JPH08284090A - 超微細フィブリル化セルロース及びその製造方法並びに超微細フィブリル化セルロースを用いた塗工紙の製造方法及び染色紙の製造方法 - Google Patents
超微細フィブリル化セルロース及びその製造方法並びに超微細フィブリル化セルロースを用いた塗工紙の製造方法及び染色紙の製造方法Info
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- JPH08284090A JPH08284090A JP7082197A JP8219795A JPH08284090A JP H08284090 A JPH08284090 A JP H08284090A JP 7082197 A JP7082197 A JP 7082197A JP 8219795 A JP8219795 A JP 8219795A JP H08284090 A JPH08284090 A JP H08284090A
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Abstract
セルロースをさらに所定の程度まで微細化した超微細フ
ィブリル化セルロース及びその製造方法、さらにはこの
超微細フィブリル化セルロースの性質を利用した塗工紙
あるいは染色紙の製造方法を提供する。 【構成】数平均繊維長が0.05〜0.1mm、保水値
が350%以上、繊維の全本数に対する積算本数の95
%以上が0.25mm以下、繊維の軸比が50以上であ
る超微細フィブリル化セルロースを得るため、予め叩解
処理したパルプスラリーを砥粒板を複数枚擦り合わせ配
置した砥粒板擦り合せ装置を用いて微細化して微細フィ
ブリル化セルロースとし、これをさらに高圧ホモジナイ
ザーを用いて超微細化処理する。この超微細フィブリル
化セルロースを添加した塗料を用いて製造した塗工紙
は、バルキーな感じで印刷適性も良好となる。
Description
化して得られる微細フィブリル化セルロースをさらに所
定の程度まで微細化した超微細フィブリル化セルロース
及びその製造方法に関するものである。さらに本発明
は、この超微細フィブリル化セルロースの特異な性質を
利用した塗工紙の製造方法及び染色紙の製造方法に関す
るものである。
すると、細胞膜を形成している構成単位であるフィブリ
ルへの分割が進むため、繊維形態を保持した状態で枝分
かれしながら微細化が進行し、微細フィブリル化セルロ
ースが得られる。このような微細フィブリル化セルロー
スを製紙用パルプに添加して紙を抄造すると、数々のお
もしろい特性を有する紙が得られることが知られてい
る。例えば、微細フィブリル化セルロースを紙料に添加
すると引張り強さや破裂強さなどの強度を増加させる効
果や透気度を上昇させる効果が得られる。さらにその微
細構造によって、填料を保持する能力もあり、染料の吸
着性も良くなる。
ルプ等のセルロース繊維に強力な機械的せん断力を与え
ることにより得られることは従来から知られており、そ
の製造方法も数多く提案されている。例えば特公昭60
−19921号では、繊維状セルロースの懸濁液を小径
のオリフィスを通過させて、その懸濁液に少なくとも3
000psiの圧力差で高速度を与え、次にこれを衝突
させて急速に減速させることにより切断作用を行わせる
工程と、この工程を繰返して前記セルロース懸濁液が実
質的に安定な懸濁液となるようにする工程とからなる微
小繊維状セルロースの製造方法を提案している。
天然セルロース繊維の短繊維を解砕させることによりフ
ィブリル化天然セルロースを製造する方法を提案してい
る。さらに特開平06−10286号では、ガラス、ア
ルミナ、ジルコニア、ジルコン、スチール、チタニア等
の材質のビーズまたはボールを粉砕媒体として用いた振
動ミル粉砕装置によって、繊維状セルロースの懸濁液に
湿式粉砕処理を施す微細繊維状セルロースの製造方法が
開示されている。
れている方法においては、パルプのような繊維状物質の
懸濁液を高圧で小径オリフィスに通過させる必要があ
り、固形分濃度が1重量%より高い懸濁液を小径オリフ
ィスに通過させるとオリフィスに詰まりが発生する傾向
があるため、処理する懸濁液の固形分濃度は1重量%以
下の低濃度としなければならず、処理効率の点で問題が
ある。また処理後の固形分濃度の低い懸濁液を濃縮して
高濃度の微細フィブリル化セルロースを得るためには、
濃縮作業に大きな労力が必要となる。このような処理効
率および作業効率の悪さは、すべて製造される微細フィ
ブリル化セルロースのコストに反映するため、かような
方法で製造されるコスト高の微細フィブリル化セルロー
スは、紙のように安く大量に生産される製品には利用で
きないという問題点があった。
されているような乾燥状態での微細化方法は、湿式で微
細化するのと異なりセルロース繊維のフィブリル化が余
り起こらないため、保水力の小さいフレーク状の微細化
セルロースしか得られないという問題点があった。
れている振動ミル粉砕装置を用る湿式粉砕処理方法にお
いては、針葉樹材や非木材繊維のような長繊維を微細化
する場合には非常に長時間の処理が必要とされ、広葉樹
