JP3143928B2 - ポリアリーレンスルフィドの製造方法 - Google Patents
ポリアリーレンスルフィドの製造方法Info
- Publication number
- JP3143928B2 JP3143928B2 JP03023447A JP2344791A JP3143928B2 JP 3143928 B2 JP3143928 B2 JP 3143928B2 JP 03023447 A JP03023447 A JP 03023447A JP 2344791 A JP2344791 A JP 2344791A JP 3143928 B2 JP3143928 B2 JP 3143928B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyarylene sulfide
- sulfide
- melt flow
- flow rate
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Description
性のすぐれるポリアリーレンスルフィドの製造方法に関
するものである。さらに詳しくは、成形時のバリおよび
ガスの発生が少なく、成形品の機械的強度が優れるポリ
アリーレンスルフィドを経済的に製造する方法に関する
ものである。
リアリーレンスルフィド樹脂は、そのすぐれた耐熱性・
耐薬品性により射出成形用・押出成形用等に幅広く利用
されている。しかし、加熱溶融時のガス発生量が多く、
金型が腐食したり、成形品が金型に付着してとれない等
の問題がある。また、得られた成形品にはバリが発生
し、ウエルド部の機械的強度が低いという問題があっ
た。
6221号公報に代表されるように、熱分解し易く、ガ
ス発生の主因となる低分子量物に着目して、溶媒で反応
生成ポリマーを洗浄してオリゴマーを除去する方法が公
知であるが、溶媒回収等で製造コストが高くなり経済的
でないという欠点がある。
ために、特開平1−146955号公報に代表されるよ
うに添加剤を添加する方法が提案されている。しかし、
この方法によればバリは減少するものの十分でなく、樹
脂組成物の粘度が上昇(メルトフローレイトが低下)し
流動性が劣るという欠点がある。
を用意した際、同公報記載のような添加剤処方の配合物
はそうでない配合物に比べメルトフローレイトが相対的
に低くなる。但し、絶対値として数値で表わすことは困
難である。
ンスルフィドの製造方法として、特開昭57−1081
36号公報に代表されるように灰分率の低いポリアリー
レンスルフィドが提案されているが、この方法で得られ
たポリアリーレンスルフィド樹脂はガス発生量が多いと
いう欠点がある。
代表されるように、酸化架橋する方法が提案されている
が、得られるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の機
械的強度が十分でない。
方法では、流動性および機械的強度が優れ、かつ成形時
のバリおよびガス発生が少ないポリアリーレンスルフィ
ドを効率よく製造することは困難であり、安価でかつ効
率的なポリアリーレンスルフィドの製造方法が望まれて
いた。
る。すなわち本発明は、流動性および機械的強度が優
れ、成形時のバリおよびガス発生の少ないポリアリーレ
ンスルフィドを安価に効率よく製造する方法を提供する
ものである。
ン芳香族化合物とアルカリ金属硫化物とをアルカリ金属
カルボン酸塩の存在下に極性有機溶媒中で反応して得ら
れるポリアリーレンスルフィドを、フラッシュ法により
回収し、酸性水溶液にて洗浄した、メルトフローレイト
が200以上4000以下であり、灰分率が0.5重量
%以下であるポリアリーレンスルフィドを、メルトフロ
ーレイトが120〜600の範囲になるようキュアリン
グすることを特徴とするポリアリーレンスルフィドの製
造方法によって達成される。
ドを製造する際使用するポリハロゲン芳香族化合物とは
ハロゲン原子が2以上でかつ分子量が1000未満の芳
香族化合物をいう。具体例としては、p−ジクロルベン
ゼン、m−ジクロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、
1,3,5−トリクロルベンゼン、1,2,4−トリク
ロルベンゼン、1,2,4,5−テトラクロルベンゼ
ン、ヘキサクロルベンゼン、2,5−ジクロルトルエ
ン、2,5−ジクロル−p−キシレン、1,4−ジブロ
ムベンゼン、1,4−ジクロルナフタレン、1,5−ジ
クロルナフタレン、1−メトキシ−2,5−ジクロルベ
ンゼン、4,4′−ジクロルビフェニル、3,5−ジク
ロル安息香酸、4,4′−ジクロルジフェニルエーテ
ル、4,4′−ジクロルジフェニルスルホン、4,4′
−ジクロルジフェニルケトンなどがあり、なかでもp−
ジクロルベンゼン、4,4′−ジクロルジフェニルスル
ホン、4,4′−ジクロルジフェニルケトンが好ましく
