り心地、車体の制振性、接地性、姿勢変化などを常に
良好に保つことができる車両用サスペンション装置を提
供することを第1の目的としている。また、本発明の第
2の目的は、この車両用サスペンション装置内のばね要
素18のばね定数を走行路面の状態、車両の走行状態な
どに応じて電気的に制御することにより、車両走行中に
おける車両の乗り心地、車体の制振性、接地性、姿勢変
化などを良好に保つ車両用サスペンションのための電気
制御装置を提供することにある。さらに、本発明の第3
の目的は、このばね定数の電気的な可変制御を減衰力発
生機構15aと連動して行うことにより、減衰力発生機
構15aによる効果を増長させるようにした車両用サス
ペンション装置のための電気制御装置をも提供すること
である。
路面の状態、車両の走行状態などが変化しても、車両の
乗り心地、車体の制振性、接地性、姿勢変化などを常に
良好に保つことができる車両用サスペンション装置を提
供することを第1の目的としている。また、本発明の第
2の目的は、この車両用サスペンション装置内のばね要
素18のばね定数を走行路面の状態、車両の走行状態な
どに応じて電気的に制御することにより、車両走行中に
おける車両の乗り心地、車体の制振性、接地性、姿勢変
化などを良好に保つ車両用サスペンションのための電気
制御装置を提供することにある。さらに、本発明の第3
の目的は、このばね定数の電気的な可変制御を減衰力発
生機構15aと連動して行うことにより、減衰力発生機
構15aによる効果を増長させるようにした車両用サス
ペンション装置のための電気制御装置をも提供すること
である。
【0008】
【発明の構成上の特徴及びその作用効果】上記第1の目
的を達成するために、前記請求項1〜3に係る発明の構
成上の特徴は、ばね下部材(12,21)とばね上部材
(13,22)との間に、ばね上部材をばね下部材に対
して弾性的に支持するスプリング(14,31)と、減
衰力を発生してばね上部材のばね下部材に対する振動を
減衰させる減衰力発生機構(15a,42,43,45
a,45b,46)とを並列的に備えた車両用サスペン
ション装置において、ばね下部材とばね上部材との間に
て減衰力発生機構に直列に配置したばね要素(18,5
3,61,40a内の液体、R3内の気体)と、電気的
に制御されて前記ばね要素のばね定数を変更可能なばね
定数可変機構(57,58,64,65a,65b,6
6,71〜74,81〜83)とを設けたことにある。
また、このばね要素は、減衰力発生機構とばね上部材と
の間、又は減衰力発生機構とばね下部材との間に設けら
れている。
的を達成するために、前記請求項1〜3に係る発明の構
成上の特徴は、ばね下部材(12,21)とばね上部材
(13,22)との間に、ばね上部材をばね下部材に対
して弾性的に支持するスプリング(14,31)と、減
衰力を発生してばね上部材のばね下部材に対する振動を
減衰させる減衰力発生機構(15a,42,43,45
a,45b,46)とを並列的に備えた車両用サスペン
ション装置において、ばね下部材とばね上部材との間に
て減衰力発生機構に直列に配置したばね要素(18,5
3,61,40a内の液体、R3内の気体)と、電気的
に制御されて前記ばね要素のばね定数を変更可能なばね
定数可変機構(57,58,64,65a,65b,6
6,71〜74,81〜83)とを設けたことにある。
また、このばね要素は、減衰力発生機構とばね上部材と
の間、又は減衰力発生機構とばね下部材との間に設けら
れている。
【0009】この構成上の特徴によれば、車両走行中
に、ばね定数可変機構を電気的に制御することにより、
減衰力発生機構と直列に接続したばね要素のばね定数を
容易に変更できるようになるので、走行路面の状態、車
両の走行状態などが変化しても、車両の乗り心地、車体
の制振性、接地性、姿勢変化などを常に良好に保つこと
ができる。また、ばね要素を減衰力発生機構とばね上部
材との間に設けた車両用サスペンション装置において
は、路面入力が車体に対して与える影響を小さくでき
る。言い替えると、ばね要素をばね上部材側に配置する
ことにより路面入力を直接受けるばね下部材の質量を小
さくでき、このことは路面入力による振動エネルギの蓄
積が小さくなることを意味するので、路面入力に対する
車体の振動を抑制し易くなる。
に、ばね定数可変機構を電気的に制御することにより、
減衰力発生機構と直列に接続したばね要素のばね定数を
容易に変更できるようになるので、走行路面の状態、車
両の走行状態などが変化しても、車両の乗り心地、車体
の制振性、接地性、姿勢変化などを常に良好に保つこと
ができる。また、ばね要素を減衰力発生機構とばね上部
材との間に設けた車両用サスペンション装置において
は、路面入力が車体に対して与える影響を小さくでき
る。言い替えると、ばね要素をばね上部材側に配置する
ことにより路面入力を直接受けるばね下部材の質量を小
さくでき、このことは路面入力による振動エネルギの蓄
積が小さくなることを意味するので、路面入力に対する
車体の振動を抑制し易くなる。
【0010】請求項4に係る発明の構成上の特徴は、図
3,4に示すように、ばね下部材(21)とばね上部材
(22)との間に設けられ、ばね上部材をばね下部材に
対して弾性的に支持するスプリング(31)と、下端部
にてばね下部材に固定されるとともに液体を封入してな
りピストン(43)により上下室(R1,R2)に区画
されたシリンダ(40a)と、下端部をピストンに接続
するとともに上部をシリンダの上端面から上下動可能に
突出させてなるピストンロッド(41)とからなり、上
下室をオリフィス(42a〜42d,43a,43b)
を介して連通させることによりピストンの移動に伴って
減衰力を発生するダンパ装置(40)とを備えた車両用
サスペンション装置において、ピストンロッドの上端部
とばね上部材との間に介装された複数のスプリング(5
3)と、電気的に制御されて複数のスプリングのばね作
用を選択的に発揮させるスプリング選択機構(57,5
8)とを設けたことにある。
3,4に示すように、ばね下部材(21)とばね上部材
(22)との間に設けられ、ばね上部材をばね下部材に
対して弾性的に支持するスプリング(31)と、下端部
にてばね下部材に固定されるとともに液体を封入してな
りピストン(43)により上下室(R1,R2)に区画
されたシリンダ(40a)と、下端部をピストンに接続
するとともに上部をシリンダの上端面から上下動可能に
突出させてなるピストンロッド(41)とからなり、上
下室をオリフィス(42a〜42d,43a,43b)
を介して連通させることによりピストンの移動に伴って
減衰力を発生するダンパ装置(40)とを備えた車両用
サスペンション装置において、ピストンロッドの上端部
とばね上部材との間に介装された複数のスプリング(5
3)と、電気的に制御されて複数のスプリングのばね作
用を選択的に発揮させるスプリング選択機構(57,5
8)とを設けたことにある。
【0011】この構成によれば、複数のスプリングが、
ばね下部材とばね上部材との間にて、減衰力を発生する
ダンパ装置と直列に接続されることになる。そして、車
両走行中においても、スプリング選択機構を電気的に制
御することにより、複数のスプリングのばね作用が選択
的に発揮され、ばね作用を発揮するスプリングの数に応
じて複数のスプリングによる総合的なばね定数が変更さ
れる。
ばね下部材とばね上部材との間にて、減衰力を発生する
ダンパ装置と直列に接続されることになる。そして、車
両走行中においても、スプリング選択機構を電気的に制
御することにより、複数のスプリングのばね作用が選択
的に発揮され、ばね作用を発揮するスプリングの数に応
じて複数のスプリングによる総合的なばね定数が変更さ
れる。
【0012】また、請求項5に係る発明の構成上の特徴
は、図5に示すように、ばね下部材(21)とばね上部
材(22)との間に前記と同様なスプリング(31)及
びダンパ装置(40)を備えてなる車両用サスペンショ
ン装置において、ピストンロッド(41)の上端部とば
ね上部材との間に介装され内部に液体を封入してなる弾
性部材(61)と、電気的に制御されて弾性部材内に対
する液体の給排を制御し同弾性部材内の液体の封入量を
変更する給排機構(64,65a,65b,66)とを
設けたことにある。この構成によれば、車両走行中にお
いても、給排機構を電気的に制御することにより、弾性
部材内に封入される液体の量が変更され、同液体の封入
量に応じて弾性部材が圧迫される程度が変化するので、
弾性部材の弾性係数(ばね定数)が変更される。
は、図5に示すように、ばね下部材(21)とばね上部
材(22)との間に前記と同様なスプリング(31)及
びダンパ装置(40)を備えてなる車両用サスペンショ
ン装置において、ピストンロッド(41)の上端部とば
ね上部材との間に介装され内部に液体を封入してなる弾
性部材(61)と、電気的に制御されて弾性部材内に対
する液体の給排を制御し同弾性部材内の液体の封入量を
変更する給排機構(64,65a,65b,66)とを
設けたことにある。この構成によれば、車両走行中にお
いても、給排機構を電気的に制御することにより、弾性
部材内に封入される液体の量が変更され、同液体の封入
量に応じて弾性部材が圧迫される程度が変化するので、
弾性部材の弾性係数(ばね定数)が変更される。
【0013】また、請求項6に係る発明の構成上の特徴
は、図6に示すように、ばね下部材(21)とばね上部
材(22)との間に前記と同様なスプリング(31)及
びダンパ装置(40)を備えてなる車両用サスペンショ
ン装置において、シリンダ内の液体中に気体を溶解させ
てなるとともに、電気的に制御されてシリンダに対する
気体の給排を制御し前記液体中に溶解される気体の量を
変更する給排機構(71〜74)を設けたことにある。
この構成によれば、車両走行中においても、給排機構を
電気的に制御することにより、シリンダ内の液体に溶解
している気体の量が変更され、同気体の溶解度に応じて
前記液体の弾性係数(ばね定数)が変更される。
は、図6に示すように、ばね下部材(21)とばね上部
材(22)との間に前記と同様なスプリング(31)及
びダンパ装置(40)を備えてなる車両用サスペンショ
ン装置において、シリンダ内の液体中に気体を溶解させ
てなるとともに、電気的に制御されてシリンダに対する
気体の給排を制御し前記液体中に溶解される気体の量を
変更する給排機構(71〜74)を設けたことにある。
この構成によれば、車両走行中においても、給排機構を
電気的に制御することにより、シリンダ内の液体に溶解
している気体の量が変更され、同気体の溶解度に応じて
前記液体の弾性係数(ばね定数)が変更される。
【0014】また、請求項7に係る発明の構成上の特徴
は、図7に示すように、ばね下部材(21)とばね上部
材(22)との間に前記と同様なスプリング(31)及
びダンパ装置(40)を備えてなるとともに、ピストン
(43)の下方にてシリンダ(40a)内に組み込まれ
て下室(R2)の下方にガス室(R3)を形成するフリ
ーピストン(44)を備えた車両用サスペンション装置
において、電気的に制御されてガス室に対する気体の給
排を制御し同ガス室内の気体圧力を変更する給排機構を
設けたことにある。この構成によれば、車両走行中にお
いても、給排機構を電気的に制御することにより、ガス
室内の気体の圧力が変更され、同圧力に応じてガス室内
の気体の弾性係数(ばね定数)が変更される。
は、図7に示すように、ばね下部材(21)とばね上部
材(22)との間に前記と同様なスプリング(31)及
びダンパ装置(40)を備えてなるとともに、ピストン
(43)の下方にてシリンダ(40a)内に組み込まれ
て下室(R2)の下方にガス室(R3)を形成するフリ
ーピストン(44)を備えた車両用サスペンション装置
において、電気的に制御されてガス室に対する気体の給
排を制御し同ガス室内の気体圧力を変更する給排機構を
設けたことにある。この構成によれば、車両走行中にお
いても、給排機構を電気的に制御することにより、ガス
室内の気体の圧力が変更され、同圧力に応じてガス室内
の気体の弾性係数(ばね定数)が変更される。
【0015】前記のように構成されかつ動作する請求項
4〜7に係る発明によれば、前記請求項1〜3に係る発
明と同様に、ばね要素を構成するスプリング(53)、
弾性部材(61)、シリンダ(40a)内の気体を溶解
させてなる液体、及びガス室(R3)内の気体が、ばね
下部材とばね上部材との間にて減衰力を発生するダンパ
装置40と直列に接続され、かつ車両走行中においても
前記ばね要素を構成するスプリング、弾性部材、液体及
び気体のばね定数は電気的に容易に変更されるので、走
行路面の状態、車両の走行状態などが変化しても、車両
の乗り心地、車体の制振性、接地性、姿勢変化などを常
に良好に保つことができる。また、請求項4〜6に係る
発明のばね要素を構成するスプリング、弾性部材及び液
体は、ダンパ装置とばね上部材の間に挿入されているの
で、路面入力が車体に対して与える影響を小さくでき
る。さらに、請求項6,7に係る発明のばね要素を構成
する液体及び気体はシリンダ内に封入されるものである
ので、装置全体をコンパクトに構成できる。
4〜7に係る発明によれば、前記請求項1〜3に係る発
明と同様に、ばね要素を構成するスプリング(53)、
弾性部材(61)、シリンダ(40a)内の気体を溶解
させてなる液体、及びガス室(R3)内の気体が、ばね
下部材とばね上部材との間にて減衰力を発生するダンパ
装置40と直列に接続され、かつ車両走行中においても
前記ばね要素を構成するスプリング、弾性部材、液体及
び気体のばね定数は電気的に容易に変更されるので、走
行路面の状態、車両の走行状態などが変化しても、車両
の乗り心地、車体の制振性、接地性、姿勢変化などを常
に良好に保つことができる。また、請求項4〜6に係る
発明のばね要素を構成するスプリング、弾性部材及び液
体は、ダンパ装置とばね上部材の間に挿入されているの
で、路面入力が車体に対して与える影響を小さくでき
る。さらに、請求項6,7に係る発明のばね要素を構成
する液体及び気体はシリンダ内に封入されるものである
ので、装置全体をコンパクトに構成できる。
【0016】上記第2の目的を達成するために、請求項
8に係る発明の構成上の特徴は、上記請求項1に係る発
明と同様なスプリング、減衰力発生機構、ばね要素及び
ばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置の
ための電気制御装置を、減衰力発生機構が減衰力を発生
する状態を検出する検出手段(101,104,10
5,204,208,216又は121,122,12
4,125,606,634,648)と、検出手段に
より前記状態が検出されたときばね定数可変機構を制御
してばね要素のばね定数を大きくするばね定数制御手段
(206,210,214,218,220,224又
は610,638,652,662,224)とで構成
したことにある。
8に係る発明の構成上の特徴は、上記請求項1に係る発
明と同様なスプリング、減衰力発生機構、ばね要素及び
ばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置の
ための電気制御装置を、減衰力発生機構が減衰力を発生
する状態を検出する検出手段(101,104,10
5,204,208,216又は121,122,12
4,125,606,634,648)と、検出手段に
より前記状態が検出されたときばね定数可変機構を制御
してばね要素のばね定数を大きくするばね定数制御手段
(206,210,214,218,220,224又
は610,638,652,662,224)とで構成
したことにある。
【0017】前記のように構成した請求項8に係る発明
によれば、ばね上部材がばね下部材に対して上下方向に
変動して、減衰力発生機構が減衰力を発生する状態にな
ると、同状態を検出手段が検出して、同検出時には、ば
ね定数制御手段の作用によりばね要素のばね定数が大き
くなるように制御される。これにより、減衰力発生機構
による減衰力を効率よくばね上部材に伝達することがで
き、同機構による機能が損なわれないでばね上部材の振
動が良好に抑制される。一方、検出手段が前記減衰力の
発生状態を検出しないときには、ばね要素のばね定数は
小さく保たれるので、ばね上部材の小さな振動及び路面
入力はばね要素により吸収され、車両の乗り心地が良好
に保たれる。
によれば、ばね上部材がばね下部材に対して上下方向に
変動して、減衰力発生機構が減衰力を発生する状態にな
ると、同状態を検出手段が検出して、同検出時には、ば
ね定数制御手段の作用によりばね要素のばね定数が大き
くなるように制御される。これにより、減衰力発生機構
による減衰力を効率よくばね上部材に伝達することがで
き、同機構による機能が損なわれないでばね上部材の振
動が良好に抑制される。一方、検出手段が前記減衰力の
発生状態を検出しないときには、ばね要素のばね定数は
小さく保たれるので、ばね上部材の小さな振動及び路面
入力はばね要素により吸収され、車両の乗り心地が良好
に保たれる。
【0018】また、請求項9に係る発明の構成上の特徴
は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素及びば
ね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置のた
めの電気制御装置を、ばね上部材の振動を検出する振動
検出手段(101,104,105,204,208,
216)と、前記検出された振動が大きいときばね定数
可変機構を制御してばね要素のばね定数を大きくするば
ね定数制御手段(206,210,214,218,2
20,224)とで構成したことにある。
は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素及びば
ね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置のた
めの電気制御装置を、ばね上部材の振動を検出する振動
検出手段(101,104,105,204,208,
216)と、前記検出された振動が大きいときばね定数
可変機構を制御してばね要素のばね定数を大きくするば
ね定数制御手段(206,210,214,218,2
20,224)とで構成したことにある。
【0019】また、請求項10に係る発明の振動検出手
段は、特定周波数領域におけるばね上部材の振動を検出
するものである。
段は、特定周波数領域におけるばね上部材の振動を検出
するものである。
【0020】前記のように構成した請求項9,10に係
る発明によれば、ばね上部材が振動して減衰力発生機構
が減衰力を発生する状態では、振動検出手段及びばね定
数制御手段の作用により、ばね要素のばね定数が大きく
なるように制御される。したがって、前記請求項8に係
る発明と同様に、減衰力発生機構による機能が損なわれ
ないでばね上部材の振動が良好に抑制される。また、ば
ね上部材の振動が小さい場合には、ばね要素のばね定数
は小さく保たれて、車両の乗り心地が良好に保たれる。
特に、請求項10に係る発明によれば、振動検出手段は
特定周波数領域のばね上部材の振動、例えばばね上部材
又はばね下部材の共振周波数に対応したばね上部材の振
動を検出できるので、大きな振動に発展しがちなばね上
部材の「あおり振動」及び「ばね下共振に伴う振動」を
良好に減衰させることができるとともに、それ以外の乗
員に「ゴツゴツ感」を与える振動に対しては、ばね上部
材の振動及び路面入力をばね要素により吸収させて車両
の乗り心地を良好に保つことができる。
る発明によれば、ばね上部材が振動して減衰力発生機構
が減衰力を発生する状態では、振動検出手段及びばね定
数制御手段の作用により、ばね要素のばね定数が大きく
なるように制御される。したがって、前記請求項8に係
る発明と同様に、減衰力発生機構による機能が損なわれ
ないでばね上部材の振動が良好に抑制される。また、ば
ね上部材の振動が小さい場合には、ばね要素のばね定数
は小さく保たれて、車両の乗り心地が良好に保たれる。
特に、請求項10に係る発明によれば、振動検出手段は
特定周波数領域のばね上部材の振動、例えばばね上部材
又はばね下部材の共振周波数に対応したばね上部材の振
動を検出できるので、大きな振動に発展しがちなばね上
部材の「あおり振動」及び「ばね下共振に伴う振動」を
良好に減衰させることができるとともに、それ以外の乗
員に「ゴツゴツ感」を与える振動に対しては、ばね上部
材の振動及び路面入力をばね要素により吸収させて車両
の乗り心地を良好に保つことができる。
【0021】また、請求項11に係る発明の構成上の特
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素及び
ばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置の
ための電気制御装置を、ばね上部材(車体)の姿勢変化
の原因となる車両の運転操作を検出する検出手段(12
1,122,124,125,606,634,64
8)と、検出手段により検出された車両の運転操作に応
答してばね定数可変機構を制御しばね要素のばね定数を
大きくするばね定数制御手段(610,638,65
2,662,224)とで構成したことにある。
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素及び
ばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置の
ための電気制御装置を、ばね上部材(車体)の姿勢変化
の原因となる車両の運転操作を検出する検出手段(12
1,122,124,125,606,634,64
8)と、検出手段により検出された車両の運転操作に応
答してばね定数可変機構を制御しばね要素のばね定数を
大きくするばね定数制御手段(610,638,65
2,662,224)とで構成したことにある。
【0022】前記のように構成した請求項11に係る発
明によれば、操舵ハンドルの回動操作、アクセルペダル
又はブレーキペダルの踏み込み操作などにより、ばね上
部材の姿勢が変化(ロール、ダイブ、スクォート)する
場合には、検出手段がこれらの車両の運転操作を検出
し、ばね定数制御手段がばね定数可変機構を制御してば
ね要素のばね定数を大きくする。したがって、前記運転
操作に伴うばね上部材の姿勢変化に対して、減衰力発生
機構が減衰力を発生する際には、ばね要素のばね定数が
大きく設定されており、減衰力発生機構による減衰力を
効率よくばね上部材に伝達することができ、同機構によ
る機能が損なわれないで、姿勢変化に伴うばね上部材の
振動が良好に抑制される。一方、検出手段が前記運転操
作を検出しないときには、ばね要素のばね定数は小さく
保たれるので、ばね上部材の小さな上下動(特に初期の
上下動)及び路面入力はばね要素により吸収され、車両
の乗り心地が良好に保たれる。
明によれば、操舵ハンドルの回動操作、アクセルペダル
又はブレーキペダルの踏み込み操作などにより、ばね上
部材の姿勢が変化(ロール、ダイブ、スクォート)する
場合には、検出手段がこれらの車両の運転操作を検出
し、ばね定数制御手段がばね定数可変機構を制御してば
ね要素のばね定数を大きくする。したがって、前記運転
操作に伴うばね上部材の姿勢変化に対して、減衰力発生
機構が減衰力を発生する際には、ばね要素のばね定数が
大きく設定されており、減衰力発生機構による減衰力を
効率よくばね上部材に伝達することができ、同機構によ
る機能が損なわれないで、姿勢変化に伴うばね上部材の
振動が良好に抑制される。一方、検出手段が前記運転操
作を検出しないときには、ばね要素のばね定数は小さく
保たれるので、ばね上部材の小さな上下動(特に初期の
上下動)及び路面入力はばね要素により吸収され、車両
の乗り心地が良好に保たれる。
【0023】また、請求項12に係る発明の構成上の特
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素及び
ばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置の
ための電気制御装置を、車速を検出する車速検出手段
(123)と、前記検出された車速が大きいときばね定
数可変機構を制御してばね要素のばね定数を大きくする
ばね定数制御手段(620,624,224)とで構成
したことにある。
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素及び
ばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置の
ための電気制御装置を、車速を検出する車速検出手段
(123)と、前記検出された車速が大きいときばね定
数可変機構を制御してばね要素のばね定数を大きくする
ばね定数制御手段(620,624,224)とで構成
したことにある。
【0024】前記のように構成した請求項12に係る発
明においては、車両が高速走行している場合、車速検出
手段及びばね定数制御手段により、ばね要素のばね定数
は大きく設定される。したがって、高速走行中の車両が
操舵ハンドルの回動操作により旋回した場合に、ばね上
部材の姿勢変化(ロール)のために減衰力発生機構によ
り発生される減衰力がばね上部材に効率よく伝達され
て、同機構による機能が損なわれないで、姿勢変化に伴
うばね上部材の振動が良好に抑制される。一方、車速が
小さいときには、ばね要素のばね定数は小さく保たれる
ので、ばね上部材の小さな姿勢変化(特に、初期の姿勢
変化)及び路面入力はばね要素により吸収され、車両の
乗り心地が良好に保たれる。
明においては、車両が高速走行している場合、車速検出
手段及びばね定数制御手段により、ばね要素のばね定数
は大きく設定される。したがって、高速走行中の車両が
操舵ハンドルの回動操作により旋回した場合に、ばね上
部材の姿勢変化(ロール)のために減衰力発生機構によ
り発生される減衰力がばね上部材に効率よく伝達され
て、同機構による機能が損なわれないで、姿勢変化に伴
うばね上部材の振動が良好に抑制される。一方、車速が
小さいときには、ばね要素のばね定数は小さく保たれる
ので、ばね上部材の小さな姿勢変化(特に、初期の姿勢
変化)及び路面入力はばね要素により吸収され、車両の
乗り心地が良好に保たれる。
【0025】また、請求項13に係る発明の構成上の特
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素及び
ばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置に
適用され、ばね定数可変機構に制御信号を出力してばね
要素のばね定数を制御信号により表された目標ばね定数
に設定する車両用サスペンション装置のための電気制御
装置内に、ばね上部材及びばね下部材の各共振周波数の
間に分布したばね上部材の振動成分を検出する検出手段
(101,116,117,604)と、前記検出され
た振動成分が大きいとき制御信号により表される目標ば
ね定数を小さな値に規制するばね定数規制手段(612
〜618,626〜632,640〜646,654〜
660)とを設けたことにある。
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素及び
ばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置に
適用され、ばね定数可変機構に制御信号を出力してばね
要素のばね定数を制御信号により表された目標ばね定数
に設定する車両用サスペンション装置のための電気制御
装置内に、ばね上部材及びばね下部材の各共振周波数の
間に分布したばね上部材の振動成分を検出する検出手段
(101,116,117,604)と、前記検出され
た振動成分が大きいとき制御信号により表される目標ば
ね定数を小さな値に規制するばね定数規制手段(612
〜618,626〜632,640〜646,654〜
660)とを設けたことにある。
【0026】前記のように構成した請求項13に係る発
明によれば、検出手段及びばね定数規制手段の作用によ
り、ばね上部材及びばね下部材の各共振周波数の間に分
布したばね上部材の振動成分が大きいときには、ばね要
素のばね定数は小さく制限される。この振動成分は乗員
にゴツゴツ感を与える成分であり、この振動はばね要素
により吸収されるので、車両の乗り心地が良好に保たれ
る。
明によれば、検出手段及びばね定数規制手段の作用によ
り、ばね上部材及びばね下部材の各共振周波数の間に分
布したばね上部材の振動成分が大きいときには、ばね要
素のばね定数は小さく制限される。この振動成分は乗員
にゴツゴツ感を与える成分であり、この振動はばね要素
により吸収されるので、車両の乗り心地が良好に保たれ
る。
【0027】また、請求項14に係る発明の構成上の特
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素及び
ばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置に
適用され、ばね定数可変機構にばね定数切り替え制御の
ための制御信号を出力する車両用サスペンション装置の
ための電気制御装置内に、ばね上部材のばね下部材に対
する相対速度を検出する相対速度検出手段(102,1
06)と、相対速度検出手段により検出された相対速度
がほぼ「0」になったとき前記制御信号の出力を許容す
る許容手段(304)とを設けたことにある。
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素及び
ばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置に
適用され、ばね定数可変機構にばね定数切り替え制御の
ための制御信号を出力する車両用サスペンション装置の
ための電気制御装置内に、ばね上部材のばね下部材に対
する相対速度を検出する相対速度検出手段(102,1
06)と、相対速度検出手段により検出された相対速度
がほぼ「0」になったとき前記制御信号の出力を許容す
る許容手段(304)とを設けたことにある。
【0028】前記のように構成した請求項14に係る発
明においては、前記請求項1に係る発明のように、車両
走行中に減衰力発生機構と直列に接続したばね要素のば
ね定数を電気的に切り替え制御することができるので、
走行路面の状態、車両の走行状態などが変化しても、車
両の乗り心地、車体の制振性、接地性、姿勢変化などを
常に良好に保つことができる。このばね定数の切り替え
制御においては、相対速度検出手段及び許容手段の作用
により、ばね上部材のばね下部材に対する相対速度がほ
ぼ「0」の時点でのみ、ばね要素のばね定数が変更され
る。したがって、ばね要素が伸びつつあるとき、及び縮
みつつあるときには、ばね要素のばね定数が変化するこ
とがないので、乗員がばね定数の変更によるショックを
受けることがなくなり、車両の乗り心地が良好に保たれ
る。
明においては、前記請求項1に係る発明のように、車両
走行中に減衰力発生機構と直列に接続したばね要素のば
ね定数を電気的に切り替え制御することができるので、
走行路面の状態、車両の走行状態などが変化しても、車
両の乗り心地、車体の制振性、接地性、姿勢変化などを
常に良好に保つことができる。このばね定数の切り替え
制御においては、相対速度検出手段及び許容手段の作用
により、ばね上部材のばね下部材に対する相対速度がほ
ぼ「0」の時点でのみ、ばね要素のばね定数が変更され
る。したがって、ばね要素が伸びつつあるとき、及び縮
みつつあるときには、ばね要素のばね定数が変化するこ
とがないので、乗員がばね定数の変更によるショックを
受けることがなくなり、車両の乗り心地が良好に保たれ
る。
【0029】また、請求項15に係る発明の構成上の特
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素及び
ばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置に
適用され、ばね定数可変機構を電気的に制御してばね要
素のばね定数を切り替える車両用サスペンション装置の
ための電気制御装置であって、同電気制御装置内に、ば
ね定数の切り替えの際に同ばね定数を徐々に変更するた
めの制御信号を形成して前記ばね定数可変機構に出力す
る切り替え制御手段(416)を設けたことにある。
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素及び
ばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置に
適用され、ばね定数可変機構を電気的に制御してばね要
素のばね定数を切り替える車両用サスペンション装置の
ための電気制御装置であって、同電気制御装置内に、ば
ね定数の切り替えの際に同ばね定数を徐々に変更するた
めの制御信号を形成して前記ばね定数可変機構に出力す
る切り替え制御手段(416)を設けたことにある。
【0030】前記のように構成した請求項15に係る発
明においても、前記請求項14に係る発明のように、ば
ね定数を電気的に切り替え制御することができ、走行路
面の状態、車両の走行状態などが変化しても、車両の乗
り心地、車体の制振性、接地性、姿勢変化などを常に良
好に保つことができる。また、このばね定数の切り替え
制御においては、ばね要素のばね定数が大きく変更され
る場合でも、切り替え制御手段の作用により、同ばね定
数が徐々に変化するので、乗員がばね定数の変更による
ショックを受けることがなくなり、車両の乗り心地が良
好に保たれる。
明においても、前記請求項14に係る発明のように、ば
ね定数を電気的に切り替え制御することができ、走行路
面の状態、車両の走行状態などが変化しても、車両の乗
り心地、車体の制振性、接地性、姿勢変化などを常に良
好に保つことができる。また、このばね定数の切り替え
制御においては、ばね要素のばね定数が大きく変更され
る場合でも、切り替え制御手段の作用により、同ばね定
数が徐々に変化するので、乗員がばね定数の変更による
ショックを受けることがなくなり、車両の乗り心地が良
好に保たれる。
【0031】上記第3の目的を達成するために、請求項
16に係る発明の構成上の特徴は、上記請求項1に係る
発明と同様なスプリング、減衰力発生機構、ばね要素及
びばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置
に加えて、電気的に制御されて減衰力発生機構の減衰係
数を変更可能な減衰係数可変機構(48,49)と、減
衰係数可変機構及びばね定数可変機構を電気的に制御す
る電気制御装置(17,67,75,84,100)と
を設けたことにある。
16に係る発明の構成上の特徴は、上記請求項1に係る
発明と同様なスプリング、減衰力発生機構、ばね要素及
びばね定数可変機構を備えた車両用サスペンション装置
に加えて、電気的に制御されて減衰力発生機構の減衰係
数を変更可能な減衰係数可変機構(48,49)と、減
衰係数可変機構及びばね定数可変機構を電気的に制御す
る電気制御装置(17,67,75,84,100)と
を設けたことにある。
【0032】前記のように構成した請求項16に係る発
明においては、減衰係数可変機構により減衰力発生機構
の減衰係数が変更され、かつばね定数可変機構によりば
ね要素のばね定数が変更されるようになっているととも
に、電気制御装置が前記両可変機構を電気的に制御する
ようになっている。したがって、例えば、減衰力が必要
なときに、ばね要素のばね定数を大きくして減衰力発生
機構による減衰力がばね上部材に効率的に伝達されるよ
うにした状態で、減衰力発生機構の減衰係数を大きくし
てばね上部材の振動を速く減衰させることができる。ま
た、減衰力が不要なときには、減衰力発生機構の減衰係
数及びばね要素のばね定数を共に小さく制御すれば、車
両の乗り心地を良好に保つことができる。このように、
この発明によれば、車両サスペンション装置に要求され
るばね上部材の振動の減衰及び乗り心地の両立を容易に
図ることができるようになる。
明においては、減衰係数可変機構により減衰力発生機構
の減衰係数が変更され、かつばね定数可変機構によりば
ね要素のばね定数が変更されるようになっているととも
に、電気制御装置が前記両可変機構を電気的に制御する
ようになっている。したがって、例えば、減衰力が必要
なときに、ばね要素のばね定数を大きくして減衰力発生
機構による減衰力がばね上部材に効率的に伝達されるよ
うにした状態で、減衰力発生機構の減衰係数を大きくし
てばね上部材の振動を速く減衰させることができる。ま
た、減衰力が不要なときには、減衰力発生機構の減衰係
数及びばね要素のばね定数を共に小さく制御すれば、車
両の乗り心地を良好に保つことができる。このように、
この発明によれば、車両サスペンション装置に要求され
るばね上部材の振動の減衰及び乗り心地の両立を容易に
図ることができるようになる。
【0033】また、請求項17に係る発明の構成上の特
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素、減
衰係数可変機構及びばね定数可変機構を備えた車両用サ
スペンション装置のための電気制御装置を、ばね上部材
の振動を検出する第1振動検出手段(101,103)
と、特定周波数領域におけるばね上部材の振動を検出す
る第2振動検出手段(101,104,105)と、第
1振動検出手段により検出されたばね上部材の振動が大
きいとき減衰係数可変機構を制御して前記減衰力発生機
構の減衰係数を大きく設定する第1制御手段(228,
230,234)と、第2振動検出手段により検出され
た特定周波数領域のばね上部材の振動が大きいときばね
定数可変機構を制御してばね要素のばね定数を大きく設
定する第2制御手段(204〜220,224)とで構
成したことにある。この場合、前記特定周波数領域は、
例えば請求項18に係る発明のように、ばね上部材及び
ばね下部材の各共振周波数のうちの少なくとも一方の共
振周波数に対応したものである。
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素、減
衰係数可変機構及びばね定数可変機構を備えた車両用サ
スペンション装置のための電気制御装置を、ばね上部材
の振動を検出する第1振動検出手段(101,103)
と、特定周波数領域におけるばね上部材の振動を検出す
る第2振動検出手段(101,104,105)と、第
1振動検出手段により検出されたばね上部材の振動が大
きいとき減衰係数可変機構を制御して前記減衰力発生機
構の減衰係数を大きく設定する第1制御手段(228,
230,234)と、第2振動検出手段により検出され
た特定周波数領域のばね上部材の振動が大きいときばね
定数可変機構を制御してばね要素のばね定数を大きく設
定する第2制御手段(204〜220,224)とで構
成したことにある。この場合、前記特定周波数領域は、
例えば請求項18に係る発明のように、ばね上部材及び
ばね下部材の各共振周波数のうちの少なくとも一方の共
振周波数に対応したものである。
【0034】前記のように構成した請求項17,18に
係る発明によれば、第2振動検出手段及び第2制御手段
の作用により、ばね上部材の振動が大きくなりがちな特
定周波数領域(例えば、ばね上部材及びばね下部材の共
振周波数領域)において、ばね要素のばね定数が大きく
設定されることになる。したがって、この特定周波数領
域において、減衰力発生機構による減衰力がばね上部材
に効率的に伝達されて、第1振動検出手段及び第1制御
手段の作用によるばね上部材の振動の減衰制御が効率よ
く行われて、ばね上部材の前記大きくなりがちな振動を
速く減衰させることができる。また、特定周波数領域以
外では、ばね要素のばね定数が小さく設定されているの
で、ばね上部材の振動及び路面入力がばね要素により吸
収されて、車両の乗り心地が良好に保たれる。
係る発明によれば、第2振動検出手段及び第2制御手段
の作用により、ばね上部材の振動が大きくなりがちな特
定周波数領域(例えば、ばね上部材及びばね下部材の共
振周波数領域)において、ばね要素のばね定数が大きく
設定されることになる。したがって、この特定周波数領
域において、減衰力発生機構による減衰力がばね上部材
に効率的に伝達されて、第1振動検出手段及び第1制御
手段の作用によるばね上部材の振動の減衰制御が効率よ
く行われて、ばね上部材の前記大きくなりがちな振動を
速く減衰させることができる。また、特定周波数領域以
外では、ばね要素のばね定数が小さく設定されているの
で、ばね上部材の振動及び路面入力がばね要素により吸
収されて、車両の乗り心地が良好に保たれる。
【0035】また、請求項19に係る発明の構成上の特
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素、減
衰係数可変機構及びばね定数可変機構を備えた車両用サ
スペンション装置のための電気制御装置を、ばね上部材
の振動を検出するセンサ(101)と、センサにより検
出されたばね上部材の振動のうちで低周波数領域に属す
る振動成分が大きいとき減衰係数可変機構を制御してセ
ンサにより検出されたばね上部材の振動が大きくなるに
したがって減衰力発生機構の減衰係数を大きく設定し、
かつ同振動成分が小さいとき減衰係数可変機構を制御し
て減衰力発生機構の減衰係数を小さく設定する第1制御
手段(104,228〜234,504)と、センサに
より検出されたばね上部材の振動のうちで特定周波数領
域に属するばね上部材の振動が大きいときばね定数可変
機構を制御してばね要素のばね定数を大きく設定し、か
つそれ以外のときばね定数可変機構を制御してばね要素
のばね定数を小さく設定する第2制御手段(104,1
05,204〜224)とで構成したことにある。この
場合、前記特定周波数は、例えば請求項20に係る発明
のように、ばね上部材及びばね下部材の各共振周波数の
うちの少なくとも一方の周波数に対応したものである。
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素、減
衰係数可変機構及びばね定数可変機構を備えた車両用サ
スペンション装置のための電気制御装置を、ばね上部材
の振動を検出するセンサ(101)と、センサにより検
出されたばね上部材の振動のうちで低周波数領域に属す
る振動成分が大きいとき減衰係数可変機構を制御してセ
ンサにより検出されたばね上部材の振動が大きくなるに
したがって減衰力発生機構の減衰係数を大きく設定し、
かつ同振動成分が小さいとき減衰係数可変機構を制御し
て減衰力発生機構の減衰係数を小さく設定する第1制御
手段(104,228〜234,504)と、センサに
より検出されたばね上部材の振動のうちで特定周波数領
域に属するばね上部材の振動が大きいときばね定数可変
機構を制御してばね要素のばね定数を大きく設定し、か
つそれ以外のときばね定数可変機構を制御してばね要素
のばね定数を小さく設定する第2制御手段(104,1
05,204〜224)とで構成したことにある。この
場合、前記特定周波数は、例えば請求項20に係る発明
のように、ばね上部材及びばね下部材の各共振周波数の
うちの少なくとも一方の周波数に対応したものである。
【0036】前記のように構成した請求項19,20に
係る発明によれば、前記請求項17,18に係る発明と
同様に、特定周波数領域(例えば、ばね上部材及びばね
下部材の共振周波数領域)において、センサ及び第1制
御手段の作用によるばね上部材の振動の減衰制御が効率
よく行われて、ばね上部材の振動を速く減衰させること
ができる。この場合、第1制御手段は、ばね上部材の振
動のうちで高周波数領域に属する振動成分が大きいとき
には、減衰力発生機構の減衰係数を小さく設定する。こ
れにより、減衰力発生機構の応答性の悪さに起因して、
同機構がばね上部材の振動を良好に減衰させることがで
きない高い周波数領域においては、振動の減衰制御を無
駄に行うことなく、車両の乗り心地が優先して行われ
る。
係る発明によれば、前記請求項17,18に係る発明と
同様に、特定周波数領域(例えば、ばね上部材及びばね
下部材の共振周波数領域)において、センサ及び第1制
御手段の作用によるばね上部材の振動の減衰制御が効率
よく行われて、ばね上部材の振動を速く減衰させること
ができる。この場合、第1制御手段は、ばね上部材の振
動のうちで高周波数領域に属する振動成分が大きいとき
には、減衰力発生機構の減衰係数を小さく設定する。こ
れにより、減衰力発生機構の応答性の悪さに起因して、
同機構がばね上部材の振動を良好に減衰させることがで
きない高い周波数領域においては、振動の減衰制御を無
駄に行うことなく、車両の乗り心地が優先して行われ
る。
【0037】また、請求項21に係る発明の構成上の特
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素、減
衰係数可変機構及びばね定数可変機構を備えた車両用サ
スペンション装置のための電気制御装置を、ばね上部材
の振動を検出するセンサ手段(101,102,10
6)と、センサ手段により検出されたばね上部材の振動
のうちでばね上部材の共振周波数に対応した振動成分が
大きいとき減衰係数可変機構を制御してセンサ手段によ
り検出されたばね上部材の振動が大きくなるにしたがっ
て大きくなる第1の値に減衰力発生機構の減衰係数を設
定し、前記検出されたばね上部材の振動のうちでばね下
部材の共振周波数に対応した振動成分が大きいとき減衰
係数可変機構を制御して減衰係数を小さな第2の値に設
定し、前記検出されたばね上部材の振動のうちでばね下
部材及びばね上部材の各共振周波数に対応した振動成分
が共に大きくないとき減衰係数可変機構を制御して減衰
係数を前記第2の値よりさらに小さな第3の値に設定す
る第1制御手段(226〜234,504〜512)
と、センサ手段により検出されたばね上部材の振動のう
ちでばね上部材及びばね下部材の各共振周波数に対応し
たばね上部材の振動が大きいとき前記ばね定数可変機構
を制御して前記ばね要素のばね定数を大きく設定する第
2制御手段(204〜224)とで構成したことにあ
る。
徴は、前記スプリング、減衰力発生機構、ばね要素、減
衰係数可変機構及びばね定数可変機構を備えた車両用サ
スペンション装置のための電気制御装置を、ばね上部材
の振動を検出するセンサ手段(101,102,10
6)と、センサ手段により検出されたばね上部材の振動
のうちでばね上部材の共振周波数に対応した振動成分が
大きいとき減衰係数可変機構を制御してセンサ手段によ
り検出されたばね上部材の振動が大きくなるにしたがっ
て大きくなる第1の値に減衰力発生機構の減衰係数を設
定し、前記検出されたばね上部材の振動のうちでばね下
部材の共振周波数に対応した振動成分が大きいとき減衰
係数可変機構を制御して減衰係数を小さな第2の値に設
定し、前記検出されたばね上部材の振動のうちでばね下
部材及びばね上部材の各共振周波数に対応した振動成分
が共に大きくないとき減衰係数可変機構を制御して減衰
係数を前記第2の値よりさらに小さな第3の値に設定す
る第1制御手段(226〜234,504〜512)
と、センサ手段により検出されたばね上部材の振動のう
ちでばね上部材及びばね下部材の各共振周波数に対応し
たばね上部材の振動が大きいとき前記ばね定数可変機構
を制御して前記ばね要素のばね定数を大きく設定する第
2制御手段(204〜224)とで構成したことにあ
る。
【0038】前記のように構成した請求項21に係る発
明においては、ばね上部材の共振周波数に対応したばね
上部材の振動成分が大きいときには、減衰力発生機構の
減衰係数は、ばね上部材の振動が大きくなるにしたがっ
て大きくなる第1の値に設定される。ばね下部材の共振
周波数に対応したばね上部材の振動成分が大きいときに
は、前記減衰係数は小さな第2の値に設定される。ま
た、それ以外のときには、前記減衰係数は前記第2の値
よりさらに小さな第3の値に設定される。これにより、
ばね上部材の振動が前記請求項19,20に記載の発明
よりもさらに細かく減衰制御され、ばね下部材の共振周
波数に対応したばね上部材の振動が良好に抑制され、ば
ね上部材の振動の減衰と車両の乗り心地の改良との両立
がより良好に図られる。
明においては、ばね上部材の共振周波数に対応したばね
上部材の振動成分が大きいときには、減衰力発生機構の
減衰係数は、ばね上部材の振動が大きくなるにしたがっ
て大きくなる第1の値に設定される。ばね下部材の共振
周波数に対応したばね上部材の振動成分が大きいときに
は、前記減衰係数は小さな第2の値に設定される。ま
た、それ以外のときには、前記減衰係数は前記第2の値
よりさらに小さな第3の値に設定される。これにより、
ばね上部材の振動が前記請求項19,20に記載の発明
よりもさらに細かく減衰制御され、ばね下部材の共振周
波数に対応したばね上部材の振動が良好に抑制され、ば
ね上部材の振動の減衰と車両の乗り心地の改良との両立
