JPH0827100A - フェニルケトン誘導体、光重合開始剤、感光性樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents
フェニルケトン誘導体、光重合開始剤、感光性樹脂組成物およびその硬化物Info
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- JPH0827100A JPH0827100A JP17771894A JP17771894A JPH0827100A JP H0827100 A JPH0827100 A JP H0827100A JP 17771894 A JP17771894 A JP 17771894A JP 17771894 A JP17771894 A JP 17771894A JP H0827100 A JPH0827100 A JP H0827100A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】感度に優れ、臭気が小さい硬化物を得ることが
できる新規な光重合開始剤、それを含有する感光性樹脂
組成物及びその硬化物を提供する。 【構成】式(1) 【化1】 (式(1)中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立に
水素原子、C1 〜C6 のアルキル基、C1 〜C6 のアル
コキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、フェニル基、ニト
ロ基、−SCH3 、−O−CO−R5 、−COOR5 ま
たは−COR5 (ここでR5 はC1 〜C4 のアルキル基
を表す)を表し、R4 はC1 〜C10のアルキル基を表
す)で示されるフェニルケトン誘導体を有効成分とする
光重合開始剤、これを含有した感光性樹脂組成物及びそ
の硬化物。
できる新規な光重合開始剤、それを含有する感光性樹脂
組成物及びその硬化物を提供する。 【構成】式(1) 【化1】 (式(1)中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立に
水素原子、C1 〜C6 のアルキル基、C1 〜C6 のアル
コキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、フェニル基、ニト
ロ基、−SCH3 、−O−CO−R5 、−COOR5 ま
たは−COR5 (ここでR5 はC1 〜C4 のアルキル基
を表す)を表し、R4 はC1 〜C10のアルキル基を表
す)で示されるフェニルケトン誘導体を有効成分とする
光重合開始剤、これを含有した感光性樹脂組成物及びそ
の硬化物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なフェニルケトン
誘導体、光重合開始剤、感光性樹脂組成物およびその硬
化物に関する。
誘導体、光重合開始剤、感光性樹脂組成物およびその硬
化物に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン性不飽和基含有化合物であるモ
ノマ−、オリゴマ−は光重合開始剤の存在下で紫外線を
照射することにより重合することはよく知られており、
近年、塗料、印刷インキ、液状レジストインキ、ドライ
フィルム、接着剤、印刷板、注型物等に広く工業的に利
用されるようになってきている。通常の硬化法と比較し
て光重合開始剤の存在下での紫外線の照射による硬化は
いくつかの利点を有しているが、最も重要な利点はその
極めて速い硬化性にある。硬化速度は光重合開始剤に大
きく依存することから、従来の光重合開始剤を優れたそ
して有効な化合物で置き換える多くの試みがなされてき
た。例えば、ドイツ特許第1694149号に記載され
ているようなベンゾイン−エ−テル類、ドイツ特許公開
第1923266号に記載されているようなα−ヒドロ
キシメチルベンゾイン誘導体、米国特許第404803
4号に記載されているα−アミノアセトフェノンおよび
α−ジアミノアセトフェノン、ドイツ特許第23578
66号に記載されているα−ヒドロキシ−α−アルキロ
−ルアセトフェノンおよびそのエ−テル、特公平1−3
4242号に記載されているα−位が置換された芳香族
−脂肪族ケトン等がある。
ノマ−、オリゴマ−は光重合開始剤の存在下で紫外線を
照射することにより重合することはよく知られており、
近年、塗料、印刷インキ、液状レジストインキ、ドライ
フィルム、接着剤、印刷板、注型物等に広く工業的に利
用されるようになってきている。通常の硬化法と比較し
て光重合開始剤の存在下での紫外線の照射による硬化は
いくつかの利点を有しているが、最も重要な利点はその
極めて速い硬化性にある。硬化速度は光重合開始剤に大
きく依存することから、従来の光重合開始剤を優れたそ
して有効な化合物で置き換える多くの試みがなされてき
た。例えば、ドイツ特許第1694149号に記載され
ているようなベンゾイン−エ−テル類、ドイツ特許公開
第1923266号に記載されているようなα−ヒドロ
キシメチルベンゾイン誘導体、米国特許第404803
4号に記載されているα−アミノアセトフェノンおよび
α−ジアミノアセトフェノン、ドイツ特許第23578
66号に記載されているα−ヒドロキシ−α−アルキロ
−ルアセトフェノンおよびそのエ−テル、特公平1−3
4242号に記載されているα−位が置換された芳香族
−脂肪族ケトン等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの公知の光重合
開始剤は、ある場合には、それを添加した光重合組成物
の暗所における貯蔵安定性が短かったり、他の光重合開
始剤は硬化性は比較的速いが樹脂との相溶性があまりよ
くなく、樹脂に溶解するのに時間がかかり、また硬化物
の臭気が強いため、使用するには問題がある等の欠点を
有する。従って従来の光重合開始剤の欠点を解決し、硬
化性に優れ、樹脂との相溶性のよい、さらには臭気の小
さい硬化物を与える光重合開始剤の開発が求められてい
る。
開始剤は、ある場合には、それを添加した光重合組成物
の暗所における貯蔵安定性が短かったり、他の光重合開
始剤は硬化性は比較的速いが樹脂との相溶性があまりよ
くなく、樹脂に溶解するのに時間がかかり、また硬化物
の臭気が強いため、使用するには問題がある等の欠点を
有する。従って従来の光重合開始剤の欠点を解決し、硬
化性に優れ、樹脂との相溶性のよい、さらには臭気の小
さい硬化物を与える光重合開始剤の開発が求められてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すべく、
鋭意検討を行い本発明に至った。即ち、本発明は、
(1)式(1)
鋭意検討を行い本発明に至った。即ち、本発明は、
(1)式(1)
【0005】
【化2】
【0006】(式(1)中、R1 、R2 およびR3 はそ
れぞれ独立に水素原子、C1 〜C6 のアルキル基、C1
〜C6 のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、フェ
ニル基、ニトロ基、−SCH3 、−O−CO−R5 、−
COOR5 または−COR5 (ここでR5 はC1 〜C4
