JPH0829651B2 - 車両用サスペンション制御装置 - Google Patents

車両用サスペンション制御装置

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JPH0829651B2
JPH0829651B2 JP19774488A JP19774488A JPH0829651B2 JP H0829651 B2 JPH0829651 B2 JP H0829651B2 JP 19774488 A JP19774488 A JP 19774488A JP 19774488 A JP19774488 A JP 19774488A JP H0829651 B2 JPH0829651 B2 JP H0829651B2
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    • B60G17/015Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements
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    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
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    • B60G2600/604Signal noise suppression; Electronic filtering means low pass
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    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
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    • B60G2800/012Rolling condition

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、車両用サスペンション制御装置に係り、
特に、車体側部材と各車輪側部材との間に配設された流
体圧シリンダ等のアクチュエータと、この各アクチュエ
ータのストロークを所定の指令信号に応じて各々調整可
能な圧力制御弁等のアクチュエータ駆動手段とを備え、
車体のローリング状況に応じた指令信号により各アクチ
ュエータ駆動手段を制御し、アンチロール効果を得るよ
うにした車両用サスペンション制御装置に関する。
〔従来の技術〕
車両用サスペンション制御装置としては、例えば、本
出願人が先に提案した特願昭62-60591号記載のものがあ
る。
この先願は、車速を検出する車速検出手段と、この車
速検出手段による車速値に基づき前記ロール制御手段の
ゲインを調整するゲイン調整手段とを備え、車速が大き
くなるに従って、ゲインを零から一定値まで連続的に増
加させ、停車時又は極低速走行時に生じる車両の横方向
の自励振動を回避するようにしている。
この自励振動の現象について説明すると、車両ロール
方向の減衰力は、タイヤの横方向の減衰力に等しいが、
この減衰力は車速によって変化し、極低速走行には非常
に大きな値となり、さらに停車時には無限大になる。従
って、上記先願の技術において、零ロールを確保するた
めに高いゲインを設定すると、タイヤ横剛性と車体の共
振系の共振周波数4〜5Hzでのループゲイン(横G〜コ
ントローラ〜アクチュエータ圧力〜車両運動〜横G;とい
うループのゲイン)が極低速走行時又は停車時に大きく
なり、ロール方向の自励振動が発生する。そこで、この
自励振動を防止するため、上記先願では、共振が発生し
やすくなる10km/h以下の車速では、横G制御ゲインを連
続的に低下させて、停車時にはゲイン零、すなわちロー
ル制御を中止している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記先願記載の技術にあっては、車両
の極低速走行時又は停車時、例えば、車速が10km/h以下
では、零ロールを確保するための十分なゲインがない。
従って、車速は低いが横Gが大きい状況、例えば、四輪
がドリフトしながら停車する場合は、今まで、零ロール
であった車両姿勢が、停車直前になって大きくロール
し、また、横G、特に高横G旋回中に車速検出手段であ
る車速センサが故障してしまうと、急に、ロール制御が
中止されるため、ロールが急激に発生するという課題が
あった。
本発明は、このような従来の課題を解決するために、
車速全般に渡ってアンチロール効果を維持しつつ、車速
が低いが横Gが大きい状況で停車する場合であっても、
零ロールを維持でき、しかも、高横G旋回中に車速検出
手段である車速センサが故障してしまっても、ロール制
御が中止されることのない車両用サスペンション制御装