用いられる。
する際使用するアルカリ金属硫化物とは、周期律表IA
族の金属の硫化物であり具体的には硫化リチウム、硫化
ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシ
ウム、硫化フランシウムであり、中でも硫化ナトリウム
が好ましく用いられる。
制限はなく、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸
化物より、あるいはアルカリ金属水酸化物と硫化水素よ
り合成されたものを用いてもさしつかえない。また、ア
ルカリ金属硫化物は無水のものでも結晶水を含んでいて
も良く、水溶液でもさしつかえない。
塩としては、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリ
ウム、プロピオン酸リチウム、プロピオン酸ナトリウ
ム、2−メチルプロピオン酸リチウム、酪酢ルビジウ
ム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、安息香酸ナ
トリウム、その他同種類の塩およびそれらの混合物が上
げられ、中でも特に酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、安
息香酸ナトリウムが好ましく用いられる。
する際使用する極性有機溶媒としては、N−メチルピロ
リドン、N−メチルカプロラクタム、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサ
メチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホン、テトラメ
チレンスルホキシドなどがあげられ、中でもN−メチル
ピロリドンが好ましく用いられる。
ルカリ金属カルボン酸塩等に水が含有される場合は、ポ
リハロゲン芳香族化合物と反応させる前に、脱水工程が
必要となる。その後公知の方法によってポリハロゲン芳
香族化合物と反応せしめる。
上、8kg/cm2圧力以上)の状態から常圧もしくは
減圧の雰囲気中へフラッシュさせ、溶媒回収と同時に重
合体を粉末状にして回収する。フラッシュ法とは、重合
反応物を小径ノズルから急激に、大量に短時間の間に噴
出させ、同時に溶媒を気化させ、固形物のみを粉末状に
得る方法である。
と副生成物(NaCl等)の混合物を主とする組成であ
る。フラッシュさせる雰囲気は、具体的には例えば常圧
中の窒素または水蒸気中へフラッシュし、温度は180
〜250℃の状態である。噴出速度については後に詳述
する。
物を徐冷してポリアリーレンスルフィドを粒子状として
回収するクエンチ法と呼ばれる回収方法がある。しか
し、この方法では、低分子量のポリアリーレンスルフィ
ドが粒子状とならず、極性有機溶媒中に乳濁して収率を
低下させるため経済的ではない。本発明のようにフラッ
シュ法によりポリアリーレンスルフィドを回収すること
が重要である。
の比表面積が0.5m2/g以上15m2/g以下である
ことが大切であり、1m2/g以上13m2/g以下が特
に好ましい。ポリアリーレンスルフィドの比表面積が
0.5m2/g未満では、洗浄の効率が低下し、灰分率
の高いポリアリーレンスルフィドしか得られず好ましく
ない。また、15m2/gを越えると、キュアリングの
際、著しくメルトフローレイトの低下が速く、キュア後
のポリアリーレンスルフィドのメルトフローレイトをコ
ントロールすることが困難となり好ましくない。
を用いてB.E.T.法により測定したものをいう。ま
た、本発明において、メルトフローレイトとは、AST
M D−1238に準じて、温度315.6℃荷重5kg
にて測定したものをいう。単位はg/10分である。
/g以上15m2/g以下とする条件であるが、比表面
積とポリマの回収方法および重合条件とは相関があり、
フラッシュ法により得られる重合体はこのような範囲に
ある。しかし、重合時の溶媒濃度やフラッシュ時の条件
(温度、フラッシュ速度)により変わり得る物性であ
る。本発明の実施例におけるフラッシュ操作条件、重合
条件では、さらに1〜13m2/gの範囲になる。具体
的には、重合時の溶媒濃度としてS源当り2〜7モル、
フラッシュの速度として0.5kg/hr−5000kg
/hrの範囲である。
般に水を用いて重合反応物を洗浄する。洗浄はバッチ式
でも連続式でもさしつかえないが、使用する水に含有す
る金属イオン量が500ppm以下であることが好まし
い。金属イオン含有量が500ppmを越える水を使用
すると、酸性水溶液にて洗浄する効果が小さく、灰分率
が0.4重量%以下のポリアリーレンスルフィドを得る
ことが困難になる。
蒸留水が好ましく用いられる。また洗浄の温度としては
20℃以上220℃以下が好ましく、50℃以上200
℃以下が特に好ましい。20℃未満の温度では副生する
