JPH08293418A - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

内燃機関用点火装置

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JPH08293418A
JPH08293418A JP7096527A JP9652795A JPH08293418A JP H08293418 A JPH08293418 A JP H08293418A JP 7096527 A JP7096527 A JP 7096527A JP 9652795 A JP9652795 A JP 9652795A JP H08293418 A JPH08293418 A JP H08293418A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】小型・軽量・高出力の内燃機関用点火装置を提
供すること。 【構成】センタコア７と、サイドコア８を、２次コイル
４の低圧側に配置した低圧側コア９及び２次コイル４の
高圧側に配置した高圧側コア１０により磁気的に結合す
ることにより閉磁路を形成し、コアギャップ１１部にマ
グネット１２を入れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関用点火装置に係
り、特にプラグホール内に収納される円筒形点火装置に
関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の内燃機関用点火装置は、特開平2
−92913号のように、円筒形のケースの内部に開磁路コ
アを収容し、該コアの外に１次コイルと２次コイルを嵌
合して、前記ケース内に絶縁樹脂を注型し硬化させると
共に、該ケース内の筒壁中に外装コアを内蔵する開磁路
形点火装置であった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、円筒形
のケースの内部に開磁路コアを収容し、該コアの外に１
次コイルと２次コイルを嵌合して、前記ケース内に絶縁
樹脂を注型し硬化させると共に、該ケース内の筒壁中に
外装コアを内蔵する開磁路形点火装置だった。この為、
１次コイル通電時に生ずる漏洩磁束が多く、ここで増加
した磁束の多くが相殺され、磁束の増加は僅かとなって
しまう。
【０００４】そこで、本発明は点火プラグに直結し、プ
ラグホール内に収納される円筒形点火装置の大型化を招
くことなく、磁束の漏洩を抑え、小型・軽量・高出力と
することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為、
１次コイルの内側に配置されるセンタコアは、珪素鋼板
を積層する。サイドコアは、珪素鋼板を積層すると、サ
イドコア幅が大きくなってしまう為、管状にし２次コイ
ルの外側に配置する。前記センタコアと、前記サイドコ
アを２次コイルの低圧側及び高圧側に配置したコアによ
り磁気的に結合することにより閉磁路を形成するか、又
はセンタコアとサイドコアが、２次コイルの低圧側に配
置されたコアにより片側のみが磁気的に結合されたセミ
閉磁路コアを形成する。
【０００６】ここで、センタコアは珪素鋼板のプレス幅
を変えてプレス積層したブロックを組合せ、多角形形状
とするか、珪素鋼板のプレスにおいて幅を順次増減させ
て積層して円筒形状に近づけることにより、センタコア
断面積を増やすことができ、高出力化に有効となる。
【０００７】
【作用】１次コイルの内側に配置されるセンタコアは珪
素鋼板を積層する。又、２次コイルの外側に配置される
サイドコアを管状にすることにより、薄い珪素鋼板でも
サイドコア断面積を大きくすることができる。前記セン
タコアと、前記サイドコアを、２次コイルの低圧側及び
高圧側に配置したコアにより磁気的に結合することによ
り閉磁路を形成するか、又はセンタコアとサイドコア
が、２次コイルの低圧側に配置されたコアにより片側の
みが磁気的に結合されたセミ閉磁路コアを形成する。こ
こで、センタコアは珪素鋼板のプレス幅を変えてプレス
積層したブロックを組合せ、多角形形状とするか、珪素
鋼板のプレスにおいて幅を順次増減させて積層して円筒
形状に近づけることにより、センタコア断面積を増やす
ことができる。さらに、コアギャップ部に１次コイルに