がより良好に図られる。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。まず、本
発明に係るサスペンション装置の機械的な種々の構成例
を説明し、その後に同装置に適用されるサスペンション
装置のための電気制御装置の種々の例を説明する。
発明に係るサスペンション装置の機械的な種々の構成例
を説明し、その後に同装置に適用されるサスペンション
装置のための電気制御装置の種々の例を説明する。
【0040】a.サスペンション装置の第1実施例 第1実施例に係るサスペンション装置は、図3に示すよ
うに、外側端にて車輪(図示しない)に接続したロアア
ーム(ばね下部材)21と車体(ばね上部材)22との
間に並列的に配置されたスプリング31及びダンパ装置
40を備えている。スプリング31は車体22をロアア
ーム21に対して弾性的に支持するもので、その下端に
てダンパ装置40のシリンダ40aの外周面上に固定し
たリテーナ32により保持され、その上端にて車体22
の円形開口部の下面に固定された固定プレート33の外
端部下面上にブッシュ34を介して保持されている。
うに、外側端にて車輪(図示しない)に接続したロアア
ーム(ばね下部材)21と車体(ばね上部材)22との
間に並列的に配置されたスプリング31及びダンパ装置
40を備えている。スプリング31は車体22をロアア
ーム21に対して弾性的に支持するもので、その下端に
てダンパ装置40のシリンダ40aの外周面上に固定し
たリテーナ32により保持され、その上端にて車体22
の円形開口部の下面に固定された固定プレート33の外
端部下面上にブッシュ34を介して保持されている。
【0041】ダンパ装置40は減衰力発生機構を内蔵し
ていて車体22のロアアーム21に対する振動を減衰さ
せるもので、図3及び図4に示すように、シリンダ40
aの下端にてロワーアーム21に傾動可能に接続されて
いる。シリンダ40aの上面からはピストンロッド41
が突出しており、同ロッド41の下端部には円筒状に形
成した段付きのスリーブ42が設けられている。
ていて車体22のロアアーム21に対する振動を減衰さ
せるもので、図3及び図4に示すように、シリンダ40
aの下端にてロワーアーム21に傾動可能に接続されて
いる。シリンダ40aの上面からはピストンロッド41
が突出しており、同ロッド41の下端部には円筒状に形
成した段付きのスリーブ42が設けられている。
【0042】スリーブ42の小径の下部外周上にはシリ
ンダ40a内を上下油室R1,R2に液密的に区画する
ピストン43が固定され、上下油室R1,R2には作動
油(液体)が封入されている。上下油室R1,R2はピ
ストン43内に設けた油路43a,43bを介して連通
するとともに、スリーブ42内に設けた油路42a〜4
2dを介して連通するようになっている。なお、これら
の油路42a〜42d,43a,43bがオリフィスを
形成している。下油室R2の下方にはフリーピストン4
4により区画されたガス室R3が形成されており、同ガ
ス室R3はフリーピストン44の上下動によりピストン
ロッド41の上油室R1への侵入量に伴う上下油室R
1,R2の体積変化を吸収する。
ンダ40a内を上下油室R1,R2に液密的に区画する
ピストン43が固定され、上下油室R1,R2には作動
油(液体)が封入されている。上下油室R1,R2はピ
ストン43内に設けた油路43a,43bを介して連通
するとともに、スリーブ42内に設けた油路42a〜4
2dを介して連通するようになっている。なお、これら
の油路42a〜42d,43a,43bがオリフィスを
形成している。下油室R2の下方にはフリーピストン4
4により区画されたガス室R3が形成されており、同ガ
ス室R3はフリーピストン44の上下動によりピストン
ロッド41の上油室R1への侵入量に伴う上下油室R
1,R2の体積変化を吸収する。
【0043】油路43aの下部開口端には下方へのみ開
くリーフバルブ45aが組み付けられており、同バルブ
45aはピストン43が上方へ移動する際にのみ上油室
R1から下油室R2への作動油の移動を許容する。油路
43bの上部開口端には上方へのみ開くリーフバルブ4
5bが組み付けられており、同バルブ45bはピストン
43が下方へ移動する際にのみ下油室R2から上油室R
1への作動油の移動を許容する。
くリーフバルブ45aが組み付けられており、同バルブ
45aはピストン43が上方へ移動する際にのみ上油室
R1から下油室R2への作動油の移動を許容する。油路
43bの上部開口端には上方へのみ開くリーフバルブ4
5bが組み付けられており、同バルブ45bはピストン
43が下方へ移動する際にのみ下油室R2から上油室R
1への作動油の移動を許容する。
【0044】スリーブ42の油路42bの内周上には外
周面にテーパ部46aを形成してなる円筒状のオリフィ
ス部材46が上下方向に移動可能に収容されており、同
オリフィス部材46はその上下動によりテーパ部46a
とスリーブ42の油路42bの周壁との間に形成したオ
リフィスの絞り量を連続的に変更可能にしている。そし
て、このダンパ装置40においては、ピストン43の上
下動に伴って、リーフバルブ45a,45b及びオリフ
ィスを通過する作動油に対する通路抵抗により減衰力が
発生されるようになっているとともに、オリフィスの絞
り量を変化させることにより減衰係数が変更される。
周面にテーパ部46aを形成してなる円筒状のオリフィ
ス部材46が上下方向に移動可能に収容されており、同
オリフィス部材46はその上下動によりテーパ部46a
とスリーブ42の油路42bの周壁との間に形成したオ
リフィスの絞り量を連続的に変更可能にしている。そし
て、このダンパ装置40においては、ピストン43の上
下動に伴って、リーフバルブ45a,45b及びオリフ
ィスを通過する作動油に対する通路抵抗により減衰力が
発生されるようになっているとともに、オリフィスの絞
り量を変化させることにより減衰係数が変更される。
【0045】このオリフィス部材46は駆動ロッド47
の下部に固定されており、同ロッド47の上端部は多数
のボールを介してナット48に螺合している。ナット4
8は電気アクチュエータを構成するステップモータ49
により回転駆動され、その回転により駆動ロッド47及
びオリフィス部材46を上下動させる。ステップモータ
49はナット48を内周面上に固定したロータ49a
と、同ロータ49aの外周上に周方向に沿って所定間隔
で固定した複数の永久磁石49bと、同磁石49bに対
向して環状に所定間隔で配設した複数のコイル49cと
からなる。なお、図4に示すように、シリンダ40aは
実際には2重構造になっている。
の下部に固定されており、同ロッド47の上端部は多数
のボールを介してナット48に螺合している。ナット4
8は電気アクチュエータを構成するステップモータ49
により回転駆動され、その回転により駆動ロッド47及
びオリフィス部材46を上下動させる。ステップモータ
49はナット48を内周面上に固定したロータ49a
と、同ロータ49aの外周上に周方向に沿って所定間隔
で固定した複数の永久磁石49bと、同磁石49bに対
向して環状に所定間隔で配設した複数のコイル49cと
からなる。なお、図4に示すように、シリンダ40aは
実際には2重構造になっている。
【0046】このダンパ装置40においては、ステップ
モータ49を外部から電気的に制御することにより、ロ
ータ49aの回転に伴って駆動ロッド47が上下動す
る。そして、この駆動ロッド47の上下動により、オリ
フィス部材46が油路42b〜42d間の絞り量を切り
替えるので、ダンパ装置40はその減衰係数を多段階に
切り替える。したがって、本願発明における減衰力発生
機構は、スリーブ42、ピストン43、リーフバルブ4
5a,45b及びオリフィス部材46により構成され、
同発明における減衰係数可変機構は、ナット48及びス
テップモータ49により構成される。
モータ49を外部から電気的に制御することにより、ロ
ータ49aの回転に伴って駆動ロッド47が上下動す
る。そして、この駆動ロッド47の上下動により、オリ
フィス部材46が油路42b〜42d間の絞り量を切り
替えるので、ダンパ装置40はその減衰係数を多段階に
切り替える。したがって、本願発明における減衰力発生
機構は、スリーブ42、ピストン43、リーフバルブ4
5a,45b及びオリフィス部材46により構成され、
同発明における減衰係数可変機構は、ナット48及びス
テップモータ49により構成される。
【0047】ピストンロッド41の上端部には、可動プ
レート51が固定プレート33と平行に固定されてい
る。可動プレート51の上面には適宜の数箇所にてガイ
ドロッド52が立設されており、これらのガイドロッド
52は固定プレート33に設けた貫通孔33aの内周面
上を摺動して、可動プレート51を固定プレート33と
の平行を保ったまま上下動させる。また、可動プレート
51の上面には、同一のばね定数kを有するn個(例え
ば、数個〜10数個)のコイルスプリング53が、それ
らの各下端にて立設固定されている。各コイルスプリン
グ53の上端はコントロールロッド54の下端に設けた
ストッパプレート54aに固定されており、同ロッド5
4は固定プレート33に設けた貫通孔33bの内周面上
を摺動可能に貫通している。
レート51が固定プレート33と平行に固定されてい
る。可動プレート51の上面には適宜の数箇所にてガイ
ドロッド52が立設されており、これらのガイドロッド
52は固定プレート33に設けた貫通孔33aの内周面
上を摺動して、可動プレート51を固定プレート33と
の平行を保ったまま上下動させる。また、可動プレート
51の上面には、同一のばね定数kを有するn個(例え
ば、数個〜10数個)のコイルスプリング53が、それ
らの各下端にて立設固定されている。各コイルスプリン
グ53の上端はコントロールロッド54の下端に設けた
ストッパプレート54aに固定されており、同ロッド5
4は固定プレート33に設けた貫通孔33bの内周面上
を摺動可能に貫通している。
【0048】各コントロールロッド54は、固定プレー
ト33の上面に固定したケーシング55をも上下動可能
に貫通している。ケーシング55は、固定プレート33
の上面に固定されたL字状のフレーム56を収容してい
る。フレーム56の水平部分には貫通孔56aが形成さ
れており、同孔56aはコントロールロッド54の上端
部分を摺動可能に貫通させている。また、ケーシング5
5には、コントロールロッド54を側方に引っ張るクラ
ッチバー57及び同バー57を側方に駆動するための電
磁ソレノイド58も内蔵している。
ト33の上面に固定したケーシング55をも上下動可能
に貫通している。ケーシング55は、固定プレート33
の上面に固定されたL字状のフレーム56を収容してい
る。フレーム56の水平部分には貫通孔56aが形成さ
れており、同孔56aはコントロールロッド54の上端
部分を摺動可能に貫通させている。また、ケーシング5
5には、コントロールロッド54を側方に引っ張るクラ
ッチバー57及び同バー57を側方に駆動するための電
磁ソレノイド58も内蔵している。
【0049】クラッチバー57は固定プレート33の上
面に固定した支持フレーム59により軸線方向に変位可
能に支持され、その先端部は鈎状に曲げられてコントロ
ールロッド54の中間部に係合するようになっている。
このクラッチバー57は、両端をケーシング55とクラ
ッチバー57にそれぞれ接続したスプリング57aによ
り、常時図示右方に付勢されている。電磁ソレノイド5
8もケーシング55に固定されており、通電状態にてク
ラッチバー57を図示左方に吸引する。
面に固定した支持フレーム59により軸線方向に変位可
能に支持され、その先端部は鈎状に曲げられてコントロ
ールロッド54の中間部に係合するようになっている。
このクラッチバー57は、両端をケーシング55とクラ
ッチバー57にそれぞれ接続したスプリング57aによ
り、常時図示右方に付勢されている。電磁ソレノイド5
8もケーシング55に固定されており、通電状態にてク
ラッチバー57を図示左方に吸引する。
【0050】上記のように構成した車両用サスペンショ
ン装置においては、電磁ソレノイド58の通電を解除す
ると、クラッチバー57はスプリング57aの付勢力に
より図3の右方に変位する。この状態では、クラッチバ
ー57の先端部とコントロールロッド54の係合は解除
されており、ストッパプレート54aが固定プレート3
3に当接するまでは、同ロッド54は固定プレート33
及びフレーム56の拘束を受けることなく自由に上下動
する。したがって、ストッパプレート54aが固定プレ
ート33に当接するまでは、通電されていない電磁ソレ
ノイド58に対応したコイルスプリング53はばね作用
を発揮しない(コイルスプリング53のばね定数は
「0」に保たれる)。
ン装置においては、電磁ソレノイド58の通電を解除す
ると、クラッチバー57はスプリング57aの付勢力に
より図3の右方に変位する。この状態では、クラッチバ
ー57の先端部とコントロールロッド54の係合は解除
されており、ストッパプレート54aが固定プレート3
3に当接するまでは、同ロッド54は固定プレート33
及びフレーム56の拘束を受けることなく自由に上下動
する。したがって、ストッパプレート54aが固定プレ
ート33に当接するまでは、通電されていない電磁ソレ
ノイド58に対応したコイルスプリング53はばね作用
を発揮しない(コイルスプリング53のばね定数は
「0」に保たれる)。
【0051】一方、電磁ソレノイド58に通電すると、
クラッチバー57が図3の左方に変位して、同バー57
の先端部はコントロールロッド54を同方向に引っ張
る。この状態では、コントロールロッド54はクラッチ
バー57、固定プレート33及びフレーム56の各貫通
孔33b,56aの内周面上に係合し、同ロッド54が
固定プレート33に固定されたものと同等となる。した
がって、通電した電磁ソレノイド58に対応したコイル
スプリング53はばね作用を発揮し、そのばね定数は同
スプリング53がもつ予め決められた値kとなる。
クラッチバー57が図3の左方に変位して、同バー57
の先端部はコントロールロッド54を同方向に引っ張
る。この状態では、コントロールロッド54はクラッチ
バー57、固定プレート33及びフレーム56の各貫通
孔33b,56aの内周面上に係合し、同ロッド54が
固定プレート33に固定されたものと同等となる。した
がって、通電した電磁ソレノイド58に対応したコイル
スプリング53はばね作用を発揮し、そのばね定数は同
スプリング53がもつ予め決められた値kとなる。
【0052】このように、コイルスプリング53はn個
設けられていて、各コイルスプリング53に対応した電
磁ソレノイド58の通電又は非通電により、各コイルス
プリング53を選択的に機能させることができる。m
(m<n)個の電磁ソレノイド58を通電させると、m
個のコイルスプリング53が機能することになり、可動
プレート51(ダンパ装置40)と車体22との間に
は、ばね定数mkのばね要素が挿入されたことと等価に
なる。したがって、この第1実施例に係るサスペンショ
ン装置によれば、ダンパ装置40と車体22との間に設
けたn個のコイルスプリング53からなるばね要素のば
ね定数を、電気的な制御により、0,k,2k,……,
nkのいずかに選択設定できる。
設けられていて、各コイルスプリング53に対応した電
磁ソレノイド58の通電又は非通電により、各コイルス
プリング53を選択的に機能させることができる。m
(m<n)個の電磁ソレノイド58を通電させると、m
個のコイルスプリング53が機能することになり、可動
プレート51(ダンパ装置40)と車体22との間に
は、ばね定数mkのばね要素が挿入されたことと等価に
なる。したがって、この第1実施例に係るサスペンショ
ン装置によれば、ダンパ装置40と車体22との間に設
けたn個のコイルスプリング53からなるばね要素のば
ね定数を、電気的な制御により、0,k,2k,……,
nkのいずかに選択設定できる。
【0053】なお、上記例においては、n個のコイルス
プリング53の各ばね定数を全て同じ値に設定したが、
各コイルスプリング53のばね定数を種々に異ならせる
ことにより、n個のコイルスプリング53からなるばね
要素のばね定数の変化幅及び変化範囲を種々に変更でき
る。
プリング53の各ばね定数を全て同じ値に設定したが、
各コイルスプリング53のばね定数を種々に異ならせる
ことにより、n個のコイルスプリング53からなるばね
要素のばね定数の変化幅及び変化範囲を種々に変更でき
る。
【0054】以上のように、上記第1実施例に係るサス
ペンション装置においては、ロアアーム(ばね下部材)
21と車体(ばね上部材)22との間に、複数のコイル
スプリング53からなるばね要素をダンパ装置40内の
減衰力発生機構に対して直列に設けるとともに、クラッ
チバー57及び電磁ソレノイド58などからなって各コ
イルスプリング53のばね作用を選択的に発揮させて前
記ばね要素のばね定数を電気的に可変制御するばね定数
可変機構(スプリング選択機構)を設けるようにした。
したがって、同サスペンション装置によれば、車両走行
中に、ダンパ装置40と直列に接続したばね要素のばね
定数を容易に変更できるようになるので、走行路面の状
態、車両の走行状態などが変化しても、車両の乗り心
地、車体の制振性、接地性、姿勢変化などを常に良好に
保つことができる。
ペンション装置においては、ロアアーム(ばね下部材)
21と車体(ばね上部材)22との間に、複数のコイル
スプリング53からなるばね要素をダンパ装置40内の
減衰力発生機構に対して直列に設けるとともに、クラッ
チバー57及び電磁ソレノイド58などからなって各コ
イルスプリング53のばね作用を選択的に発揮させて前
記ばね要素のばね定数を電気的に可変制御するばね定数
可変機構(スプリング選択機構)を設けるようにした。
したがって、同サスペンション装置によれば、車両走行
中に、ダンパ装置40と直列に接続したばね要素のばね
定数を容易に変更できるようになるので、走行路面の状
態、車両の走行状態などが変化しても、車両の乗り心
地、車体の制振性、接地性、姿勢変化などを常に良好に
保つことができる。
【0055】また、同実施例に係るサスペンション装置
においては、前記ばね要素をダンパ装置40内の減衰力
発生機構と車体22との間に設けたので、路面入力が車
体に対して与える影響を小さくできる。言い替えると、
ばね要素をばね上部材側に配置することは路面入力を直
接受けるばね下部材の質量を小さくでき、このことは路
面入力による振動エネルギの蓄積が小さくなることを意
味するので、路面入力に対する車体の振動を抑制し易く
なる。なお、この実施例においてはコイルスプリング5
3をばね要素として用いたが、同ばね要素として、板
状、その他の形状のスプリングを用いてもよい。また、
同ばね要素を、各種スプリングを含むゴムなどの弾性部
材で構成するようにしてもよい。
においては、前記ばね要素をダンパ装置40内の減衰力
発生機構と車体22との間に設けたので、路面入力が車
体に対して与える影響を小さくできる。言い替えると、
ばね要素をばね上部材側に配置することは路面入力を直
接受けるばね下部材の質量を小さくでき、このことは路
面入力による振動エネルギの蓄積が小さくなることを意
味するので、路面入力に対する車体の振動を抑制し易く
なる。なお、この実施例においてはコイルスプリング5
3をばね要素として用いたが、同ばね要素として、板
状、その他の形状のスプリングを用いてもよい。また、
同ばね要素を、各種スプリングを含むゴムなどの弾性部
材で構成するようにしてもよい。
【0056】b.サスペンション装置の第2実施例 本発明の第2実施例に係るサスペンション装置は、図5
に示すように、上記第1実施例と同様に構成しかつ組み
付けたスプリング31及びダンパ装置40を備えてい
る。この第2実施例の特徴は、ダンパ装置40と車体2
2に固定した固定プレート33との間に、ばね要素を構
成する弾性部材61を介装したことにある。
に示すように、上記第1実施例と同様に構成しかつ組み
付けたスプリング31及びダンパ装置40を備えてい
る。この第2実施例の特徴は、ダンパ装置40と車体2
2に固定した固定プレート33との間に、ばね要素を構
成する弾性部材61を介装したことにある。
【0057】弾性部材61は、ゴムなどの材料によって
環状に形成されるとともに変形可能な樹脂製の表皮61
aにより被覆され、内部に作動油(液体)が満たされる
環状の空洞61bを形成している。このように構成した
弾性部材61は、下面にてピストンロッド41の中間部
に固定した可動プレート62の上面に固定され、上面に
て固定プレート33の下面に固定されている。ピストン
ロッド41は可動プレート62の上方に延出され、弾性
部材61の貫通孔61cを進退可能に貫通するととも
に、固定プレート33に設けた貫通孔33cを摺動可能
に貫通して、ダンパ装置40の上下動に対するガイドの
役割をしている。
環状に形成されるとともに変形可能な樹脂製の表皮61
aにより被覆され、内部に作動油(液体)が満たされる
環状の空洞61bを形成している。このように構成した
弾性部材61は、下面にてピストンロッド41の中間部
に固定した可動プレート62の上面に固定され、上面に
て固定プレート33の下面に固定されている。ピストン
ロッド41は可動プレート62の上方に延出され、弾性
部材61の貫通孔61cを進退可能に貫通するととも
に、固定プレート33に設けた貫通孔33cを摺動可能
に貫通して、ダンパ装置40の上下動に対するガイドの
役割をしている。
【0058】弾性部材61には空洞61bに連通する流
入出ポート61dが設けられており、同流入出ポート6
1dは導管63を介してシリンダ64の両油室R4,R
5に連通している。シリンダ64内にはピストン65
a,65bが液密的かつ摺動可能に組み込まれ、両ピス
トン65a,65bの間には圧電素子を積層した電気ア
クチュエータとしての圧電アクチュエータ66が介装さ
れている。圧電アクチュエータ66は電気制御装置67
からの電圧信号に応答して厚さを変えて、ピストン65
a,65bを図示上下に変位させる。なお、シリンダ6
4及び電気制御装置67は車体22の適宜箇所に組み付
けられる。
入出ポート61dが設けられており、同流入出ポート6
1dは導管63を介してシリンダ64の両油室R4,R
5に連通している。シリンダ64内にはピストン65
a,65bが液密的かつ摺動可能に組み込まれ、両ピス
トン65a,65bの間には圧電素子を積層した電気ア
クチュエータとしての圧電アクチュエータ66が介装さ
れている。圧電アクチュエータ66は電気制御装置67
からの電圧信号に応答して厚さを変えて、ピストン65
a,65bを図示上下に変位させる。なお、シリンダ6
4及び電気制御装置67は車体22の適宜箇所に組み付
けられる。
【0059】上記のように構成した第2実施例に係る車
両用サスペンション装置においては、電気制御装置67
が制御電圧を圧電アクチュエータ66に印可すると、同
アクチュエータ66の厚さは印加電圧に比例して大きく
なる。したがって、ピストン65a,65bは前記印加
電圧に比例して上下に変位して、上下油室R4,R5内
の作動油を弾性部材61の空洞61bに供給する。この
供給された作動油は弾性部材61の厚肉部を圧迫するの
で、同肉圧部を構成する弾性部材の密度が高くなり、同
弾性部材61のばね定数が印加電圧の大きさに比例して
変化する。また、ダンパ装置40のステップモータ49
の回転位置も電気制御装置67により制御され、同ダン
パ装置40における減衰係数も切り替えられる。
両用サスペンション装置においては、電気制御装置67
が制御電圧を圧電アクチュエータ66に印可すると、同
アクチュエータ66の厚さは印加電圧に比例して大きく
なる。したがって、ピストン65a,65bは前記印加
電圧に比例して上下に変位して、上下油室R4,R5内
の作動油を弾性部材61の空洞61bに供給する。この
供給された作動油は弾性部材61の厚肉部を圧迫するの
で、同肉圧部を構成する弾性部材の密度が高くなり、同
弾性部材61のばね定数が印加電圧の大きさに比例して
変化する。また、ダンパ装置40のステップモータ49
の回転位置も電気制御装置67により制御され、同ダン
パ装置40における減衰係数も切り替えられる。
【0060】以上のように、上記第2実施例に係るサス
ペンション装置においては、ロアアーム(ばね下部材)
21と車体(ばね上部材)22との間に、弾性部材61
により構成したばね要素を、ダンパ装置40内のスリー
ブ42、ピストン43、リーフバルブ45a,45b及
