JPH08269200A - 接着性に優れたポリアリーレンスルフィド - Google Patents

接着性に優れたポリアリーレンスルフィド

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JPH08269200A
JPH08269200A JP7097427A JP9742795A JPH08269200A JP H08269200 A JPH08269200 A JP H08269200A JP 7097427 A JP7097427 A JP 7097427A JP 9742795 A JP9742795 A JP 9742795A JP H08269200 A JPH08269200 A JP H08269200A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い耐熱性と機械的強度に加えて、エポキシ
樹脂、シリコーン樹脂等との接着性に優れたPAS樹脂
組成物を提供する。 【構成】 パラアリーレンスルフィド単位とメタアリー
レンスルフィド単位を含むポリアリーレンスルフィドで
あって、メタアリーレンスルフィド単位をパラアリーレ
ンスルフィド単位とメタアリーレンスルフィド単位の全
量に対して0.5〜10モル%含み、かつ溶融粘度V6
が50〜3000ポイズであり、更にエポキシ樹脂との
接着強度が60kgf/cm2 以上である実質的に線状
のポリアリーレンスルフィド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は接着性に優れたポリアリ
ーレンスルフィド(以下、PASと略すことがある)及
びそれを含むポリアリーレンスルフィド樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】PASは耐熱性、成形加工性に優れ、更
には良好な耐薬品性、難燃性、寸法安定性等を有するた
め、電気・電子部品あるいは機械部品等に広く使用され
ている。しかし、PASは他の樹脂との接着性、特にエ
ポキシ樹脂との接着性が比較的悪い。そのため、例えば
エポキシ系接着剤によるPAS同士の接合、PASと他
の材料との接合、あるいはエポキシ樹脂による電気・電
子部品の封止等の際に、PASとエポキシ樹脂との接着
性の悪さが問題となっていた。
【0003】かかる問題に鑑みて、PASとエポキシ樹
脂との接着性を改良する種々の試みがなされている。例
えば、特開平2‐272063号公報にはカルナバワッ
クスを含むポリフェニレンスルフィド(以下、PPSと
略すことがある)樹脂組成物、特開平4‐275368
号公報には繊維状及び/又は非繊維状充填剤とポリアル
キレンエーテル化合物を配合してなるPPS樹脂組成
物、特開平5‐171041号公報には橋かけポリアク
リル酸塩等の高吸水性樹脂を含むPPS樹脂組成物、特
開平6‐57136号公報には芳香族スルホン化合物、
及び繊維状及び/又は非繊維状充填剤を配合してなるP
PS樹脂組成物、特開平6‐107946号公報には脂
肪族ポリエステル、及び繊維状及び/又は非繊維状充填
剤を配合してなるPPS樹脂組成物、また、特開平6‐
166816号公報にはポリ(エチレンシクロヘキサン
ジメチレンテレフタレート)共重合体を配合してなるP
PS樹脂組成物が夫々開示されている。しかし、上記の
いずれにおいても、PPSより耐熱性の低い物質を添加
するため、樹脂組成物の耐熱性が低下し、更には機械的
強度が著しく低下する樹脂組成物もあった。
【0004】また、特開平4‐198267号公報に
は、カルボキシル基含有PASを含むPAS樹脂組成
物、また特開平5‐25388号公報には、アミノ基含
有PASを含むPAS樹脂組成物が開示されている。し
かし、これらは例えばカルボキシル基又はアミノ基を有
するジクロルベンゼンを共重合させて製造するが、反応
系にこれらのジクロルベンゼンが残存するという製造上
の問題があると共に、得られたPASの接着強度も十分
なものではなかった。
【0005】特開平1‐126334号公報には、パラ
フェニレンスルフィド単位とメタフェニレンスルフィド
単位から成る共重合体の製造方法が開示されている。し
かし、該方法は、上記各単位から成るブロック共重合体
を製造するものであり、接着強度の改善に向けられたも
のでもない。また、特開昭50‐83500号公報に
は、m‐ジハロベンゼン、p‐ジハロベンゼン及びアル
カリ金属スルフィドの反応において、該m‐ジハロベン
ゼンをジハロベンゼンの全モル数の35〜90モル%の
量で使用してPPSを製造する方法が開示されている。