材のような短繊維の場合にも、調製された微細フィブリ
ル化セルロースが粘着性を有するため、粉砕媒体である
ビーズやボールからの分離が困難となり、処理効率の点
で問題があった。
ル化セルロースの製造方法が、本願と同一出願人により
特願平6−102755号で提案されている。この方法
は、粒度が16〜120番の砥粒からなる砥粒板を複数
枚擦り合わせ配置した砥粒板擦り合せ装置を使用し、こ
の装置の擦り合せ部に、予め叩解処理したパルプスラリ
ーを通過させてパルプを微細化することにより、繊維の
数平均繊維長が0.05〜0.3mm、保水値が250
%以上、全本数に対する積算本数の95%以上が0.5
mm以下の微細フィブリル化セルロースを得ることを特
徴としている。この方法によれば、砥粒板擦り合せ装置
に供給するパルプスラリーは予備叩解がされているため
固形分濃度を5〜6重量%程度の比較的高い濃度として
も、効率的な微細化処理が行えるという利点がある。
製造方法と共に、微細フィブリル化セルロースの用途開
発も種々なされている。特開平4−194097号には
微細フィブリル化セルロースをサイズプレス用の塗料等
に添加し、これを紙の少なくとも片面に塗布した塗工紙
が提案されている。しかし、本発明者らが澱粉などで構
成される塗料に微細フィブリル化セルロースを添加し
て、これを紙に塗布して塗工紙を製造したところ、塗料
が増粘してしまったり、微細フィブリル化セルロースが
ある程度凝集し、均一に塗工できなかったり、また異物
感があり、塗工スジやキズの原因になったり、さらには
塗工紙の印刷適性が悪くなるなどの問題点があることが
わかった。本発明者らはその原因を鋭意検討した結果、
微細フィブリル化セルロースの繊維長分布が不適当で、
保水値が小さすぎることにその原因があることを発見し
た。
833号において、微細フィブリル化セルロースに染顔
料を担持せしめた染顔料キャリヤーを、製紙用パルプを
主材として調成した紙料に添加して抄紙する染色紙の製
造方法を提案した。この方法においても一定の大きさ以
上の微細フィブリル化セルロースが含まれていると均一
に染色できず、非常に細かいムラ染めの状態になること
がわかった。
られる塗料に添加するのに適し、さらには染色紙の製造
に用いられる染顔料キャリヤーとして適した微細フィブ
リル化セルロースを提供することを目的としてなされた
ものである。さらに本発明は、上記の用途に適した微細
フィブリル化セルロースを効率よく製造することができ
る方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。
を達成するために種々検討を進めた結果、微細フィブリ
ル化セルロースをさらに所定の程度まで微細化したもの
(本明細書においてはこれを“超微細フィブリル化セル
ロース”と呼ぶ)が、塗工紙製造用の塗料に添加した
り、染色紙製造用の染顔料キャリヤーに使用するのに適
していることを見出し、本発明を完成させたものであ
る。
ロースは、数平均繊維長が0.05〜0.1mm、保水
値が350%以上、繊維の全本数に対する積算本数の9
5%以上が0.25mm以下であり、繊維の軸比が50
以上であることを特徴とするものである。
基本的には、前述の特願平6−102755号で提案し
た砥粒板擦り合せ装置を用いる方法により得られた微細
フィブリル化セルロースを、高圧ホモジナイザーを用い
てさらに超微細化することによって製造することができ
る。
ロースの製造方法は、粒度が16〜120番の砥粒から
なる砥粒板を複数枚擦り合わせ配置した砥粒板擦り合せ
装置の擦り合せ部に、予め叩解処理したパルプスラリー
を通過させてパルプを微細化することにより微細フィブ
リル化セルロースとし、得られた微細フィブリル化セル
ロースを高圧ホモジナイザーを用いてさらに超微細化処
理することにより、数平均繊維長が0.05〜0.1m
m、保水値が350%以上、繊維の全本数に対する積算
本数の95%以上が0.25mm以下であり、繊維の軸
比が50以上である超微細フィブリル化セルロースを得
ることを特徴とするものである。
は、特に塗工紙製造用の塗料に添加したり、染色紙製造
用の染顔料キャリヤーに使用するのに適した性質を有し
ており、この性質を利用することによって、従来の微細
フィブリル化セルロースを用いた場合に比べて優れた印
刷適性を備えた塗工紙やムラ染めのない染色紙を製造す
ることができる。
性質を利用した本発明の塗工紙の製造方法は、超微細フ
ィブリル化セルロースを添加した塗料を原紙の少なくと
も片面に塗工することを特徴とするものである。さら
に、超微細フィブリル化セルロースの性質を利用した本
発明の染色紙の製造方法は、超微細フィブリル化セルロ
ースに染顔料を担持せしめた染顔料キャリヤーを、製紙
用パルプを主材として調成した紙料に添加して抄紙する
ことを特徴とするものである。
造方法やその応用面についての提案は数多くなされてい
るが、本発明におけるような所定の程度までさらに微細
化した超微細フィブリル化セルロースに関しての記載
や、その具体的な製造方法、さらには用途に関しての提
案はこれまでなされていなかったものである。
ースの製造方法を詳細に説明する。前述したように、砥