びオリフィス部材46からなる減衰力発生機構に対して
直列に設けた。そして、シリンダ64、ピストン65
a,65b、圧電アクチュエータ66などからなり、弾
性部材61に対する作動油の給排を制御して同部材61
のばね定数(弾力性)を電気的に可変制御するばね定数
可変機構(給排機構)を設けるようにした。したがっ
て、このサスペンション装置によっても、車両走行中
に、ダンパ装置40と直列に接続したばね要素のばね定
数を容易に変更でき、また前記ばね要素をダンパ装置4
0と車体22との間に設けたので、上記第1実施例と同
様な効果を享受できる。
ペンション装置においては、ロアアーム(ばね下部材)
21と車体(ばね上部材)22との間に、弾性部材61
により構成したばね要素を、ダンパ装置40内のスリー
ブ42、ピストン43、リーフバルブ45a,45b及
びオリフィス部材46からなる減衰力発生機構に対して
直列に設けた。そして、シリンダ64、ピストン65
a,65b、圧電アクチュエータ66などからなり、弾
性部材61に対する作動油の給排を制御して同部材61
のばね定数(弾力性)を電気的に可変制御するばね定数
可変機構(給排機構)を設けるようにした。したがっ
て、このサスペンション装置によっても、車両走行中
に、ダンパ装置40と直列に接続したばね要素のばね定
数を容易に変更でき、また前記ばね要素をダンパ装置4
0と車体22との間に設けたので、上記第1実施例と同
様な効果を享受できる。
【0061】c.サスペンション装置の第3実施例 本発明の第3実施例に係るサスペンション装置は、図6
に示すように、上記第1,2実施例と同様に構成しかつ
組み付けたスプリング31及びダンパ装置40を備えて
いる。この第3実施例の特徴は、ダンパ装置40内のシ
リンダ40a内に封入されている作動油(液体)にばね
作用をもたせるようにしたことにある。なお、この場
合、ピストンロッド41の上端は車体22に固定した固
定プレート33に固定されている。
に示すように、上記第1,2実施例と同様に構成しかつ
組み付けたスプリング31及びダンパ装置40を備えて
いる。この第3実施例の特徴は、ダンパ装置40内のシ
リンダ40a内に封入されている作動油(液体)にばね
作用をもたせるようにしたことにある。なお、この場
合、ピストンロッド41の上端は車体22に固定した固
定プレート33に固定されている。
【0062】シリンダ40aの上部には流入出ポート4
0a1が設けられ、同ポート40a1を介してシリンダ
40a内には空気(気体)が導かれるようになってい
る。シリンダ40a内に導かれた空気は、作動油に解け
る(非常に細かな空気粒子が作動油内に混入される)。
そして、この例では、シリンダ40a内の作動油の体積
はほとんど変化せず、同作動油の弾性係数(ばね係数)
が空気の作動油に対する溶解度(シリンダ40a内の空
気量)が大きくなるにしたがって小さくなることを利用
している。したがって、本願発明のばね要素はシリンダ
40a内に封入されて空気(気体)を溶解させてなる作
動油に相当する。
0a1が設けられ、同ポート40a1を介してシリンダ
40a内には空気(気体)が導かれるようになってい
る。シリンダ40a内に導かれた空気は、作動油に解け
る(非常に細かな空気粒子が作動油内に混入される)。
そして、この例では、シリンダ40a内の作動油の体積
はほとんど変化せず、同作動油の弾性係数(ばね係数)
が空気の作動油に対する溶解度(シリンダ40a内の空
気量)が大きくなるにしたがって小さくなることを利用
している。したがって、本願発明のばね要素はシリンダ
40a内に封入されて空気(気体)を溶解させてなる作
動油に相当する。
【0063】流入出ポート40a1はフィルタ71及び
3位置切り替えバルブ72を介してエアポンプ73,7
4に接続されている。フィルタ71は、粒子の大きさの
相違を利用して、上油室R1内の作動油の通過を禁止
し、空気(気体)の通過のみを許容する。3位置切り替
えバルブ72は電磁ソレノイド72aを備えていて、電
気制御装置75による電磁ソレノイド72aの通電制御
により、3位置切り替えバルブ72は切り替え制御され
る。エアポンプ73,74も、電気制御装置75により
駆動制御される。また、シリンダ40a内の作動油に溶
解した空気量を制御するために、3位置切り替えバルブ
72とフィルタ71の間に圧力センサ76が設けられて
いて、同センサ76による圧力検出値が電気制御装置7
5に供給されるようになっている。なお、フィルタ7
1、3位置切り替えバルブ72、エアポンプ73,7
4、電気制御装置75及び圧力センサ76は車体22の
適宜箇所に組み付けられる。
3位置切り替えバルブ72を介してエアポンプ73,7
4に接続されている。フィルタ71は、粒子の大きさの
相違を利用して、上油室R1内の作動油の通過を禁止
し、空気(気体)の通過のみを許容する。3位置切り替
えバルブ72は電磁ソレノイド72aを備えていて、電
気制御装置75による電磁ソレノイド72aの通電制御
により、3位置切り替えバルブ72は切り替え制御され
る。エアポンプ73,74も、電気制御装置75により
駆動制御される。また、シリンダ40a内の作動油に溶
解した空気量を制御するために、3位置切り替えバルブ
72とフィルタ71の間に圧力センサ76が設けられて
いて、同センサ76による圧力検出値が電気制御装置7
5に供給されるようになっている。なお、フィルタ7
1、3位置切り替えバルブ72、エアポンプ73,7
4、電気制御装置75及び圧力センサ76は車体22の
適宜箇所に組み付けられる。
【0064】上記のように構成した第3実施例に係る車
両用サスペンション装置においては、電気制御装置75
が電磁ソレノイド72aを制御して、3位置切り替えバ
ルブ72を図示下位置状態に設定するとともにエアポン
プ74を作動させれば、空気が3位置切り替えバルブ7
2及びフィルタ71を介してシリンダ40a内に導かれ
る。したがって、この場合には、シリンダ40a内の作
動油に対する空気の溶解度が上昇し、作動油の弾性係数
(ばね定数)が減少する。そして、作動油の弾性係数が
所望の値になった時点を、圧力センサ76による検出圧
力値から判断することにより、電気制御装置75は3位
置切り替えバルブ72の電磁ソレノイド72aを制御し
て同バルブ72を図示中央位置に切り替えるとともに、
エアポンプ74の作動を停止させる。その結果、シリン
ダ40aに対する空気の流入が停止するので、同シリン
ダ40a内の作動の弾性係数は前記所望値に維持され
る。
両用サスペンション装置においては、電気制御装置75
が電磁ソレノイド72aを制御して、3位置切り替えバ
ルブ72を図示下位置状態に設定するとともにエアポン
プ74を作動させれば、空気が3位置切り替えバルブ7
2及びフィルタ71を介してシリンダ40a内に導かれ
る。したがって、この場合には、シリンダ40a内の作
動油に対する空気の溶解度が上昇し、作動油の弾性係数
(ばね定数)が減少する。そして、作動油の弾性係数が
所望の値になった時点を、圧力センサ76による検出圧
力値から判断することにより、電気制御装置75は3位
置切り替えバルブ72の電磁ソレノイド72aを制御し
て同バルブ72を図示中央位置に切り替えるとともに、
エアポンプ74の作動を停止させる。その結果、シリン
ダ40aに対する空気の流入が停止するので、同シリン
ダ40a内の作動の弾性係数は前記所望値に維持され
る。
【0065】一方、電気制御装置75が電磁ソレノイド
72aを制御して、3位置切り替えバルブ72を図示上
位置状態に設定するとともにエアポンプ73を作動させ
れば、シリンダ40a内の空気(気体)のみがフィルタ
71及び3位置切り替えバルブ72を介して外部に排出
される。したがって、この場合には、シリンダ40a内
の作動油に対する空気の溶解度が下降し、作動油の弾性
係数(ばね定数)が増加する。そして、この場合も、電
気制御装置75は圧力センサ76と協働して、作動油の
弾性係数が所望の値になった時点で、3位置切り替えバ
ルブ72を図示中央位置に切り替えるとともに、エアポ
ンプ73の作動を停止させる。その結果、シリンダ40
aに対する空気の流出が停止するので、同シリンダ40
a内の作動油の弾性係数は前記所望値に維持される。ま
た、ダンパ装置40のステップモータ49の回転位置も
電気制御装置75により制御され、同ダンパ装置40に
おける減衰係数も切り替えられる。
72aを制御して、3位置切り替えバルブ72を図示上
位置状態に設定するとともにエアポンプ73を作動させ
れば、シリンダ40a内の空気(気体)のみがフィルタ
71及び3位置切り替えバルブ72を介して外部に排出
される。したがって、この場合には、シリンダ40a内
の作動油に対する空気の溶解度が下降し、作動油の弾性
係数(ばね定数)が増加する。そして、この場合も、電
気制御装置75は圧力センサ76と協働して、作動油の
弾性係数が所望の値になった時点で、3位置切り替えバ
ルブ72を図示中央位置に切り替えるとともに、エアポ
ンプ73の作動を停止させる。その結果、シリンダ40
aに対する空気の流出が停止するので、同シリンダ40
a内の作動油の弾性係数は前記所望値に維持される。ま
た、ダンパ装置40のステップモータ49の回転位置も
電気制御装置75により制御され、同ダンパ装置40に
おける減衰係数も切り替えられる。
【0066】以上のように、上記第3実施例に係るサス
ペンション装置においては、ロアアーム(ばね下部材)
21と車体(ばね上部材)22との間に、シリンダ40
a内に封入されて空気(気体)を溶解させた作動油(液
体)からなるばね要素を、ダンパ装置40内のスリーブ
42、ピストン43、リーフバルブ45a,45b及び
オリフィス部材46からなる減衰力発生機構に対して直
列に設けた。そして、フィルタ71、3位置切り替えバ
ルブ72、エアポンプ73,74などからなり、シリン
ダ40a内に対する空気(気体)の給排を制御して前記
作動油(液体)の弾性係数(ばね定数)を電気的に可変
制御するばね定数可変機構(給排機構)を設けるように
した。したがって、このサスペンション装置によって
も、車両走行中に、ダンパ装置40と直列に接続したば
ね要素のばね定数を容易に変更でき、また前記ばね要素
を構成する作動油の一部は前記減衰力発生機構と車体2
2との間に位置することになるので、上記第1及び第2
実施例と同様な効果を享受できる。さらに、この第1実
施例においては、ばね要素であるシリンダ40a内に封
入された作動油(液体)をダンパ装置40の一部として
構成したので、装置全体がコンパクトに構成される。
ペンション装置においては、ロアアーム(ばね下部材)
21と車体(ばね上部材)22との間に、シリンダ40
a内に封入されて空気(気体)を溶解させた作動油(液
体)からなるばね要素を、ダンパ装置40内のスリーブ
42、ピストン43、リーフバルブ45a,45b及び
オリフィス部材46からなる減衰力発生機構に対して直
列に設けた。そして、フィルタ71、3位置切り替えバ
ルブ72、エアポンプ73,74などからなり、シリン
ダ40a内に対する空気(気体)の給排を制御して前記
作動油(液体)の弾性係数(ばね定数)を電気的に可変
制御するばね定数可変機構(給排機構)を設けるように
した。したがって、このサスペンション装置によって
も、車両走行中に、ダンパ装置40と直列に接続したば
ね要素のばね定数を容易に変更でき、また前記ばね要素
を構成する作動油の一部は前記減衰力発生機構と車体2
2との間に位置することになるので、上記第1及び第2
実施例と同様な効果を享受できる。さらに、この第1実
施例においては、ばね要素であるシリンダ40a内に封
入された作動油(液体)をダンパ装置40の一部として
構成したので、装置全体がコンパクトに構成される。
【0067】d.サスペンション装置の第4実施例 本発明の第4実施例に係るサスペンション装置は、図7
に示すように、上記第1〜3実施例と同様に構成しかつ
組み付けたスプリング31及びダンパ装置40を備えて
いる。この第4実施例の特徴は、ダンパ装置40内のシ
リンダ40a内に形成されたガス室R3に封入されてい
る空気(気体)にばね作用をもたせるようにしたことに
ある。なお、この場合も、ピストンロッド41の上端は
車体22に固定した固定プレート33に固定されてい
る。
に示すように、上記第1〜3実施例と同様に構成しかつ
組み付けたスプリング31及びダンパ装置40を備えて
いる。この第4実施例の特徴は、ダンパ装置40内のシ
リンダ40a内に形成されたガス室R3に封入されてい
る空気(気体)にばね作用をもたせるようにしたことに
ある。なお、この場合も、ピストンロッド41の上端は
車体22に固定した固定プレート33に固定されてい
る。
【0068】シリンダ40aのガス室R3を構成する周
壁の一部に流入出ポート40a2が設けられ、同ポート
40a2を介してガス室R3内に対する空気の流入及び
流出が制御されるようになっている。この場合、ガス室
R3内の空気圧が低ければ同空気の弾性係数(ばね定
数)が低く設定され、同空気圧が高ければ同空気の弾性
係数(ばね定数)が高く設定されることになる。したが
って、本願発明のばね要素は、シリンダ40a及びフリ
ーピストン44により区画されたガス室R3内に封入さ
れている空気(気体)に相当する。
壁の一部に流入出ポート40a2が設けられ、同ポート
40a2を介してガス室R3内に対する空気の流入及び
流出が制御されるようになっている。この場合、ガス室
R3内の空気圧が低ければ同空気の弾性係数(ばね定
数)が低く設定され、同空気圧が高ければ同空気の弾性
係数(ばね定数)が高く設定されることになる。したが
って、本願発明のばね要素は、シリンダ40a及びフリ
ーピストン44により区画されたガス室R3内に封入さ
れている空気(気体)に相当する。
【0069】流入出ポート40a2は3位置切り替えバ
ルブ81を介してエアポンプ82,83に接続されてい
る。3位置切り替えバルブ81は電磁ソレノイド81a
を備えていて、電気制御装置84による電磁ソレノイド
81aの通電制御により、3位置切り替えバルブ81は
切り替え制御される。エアポンプ82,83も、電気制
御装置84により駆動制御される。また、ガス室R3内
の空気圧を制御するために、3位置切り替えバルブ81
とガス室R3の間に圧力センサ85が設けられていて、
同センサ85による圧力検出値は電気制御装置84に供
給されるようになっている。なお、3位置切り替えバル
ブ81、エアポンプ82,83、電気制御装置84及び
圧力センサ85は車体22の適宜箇所に組み付けられ
る。
ルブ81を介してエアポンプ82,83に接続されてい
る。3位置切り替えバルブ81は電磁ソレノイド81a
を備えていて、電気制御装置84による電磁ソレノイド
81aの通電制御により、3位置切り替えバルブ81は
切り替え制御される。エアポンプ82,83も、電気制
御装置84により駆動制御される。また、ガス室R3内
の空気圧を制御するために、3位置切り替えバルブ81
とガス室R3の間に圧力センサ85が設けられていて、
同センサ85による圧力検出値は電気制御装置84に供
給されるようになっている。なお、3位置切り替えバル
ブ81、エアポンプ82,83、電気制御装置84及び
圧力センサ85は車体22の適宜箇所に組み付けられ
る。
【0070】上記のように構成した第4実施例に係る車
両用サスペンション装置においては、電気制御装置84
が電磁ソレノイド81を制御して、3位置切り替えバル
ブ81を図示下位置状態に設定するとともにエアポンプ
83を作動させれば、空気が3位置切り替えバルブ81
を介してガス室R3内に導かれる。したがって、ガス室
R3内の空気圧が上昇して、ガス室R3内の空気の弾性
係数(ばね定数)が増加する。そして、前記空気の弾性
係数が所望の値になった時点を、圧力センサ85による
検出圧力値から判断することにより、電気制御装置84
は3位置切り替えバルブ81の電磁ソレノイド81aを
制御して同バルブ81を図示中央位置に切り替えるとと
もに、エアポンプ83の作動を停止させる。その結果、
ガス室R3に対する空気の流入が停止するので、同ガス
室R3の空気の弾性係数は前記所望値に維持される。
両用サスペンション装置においては、電気制御装置84
が電磁ソレノイド81を制御して、3位置切り替えバル
ブ81を図示下位置状態に設定するとともにエアポンプ
83を作動させれば、空気が3位置切り替えバルブ81
を介してガス室R3内に導かれる。したがって、ガス室
R3内の空気圧が上昇して、ガス室R3内の空気の弾性
係数(ばね定数)が増加する。そして、前記空気の弾性
係数が所望の値になった時点を、圧力センサ85による
検出圧力値から判断することにより、電気制御装置84
は3位置切り替えバルブ81の電磁ソレノイド81aを
制御して同バルブ81を図示中央位置に切り替えるとと
もに、エアポンプ83の作動を停止させる。その結果、
ガス室R3に対する空気の流入が停止するので、同ガス
室R3の空気の弾性係数は前記所望値に維持される。
【0071】一方、電気制御装置84が電磁ソレノイド
81aを制御して、3位置切り替えバルブ81を図示上
位置状態に設定するとともにエアポンプ82を作動させ
れば、ガス室R3内の空気が3位置切り替えバルブ81
を介して外部に排出される。したがって、この場合に
は、ガス室R3内の空気圧が低下し、同ガス室R3内の
空気の弾性係数(ばね定数)が減少する。そして、この
場合も、電気制御装置84は圧力センサ85と協働し
て、ガス室R3内の空気の弾性係数が所望の値になった
時点で、3位置切り替えバルブ81を図示中央位置に切
り替えるとともに、エアポンプ82の作動を停止させ
る。その結果、ガス室R3に対する空気の流出が停止す
るので、同ガス室R3内の空気の弾性係数は前記所望値
に維持される。また、ダンパ装置40のステップモータ
49の回転位置も電気制御装置75により制御され、同
ダンパ装置40における減衰係数も切り替えられる。
81aを制御して、3位置切り替えバルブ81を図示上
位置状態に設定するとともにエアポンプ82を作動させ
れば、ガス室R3内の空気が3位置切り替えバルブ81
を介して外部に排出される。したがって、この場合に
は、ガス室R3内の空気圧が低下し、同ガス室R3内の
空気の弾性係数(ばね定数)が減少する。そして、この
場合も、電気制御装置84は圧力センサ85と協働し
て、ガス室R3内の空気の弾性係数が所望の値になった
時点で、3位置切り替えバルブ81を図示中央位置に切
り替えるとともに、エアポンプ82の作動を停止させ
る。その結果、ガス室R3に対する空気の流出が停止す
るので、同ガス室R3内の空気の弾性係数は前記所望値
に維持される。また、ダンパ装置40のステップモータ
49の回転位置も電気制御装置75により制御され、同
ダンパ装置40における減衰係数も切り替えられる。
【0072】以上のように、上記第4実施例に係るサス
ペンション装置においては、ロアアーム(ばね下部材)
21と車体(ばね上部材)22との間に、ガス室R3内
に封入されて空気(気体)からなるばね要素を、ダンパ
装置40内のスリーブ42、ピストン43、リーフバル
ブ45a,45b及びオリフィス部材46からなる減衰
力発生機構に対して直列に設けた。そして、3位置切り
替えバルブ81、エアポンプ82,83などからなり、
ガス室R3に対する空気(気体)の給排を制御して前記
空気の弾性係数(ばね定数)を電気的に可変制御するば
ね定数可変機構(給排機構)を設けるようにした。した
がって、このサスペンション装置によっても、車両走行
中に、ダンパ装置40と直列に接続したばね要素のばね
定数を容易に変更できるので、走行路面の状態、車両の
走行状態などが変化しても、車両の乗り心地、車体の制
振性、接地性、姿勢変化などを常に良好に保つことがで
きる。また、この第4実施例においては、ばね要素であ
るガス室R3内に封入された空気(気体)をダンパ装置
40の一部として構成したので、装置全体がコンパクト
に構成される。
ペンション装置においては、ロアアーム(ばね下部材)
21と車体(ばね上部材)22との間に、ガス室R3内
に封入されて空気(気体)からなるばね要素を、ダンパ
装置40内のスリーブ42、ピストン43、リーフバル
ブ45a,45b及びオリフィス部材46からなる減衰
力発生機構に対して直列に設けた。そして、3位置切り
替えバルブ81、エアポンプ82,83などからなり、
ガス室R3に対する空気(気体)の給排を制御して前記
空気の弾性係数(ばね定数)を電気的に可変制御するば
ね定数可変機構(給排機構)を設けるようにした。した
がって、このサスペンション装置によっても、車両走行
中に、ダンパ装置40と直列に接続したばね要素のばね
定数を容易に変更できるので、走行路面の状態、車両の
走行状態などが変化しても、車両の乗り心地、車体の制
振性、接地性、姿勢変化などを常に良好に保つことがで
きる。また、この第4実施例においては、ばね要素であ
るガス室R3内に封入された空気(気体)をダンパ装置
40の一部として構成したので、装置全体がコンパクト
に構成される。
【0073】e.サスペンション装置のための電気制御
装置の第1実施例 次に、上記a〜dのように構成した第1〜第4実施例に
係る車両用サスペンションのための電気制御装置100
の第1実施例を説明する。この電気制御装置100は、
図8に示すように、加速度センサ101及び車高センサ
102を備えている。
装置の第1実施例 次に、上記a〜dのように構成した第1〜第4実施例に
係る車両用サスペンションのための電気制御装置100
の第1実施例を説明する。この電気制御装置100は、
図8に示すように、加速度センサ101及び車高センサ
102を備えている。
【0074】加速度センサ101は上記サスペンション
装置に係る第1〜第4実施例の車体22又は固定プレー
ト33に固定されており、絶対的な空間に対する車体2
2(ばね上部材)の上下方向の加速度を検出して、同加
速度を表す検出信号を出力する。ただし、検出加速度
は、正により上方向の加速度を表し、負により下方向の
加速度を表している。この加速度センサ101には、積
分器103、ローパスフィルタ104及びバンドパスフ
ィルタ105が接続されている。積分器103は前記加
速度を表す検出信号を積分して、絶対空間に対する車体
22の上下方向の速度(以下、絶対速度Zd という)を
表す信号を出力する。ローパスフィルタ104は、前記
加速度を表す検出信号の帯域を2Hz以下に制限して出
力することにより、ばね上共振周波数(ばね上部材の共
振周波数)に対応した車体の振動成分G1 を出力する
(図36参照)。バンドパスフィルタ105は、前記加
速度を表す検出信号の帯域を9〜13Hz内に制限して
出力することにより、ばね下共振周波数(ばね下部材の
共振周波数)に対応した車体の振動成分G2 を出力する
(図36参照)。
装置に係る第1〜第4実施例の車体22又は固定プレー
ト33に固定されており、絶対的な空間に対する車体2
2(ばね上部材)の上下方向の加速度を検出して、同加
速度を表す検出信号を出力する。ただし、検出加速度
は、正により上方向の加速度を表し、負により下方向の
加速度を表している。この加速度センサ101には、積
分器103、ローパスフィルタ104及びバンドパスフ
ィルタ105が接続されている。積分器103は前記加
速度を表す検出信号を積分して、絶対空間に対する車体
22の上下方向の速度(以下、絶対速度Zd という)を
表す信号を出力する。ローパスフィルタ104は、前記
加速度を表す検出信号の帯域を2Hz以下に制限して出
力することにより、ばね上共振周波数(ばね上部材の共
振周波数)に対応した車体の振動成分G1 を出力する
(図36参照)。バンドパスフィルタ105は、前記加
速度を表す検出信号の帯域を9〜13Hz内に制限して
出力することにより、ばね下共振周波数(ばね下部材の
共振周波数)に対応した車体の振動成分G2 を出力する
(図36参照)。
【0075】車高センサ102は車体22(ばね上部
材)とロアアーム21(ばね下部材)との間に組み付け
られた変位量センサで構成され、ロアアーム21に対す
る車体22の相対的な変位量を検出して、同変位量を表
す検出信号を出力する。ただし、この相対的な変位量
は、正により基準値からの増加量(ダンパ装置40の伸
び側)を表し、負により基準値からの減少量(ダンパ装
置40の縮み側)を表す。この車高センサ102には、
微分器106が接続されている。微分器106は前記変
位量を表す検出信号を微分して、ロアアーム21に対す
る車体22の上下方向の速度(以下、相対速度Yd とい
う)を表す信号を出力する。
材)とロアアーム21(ばね下部材)との間に組み付け