しかし、製造されたPPSは、高分子量でなく、融点が
低く、非結晶性であり、かつ耐熱性も低く実用性に問題
があった。該方法は、可溶性のPPSを作ることを目的
としており、接着強度の改善に向けられていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のPA
Sの持つ高い耐熱性と機械的強度に加えて、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂等との接着性に優れたPASを提供
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、パラアリーレ
ンスルフィド単位とメタアリーレンスルフィド単位を含
むポリアリーレンスルフィドであって、メタアリーレン
スルフィド単位をパラアリーレンスルフィド単位とメタ
アリーレンスルフィド単位の全量に対して0.5〜10
モル%含み、かつ溶融粘度V6 が50〜3000ポイズ
であり、更にエポキシ樹脂との接着強度が60kgf/
cm2 以上である実質的に線状のポリアリーレンスルフ
ィドである。
【0008】本発明のPASは、パラアリーレンスルフ
ィド単位とメタアリーレンスルフィド単位を含み、好ま
しくはランダム共重合体である。これにより、PASの
接着強度を高めることができる。該PASにおいて、メ
タアリーレンスルフィド単位の含有量は、パラアリーレ
ンスルフィド単位とメタアリーレンスルフィド単位の全
量に対して、下限が0.5モル%、好ましくは1.0モ
ル%であり、上限が10モル%、好ましくは5.0モル
%である。該含有量が、上記下限未満ではPASの接着
性が劣り、上記上限を超えてはPASの融点が著しく低
下して、PAS本来の性質である耐熱性が損なわれ、実
用性に問題が生じ好ましくない。更に、該PAS中に
は、下記に示すPAS製造の際に添加される、例えば
1,3,5‐トリクロロベンゼン、1,2,4‐トリク
ロロベンゼン等のポリハロ化合物に起因する単位を含む
こともできる。該単位は、パラアリーレンスルフィド単
位とメタアリーレンスルフィド単位の全量に対して、好
ましくは5.0モル%以下である。
【0009】本発明のPASの溶融粘度V6 は、上限が
3000ポイズ、好ましくは1500ポイズ、特に好ま
しくは1000ポイズであり、下限が50ポイズ、好ま
しくは100ポイズ、特に好ましくは150ポイズであ
る。上記上限を超えては、成形性が悪くなり、上記下限
未満では、接着強度が低下すると共に、耐熱性や機械的
強度も低下して好ましくない。溶融粘度V6 は、フロー
テスターを用い、300℃、荷重20kgf/cm2
L/D=10で6分間保持した後に測定した粘度(ポイ
ズ)である。
【0010】本発明のPASのエポキシ樹脂との接着強
度は、60kgf/cm2 以上、好ましくは65kgf
/cm2 以上である。上記下限未満では、エポキシ樹脂
との良好な接着性が得られないため好ましくない。エポ
キシ樹脂との接着強度は、下記のようにして測定した値
である。PAS40重量部にガラスファイバー(チョッ
プドストランド、繊維径10μm、繊維長3mm、集束
剤としてウレタン系樹脂を用い、アミノシラン系表面処
理剤で表面処理したもの)30重量部及び炭酸カルシウ
ム(平均粒子径3.0μm、比表面積13000cm2
/g)30重量部を混合した後、二軸異方向回転押出機
を用い320℃で混練して、ペレットを作成する。得ら
れたペレットから、シリンダー温度320℃、金型温度
130℃に設定した射出成形機により、JIS K68
50に従う試験片を作成する。次いで、JIS K68
50に準拠し、得られた試験片をエポキシ樹脂系接着剤
[主剤(ノボラック型エポキシ樹脂)/硬化剤(アミノ
系硬化剤)=100重量部/33.3重量部]を用いて
90℃、30分の硬化条件で接着した後、引張速度5m
m/分、チャック間距離130mmで引張試験を行い、
接着強度を測定する。
【0011】また、本発明のPASは、実質的に線状で
ある。架橋構造を持つPASでは、接着強度が低く、か
つ耐衝撃性等の機械的強度も不十分である。
【0012】上記本発明のPASは、好ましくは下記の
方法で製造することができる。
【0013】即ち、有機アミド系溶媒中でアルカリ金属
硫化物とジハロ芳香族化合物とを反応させてポリアリー
レンスルフィドを製造する方法において、パラジハロ芳
香族化合物、及び反応系内のパラジハロ芳香族化合物の
反応率が0乃至80%未満の時点で仕込ジハロ芳香族化
合物の全量に対して0.5〜10モル%のメタジハロ芳