置を提供することを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、この発明は、第1図の基本
構成図に示すように、車体側部材と各車輪側部材との間
に配設されたアクチュエータと、この各アクチュエータ
のストロークを所定の指令信号に応じて各々調整可能な
アクチュエータ駆動手段と、車両に生ずる横加速度を検
出する横加速度検出手段と、該横加速度検出手段からの
車両横加速度情報と設定されたゲインとに基づいて前記
指令信号を演算、出力するロール制御手段とを備えた車
両用サスペンション制御装置において、車速を検出する
車速検出手段を備え、前記ロール検出手段は、当該車速
検出手段により検出された車速が極低速以下の場合、前
記横加速度検出手段の車両横加速度情報に含まれるロー
ル共振周波数成分を除去するローパスフィルタを有する
ことを特徴とするものである。
〔作用〕
この発明においては、ロール制御手段は、横加速度検
出手段で検出された横加速度情報と設定されたゲインと
に基づきアクチュエータ駆動手段を作動させる指令信号
を演算し、次いで、この指令信号を当該アクチュエータ
駆動手段に出力する。そして、アクチュエータ駆動手段
は、その指令信号に応じてアクチュエータのストローク
を制御し、ロール抑制制御が行われる。
このロール抑制制御に際して、車速が車速検出手段に
より検出され、この車速検出手段により検出された車速
が極低速以下(停車時を含む)の場合、ローパスフィル
タによってロール共振周波数成分が除去された横加速度
検出手段の横加速度情報と設定されたゲインとに基づき
指令信号を演算し、これが前記アクチュエータ駆動手段
に供給される。
従って、制御ループ中を循環するロール共振周波数成
分を減衰することにより、ロール共振周波数におけるル
ープゲインを結果的に小さい値とする事が出来る為、ロ
ール共振周波数による自励振動を回避出来る。
一方、例えば、0.5Hz以下の定常的な横Gに基づく信
号は、ローパスフィルタを通過するので、定常的な横G
に対するロール制御は通常通りおこなわれる。
従って、車速全般に渡ってアンチロール効果を維持
し、停車時又は極低速走行時に生じる車両の横方向の自
励振動を回避しつつ、車速が低いが横Gが大きい状況で
停車する場合であっても、零ロールを維持でき、しか
も、横G旋回中に車速検出手段である車速センサが断線
等によって出力が低下する異常が発生しても、例えば、
0.5Hz以下の定常的な横Gに基づく信号は、何ら減衰さ
れることなく、ローパスフィルタを通過してアクチュエ
ータに供給されるので、ロール制御が中止されることが
ない。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図は、この発明の一実施例の構成を示す図であ
る。
第2図において、10は車体側部材(サスペンションア
ーム)を示し、11FL〜11RRは前左〜後右車輪を示し、12
は能動型サスペンションを示す。
能動型サスペンション12は、車体側部材10と車輪11FL
〜11RRの各車輪側部材16との間に各々介装されたアクチ
ュエータとしての油圧シリンダ18FL〜18RRと、この油圧
シリンダ18FL〜18RRの作動圧を各々調整駆動するアクチ
ュエータ駆動手段としての圧力制御弁20FL〜20RRと、こ
の圧力制御弁20FL〜20RRに所定の指令信号を出力するコ
ントローラ22とを備えるとともに、車速を検出する車速
センサ23と、車体のローリングに伴う横加速度を検出す
る横加速度センサ24と、車体の前後方向及び上下方向の
加速度を検出する前後加速度センサ26及び上下加速度セ
ンサ27FL〜27RRと、油圧源28とを備えている。また、こ
の能動型サスペンション12は、油圧シリンダ18FL〜18RR
に各々併設され車体の静荷重を支持するコイルスプリン
グ29,…,29を有しており、このコイルスプリング29,…,
29は比較的低いバネ定数のものが使用されている。
この内、油圧シリンダ18FL〜18RRの各々はシリンダチ
ューブ18aを有し、このシリンダチューブ18aには、ピス
トン18cにより隔設された上側圧力室Uが形成されてい
る。そして、シリンダチューブ18aが車体側部材10に取
り付けられ、ピストンロッド18bが車輪側部材16に取り
付けられている。そして、上側圧力室Uの各々は、油圧
配管30を各別に介して、圧力制御弁20FL〜20RRの入出力
ポートに各別に連通され、これによって、上側圧力室U
の作動油圧が制御され得るようになっている。
また、圧力制御弁20FL〜20RRの各々は、第3図に示す
ように、円筒状の弁ハウジング34とこれに一体的に儲け
られた比例ソレノイド36とを有しており、この内、弁ハ
ウジング34の中央部には挿通孔34aが設けられ、この挿
通孔34aには、スプリング37を介在せしめたスプール38
及びロッド40が摺動可能に配設されている。また、弁ハ
ウジング34には、一端が挿通孔34aに連通され他端が油