粒板擦り合せ装置を用いて微細フィブリル化セルロース
を製造する工程は、特願平6−102755号の微細フ
ィブリル化セルロースの製造方法と同じである。砥粒版
擦り合せ装置を用いても、予め叩解処理を施していない
長繊維のパルプスラリーを砥粒板擦り合せ装置に導入し
て微細化処理を行なった場合には、繊維の水保持性が悪
いため、砥粒板の擦り合わせ部で脱水が最初に起こり、
排出される微細化物は、導入されたパルプスラリーの濃
度より非常に薄くなってしまい、処理効率が悪くなる。
しかしパルプスラリーに予め叩解処理を施した後に、砥
粒板擦り合せ装置に導入して微細化処理を施すと、パル
プスラリーの固形分濃度を高い状態に維持しながら微細
化処理を行なうことができるとともに、保水値が高くし
かも繊維長分布の均一な微細フィブリル化セルロースが
能率的に比較的短時間で得られる。
として用いるパルプの種類によって2種類の叩解の程度
に分類できる。1つは、数平均繊維長が0.8mm以上
の長繊維のパルプであり、この場合にはフリーネスを4
00mlCSF以下になるように予備叩解した後、砥粒
板擦り合せ装置へ導入する。このようなパルプとして
は、国産のエゾマツ、トドマツ、アカマツ、カラマツ
等、外国産のブラックスプルース、ホワイトスプルー
ス、ダグラスファー、ウェスターンヘムロック、サウザ
ーンパイン、ジャックパイン等に代表される針葉樹材か
ら機械的方法や化学的方法で繊維を抽出したものが含ま
れる。これ以外に、非木材繊維から抽出したパルプも含
まれる。非木材繊維としては、コットンパルプ、麻、バ
ガス、ケナフ、エスパルト、楮、三椏、雁皮等が代表的
なものである。また、レーヨン、テンセル、ポリノジッ
ク繊維などの再生セルロースも非木材繊維に含まれる。
満である短繊維のパルプであり、この場合にはフリーネ
スを600mlCSF以下になるように予備叩解する。
このようなパルプとしては、国産のドノノキ、シナノ
キ、セン、ポプラ、カバ等、外国産のアスペン、コット
ンウッド、ブラックウィロー、イエローポプラー、イエ
ローバーチ、ユーカリ等に代表される広葉樹材から機械
的方法や化学的方法で繊維を抽出したものが含まれる。
その他、非木材繊維の一部、再生セルロースで機械的方
法で繊維長を短くしたものが含まれる。
製造に際して原料として使用できるパルプは、その製造
方法に制限はなく、あらゆる方法で得られたパルプが使
用できる。機械的方法で得られたパルプとしては、G
P、PGW、RGP、TMP、CTMP、SCP、CG
P等、化学的方法で得られたパルプとしてはKP、SP
等が使用できる。また、アントラキノン蒸解やアルカペ
ール法、爆砕法、バイオメカニカルパルプ化法、オルガ
ノソルブパルプ化法、ハイドロトロピックパルプ化法な
どの特殊なパルプ化法によって得られるパルプも使用で
きる。
は、製紙用で従来から慣用されている一般的な叩解機が
使用でき、例えば、ビーター、ジョルダン、コニカルリ
ファイナー、シングルディスクリファイナー、ダブルデ
ィスクリファイナー等のいずれの叩解機も使用できる。
非常に高いため、かような叩解機を使用する予備叩解処
理においてはフリーネスをできるだけ小さくしておくこ
とが好ましく、長繊維パルプ、短繊維パルプいずれの場
合もフリーネスを300mlCSF以下にしておくこと
が好ましい。
工程で使用する砥粒板擦り合せ装置の一例を模式的に図
1および図2に示す。図示の装置は、上方の固定砥粒板
1と下方の回転砥粒板2とを擦り合せ配置して構成され
ており、2枚の砥粒板の対向する内面はその中心に向け
てテーパー状に切欠されて摩砕室3となる空間を形成
し、2枚の砥粒板の外周縁近傍のフラット面4aは互い
に接触して擦り合せ部4を形成する。固定砥粒板1の中
央開孔5の上方にはホッパー6が設置され、ホッパー6
底部は摩砕室3と連通している。回転砥粒板2の中央開
孔は封止板7で塞がれており、回転砥粒板2はその下面
から下方に伸びるシャフト8を介して駆動モーター9に
より回転される。回転砥粒板2の封止板7から上方に伸
びる支持棒10により、傘状の整流板11が摩砕室3の
ほぼ中央に配置されている。
あり、摩砕室3を形成するテーパー面には中央開孔5か
らほぼ放射方向に送り溝12が形成され、擦り合せ部と
なる外周縁近傍のフラット面4aには送り溝12は形成
されていない。なお、送り溝の形態や本数は必ずしも図
示のものに限定されない。
して行なわれる。予め叩解処理を施したパルプスラリー
をホッパー6へ供給すると(図2の矢印A)、このパル
プスラリーは流下して整流板11により放射方向へ分散
されて摩砕室3内に均一に供給される。摩砕室3内のパ
ルプスラリーは、回転砥粒板2の回転による遠心力と摩
砕室3内面の送り溝12の作用によって砥粒板1,2の
擦り合せ部4へ送られ、ここで上下の砥粒板の擦り合せ
作用によってパルプの微細化がなされる。かくして生成
された微細フィブリル化セルロースのスラリーは砥粒板
1,2の外周縁から遠心力により流出する(図2の矢印
B)。流出する微細フィブリル化セルロースのスラリー
はホッパー6へ再循環し、所望の微細フィブリル化セル
ロースが得られるまで微細化処理を施こすことができ