香族化合物を反応系に添加し、かつ反応中、反応缶の気
相部分を冷却することにより反応缶内の気相の一部を凝
縮させ、これを液相に還流せしめることにより得たポリ
アリーレンスルフィド(イ)のスラリーを濾過した後、
得られた含溶媒濾過ケーキを非酸化性ガス雰囲気下15
0〜250℃の温度で加熱して溶媒を除去し、次いで水
洗浄する方法である。
【0014】上記のポリアリーレンスルフィド(イ)の
製造に際して、添加するメタジハロ芳香族化合物の量の
下限は仕込ジハロ芳香族化合物の全量に対して0.5モ
ル%、好ましくは1モル%であり、上限は10モル%、
好ましくは5.0モル%である。上記範囲未満では、P
AS中のメタアリーレンスルフィド単位が上記本発明の
下限未満となり、上記範囲を超えては、メタアリーレン
スルフィド単位が上記本発明の上限を越えるため好まし
くない。
【0015】メタジハロ芳香族化合物は、反応系内のパ
ラジハロ芳香族化合物の反応率が0乃至80%未満の時
点で添加される。パラジハロ芳香族化合物の反応率が8
0%以上では、製造されたPASの接着性が劣り、また
粘度低下を引起こし、かつメタジハロ芳香族化合物が反
応系に未反応のまま残存するため好ましくない。好まし
くはパラ及びメタジハロ芳香族化合物は、反応系に同時
的に添加される。このように両者を同時的に添加するこ
とにより、PASの接着性を更に良好にすることができ
る。重合反応系に添加するパラ及びメタジハロ芳香族化
合物の合計量は、アルカリ金属硫化物1モルに対して、
好ましくは0.9〜1.1モル、特に好ましくは0.9
6〜1.05モルである。該範囲内で使用することによ
り、高分子量のPASを得ることができる。該添加量が
上記範囲未満では、著しく低分子量のPASしか得られ
ず、またパラ及びメタジハロ芳香族化合物の反応率が低
下し、経済的にも不利である。上記範囲を超えては、解
重合を起こすので好ましくない。メタジハロ芳香族化合
物を反応途中に装入する場合には、例えばメタジハロ芳
香族化合物をそのまま、あるいは有機アミド系溶媒とし
て使用するN‐メチルピロリドン等に溶解して、加圧注
入ポンプを用いて反応缶内に圧入することにより行うこ
とができる。
【0016】上記ポリアリーレンスルフィド(イ)の製
造に用いられるパラ及びメタジハロ芳香族化合物は公知
である。例えば、特公昭45‐3368号公報、特開平
2‐103232号公報又は特公平4‐64618号公
報記載のものから選ぶことができる。
【0017】パラジハロ芳香族化合物としては、例えば
p‐ジクロルベンゼン、p‐ジブロモベンゼン、1‐ク
ロロ‐4‐ブロモベンゼン等のジハロゲン化ベンゼン、
あるいは2,5‐ジクロルトルエン、2,5‐ジクロル
キシレン、1‐エチル‐2,5‐ジクロルベンゼン、1
‐エチル‐2,5‐ジブロモベンゼン、1‐エチル‐2
‐ブロモ‐5‐クロロベンゼン、1,3,4,6‐テト
ラメチル‐2,5‐ジクロルベンゼン、1‐シクロヘキ
シル‐2,5‐ジクロルベンゼン、1‐フェニル‐2,
5‐ジクロルベンゼン、1‐ベンジル‐2,5‐ジクロ
ルベンゼン、1‐フェニル‐2,5‐ジブロモベンゼ
ン、1‐p‐トルイル‐2,5‐ジクロルベンゼン、1
‐p‐トルイル‐2,5‐ジブロモベンゼン、1‐ヘキ
シル‐2,5‐ジクロルベンゼン等の置換ジハロゲン化
ベンゼン等が挙げられる。上記のうちジハロゲン化ベン
ゼンが好ましく、このうちp‐ジクロルベンゼンが特に
好ましい。また、これらの化合物は、夫々単独で又は混
合物として使用することができる。
【0018】メタジハロ芳香族化合物としては、例えば
m‐ジクロルベンゼン、m‐ジブロモベンゼン、1‐ク
ロロ‐3‐ブロモベンゼン等のジハロゲン化ベンゼン、
あるいは2,4‐ジクロルトルエン、2,4‐ジクロル
キシレン、1‐エチル‐2,4‐ジブロモベンゼン、1
‐エチル‐2‐ブロモ‐4‐クロロベンゼン、1,2,
4,6‐テトラメチル‐3,5‐ジクロルベンゼン、1
‐シクロヘキシル‐2,4‐ジクロルベンゼン、1‐フ
ェニル‐2,4‐ジクロルベンゼン、1‐ベンジル‐
2,4‐ジクロルベンゼン、1‐フェニル‐2,4‐ジ
ブロモベンゼン、1‐p‐トルイル‐2,4‐ジクロル
ベンゼン、1‐p‐トルイル‐2,4‐ジブロモベンゼ
ン、1‐ヘキシル‐2,4‐ジクロルベンゼン等の置換
ジハロゲン化ベンゼン等が挙げられる。上記のうちジハ
ロゲン化ベンゼンが好ましく、このうちm‐ジクロルベ
ンゼンが特に好ましい。これらの化合物は、夫々単独で
又は混合物として使用することができる。
【0019】PAS(イ)の製造において、反応中、反
応缶の気相部分を冷却することにより反応缶内の気相の