のアルキル基を表す)を表し、R4 はC1 〜C10のアル
キル基を表す)で示されるフェニルケトン誘導体、
(2)上記(1)のフェニルケトン誘導体を有効成分と
する光重合開始剤、(3)エチレン性不飽和基含有化合
物と上記(2)の光重合開始剤を含有することを特徴と
する感光性樹脂組成物、(4)上記(3)の感光性樹脂
組成物の硬化物、に関する。
れぞれ独立に水素原子、C1 〜C6 のアルキル基、C1
〜C6 のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、フェ
ニル基、ニトロ基、−SCH3 、−O−CO−R5 、−
COOR5 または−COR5 (ここでR5 はC1 〜C4
のアルキル基を表す)を表し、R4 はC1 〜C10のアル
キル基を表す)で示されるフェニルケトン誘導体、
(2)上記(1)のフェニルケトン誘導体を有効成分と
する光重合開始剤、(3)エチレン性不飽和基含有化合
物と上記(2)の光重合開始剤を含有することを特徴と
する感光性樹脂組成物、(4)上記(3)の感光性樹脂
組成物の硬化物、に関する。
【0007】上記式(1)において、C1 〜C6 のアル
キル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等があげ
られる。C1 〜C6 のアルコキシ基としては、例えばメ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポ
キシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブト
キシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基等があげられる。
ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、
臭素原子、沃素原子等があげられる。R5におけるC1
〜C4 のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基等があげられる。R
4 におけるC1 〜C10のアルキル基としては、例えば上
記C1 〜C6 のアルキル基として例示されたものの他、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等があげ
られる。上記式(1)の化合物のうち代表的なものは次
のとおりである。
キル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等があげ
られる。C1 〜C6 のアルコキシ基としては、例えばメ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポ
キシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブト
キシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基等があげられる。
ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、
臭素原子、沃素原子等があげられる。R5におけるC1
〜C4 のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基等があげられる。R
4 におけるC1 〜C10のアルキル基としては、例えば上
記C1 〜C6 のアルキル基として例示されたものの他、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等があげ
られる。上記式(1)の化合物のうち代表的なものは次
のとおりである。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】上記式(1)の化合物は、例えば安息香酸
系化合物とチオアニソールを反応させることにより得る
ことができる。安息香酸系化合物としては、例えば、o
−メチル安息香酸、m−メチル安息香酸、p−メチル安
息香酸、2,4−ジメチル安息香酸、3,5−ジメチル
安息香酸、o−メトキシ安息香酸、p−メトキシ安息香
酸、p−エチル安息香酸、p−イソプロピル安息香酸、
p−t−ブチル安息香酸、p−エトキシ安息香酸、o−
クロロ安息香酸、m−クロロ安息香酸、p−クロロ安息
香酸、2,4−ジクロロ安息香酸、o−フルオロ安息香
酸、p−フルオロ安息香酸、2,4−ジフルオロ安息香
酸、p−シアノ安息香酸、p−フェニル安息香酸、m−
ニトロ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸、o−ベ
ンゾイル安息香酸、o−メチルカルボニルオキシ安息香
酸、o−エチルカルボニルオキシ安息香酸、p−メチル
カルボニルオキシ安息香酸、o−メチルチオ安息香酸、
p−メチルチオ安息香酸等を挙げることができる。チオ
アニソ−ル系化合物としては、例えば、エチルフェニル
スルフィド、iso-プロピルフェニルスルフィド、tert−
ブチルフェニルスルフィド、n−ヘキシルフェニルスル
フィド等を挙げることができる。
系化合物とチオアニソールを反応させることにより得る
ことができる。安息香酸系化合物としては、例えば、o
−メチル安息香酸、m−メチル安息香酸、p−メチル安
息香酸、2,4−ジメチル安息香酸、3,5−ジメチル
安息香酸、o−メトキシ安息香酸、p−メトキシ安息香
酸、p−エチル安息香酸、p−イソプロピル安息香酸、
p−t−ブチル安息香酸、p−エトキシ安息香酸、o−
クロロ安息香酸、m−クロロ安息香酸、p−クロロ安息
香酸、2,4−ジクロロ安息香酸、o−フルオロ安息香
酸、p−フルオロ安息香酸、2,4−ジフルオロ安息香
酸、p−シアノ安息香酸、p−フェニル安息香酸、m−
ニトロ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸、o−ベ
ンゾイル安息香酸、o−メチルカルボニルオキシ安息香
酸、o−エチルカルボニルオキシ安息香酸、p−メチル
カルボニルオキシ安息香酸、o−メチルチオ安息香酸、
p−メチルチオ安息香酸等を挙げることができる。チオ
アニソ−ル系化合物としては、例えば、エチルフェニル
スルフィド、iso-プロピルフェニルスルフィド、tert−
ブチルフェニルスルフィド、n−ヘキシルフェニルスル
フィド等を挙げることができる。
【0011】上記式(1)の化合物を光重合開始剤とす
る場合は前記安息香酸系化合物1モルに対して、チオア
ニソ−ル系化合物約1モルを反応させて得たものが好ま
しい。反応溶媒としては、縮合剤をかねてポリリン酸を
使用するのが好ましい。反応温度は、70〜110℃が
好ましく、反応時間は1〜10時間が好ましい。
る場合は前記安息香酸系化合物1モルに対して、チオア
ニソ−ル系化合物約1モルを反応させて得たものが好ま
しい。反応溶媒としては、縮合剤をかねてポリリン酸を
使用するのが好ましい。反応温度は、70〜110℃が
好ましく、反応時間は1〜10時間が好ましい。
【0012】本発明の感光性樹脂組成物に使用されるエ
チレン性不飽和基含有化合物の例として、例えばラウリ