圧源28の作動油供給側に油圧配管42を介して接続された
入力ポート34bと、同様に一端が挿通孔34aに連通され他
端が油圧源28のドレン側に油圧配管44を介して接続され
た出力ポート34cと、同様に一端が挿通孔34aに連通され
他端が前記油圧配管30を介して各油圧シリンダ18FL〜18
RRの上側圧力室Uと連通する入出力ポート34dとが形成
されている。そして、出力ポート34cには、これとスプ
ール38の上端及び下端との間に連通するドレン通路34e,
34fが形成されている。また、スプール38には、入力ポ
ート34bに対向するランド38a及び出力ポート34cに対向
するランド38bが形成されており、スプール38の下端部
には、両ランド38a,38bよりも小径のランド38cが設けら
れている。そして、ランド38aとランド38cとの間に圧力
制御室Cが形成され、この圧力制御室Cがパイロット通
路34gを介して入出力ポート34dに接続されている。
一方、比例ソレノイド36は、ロッド40を介してスプリ
ング37の押圧力を制御し、スプール38の位置を、オフセ
ット位置とその両端側の作動位置との間で移動制御させ
る機能を有している。このために、比例ソレノイド36
は、軸方向に摺動自在の作動子36aと、この作動子36aを
駆動せしめる励磁コイル36bとを備えており、後述する
コントローラ22から出力される電流信号でなる指令信号
Sによって駆動制御される。
ここで、指令信号Sと各圧力制御弁20FL〜20RRの入出
力ポート34dから出力される作動油圧Pとの関係は、第
4図に示すようになっている。同図では、指令信号Sが
零であるときに、所定のオフセット圧力P0を出力し、こ
の状態から指令信号Sが正方向に増加するとこれに所定
の圧力ゲインα1をもって作動圧力Pが増加するととも
に、油圧源28の最大出力圧PMAXに達すると飽和する。ま
た、指令信号Sが負方向に増加するとこれに比例して作
動圧力Pが減少し零になる。
つまり、指令信号Sが零の場合には、スプール38が圧
力調整スプリング37の押圧力と圧力制御室Cの圧力(即
ち、油圧シリンダ18FL〜18RRの上側圧力室U)とが均衝
する位置、即ち、所定の中立位置に設定される。そし
て、油圧シリンダ18FL〜18RRの上側圧力室Uに対して所
定のオフセット油圧P0が供給され、油圧シリンダ18FL〜
18RRのストロークは所定値に設定される。これによっ
て、路面から車輪11FL〜11RRを介して比較的低周波数の
振動入力があっても、これが吸収される。
また、指令信号Sが正方向に増加すると、作動子36a
が下降し、これに応じてスプール38が下降して、入出力
ポート34dが入力ポート34bに連通される。このため、各
圧力制御弁20FL〜20RRの出力圧力Pが上昇し、油圧シリ
ンダ18FL〜18RRのストロークが伸長することになる。一
方、指令信号Sが負方向に増加すると、作動子36a及び
スプール38が上昇し、入出力ポート34dが出力ポート34c
に連通され、これによって上述とは反対に油圧シリンダ
18FL〜18RRのストロークが収縮することになり、これら
により必要に応じてサスペンションストロークの調整が
可能になる。
ここで、油圧シリンダ18FL〜18RRの各々の上側圧力室
Uは、減衰弁46を介してアキュムレータ48に連通されて
いる。
一方、車体の所定位置には、前述した各センサ23,24,
26,及び27FL〜27RRが装備されている。この内、車速セ
ンサ23は、変速機の出力軸の回転数を光学方式で検出し
これに応じた周期のパルス信号でなる車速信号DVをコン
トローラ22に出力するようになっている。また、横加速
度センサ24及び前後加速度センサ26は、車体に作用する
横加速度及び前後加速度を検出しこれに応じたアナログ
電圧信号でなる横加速度信号GY及び前後加速度信号GX
各々コントローラ22に出力するようになっている。ま
た、上下加速度センサ27FL〜27RRに対しては、本実施例
では、上下加速度センサ27FLが前左車輪11FLの略直上部
の近傍に,27FRが前右車輪11FRの略直上部の近傍に,27RL
が後左車輪11RLの略直上部の近傍に、及び27RRが後右車
輪11RRの略直上部の近傍に各々配設されており、車両の
各部の上下加速度に応じたアナログ電圧信号でなる上下
加速度信号GZFL、GZFR、GZRL、GZRRを各々コントローラ
22に出力するようになっている。
更に、コントローラ22は車体の所定位置に装備され装
置全体を制御するもので、具体的には第5図に示すよう
に構成されている。つまり、コントローラ22は、ローパ
スフィルタ80と、このローパスフィルタ80を介して入力
する横加速度信号GYに対する指令信号を形成するロール
制御用の増幅器22Yと、上記ローパスフィルタ80のカッ
トオフ周波数を車速に応じてコントロール可能なカット
オフ周波数コントロール信号Rを出力するットオフ周波
数設定指令部22Aとを備えるとともに、入力する前後加
速度信号GXに対する指令信号を形成するピッチング制御