一部を凝縮させ、これを液相に還流せしめる方法として
は、特開平5‐222196号公報に記載の方法を使用
することができる。
【0020】還流される液体は、水とアミド系溶媒の蒸
気圧差の故に、液相バルクに比較して水含有率が高い。
この水含有率の高い還流液は、反応溶液上部に水含有率
の高い層を形成する。その結果、残存のアルカリ金属硫
化物(例えばNa2 S)、ハロゲン化アルカリ金属(例
えばNaCl)、オリゴマー等が、その層に多く含有さ
れるようになる。従来法においては230℃以上の高温
下で、生成したPASとNa2 S等の原料及び副生成物
とが均一に混じりあった状態では、高分子量のPASが
得られないばかりでなく、せっかく生成したPASの解
重合も生じ、チオフェノールの副生成が認められる。し
かし、本発明では、反応缶の気相部分を積極的に冷却し
て、水分に富む還流液を多量に液相上部に戻してやるこ
とによって上記の不都合な現象が回避でき、反応を阻害
するような因子を真に効率良く除外でき、高分子量PA
Sを得ることができるものと思われる。但し、本発明は
上記現象による効果のみにより限定されるものではな
く、気相部分を冷却することによって生じる種々の影響
によって、高分子量のPASが得られるのである。
【0021】該方法においては、従来法のように反応の
途中で水を添加することを要しない。しかし、水を添加
することを全く排除するものではない。但し、水を添加
する操作を行えば、本発明の利点のいくつかは失われ
る。従って、好ましくは、重合反応系内の全水分量は反
応の間中一定である。
【0022】反応缶の気相部分の冷却は、外部冷却でも
内部冷却でも可能であり、自体公知の冷却手段により行
える。たとえば、反応缶内の上部に設置した内部コイル
に冷媒体を流す方法、反応缶外部の上部に巻きつけた外
部コイルまたはジャケットに冷媒体を流す方法、反応缶
上部に設置したリフラックスコンデンサーを用いる方
法、反応缶外部の上部に水をかける又は気体(空気、窒
素等)を吹き付ける等の方法が考えられるが、結果的に
缶内の還流量を増大させる効果があるものならば、いず
れの方法を用いても良い。外気温度が比較的低いなら
(たとえば常温)、反応缶上部に従来備えられている保
温材を取外すことによって、適切な冷却を行うことも可
能である。外部冷却の場合、反応缶壁面で凝縮した水/
アミド系溶媒混合物は反応缶壁を伝わって液相中に入
る。従って、該水分に富む混合物は、液相上部に溜り、
そこの水分量を比較的高く保つ。内部冷却の場合には、
冷却面で凝縮した混合物が同様に冷却装置表面又は反応
缶壁を伝わって液相中に入る。
【0023】一方、液相バルクの温度は、所定の一定温
度に保たれ、あるいは所定の温度プロフィールに従って
コントロールされる。一定温度とする場合、 230〜275
℃の温度で 0.1〜20時間反応を行うことが好ましい。よ
り好ましくは、 240〜265 ℃の温度で1〜6時間であ
る。より高い分子量のPASを得るには、2段階以上の
反応温度プロフィールを用いることが好ましい。この2
段階操作を行う場合、第1段階は 195〜240 ℃の温度で
行うことが好ましい。温度が低いと反応速度が小さす
ぎ、実用的ではない。 240℃より高いと反応速度が速す
ぎて、十分に高分子量なPASが得られないのみなら
ず、副反応速度が著しく増大する。第1段階の終了は、
重合反応系内ジハロ芳香族化合物残存率が1モル%〜40
モル%、且つ分子量が 3,000〜20,000の範囲内の時点で
行うことが好ましい。より好ましくは、重合反応系内ジ
ハロ芳香族化合物残存率が2モル%〜15モル%、且つ分
子量が 5,000〜15,000の範囲である。残存率が40モル%
を越えると、第2段階の反応で解重合など副反応が生じ
やすく、一方、1モル%未満では、最終的に高分子量P
ASを得難い。その後昇温して、最終段階の反応は、反
応温度 240〜270 ℃の範囲で、1時間〜10時間行うこと
が好ましい。温度が低いと十分に高分子量化したPAS
を得ることができず、また 270℃より高い温度では解重
合等の副反応が生じやすくなり、安定的に高分子量物を
得難くなる。
【0024】実際の操作としては、先ず不活性ガス雰囲
気下で、アミド系溶媒中のアルカリ金属硫化物中の水分
量が所定の量となるよう、必要に応じて脱水または水添
加する。水分量は、好ましくは、アルカリ金属硫化物1
モル当り0.5〜2.5モル、特に0.8〜1.2モル
とする。2.5モルを超えては、反応速度が小さくな
り、しかも反応終了後の濾液中にフェノール等の副生成