ル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレ−ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−
ト、フェニルオキシエチル(メタ)アクリレ−ト、(メ
タ)アクリロイルモルホリン、イソボルニル(メタ)ア
クリレ−ト、水添ジシクロペンタジエン(メタ)アクリ
レ−ト、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル
(メタ)アクリレ−ト、N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレ−ト、メトキシテトラエチレングリコ
−ル(メタ)アクリレ−ト等の(メタ)アクリレートモ
ノマー類、及びスチレンネオペンチルグリコ−ル、1,
6−ヘキサンジオ−ル、トリメチロ−ルプロパン、ペン
タエリスリト−ル、ジトリメチロ−ルプロパン、ジペン
タエリスリト−ル、トリス(ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレ−ト等の多価アルコ−ル類の(メタ)アクリレー
ト、またはこれら多価アルコール類にエチレンオキサイ
ド若しくはプロピレンオキサイドを付加させた化合物の
(メタ)アクリレート等が挙げられる。さらに、N−ビ
ニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N
−メチロ−ルアクリルアミド等も用いることができる。
チレン性不飽和基含有化合物の例として、例えばラウリ
ル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレ−ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−
ト、フェニルオキシエチル(メタ)アクリレ−ト、(メ
タ)アクリロイルモルホリン、イソボルニル(メタ)ア
クリレ−ト、水添ジシクロペンタジエン(メタ)アクリ
レ−ト、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル
(メタ)アクリレ−ト、N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレ−ト、メトキシテトラエチレングリコ
−ル(メタ)アクリレ−ト等の(メタ)アクリレートモ
ノマー類、及びスチレンネオペンチルグリコ−ル、1,
6−ヘキサンジオ−ル、トリメチロ−ルプロパン、ペン
タエリスリト−ル、ジトリメチロ−ルプロパン、ジペン
タエリスリト−ル、トリス(ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレ−ト等の多価アルコ−ル類の(メタ)アクリレー
ト、またはこれら多価アルコール類にエチレンオキサイ
ド若しくはプロピレンオキサイドを付加させた化合物の
(メタ)アクリレート等が挙げられる。さらに、N−ビ
ニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N
−メチロ−ルアクリルアミド等も用いることができる。
【0013】また前記モノマー類だけでなく、不飽和オ
リゴマ−またはポリマ−類およびこれらとモノマ−類と
の混合物が挙げられる。例えば、これらの例としてフマ
ル酸エステルまたはアリル基および(メタ)アクリレ−
ト基のような不飽和基を含有する熱可塑性樹脂がある。
多くの場合これら不飽和基は官能基によってこれら線状
重合体の主鎖に結合されている。このようなオリゴマ−
またはポリマー類としては、例えば不飽和ポリエステ
ル、不飽和(メタ)アクリル樹脂及びイソシアネ−ト変
性またはエポキシド変性した(メタ)アクリレ−ト等が
挙げられる。
リゴマ−またはポリマ−類およびこれらとモノマ−類と
の混合物が挙げられる。例えば、これらの例としてフマ
ル酸エステルまたはアリル基および(メタ)アクリレ−
ト基のような不飽和基を含有する熱可塑性樹脂がある。
多くの場合これら不飽和基は官能基によってこれら線状
重合体の主鎖に結合されている。このようなオリゴマ−
またはポリマー類としては、例えば不飽和ポリエステ
ル、不飽和(メタ)アクリル樹脂及びイソシアネ−ト変
性またはエポキシド変性した(メタ)アクリレ−ト等が
挙げられる。
【0014】不飽和ポリエステルの具体例としては、例
えば、マレイン酸、フマル酸またはシトラコン酸のよう
な少なくとも1個の不飽和ジカルボン酸および多くの場
合、例えばフタル酸、コハク酸、アジピン酸またはイソ
フタル酸のような少なくとも1個の飽和ジカルボン酸と
例えばエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジ
またはトリエチレングリコ−ルまたはテトラメチレング
リコ−ルのようなグリコ−ルとのオリゴマ−のエステル
化生成物であり、そして多くの場合モノカルボン酸およ
びモノアルコ−ルをさらに変性のために使用される。
えば、マレイン酸、フマル酸またはシトラコン酸のよう
な少なくとも1個の不飽和ジカルボン酸および多くの場
合、例えばフタル酸、コハク酸、アジピン酸またはイソ
フタル酸のような少なくとも1個の飽和ジカルボン酸と
例えばエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジ
またはトリエチレングリコ−ルまたはテトラメチレング
リコ−ルのようなグリコ−ルとのオリゴマ−のエステル
化生成物であり、そして多くの場合モノカルボン酸およ
びモノアルコ−ルをさらに変性のために使用される。
【0015】イソシアネ−ト変性(メタ)アクリレ−ト
の具体例としては、有機ポリイソシアネ−ト(例えば、
イソホロンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ−
ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト等)とポリオ−ル
(例えば、エチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−
ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ビスフェノ−ルA
のポリエトキシジオ−ル、ポリエステルジオ−ル等)及
び水酸基含有(メタ)アクリレ−ト(例えば、2−ヒド
ロキシエチレン(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレ−ト等)の反応物等が挙げら
れる。
の具体例としては、有機ポリイソシアネ−ト(例えば、
イソホロンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ−
ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト等)とポリオ−ル
(例えば、エチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−
ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ビスフェノ−ルA
のポリエトキシジオ−ル、ポリエステルジオ−ル等)及