用の増幅器22Xと、入力する上下加速度信号GZFL
GZFR、GZRL、GZRRに対する指令信号を各々形成するバウ
ンシング制御部22Zと、このバウンシング制御部22Zから
の指令信号に増幅器22Xからの指令信号を加算する第1
の加算器54A〜54Dと、この第1の加算器54A〜54Dの各々
の出力に増幅器22Yからの指令信号を加算する第2の加
算器56A〜56Dとを有して構成されている。
ここで、横加速度センサ24と、ローパスフィルタ80
と、増幅器22Yとによりロール制御手段が構成されてい
る。そして、ローパスフィルタ80のカットオル周波数
は、カットオフ周波数コントロール信号Rに比例して
(α2は比例感度)第6図で示す如く、カットオフ周波
数が高くなるように設定されている。
そして、バウンシング制御手段22Zの入力段には、入
力する上下加速度信号GZFL、GZFR、GZRL、GZRRを各々積
分する積分器58A〜58Dと、この積分出力を各別に所定の
ゲインKZで増幅する増幅器60A〜60Dとを有して構成され
ている。そして、増幅器60A〜60Dの出力側は、第1の加
算器54A〜54Dの一方のマイナス入力端に至る。
また、前後加速度信号GXを増幅する増幅器22Xの出力
側は、第1の加算器54A〜54Dの他方の入力端に各々至
り、この第1の加算器54A〜54Dにおいて、前車輪11FL,1
1FR側と後車輪11RL,11RR側とでは、その抑制動作が反対
になるように加算される。そして、この第1の加算器54
A〜54Dの出力側は、第2の加算器56A〜56Dの一方のプラ
ス入力端に各々至る。
また、増幅器22Yの出力側は第2の加算器56A〜56Dの
他方の入力端に至り、この第2の加算器56A〜56Dにおい
て車体の左右で相互に反対のロール制御動作を行うよう
に加算されるとともに、この第2の加算器56A〜56Dの出
力側は圧力制御弁20FL〜20RRの励磁コイル36bに各々至
り、指令信号Sを供給するようになっている。
一方、カットオフ周波数指定指令部22Aは、本実施例
では、制御用のマイクロコンピュータ66と、このマイク
ロコンピュータ66から前記ローパスフィルタ80に出力さ
れるカットオフ周波数コントロール信号RをD/A変換す
るD/A変換器68とを有して構成されている。
この内、マイクロコンピュータ66は、少なくともイン
ターフェース回路72、演算処理装置74、RAM,ROM等から
なる記憶装置76とを含んで構成されている。そして、演
算処理装置74は、インターフェース72を介して前述した
車速信号DVを読み込むようになっている。また、記憶装
置76は、演算処理装置74の実行に必要な所定のプログラ
ム、固定データ、及び記憶テーブル等を予め内臓してい
るとともに、演算処理装置74の処理結果等を逐次記憶可
能になっている。
そして、記憶装置76の記憶テーブルには、車速Vに応
じて第7図に示すように変化するカットオフ周波数コン
トロール信号Rが実験等に基づき設定されている。つま
り、車速Vが零から基準車速V0(例えば、10km/h)まで
は、カットオフ周波数コントロール信号Rを最小値RMIN
まで連続的に減少させて、基準車速V0以上ではカットオ
フ周波数コントロール信号Rをアンチロール効果を十分
発揮して例えば零ロールモードとなる一定値R0に設定す
る。
従って、車速とローパスフィルタ80のカットオフ周波
数との関係を示すと第8図で示す如くなる。即ち、車速
が10km/h以下の極低速走行時又は停車時では、カットオ
フ周波数を0.5〜10.0Hzの範囲内で連続的に変化させて
おり、一方、10km/h以上では、ローパスフィルタ80のカ
ットオフ周波数を、中高速走行時にアンチロールを達成
可能な10.0Hzに固定している。
そこで、上記実施例では、第8図に示すように、ロー
パスフィルタ8において、停車時のカットオフ周波数で
ある0.5Hzでみると、0.5Hz以下の定常的な横Gに基づく
信号は、ローパスフィルタ80をそのまま通過するのに対
して、ロール共振周波数の4〜5Hzの周波数成分はロー
パスフィルタ80で通過が阻止されることによりロープゲ
インが約1/10に低下している。従って、極低速以下での
自励振動が発生しない一方、0.5Hz以下の定常的な横G
に対するロール制御は通常通り行われる。従って、ドリ
フトしながら車両が停止する場合でも、停車の瞬間まで
零ロールが保たれ、また、旋回走行時に車速センサが断
線等によって出力が低下する異常が発生した場合でも例
えば車速が零として扱われるので、0.5Hz以下の定常的
な横Gに対するロール制御は通常通りおこなわれるた
め、ロールが急激に発生することはない。
ここで、この発明の着眼点を第9図に示すモデルを用
いて詳述する。この第9図は、前述した実施例の構成の
内、横加速度情報と上下加速度情報とによる車両のロー
ル運動に対する制御系のモデルを示すものであり、70は
車体を,72はサスペンションアームを各々示す。車体70
の所定位置に装備された横加速度センサ84および車体左