る。
粒子である砥粒を結合材で固めて成形したものであり、
砥粒の材質としては従来から慣用されているもの、例え
ばダイヤモンド、コランダム、エメリー等の天然品や、
合成ダイヤ、立方晶窒化ホウ素、アルミナ、炭化ケイ
素、炭化ホウ素等の人造品が使用できる。砥粒の材質と
して多孔性のセラミックスを使用する場合には、微細化
されたセルロースがセラミックスの細孔内部に進入し、
細菌が発生する可能性があるため、セラミックスの細孔
を合成樹脂等で予め埋めておくことが望ましい。
砥粒板としては、砥粒の粒度がJIS R 6001に
規定されている粒度で16番〜120番のものを使用す
ることが必要である。本発明者らは、パルプスラリーの
微細化効果について粒度が5番から240番までの砥粒
を順次検討した結果、粒度が16番より粗い砥粒の場合
は、微細化処理を長時間施しても所望の微細化、均一化
が進行せず、一方、粒度が120番より細かい砥粒の場
合には、砥粒板の擦り合せ部で詰まりが発生しやすくな
り微細化されたパルプスラリーの排出が困難になること
が判明した。従って、砥粒の粒度は16番〜120番、
好ましくは24番〜80番とする。
効率的であるのは、砥粒板を構成する細かい砥粒によっ
て、砥粒板擦り合せ面にミクロな突出部が形成され非常
に凸凹であることが大きく関係している。かような砥粒
の突出部でパルプ繊維が強力なせん断力を受けることに
よって微細化が進行するのであるが、突出部が砥粒板擦
り合せ面のいたるところで存在するため、パルプ繊維の
細胞壁を1本1本のフィブリルに効率的に分割されるこ
とになる。このようなパルプ繊維の微細化機構であるか
ら、砥粒板が擦り合せ配置された装置であればどんな構
造のものでも使用でき、必ずしも図示したような装置に
限定されない。さらに砥粒板擦り合せ部にパルプスラリ
ーを供給する方式としても、図示したような構造以外に
も、遠心力、重力、圧送ポンプ等による種々の方式を採
用することができる。また砥粒板は2枚だけでなく3枚
以上の砥粒板を擦り合せ配置した装置でも使用できる。
工程においては、砥粒板擦り合せ装置に供給するパルプ
スラリーの固形分濃度も微細化効率に影響する。固形分
濃度が高過ぎると砥粒板擦り合せ装置の運転負荷がかか
り過ぎ、砥粒板擦り合せ部をパルプが通過しにくくな
り、最終的には擦り合せ部で発生する熱によってパルプ
が焦げてしまう現象も生じるため好ましくない。本発明
によれば、砥粒板擦り合せ装置に供給するパルプスラリ
ーは予め叩解処理を施してあるため、パルプスラリーの
固形分濃度を6重量%程度としても擦り合せ部の通過は
支障なくなされるが、4重量%前後の固形分濃度が最適
である。パルプスラリーを小径オリフィスに通過させる
従来の高圧ホモジナイザーを利用した微細フィブリル化
セルロースの製造方法においては、小径オリフィスを詰
まらせないで通過させ得るパルプスラリーの固形分濃度
が1重量%程度であったのに比べて、上記した本発明の
微細フィブリル化セルロース製造工程におけるパルプス
ラリー固形分濃度はかなり高濃度であるということがで
き、その結果、能率のよい微細化処理が可能となる。
装置により得られた微細フィブリル化セルロースを、高
圧ホモジナイザーを使用してさらに超微細化する。高圧
ホモジナイザーによる超微細化は、微細フィブリル化セ
ルロースの懸濁液を高圧で圧送して小径のオリフィスに
通過させ、次にこれを衝突させて急速に減速させること
により、微細フィブリル化セルロースにせん断力を与え
ることで達成される。かような超微細化処理工程を繰り
返すことによって安定な超微細フィブリル化セルロース
の懸濁液が得られる。本発明の超微細化処理工程におい
ては、上記の原理に基づく装置であればあらゆるものが
使用できる。例えば「ナノマイザー」(ナノマイザー
(株)製造)や「マイクロフルイダイザー」(マイクロ
フルイディックス(株)製造)の商品名で販売されてい
る装置がその例である。
ホモジナイザーの一例を示す概念図である。フロントデ
ィスク21とリアディスク22からなる2枚のディスク
が、円筒状の抑え部材23、24により外側から挟み込
まれて密着した状態でセットされている。図4ではこれ
らのディスクや部材を互いに分離し、挟み込まれた状態
では互いに密着しているフロントディスク21の内面と
リアディスク22の内面が見えるようにして図示してあ
る。各ディスクにはそれぞれ2つの貫通孔21a、21
bと22a、22bが穿設され、さらに各ディスクの内
面にはそれら2つの貫通孔を連結する溝21cと22c
が刻設されている。溝の巾は貫通孔の径より細くしてあ
り、フロントディスク21の溝21cとリアディスク2
2の溝22cとが互いに90°ずれた形(十字型)にな
るように2枚のディスクは内向きにセットされる。
リル化セルロースの水懸濁液は、ポンプで加圧されて原
料圧送管(図示せず)を介して数百kg/cm2 以上の
超高圧で高圧ホモジナイザーに圧送され、円筒状のフロ
ント側抑え部材23を通ってフロントディスク21外面
に達する。ここで原料はフロントディスクの2つの貫通
孔21a、21bにより2分割されて加速されてディス
ク21を通過した後、溝21cとリアディスク22のフ