より形成された磁束と反対方向の磁束を磁路中に発生さ
せるマグネットを入れることにより、小形・軽量・高出
力の円筒形点火装置を供給することができる。
【０００８】
【実施例】以下の、本発明の実施例を図１，図２及び図
３により説明する。
【０００９】熱硬化性合成樹脂あるいは熱可塑性合成樹
脂で成形して作った１次ボビン１には１次コイル２が巻
装されている。又、１次ボビン１と同じような合成樹脂
で成形して作った２次ボビン３には２次コイル４が巻装
されている。１次コイル２は線径０.３〜１.０mm程度の
エナメル線を一層当たり数十回ずつ、数層にわたり合計
１００〜３００回程度積層巻されている。２次コイル４
は線径０.０３〜０.１mm程度のエナメルを用いて合計５
０００〜２００００回程度分割巻されている。ケース５
は１次ボビン１と同じような合成樹脂で成形して作られ
ている。センタコア７は１次ボビンの内側に配置し、珪
素鋼板をプレス積層している。サイドコア８は、２次コ
イル４の外側且つケース５の内側に配置するか、２次コ
イル４の外側且つケース５の外側に配置し、薄い珪素鋼
板を管状に丸めている。ただし、磁束の１ターンショー
トを防ぐ為、サイドコア８の円周上の少なくとも１ヵ所
は切れ目を設けている。センタコアとサイドコア８を磁
気的に結合して閉磁路を形成する為に、２次コイル４の
低圧側に低圧側コア９を、２次コイル４の高圧側に高圧
側コア１０を配置する。閉磁路コアの一部にはコアギャ
ップ１１が有り、そのコアギャップ１１部には１次コイ
ル２により形成された磁束と反対方向の磁束を磁路中に
発生させるマグネット１２を備えている。マグネットは
磁路中に反対方向の磁束を発生させることにより、珪素
鋼板コアの磁化曲線の飽和点以下で動作させることがで
きる。例えば保持力を５ｋＯｅ以上のマグネットを使用
すれば、熱による減磁が少なく、樹脂ケースと一体成形
することができる。又、温度に対する保磁力の変化も少
なくすることができる。これらのコイル部はケース５の
中に挿入され、硬化後のＴｇ点が１１５〜１３５℃の範
囲となり、又熱膨張係数がＴｇ点以下の温度範囲におけ
る平均値として１０〜５０×１０Ｅ−６のエポキシ樹脂
又は絶縁油の絶縁層６で高電圧を絶縁する。２次コイル
４で発生した高電圧は高圧端子１３，スプリング１４等
を介して点火プラグに供給される。点火プラグが挿入さ
れる部分は、シリコンゴム等のゴムブーツ１５で絶縁す
る。
【００１０】本発明の主要部をなすセンタコア７は、図
４又は図１８の様に珪素鋼板のプレス幅を変えてプレス
積層したブロックを組合せ、多角形形状とするか、図６
の様に珪素鋼板のプレスにおいて幅を順次増減させて積
層して円筒形状に近づけて、いかにしてセンタコアの断
面積を増やすかにある。又、センタコア７と低圧側コア
９は、図５又は図７の様に一体にし、Ｔ形センタコア７
ａとしてもよい。図１はセンタコアとサイドコアが２次
コイルの低圧側及び高圧側に配置されたコアにより磁気
的に結合された閉磁路コア、図１６はセンタコアとサイ
ドコアが２次コイルの低圧側に配置されたコアにより片
側のみが磁気的に結合されたセミ閉磁路コア、図１７は
センタコアとサイドコアのみの開磁路コアの断面図を示
すが、出力を向上させるには開磁路コアよりもセミ閉磁
路コア，セミ閉磁路コアよりも閉磁路コアのほうが良
い。ただし、開磁路コアやセミ閉磁路コアでも、センタ
コアの片側又は両端にマグネットを入れることにより出
力を向上させることもできる。円筒形状のセンタコア７
は図８の様にコア幅１枚ずつ変更してプレスする。プレ
スしたコアは図９の様にまず円筒を半分にした形状に積
層して加締めておき、さらに同一形状の積層コアを合わ
せて加締めることにより図１０の様な円筒形のセンタコ
ア７が完成する。Ｔ形センタコア７ａについても同じ方
法で製作する。多角形形状のセンタコア７は、珪素鋼板
のプレス幅を変えてプレス積層したブロックを組合せれ
ば良い。四角形形状のセンタコア７は、珪素鋼板を同一
形状にプレス積層すれば良い。
【００１１】図１１はマグネットを入れない場合の磁化
力の動作範囲、図１２はマグネットを入れた場合の磁化
力の動作範囲を示す。
【００１２】コイル部の上部に設置されるイグナイタユ
ニット２０は、パワートランジスタチップ２１が接合さ
れている側のヒートシンク２９の下部に、放熱用の銅又