側,車体右側の上下加速度センサ,例えば86L,86Rから
は、ロール運動に伴って横方向成分の加速度が各々検出
される。これらの検出値は、各々、ロール制御ゲインK1
及び上下減衰ゲインK3で増幅された後、合成され、指令
信号として油圧系H(s)〔=1/(1+T1s):sはラプ
ラス演算子〕に至る。ここで、車両諸元としては、M:ば
ね上質量、J:ロール慣性、K:サスペンションばね定数、
L:トレッド、Hr:ロールセンタ高さ、H9:重心高さ、
KL:タイヤ横剛性、KV:タイヤ縦剛性、C:タイヤのコー
ナリングパワーの等価減衰であり、制御定数としては前
述の他、H1:横加速度センサ84の高さであり、変数とし
ては、φ:ばね上ロール角、γ:ばね下ロール角、x:ば
ね上上下変位、y:横変位、z:ばね下上下変位、w:タイヤ
接地点変位である。
そして、図中の横方向の等価減衰Cにより発生する力
は、タイヤのコーナリングフォースを表しており、走行
車速によって変化する。つまり、タイヤのコーナリング
フォースCFは、β(V1/V2)に依存するものである(こ
こで、βはスリップ角、V1は横方向の移動速度、V2は前
後方向のころがり速度)。このため、停車時にはC=∞
となり、また極低速走行時にはCの値が非常に大きくな
る。そして、これらの場合には、車両の横方向は殆どタ
イヤの横剛性KLのみで支持されることになり、零ロール
になるように高いゲインを設定すると、タイヤ横剛性と
車体の共振系の共振周波数4〜5Hzでのループゲインが
極低速走行時や停車時に大きくなり、ロール方向の自励
振動が生ずる。即ち、ロール制御ゲインKYの値いかんに
よっては、横運動とともにロールの自励振動が発生する
という不安定領域が、第10図のように存在することにな
る。そこで、上記実施例では、この不安定領域を避ける
為に、ローパスフィルタ80において、停車時のカットオ
フ周波数である0.5Kzでみると、ロール共振周波数の4
〜5Hzではループゲインを約1/10に低下させている。従
って、4〜5Hzでの自励振動が発生しない一方、0.5Kz以
下の定常的な横Gに対するロール制御は通常通りおこな
われる。従って、ドリフトしながら車両が停止した場合
でも、停車の瞬間まで零ロールが保たれ、また、旋回走
行時に車速センサが断線等によって出力が低下する異常
が発生した場合でも例えば車速が零として扱われるので
0.5Kz以下の定常的な横Gに対するロール制御は通常通
りおこなわれため、ロールが急激に発生することはな
い。
即ち、第10図において、Vが増加するにつれてCが低
下し、車両の横方向はタイヤの横剛性KLと等価減衰Cと
の直列した系で支持されるため、上述した不安定領域は
第10図の如く縮小する。そこで、本発明では前記第8図
に示すようにローパスフィルタのカットオフ周波数を、
車速が小さくなるにしたがって、小さくするように制御
することにより、結果的にカットフ周波数より大きい周
波数でのループゲインを小さい値として、上記不安定領
域を回避し、中高速において自励振動の発生を防止し、
停車又は極低速走行時のロール制御を確保しつつ、極低
速走行時又は停車時に特に発生しやすい自励振動を回避
している。つまり、この不安定領域にかかる条件に整合
した場合には、自励振動が発生し、前述した問題点が生
じていた。これを、第9図のロール制御系に対する一巡
周波数伝達関数を車速V=5〔km/h〕のときと、V=10
〔km/h〕のときについて計算すると、第11図のようにな
った。この図から、V=5〔km/h〕の場合は不安定系で
あり、V=10〔km/h〕の場合は安定系であることが判明
した。
次に、上記実施例の動作を説明する。
車両のイグニッションスイッチ(図示せず)がオン状
態になると、車速センサ23は車速に応じた車速信号DVを
検出しこれをコントローラ22のマイクロコンピュータ66
に出力するとともに、横加速度センサ24、前後加速度セ
ンサ26、及び上下加速度センサ27FL〜27RRは、車両の揺
動に伴う前後,上下,左右方向の加速度に応じて正また
は負の検出信号をGY、GX、及びGZFL〜GZRRをコントロー
ラ22に供給し、これにより、コントローラ22では入力す
る各検出信号に基づいた制御が開始される。
まず、各加速度に基づく指令信号形成動作について説
明する。
横加速度センサ24にかかる横加速度検出信号GYは、ロ
ーパスフィルタ80に入力され、次いで増幅器22Yに入力
し、この増幅器22Yにおいて設定されているゲインKY
より増幅され指令信号SYが形成される。そして、この指
令信号SYが第2の加算器56A〜56Dの他方の入力端に各々
出力される。
また、前後加速度センサ26にかかる前後加速度検出信
号GXは、増幅器22Xにより増幅され、指令信号SXとして
第1の加算器54A〜54Dの他方の入力端に各々出力され
る。
また、バウンシング制御手段22Zでは、上下加速度検
出器27FL〜27RRにかかる上下加速度検出信号GZFL〜GZRR