物量が増大し、重合度も上がらない。0.5モル未満で
は、反応速度が速すぎ、十分な高分子量の物を得ること
ができないと共に、副反応等の好ましくない反応が生ず
る。
【0025】反応時の気相部分の冷却は、一定温度での
1段反応の場合では、反応開始時から行うことが望まし
いが、少なくとも 250℃以下の昇温途中から行わなけれ
ばならない。多段階反応では、第1段階の反応から冷却
を行うことが望ましいが、遅くとも第1段階反応の終了
後の昇温途中から行うことが好ましい。冷却効果の度合
いは、通常反応缶内圧力が最も適した指標である。圧力
の絶対値については、反応缶の特性、攪拌状態、系内水
分量、ジハロ芳香族化合物とアルカリ金属硫化物とのモ
ル比等によって異なる。しかし、同一反応条件下で冷却
しない場合に比べて、反応缶圧力が低下すれば、還流液
量が増加して、反応溶液気液界面における温度が低下し
ていることを意味しており、その相対的な低下の度合い
が水分含有量の多い層と、そうでない層との分離の度合
いを示していると考えられる。そこで、冷却は反応缶内
圧が、冷却をしない場合と比較して低くなる程度に行う
のが好ましい。冷却の程度は、都度の使用する装置、運
転条件などに応じて、当業者が適宜設定できる。
【0026】上記の反応条件を種々選択することによ
り、所望の粘度を持つPASを製造することができる。
【0027】ここで使用する有機アミド系溶媒は、PA
S重合のために知られており、たとえばN‐メチルピロ
リドン(NMP)、N,N‐ジメチルホルムアミド、
N,N‐ジメチルアセトアミド、N‐メチルカプロラク
タム等、及びこれらの混合物を使用でき、NMPが好ま
しい。これらは全て、水よりも低い蒸気圧を持つ。
【0028】本発明で用いられるアルカリ金属硫化物も
公知であり、たとえば、硫化リチウム、硫化ナトリウ
ム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウム及び
これらの混合物である。これらの水和物及び水溶液であ
っても良い。又、これらにそれぞれ対応する水硫化物及
び水和物を、それぞれに対応する水酸化物で中和して用
いることができる。安価な硫化ナトリウムが好ましい。
【0029】PASの分子量をより大きくするために、
例えば1,3,5‐トリクロロベンゼン、1,2,4‐
トリクロロベンゼン等のポリハロ化合物を、パラ及びメ
タジハロ芳香族化合物の合計量に対して好ましくは5モ
ル%以下の濃度で使用することもできる。
【0030】また、他の少量添加物として、末端停止
剤、修飾剤としてのモノハロ化物を併用することもでき
る。
【0031】本発明のPASを製造するには、上記工程
で得られたPAS(イ)のスラリーを濾過した後、得ら
れた含溶媒濾過ケーキを非酸化性ガス雰囲気下150〜
250℃の温度で加熱して溶媒を除去し、次いで水洗浄
を施す。
【0032】上記のようにして得られたPAS(イ)の
スラリーを濾過し、溶媒を含むPASケーキを得る。次
いで、該PASケーキは、例えばヘリウム、アルゴン、
水素、窒素等の非酸化性ガス気流中、好ましくは窒素ガ
ス気流中、150〜250℃、好ましくは180〜23
0℃の温度で、好ましくは0.5〜20時間、特に好ま
しくは1〜10時間加熱される。該加熱は、好ましくは
常圧〜3気圧、特に好ましくは常圧下で行われる。上記
の加熱による溶媒除去を行うことにより、PASの接着
強度を高めることができると共に、従来の水洗浄により
溶媒を除去する方法に比べて、水洗浄等の工程を簡略化
でき、かつ溶媒の回収率を著しく向上せしめることがで
きるため、生産性が高くコスト的に有利である。
【0033】水洗浄は、公知の方法に従って行うことが
できる。好ましくは上記加熱後の濾過ケーキを水に分散
させることにより行われる。例えば、上記のようにして
得られた加熱後のPASケーキを、重量で好ましくは1
〜5倍の水中に投入して、好ましくは常温〜90℃で、
好ましくは5分間〜10時間攪拌混合した後、濾過す
る。該攪拌混合及び濾過操作を好ましくは2〜10回繰
り返すことにより、PASに付着した溶媒及び副生塩の
除去を行って水洗浄を終了する。上記のようにして水洗
浄を行うことにより、フィルターケーキに水を注ぐ洗浄
方法に比べて少ない水量で効率的な洗浄が可能となる。
【0034】また、本発明は、(A)上記本発明のPA
S 100重量部、(B)充填剤 0.01〜400重
量部を含むPAS樹脂組成物である。
【0035】本発明の樹脂組成物において、成分(A)
100重量部に対して、成分(B)は、その上限が40
0重量部、好ましくは250重量部であり、下限が0.