び水酸基含有(メタ)アクリレ−ト(例えば、2−ヒド
ロキシエチレン(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレ−ト等)の反応物等が挙げら
れる。
【0016】エポキシド変性(メタ)アクリレ−トの具
体例としては、例えば、エポキシ樹脂(例えば、ビスフ
ェノ−ルA型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック型エ
ポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂等)
と(メタ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)
アクリレ−トや、これらエポキシ(メタ)アクリレ−ト
と多塩基性酸無水物(例えば、無水マレイン酸、無水コ
ハク酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸等)の反応物等を挙げることが
できる。
体例としては、例えば、エポキシ樹脂(例えば、ビスフ
ェノ−ルA型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック型エ
ポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂等)
と(メタ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)
アクリレ−トや、これらエポキシ(メタ)アクリレ−ト
と多塩基性酸無水物(例えば、無水マレイン酸、無水コ
ハク酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸等)の反応物等を挙げることが
できる。
【0017】未重合混合物の粘度および重合した硬化物
の物性を変化させるには、前記、モノマ−類と前記オリ
ゴマ−またはポリマー類の各成分を種々選択することに
よって与えられる。
の物性を変化させるには、前記、モノマ−類と前記オリ
ゴマ−またはポリマー類の各成分を種々選択することに
よって与えられる。
【0018】本発明の感光性樹脂組成物は種々の用途に
使用される。例えば、印刷インキ、塗料、液状レジスト
インキ、ドライフィルム、刷版材、接着剤、注型、コ−
ティング剤等に使用される。本発明の感光性樹脂組成物
は、多くの場合、光重合性化合物および光重合開始剤に
加えて、多くの他の添加剤を含有することができる。通
常はしばしば各成分を混合して組成物を製造するときに
重合を防止するために熱重合禁止剤が添加される。この
目的に使用される化合物としては、例えば、ハイドロキ
ノン、ハイドロキノン誘導体、p−メトキシフェノ−
ル、β−ナフチルアミンまたはβ−ナフト−ル等が挙げ
られる。さらに、例えばベンゾトリアゾ−ルまたはベン
ゾフェノン型の化合物のような少量の紫外線吸収剤、酸
化防止剤、その他光安定剤等を加えることができる。
使用される。例えば、印刷インキ、塗料、液状レジスト
インキ、ドライフィルム、刷版材、接着剤、注型、コ−
ティング剤等に使用される。本発明の感光性樹脂組成物
は、多くの場合、光重合性化合物および光重合開始剤に
加えて、多くの他の添加剤を含有することができる。通
常はしばしば各成分を混合して組成物を製造するときに
重合を防止するために熱重合禁止剤が添加される。この
目的に使用される化合物としては、例えば、ハイドロキ
ノン、ハイドロキノン誘導体、p−メトキシフェノ−
ル、β−ナフチルアミンまたはβ−ナフト−ル等が挙げ
られる。さらに、例えばベンゾトリアゾ−ルまたはベン
ゾフェノン型の化合物のような少量の紫外線吸収剤、酸
化防止剤、その他光安定剤等を加えることができる。
【0019】本発明の感光性樹脂組成物は空気中の酸素
の重合禁止作用を排除するために、パラフィンまたは類
似のワックスのような物質を配合することができる。こ
れらは重合体への溶解性が不足しているために、重合の
開始時には上に浮かびそして空気の入り込むのを防ぐ透
明な表面層を形成する。硬化されるべき樹脂中に例えば
アリル基のような酸化防止作用を有する基を導入するこ
とによっても空気中の酸素を失活させることができる。
光重合開始剤はラジカルな開始剤、例えばパ−オキシ
ド、ハオドロパ−オキシド、ケトンパ−オキシドまたは
過炭酸エステルとともに使用することができる。
の重合禁止作用を排除するために、パラフィンまたは類
似のワックスのような物質を配合することができる。こ
れらは重合体への溶解性が不足しているために、重合の
開始時には上に浮かびそして空気の入り込むのを防ぐ透
明な表面層を形成する。硬化されるべき樹脂中に例えば
アリル基のような酸化防止作用を有する基を導入するこ
とによっても空気中の酸素を失活させることができる。
光重合開始剤はラジカルな開始剤、例えばパ−オキシ
ド、ハオドロパ−オキシド、ケトンパ−オキシドまたは
過炭酸エステルとともに使用することができる。
【0020】また本発明の感光性樹脂組成物はシリカ、
タルク、石膏、顔料、染料、繊維、チキソトロ−プ性を
付与する物質または流動助剤のような充填剤をも含有す
ることができる。さらに公知の光重合開始剤、例えばベ
ンゾインエ−テル、ジアルコキシアセトフェノン、ベン
ジルケタ−ル、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)
フェニル〕−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン等
と式(1)の化合物の組み合わせも用い得る。特に薄層
および印刷インキの光重合のために、本発明による光重
合開始剤をアミンおよび/または芳香族ケトンと組み合
わせて用いることができる。アミンの例としては、トリ
エチルアミン、N−メチルジエタノ−ルアミン、N−ジ
メチルエタノ−ルアミン、またはp−ジメチルアミノ安
息香酸エステル等が挙げられる。ケトンの例としては、
置換されたベンゾフェノン誘導体、ミヒラ−ケトン、ア
ントラキノン、アントラキノン誘導体、チオキサントン
とその誘導体等が挙げられる。
タルク、石膏、顔料、染料、繊維、チキソトロ−プ性を
付与する物質または流動助剤のような充填剤をも含有す
ることができる。さらに公知の光重合開始剤、例えばベ
ンゾインエ−テル、ジアルコキシアセトフェノン、ベン
ジルケタ−ル、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)
フェニル〕−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン等
と式(1)の化合物の組み合わせも用い得る。特に薄層
および印刷インキの光重合のために、本発明による光重
合開始剤をアミンおよび/または芳香族ケトンと組み合
わせて用いることができる。アミンの例としては、トリ
エチルアミン、N−メチルジエタノ−ルアミン、N−ジ
メチルエタノ−ルアミン、またはp−ジメチルアミノ安
息香酸エステル等が挙げられる。ケトンの例としては、
置換されたベンゾフェノン誘導体、ミヒラ−ケトン、ア
ントラキノン、アントラキノン誘導体、チオキサントン
とその誘導体等が挙げられる。