が、積分器58A〜58Dによって各別に積分され、この平均
化された信号が増幅器60A〜60Dにより増幅された後、指
令信号SZFL〜SZRRとして第1の加算器54A〜54Dの一方の
入力端に各々出力される。
従って、第1の加算器54A〜54Dでは、上下加速度信号
GZFL〜GZRRにかかる指令信号SZFL〜SZRRを基準値として
前後加速度信号GXにかかる指令信号SXが各々加減演算さ
れる。また、第2の加算器56A〜56Dでは、第1の加算器
54A〜54Dにより加減演算された値を基準値として横加速
度信号GYにかかる指令信号SYが加減演算され、最終的に
合成された指令信号Sが各圧力制御弁20FL〜20RRの励磁
コイル36bに出力される。
このため、圧力制御弁20FL〜20RRの励磁コイル36bが
指令信号Sに各々応じて励磁され、油圧シリンダ18FL〜
18RRの上側圧力室Uに対する作動圧力Pが指令信号Sに
応じた値に調整される。これによって、作動油圧Pが直
進定速走行に対応する中立値PN(=オフセット圧力P0
より上昇する場合は、ピストン18cが下方へ移動して油
圧シリンダ18FL〜18RRのストロークを伸長させるととも
に、作動油圧Pが中立値PNより低下する場合は、反対に
そのストロークを縮小させる。従って、車両の揺動に伴
う姿勢制御を行うことができる。
次に、ローパスフィルタ80におけるカットオフ周波数
コントロール動作について説明する。
マイクロコンピュータ66は、第12図に示すタイマ割込
み処理を所定時間(例えば20msec)毎に実行する。
まず、同図のステップでは、演算処理装置74は、車
速信号DVをインターフェース回路72を介して一定時間読
み込み、ステップに移行する。
ステップでは、読み込んだ車速信号DVの単位時間当
たりのパルス数又はパルス間隔を演算することによって
車速Vを算出し、ステップに移行する。
次いでステップでは、演算処理装置74は、車速Vの
値に応じてロール抑制制御のためのカットオフ周波数を
調整するため、ステップで算出した車速Vが基準車速
値V0より大きいか否かを判断する。この判断において、
V≧V0の場合にはステップに移行し、また、V<V0
場合はステップに移行する。
そして、ステップに移行した場合は、前述したごと
く、車体のロール抑制動作における自励振動が発生し難
い場合であるとして、本実施例では、第7図に示したよ
うに予め定めた一定値のカットオフ周波数コントロール
信号R0を、記憶装置76の記憶テーブルを参照して設定す
る。また、ステップに移行した場合は、自励振動が生
じ易い場合であるとして、カットオフ周波数コントロー
ル信号Rを第7図に示すように降下させるように、記憶
装置76の記憶テーブルを参照して設定する。
そして、次いで、ステップに移行して、ステップ
又はにおいて定めたカットオフ周波数コントロール信
号R(デジタル信号)を、D/A変換器68を介して増幅器2
2Yの所定制御端に出力する。これにより、増幅器22Yで
は、第6図に示したようにゲイン調整信号Rの値に応じ
てカットオフ周波数の値が更新され、車速Vに応じた適
宜なカットオフ周波数が設定される。
以上の処理は、所定時間毎に繰り返して実行され、車
速Vに応じたロール抑制制御のためのカットオフ周波数
が略リアルタイムで設定される。このため、前述した横
方向,前後方向,及び上下方向に対する合成した圧力制
御弁20FL〜20RRの出力圧の制御において、その横方向に
対するロール抑制制御の際には、極低速走行時又は停車
時であってもロール共振周波数でのループゲインを十分
に小さくできることから自励振動が生じないこととなる
一方、基準車速以上では、カットオフ周波数を連続的に
高くできるため、中高速走行時におけるロール抑制のた
めの横加速度センサ24からの比較的周波数の高い検出信
号を減衰することなく増幅器22Y供給でき、これによっ
て、より的確な安定したロール抑制制御を行うことがで
きる。従って、カットオフ周波数を適宜な値に設定する
ことにより、上下方向の減衰の能動制御とあいまって零
ロールモードとすることができる。
また、本実施例にあっては、基準車速V0以下極低速で
の旋回走行の際には、横Gセンサ24からの検出信号がロ
ーパスフィルタ80を通過する際に減衰されるため、ロー
ル抑制の度合が弱まるが、ロールの際に上下加速度セン
サ27FL〜27RRにかかる横方向成分の能動制御により補償
される。このため、極低速時又は停車時における横加速
度の発生又は荷重移動等によって車体が横方向にロール
することが殆どないこととなる。
次に、本発明の第2実施例を第13図に基づいて説明す
る。ここで、前述した第1実施例と同様の構成要素につ
いては、同一の符号を用いて、その説明を省略する。
この第2実施例は、車両の揺動抑制制御を、上記第1
実施例と同様に行おうとするものである。
第13図は、全体構成のブロック図である。ロール抑制
手段は、横Gセンサ24からの信号GYの低周波成分のみを
通過させるローパスフィルタ80(カットオフ周波数は0.