01重量部、好ましくは10重量部である。成分(B)
が上記上限を越えては、エポキシ樹脂との接着強度が低
下し、かつ樹脂組成物の成形性も悪化する。成分(B)
が上記下限未満では成形物の機械的強度が低い。
【0036】本発明の成分(B)充填剤は、慣用のもの
を使用することができる。例えば、繊維状充填剤とし
て、ガラス繊維、炭素繊維、シランガラス繊維、ウィス
カー、ボロン繊維、チタン酸カリウム繊維、アスベスト
繊維、炭化ケイ素繊維、アラミド繊維、セラミックス繊
維、金属繊維等が挙げられ、粒子状充填剤として、マイ
カ、タルク等のケイ酸塩や炭酸塩、硫酸塩、金属酸化
物、ガラスビーズ、シリカ等が挙げられる。これらの充
填材は、夫々単独で、あるいは二種以上組合わせて用い
ることができる。また、これらの充填材は、必要に応じ
てシランカップリング剤やチタネートカップリング剤で
処理されたものであってもよい。
【0037】また、本発明の樹脂組成物には、本発明の
目的を損なわない範囲で、上記本発明のPAS以外のP
ASを配合することができる。その配合量は、成分
(A)100重量部に対して、好ましくは0〜2000
重量部、特に好ましくは1〜400重量部である。これ
により、優れた接着性を保持したまま、上記本発明のP
ASの使用量を低減することができる。該PASとして
は、例えば、メタジハロ芳香族化合物を共重合していな
い線状PAS、あるいはそれを熱酸化架橋したPAS等
が挙げられる。
【0038】更に、必要に応じて、酸化防止剤、熱安定
剤、滑剤、離型剤、着色剤等の添加剤を配合することも
できる。
【0039】以上のような各成分を混合する方法は、特
に限定されるものではない。一般に広く使用されている
方法、例えば各成分をヘンシェルミキサー等の混合機で
混合する等の方法を用いることができる。
【0040】本発明の樹脂組成物は通常押出機で溶融混
練してペレット化した後、例えば射出成形あるいは圧縮
成形して所望の形状に成形される。
【0041】本発明のPAS樹脂組成物は、急激な結晶
化が進行しないので、成形収縮等によるクラック発生等
を抑制することができ、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂
等と高い接着性を有する。従って、電気・電子部品の封
止等の分野において有用である。
【0042】以下、本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。
【0043】
【実施例】実施例中の各特性値は下記の如く測定した。 <溶融粘度V6 >島津製作所製フローテスターCFT‐
500Cを用いて測定した。 <接着強度>ガラスファイバーとしては、日東紡績株式
会社製のCS 3J‐961S(商標)を用い、炭酸カ
ルシウムとしては、竹原化学工業株式会社製のSL‐1
000(商標)を用いた。エポキシ樹脂系接着剤につい
ては、主剤として長瀬チバ株式会社製のXNR3101
(商標)を用い、硬化剤として長瀬チバ株式会社製のX
NH3101(商標)を用いた。 <ナトリウム含有量>PAS粉末を700℃マッフル炉
で燃焼し、その残渣を塩酸で溶解し、原子吸光分析計
(島津製作所製、AA‐670)で測定して求めた値で
ある。 <結晶化温度Tc 及び融点Tm >DSCにより測定し
た。装置としては、セイコー電子製示差走査熱量計SS
C/5200を用い、以下のようにして測定した。試料
10mgを窒素気流中、昇温速度20℃/分で室温から
320℃まで昇温した後、320℃で5分間保持して溶
融した。次いで10℃/分の速度で冷却した。このとき
の発熱ピーク温度を結晶化温度Tc とした。再び室温か
ら320℃まで10℃/分の速度で昇温した時の吸熱ピ
ーク温度を融点Tm とした。
【0044】
【実施例1】150リットルオートクレーブに、フレー
ク状硫化ソーダ(60.4重量%Na2 S)19.38
1kgと、N‐メチル‐2‐ピロリドン(以下ではNM
Pと略すことがある)45.0kgを仕込んだ。窒素気
流下攪拌しながら209℃まで昇温して、水4.640
kgを留出させた(残存する水分量は硫化ソーダ1モル
当り1.12モル)。その後、オートクレーブを密閉し
て180℃まで冷却し、パラジクロルベンゼン(以下で