【0021】印刷インキの場合、光硬化は乾燥時間が印
刷製品の生産速度を決定する決定的要因であり、そして
1秒の何分の1のオ−ダ−であるべきなので非常に重要
である。本発明による光重合開始剤は、プリント回路基
盤用の液状レジストインキにも非常に適している。この
場合においてはノボラック型エポキシ樹脂のアクリレ−
トにテトラヒドロ無水フタル酸や無水コハク酸を反応さ
せた化合物とエポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤および
光重合開始剤との混合物が一般的に使用される。これら
の系から製造された液状レジストインキはプリント回路
基板に塗布し、ネガフィルムを通して紫外線を照射し、
その後未硬化部分は希アルカリ水溶液で溶出される。
刷製品の生産速度を決定する決定的要因であり、そして
1秒の何分の1のオ−ダ−であるべきなので非常に重要
である。本発明による光重合開始剤は、プリント回路基
盤用の液状レジストインキにも非常に適している。この
場合においてはノボラック型エポキシ樹脂のアクリレ−
トにテトラヒドロ無水フタル酸や無水コハク酸を反応さ
せた化合物とエポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤および
光重合開始剤との混合物が一般的に使用される。これら
の系から製造された液状レジストインキはプリント回路
基板に塗布し、ネガフィルムを通して紫外線を照射し、
その後未硬化部分は希アルカリ水溶液で溶出される。
【0022】紫外線硬化の他の応用分野としては、金属
被覆例えば、管、またはブリキ缶、ならびに合成樹脂被
覆、例えばPVC基材からなる床張り材または壁面材の
紫外線硬化等がある。紙への塗布の紫外線硬化としては
例えばラベル、箱類または本の表紙の無色ラッカ−被覆
がある。
被覆例えば、管、またはブリキ缶、ならびに合成樹脂被
覆、例えばPVC基材からなる床張り材または壁面材の
紫外線硬化等がある。紙への塗布の紫外線硬化としては
例えばラベル、箱類または本の表紙の無色ラッカ−被覆
がある。
【0023】本発明の上記式(1)の化合物はまたポリ
オレフィンの光化学架橋開始剤としても使用できる。こ
れについては例えばポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
イソブチレンならびにエチレン−プロピレン−コポリマ
−のような共重合体が重要であり、特に低圧、中圧もし
くは高圧ポリエチレンが好ましい。
オレフィンの光化学架橋開始剤としても使用できる。こ
れについては例えばポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
イソブチレンならびにエチレン−プロピレン−コポリマ
−のような共重合体が重要であり、特に低圧、中圧もし
くは高圧ポリエチレンが好ましい。
【0024】本発明の感光性樹脂組成物は、100重量
部のエチレン性不飽和基含有化合物に対して通常0.1
〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の前記の式
(1)で示される光重合開始剤を配合するが、適当な割
合は、エチレン性不飽和基含有化合物の性質や、エネル
ギ−線の種類、照射量、温度、塗膜厚など様々な要因を
考慮することによって決定される。
部のエチレン性不飽和基含有化合物に対して通常0.1
〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の前記の式
(1)で示される光重合開始剤を配合するが、適当な割
合は、エチレン性不飽和基含有化合物の性質や、エネル
ギ−線の種類、照射量、温度、塗膜厚など様々な要因を
考慮することによって決定される。
【0025】本発明の感光性樹脂組成物は、エチレン性
不飽和基含有化合物および光重合開始剤を混合し、通常
50〜100℃、好ましくは70〜80℃に加温して溶
解するかあるいは混練等の方法により調製することがで
きる。
不飽和基含有化合物および光重合開始剤を混合し、通常
50〜100℃、好ましくは70〜80℃に加温して溶
解するかあるいは混練等の方法により調製することがで
きる。
【0026】本発明の感光性樹脂組成物は、紫外線等の
エネルギ−線を照射することにより0.1秒〜数分後に
指触乾燥状態あるいは溶媒不溶性の状態に硬化すること
ができる。適当なエネルギ−線としては、光重合開始剤
の分解を誘発するエネルギ−を有する限りいかなるもの
でもよいが、好ましくは高、低圧水銀ランプ、キセノン
ランプ、殺菌灯、レ−ザ−光などから得られる2000
オングストロ−ム〜7000オングストロ−ムの波長を
有する電磁波等の高エネルギ−線を使用する。エネルギ
−線への暴露は、エネルギ−線の強度によるが、通常
0.1秒〜10秒程度で十分である。しかし比較的厚い
塗装物についてはそれ以上の時間をかけるのが好まし
い。エネルギ−線照射後0.1秒〜数分後には、ほとん
どの組成物は重合により指触乾燥するが、重合反応を促
進するために加熱を併用することも場合によっては好ま
しい。
エネルギ−線を照射することにより0.1秒〜数分後に
指触乾燥状態あるいは溶媒不溶性の状態に硬化すること
ができる。適当なエネルギ−線としては、光重合開始剤
の分解を誘発するエネルギ−を有する限りいかなるもの
でもよいが、好ましくは高、低圧水銀ランプ、キセノン
ランプ、殺菌灯、レ−ザ−光などから得られる2000
オングストロ−ム〜7000オングストロ−ムの波長を
有する電磁波等の高エネルギ−線を使用する。エネルギ
−線への暴露は、エネルギ−線の強度によるが、通常
0.1秒〜10秒程度で十分である。しかし比較的厚い
塗装物についてはそれ以上の時間をかけるのが好まし
い。エネルギ−線照射後0.1秒〜数分後には、ほとん
どの組成物は重合により指触乾燥するが、重合反応を促
進するために加熱を併用することも場合によっては好ま
しい。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。なお、実施例中の部は重量部である。 光重合開始剤の実施例 実施例1 p−t−ブチル安息香酸9.4部とチオアニソ−ル6.
2部を撹拌して混合する。これに60℃に加熱したポリ
リン酸70.6部を加え、撹拌しながら90℃に加熱し
て2時間反応させた。反応の終了を液体クロマトグラフ
ィ−にて確認した。ついで反応混合物に氷冷しながら氷
水50部を加えて撹拌し、反応物が均一に分散したとこ
ろでさらに氷水50部を注ぐ。この混合溶液にトルエン
120部、メチルイソブチルケトン120部を加えて撹
拌し、反応生成物を抽出した。トルエン−メチルイソブ
チルケトン溶液を1%水酸化ナトリウム水溶液100部
で洗浄し、その後さらに水100部で2回洗浄して、最
後の洗液が中性になったことを確認してからトルエン−
メチルイソブチルケトン混合溶媒を除去した。得られた
反応混合物にエタノ−ル40部を加えて再結晶し、N
o.1の化合物10.8部を得た。このものの融点は6
9℃であり、吸収波長のピ−クは206nm、263n
m及び315nmであった。
説明する。なお、実施例中の部は重量部である。 光重合開始剤の実施例 実施例1 p−t−ブチル安息香酸9.4部とチオアニソ−ル6.