られた変位量センサで構成され、ロアアーム21に対す
る車体22の相対的な変位量を検出して、同変位量を表
す検出信号を出力する。ただし、この相対的な変位量
は、正により基準値からの増加量(ダンパ装置40の伸
び側)を表し、負により基準値からの減少量(ダンパ装
置40の縮み側)を表す。この車高センサ102には、
微分器106が接続されている。微分器106は前記変
位量を表す検出信号を微分して、ロアアーム21に対す
る車体22の上下方向の速度(以下、相対速度Yd とい
う)を表す信号を出力する。
【0076】これらの積分器103、ローパスフィルタ
104、バンドパスフィルタ105及び微分器106に
は、マイクロコンピュータ107が接続されている。マ
イクロコンピュータ107は、内蔵のタイマによる制御
の基に、図9〜11のフローチャートに対応したプログ
ラムを所定の短時間毎に繰り返し実行する。このプログ
ラムの実行により、マイクロコンピュータ107は、上
記第1〜4実施例のばね要素のばね定数及びダンパ装置
40の減衰係数を電気的に制御するための制御信号をば
ね定数用駆動回路108及び減衰係数用駆動回路109
を介して出力し、前記ばね定数及び減衰係数を制御す
る。
104、バンドパスフィルタ105及び微分器106に
は、マイクロコンピュータ107が接続されている。マ
イクロコンピュータ107は、内蔵のタイマによる制御
の基に、図9〜11のフローチャートに対応したプログ
ラムを所定の短時間毎に繰り返し実行する。このプログ
ラムの実行により、マイクロコンピュータ107は、上
記第1〜4実施例のばね要素のばね定数及びダンパ装置
40の減衰係数を電気的に制御するための制御信号をば
ね定数用駆動回路108及び減衰係数用駆動回路109
を介して出力し、前記ばね定数及び減衰係数を制御す
る。
【0077】このように構成した電気制御装置による上
記第1〜4実施例に係る車両用サスペンション装置の制
御動作について説明する。マイクロコンピュータ107
はイグニッションスイッチの投入に応答して図9のステ
ップ200にてプログラムの実行を開始し、ステップ2
02にて積分器103、ローパスフィルタ104、バン
ドパスフィルタ105及び微分器106から絶対速度Z
d、振動成分G1,G2及び相対速度Yd をそれぞれ入力す
る。
記第1〜4実施例に係る車両用サスペンション装置の制
御動作について説明する。マイクロコンピュータ107
はイグニッションスイッチの投入に応答して図9のステ
ップ200にてプログラムの実行を開始し、ステップ2
02にて積分器103、ローパスフィルタ104、バン
ドパスフィルタ105及び微分器106から絶対速度Z
d、振動成分G1,G2及び相対速度Yd をそれぞれ入力す
る。
【0078】次に、ステップ204〜222の処理によ
り、前記入力した振動成分G1,G2の大きさに応じて目
標ばね定数Kを設定する。両振動成分G1,G2 の各絶
対値|G1|,|G2|がそれぞれ予め決められたしきい
値G10,G20以上であれば、マイクロコンピュータ10
7は、ステップ204〜210の処理により、内蔵のG
1−K1マップ(図12)及びG2−K2マップ(図13)
を参照して、両振動成分G1,G2にそれぞれ対応した第
1及び第2目標ばね定数K1,K2を決定する。なお、図
12,13中のKmax1,Kmax2は、Kmax1>Kmax2の関
係にある。その後、ステップ212,214,220の
処理により、第1及び第2目標ばね定数K1,K2のうち
の大きい方の値を目標ばね定数Kとして設定する。振動
成分G1の絶対値|G1|がしきい値G10以上、かつ振動
成分G2の絶対値|G2|がしきい値G20未満であれば、
ステップ204〜208,214の処理により、G1−
K1マップを参照して決定した第1目標ばね定数K1を目
標ばね定数Kとして設定する。振動成分G1の絶対値|
G1|がしきい値G10未満、かつ振動成分G2の絶対値|
G2|がしきい値G20以上であれば、ステップ204,
216〜220の処理により、G2−K2マップを参照し
て決定した第2目標ばね定数K1を目標ばね定数Kとし
て設定する。両振動成分G1,G2 の各絶対値|G1|,
|G2|がそれぞれしきい値G10,G20未満であれば、
ステップ204,216,222の処理により、最小の
ばね定数Kminを目標ばね定数Kとして設定する。な
お、この目標ばね定数Kは、ステップ214,220,
222の処理にて、ステップ204〜218の処理によ
り決定される目標ばね定数Kが増加する場合には即座に
変更されるが、減少する場合には所定時間が経過するま
では変更されない。
り、前記入力した振動成分G1,G2の大きさに応じて目
標ばね定数Kを設定する。両振動成分G1,G2 の各絶
対値|G1|,|G2|がそれぞれ予め決められたしきい
値G10,G20以上であれば、マイクロコンピュータ10
7は、ステップ204〜210の処理により、内蔵のG
1−K1マップ(図12)及びG2−K2マップ(図13)
を参照して、両振動成分G1,G2にそれぞれ対応した第
1及び第2目標ばね定数K1,K2を決定する。なお、図
12,13中のKmax1,Kmax2は、Kmax1>Kmax2の関
係にある。その後、ステップ212,214,220の
処理により、第1及び第2目標ばね定数K1,K2のうち
の大きい方の値を目標ばね定数Kとして設定する。振動
成分G1の絶対値|G1|がしきい値G10以上、かつ振動
成分G2の絶対値|G2|がしきい値G20未満であれば、
ステップ204〜208,214の処理により、G1−
K1マップを参照して決定した第1目標ばね定数K1を目
標ばね定数Kとして設定する。振動成分G1の絶対値|
G1|がしきい値G10未満、かつ振動成分G2の絶対値|
G2|がしきい値G20以上であれば、ステップ204,
216〜220の処理により、G2−K2マップを参照し
て決定した第2目標ばね定数K1を目標ばね定数Kとし
て設定する。両振動成分G1,G2 の各絶対値|G1|,
|G2|がそれぞれしきい値G10,G20未満であれば、
ステップ204,216,222の処理により、最小の
ばね定数Kminを目標ばね定数Kとして設定する。な
お、この目標ばね定数Kは、ステップ214,220,
222の処理にて、ステップ204〜218の処理によ
り決定される目標ばね定数Kが増加する場合には即座に
変更されるが、減少する場合には所定時間が経過するま
では変更されない。
【0079】前記目標ばね定数Kの設定後、マイクロコ
ンピュータ107はステップ224にて「第1ばね定数
設定ルーチン」を実行する。この「第1ばね定数設定ル
ーチン」は図11に詳細に示されており、その実行がス
テップ300にて開始される。まず、目標ばね定数Kが
サスペンション装置内のばね要素にて現在設定されてい
るばね定数を表す現ばね定数Knowに等しければ、ステ
ップ302における「YES」との判定の基に、ステッ
プ310にてこの「第1ばね定数設定ルーチン」の実行
を終了して、ステップ302〜308からなるばね要素
のばね定数の変更処理を行わない。
ンピュータ107はステップ224にて「第1ばね定数
設定ルーチン」を実行する。この「第1ばね定数設定ル
ーチン」は図11に詳細に示されており、その実行がス
テップ300にて開始される。まず、目標ばね定数Kが
サスペンション装置内のばね要素にて現在設定されてい
るばね定数を表す現ばね定数Knowに等しければ、ステ
ップ302における「YES」との判定の基に、ステッ
プ310にてこの「第1ばね定数設定ルーチン」の実行
を終了して、ステップ302〜308からなるばね要素
のばね定数の変更処理を行わない。
【0080】目標ばね定数Kが現ばね定数Knowに等し
くなければ、ステップ302における「YES」との判
定後、ステップ304の処理により、相対速度Ydがほ
ぼ「0」になるまで待ってステップ306にてばね要素
のばね定数を目標ばね定数Kに設定する。ステップ30
6のばね定数設定処理においては、マイクロコンピュー
タ107は、目標ばね定数Kを表す制御信号をばね定数
用駆動回路108に出力し、同回路108が前記制御信
号に応答してばね定数可変機構を駆動し、サスペンショ
ン装置内のばね要素のばね定数を目標ばね定数Kに等し
く設定する。このばね定数の設定について具体的に説明
すると、上記第1実施例のサスペンション装置において
は、目標ばね定数Kに対応した数の電磁ソレノイド58
に通電するとともに、それ以外の電磁ソレノイド58の
通電を解除する。その結果、上述のように、通電された
電磁ソレノイド58に対応したコイルスプリング53の
みがばね作用を発揮して、本願発明のばね要素を構成す
る複数のコイルスプリング53のばね定数が前記目標ば
ね定数Kに設定される。
くなければ、ステップ302における「YES」との判
定後、ステップ304の処理により、相対速度Ydがほ
ぼ「0」になるまで待ってステップ306にてばね要素
のばね定数を目標ばね定数Kに設定する。ステップ30
6のばね定数設定処理においては、マイクロコンピュー
タ107は、目標ばね定数Kを表す制御信号をばね定数
用駆動回路108に出力し、同回路108が前記制御信
号に応答してばね定数可変機構を駆動し、サスペンショ
ン装置内のばね要素のばね定数を目標ばね定数Kに等し
く設定する。このばね定数の設定について具体的に説明
すると、上記第1実施例のサスペンション装置において
は、目標ばね定数Kに対応した数の電磁ソレノイド58
に通電するとともに、それ以外の電磁ソレノイド58の
通電を解除する。その結果、上述のように、通電された
電磁ソレノイド58に対応したコイルスプリング53の
みがばね作用を発揮して、本願発明のばね要素を構成す
る複数のコイルスプリング53のばね定数が前記目標ば
ね定数Kに設定される。
【0081】また、この電気制御装置を上記サスペンシ
ョン装置の第2実施例(図5参照)に適用した場合につ
いて説明すると、マイクロコンピュータ107は、目標
ばね定数Kを表す制御信号をばね定数用駆動回路108
に出力し、同回路108が前記制御信号に応答して圧電
アクチュエータ66に目標ばね定数Kに対応した制御電
圧を印可する。その結果、上述のように、弾性部材61
の空洞部61b内に前記制御電圧に対応した量の作動油
(液体)が封入されることになるので、同弾性部材61
のばね定数が目標ばね定数Kに設定される。
ョン装置の第2実施例(図5参照)に適用した場合につ
いて説明すると、マイクロコンピュータ107は、目標
ばね定数Kを表す制御信号をばね定数用駆動回路108
に出力し、同回路108が前記制御信号に応答して圧電
アクチュエータ66に目標ばね定数Kに対応した制御電
圧を印可する。その結果、上述のように、弾性部材61
の空洞部61b内に前記制御電圧に対応した量の作動油
(液体)が封入されることになるので、同弾性部材61
のばね定数が目標ばね定数Kに設定される。
【0082】また、この電気制御装置を上記サスペンシ
ョン装置の第3実施例(図6参照)に適用した場合につ
いて説明すると、マイクロコンピュータ107は、目標
ばね定数Kを表す制御信号をばね定数用駆動回路108
に出力し、同回路108が、前記制御信号に応答して、
3位置切り替えバルブ72の電磁ソレノイド72a及び
エアポンプ73,74の作動を圧力センサ76による圧
力検出値を参照しながら制御する。そして、シリンダ4
0a内の作動油に対する空気(気体)の溶解度を前記目
標ばね定数Kに対応して制御することにより、同作動油
(液体)の弾性係数(ばね定数)が目標ばね定数Kに設
定される。
ョン装置の第3実施例(図6参照)に適用した場合につ
いて説明すると、マイクロコンピュータ107は、目標
ばね定数Kを表す制御信号をばね定数用駆動回路108
に出力し、同回路108が、前記制御信号に応答して、
3位置切り替えバルブ72の電磁ソレノイド72a及び
エアポンプ73,74の作動を圧力センサ76による圧
力検出値を参照しながら制御する。そして、シリンダ4
0a内の作動油に対する空気(気体)の溶解度を前記目
標ばね定数Kに対応して制御することにより、同作動油
(液体)の弾性係数(ばね定数)が目標ばね定数Kに設
定される。
【0083】また、この電気制御装置を上記サスペンシ
ョン装置の第4実施例(図7参照)に適用した場合につ
いて説明すると、マイクロコンピュータ107は、目標
ばね定数Kを表す制御信号をばね定数用駆動回路108
に出力し、同回路108が、前記制御信号に応答して、
3位置切り替えバルブ81の電磁ソレノイド81a及び
エアポンプ82,83の作動を圧力センサ85による圧
力検出値を参照しながら制御する。そして、ガス室R3
内の空気圧を前記目標ばね定数Kに対応した圧力に制御
することにより、同ガス室R3内の空気(気体)の弾性
係数(ばね定数)が目標ばね定数Kに設定される。
ョン装置の第4実施例(図7参照)に適用した場合につ
いて説明すると、マイクロコンピュータ107は、目標
ばね定数Kを表す制御信号をばね定数用駆動回路108
に出力し、同回路108が、前記制御信号に応答して、
3位置切り替えバルブ81の電磁ソレノイド81a及び
エアポンプ82,83の作動を圧力センサ85による圧
力検出値を参照しながら制御する。そして、ガス室R3
内の空気圧を前記目標ばね定数Kに対応した圧力に制御
することにより、同ガス室R3内の空気(気体)の弾性
係数(ばね定数)が目標ばね定数Kに設定される。
【0084】前記ステップ306の処理後、ステップ3
08にて現ばね定数Knowを目標ばね定数に更新して、
ステップ310にてこの「第1ばね定数設定ルーチン」
の実行を終了する。次に、マイクロコンピュータ107
は図10のステップ226〜234の処理により、絶対
速度Zd及び相対速度Ydに応じてダンパ装置40内に組
み込んだ減衰力発生機構の減衰係数を制御する。絶対速
度Zdと相対速度Ydの各正負の符号が異なれば、ステッ
プ226における「NO」との判定の基にステップ23
2にて目標減衰係数Cを最小減衰係数Cminに設定す
る。そして、ステップ234にて、マイクロコンピュー
タ107は目標減衰係数Cを表す制御信号を減衰係数用
駆動回路109に出力し、同回路109が、前記制御信
号に応答して、上記サスペンション装置の第1〜第4実
施例におけるダンパ装置40内のステップモータ49の
回転位置を前記目標減衰係数Cに対応した位置に制御す
る。
08にて現ばね定数Knowを目標ばね定数に更新して、
ステップ310にてこの「第1ばね定数設定ルーチン」
の実行を終了する。次に、マイクロコンピュータ107
は図10のステップ226〜234の処理により、絶対
速度Zd及び相対速度Ydに応じてダンパ装置40内に組
み込んだ減衰力発生機構の減衰係数を制御する。絶対速
度Zdと相対速度Ydの各正負の符号が異なれば、ステッ
プ226における「NO」との判定の基にステップ23
2にて目標減衰係数Cを最小減衰係数Cminに設定す
る。そして、ステップ234にて、マイクロコンピュー
タ107は目標減衰係数Cを表す制御信号を減衰係数用
駆動回路109に出力し、同回路109が、前記制御信
号に応答して、上記サスペンション装置の第1〜第4実
施例におけるダンパ装置40内のステップモータ49の
回転位置を前記目標減衰係数Cに対応した位置に制御す
る。
【0085】これにより、ダンパ装置40内の減衰力発
生機構の減衰係数は最小減衰係数Cminに設定され、同
機構は小さな減衰力を発生する。この状態は、図15の
S2に示すように車輪11が路面の突起を越す前の状
態、または図15のS4に示すように車輪11が路面の
突起を乗り越えた直後の状態である。これらの状態で
は、一般的には車体22が路面外力により付き上げら
れ、または車体22が急激に下降するが、前記のように
減衰力発生機構の減衰係数を小さく保つことにより、ダ
ンパ装置40は縮み側又は伸び側に変位し易くて前記車
体22の突き上げ及び下降を緩和するので、車両の乗り
心地が良好に保たれる。
生機構の減衰係数は最小減衰係数Cminに設定され、同
機構は小さな減衰力を発生する。この状態は、図15の
S2に示すように車輪11が路面の突起を越す前の状
態、または図15のS4に示すように車輪11が路面の
突起を乗り越えた直後の状態である。これらの状態で
は、一般的には車体22が路面外力により付き上げら
れ、または車体22が急激に下降するが、前記のように
減衰力発生機構の減衰係数を小さく保つことにより、ダ
ンパ装置40は縮み側又は伸び側に変位し易くて前記車
体22の突き上げ及び下降を緩和するので、車両の乗り
心地が良好に保たれる。
【0086】一方、絶対速度Zdと相対速度Ydの各正負
の符号が一致していれば、マイクロコンピュータ107
は、ステップ226における「YES」との判定の基
に、ステップ228にて絶対速度Zdを相対速度Ydで除
して速度比Zd/Ydを計算し、ステップ230にて内蔵
のZd/Yd−Cマップ(図14)を参照して、速度比Z
d/Ydに対応した目標減衰係数Cを決定する。この目標
減衰係数Cはスカイフック理論に基づいて設定されるも
ので、車体22の上下振動を良好に減衰させる値に設定
される。前記ステップ230の処理後、前述したステッ
プ234の処理により、ダンパ装置40内のステップモ
ータ49の回転位置を前記目標減衰係数Cに対応した位
置に制御する。なお、この目標減衰係数Cは、ステップ
230,232の処理にて、ステップ226〜230の
処理により決定される目標減衰係数Cが増加する場合に
は即座に変更されるが、減少する場合には所定時間が経
過するまでは変更されない。
の符号が一致していれば、マイクロコンピュータ107
は、ステップ226における「YES」との判定の基
に、ステップ228にて絶対速度Zdを相対速度Ydで除
して速度比Zd/Ydを計算し、ステップ230にて内蔵
のZd/Yd−Cマップ(図14)を参照して、速度比Z
d/Ydに対応した目標減衰係数Cを決定する。この目標
減衰係数Cはスカイフック理論に基づいて設定されるも
ので、車体22の上下振動を良好に減衰させる値に設定
される。前記ステップ230の処理後、前述したステッ
プ234の処理により、ダンパ装置40内のステップモ
ータ49の回転位置を前記目標減衰係数Cに対応した位
置に制御する。なお、この目標減衰係数Cは、ステップ
230,232の処理にて、ステップ226〜230の
処理により決定される目標減衰係数Cが増加する場合に
は即座に変更されるが、減少する場合には所定時間が経
過するまでは変更されない。
【0087】これにより、ダンパ装置40内の減衰力発
生機構の減衰係数はスカイフック理論に基づく目標減衰
係数Cに設定される。この状態は、図15のS3,S4
に示すように、車体11がスプリング31(図3,5〜
7参照)のために上下に振動している状態であり、同ス
プリング31による車体22の振動が良好に減衰制御さ
れる。
生機構の減衰係数はスカイフック理論に基づく目標減衰
係数Cに設定される。この状態は、図15のS3,S4
に示すように、車体11がスプリング31(図3,5〜
7参照)のために上下に振動している状態であり、同ス
プリング31による車体22の振動が良好に減衰制御さ
れる。
【0088】以上の動作説明からも理解できるように、
上記実施例によれば、ステップ204,208,216
の処理により、ばね上共振周波数及びばね下共振周波数
に対応した車体22の振動成分G1,G2が大きいことが
検出され、同検出時には、ステップ206,210,2
14,218,220,224の処理により、ばね要素
のばね定数が大きな値であって振動成分G1,G2の増加
にしたがって増加する値に設定される。これは、車体2
2の振動が大きくなって、ダンパ装置40内の減衰力発
生機構42,43,45a,45bが大きな減衰力を発
生するときに一致する。したがって、減衰力発生機構が
大きな減衰力を発生する場合には、前記減衰力がばね上
部材に効率的に伝達されて、同減衰力発生機構により発
生される減衰力が損なわれないで、車体22の振動が速
く減衰する。また、前記ステップ204,216の処理
により振動成分G1,G2が大きいことが検出されないと
きには、ステップ222,224の処理によりばね要素
のばね定数は小さな値に設定される。したがって、この
場合には、ばね上部材の小さな振動及び路面入力がばね
要素により良好に吸収され、車両の乗り心地が良好に保
たれる。
上記実施例によれば、ステップ204,208,216
の処理により、ばね上共振周波数及びばね下共振周波数
に対応した車体22の振動成分G1,G2が大きいことが
検出され、同検出時には、ステップ206,210,2
14,218,220,224の処理により、ばね要素
のばね定数が大きな値であって振動成分G1,G2の増加
にしたがって増加する値に設定される。これは、車体2
2の振動が大きくなって、ダンパ装置40内の減衰力発
生機構42,43,45a,45bが大きな減衰力を発
生するときに一致する。したがって、減衰力発生機構が
大きな減衰力を発生する場合には、前記減衰力がばね上
部材に効率的に伝達されて、同減衰力発生機構により発
生される減衰力が損なわれないで、車体22の振動が速
く減衰する。また、前記ステップ204,216の処理
により振動成分G1,G2が大きいことが検出されないと
きには、ステップ222,224の処理によりばね要素
のばね定数は小さな値に設定される。したがって、この
場合には、ばね上部材の小さな振動及び路面入力がばね
要素により良好に吸収され、車両の乗り心地が良好に保
たれる。
【0089】特に、前記処理においては、ばね上共振周
波数に対応した振動成分G1が大きなときには、ばね下
共振周波数に対応した振動成分G2が大きなときに比べ
て、ばね要素のばね定数が大きな値に設定される。これ
により、車体22の振動が最も大きくなるとともに、応
答性のために減衰力発生機構が最も有効に作用する低周
波数領域におけるばね上部材の振動に対して、ばね要素
及び減衰力発生機構が有効に作用して前記振動を効果的
に減衰させることができる。
波数に対応した振動成分G1が大きなときには、ばね下
共振周波数に対応した振動成分G2が大きなときに比べ
て、ばね要素のばね定数が大きな値に設定される。これ
により、車体22の振動が最も大きくなるとともに、応
答性のために減衰力発生機構が最も有効に作用する低周
波数領域におけるばね上部材の振動に対して、ばね要素
及び減衰力発生機構が有効に作用して前記振動を効果的
に減衰させることができる。
【0090】また、前記振動成分G1,G2以外のばね上
部材の振動(ばね上共振周波数とばね下共振周波数の間
に位置する振動成分G3及びばね下共振周波数以上の振
動成分G4)が大きくても、ステップ204,216,
222,224の処理により、ばね要素のばね定数は小
さな値に設定される。これらの振動成分は乗員にゴツゴ
ツ感を与えるもので、前記ばね定数を小さく設定するこ
とにより、これらの振動はばね要素により吸収されるの
で、車両の乗り心地が良好となる。
部材の振動(ばね上共振周波数とばね下共振周波数の間
に位置する振動成分G3及びばね下共振周波数以上の振
動成分G4)が大きくても、ステップ204,216,
222,224の処理により、ばね要素のばね定数は小
さな値に設定される。これらの振動成分は乗員にゴツゴ
ツ感を与えるもので、前記ばね定数を小さく設定するこ
とにより、これらの振動はばね要素により吸収されるの
で、車両の乗り心地が良好となる。
【0091】さらに、上記のようなばね定数の切り替え
制御は、ステップ304,306の処理により、車体2
2(ばね上部材)のロアアーム21(ばね下部材)に対
する相対速度Yd がほぼ「0」のときにのみ行われる。
したがって、ばね要素が伸びつつあるとき、及び縮みつ
つあるときには、ばね要素のばね定数が変化することは
ないので、乗員がばね定数の変更によるショックを受け
ることがなくなり、車両の乗り心地が良好になる。
制御は、ステップ304,306の処理により、車体2
2(ばね上部材)のロアアーム21(ばね下部材)に対
する相対速度Yd がほぼ「0」のときにのみ行われる。
したがって、ばね要素が伸びつつあるとき、及び縮みつ
つあるときには、ばね要素のばね定数が変化することは
ないので、乗員がばね定数の変更によるショックを受け
ることがなくなり、車両の乗り心地が良好になる。
【0092】しかも、上記実施例によれば、これらのば
ね要素のばね定数の可変制御と、ステップ226〜23
4からなる減衰力発生機構に対する減衰係数の制御は同
時に行われるので、減衰係数の制御とばね定数の制御が
車両の走行状態に応じて適切に制御され、ばね上部材の
振動の減衰効果及び車両の乗り心地の両者が良好に保た