はアルミの金属板３０を接着し、エポキシ樹脂の絶縁層
６の中に埋没する。このとき、金属板３０の厚さＡを１
〜３mmにし、絶縁層６の厚さＢを３mm以下にして、パワ
ートランジスタチップ２１の発熱を絶縁層６を通じて空
気中に放熱する。前記イグナイタユニット２０は、電流
制限回路２５を内蔵する。銅又は黄銅又はアルミのヒー
トシンク２９は、パワートランジスタチップ２１のコレ
クタ２４と同一もしくは接合とし、銅又は黄銅又はアル
ミの端子２７を形成せしめ、エミッタ２２，ベース２３
端子をも同一プレスとし、モールド成形後各端子を切断
する手法もあるが、プレス作業は非同時作業とし、端子
材料を異ならせる手法もある。特にプラグホール内に収
納される円筒形点火装置のように、部品の寸法精度が要
求される場合は、１次ボビンやケース５にポリフェニレ
ンサルファイド(ＰＰＳ)を使用するのが有効である。
【００１３】
【発明の効果】１次コイルの内側に配置されるセンタコ
アは珪素鋼板を積層する。又、２次コイルの外側に配置
されるサイドコアを管状にすることにより、薄い珪素鋼
板でもサイドコア断面積を大きくすることができる。前
記センタコアと、前記サイドコアを、２次コイルの低圧
側及び高圧側に配置したコアにより磁気的に結合するこ
とにより閉磁路を形成するか、又はセンタコアとサイド
コアが、２次コイルの低圧側に配置されたコアにより片
側のみが磁気的に結合されたセミ閉磁路コアを形成す
る。ここで、センタコアは珪素鋼板のプレス幅を変えて
プレス積層したブロックを組合せ、多角形形状とする
か、珪素鋼板のプレスにおいて幅を順次増減させて積層
して円筒形状に近づけることにより、センタコア断面積
を増やすことができる。さらに、コアギャップ部に１次
コイルにより形成された磁束と反対方向の磁束を磁路中
に発生させるマグネットを入れることにより、小形・軽
量・高出力の円筒形点火装置を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】閉磁路コアの場合の構成を示す断面図。
【図２】サイドコアをケースの内側に配置した場合の横
断面図。
【図３】サイドコアをケースの外側に配置した場合の横
断面図。
【図４】多角形形状のセンタコア及び低圧側コアの形
状。
【図５】多角形形状のセンタコアと低圧側コアを一体に
した場合の形状。
【図６】円筒形状のセンタコア及び低圧側コアの形状。
【図７】円筒形状のセンタコアと低圧コアを一体にした
場合の形状。
【図８】円筒形状のセンタコアのプレス方法。
【図９】円筒形状のセンタコアの積層，加締め方法。
【図１０】円筒形状のセンタコアの完成図。
【図１１】コアの磁化曲線。
【図１２】マグネットを入れた場合のコアの磁化曲線。
【図１３】イグナイタユニットの構成を示す断面図。
【図１４】イグナイタユニットの外観図。
【図１５】イグナイタユニットの回路図。
【図１６】セミ閉磁路コアの場合の構成を示す断面図。
【図１７】開磁路コアの場合の構成を示す断面図。
【図１８】サイドコアをケースの内側に配置した場合の
横断面図。
【符号の説明】
１…１次ボビン、２…１次コイル、３…２次ボビン、４
…２次コイル、５…ケース、６…絶縁層、７…センタコ
ア、７ａ…Ｔ形センタコア、８…サイドコア、９…低圧
側コア、１０…高圧側コア、１１…コアギャップ、１２
…マグネット、１３…高圧端子、１４…スプリング、１
５…ゴムブーツ、２０…イグナイタユニット、２１…パ
ワートランジスタチップ、２２…エミッタ、２３…ベー
ス、２４…コレクタ、２５…電流制限回路、２６…アル
ミワイヤ、２７…端子、２８…トランスファーモール
ド、２９…ヒートシンク、３０…金属板、３１…接着
剤、３２…コネクタ、Ａ…金属板の厚さ、Ｂ…絶縁層の
厚さ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 9375−5Ｅ Ｈ０１Ｆ 31/00 ５０１Ｂ 9375−5Ｅ ５０１Ｌ (72)発明者 杉浦 登 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 小林 和俊 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 片岸 健一 茨城県ひたちなか市大字高場字鹿島谷津 2477番地３日立オートモティブエンジニア リング株式会社内 (72)発明者 安蔵 洋一 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 大石 英俊 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 渡辺 博 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】点火プラグに直結し、プラグホール内に収
