JPH08276865A - リヤサスペンションタワーまわりの補強構造 - Google Patents

リヤサスペンションタワーまわりの補強構造

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JPH08276865A
JPH08276865A JP7897595A JP7897595A JPH08276865A JP H08276865 A JPH08276865 A JP H08276865A JP 7897595 A JP7897595 A JP 7897595A JP 7897595 A JP7897595 A JP 7897595A JP H08276865 A JPH08276865 A JP H08276865A
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rear suspension
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Jun Takahashi
純 高橋
Nobukazu Tanaka
伸和 田中
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Kanto Jidosha Kogyo KK
Toyota Motor East Japan Inc
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Kanto Jidosha Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重量アップを伴うことなく、剛性を確実に高
めることができるリヤサスペンションタワーまわりの補
強構造を提供する。 【構成】 ホイールハウスインナ11、ストレーナ1
2、アッパバック用リインフォース13及びパーテショ
ンパネル14を相互に接合することにより構成される。
アッパバック用リインフォース13及びパーテションパ
ネル14を接合して成り、その接合部に閉断面20を有
する結合構造を介して、左右のリヤサスペンションタワ
ー1を連結する。結合構造の両端部における閉断面20
は、ホイールハウスインナ11及びストレーナ12にそ
れぞれ形成した段部11a,12aによって構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗用車等の車両におけ
る特にアッパバックと分離構成されたリヤサスペンショ
ンタワーまわりの補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の車両では、図7に示されるよう
に(図7、A部)リヤサスペンションタワーにてリヤホ
イール用サスペンションを収容し支持するようにしてい
る。図8及び図9は、このリヤサスペンションタワーま
わりの構造例を示している。従来では図示のように、リ
ヤサスペンションタワー1とアッパバック2とが結合し
た構造のもの(以下、Aタイプという)が主流となって
いた。なお、図において、×印はこれらの部材を接合す
るための溶接を示している。
【0003】Aタイプのものにおいては、リヤサスペン
ションタワー1とアッパバック2が直接結合されてお
り、このためリヤサスペンションタワー1の振動がアッ
パバック2へ伝達し易い。そこで近年、このような振動
を抑制すべくリヤサスペンションタワー1とアッパバッ
ク2を分離構成した構造のもの(以下Bタイプという)
が採用されるようになってきた。
【0004】図10及び図11は、このBタイプの構成
例を示しており、ホイールハウスインナ11、ストレー
ナ12、アッパバック用リインフォース13及びパーテ
ションパネル14を図示のように接合したものである。
これらの部材のうちアッパバック用リインフォース13
及びパーテションパネル14は、相互に接合することに
より、左右のリヤサスペンションタワー1(一方のみ図
示されている)のための結合構造を構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Bタイ
プにおいて図11に示されるように、アッパバック2及
びリヤサスペンションタワー1の高さが異なるため、左
右のリヤサスペンションタワー1の結合構造において閉
断面を確保することができず、そのままではAタイプの
ものよりも剛性が低下する。なお、リヤサスペンション
タワー1の左右間の剛性は、操縦安定性を確保する上で
極めて重要である。更に従来では、このような剛性を高
める方法として、ストレーナ12の板厚を厚くする等の
対策がとられていた。ところが、このような方法では板
厚増加によって目標となる剛性を得るために重量が大幅
に増大せざるを得なかった。
【0006】本発明は上記の点に鑑み、重量アップを伴
うことなく、確実に剛性を高めることができるリヤサス
ペンションタワーまわりの補強構造を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のリヤサ
スペンションタワーまわりの補強構造は、ホイールハウ
スインナ、ストレーナ、アッパバック用リインフォース
及びパーテションパネルを相互に接合することにより構
成されるが、特に、アッパバック用リインフォース及び
パーテションパネルを接合して成り、その接合部に閉断
面を有する結合構造を介して、左右のリヤサスペンショ
ンタワーを連結するものである。
【0008】また、請求項2に記載のリヤサスペンショ
ンタワーまわりの補強構造では、前記結合構造の両端部
における前記閉断面が、ホイールハウスインナ及びスト
レーナにそれぞれ形成した段部によって構成される。
【0009】
【作用】本発明によれば、左右のリヤサスペンションタ
ワーは、アッパバック用リインフォース及びパーテショ
ンパネルを接合して成る結合構造を介して連結される。
この結合構造は、アッパバック用リインフォース及びパ
ーテションパネルの接合部に閉断面を有しており、この
ような閉断面を設定したことにより剛性を格段に高める
ことができる。従って、かかる結合構造によって左右の
リヤサスペンションタワー間の剛性を向上することがで
きる。
【0010】本発明によれば更に、結合構造の両端部に
おける閉断面を、ホイールハウスインナ及びストレーナ
にそれぞれ形成した段部によって構成する。これにより
左右のリヤサスペンションタワー間の剛性ばかりでな
く、これに加えて、特にストレーナ自体の剛性を高める
ことができ、その折損・変形などを確実に防止すること
ができる。
【0011】
【実施例】以下、図1乃至図6に基づき、従来例と実質
的に同一又は対応部材には、同一符号を用いて本発明に
よるリヤサスペンションタワーまわりの補強構造の好適