ラットな内面とで形成されるオリフィスを同時に中心部
へ向かってさらに加速されて流れ、中心部で互いに衝突
することにより超微細化される。次いでこの流れは、9
0°ずれてセットされた、ディスク22の溝22cとフ
ロントディスク21のフラットな内面とで形成されるオ
リフィスを流れて2手に分かれ、それぞれ貫通孔22
a、22bを通過して円筒状のリア側抑え部材24から
超微細フィブリル化セルロース懸濁液として排出され
る。
化セルロースの超微細化と懸濁液の均質化の程度は、高
圧ホモジナイザーへ圧送する圧力と高圧ホモジナイザー
に通過させる回数に依存する。圧送圧力は500〜20
00kg/cm2 の範囲で行うことが超微細化処理に適
するが、生産性を考慮すると1000〜2000kg/
cm2 がより好ましい。
備叩解工程、砥粒板擦り合せ装置による微細フィブリル
化セルロース製造工程、および高圧ホモジナイザーによ
る超微細化処理工程をこの順序で施すことによって、数
平均繊維長が0.05〜0.1mm、保水値が350%
以上、繊維の全本数に対する積算本数の95%以上が
0.25mm以下であり、繊維の軸比が50以上である
本発明の超微細フィブリル化セルロースが製造できる。
これらの工程は連続して行ってもよく、あるいは個々の
工程を独立して行うこともできる。
圧ホモジナイザーのみを用いて直接超微細フィブリル化
セルロースを製造しようとする場合には、高圧ホモジナ
イザーに圧送する原料パルプスラリーの固形分濃度をオ
リフィスの目詰まりを防止するために1重量%以下の低
濃度としなければならず、しかも高圧ホモジナイザーに
通過させる回数を10回以上にしなければならず、その
結果、製造コストが高くなって、紙への添加薬品として
の用途には使用することは不可能となる。
AJAANI社(フィンランド)製の繊維長分布測定機
(FS−200)で測定したデータのうち、一定のパル
プサスペンション中に存在する繊維の全長を積算した
後、その本数で割った値を示す。積算本数の割合も、同
様の測定機から得られる。通常の紙の原料であるLBK
P、NBKP等は数平均繊維長でそれぞれ0.5mm、
1mm程度の長さであり、叩解を進めることで発生する
フィブリル化した繊維ですら数平均繊維長は、最小0.
35mm程度の長さである。また、砥粒板擦り合せ装置
を用いて製造される微細フィブリル化セルロースは、数
平均繊維長が0.05〜0.3mm、全本数に対する積
算本数の95%以上が0.5mm以下である。これに対
して本発明で製造される超微細フィブリル化セルロース
は、数平均繊維長が0.05〜0.1mm、全本数に対
する積算本数の95%以上が0.25mm以下であり、
より一層微細化されているものである。
り、膨潤繊維中に取り込まれて保持された水分と、繊維
内および繊維間に存在する自由水とを、適当な遠心力に
より区別しうるという考えに基づき測定される値であ
る。本発明で規定している保水値も同様の概念に基づ
き、JAPAN TAPPI No26に指示されてい
る方法で測定した値であり、予め規定のフィルターに一
定量の試料のマットを形成しておき、遠心分離機を用い
て3000Gの遠心力で15分間脱水した後、保持され
ていた水の量を絶乾パルプ量で割ったときの値を示して
いる。通常の未叩解のパルプでは90%前後、叩解した
パルプでも200%程度の値しか示さない。また、砥粒
板擦り合せ装置を用いて製造される微細フィブリル化セ
ルロースの保水値は250%以上である。これに対して
本発明で製造される超微細フィブリル化セルロースの保
水値は350%以上であり、より高い下限値を有してい
る。
光学顕微鏡と電子顕微鏡による直接観察から行った。本
発明で製造される超微細フィブリル化セルロースは、繊
維幅が1μm以下であり、一番短い繊維で50μ程度で
あるため、一番小さい軸比が50、すなわち軸比は50
以上ということになる。かような軸比を有する本発明の
超微細フィブリル化セルロースは、軸比の短い粉末状の
ものとは明確に区別することができる。
スの性質を利用した塗工紙の製造方法について述べる。
本発明の超微細フィブリル化セルロースは、オンマシン
即ち抄紙機の乾燥ゾーンで、サイズプレス装置やゲート
ロール塗工装置やビルブレード塗工装置等で塗工される
塗料に添加したり、オフマシン塗工の塗料に添加するこ
とによって、塗料の塗工性を改善でき、またこの塗料を
原紙の片面または両面に塗工して得られる塗工紙の諸物
性、特に印刷適性を改善できる。
レン・アクリル系樹脂、スチレン・マレイン酸樹脂、ア
ルキルケテンダイマー、澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシエ
チル化澱粉、カルボキシメチル化セルロース、カルボキ
シメチル化グアーガム、リン酸化グアーガム、酸化グア
ーガム、ポリビニルアルコール、アリアクリルアミド等
の周知の塗料に、超微細フィブリル化セルロースを通常
0.1〜10重量%添加し塗工する。 2)軽量コート紙用塗料への添加:クレー、炭酸カルシ
ウム、カオリン等の填料とバインダーを主成分とする周
知の塗料に、超微細フィブリル化セルロースを通常0.