2部を撹拌して混合する。これに60℃に加熱したポリ
リン酸70.6部を加え、撹拌しながら90℃に加熱し
て2時間反応させた。反応の終了を液体クロマトグラフ
ィ−にて確認した。ついで反応混合物に氷冷しながら氷
水50部を加えて撹拌し、反応物が均一に分散したとこ
ろでさらに氷水50部を注ぐ。この混合溶液にトルエン
120部、メチルイソブチルケトン120部を加えて撹
拌し、反応生成物を抽出した。トルエン−メチルイソブ
チルケトン溶液を1%水酸化ナトリウム水溶液100部
で洗浄し、その後さらに水100部で2回洗浄して、最
後の洗液が中性になったことを確認してからトルエン−
メチルイソブチルケトン混合溶媒を除去した。得られた
反応混合物にエタノ−ル40部を加えて再結晶し、N
o.1の化合物10.8部を得た。このものの融点は6
9℃であり、吸収波長のピ−クは206nm、263n
m及び315nmであった。
【0028】生成物の元素分析の結果は、以下のとおり
であった。 計算値(%) 実測値(%) C 76.01 76.05 H 7.10 7.11 S 11.27 11.24
であった。 計算値(%) 実測値(%) C 76.01 76.05 H 7.10 7.11 S 11.27 11.24
【0029】実施例2 2,4−ジクロロ安息香酸10.0部とチオアニソ−ル
6.2部を撹拌して混合した。これに60℃に加熱した
ポリリン酸75.0部を加え、撹拌しながら100℃に
加熱して5時間反応させた。反応の終了を液体クロマト
グラフィ−にて確認した。ついで反応混合物に氷冷しな
がら氷水50部を加えて撹拌し、反応物が均一に分散し
たところでさらに氷水50部を注いだ。この混合溶液に
トルエン120部メチルイソブチルケトン120部を加
えて撹拌し、反応生成物を抽出した。トルエン−メチル
イソブチルケトン溶液を1%水酸化ナトリウム水溶液1
00部で洗浄し、その後さらに水100部で2回洗浄し
て、最後の洗液が中性になったことを確認してからトル
エン−メチルイソブチルケトン混合溶媒を除去した。得
られた反応混合物にエタノ−ル40部を加えて再結晶
し、No.2の化合物11.2部を得た。このものの融
点は72℃であり、吸収波長のピ−クは205nm及び
322nmであった。
6.2部を撹拌して混合した。これに60℃に加熱した
ポリリン酸75.0部を加え、撹拌しながら100℃に
加熱して5時間反応させた。反応の終了を液体クロマト
グラフィ−にて確認した。ついで反応混合物に氷冷しな
がら氷水50部を加えて撹拌し、反応物が均一に分散し
たところでさらに氷水50部を注いだ。この混合溶液に
トルエン120部メチルイソブチルケトン120部を加
えて撹拌し、反応生成物を抽出した。トルエン−メチル
イソブチルケトン溶液を1%水酸化ナトリウム水溶液1
00部で洗浄し、その後さらに水100部で2回洗浄し
て、最後の洗液が中性になったことを確認してからトル
エン−メチルイソブチルケトン混合溶媒を除去した。得
られた反応混合物にエタノ−ル40部を加えて再結晶
し、No.2の化合物11.2部を得た。このものの融
点は72℃であり、吸収波長のピ−クは205nm及び
322nmであった。
【0030】生成物の元素分析の結果は、以下のとおり
であった。 計算値(%) 実測値(%) C 56.55 56.55 H 3.40 3.41 S 10.79 10.80 Cl 23.88 23.85
であった。 計算値(%) 実測値(%) C 56.55 56.55 H 3.40 3.41 S 10.79 10.80 Cl 23.88 23.85
【0031】実施例3 o−メチル安息香酸7.2部とチオアニソ−ル6.2部
を撹拌して混合する。これに60℃に加熱したポリリン
酸55.1部を加え、撹拌しながら90℃に加熱して2
時間反応させた。反応の終了を液体クロマトグラフィ−
にて確認した。ついで反応混合物に氷冷しながら氷水5
0部を加えて撹拌し、反応物が均一に分散したところで
さらに氷水50部を注ぐ。この混合溶液に酢酸エチル3
50部を加えて撹拌し、反応生成物を抽出した。酢酸エ
チル溶液を1%水酸化ナトリウム水溶液100部で洗浄
し、その後さらに水100部で2回洗浄して最後の洗液
が中性になったことを確認してから酢酸エチルを除去し
てNo.3の化合物7.3部を得た。このものは室温で
液体であり、吸収波長のピ−クは206nm、241n
m及び316nmであった。
を撹拌して混合する。これに60℃に加熱したポリリン
酸55.1部を加え、撹拌しながら90℃に加熱して2
時間反応させた。反応の終了を液体クロマトグラフィ−
にて確認した。ついで反応混合物に氷冷しながら氷水5
0部を加えて撹拌し、反応物が均一に分散したところで
さらに氷水50部を注ぐ。この混合溶液に酢酸エチル3
50部を加えて撹拌し、反応生成物を抽出した。酢酸エ
チル溶液を1%水酸化ナトリウム水溶液100部で洗浄
し、その後さらに水100部で2回洗浄して最後の洗液
が中性になったことを確認してから酢酸エチルを除去し
てNo.3の化合物7.3部を得た。このものは室温で
液体であり、吸収波長のピ−クは206nm、241n
m及び316nmであった。
【0032】生成物の元素分析の結果は、以下のとおり
であった。 計算値(%) 実測値(%) C 74.34 74.31 H 5.83 5.84 S 13.23 13.26
であった。 計算値(%) 実測値(%) C 74.34 74.31 H 5.83 5.84 S 13.23 13.26
【0033】実施例4〜7 実施例1〜3と同様にし、下記表1記載の原料を反応さ
せて生成物を得た。得られた目的化合物の元素分析値
(%)、融点(℃)、吸収波長(nm)を下記表1に示
す。
せて生成物を得た。得られた目的化合物の元素分析値
(%)、融点(℃)、吸収波長(nm)を下記表1に示
す。
【0034】
【表1】 表1 実施例 原料 元素分析値(%) 融 点 吸収波長 (目的化合物No. ) 実測値(計算値) (℃) (nm) 4 o−クロロ安息香酸 C:63.94 (63.97 ) 20以下 206 チオアニソール H: 4.23 ( 4.23 ) 242 (No. 4) S:12.22 (12.20 ) 320 Cl:13.56 (13.51 ) 5 o−メトキシ安息香酸 C:69.72 (69.73 ) 20以下 206 チオアニソール H: 5.45 ( 5.47 ) 317 (No. 5) S:12.46(12.41 ) 6 p−フェニル安息香酸 C:78.93 (78.90 ) 154 206 チオアニソール H: 5.31 ( 5.31 ) 247 (No. 6) S:10.53 (10.53 ) 317 7 安息香酸 C:74.93 (74.95 ) 20以下 208 iso-プロピルフェニル H: 5.31 ( 5.31 ) 247 スルフィド S:12.52 (12.51 ) 325 (No. 7)
【0035】応用実施例 実施例8〜14、比較例1〜3 KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリト−ルヘ
キサアクリレ−トおよびペンタアクリレ−トの混合物、
日本化薬(株)製)60部、KAYARAD R−11
4(エポキシアクリレ−ト、日本化薬(株)製)25
部、KAYARADTMPTA(トリメチロ−ルプロパ
ントリアクリレ−ト、日本化薬(株)製)15部および
モダフロ−(レベリング剤、モンサント(株)製)0.