れる。
ね要素のばね定数の可変制御と、ステップ226〜23
4からなる減衰力発生機構に対する減衰係数の制御は同
時に行われるので、減衰係数の制御とばね定数の制御が
車両の走行状態に応じて適切に制御され、ばね上部材の
振動の減衰効果及び車両の乗り心地の両者が良好に保た
れる。
【0093】f.電気制御装置の第1実施例に係る部分
変形例 上記eの電気制御装置の第1実施例では、ばね定数を変
更制御するために、図9のステップ224にて「第1ば
ね定数設定ルーチン」を実行したが、この「第1ばね定
数設定ルーチン」に代えて、図16,17に示す「第2
ばね定数設定ルーチン」を実行するようにしてもよい。
変形例 上記eの電気制御装置の第1実施例では、ばね定数を変
更制御するために、図9のステップ224にて「第1ば
ね定数設定ルーチン」を実行したが、この「第1ばね定
数設定ルーチン」に代えて、図16,17に示す「第2
ばね定数設定ルーチン」を実行するようにしてもよい。
【0094】この「第2ばね定数設定ルーチン」の実行
はステップ400にて開始され、ステップ402にて切
り替えフラグCHNGが”1”であるか否かを判定す
る。この切り替えフラグCHNGは図示しない初期設定
処理により最初”0”に設定されているので、ステップ
402にて「NO」と判定してプログラムをステップ4
04に進める。図9のステップ204〜222の処理に
より設定した目標ばね定数Kが現ばね定数Knowに等し
ければ、ステップ404における「YES」との判定の
基に、ステップ418にてこの「第2ばね定数設定ルー
チン」の実行を終了するので、上記第1〜第4実施例に
係るばね要素のばね定数は変更されない。
はステップ400にて開始され、ステップ402にて切
り替えフラグCHNGが”1”であるか否かを判定す
る。この切り替えフラグCHNGは図示しない初期設定
処理により最初”0”に設定されているので、ステップ
402にて「NO」と判定してプログラムをステップ4
04に進める。図9のステップ204〜222の処理に
より設定した目標ばね定数Kが現ばね定数Knowに等し
ければ、ステップ404における「YES」との判定の
基に、ステップ418にてこの「第2ばね定数設定ルー
チン」の実行を終了するので、上記第1〜第4実施例に
係るばね要素のばね定数は変更されない。
【0095】一方、目標ばね定数Kが現ばね定数Know
に等しくなければ、ステップ404にて「NO」と判定
して、プログラムをステップ406〜410に進める。
ステップ406〜410においては、目標ばね定数Kが
現ばね定数Knowより大きければ、ばね定数の変更を表
すアップダウンフラグUPDWを”1”に設定する。目
標ばね定数Kが現ばね定数Knowより小さければ、ばね
定数の変更を表すアップダウンフラグUPDWを”0”
に設定する。前記アップダウンフラグUPDWの設定
後、ステップ412にて切り替えフラグCHNGを”
1”に設定し、ステップ414にて時間カウント値TM
を「0」に初期設定して、ステップ426にてこの「第
2ばね定数設定ルーチン」の実行を終了する。
に等しくなければ、ステップ404にて「NO」と判定
して、プログラムをステップ406〜410に進める。
ステップ406〜410においては、目標ばね定数Kが
現ばね定数Knowより大きければ、ばね定数の変更を表
すアップダウンフラグUPDWを”1”に設定する。目
標ばね定数Kが現ばね定数Knowより小さければ、ばね
定数の変更を表すアップダウンフラグUPDWを”0”
に設定する。前記アップダウンフラグUPDWの設定
後、ステップ412にて切り替えフラグCHNGを”
1”に設定し、ステップ414にて時間カウント値TM
を「0」に初期設定して、ステップ426にてこの「第
2ばね定数設定ルーチン」の実行を終了する。
【0096】このようにして切り替えフラグCHNG
が”1”に設定されると、次に実行される「第2ばね定
数設定ルーチン」のステップ402にて「YES」と判
定して、プログラムをステップ416の「切り替え制御
ルーチン」に進める。この「切り替え制御ルーチン」は
図17に詳細に示されており、その実行がステップ42
0にて開始される。
が”1”に設定されると、次に実行される「第2ばね定
数設定ルーチン」のステップ402にて「YES」と判
定して、プログラムをステップ416の「切り替え制御
ルーチン」に進める。この「切り替え制御ルーチン」は
図17に詳細に示されており、その実行がステップ42
0にて開始される。
【0097】前記のように時間カウント値TMが「0」
に設定されていれば、ステップ422における「YE
S」との判定の基に、プログラムをステップ424〜4
28に進める。ステップ424〜428においては、ア
ップダウンフラグUPDWが”1”であれば、現ばね定
数Knowに「1」を加算する。アップダウンフラグUP
DWが”0”であれば、現ばね定数Knowから「1」を
減算する。前記現ばね定数Knowの更新後、ステップ4
30においては、上記図11の「第1ばね定数設定ルー
チン」のステップ306の処理と同様にして、上記第1
実施例(又は第2〜第3実施例)に係るサスペンション
装置におけるばね要素のばね定数を現ばね定数Knowに
設定する。したがって、目標ばね定数Kが現ばね定数K
nowより大きければ、サスペンション装置におけるばね
要素のばね定数は少量だけ増加する。目標ばね定数Kが
現ばね定数Knowより小ければ、サスペンション装置に
おけるばね要素のばね定数は少量だけ減少する。
に設定されていれば、ステップ422における「YE
S」との判定の基に、プログラムをステップ424〜4
28に進める。ステップ424〜428においては、ア
ップダウンフラグUPDWが”1”であれば、現ばね定
数Knowに「1」を加算する。アップダウンフラグUP
DWが”0”であれば、現ばね定数Knowから「1」を
減算する。前記現ばね定数Knowの更新後、ステップ4
30においては、上記図11の「第1ばね定数設定ルー
チン」のステップ306の処理と同様にして、上記第1
実施例(又は第2〜第3実施例)に係るサスペンション
装置におけるばね要素のばね定数を現ばね定数Knowに
設定する。したがって、目標ばね定数Kが現ばね定数K
nowより大きければ、サスペンション装置におけるばね
要素のばね定数は少量だけ増加する。目標ばね定数Kが
現ばね定数Knowより小ければ、サスペンション装置に
おけるばね要素のばね定数は少量だけ減少する。
【0098】次のステップ432の処理においては、現
ばね定数Knowが目標ばね定数Kに等しくなるまで、
「NO」と判定し続けて、ステップ434にて時間カウ
ント値TMを所定の正の時間値TMxに設定し、ステッ
プ440にて「切り替え制御ルーチン」の実行を終了す
る。そして、ふたたび、「第2ばね定数設定ルーチン」
が実行された際にも、ステップ438にて切り替えフラ
グCHNGは”1”に設定されているので、「切り替え
制御ルーチン」が再度実行される。この場合には、ステ
ップ422にて「NO」と判定して、ステップ438に
て時間カウント値TMから「1」を減算して同ルーチン
の実行を終了する。このようなステップ438の時間カ
ウント値TMの減算を繰り返し実行した後、同カウント
値TMが「0」になると、ステップ422にてふたたび
「YES」と判定して、プログラムをステップ424〜
430に進める。したがって、サスペンション装置にお
けるばね要素のばね定数は、目標ばね定数Kに向かって
徐々に変化する。
ばね定数Knowが目標ばね定数Kに等しくなるまで、
「NO」と判定し続けて、ステップ434にて時間カウ
ント値TMを所定の正の時間値TMxに設定し、ステッ
プ440にて「切り替え制御ルーチン」の実行を終了す
る。そして、ふたたび、「第2ばね定数設定ルーチン」
が実行された際にも、ステップ438にて切り替えフラ
グCHNGは”1”に設定されているので、「切り替え
制御ルーチン」が再度実行される。この場合には、ステ
ップ422にて「NO」と判定して、ステップ438に
て時間カウント値TMから「1」を減算して同ルーチン
の実行を終了する。このようなステップ438の時間カ
ウント値TMの減算を繰り返し実行した後、同カウント
値TMが「0」になると、ステップ422にてふたたび
「YES」と判定して、プログラムをステップ424〜
430に進める。したがって、サスペンション装置にお
けるばね要素のばね定数は、目標ばね定数Kに向かって
徐々に変化する。
【0099】このようにして、現ばね定数Knowが目標
ばね定数Kに等しくなると、ステップ432にて「YE
S」と判定して、ステップ436にて切り替えフラグC
HNGを”0”に設定する。その結果、「第2ばね定数
設定ルーチン」がふたたび実行された際には、図16の
ステップ402にて「NO」と判定してプログラムをス
テップ404以降に進めるようになるので、サスペンシ
ョン装置におけるばね要素のばね定数の変更処理が終了
する。そして、現ばね定数Knowが目標ばね定数Kにふ
たたび等しくなくなれば、上述のような処理により、サ
スペンション装置におけるばね要素のばね定数が目標ば
ね定数Kに向かって徐々に変更されるように制御され
る。
ばね定数Kに等しくなると、ステップ432にて「YE
S」と判定して、ステップ436にて切り替えフラグC
HNGを”0”に設定する。その結果、「第2ばね定数
設定ルーチン」がふたたび実行された際には、図16の
ステップ402にて「NO」と判定してプログラムをス
テップ404以降に進めるようになるので、サスペンシ
ョン装置におけるばね要素のばね定数の変更処理が終了
する。そして、現ばね定数Knowが目標ばね定数Kにふ
たたび等しくなくなれば、上述のような処理により、サ
スペンション装置におけるばね要素のばね定数が目標ば
ね定数Kに向かって徐々に変更されるように制御され
る。
【0100】このように、マイクロコンピュータ107
は、ステップ434,438の処理によって時間経過を
計測するとともに、ステップ422〜430の処理によ
って所定時間の経過毎にばね要素のばね定数を少量ずつ
変化させるための制御信号を出力する。したがって、ば
ね要素のばね定数が大きく変更される状況下であって
も、同ばね定数は徐々に変更制御されるので、乗員がば
ね定数の急激な変化によりショックを受けることがなく
なり、車両の乗り心地が良好になる。
は、ステップ434,438の処理によって時間経過を
計測するとともに、ステップ422〜430の処理によ
って所定時間の経過毎にばね要素のばね定数を少量ずつ
変化させるための制御信号を出力する。したがって、ば
ね要素のばね定数が大きく変更される状況下であって
も、同ばね定数は徐々に変更制御されるので、乗員がば
ね定数の急激な変化によりショックを受けることがなく
なり、車両の乗り心地が良好になる。
【0101】g.サスペンション装置のための電気制御
装置の第2実施例 次に、上記a〜dのように構成した第1〜第4実施例に
係る車両用サスペンションのための電気制御装置100
の第2実施例を説明する。この電気制御装置は、図18
に示すように、上記電気制御装置100に係る第1実施
例の各回路に加えて、積分器103の出力に接続された
ローパスフイルタ111、微分器106にそれぞれ接続
されたローパスフィルタ112、バンドパスフィルタ1
13,114及びハイパスフィルタ115を備えてい
る。
装置の第2実施例 次に、上記a〜dのように構成した第1〜第4実施例に
係る車両用サスペンションのための電気制御装置100
の第2実施例を説明する。この電気制御装置は、図18
に示すように、上記電気制御装置100に係る第1実施
例の各回路に加えて、積分器103の出力に接続された
ローパスフイルタ111、微分器106にそれぞれ接続
されたローパスフィルタ112、バンドパスフィルタ1
13,114及びハイパスフィルタ115を備えてい
る。
【0102】ローパスフィルタ111は、積分器103
からのばね上部材の上下方向の絶対速度を表す信号の帯
域を2Hz以下に制限して、同制限した信号をばね上部
材の絶対速度Zd を表す信号として出力する。ローパス
フィルタ112は、微分器106からのばね上部材のば
ね下部材に対する相対速度を表す信号の帯域を2Hz以
下に制限して、同制限した信号をばね上部材の相対速度
Yd を表す信号として出力する。バンドパスフィルタ1
13は、微分器106からの前記相対速度を表す信号の
帯域をそれぞれ3〜7Hz内に制限して、同制限した信
号をばね上共振周波数とばね下共振周波数の間の周波数
帯域におけるばね上部材の相対速度V3を表す信号とし
て出力する。バンドパスフィルタ114は、微分器10
6からの前記相対速度を表す信号の帯域をそれぞれ9〜
13内Hzに制限して、同制限した信号をばね下共振周
波数帯域におけるばね上部材の相対速度V2 を表す信号
として出力する。ハイパスフィルタ115は、微分器1
06からの相対速度を表す信号の帯域を13Hz以上に
制限して、同制限した信号をばね下共振周波数より高い
周波数領域におけるばね上部材の相対速度V4 を表す信
号として出力する。また、マイクロコンピュータ107
は、この場合、図19,20のフローチャートに対応し
たプログラムを内蔵のタイマの制御の基に所定の短時間
毎に実行する。
からのばね上部材の上下方向の絶対速度を表す信号の帯
域を2Hz以下に制限して、同制限した信号をばね上部
材の絶対速度Zd を表す信号として出力する。ローパス
フィルタ112は、微分器106からのばね上部材のば
ね下部材に対する相対速度を表す信号の帯域を2Hz以
下に制限して、同制限した信号をばね上部材の相対速度
Yd を表す信号として出力する。バンドパスフィルタ1
13は、微分器106からの前記相対速度を表す信号の
帯域をそれぞれ3〜7Hz内に制限して、同制限した信
号をばね上共振周波数とばね下共振周波数の間の周波数
帯域におけるばね上部材の相対速度V3を表す信号とし
て出力する。バンドパスフィルタ114は、微分器10
6からの前記相対速度を表す信号の帯域をそれぞれ9〜
13内Hzに制限して、同制限した信号をばね下共振周
波数帯域におけるばね上部材の相対速度V2 を表す信号
として出力する。ハイパスフィルタ115は、微分器1
06からの相対速度を表す信号の帯域を13Hz以上に
制限して、同制限した信号をばね下共振周波数より高い
周波数領域におけるばね上部材の相対速度V4 を表す信
号として出力する。また、マイクロコンピュータ107
は、この場合、図19,20のフローチャートに対応し
たプログラムを内蔵のタイマの制御の基に所定の短時間
毎に実行する。
【0103】このように構成した電気制御装置100に
よる上記a〜dの第1〜4実施例に係る車両用サスペン
ション装置の制御動作について説明する。マイクロコン
ピュータ107はイグニッションスイッチの投入に応答
して図19のステップ500にてプログラムの実行を開
始し、ステップ502にてローパスフィルタ111、1
04、バンドパスフィルタ105、ローパスフィルタ1
12、バンドパスフィルタ113,114及びハイパス
フィルタ115から絶対速度Zd、振動成分G1,G2、相
対速度Yd,V3,V2,V4をそれぞれ入力する。
よる上記a〜dの第1〜4実施例に係る車両用サスペン
ション装置の制御動作について説明する。マイクロコン
ピュータ107はイグニッションスイッチの投入に応答
して図19のステップ500にてプログラムの実行を開
始し、ステップ502にてローパスフィルタ111、1
04、バンドパスフィルタ105、ローパスフィルタ1
12、バンドパスフィルタ113,114及びハイパス
フィルタ115から絶対速度Zd、振動成分G1,G2、相
対速度Yd,V3,V2,V4をそれぞれ入力する。
【0104】次に、上記第1実施例と同様なステップ2
04〜224の処理により、前記入力した振動成分G1,
G2の大きさに応じて目標ばね定数Kを決定して、サス
ペンション装置内のばね要素のばね定数を前記決定した
目標ばね定数Kに等しく制御する。
04〜224の処理により、前記入力した振動成分G1,
G2の大きさに応じて目標ばね定数Kを決定して、サス
ペンション装置内のばね要素のばね定数を前記決定した
目標ばね定数Kに等しく制御する。
【0105】前記ステップ204〜224の処理後、マ
イクロコンピュータ107は、図20のステップ226
〜234,504〜512の処理により、ダンパ装置4
0内に組み込んだ減衰係数可変機構48,49を制御す
ることにより減衰力発生機構42,43,45a,45
b,46の減衰係数を目標減衰係数Cに設定する。この
場合、ばね上共振周波数に対応した振動成分G1が所定
のしきい値G10以上であり、かつ絶対速度Zd及び相対
速度Ydが同符号であるときのみ、ステップ504,2
26における「YES」との判定の基に、上記第1実施
例と同様なステップ228,230,234の処理によ
り、前記減衰力発生機構の減衰係数がスカイフック理論
に基づく目標減衰係数Cに設定される。ただし、この場
合の絶対速度Zd及び相対速度Ydは、車体22(ばね上
部材)の共振周波数領域に属する周波数成分のみからな
る。
イクロコンピュータ107は、図20のステップ226
〜234,504〜512の処理により、ダンパ装置4
0内に組み込んだ減衰係数可変機構48,49を制御す
ることにより減衰力発生機構42,43,45a,45
b,46の減衰係数を目標減衰係数Cに設定する。この
場合、ばね上共振周波数に対応した振動成分G1が所定
のしきい値G10以上であり、かつ絶対速度Zd及び相対
速度Ydが同符号であるときのみ、ステップ504,2
26における「YES」との判定の基に、上記第1実施
例と同様なステップ228,230,234の処理によ
り、前記減衰力発生機構の減衰係数がスカイフック理論
に基づく目標減衰係数Cに設定される。ただし、この場
合の絶対速度Zd及び相対速度Ydは、車体22(ばね上
部材)の共振周波数領域に属する周波数成分のみからな
る。
【0106】ばね上共振周波数に対応した振動成分G1
が所定のしきい値G10未満であったり、絶対速度Zd及
び相対速度Ydが異符号であれば、ステップ506にて
ばね上部材の相対速度V3,V4の各絶対値|V3|,|
V4|に正の適当な係数a,bをそれぞれ乗算した振動
成分KG(=a・|V3|+b・|V4|)を計算する。こ
の振動成分KGは、ばね上共振周波数領域及びばね下共
振周波数領域以外のばね上部材の振動成分に相当する。
そして、この振動成分KGが所定のしきい値KG0以上
であれば、ステップ508における「YES」との判定
の基に、ステップ232にて目標減衰係数Cを最小値C
min(図14参照)に設定して、ステップ234の処理
により前記減衰力発生機構の減衰係数を最小値Cminに
設定する。これにより、ばね上共振周波数領域及びばね
下共振周波数領域以外のばね上部材の振動に対しては、
前記減衰力発生機構の減衰係数が小さな値に設定され
て、車両の乗り心地が良好となる。
が所定のしきい値G10未満であったり、絶対速度Zd及
び相対速度Ydが異符号であれば、ステップ506にて
ばね上部材の相対速度V3,V4の各絶対値|V3|,|
V4|に正の適当な係数a,bをそれぞれ乗算した振動
成分KG(=a・|V3|+b・|V4|)を計算する。こ
の振動成分KGは、ばね上共振周波数領域及びばね下共
振周波数領域以外のばね上部材の振動成分に相当する。
そして、この振動成分KGが所定のしきい値KG0以上
であれば、ステップ508における「YES」との判定
の基に、ステップ232にて目標減衰係数Cを最小値C
min(図14参照)に設定して、ステップ234の処理
により前記減衰力発生機構の減衰係数を最小値Cminに
設定する。これにより、ばね上共振周波数領域及びばね
下共振周波数領域以外のばね上部材の振動に対しては、
前記減衰力発生機構の減衰係数が小さな値に設定され
て、車両の乗り心地が良好となる。
【0107】また、振動成分KGが所定のしきい値KG
0未満であっても、相対速度V2が所定のしきい値V20以
上でない限り、ステップ508,510における「N
O」との判定の基に、ステップ232,234の処理に
より、減衰力発生機構の減衰係数が小さな値に設定され
て、車両の乗り心地が良好に保たれる。一方、相対速度
V2がしきい値V20以上であれば、ステップ510にて
「YES」と判定して、ステップ512の処理により前
記減衰力発生機構の減衰係数を前記最小値Cminより大
きな中間値Cmid(図14参照)に設定する。これは、
ばね下共振周波数に対応した周波数領域で車体22の振
動が発生している場合には、前記減衰力発生機構の減衰
係数をある程度大きくして車体22のばね下共振に関係
した振動を速く減衰させるためである。
0未満であっても、相対速度V2が所定のしきい値V20以
上でない限り、ステップ508,510における「N
O」との判定の基に、ステップ232,234の処理に
より、減衰力発生機構の減衰係数が小さな値に設定され
て、車両の乗り心地が良好に保たれる。一方、相対速度
V2がしきい値V20以上であれば、ステップ510にて
「YES」と判定して、ステップ512の処理により前
記減衰力発生機構の減衰係数を前記最小値Cminより大
きな中間値Cmid(図14参照)に設定する。これは、
ばね下共振周波数に対応した周波数領域で車体22の振
動が発生している場合には、前記減衰力発生機構の減衰
係数をある程度大きくして車体22のばね下共振に関係
した振動を速く減衰させるためである。
【0108】このように、この実施例によれば、ばね上
部材の振動のうちで高周波数領域に属する振動成分が大
きいときには、減衰力発生機構の減衰係数は小さく設定
される。したがって、減衰力可変機構48,49及び減
衰力発生機構42,43,45a,45b,46の応答
性の悪さに起因して、両機構がばね上部材の振動を良好
に減衰させることができない高い周波数領域において
は、振動の減衰制御を無駄に行うことなく、車両の乗り
心地が優先して行われる。
部材の振動のうちで高周波数領域に属する振動成分が大
きいときには、減衰力発生機構の減衰係数は小さく設定
される。したがって、減衰力可変機構48,49及び減
衰力発生機構42,43,45a,45b,46の応答
性の悪さに起因して、両機構がばね上部材の振動を良好
に減衰させることができない高い周波数領域において
は、振動の減衰制御を無駄に行うことなく、車両の乗り
心地が優先して行われる。
【0109】また、ばね上共振周波数に対応したばね上
部材の振動成分が大きいときには、ステップ504,2
28,230,234の処理により、減衰力発生機構の
減衰係数は、ばね上部材の振動が大きくなるにしたがっ
て大きくなる第1の値に設定される。ばね下共振周波数
に対応したばね上部材の振動成分が大きいときには、ス
テップ510,512の処理により、減衰係数は小さな
第2の値Cmidに設定される。そして、それ以外のと
き、特にばね上部材及びばね下部材の振動成分が大きい
ときには、ステップ504,506,508,510の
処理により、減衰係数は前記第2の値Cmidよりさらに
小さな第3の値Cminに設定される。これにより、ばね
上部材の振動がその周波数毎に細かく減衰制御され、ば
ね上部材の振動の減衰と車両の乗り心地の改良との両立
がより良好に図られる。
部材の振動成分が大きいときには、ステップ504,2
28,230,234の処理により、減衰力発生機構の
減衰係数は、ばね上部材の振動が大きくなるにしたがっ
て大きくなる第1の値に設定される。ばね下共振周波数
に対応したばね上部材の振動成分が大きいときには、ス
テップ510,512の処理により、減衰係数は小さな
第2の値Cmidに設定される。そして、それ以外のと
き、特にばね上部材及びばね下部材の振動成分が大きい
ときには、ステップ504,506,508,510の
処理により、減衰係数は前記第2の値Cmidよりさらに
小さな第3の値Cminに設定される。これにより、ばね
上部材の振動がその周波数毎に細かく減衰制御され、ば
ね上部材の振動の減衰と車両の乗り心地の改良との両立
がより良好に図られる。
【0110】なお、この第2実施例では、相対速度V2
〜V4を用いて前記減衰力発生機構の減衰係数を制御す
るようにした。しかし、この相対速度V2〜V4は車体2
2(ばね上部材)の振動を検出する検出量として利用し
ているので、これらの相対速度V2〜V4に代えて車体2
2の上下加速度の各周波数成分を利用しても同じような
結果を得ることができる。この場合、図18の加速度セ
ンサ101の出力に、通過帯域を3〜7Hzとするバン
ドパスフィルタ116及び通過帯域を15Hz以上とす