1〜10重量%添加し塗工する。
シウム、カオリン等の填料とバインダーを主成分とする
周知の塗料に、超微細フィブリル化セルロースを通常
0.1〜10重量%添加し塗工する。
塗料に添加することで塗料の塗工性を改善でき、また得
られた塗工紙の諸物性、特に印刷適性を改善できるの
は、以下に述べる理由によるものと思われる。すなわち
本発明の超微細フィブリル化セルロースは保水値が35
0%以上あり保水性が良好であり、さらにチクソトロピ
ックな性質を持つため塗料の塗工性を改善できる。また
超微細フィブリル化セルロースの全本数に対する積算本
数の95%以上が0.25mm以下であるため、異物感
なく均一な塗工面が得られ、さらに軸比が50以上であ
るのでバルキーな塗工面が得られ、印刷適性、特にイン
キの吸収性を向上する。
ースの性質を染色紙の製造に利用することができる。こ
の染色紙の製造方法としては本発明者らが特願平6−1
18833号で提案した方法をそのまま利用できる。す
なわち超微細フィブリル化セルロースに染顔料を担持せ
しめた染顔料キャリヤーを、製紙用パルプの紙料に添
加、混合して抄紙すればよく、染顔料キャリヤーの製紙
用パルプへの吸着によって染色がなされることになる。
は特に制限はなく、得られる染色紙に要求される染色の
濃さなどにより適宜調節すればよいが、一般的には全製
紙原料の固形分に対して0.01〜10重量%の範囲で
染顔料キャリヤーを添加することが好ましい。超微細フ
ィブリル化セルロースに染顔料を担持させて染顔料キャ
リヤーを調製するには、通常0.5〜6重量%程度の超
微細フィブリル化セルロースを含む水懸濁液に、染顔料
の水溶液または水懸濁液を添加して均一に撹拌する。染
顔料としては、従来から染色紙の製造に使用されている
染顔料が同様に使用できる。染料としては、例えば塩基
性染料、酸性染料、直接染料、蛍光染料、分散染料、反
応性染料などが用いられる。顔料もその種類に制限はな
く、金属の酸化物あるいは硫化物を主成分とする無機顔
料や、通常レーキといわれている溶解した染料に沈殿剤
を加えて不溶性にした有機顔料などが広く使用できる。
の進んでいないパルプと比較すると濃く染まる傾向があ
るため、微細フィブリル化セルロースからなる染顔料キ
ャリヤー中に一定以上の繊維長のものが存在すると、そ
れが紙中に抄き込まれたときに目に見えてしまうことに
なり染色ムラの原因になる。これに対して本発明の超微
細フィブリル化セルロースからなる染顔料キャリヤー
は、目で確認できないほど細かいため染色ムラとして判
断できなくなる訳である。また、染顔料キャリヤーの分
散性も重要であり、1次繊維がいくら細かくても2次凝
集を起こしてしまえば、結局は大きな繊維のように見え
てしまう。本発明者らがこの点を検討した結果、染顔料
キャリヤーが目で完全に判断できないためには、超微細
フィブリル化セルロースの数平均繊維長が0.05〜
0.1mm、繊維の全本数に対する積算本数の95%以
上が0.25mm以下であることが必要であることを確
認した。また、染顔料キャリヤーの分散性には微細フィ
ブリル化セルロースの保水値が大きく関係する。本発明
の超微細フィブリル化セルロースは保水値が350%以
上と充分大きいことで染顔料キャリヤーが沈降および凝
集しにくくなり、抄紙機のワイヤ上で地合を均一に形成
できる効果に優れる。
れるためには、これが繊維状をしていることが重要であ
り、軸比が50以上である必要がある。このような条件
を満足する本発明の超微細フィブリル化セルロースを染
色紙に利用することで、染顔料歩留りを高め、均一に染
色することができるわけである。染顔料の歩留りは、超
微細フィブリル化セルロースの染顔料吸着能力とも関係
し、超微細フィブリル化セルロースの保水値が350%
で以上であることによって染顔料吸着性が著しく向上す
ることも本発明者らは確認した。
具体的に説明する。実施例および比較例に示した部、%
は絶乾重量部、絶乾重量%を示し、いずれも絶乾重量を
基準とするものである。
予め叩解して固形分濃度5%のパルプスラリーを調製し
た。これを図1〜図3に図示したような砥粒板擦り合わ
せ装置(商品名「スーパーグラインデル」、増幸産業
(株)製造。砥粒の粒度:46番。回転砥粒板の回転
数:1800rpm。砥粒板クリアランス:20μm。
ホッパー容量:30リットル)を用いて微細化を行っ
た。砥粒板擦り合せ部から排出される処理済パルプスラ
リーは、連続的にホッパーへ再循環し、微細化処理時間
を合計30分間として微細フィブリル化セルロースを得
た。次いで、微細フィブリル化セルロースの水懸濁液の
固形分濃度を3%に調整した後、図4に示したような2
枚のディスクを備えた高圧ホモジナイザー(商品名「ナ
ノマイザー」、ナノマイザー(株)製造)に圧送圧力1
500kg/cm2で圧送して超微細化する処理を5回
繰り返すことによって超微細フィブリル化セルロースを
得た。得られた超微細フィブリル化セルロースの特性を
評価した結果を表1に示す。