5Hzに固定されている)と、このローパスフィルタ80を
バイパスするスルールート82と、ローパスフィルタ80か
らの信号とスルールート82を通過してローパスフィルタ
80をバイパスする信号とを、配分コントロール信号R1に
基づいて配分、加算するミキサー81と、このミキサー
(混合器)81からの信号を増幅する増幅器22Yから構成
されている。
前記記憶装置76は、第14図に示す如くの車速と配分比
率との記憶テーブルを有しており、D/A変換器68から、
配分比率コントロール信号R1がミキサー81に出力されて
いる。
次に、上記本実施例の動作について説明する。演算処
理装置74は、インターフェイス回路72を介して読み込ま
れた車速検出信号DVから上記第14図に示す記憶テーブル
を参照して、配分比率を演算する。第14図に示すよう
に、車速が10/km以上の中高速走行時では、配分比率が
1.0に固定され、ローパスフィルタ80を通過するスルー
ルート82からの信号(スルー信号)のみが増幅器22に供
給される。従って、この場合横加速度センサ24からの出
力信号はなんら減衰されることなく増幅器22Yに供給さ
れるため、中高速走行時の零ロールを確保することがで
きる。
一方、車速が10/km以下の低速走行時又は停車時に
は、スルー信号とローパスフィルタ80を通過する通過信
号の配分比率を、0.0:1.0〜1.0:0.0まで連続的に変化さ
せている。従って、極低速走行又は停車時、横Gセンサ
24からの信号の多くはローパスフィルタ80を通過するた
め、ロール共振周波数の4〜5Hzの信号は殆ど減衰さ
れ、車両が停車直前まで零ロールを維持しつつ自振動を
回避することができる。また、車両の走行時、例えば、
旋回走行時に突然に車速センサが故障することがあって
も、ローパスフィルタのカットオフ周波数は0.5Hzであ
るために、0.5Hz以下の定常的な横Gに対するロール抑
制制御は通常通り行われる。
ここで、車速センサ23及び第12図中のステップ,
の処理により車速検出手段が形成され、第1図の実施例
のローパスフィルタ80及び第12図中のステップの処理
により減衰手段が形成されている。同様に、第13図の実
施例のローパスフィルタ80,ミキサー81及び第12図中の
ステップの処理により減衰手段が形成されている。
なお、上記実施例では、アクチュエータとして油圧シ
リンダを適用した場合について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、空気シリンダ等の他の流
体圧シリンダを適用し得るものである。また、アクチュ
エータ駆動手段としても圧力制御弁のみに限定されるも
のではない。
また、前記実施例では、ロール抑制制御に対してピッ
チング,バウンシング抑制制御を合わせて行う構成とし
たが、これは、横加速度信号に基づくロール抑制制御の
みであってもよく、また、前輪側及び後輪側の間でロー
ル剛性比を変更可能な構成としてもよい。
更に、前記実施例では、ロール抑制制御のためのカッ
トオフ周波数を第8図中の実線図示のように設定した
が、本発明は必ずしもこれに限定されることなく、停車
時のカットオフ周波数を0.5Hzより大きい値又は小さい
値のどちらかに設定可能であり、基準車速以上のカット
オフ周波数を10.0Hzより大きい値又は小さい値のどちら
かに設定することもできる。
更に、前記実施例におけるコントローラ22は、その全
体をマイクロコンピュータを用いて構成し、これに前述
した各機能を保有させるとしてもよいし、またマイクロ
コンピュータの代わりに、その機能を果たすコンパレー
タ等の電子回路を用いて構成するとしてもよいことは勿
論である。また、第12図のフローチャートにおけるステ
ップ,は同一処理とし(このときステップを省
く)、単に車速に応じて予め定めたカットオフ周波数コ
ントロールRを記憶テーブルを参照して設定するとして
もよい。
また、上記実施例では、ローパスフィルタ80を横加速
度センサ24と増幅器22Yとの間に配設したが、これに限
定されず、増幅器22Yの出力側に配設することも出来
る。
またさらに、上記実施例では、増幅器22Yのゲインを
固定しているものについて説明したが、ゲインを車速に
応じて変更出来る可変利得型のものを用いてもよい。こ
の場合車速が零から基準値までは、ゲインを連続的に小
さくし、基準値を越えるとゲインをアンチロールモード
の大きい値(一定値又は変動する値でもよい)とするこ
とにより、上記実施例と同様の効果を達成することが出
来る。
また、上記第2図で説明した実施例の如く、ローパス
フィルタのカットオフ周波数を車速に応じて変更する代
わりに、カットオフ周波数が低い値から大きい値まで各
々設定された複数のローパスフィルタを備え、車速が大