るハイパスフィルタ117を接続するようにする。そし
て、マイクロコンピュータ107は図16のステップ5
02にて前記両フィルタ116,117の出力である振
動成分G3,G4(図36参照)を入力して、ステップ5
06,510にて相対速度V2〜V4に代えて振動成分G
2〜G4を用いるようにすればよい。
〜V4を用いて前記減衰力発生機構の減衰係数を制御す
るようにした。しかし、この相対速度V2〜V4は車体2
2(ばね上部材)の振動を検出する検出量として利用し
ているので、これらの相対速度V2〜V4に代えて車体2
2の上下加速度の各周波数成分を利用しても同じような
結果を得ることができる。この場合、図18の加速度セ
ンサ101の出力に、通過帯域を3〜7Hzとするバン
ドパスフィルタ116及び通過帯域を15Hz以上とす
るハイパスフィルタ117を接続するようにする。そし
て、マイクロコンピュータ107は図16のステップ5
02にて前記両フィルタ116,117の出力である振
動成分G3,G4(図36参照)を入力して、ステップ5
06,510にて相対速度V2〜V4に代えて振動成分G
2〜G4を用いるようにすればよい。
【0111】h.サスペンション装置のための電気制御
装置の第3実施例 次に、上記a〜dのように構成した第1〜第4実施例に
係る車両用サスペンションのための電気制御装置100
の第3実施例を説明する。この電気制御装置100は、
図21に示すように、上記fの電気制御装置の第1実施
例の各回路に加えて、上記gの電気制御装置の第2実施
例の変形例と同様なバンドパスフィルタ116及びハイ
パスフイルタ117を備えるとともに、舵角センサ12
1、微分器122、車速センサ123、エンジン回転数
センサ124及びブレーキスイッチ125を備えてい
る。
装置の第3実施例 次に、上記a〜dのように構成した第1〜第4実施例に
係る車両用サスペンションのための電気制御装置100
の第3実施例を説明する。この電気制御装置100は、
図21に示すように、上記fの電気制御装置の第1実施
例の各回路に加えて、上記gの電気制御装置の第2実施
例の変形例と同様なバンドパスフィルタ116及びハイ
パスフイルタ117を備えるとともに、舵角センサ12
1、微分器122、車速センサ123、エンジン回転数
センサ124及びブレーキスイッチ125を備えてい
る。
【0112】舵角センサ121は操舵ハンドルの基準位
置からの回転角θを検出し、微分器122は同回転角θ
を微分することにより操舵速度θv 表す信号を出力す
る。車速センサ123は、車速Vを検出して出力する。
エンジン回転数センサ124はエンジンの回転数Neを
検出して出力する。ブレーキスイッチ125はブレーキ
ペダルの踏み込み操作時にオンして、ハイレベル”1”
を表すブレーキ信号BRを出力する。また、マイクロコ
ンピュータ107は、この場合、図22〜26のフロー
チャートに対応したプログラムを内蔵のタイマの制御の
基に所定の短時間毎に実行する。
置からの回転角θを検出し、微分器122は同回転角θ
を微分することにより操舵速度θv 表す信号を出力す
る。車速センサ123は、車速Vを検出して出力する。
エンジン回転数センサ124はエンジンの回転数Neを
検出して出力する。ブレーキスイッチ125はブレーキ
ペダルの踏み込み操作時にオンして、ハイレベル”1”
を表すブレーキ信号BRを出力する。また、マイクロコ
ンピュータ107は、この場合、図22〜26のフロー
チャートに対応したプログラムを内蔵のタイマの制御の
基に所定の短時間毎に実行する。
【0113】このように構成した電気制御装置100に
よる上記a〜dの第1〜4実施例に係る車両用サスペン
ション装置の制御動作について説明する。マイクロコン
ピュータ107はイグニッションスイッチの投入に応答
して図22のステップ600にてプログラムの実行を開
始し、ステップ602にて積分器103、ローパスフィ
ルタ104、バンドパスフィルタ116,105、ハイ
パスフィルタ117、微分器106,122、車速セン
サ123、エンジン回転数センサ124及びブレーキス
イッチ125から絶対速度Zd、振動成分G1〜G4、相
対速度Yd、操舵速度θv、車速V、エンジン回転数Ne
及びブレーキ信号BRをそれぞれ入力する。
よる上記a〜dの第1〜4実施例に係る車両用サスペン
ション装置の制御動作について説明する。マイクロコン
ピュータ107はイグニッションスイッチの投入に応答
して図22のステップ600にてプログラムの実行を開
始し、ステップ602にて積分器103、ローパスフィ
ルタ104、バンドパスフィルタ116,105、ハイ
パスフィルタ117、微分器106,122、車速セン
サ123、エンジン回転数センサ124及びブレーキス
イッチ125から絶対速度Zd、振動成分G1〜G4、相
対速度Yd、操舵速度θv、車速V、エンジン回転数Ne
及びブレーキ信号BRをそれぞれ入力する。
【0114】前記ステップ602の処理後、ステップ6
04にて、前記入力した振動成分G3,G4の各絶対値|
G3|,|G4|に正の適当な係数c,dをそれぞれ乗算
するとともに各乗算結果を加算することにより、ばね上
共振周波数及びばね下共振周波数に属さない振動成分和
Gt(=c・|G3|+d・|G4|)を計算する。次に、
ステップ606〜618の処理により、操舵速度θvに
関係したばね定数Kθを決定する。操舵速度θvの絶対
値|θv|が所定のしきい値θv0未満であれば、ステッ
プ606,608の処理により、ばね定数Kθを予め決
めた最小ばね定数Kmin(図27)に決定する。
04にて、前記入力した振動成分G3,G4の各絶対値|
G3|,|G4|に正の適当な係数c,dをそれぞれ乗算
するとともに各乗算結果を加算することにより、ばね上
共振周波数及びばね下共振周波数に属さない振動成分和
Gt(=c・|G3|+d・|G4|)を計算する。次に、
ステップ606〜618の処理により、操舵速度θvに
関係したばね定数Kθを決定する。操舵速度θvの絶対
値|θv|が所定のしきい値θv0未満であれば、ステッ
プ606,608の処理により、ばね定数Kθを予め決
めた最小ばね定数Kmin(図27)に決定する。
【0115】また、操舵速度θvの絶対値|θv|が所定
のしきい値θv0以上であれば、ステップ606,610
の処理により、マイクロコンピュータ107に内蔵のθ
v−Kθマップ(図27)を参照して、とりあえず、ば
ね定数Kθを前記絶対値|θv|が大きくなるにしたが
って大きくなる値に設定する。この場合、前記計算した
振動成分和Gtが所定のしきい値Gt10未満であれば、ス
テップ612における「NO」との判定の基に、ばね定
数Kθを前記設定した値に保つ。
のしきい値θv0以上であれば、ステップ606,610
の処理により、マイクロコンピュータ107に内蔵のθ
v−Kθマップ(図27)を参照して、とりあえず、ば
ね定数Kθを前記絶対値|θv|が大きくなるにしたが
って大きくなる値に設定する。この場合、前記計算した
振動成分和Gtが所定のしきい値Gt10未満であれば、ス
テップ612における「NO」との判定の基に、ばね定
数Kθを前記設定した値に保つ。
【0116】一方、振動成分和Gtがしきい値Gt10以上
であれば、ステップ612,614の処理により、マイ
クロコンピュータ107に内蔵のGt−KG1マップ
(図28)を参照して、ばね定数KG1を振動成分和G
tが大きくなるにしたがって小さくなる値に設定する。
その後、ステップ616,618の処理により、ばね定
数KG1がばね定数Kθより小さければ、ばね定数Kθ
をばね定数KG1に変更する。
であれば、ステップ612,614の処理により、マイ
クロコンピュータ107に内蔵のGt−KG1マップ
(図28)を参照して、ばね定数KG1を振動成分和G
tが大きくなるにしたがって小さくなる値に設定する。
その後、ステップ616,618の処理により、ばね定
数KG1がばね定数Kθより小さければ、ばね定数Kθ
をばね定数KG1に変更する。
【0117】次に、図23のステップ620〜632の
処理により、車速Vに関係したばね定数KVを決定す
る。車速Vが所定のしきい値V0未満であれば、ステッ
プ620,622の処理により、ばね定数KVを予め決
めた最小ばね定数Kmin(図29)に決定する。また、
車速Vが所定のしきい値V0以上であれば、ステップ6
20,624の処理により、マイクロコンピュータ10
7に内蔵のV−KVマップ(図29)を参照して、とり
あえず、ばね定数KVを車速Vが大きくなるにしたがっ
て大きくなる値に設定する。この場合、前記計算した振
動成分和Gtが所定のしきい値Gt20未満であれば、ステ
ップ626における「NO」との判定の基に、ばね定数
KVを前記設定した値に保つ。
処理により、車速Vに関係したばね定数KVを決定す
る。車速Vが所定のしきい値V0未満であれば、ステッ
プ620,622の処理により、ばね定数KVを予め決
めた最小ばね定数Kmin(図29)に決定する。また、
車速Vが所定のしきい値V0以上であれば、ステップ6
20,624の処理により、マイクロコンピュータ10
7に内蔵のV−KVマップ(図29)を参照して、とり
あえず、ばね定数KVを車速Vが大きくなるにしたがっ
て大きくなる値に設定する。この場合、前記計算した振
動成分和Gtが所定のしきい値Gt20未満であれば、ステ
ップ626における「NO」との判定の基に、ばね定数
KVを前記設定した値に保つ。
【0118】一方、振動成分和Gtがしきい値Gt20以上
であれば、ステップ626,628の処理により、マイ
クロコンピュータ107に内蔵のGt−KG2マップ
(図30)を参照して、ばね定数KG2を振動成分和G
tが大きくなるにしたがって小さくなる値に設定する。
その後、ステップ630,632の処理により、ばね定
数KG2がばね定数KVより小さければ、ばね定数KV
をばね定数KG2に変更する。
であれば、ステップ626,628の処理により、マイ
クロコンピュータ107に内蔵のGt−KG2マップ
(図30)を参照して、ばね定数KG2を振動成分和G
tが大きくなるにしたがって小さくなる値に設定する。
その後、ステップ630,632の処理により、ばね定
数KG2がばね定数KVより小さければ、ばね定数KV
をばね定数KG2に変更する。
【0119】次に、図24のステップ634〜646の
処理により、エンジン回転数Ne(車両の加速操作)に
関係したばね定数KNを決定する。エンジン回転数Ne
が所定のしきい値Ne0未満であれば、ステップ634,
636の処理により、ばね定数KNを予め決めた最小ば
ね定数Kmin(図31)に決定する。また、エンジン回
転数Neが所定のしきい値しきい値Ne0以上であれば、
ステップ634,638の処理により、マイクロコンピ
ュータ107に内蔵のNe−KNマップ(図31)を参
照して、とりあえず、ばね定数KNをエンジン回転数N
eが大きくなるにしたがって大きくなる値に設定する。
この場合、前記計算した振動成分和Gtが所定のしきい
値Gt30未満であれば、ステップ640における「N
O」との判定の基に、ばね定数KNを前記設定した値に
保つ。
処理により、エンジン回転数Ne(車両の加速操作)に
関係したばね定数KNを決定する。エンジン回転数Ne
が所定のしきい値Ne0未満であれば、ステップ634,
636の処理により、ばね定数KNを予め決めた最小ば
ね定数Kmin(図31)に決定する。また、エンジン回
転数Neが所定のしきい値しきい値Ne0以上であれば、
ステップ634,638の処理により、マイクロコンピ
ュータ107に内蔵のNe−KNマップ(図31)を参
照して、とりあえず、ばね定数KNをエンジン回転数N
eが大きくなるにしたがって大きくなる値に設定する。
この場合、前記計算した振動成分和Gtが所定のしきい
値Gt30未満であれば、ステップ640における「N
O」との判定の基に、ばね定数KNを前記設定した値に
保つ。
【0120】一方、振動成分和Gtがしきい値Gt30以上
であれば、ステップ640,642の処理により、マイ
クロコンピュータ107に内蔵のGt−KG3マップ
(図32)を参照して、ばね定数KG3を振動成分和G
tが大きくなるにしたがって小さくなる値に設定する。
その後、ステップ644,646の処理により、ばね定
数KG3がばね定数KVより小さければ、ばね定数KV
をばね定数KG3に変更する。
であれば、ステップ640,642の処理により、マイ
クロコンピュータ107に内蔵のGt−KG3マップ
(図32)を参照して、ばね定数KG3を振動成分和G
tが大きくなるにしたがって小さくなる値に設定する。
その後、ステップ644,646の処理により、ばね定
数KG3がばね定数KVより小さければ、ばね定数KV
をばね定数KG3に変更する。
【0121】次に、図25のステップ648〜660の
処理により、ブレーキペダルの踏み込み操作(車両の減
速操作)に関係したばね定数KBを決定する。ブレーキ
ペダルが踏み込まれないでブレーキスイッチ125がオ
フしていれば、ステップ648,650の処理により、
ばね定数KBを予め決めた最小ばね定数Kminに決定す
る。また、ブレーキペダルが踏み込まれてブレーキスイ
ッチ125がオンすると、ステップ648,652の処
理により、とりあえず、ばね定数KBを予め決定した所
定値KBon(>Kmin)に設定する。この場合、前記計
算した振動成分和Gtが所定のしきい値Gt40未満であれ
ば、ステップ654における「NO」との判定の基に、
ばね定数KBを前記設定した値に保つ。
処理により、ブレーキペダルの踏み込み操作(車両の減
速操作)に関係したばね定数KBを決定する。ブレーキ
ペダルが踏み込まれないでブレーキスイッチ125がオ
フしていれば、ステップ648,650の処理により、
ばね定数KBを予め決めた最小ばね定数Kminに決定す
る。また、ブレーキペダルが踏み込まれてブレーキスイ
ッチ125がオンすると、ステップ648,652の処
理により、とりあえず、ばね定数KBを予め決定した所
定値KBon(>Kmin)に設定する。この場合、前記計
算した振動成分和Gtが所定のしきい値Gt40未満であれ
ば、ステップ654における「NO」との判定の基に、
ばね定数KBを前記設定した値に保つ。
【0122】一方、振動成分和Gtがしきい値Gt40以上
であれば、ステップ654,656の処理により、マイ
クロコンピュータ107に内蔵のGt−KG4マップ
(図33)を参照して、ばね定数KG4を振動成分和G
tが大きくなるにしたがって小さくなる値に設定する。
その後、ステップ658,660の処理により、ばね定
数KG4がばね定数KBより小さければ、ばね定数KB
をばね定数KG4に変更する。
であれば、ステップ654,656の処理により、マイ
クロコンピュータ107に内蔵のGt−KG4マップ
(図33)を参照して、ばね定数KG4を振動成分和G
tが大きくなるにしたがって小さくなる値に設定する。
その後、ステップ658,660の処理により、ばね定
数KG4がばね定数KBより小さければ、ばね定数KB
をばね定数KG4に変更する。
【0123】次に、ステップ662にて、前記決定した
ばね定数Kθ,KV,KN,KBのうちの最大値を目標
ばね定数Kとして設定する。この目標ばね定数Kの設定
後、ステップ224にて上記eの電気制御装置100の
第1実施例と同様な「第1ばね定数設定ルーチン」(又
は上記fの「第2ばね定数設定ルーチン」)の実行によ
り、サスペンション装置内のばね要素のばね定数を前記
決定した目標ばね定数Kに等しく制御する。
ばね定数Kθ,KV,KN,KBのうちの最大値を目標
ばね定数Kとして設定する。この目標ばね定数Kの設定
後、ステップ224にて上記eの電気制御装置100の
第1実施例と同様な「第1ばね定数設定ルーチン」(又
は上記fの「第2ばね定数設定ルーチン」)の実行によ
り、サスペンション装置内のばね要素のばね定数を前記
決定した目標ばね定数Kに等しく制御する。
【0124】次に、マイクロコンピュータ107は、上
記実施例と同様な図26のステップ226〜234の処
理により、ダンパ装置40内に組み込んだ減衰力発生機
構の減衰係数をスカイフック理論に基づいて決定した目
標減衰係数Cに制御する。
記実施例と同様な図26のステップ226〜234の処
理により、ダンパ装置40内に組み込んだ減衰力発生機
構の減衰係数をスカイフック理論に基づいて決定した目
標減衰係数Cに制御する。
【0125】上記作動説明からも理解できるとおり、こ
の実施例によれば、舵角センサ121、エンジン回転数
センサ124及びブレーキスイッチ125により、ばね
上部材(車体22)の姿勢変化(ロール、ダイブ、スク
ォート)を引き起こす車両の運転操作量を検出し、ステ
ップ606,634,648の処理により前記運転操作
量が大きいか否かを判定して、同運転操作量が大きいと
きには、ステップ610,638,652の処理によ
り、同運転操作量の増加にしたがって増加するばね定数
Kθ,KN,KBを決定するようにした。運転操作量が
小さいときには、ステップ608,636,650の処
理により、これらのばね定数Kθ,KN,KBを小さな
値に設定するようにした。また、車速センサ123によ
り車速Vを検出し、ステップ620の処理により車速V
が大きいか否かを判定し、車速Vが大きければ、ステッ
プ624の処理により車速Vの増加にしたがって増加す
るばね定数KVを決定するようにした。車速Vが小さい
ときには、ステップ622の処理によりばね定数KVを
小さな値に設定するようにした。そして、ステップ66
2,224の処理により、これらのばね定数Kθ,K
N,KB,KVのうちで最も大きな値に、ばね要素のば
ね定数を制御するようにした。
の実施例によれば、舵角センサ121、エンジン回転数
センサ124及びブレーキスイッチ125により、ばね
上部材(車体22)の姿勢変化(ロール、ダイブ、スク
ォート)を引き起こす車両の運転操作量を検出し、ステ
ップ606,634,648の処理により前記運転操作
量が大きいか否かを判定して、同運転操作量が大きいと
きには、ステップ610,638,652の処理によ
り、同運転操作量の増加にしたがって増加するばね定数
Kθ,KN,KBを決定するようにした。運転操作量が
小さいときには、ステップ608,636,650の処
理により、これらのばね定数Kθ,KN,KBを小さな
値に設定するようにした。また、車速センサ123によ
り車速Vを検出し、ステップ620の処理により車速V
が大きいか否かを判定し、車速Vが大きければ、ステッ
プ624の処理により車速Vの増加にしたがって増加す
るばね定数KVを決定するようにした。車速Vが小さい
ときには、ステップ622の処理によりばね定数KVを
小さな値に設定するようにした。そして、ステップ66
2,224の処理により、これらのばね定数Kθ,K
N,KB,KVのうちで最も大きな値に、ばね要素のば
ね定数を制御するようにした。
【0126】したがって、ばね上部材の姿勢が変化して
減衰力発生機構42,43,45a,45b,46が減
衰力を発生する状態がステップ606,634,648
の処理により検出され、同検出時にはばね要素のばね定
数が大きく設定される。その結果、運転操作によりばね
上部材の姿勢が変化して、減衰力発生機構が減衰力を発
生する際にも、ばね要素は前記減衰力をばね上部材に効
率的に伝達し、ばね上部材の振動を良好に減衰させる。
また、車速Vが大きい場合にもばね要素のばね定数が大
きく設定されるので、高速走行中に車両が操舵ハンドル
の回動操作により旋回しても、減衰力発生機構が発生す
る減衰力がばね上部材に効率的に伝達されて、車両旋回
に伴うばね上部材の振動を良好に減衰させることができ
る。
減衰力発生機構42,43,45a,45b,46が減
衰力を発生する状態がステップ606,634,648
の処理により検出され、同検出時にはばね要素のばね定
数が大きく設定される。その結果、運転操作によりばね
上部材の姿勢が変化して、減衰力発生機構が減衰力を発
生する際にも、ばね要素は前記減衰力をばね上部材に効
率的に伝達し、ばね上部材の振動を良好に減衰させる。
また、車速Vが大きい場合にもばね要素のばね定数が大
きく設定されるので、高速走行中に車両が操舵ハンドル
の回動操作により旋回しても、減衰力発生機構が発生す
る減衰力がばね上部材に効率的に伝達されて、車両旋回
に伴うばね上部材の振動を良好に減衰させることができ
る。
【0127】また、この実施例においては、ステップ6
04の処理により、ばね上共振周波数及びばね下共振周
波数に対応しない周波数領域におけるばね上部材の振動
成分Gtが計算され、ステップ612〜618,626
〜632,640〜646,654〜660の処理によ
り、同振動成分Gtが大きいときには、前記ばね定数K
θ,KN,KB,KVの上限が制限される。したがっ
て、この振動成分Gtが大きいときにはばね要素のばね
定数が小さく抑えられることになる。ここで、振動成分
Gt は乗員にゴツゴツ感を与える成分であるが、ばね定
数が小さく抑えられることにより、減衰力発生機構での
減衰力の発生が抑制されるため、車両の乗り心地が良好
に保たれる。
04の処理により、ばね上共振周波数及びばね下共振周
波数に対応しない周波数領域におけるばね上部材の振動
成分Gtが計算され、ステップ612〜618,626
〜632,640〜646,654〜660の処理によ
り、同振動成分Gtが大きいときには、前記ばね定数K
θ,KN,KB,KVの上限が制限される。したがっ
て、この振動成分Gtが大きいときにはばね要素のばね
定数が小さく抑えられることになる。ここで、振動成分
Gt は乗員にゴツゴツ感を与える成分であるが、ばね定
数が小さく抑えられることにより、減衰力発生機構での
減衰力の発生が抑制されるため、車両の乗り心地が良好
に保たれる。
【0128】なお、この実施例においては、車両の加速
をエンジン回転数センサ124により検出するようにし
たが、これに代えて、車両の前後加速度を検出する加速
度センサを用いたり、アクセルペダルの踏み込み量を検
出するアクセル開度センサを用いるようにしてもよい。
また、車両の減速をブレーキスイッチ125により検出
するようにしたが、これに代えて、前記加速度センサを
用いるようにしてもよい。
をエンジン回転数センサ124により検出するようにし
たが、これに代えて、車両の前後加速度を検出する加速
度センサを用いたり、アクセルペダルの踏み込み量を検
出するアクセル開度センサを用いるようにしてもよい。
また、車両の減速をブレーキスイッチ125により検出
するようにしたが、これに代えて、前記加速度センサを
用いるようにしてもよい。
【図1】 本発明の解決原理を説明するための第1の概
念図である。
念図である。
【図2】 本発明の解決原理を説明するための第2の概
念図である。
念図である。
【図3】 本発明に係る車両用サスペンション装置の第
1実施例を示す概略断面図である。
1実施例を示す概略断面図である。
【図4】 図3のダンパ装置の一部を正確に示す拡大図
である。
である。
【図5】 本発明に係る車両用サスペンション装置の第
2実施例を示す概略断面図である。
2実施例を示す概略断面図である。
【図6】 本発明に係る車両用サスペンション装置の第
3実施例を示す概略断面図である。
3実施例を示す概略断面図である。
【図7】 本発明に係る車両用サスペンション装置の第
4実施例を示す概略断面図である。
4実施例を示す概略断面図である。
【図8】 本発明に係る車両用サスペンション装置のた
めの電気制御装置の第1実施例を示すブロック図であ
る。
めの電気制御装置の第1実施例を示すブロック図であ
る。
【図9】 図8のマイクロコンピュータにて実行される
プログラムの前半部分を示すフローチャートである。
プログラムの前半部分を示すフローチャートである。
【図10】 同プログラムの後半部分を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図11】 図9の第1ばね定数設定ルーチンの詳細を
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
【図12】 図8のマイクロコンピュータ内に設けたG
1−K1マップにおける振動成分G1に対する第1目標ば
ね定数K1の変化特性を示すグラフである。
1−K1マップにおける振動成分G1に対する第1目標ば
ね定数K1の変化特性を示すグラフである。
【図13】 同マイクロコンピュータ内に設けたG2−
K2マップにおける振動成分G2に対する第1目標ばね定
数K2の変化特性を示すグラフである。
K2マップにおける振動成分G2に対する第1目標ばね定
数K2の変化特性を示すグラフである。