な実施例を説明する。
【0012】図1及び図2は、本発明に係るリヤサスペ
ンションタワー1まわりの構成例を示している。図示の
ようにホイールハウスインナ11、ストレーナ12、ア
ッパバック用リインフォース13及びパーテションパネ
ル14を相互に接合することにより、リヤサスペンショ
ンタワー1まわりが構成される。なお、車両の後輪に対
応して左右一対のリヤサスペンションタワー1を有して
いる。
【0013】特に、本実施例による補強構造(Cタイ
プ)では、アッパバック用リインフォース13及びパー
テションパネル14を接合して成り、その接合部に閉断
面20を有する結合構造を介して、左右のリヤサスペン
ションタワー1を連結する。つまり、左右のリヤサスペ
ンションタワー1間に亘って閉断面20が延設されてお
り、該閉断面20の両端部付近にそれぞれのリヤサスペ
ンションタワー1が位置する構造となっている。この閉
断面20は、リインフォース13の下部13a及びパー
テションパネル14の上部14aを鍵状もしくは段状に
折曲することにより、例えば図示例のような概略矩形形
状に形成される。
【0014】上記のように左右のリヤサスペンションタ
ワー1を連結する結合構造の両端部にて、閉断面20
は、ホイールハウスインナ11及びストレーナ12にそ
れぞれ形成した段部11a,12aによって構成され
る。この部分の閉断面20も概略矩形形状に形成され、
つまり結合構造の両端部を含む車両全幅(左右方向)に
おいて閉断面20を所謂、通しで形成するものである。
【0015】上記の構成で成る本発明によるリヤサスペ
ンションタワーまわりの補強構造において、左右のリヤ
サスペンションタワー1は、アッパバック用リインフォ
ース13及びパーテションパネル14を接合して成る結
合構造を介して連結される。この結合構造は、アッパバ
ック用リインフォース13及びパーテションパネル14
の接合部に閉断面20を有している。そして特に、この
結合構造の両端部における閉断面20を、ホイールハウ
スインナ11及びストレーナ12のそれぞれ段部11
a,12aによって構成することにより、左右のリヤサ
スペンションタワー1間の剛性を格段に向上する。ま
た、ストレーナ12自体の剛性を高めることができ、そ
の折損事故等を確実に防止することができる。
【0016】ここで、本実施例による補強構造における
具体的剛性値を求めた。この場合、有限要素法により図
3のようなリヤ部カットモデルを使用して、リヤサスペ
ンションタワーに対してW(幅)方向に荷重をかけ、そ
の荷重点でのW方向変位を以て剛性を判断した。図3
は、Bタイプのものの計算モデルであるが、ボディセン
ターライン上は対称拘束されており、図4に示されるよ
うな荷重がかかっていることになる。なお、W方向の目
標変位値は、 3.575×10-2mmである(次の表の
「*」が対応する)。
【0017】
【表1】
【0018】上記の表1に示した有限要素法による解析
結果によれば、Bタイプものでは特にストレーナ12の
板厚を厚くすることにより(t=2.3mm)、目標の
剛性値を得ることができるものの、大幅な重量アップと
なる。これに対して、本発明(Cタイプ)によれば、実
質的に重量を上げるとなく必要且つ十分な剛性を得るこ
とができる。また、目標剛性値を確保した上で、ストレ
ーナ12の板厚を薄くすることが可能となり、重量アッ
プを最低限度におさえることができる。
【0019】例えば、従来構造では図6に示したよう
に、リヤサスペンションタワーに図4に示すW方向の荷
重をかけたときに、ストレーナ12が折れ変形を起こす
ために剛性が著しく低下する場合があったが、本発明に
よれば図5に示されるように、特に上記のような閉断面
20を設けることにより該ストレーナ12の折損・変形
を防ぎ、左右のリヤサスペンションタワー1間の剛性を
格段に向上することができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、こ
の種のリヤサスペンションタワーの補強構造において、
板厚のアップに基づく大幅な重量増加を伴うことなく、
左右のリヤサスペンションタワー間の剛性を格段に向上
することができる。また、実質的に部品点数が増えない
ためコストアップにつながることなく、剛性を有効に高
めることが可能となる。更に、側突時においてキャビン
の変形を防止し、これにより安全性を確保することがで
きる等の利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるリヤサスペンションタワーまわり
の補強構造の実施例における要部斜視図である。
【図2】図1のD−D線に沿う断面図である。
【図3】有限要素法による剛性解析に使用するモデル例
を示す図である。
【図4】上記解析モデルにおける荷重状態を示す模式図
である。
【図5】本発明の補強構造において、リヤサスペンショ
ンタワーに荷重をかけたときのストレーナの変形状態を
示す図である。
【図6】従来の補強構造において、リヤサスペンション
タワーに荷重をかけたときのストレーナの変形状態を示
す図である。
【図7】従来の補強構造に係る車両ボディの斜視図であ
る。
【図8】従来の補強構造例(タイプA)を示す図7のA
部拡大斜視図である。
【図9】図8のB−B線に沿う断面図である。
【図10】従来の他の補強構造例(タイプB)を示す斜
視図である。
【図11】図10のC−C線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 リヤサスペンションタワー 2 アッパバック 11 ホイールハウスインナ 12 ストレーナ 13 アッパバック用リインフォース 14 パーテションパネル 20 閉断面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホイールハウスインナ、ストレーナ、ア
    ッパバック用リインフォース及びパーテションパネルを
    相互に接合することにより構成されるリヤサスペンショ
    ンタワーまわりの補強構造において、 アッパバック用リインフォース及びパーテションパネル
    を接合して成り、その接合部に閉断面を有する結合構造
    を介して、左右のリヤサスペンションタワーを連結する
    ことを特徴とするリヤサスペンションタワーまわりの補
    強構造。
  2. 【請求項2】 前記結合構造の両端部における前記閉断
    面は、前記ホイールハウスインナ及び前記ストレーナに
    それぞれ形成した段部により構成されることを特徴とす
    る請求項1に記載のリヤサスペンションタワーまわりの
    補強構造。
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