5部を混合してワニスを調製した。次にこのワニス10
0部に対してカ−ボンブラック(顔料)15部、KAY
ACURE EPA(N,N−ジメチルアミノ安息香酸
エチルエステル、光重合促進剤、日本化薬(株)製)1
部および実施例1〜7で得た光重合開始剤2部を配合
し、予備混合後、3本ロ−ルミルで3回混練し、感光性
樹脂組成物を得た。この樹脂組成物をRIテスタ−によ
りポリエチレンテレフタレ−トフィルム(厚さ75μ
m)上に厚さ5〜7μmになるように塗工した。次にこ
のフィルムを80W/cmのメタルハライドランプ下1
0cmの所を通過させ、紫外光を照射して硬化し、この
樹脂組成物の硬化性(mJ/cm2 )及びその硬化物の
臭気について評価した評価結果を表2に示した。
キサアクリレ−トおよびペンタアクリレ−トの混合物、
日本化薬(株)製)60部、KAYARAD R−11
4(エポキシアクリレ−ト、日本化薬(株)製)25
部、KAYARADTMPTA(トリメチロ−ルプロパ
ントリアクリレ−ト、日本化薬(株)製)15部および
モダフロ−(レベリング剤、モンサント(株)製)0.
5部を混合してワニスを調製した。次にこのワニス10
0部に対してカ−ボンブラック(顔料)15部、KAY
ACURE EPA(N,N−ジメチルアミノ安息香酸
エチルエステル、光重合促進剤、日本化薬(株)製)1
部および実施例1〜7で得た光重合開始剤2部を配合
し、予備混合後、3本ロ−ルミルで3回混練し、感光性
樹脂組成物を得た。この樹脂組成物をRIテスタ−によ
りポリエチレンテレフタレ−トフィルム(厚さ75μ
m)上に厚さ5〜7μmになるように塗工した。次にこ
のフィルムを80W/cmのメタルハライドランプ下1
0cmの所を通過させ、紫外光を照射して硬化し、この
樹脂組成物の硬化性(mJ/cm2 )及びその硬化物の
臭気について評価した評価結果を表2に示した。
【0036】硬化性:この樹脂組成物をRIテスタ−に
よりポリエチレンテレフタレ−トフィルム(厚さ75μ
m)上に厚さ5〜7μmになるように塗工した。次にこ
のフィルムを80W/cmのメタルハライドランプ下1
0cmの所を通過させ、紫外光を照射した。硬化性の評
価は、コ−ト紙を塗膜の硬化面に当てて転写することに
よる表面硬化性と、指触による内部硬化性によって行
い、塗膜を硬化するのに要した紫外光の照射量(mJ/
cm2 )を測定した。 硬化物の臭気:硬化物の臭気を次の基準により判定し
た。 ○・・・・ほとんど臭気がない。 △・・・・少し臭気がある。 ×・・・・臭気がある。
よりポリエチレンテレフタレ−トフィルム(厚さ75μ
m)上に厚さ5〜7μmになるように塗工した。次にこ
のフィルムを80W/cmのメタルハライドランプ下1
0cmの所を通過させ、紫外光を照射した。硬化性の評
価は、コ−ト紙を塗膜の硬化面に当てて転写することに
よる表面硬化性と、指触による内部硬化性によって行
い、塗膜を硬化するのに要した紫外光の照射量(mJ/
cm2 )を測定した。 硬化物の臭気:硬化物の臭気を次の基準により判定し
た。 ○・・・・ほとんど臭気がない。 △・・・・少し臭気がある。 ×・・・・臭気がある。
【0037】
【表2】 表2 実施例 比較例 光重合開始剤 8 9 10 11 12 13 14 1 2 3 No.1の化合物 2 No.2の化合物 2 No.3の化合物 2 No.4の化合物 2 No.5の化合物 2 No.6の化合物 2 No.7の化合物 2 IRGACURE 907 *1 3 KAYACURE BMS *2 2 KAYACURE DETX-S *3 2 KAYACURE EPA *4 1 1 1 1 1 1 1 1 1 表面硬化性(mJ/cm2 ) 70 70 90 70 80 70 90 90 90 90 内部硬化性(mJ/cm2 ) 140 170 140 170 130 170 170 200 180 180 硬化物の臭気 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○
【0038】注 *1 IRGACURE 907:C
iba Geigy社製 光重合開始剤 2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2
−モルフォリノプロパン−1−オン *2 KAYACURE BMS:Octel Chemicals
社製、光重合開始剤 4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド *3 KAYACURE DETX−S:日本化薬
(株)製、光重合開始剤 2,4−ジエチルチオキサントン *4 KAYACURE EPA:日本化薬(株)製、
光重合促進剤 N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル
iba Geigy社製 光重合開始剤 2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2
−モルフォリノプロパン−1−オン *2 KAYACURE BMS:Octel Chemicals
社製、光重合開始剤 4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド *3 KAYACURE DETX−S:日本化薬
(株)製、光重合開始剤 2,4−ジエチルチオキサントン *4 KAYACURE EPA:日本化薬(株)製、
光重合促進剤 N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル
【0039】実施例15〜21、比較例4、5 クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂とアクリル酸の反
応物とテトラヒドロ無水フタル酸の反応物(エポキシ当
量218のクレゾ−ル型エポキシ樹脂1090部、アク
リル酸360部、カルビト−ルアセテ−ト412.5
部、ソルベントナフサ412.5部、ハイドロキノン
1.1部、トリフェニルフォスフィン8.3部を仕込
み、100〜110℃で15時間反応させ、次いでテト
ラヒドロ無水フタル酸620部を仕込み、95〜100
℃で8時間反応し、得られた固形分の酸価が110mgKO
H/gの反応物)85部、KAYARAD R−2058
(日本化薬(株)製、フェノ−ルノボラック型エポキシ
アクリレ−ト、ブチロセルソルブアセテ−ト30重量%
含有品)15部、KAYARAD DPHA(日本化薬
(株)製、ジペンタエリスリト−ルペンタ及びヘキサア
クリレ−ト混合物)5部、カルビト−ルアセテ−ト10
部、トリイソシアヌレ−トトリグリシジルエ−テル10
部、フタロシアニングリ−ン(顔料)1.0部、硫酸バ
リウム23部、モダフロ−(モンサント社製、レベリン
グ剤)1.0部、ジシアンジアミド(エポキシ硬化剤)
2部、「2P4MHZ」(四国化成工業社製、エポキシ
硬化剤)1部及び表3にしたがって光重合開始剤、光重
合促進剤を予備混合し、3本ロ−ルミルで混練し、本発
明の感光製樹脂組成物を得た。
応物とテトラヒドロ無水フタル酸の反応物(エポキシ当
量218のクレゾ−ル型エポキシ樹脂1090部、アク