はp‐DCBと略すことがある)22.185kg、メ
タジクロルベンゼン(以下ではm‐DCBと略すことが
ある)0.453kg(全DCBに対して2.0モル
%)及びNMP18.0kgを仕込んだ。液温150℃
で窒素ガスを用いて1kg/cm2 Gに加圧して昇温を
開始した。液温260℃で3時間攪拌しつつ反応を進
め、オートクレーブ上部を散水することにより冷却し
た。次に降温させると共にオートクレーブ上部の冷却を
止めた。オートクレーブ上部を冷却中、液温が下がらな
いように一定に保持した。反応中の最高圧力は、8.5
2kg/cm2 Gであった。
【0045】得られたスラリーを濾過して溶媒を除去
し、次に含溶媒濾過ケーキを窒素気流中、220℃で約
6時間加熱し溶媒を除去した。次に、得られたPPS粉
末に常法により水洗浄、濾過を7回繰り返した後、12
0℃で約8時間熱風循環乾燥機中で乾燥し、白色粉末状
のポリマー(P‐1)を得た。
【0046】p‐DCBの反応率は98.1%であり、
m‐DCBの反応率は100%であった。
【0047】
【実施例2】p‐DCBを22.525kg、m‐DC
Bを0.113kg(全DCBに対して0.5モル%)
とした以外は、実施例1と同一の条件でポリマー(P‐
2)を得、各特性値を測定した。
【0048】p‐DCBの反応率は98.4%であり、
m‐DCBの反応率は100%であった。
【0049】
【実施例3】p‐DCBを21.506kg、m‐DC
Bを1.132kg(全DCBに対して5.0モル%)
とした以外は、実施例1と同一の条件でポリマー(P‐
3)を得、各特性値を測定した。
【0050】p‐DCBの反応率は98.2%であり、
m‐DCBの反応率は100%であった。
【0051】
【実施例4】p‐DCBを20.827kg、m‐DC
Bを1.811kg(全DCBに対して8.0モル%)
とした以外は、実施例1と同一の条件でポリマー(P‐
4)を得、各特性値を測定した。
【0052】p‐DCBの反応率は98.1%であり、
m‐DCBの反応率は100%であった。
【0053】
【実施例5】p‐DCBを21.609kg、m‐DC
Bを0.441kg(全DCBに対して2.0モル%)
とし、かつ反応を液温220℃で5時間、その後昇温し
て液温260℃で5時間行った以外は、実施例1と同一
の条件でポリマー(P‐5)を得、各特性値を測定し
た。
【0054】p‐DCBの反応率は99.1%であり、
m‐DCBの反応率は100%であった。
【0055】
【比較例1】m‐DCBは添加せず、p‐DCBを2
2.638kgとした以外は、実施例1と同一の条件で
ポリマー(P‐C1)を得、各特性値を測定した。
【0056】p‐DCBの反応率は98.4%であっ
た。
【0057】
【比較例2】p‐DCBを22.593kg、m‐DC
Bを0.045kg(全DCBに対して0.2モル%)
とした以外は、実施例1と同一の条件でポリマー(P‐
C2)を得、各特性値を測定した。
【0058】p‐DCBの反応率は98.5%であり、
m‐DCBの反応率は100%であった。
【0059】
【比較例3】p‐DCBを19.921kg、m‐DC
Bを2.717kg(全DCBに対して12モル%)と
した以外は、実施例1と同一の条件でポリマー(P‐C
3)を得、各特性値を測定した。
【0060】p‐DCBの反応率は98.2%であり、
m‐DCBの反応率は100%であった。
【0061】
【比較例4】オートクレーブ上部を冷却しなかった以外
は、実施例5と同一の条件でポリマー(P‐C4)を得
た。該ポリマーについて、各特性値を測定した。反応中
の最高圧力は、10.31kg/cm2 Gであった。
【0062】p‐DCBの反応率は99.1%であり、
m‐DCBの反応率は100%であった。
【0063】
【比較例5】含溶媒濾過ケーキの窒素気流中での加熱処
理しなかった以外は、実施例1と同一の条件でポリマー
(P‐C5)を得、各特性値を測定した。
【0064】実施例1〜5及び比較例1〜5において、
p‐DCB及びm‐DCBの反応率は、ガスクロマトグ
ラフィーによる測定結果から算出した。ここで、各反応
率は下記式により求めた。
【0065】
【数1】p‐DCBの反応率(%)=(1−残存p‐D