    納される円筒形点火装置において、１次コイルの内側に
    配置されるセンタコア、及び２次コイルの外側に珪素鋼
    板により円筒形に形成され、且つ円筒形の縦方向に切り
    かけ部を有するサイドコアが配置され、前記センタコア
    とサイドコアが、２次コイルの低圧側及び高圧側に配置
    されたコアにより磁気的に結合された閉磁路コア、又は
    センタコアとサイドコアが、２次コイルの低圧側に配置
    されたコアにより片側のみが磁気的に結合されたセミ閉
    磁路コアを用いたことを特徴とする内燃機関用点火装
    置。
  2. 【請求項２】請求項１において、センタコアは珪素鋼板
    のプレス幅を変えてプレス積層したブロックを組合せ、
    多角形形状を特徴とする内燃機関用点火装置。
  3. 【請求項３】請求項１において、センタコアは珪素鋼板
    のプレスにおいて幅を順次増減させて積層して円筒形状
    に近づけたことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  4. 【請求項４】請求項１において、センタコアは珪素鋼板
    をプレス積層して、四角形形状を特徴とする内燃機関用
    点火装置。
  5. 【請求項５】請求項１ないし４のいずれかにおいて、セ
    ンタコアとサイドコアを磁気的に結合する手段として、
    センタコアをＴ字形にプレス積層したことを特徴とする
    内燃機関用点火装置。
  6. 【請求項６】請求項１ないし５のいずれかにおいて、コ
    アのエアギャップ部に１次コイルによリ形成された磁束
    と反対方向の磁束を磁路中に発生させるマグネットを備
    えたことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  7. 【請求項７】請求項６において、マグネットの保持力を
    ５ｋＯｅ以上としたことを特徴とする内燃機関用点火装
    置。
  8. 【請求項８】請求項１ないし７のいずれかにおいて、２
    次コイルで発生した高電圧の絶縁をエポキシ樹脂等の熱
    硬化性合成樹脂で行うことを特徴とする内燃機関用点火
    装置。
  9. 【請求項９】請求項８において、硬化後のＴｇ点が１１
    ５〜１４５℃の範囲となり、又熱膨張係数がＴｇ点以下
    の温度範囲における平均値として１０〜５０×１０Ｅ−
    ６のエポキシ樹脂を充填したことを特徴とする内燃機関
    用点火装置。
  10. 【請求項１０】請求項８において、２次コイルで発生し
    た高電圧の絶縁を絶縁油で行うことを特徴とする内燃機
    関用点火装置。
  11. 【請求項１１】請求項８ないし１０のいずれかにおい
    て、厚膜回路及びスイッチング素子等で構成されるイグ
    ナイタユニットを内蔵したことを特徴とする内燃機関用
    点火装置。
  12. 【請求項１２】請求項８ないし１０のいずれかにおい
    て、樹脂モールドしたイグナイタユニットを内蔵したこ
    とを特徴とする内燃機関用点火装置。
  13. 【請求項１３】請求項１１または１２において、パワー
    トランジスタチップ側のヒートシンクに、放熱用の厚さ
    ０.５ 〜３mmの銅又はアルミの金属板を接着し、その上
    部のエポキシ樹脂の絶縁層の厚さを３mm以下としたこと
    を特徴とする内燃機関用点火装置。
JP09652795A 1995-04-21 1995-04-21 内燃機関用点火装置 Expired - Lifetime JP3165000B2 (ja)

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