順によって超微細フィブリル化セルロースを得た。得ら
れた超微細フィブリル化セルロースの特性を評価した結
果を表1に示す。
粒板擦り合せ装置による微細化処理によって得られた微
細フィブリル化セルロースの特性を評価した結果を表1
に示す。
粒板擦り合せ装置による微細化処理によって得られた微
細フィブリル化セルロースの特性を評価した結果を表1
に示す。
ュKY−100S」、ダイセル化学工業(株)製造)の
特性を評価した結果を表1に示す。
ム」、旭化成工業(株)製造)の特性を評価した結果を
表1に示す。
装置と高圧ホモジナイザーの2つの装置を順に使用する
ことにより、数平均繊維長が0.05〜0.1mm、保
水値が350%以上、繊維の全本数に対する積算本数の
95%以上が0.25mm以下であり、繊維の軸比が5
0以上である超微細フィブリル化セルロースを効率よく
製造できることがわかる。また比較例1と2のように砥
粒板擦り合せ装置のみを用いて得られた微細フィブリル
化セルロース、さらには比較例3の市販の微細フィブリ
ル化セルロースや比較例4の市販の微粉体セルロース
は、上記の超微細フィブリル化セルロースのもつ特性の
全てを備えることはできない。
懸濁液に、赤色の直接染料(C.I. Direct
Red 23)を超微細フィブリル化セルロースに対し
20%添加混合して、染料を担持せしめた赤色の染料キ
ャリヤーを調製した。製紙用パルプとして未叩解のLB
KPを使用して調成した紙料の固形分95部に対して、
上記で調製した染料キャリヤーを5部、硫酸アルミニウ
ムを4部添加し、通常の手抄き法で60g/m2 の染色
紙を得た。
用したこと以外は、実施例3と同じ手順で染色紙を得
た。
られた微細フィブリル化セルロースを使用したこと以外
は、実施例3とて同じ手順で染色紙を得た。
られた微細フィブリル化セルロースを使用したこと以外
は、実施例3と同じ手順で染色紙を得た。
ィブリル化セルロース「セリッシュKY−100S」を
使用したこと以外は、実施例3と同じ手順で染色紙を得
た。
セルロース「セオラスクリーム」を使用したこと以外
は、実施例3と同じ手順で染色紙を得た。
れた染色紙の染色性、染料歩留まりおよびムラ染めの程
度を下記の方法により評価した結果を表2に示す。 ・染色性:JIS Z 8130に規定されたL*、a
*、b*の値である。赤色の染料を使用しているため、
L*が小さく、a*が大きくなると色が濃くなっている
ことになる。 ・染料歩留まり(%):抄紙時の脱水廃液の吸光度を測
定し、あらかじめ作成しておいた検量線から濃度に換算
し、100−(脱水廃液の染料濃度)/(添加した染料
濃度)×100から求めた。 ・ムラ染めの程度:目視により評価した。
ィブリル化セルロースによる染顔料キャリヤーを用いた
染色紙は、染料の歩留りが高く、抄造したシートの色も
濃くなることが確認できる。さらに、染色に際して最も
大きな問題となるムラ染めもなくすことができ、本発明
の超微細フィブリル化セルロース程度の大きさにするこ
とで染顔料キャリヤーが目で確認できないことがわかっ
た。
キサメタリン酸ナトリウム0.3部を添加し、固形分濃
度50%としてインペラーで均一に分散させた後、この
分散液に酸化澱粉5部およびSBラテックス12部を添
加し、さらに実施例1で得られた超微細フィブリル化セ
ルロースを3部添加して、固形分濃度35%の塗料を得
た。この塗料を#12のワイヤーバーで坪量80g/m
2 の原紙に塗工し、印刷用塗工紙を得た。
用したこと以外は、実施例5と同様の手順で印刷用塗工
紙を得た。
は、実施例5と同様の手順で印刷用塗工紙を得た。
セルロース「セオラスクリーム」を使用したこと以外
は、実施例5と同様の手順で印刷用塗工紙を得た。
られた塗料の粘度(cps,20℃)、塗工時のスジ引
き、塗工面の均一性、塗工面の平滑性、および印刷適性
(ドライダウン、発色性、ドットゲイン)を評価した結
果を表3に示す。各特性の評価は以下の方法により行っ
た。 ・塗工時のスジ引き:塗工時、異物等の存在によりスジ
を引く現象が発生するかしないかを目視評価した。 ・塗工面の均一性:塗工後、填料やバインダー、超微細
フィブリル化セルロース等の偏在で塗工面にムラの発生
があるかどうかを目視評価した。 ・塗工面の平滑性:塗工後の面状態を感触で評価した。
作所社製)で青インキ(商品名“TKハイプラス藍M
Z”、東洋インキ社製)をインキの盛り量1.0gで印
刷し、その印刷面のインキ発色濃度を印刷直後および3
日後の両方についてマクベス濃度計(CRD−914
型、マクベス社製)で測定した。この時の発色濃度の減
少量によって以下のような判定基準で評価した。◎:
0.10以下、○:0.11〜0.20、△:0.21
〜0.29、×:0.30以上。
製)で青インキ(商品名“TKハイプラス藍MZ”)を
インキの盛り量1.0gで印刷し、その印刷面のインキ
発色濃度を3日後にマクベス濃度計(CRD−914
型)で測定した。この時の発色濃度を以下のような判定
基準で評価した。◎:1.60以上、○:1.50〜