きい際には、横加速度検出手段からの検出信号をカット
オフ周波数が大きいローパスフィルタに入力するように
し、車速が小さい際には、横加速度検出手段からの検出
信号をカットオフ周波数が小さいローパスフィルタに入
力する等、横加速度検出手段からの検出信号が入力され
るローパスフィルタを切り換えるように構成することに
より、横加速度検出手段で検出されるロール共振周波数
成分を、ローパスフィルタを用いて、減衰することもで
きる。
〔発明の効果〕
以上説明してきたように、この発明によれば、ロール
抑制制御に際して、車速が車速検出手段により検出さ
れ、この車速検出手段により検出された車速が極低速以
下の場合、ローパスフィルタによってロール共振周波数
成分が除去された横加速度検出手段の横加速度情報と設
定されたゲインとに基づき指令信号を演算し、この指令
信号を前記アクチュエータ駆動手段に供給しており、一
方、車両が極低速以下で走行している場合であっても、
定常的な横Gに対するロール制御は通常通りに行われて
おり、極低速以上の速度による走行の際には十分に高く
ゲインを設定して有効なアンチロール効果を得ることが
できる結果、車速全般に渡ってアンチロール効果を維持
し、停車時又は極低速走行時に生じる車両の横方向の自
励振動を回避しつつ、車速が低いが横Gが大きい状況で
停車する場合であっても、零ロールを維持できる。従っ
て、車両姿勢が停車直前になって、大きくロールするこ
とはないため、運転者に安定した走行感覚を与えること
ができる。
しかも、横G旋回中に車速検出手段である車速ンサが
故障してしまっても、ロール制御が中止されることがな
いために、急激なロールが発生することはなく、能動型
サスペンションの本来の性能を十分に発揮させ、安定し
た走行感覚を得ることができるという優れた効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の概要を示す基本構成図、第2図はこ
の発明の一実施例を示す概略構成図、第3図は本実施例
における圧力制御弁の断面図、第4図は圧力制御弁に対
する指令信号とその出力圧力との関係を示すグラフ、第
5図は本実施例におけるコントローラの構成を示すブロ
ック図、第6図は本実施例におけるカットオフ周波数コ
ントロール信号Rとカットオフ周波数との関係を示すグ
ラフ、第7図は本実施例における車速Vとカットオフ周
波数コントロール信号Rとの関係を示すグラフ、第8図
は車速とローパスフィルタ80のカットオフ周波数との関
係を示す特性図、第9図はロール能動制御系のモデルを
示す系統図、第10図は車速Vに対するロール制御ゲイン
K1の不安定,安定領域を示す説明図、第11図は第9図の
モデルにおけるロール制御系の一巡周波数伝達関数の特
性図、第12図はコントローラのマイクロコンピュータに
おいて実行されるカットオフ周波数設定動作を示すフロ
ーチャート、第13図は本発明の第2実施例を示す構成
図、第14図は第2実施例のミキサーにおける配分比率と
車速との関係を示す特性図である。 図中、10は車体側部材、16は車輪側部材、18FL〜18RRは
油圧シリンダ、20FL〜20RRは前左〜後右圧力制御弁、22
はコントローラ、22Yは増幅器、23は車速センサ、24は
横加速度センサ、80はローパスフィルタ、81はミキサー
(混合器)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤津 洋介 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 佐藤 正晴 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体側部材と各車輪側部材との間に配設さ
    れたアクチュエータと、この各アクチュエータのストロ
    ークを所定の指令信号に応じて各々調整可能なアクチュ
    エータ駆動手段と、車両に生ずる横加速度を検出する横
    加速度検出手段と、該横加速度検出手段からの車両横加
    速度情報と設定されたゲインとに基づいて前記指令信号
    を演算、出力するロール制御手段とを備えた車両用サス
    ペンション制御装置において、 車速を検出する車速検出手段を備え、前記ロール制御手
    段は、当該車速検出手段により検出された車速が極低速
    以下の場合、前記横加速度検出手段の車両横加速度情報
    に含まれるロール共振周波数成分を除去するローパスフ
    ィルタを有することを特徴とする車両用サスペンション
    制御装置。
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