リル酸360部、カルビト−ルアセテ−ト412.5
部、ソルベントナフサ412.5部、ハイドロキノン
1.1部、トリフェニルフォスフィン8.3部を仕込
み、100〜110℃で15時間反応させ、次いでテト
ラヒドロ無水フタル酸620部を仕込み、95〜100
℃で8時間反応し、得られた固形分の酸価が110mgKO
H/gの反応物)85部、KAYARAD R−2058
(日本化薬(株)製、フェノ−ルノボラック型エポキシ
アクリレ−ト、ブチロセルソルブアセテ−ト30重量%
含有品)15部、KAYARAD DPHA(日本化薬
(株)製、ジペンタエリスリト−ルペンタ及びヘキサア
クリレ−ト混合物)5部、カルビト−ルアセテ−ト10
部、トリイソシアヌレ−トトリグリシジルエ−テル10
部、フタロシアニングリ−ン(顔料)1.0部、硫酸バ
リウム23部、モダフロ−(モンサント社製、レベリン
グ剤)1.0部、ジシアンジアミド(エポキシ硬化剤)
2部、「2P4MHZ」(四国化成工業社製、エポキシ
硬化剤)1部及び表3にしたがって光重合開始剤、光重
合促進剤を予備混合し、3本ロ−ルミルで混練し、本発
明の感光製樹脂組成物を得た。
【0040】この樹脂組成物をスクリ−ン印刷法により
銅スルホ−ルプリント配線板の全面に約30μmの厚さ
になるように塗布した。次いで熱風循環炉に入れ、80
℃で30分間乾燥後室温まで冷却し、乾燥塗膜を得た。
この試験片を用いて感度試験を行った。21段ステップ
タブレットをそなえたネガマスクを塗膜面に接触させ、
超高圧水銀灯露光装置(オ−ク製作所製)を用いて50
0mJ/cm 2 で露光し、ネガマスクを塗膜面より剥離し、
次ぎに1%炭酸ナトリウム水溶液を現像液として、2.
0kg/cm 2 のスプレ−圧で現像しステップタブレットの
硬化段数を読みとり、その結果を表3に示した。
銅スルホ−ルプリント配線板の全面に約30μmの厚さ
になるように塗布した。次いで熱風循環炉に入れ、80
℃で30分間乾燥後室温まで冷却し、乾燥塗膜を得た。
この試験片を用いて感度試験を行った。21段ステップ
タブレットをそなえたネガマスクを塗膜面に接触させ、
超高圧水銀灯露光装置(オ−ク製作所製)を用いて50
0mJ/cm 2 で露光し、ネガマスクを塗膜面より剥離し、
次ぎに1%炭酸ナトリウム水溶液を現像液として、2.
0kg/cm 2 のスプレ−圧で現像しステップタブレットの
硬化段数を読みとり、その結果を表3に示した。
【0041】
【表3】 表3 実施例 比較例 光重合開始剤 15 16 17 18 19 20 21 4 5 No.1の化合物 2.5 No.2の化合物 2.5 No.3の化合物 2.5 No.4の化合物 2.5 No.5の化合物 2.5 No.6の化合物 2.5 No.7の化合物 2.5 IRGACURE 907 *1 4.5 KAYACURE DETX-S *3 2.5 KAYACURE EPA *4 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 0.5 2.5 感光試験 10 9 8 9 8 9 8 5 4
【0042】前記、実施例及び比較例から明らかなよう
に、本発明の光重合開始剤を含有した感光性樹脂組成物
は硬化性(感光性)に優れ、臭気が少ない硬化物を与え
る。
に、本発明の光重合開始剤を含有した感光性樹脂組成物
は硬化性(感光性)に優れ、臭気が少ない硬化物を与え
る。
【0043】
【発明の効果】本発明の光重合開始剤を含有した感光性
樹脂組成物は、硬化性に優れ、硬化物の臭気が少ない。
樹脂組成物は、硬化性に優れ、硬化物の臭気が少ない。
Claims (4)
- 【請求項1】式(1) 【化1】 (式(1)中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立に
水素原子、C1 〜C6のアルキル基、C1 〜C6 のアル
コキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、フェニル基、ニト
ロ基、−SCH3 、−O−CO−R5 、−COOR5 ま
たは−COR5(ここでR5 はC1 〜C4 のアルキル基
を表す)を表し、R4 はC1 〜C10のアルキル基を表
す)で示されるフェニルケトン誘導体。 - 【請求項2】請求項1記載のフェニルケトン誘導体を有
効成分とする光重合開始剤。 - 【請求項3】エチレン性不飽和基含有化合物と請求項2
記載の光重合開始剤を含有することを特徴とする感光性
樹脂組成物。 - 【請求項4】請求項3記載の感光性樹脂組成物の硬化
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17771894A JPH0827100A (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | フェニルケトン誘導体、光重合開始剤、感光性樹脂組成物およびその硬化物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17771894A JPH0827100A (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | フェニルケトン誘導体、光重合開始剤、感光性樹脂組成物およびその硬化物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0827100A true JPH0827100A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=16035901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17771894A Pending JPH0827100A (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | フェニルケトン誘導体、光重合開始剤、感光性樹脂組成物およびその硬化物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0827100A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7799884B2 (en) * | 2002-06-19 | 2010-09-21 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Polymeric photoinitiators |
-
1994
- 1994-07-07 JP JP17771894A patent/JPH0827100A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7799884B2 (en) * | 2002-06-19 | 2010-09-21 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Polymeric photoinitiators |
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