1.59、△:1.40〜1.49、×:1.40未
満。
機、R202−OB型、ローランド社製)で墨インキ
(商品名“Graf−G”、大日本インキ工業社製)を
1色印刷し、網点面積率40%の部分をマクベス濃度計
(CRD−914型)を用いて網点変化率を測定し、以
下のような判定基準で評価した。◎:2%以内、○:2
〜3.9%、△:4〜5.9%、×:6%以上。
ブリル化セルロースを塗料に添加した場合、印刷適性な
どに効果をあらわす3部の添加で、塗料粘度が塗工する
ための最適な値になることを確認し、これによって塗工
時のスジ引き、平滑性が改善されることがわかった。こ
れに対して市販の微粉末状の微細化セルロースを添加し
た場合には、塗料粘度が高くなり過ぎて、塗工時のスジ
引き、平滑性が劣り、印刷適性も低下した。なお、比較
例1、2、3の微細フィブリル化セルロースを塗料に3
部添加した場合には、本発明の超微細フィブリル化セル
ロースに比較して数平均繊維長が長いため異物感が生
じ、塗工が不可能となった。また、印刷適性について
は、超微細フィブリル化セルロースを使用した場合に
は、超微細フィブリル化セルロースを利用しない場合
(比較例9)および市販のものを使用した場合(比較例
10)の両方と比較して、印刷時のドライダウン、発色
性、ドットゲインなどが改善されることを確認した。
ブリル化セルロースは、染色紙の製造に利用したとき染
料の歩留りを向上させ、均一に染色できるという利点を
有する。さらに、塗工紙の製造に用いる塗工用の塗料に
利用したときは、塗工適性を改善し、均一で平滑な塗工
が可能となり、この塗工紙を印刷用に使用したときに
は、塗工層がバルキーであるためドライダウン、発色
性、ドットゲインなどの印刷適性が向上するという顕著
な効果を有する。
ロースを製造するに際しては、予備叩解したパルプを砥
粒板擦り合わせ装置を用いて微細化して得た微細フィブ
リル化セルロースを、さらに高圧ホモジナイザーを用い
て超微細化処理することによって、数平均繊維長が0.
05〜0.1mm、保水値が350%以上、繊維の全本
数に対する積算本数の95%以上が0.25mm以下で
あり、繊維の軸比が50以上という超微細で繊維長分布
が均一な超微細フィブリル化セルロースを、高濃度のス
ラリー状態で効率よく製造することができる。
に使用する砥粒板擦り合わせ装置の一例を示す斜視図で
ある。
面図である。
に使用する高圧ホモジナイザーの一例を示す概念図であ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 数平均繊維長が0.05〜0.1mm、
保水値が350%以上、繊維の全本数に対する積算本数
の95%以上が0.25mm以下であり、繊維の軸比が
50以上であることを特徴とする超微細フィブリル化セ
ルロース。 - 【請求項2】 粒度が16〜120番の砥粒からなる砥
粒板を複数枚擦り合わせ配置した砥粒板擦り合せ装置の
擦り合せ部に、予め叩解処理したパルプスラリーを通過
させてパルプを微細化することにより微細フィブリル化
セルロースとし、得られた微細フィブリル化セルロース
を高圧ホモジナイザーを用いてさらに超微細化処理する
ことにより、数平均繊維長が0.05〜0.1mm、保
水値が350%以上、繊維の全本数に対する積算本数の
95%以上が0.25mm以下であり、繊維の軸比が5
0以上である超微細フィブリル化セルロースを得ること
を特徴とする超微細フィブリル化セルロースの製造方
法。 - 【請求項3】 請求項1記載の超微細フィブリル化セル
ロースを添加した塗料を原紙の少なくとも片面に塗工す
ることを特徴とする塗工紙の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の超微細フィブリル化セル
ロースに染顔料を担持せしめた染顔料キャリヤーを、製
紙用パルプを主材として調成した紙料に添加して抄紙す
ることを特徴とする染色紙の製造方法。
Priority Applications (3)
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US09/641,955 US6214163B1 (en) | 1995-04-07 | 2000-08-21 | Super microfibrillated cellulose, process for producing the same, and coated paper and tinted paper using the same |
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JPH08284090A true JPH08284090A (ja) | 1996-10-29 |
JP2967804B2 JP2967804B2 (ja) | 1999-10-25 |
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