【図14】 同マイクロコンピュータ内に設けたZd/
Yd−Cマップにおける速度比Zd/Ydに対する減衰係
数Cの変化特性を示すグラフである。
Yd−Cマップにおける速度比Zd/Ydに対する減衰係
数Cの変化特性を示すグラフである。
【図15】 車輪が路面の突起を通過する場合の車体、
ダンパ装置及びスプリングの変化状態を示す模式図であ
る。
ダンパ装置及びスプリングの変化状態を示す模式図であ
る。
【図16】 図11の第1ばね定数設定ルーチンに代わ
る第2ばね定数設定ルーチンの詳細を示すフローチャー
トである。
る第2ばね定数設定ルーチンの詳細を示すフローチャー
トである。
【図17】 図16の切り替え制御ルーチンの詳細を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図18】 本発明に係る車両用サスペンション装置の
ための電気制御装置の第2実施例を示すブロック図であ
る。
ための電気制御装置の第2実施例を示すブロック図であ
る。
【図19】 図18のマイクロコンピュータにて実行さ
れるプログラムの前半部分を示すフローチャートであ
る。
れるプログラムの前半部分を示すフローチャートであ
る。
【図20】 同プログラムの後半部分を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図21】 本発明に係る車両用サスペンション装置の
ための電気制御装置の第3実施例を示すブロック図であ
る。
ための電気制御装置の第3実施例を示すブロック図であ
る。
【図22】 図21のマイクロコンピュータにて実行さ
れるプログラムの最初の部分を示すフローチャートであ
る。
れるプログラムの最初の部分を示すフローチャートであ
る。
【図23】 同プログラムの次の部分を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図24】 同プログラムの次の部分を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図25】 同プログラムの次の部分を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図26】 同プログラムの最後の部分を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図27】 図21のマイクロコンピュータ内に設けた
θv−Kθマップにおける操舵速度θvに対する目標ばね
定数Kθの変化特性を示すグラフである。
θv−Kθマップにおける操舵速度θvに対する目標ばね
定数Kθの変化特性を示すグラフである。
【図28】 同コンピュータ内に設けたGt−KG1マ
ップにおける振動成分Gtに対するばね定数KG1の変
化特性を示すグラフである。
ップにおける振動成分Gtに対するばね定数KG1の変
化特性を示すグラフである。
【図29】 同コンピュータ内に設けたV−KVマップ
における車速Vに対する目標ばね定数KVの変化特性を
示すグラフである。
における車速Vに対する目標ばね定数KVの変化特性を
示すグラフである。
【図30】 同コンピュータ内に設けたGt−KG2マ
ップにおける振動成分Gtに対するばね定数KG2の変
化特性を示すグラフである。
ップにおける振動成分Gtに対するばね定数KG2の変
化特性を示すグラフである。
【図31】 同コンピュータ内に設けたNe−KNマッ
プにおけるエンジン回転速度Neに対する目標ばね定数
KNの変化特性を示すグラフである。
プにおけるエンジン回転速度Neに対する目標ばね定数
KNの変化特性を示すグラフである。
【図32】 同コンピュータ内に設けたGt−KG3マ
ップにおける振動成分Gtに対するばね定数KG3の変
化特性を示すグラフである。
ップにおける振動成分Gtに対するばね定数KG3の変
化特性を示すグラフである。
【図33】 同コンピュータ内に設けたGt−KG4マ
ップにおける振動成分Gtに対するばね定数KG4の変
化特性を示すグラフである。
ップにおける振動成分Gtに対するばね定数KG4の変
化特性を示すグラフである。
【図34】 従来の車両用サスペンション装置の斜視図
である。
である。
【図35】 同サスペンション装置と等価な概念図であ
る。
る。
【図36】 車体振動の要因となる各種振動の周波数分
布図である。
布図である。
11…車輪、12…ロアアーム(ばね下部材)、13…
車体(ばね上部材)14…スプリング、15a…減衰力
発生機構、17…電気制御装置、18…ばね要素、21
…ロアアーム、22…車体、31…スプリング、40…
ダンパ装置、40a…シリンダ、R1…上油室、R2…
下油室、R3…ガス室、41…ピストンロッド、42…
スリーブ、42a〜42d…油路(オリフィス)、43
…ピストン、43a,43b…油路(オリフィス)、4
4…フリーピストン、45a,45b…リーフバルブ、
46…オリフィス部材、48…ナット、49…ステップ
モータ、51…可動プレート、53…スプリング、54
…コントロールロッド、57…クラッチバー、58…電
磁ソレノイド、61…弾性部材、64…シリンダ、65
a,65b…ピストン、66…圧電アクチュエータ、6
7…電気制御装置、71…フィルタ、72,81…3位
置切り替えバルブ、73,74,82,83…エアポン
プ、75,84…電気制御装置、100…電気制御装
置、101…加速度センサ、102…車高センサ、10
3…積分器、104,111,112…ローパスフィル
タ、105,113,114,116…バンドパスフィ
ルタ、106,122…微分器、107…マイクロコン
ピュータ、108…ばね定数用駆動回路、109…減衰
係数用駆動回路、115,117…ハイパスフィルタ、
121…舵角センサ、123…車速センサ、124…エ
ンジン回数センサ、125…ブレーキスイッチ。
車体(ばね上部材)14…スプリング、15a…減衰力
発生機構、17…電気制御装置、18…ばね要素、21
…ロアアーム、22…車体、31…スプリング、40…
ダンパ装置、40a…シリンダ、R1…上油室、R2…
下油室、R3…ガス室、41…ピストンロッド、42…
スリーブ、42a〜42d…油路(オリフィス)、43
…ピストン、43a,43b…油路(オリフィス)、4
4…フリーピストン、45a,45b…リーフバルブ、
46…オリフィス部材、48…ナット、49…ステップ
モータ、51…可動プレート、53…スプリング、54
…コントロールロッド、57…クラッチバー、58…電
磁ソレノイド、61…弾性部材、64…シリンダ、65
a,65b…ピストン、66…圧電アクチュエータ、6
7…電気制御装置、71…フィルタ、72,81…3位
置切り替えバルブ、73,74,82,83…エアポン
プ、75,84…電気制御装置、100…電気制御装
置、101…加速度センサ、102…車高センサ、10
3…積分器、104,111,112…ローパスフィル
タ、105,113,114,116…バンドパスフィ
ルタ、106,122…微分器、107…マイクロコン
ピュータ、108…ばね定数用駆動回路、109…減衰
係数用駆動回路、115,117…ハイパスフィルタ、
121…舵角センサ、123…車速センサ、124…エ
ンジン回数センサ、125…ブレーキスイッチ。
フロントページの続き (72)発明者 大作 覚 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 服部 光延 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 三塩 靖彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 小島 弘義 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内
Claims (21)
- 【請求項1】ばね下部材とばね上部材との間に、ばね上
部材をばね下部材に対して弾性的に支持するスプリング
と、減衰力を発生してばね上部材のばね下部材に対する
振動を減衰させる減衰力発生機構とを並列的に備えた車
両用サスペンション装置において、ばね下部材とばね上
部材との間にて前記減衰力発生機構に直列に配置したば
ね要素と、電気的に制御されて前記ばね要素のばね定数
を変更可能なばね定数可変機構とを設けたことを特徴と
する車両用サスペンション装置。 - 【請求項2】前記請求項1に記載の車両用サスペンショ
ン装置において、前記ばね要素を前記減衰力発生機構と
ばね上部材との間に設けたことを特徴とする車両用サス
ペンション装置。 - 【請求項3】前記請求項1に記載の車両用サスペンショ
ン装置において、前記ばね要素を前記減衰力発生機構と
ばね下部材との間に設けたことを特徴とする車両用サス
ペンション装置。 - 【請求項4】ばね下部材とばね上部材との間に設けら
れ、ばね上部材をばね下部材に対して弾性的に支持する
スプリングと、 下端部にてばね下部材に固定されるとともに液体を封入
してなりピストンにより上下室に区画されたシリンダ
と、下端部を前記ピストンに接続するとともに上部をシ
リンダの上端面から上下動可能に突出させてなるピスト
ンロッドとからなり、前記上下室をオリフィスを介して
連通させることにより前記ピストンの移動に伴って減衰
力を発生するダンパ装置とを備えた車両用サスペンショ
ン装置において、 前記ピストンロッドの上端部とばね上部材との間に介装
された複数のスプリングと、 電気的に制御されて前記複数のスプリングのばね作用を
選択的に発揮させるスプリング選択機構とを設けたこと
を特徴とする車両用サスペンション装置。 - 【請求項5】ばね下部材とばね上部材との間に設けら
れ、ばね上部材をばね下部材に対して弾性的に支持する
スプリングと、 下端部にてばね下部材に固定されるとともに液体を封入
してなりピストンにより上下室に区画されたシリンダ
と、下端部を前記ピストンに接続するとともに上部をシ
リンダの上端面から上下動可能に突出させてなるピスト
ンロッドとからなり、前記上下室をオリフィスを介して
連通させることにより前記ピストンの移動に伴って減衰
力を発生するダンパ装置とを備えた車両用サスペンショ
ン装置において、 前記ピストンロッドの上端部とばね上部材との間に介装
され内部に液体を封入してなる弾性部材と、 電気的に制御されて前記弾性部材内に対する液体の給排
を制御し同弾性部材内の液体の封入量を変更する給排機
構とを設けたことを特徴とする車両用サスペンション装
置。 - 【請求項6】ばね下部材とばね上部材との間に設けら
れ、ばね上部材をばね下部材に対して弾性的に支持する
スプリングと、 下端部にてばね下部材に固定されるとともに液体を封入
してなりピストンにより上下室に区画されたシリンダ
と、下端部を前記ピストンに接続するとともに上部をシ
リンダの上端面から上下動可能に突出させてなるピスト
ンロッドとからなり、前記上下室をオリフィスを介して
連通させることにより前記ピストンの移動に伴って減衰
力を発生するダンパ装置とを備えた車両用サスペンショ
ン装置において、 前記シリンダ内の液体中に気体を溶解させてなるととも
に、 電気的に制御されて前記シリンダに対する気体の給排を
制御し前記液体中に溶解される気体の量を変更する給排
機構を設けたことを特徴とする車両用サスペンション装
置。 - 【請求項7】ばね下部材とばね上部材との間に設けら
れ、ばね上部材をばね下部材に対して弾性的に支持する
スプリングと、 下端部にてばね下部材に固定されるとともに液体を封入
してなりピストンにより上下室に区画されたシリンダ
と、下端部を前記ピストンに接続するとともに上部をシ
リンダの上端面から上下動可能に突出させてなるピスト
ンロッドと、前記ピストンの下方にてシリンダ内に組み
込まれて前記下室の下方にガス室を形成するフリーピス
トンとからなり、前記上下室をオリフィスを介して連通
させることにより前記ピストンの移動に伴って減衰力を
発生するダンパ装置とを備えた車両用サスペンション装
置において、 電気的に制御されて前記ガス室に対する気体の給排を制
御し同ガス室内の気体圧力を変更する給排機構を設けた
ことを特徴とする車両用サスペンション装置。 - 【請求項8】ばね下部材とばね上部材との間に、ばね上
部材をばね下部材に対して弾性的に支持するスプリング
と、減衰力を発生してばね上部材のばね下部材に対する
振動を減衰させる減衰力発生機構とを並列的に備えると
ともに、ばね下部材とばね上部材との間にて前記減衰力
発生機構に直列に配置したばね要素と、電気的に制御さ
れて前記ばね要素のばね定数を変更可能なばね定数可変
機構とを備えた車両用サスペンション装置に適用した車
両用サスペンション装置のための電気制御装置であっ
て、 前記減衰力発生機構が減衰力を発生する状態を検出する
検出手段と、 前記検出手段により前記状態が検出されたとき前記ばね
定数可変機構を制御して前記ばね要素のばね定数を大き
くするばね定数制御手段とを備えたことを特徴とする車
両用サスペンション装置のための電気制御装置。 - 【請求項9】ばね下部材とばね上部材との間に、ばね上
部材をばね下部材に対して弾性的に支持するスプリング
と、減衰力を発生してばね上部材のばね下部材に対する
振動を減衰させる減衰力発生機構とを並列的に備えると
ともに、ばね下部材とばね上部材との間にて前記減衰力
発生機構に直列に配置したばね要素と、電気的に制御さ
れて前記ばね要素のばね定数を変更可能なばね定数可変
機構とを備えた車両用サスペンション装置に適用した車
両用サスペンション装置のための電気制御装置であっ
て、 ばね上部材の振動を検出する振動検出手段と、 前記検出された振動が大きいとき前記ばね定数可変機構
を制御して前記ばね要素のばね定数を大きくするばね定
数制御手段とを備えたことを特徴とする車両用サスペン
ション装置のための電気制御装置。 - 【請求項10】前記請求項9に記載の振動検出手段は、
特定周波数領域におけるばね上部材の振動を検出するも
のであることを特徴とする車両用サスペンション装置の
ための電気制御装置。 - 【請求項11】ばね下部材とばね上部材との間に、ばね
上部材をばね下部材に対して弾性的に支持するスプリン
グと、減衰力を発生してばね上部材のばね下部材に対す
る振動を減衰させる減衰力発生機構とを並列的に備える
とともに、ばね下部材とばね上部材との間にて前記減衰
力発生機構に直列に配置したばね要素と、電気的に制御
されて前記ばね要素のばね定数を変更可能なばね定数可
変機構とを備えた車両用サスペンション装置に適用した
車両用サスペンション装置のための電気制御装置であっ
て、 ばね上部材の姿勢変化の原因となる車両の運転操作を検
出する検出手段と、 前記検出手段により検出された車両の運転操作に応答し
て前記ばね定数可変機構を制御し前記ばね要素のばね定
数を大きくするばね定数制御手段とを備えたことを特徴
とする車両用サスペンション装置のための電気制御装
置。 - 【請求項12】ばね下部材とばね上部材との間に、ばね
上部材をばね下部材に対して弾性的に支持するスプリン
グと、減衰力を発生してばね上部材のばね下部材に対す
る振動を減衰させる減衰力発生機構とを並列的に備える
とともに、ばね下部材とばね上部材との間にて前記減衰
力発生機構に直列に配置したばね要素と、電気的に制御
されて前記ばね要素のばね定数を変更可能なばね定数可
変機構とを備えた車両用サスペンション装置に適用した
車両用サスペンション装置のための電気制御装置であっ
て、 車速を検出する車速検出手段と、 前記検出された車速が大きいとき前記ばね定数可変機構
を制御して前記ばね要素のばね定数を大きくするばね定
数制御手段とを備えたことを特徴とする車両用サスペン
ション装置のための電気制御装置。 - 【請求項13】ばね下部材とばね上部材との間に、ばね
上部材をばね下部材に対して弾性的に支持するスプリン
グと、減衰力を発生してばね上部材のばね下部材に対す
る振動を減衰させる減衰力発生機構とを並列的に備える
とともに、ばね下部材とばね上部材との間にて前記減衰
力発生機構に直列に配置したばね要素と、電気的に制御
されて前記ばね要素のばね定数を変更可能なばね定数可
変機構とを備えた車両用サスペンション装置に適用さ
れ、前記ばね定数可変機構に制御信号を出力して前記ば
ね要素のばね定数を前記制御信号により表された目標ば
ね定数に設定する車両用サスペンション装置のための電
気制御装置であって、同電気制御装置内に、ばね上部材
及びばね下部材の各共振周波数の間に分布したばね上部
材の振動成分を検出する検出手段と、 前記検出された振動成分が大きいとき前記制御信号によ
り表される目標ばね定数を小さな値に規制するばね定数
規制手段とを設けたことを特徴とする車両用サスペンシ
ョン装置のための電気制御装置。 - 【請求項14】ばね下部材とばね上部材との間に、ばね
上部材をばね下部材に対して弾性的に支持するスプリン
グと、減衰力を発生してばね上部材のばね下部材に対す
る振動を減衰させる減衰力発生機構とを並列的に備える
とともに、ばね下部材とばね上部材との間にて前記減衰
力発生機構に直列に配置したばね要素と、電気的に制御
されて前記ばね要素のばね定数を変更可能なばね定数可
変機構とを備えた車両用サスペンション装置に適用さ
れ、前記ばね定数可変機構にばね定数切り替え制御のた
めの制御信号を出力する車両用サスペンション装置のた
めの電気制御装置であって、同電気制御装置内に、 ばね上部材のばね下部材に対する相対速度を検出する相
対速度検出手段と、 前記相対速度検出手段により検出された相対速度がほぼ
「0」になったとき前記制御信号の出力を許容する許容
手段とを設けたことを特徴とする車両用サスペンション
装置のための電気制御装置。 - 【請求項15】ばね下部材とばね上部材との間に、ばね
上部材をばね下部材に対して弾性的に支持するスプリン
グと、減衰力を発生してばね上部材のばね下部材に対す
る振動を減衰させる減衰力発生機構とを並列的に備える
とともに、ばね下部材とばね上部材との間にて前記減衰
力発生機構に直列に配置したばね要素と、電気的に制御
されて前記ばね要素のばね定数を変更可能なばね定数可
変機構とを備えた車両用サスペンション装置に適用さ
れ、前記ばね定数可変機構を電気的に制御して前記ばね
要素のばね定数を切り替える車両用サスペンション装置
のための電気制御装置であって、同電気制御装置内に、 ばね定数の切り替えの際に同ばね定数を徐々に変更する
ための制御信号を形成して前記ばね定数可変機構に出力
する切り替え制御手段を設けたことを特徴とする車両用
サスペンション装置のための電気制御装置。 - 【請求項16】ばね下部材とばね上部材との間に配置さ
れてばね上部材をばね下部材に対して弾性的に支持する
スプリングと、 ばね下部材とばね上部材との間にて前記スプリングに並
列的に配置され減衰力を発生してばね上部材のばね下部
材に対する振動を減衰させる減衰力発生機構と、 ばね下部材とばね上部材との間にて前記減衰力発生機構
に直列に設けたばね要素と、 電気的に制御されて前記減衰力発生機構の減衰係数を変
更可能な減衰係数可変機構と、 電気的に制御されて前記ばね要素のばね定数を変更可能
なばね定数可変機構と、 前記減衰係数可変機構及びばね定数可変機構を電気的に
制御する電気制御装置とを備えたことを特徴とする車両
用サスペンション装置。 - 【請求項17】ばね下部材とばね上部材との間に配置さ
れてばね上部材をばね下部材に対して弾性的に支持する
スプリングと、ばね下部材とばね上部材との間にて前記
スプリングに並列的に配置され減衰力を発生してばね上
部材のばね下部材に対する振動を減衰させる減衰力発生
機構と、ばね下部材とばね上部材との間にて前記減衰力
発生機構に直列に配置したばね要素と、電気的に制御さ
れて前記減衰力発生機構の減衰係数を変更可能な減衰係
数可変機構と、電気的に制御されて前記ばね要素のばね
定数を変更可能なばね定数可変機構とを備えた車両用サ
スペンション装置に適用された車両用サスペンション装
置のための電気制御装置であって、 ばね上部材の振動を検出する第1振動検出手段と、 特定周波数領域におけるばね上部材の振動を検出する第
2振動検出手段と、 前記第1振動検出手段により検出されたばね上部材の振
動が大きいとき前記減衰係数可変機構を制御して前記減
衰力発生機構の減衰係数を大きく設定する第1制御手段
と、 前記第2振動検出手段により検出された特定周波数領域
のばね上部材の振動が大きいとき前記ばね定数可変機構
を制御して前記ばね要素のばね定数を大きく設定する第
2制御手段とを備えたことを特徴とする車両用サスペン
ション装置のための電気制御装置。 - 【請求項18】前記請求項17に記載の第2振動検出手
段にて検出されるばね上部材の振動の特定周波数領域
は、ばね上部材及びばね下部材の各共振周波数のうちの
少なくとも一方の共振周波数に対応したものである車両
用サスペンション装置のための電気制御装置。 - 【請求項19】ばね下部材とばね上部材との間に配置さ
れてばね上部材をばね下部材に対して弾性的に支持する
スプリングと、ばね下部材とばね上部材との間にて前記
スプリングに並列的に配置され減衰力を発生してばね上
部材のばね下部材に対する振動を減衰させる減衰力発生
機構と、ばね下部材とばね上部材との間にて前記減衰力
発生機構に直列に配置したばね要素と、電気的に制御さ
れて前記減衰力発生機構の減衰係数を変更可能な減衰係
数可変機構と、電気的に制御されて前記ばね要素のばね
定数を変更可能なばね定数可変機構とを備えた車両用サ
スペンション装置に適用された車両用サスペンション装
置のための電気制御装置であって、 ばね上部材の振動を検出するセンサと、 前記センサにより検出されたばね上部材の振動のうちで
低周波数領域に属する振動成分が大きいとき前記減衰係
数可変機構を制御して前記センサにより検出されたばね
上部材の振動が大きくなるにしたがって前記減衰力発生
機構の減衰係数を大きく設定し、かつ同振動成分が小さ
いとき前記減衰係数可変機構を制御して前記減衰力発生
機構の減衰係数を小さく設定する第1制御手段と、 前記センサにより検出されたばね上部材の振動のうちで
特定周波数領域に属するばね上部材の振動が大きいとき
前記ばね定数可変機構を制御して前記ばね要素のばね定
数を大きく設定し、かつそれ以外のとき前記ばね定数可
変機構を制御して前記ばね要素のばね定数を小さく設定
する第2制御手段とを備えたことを特徴とする車両用サ
スペンション装置のための電気制御装置。 - 【請求項20】前記請求項19に記載の第2制御手段に
おけるばね上部材の振動の特定周波数領域は、ばね上部
材及びばね下部材の各共振周波数のうちの少なくとも一
方の周波数に対応したものである車両用サスペンション
装置のための電気制御装置。 - 【請求項21】ばね下部材とばね上部材との間に配置さ
れてばね上部材をばね下部材に対して弾性的に支持する
スプリングと、ばね下部材とばね上部材との間にて前記
スプリングに並列的に配置され減衰力を発生してばね上
部材のばね下部材に対する振動を減衰させる減衰力発生
機構と、ばね下部材とばね上部材との間にて前記減衰力
発生機構に直列に配置したばね要素と、電気的に制御さ
れて前記減衰力発生機構の減衰係数を変更可能な減衰係
数可変機構と、電気的に制御されて前記ばね要素のばね
定数を変更可能なばね定数可変機構とを備えた車両用サ
スペンション装置に適用された車両用サスペンション装
置のための電気制御装置であって、 ばね上部材の振動を検出するセンサ手段と、 前記センサ手段により検出されたばね上部材の振動のう
ちでばね上部材の共振周波数に対応した振動成分が大き
いとき前記減衰係数可変機構を制御して前記センサ手段
により検出されたばね上部材の振動が大きくなるにした
がって大きくなる第1の値に前記減衰力発生機構の減衰
係数を設定し、前記検出されたばね上部材の振動のうち
でばね下部材の共振周波数に対応した振動成分が大きい
とき前記減衰係数可変機構を制御して減衰係数を小さな
第2の値に設定し、前記検出されたばね上部材の振動の
うちでばね下部材及びばね上部材の各共振周波数に対応
した振動成分が大きくないとき前記減衰係数可変機構を
制御して減衰係数を前記第2の値よりさらに小さな第3
の値に設定する第1制御手段と、 前記センサ手段により検出されたばね上部材の振動のう
ちでばね上部材及びばね下部材の各共振周波数に対応し
たばね上部材の振動が大きいとき前記ばね定数可変機構
を制御して前記ばね要素のばね定数を大きく設定する第
2制御手段とを備えたことを特徴とする車両用サスペン
ション装置のための電気制御装置。
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