CB重量/仕込p‐DCB重量)×100
【0066】
【数2】m‐DCBの反応率(%)=(1−残存m‐D
CB重量/仕込m‐DCB重量)×100 以上の結果を表1に示す。
【0067】
【表1】 実施例1〜4は、m‐DCBの添加量を変えて製造した
本発明のPPSであり、メタフェニレンスルフィド単位
の含有量が夫々異なるものである。メタフェニレンスル
フィド単位の含有量が増加すると、エポキシ樹脂との接
着強度は増加する傾向にある。実施例5は、PPS製造
工程における反応を二段階としたものである。実施例1
に比べて、溶融粘度V6 のより大きいPPSが得られ、
また、エポキシ樹脂との接着強度が、実施例1と比べて
高い。
【0068】一方、比較例1は、実施例1と同一条件
下、m‐DCBを添加せずに製造したPPSである。該
PPSは、メタフェニレンスルフィド単位を含まず、か
つエポキシ樹脂との接着強度も低い。比較例2は、実施
例1と同一条件下、m‐DCBの添加量を0.2モル%
として製造したPPSである。メタフェニレンスルフィ
ド単位の含有量は本発明の範囲未満であり、エポキシ樹
脂との接着強度も低い。比較例3のPPSは、実施例1
と同一条件下、12モル%のm‐DCB添加量で製造し
たものである。メタフェニレンスルフィド単位が本発明
の範囲を越え、V6 、Tc 及びTm が著しく低く、PP
S本来の耐熱性が損なわれており、実用性のないもので
あった。比較例4は、実施例5と同一条件下、オートク
レーブ上部を冷却せずして製造したPPSである。溶融
粘度V6 が小さく、またエポキシ樹脂との接着強度も著
しく低い。比較例5は、実施例1と同一条件下、含溶媒
濾過ケーキを窒素気流中で加熱処理せずして製造したP
PSである。エポキシ樹脂との接着強度が著しく低い。
【0069】
【実施例6〜8及び比較例6、7】上記の実施例1及び
比較例1で製造したPPS(P‐1及びP‐C1)を用
いて、表2に示す配合量(重量部)の樹脂組成物を調製
して各試験片を作成し、シリコーン樹脂との接着強度を
測定した。
【0070】シリコーン樹脂との接着強度は以下のよう
にして測定した。PAS、ガラスファイバー(CS 3
J‐961S、商標、日東紡績株式会社製)及び炭酸カ
ルシウム(SL‐1000、商標、竹原化学工業株式会
社製)を所定の配合比(表2)で混合した後、エポキシ
樹脂との接着強度の測定と同一にして、JIS K68
50に従う試験片を作成した。次いで、JIS K68
50に準拠し、得られた試験片をシリコーン系接着剤
(信越シリコーンKE1833、商標、信越化学工業株
式会社製)を用いて100℃、1時間の硬化条件で接着
した後、引張速度5mm/分、チャック間距離130m
mで引張試験を行い、接着強度を測定した。
【0071】以上の結果を表2に示す。
【0072】
【表2】 実施例6及び7は、夫々比較例6及び7と比べて、いず
れもシリコーン樹脂との接着強度が優れていた。また、
実施例8は、本発明以外のPAS(P‐C1)を含めた
ものである。接着強度は多少低下するものの、本発明の
効果を損なうものではなかった。
【0073】
【発明の効果】本発明は、従来のPASの持つ高い耐熱
性と機械的強度に加えて、エポキシ樹脂、シリコーン樹
脂等との接着性に優れたPAS樹脂組成物を提供する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラアリーレンスルフィド単位とメタア
    リーレンスルフィド単位を含むポリアリーレンスルフィ
    ドであって、メタアリーレンスルフィド単位をパラアリ
    ーレンスルフィド単位とメタアリーレンスルフィド単位
    の全量に対して0.5〜10モル%含み、かつ溶融粘度
    6 が50〜3000ポイズであり、更にエポキシ樹脂
    との接着強度が60kgf/cm2 以上である実質的に
    線状のポリアリーレンスルフィド。
  2. 【請求項2】(A)請求項1記載のポリアリーレンスル
    フィド 100重量部及び(B)充填剤 0.01〜4
    00重量部を含むポリアリーレンスルフィド樹脂組成
    物。
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