塩類の除去が困難であり、220℃を越えると高圧にな
り安全上好ましくない。
有機酸、無機酸等を添加して酸性にしたものである。使
用する有機酸、無機酸としては酢酸、プロピオン酸、塩
酸、硝酸、硫酸、リン酸などがあげられ中でも酢酸、塩
酸が特に好ましく用いられる。酸性水溶液のpHは6以
下であることが必要である。pHが6を越えると得られ
るポリアリーレンスルフィドの灰分率が高くなり好まし
くない。
スルフィド中のイオン性不純物が酸化された無機化合物
のことであり、具体的には白金るつぼでポリアリーレン
スルフィドを560℃×6時間焼成した後の残査量を言
う。本発明において灰分率は0.5重量%以下であり、
好ましくは0.4重量%以下である。灰分率が0.5重
量%を越えると得られたポリアリーレンスルフィドの機
械的強度が低くなる。
因する灰分ではなく、重合後に含有される金属あるいは
塩類によって生成する無機分がその主成分である。
件であるが、灰分を構成する成分としては、重合時の副
生成物のNaClおよび重合体に付着している金属成分
(例えば、Na,Ca,Mg,Fe,Ni等)であり、
これらは水洗により除去することができる。前記のよう
に酸性の条件下に水洗する方法が便利である。
を行なうこと自体は、公知の技術である。フラッシュ法
を使用したものではなく、重合後に系をそのまま冷却
し、得られた重合体を酸で洗浄する方法についての例は
ある(例えば特公昭45−3368,例9)。しかし、
フラッシュ回収された重合体を酸で洗浄する具体例は知
られていない。
ュ法によるポリマの回収−酸洗浄による灰分率の低下−
キュアによる分枝または架橋構造の導入の3要素の組み
合わせによりその効果を発現させるものである。
式
はコポリマーである。この繰り返し単位を主要構成単位
とする限り、
ともできる。
ゲン基から選ばれる基である)などがある。
ルフィドとしては、ポリマーの主構成単位としてp−フ
ェニレンスルフィド単位
ポリフェニレンスルフィドスルホンおよびポリフェニレ
ンスルフィドケトンがあげられる。
アリング(熱架橋)する際、キュア前のメルトフローレ
イトが200以上4000以下であることが必要であ
る、メルトフローレイトが小さすぎると得られるポリア
リーレンスルフィドの流動性が劣り好ましくない。また
4000を越えるとポリアリーレンスルフィドの機械的
強度が十分でなく好ましくない。キュアリング前のポリ
アリーレンスルフィドのメルトフローレイトの特に好ま
しい範囲として200以上3500以下があげられる。
件の調整で広い範囲に変化させることができる。低いメ
ルトフローレイト(例えば1000以下)の重合体を得
るにはアルカリ金属カルボン酸塩のような助剤を使用す
る方法が便利であり、また高いメルトフローレイト(1
000以上のような)を得るには特に助剤を使用しなく
ても得ることができる。
合には、キュア前のメルトフローレイトが高い程キュア
による分枝または架橋の密度が高くなり、得られる重合
体の流動性、機械特性等に影響を及ぼす。これらのバラ
ンスを考えるとキュア前のメルトフローレートは200
−4000(特に好ましくは200−3500)にする
ことが必要である。
をそなえた攪拌機付混合槽を用いて、空気もしくは窒素
との混合気体等の気体雰囲気下で150℃以上融点未満
の温度で熱処理を行なうのが一般的であるが、本発明は
特にこれらに限定されるものではない。
ドのメルトフローレイトは120以上600以下である
ことが必要である。キュアリング後のメルトフローレイ
トが高すぎるとガス発生量が多くなり好ましくない。
を制御するための条件は一般的には上記段落番号003
8に記載のとおりであるが、更に具体的には、粉末ある
いは顆粒状のポリアリーレンスルフィドを150−27
0℃の範囲で酸素を含む雰囲気中で攪拌または流動状態
で1〜100時間の範囲に加熱し、ポリマ中に分岐また
は架橋構造を導入することにより、メルトフローレイト
を120以上600以下の範囲となるようキュアする。
00のものにあっては、キュアにより500未満、例え
ば、100にすることを意味するが、本発明に於てはそ
の効果を充分発揮させるためキュア前のメルトフローレ
イトが200以上3500以下、キュア後120以上6
00以下にする方法が特に好ましい。
レンスルフィドを加熱溶融した時に発生する気体および
低沸点有機化合物のことであり、具体的には、予め15
0℃で1時間以上乾燥されたポリアリーレンスルフィド
を370℃で1時間加熱溶融させた時の重量減量であ
り、重量%で表わされる。ガス成分としては、多いもの
から、CO2,H2O,CO,H2S,SO2,COS,チ
オフェノール、等である。
ドに、ガラス繊維、炭素繊維、酸化チタン、炭酸カルシ
ウム等の無機充填材、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸
収剤、着色剤等を添加することもできる。また、ポリア
ミド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリカ
ーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポ
リエーテルエステルエラストマー、ポリエーテルアミド
エラストマー等の樹脂を、配合することができる。
が、本発明はこれら実施例によってのみ限定されるもの
ではない。
アリングの時間を変更させることにより、キュアリング
後の生成物のメルトフローレ−トを各々200および1
20にまで調整した。なおキュアリングは空気気流下に
横型攪拌機付のキュアリング槽を使用し、内温225℃
で各々15時間、19時間加熱し、メルトフローレイト
を200および120とした。メルトフローレイトはキ
ュアリング中、15時間後に一部重合体を槽から抜き出
して測定した。
ートクレーブに硫化ナトリウム・9水塩240.2k
g、酢酸ナトリウム24.6kgおよびN−メチル−2
ピロリドン198kgを仕込み窒素を通じながら205
℃まで約3時間かけて加熱し、水144リットルを留出
した。そこで、反応容器を180℃に冷却し、p−ジク
ロルベンゼン147kgおよびN−メチル−2ピロリド
ン149kgを加え、窒素ガス下に密閉し、270℃ま
で昇温し、270℃で1時間反応を行なった。
た250℃に加熱保温された攪拌槽にフラッシュさせ、
ポリフェニレンスルフィドと塩類の混合粉末を得た。そ
の混合粉末を70℃のイオン交換水500リットルでス
ラリー化し、ポリエステル製フィルター付遠心分離器で
ろ過した。
トルおよび氷酢酸500mlを攪拌機付1m3オートク
レーブに入れ窒素ガス下に密閉し、190℃に加熱昇温
し、190℃到達後70℃まで冷却した。得られたスラ
リーを遠心分離器でろ過し、得られたケークを窒素流通
下で乾燥を行ないポリフェニレンスルフィド(PPS−
1)103kgを得た。
S−1)のメルトフローレイトは800g/10分であ
り、灰分率は0.20重量%、比表面積は8m2/g、
加熱減量は1.1重量%であった。このポリフェニレン
スルフィド(PPS−1)を用いて表−1のようなメル
トフローレイトまでキュアリングを行ない、加熱減量を
測定し、表−1に示した。
ド60重量部およびガラス繊維(直径13μm、長さ3
mm)40重量部を配合し、2軸押出機を用いて溶融混
練しポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を得た。
定し表−1に示した。得られたポリフェニレンスルフィ
ド樹脂組成物を射出成形法によって成形し、成形品の引
張強度(ASTM D−638)を測定し表−1に示し
た。また、上記引張試験片成形時バリの長さを測定し、
合わせて表−1に示した。
わりに3.3kgにした以外は同様に行ない、ポリフェ
ニレンスルフィド(PPS−2)101kgを得た。得
られたポリフェニレンスルフィド(PPS−2)のメル
トフローレイトは2000であり、灰分率は0.30重
量%、比表面積は7.5m2/g、加熱減量は1.3重
量%であった。
2)を用いて表−1のようなメルトフローレイトまでキ
ュアリングを行ない、加熱減量を測定し表−1に示し
た。以下実施例1〜2と同様にガラス繊維と溶融混練
し、樹脂組成物のメルトフローレイト、成形品の引張強
度およびバリの長さを測定し、合わせて表−1に示し
た。
ム1.00モル(124.4g)および固形水酸化カリ
ウム0.98モルを加え、3モルのN−メチルピロリド
ンと混合した後常圧、窒素気流下に、内容物を220℃
まで加熱することにより脱水操作を行なった。この操作
中65gの留出物とともに0.025モルの硫化水素が
系外へ出された。
モルのp−ジブロムベンゼンを固体状で添加し、かつ
0.2モルのN−メチルピロリドンを加えオートクレー
ブを密封し、270℃まで0.25℃/分の速度で昇温
した。270℃到達直後に実施例1と同様の方法でフラ
ッシュさせ粉末状固体を得た。この固体を実施例1と同
じ比率で、イオン交換水および氷酢酸を使用して洗浄
後、乾燥させ淡黄色粉末状ポリマ(PPS−3)を得
た。
600、灰分率0.25%、比表面積4.5m2/gで
あった。このポリマを230℃に設定された乾燥器中で
9時間加熱し、メルトフローレイト550までキュアを
行なった。さらに小型の成形機を用い、ガラス繊維(直
径13μm、長さ3mm)30%、微粉炭酸カルシウム
30%を混合した配合物から引張り試験片を成形し、1
620kg/cm2の強度を得るとともにバリの長さと
して68μmを確認した。なおキュア前後の加熱減量は
各々1.5%、0.55%であった。
外は同様に行ないポリフェニレンスルフィド(PPS−
4)100kgを得た。得られたポリフェニレンスルフ
ィド(PPS−4)のメルトフローレイトは4500g
/10分であり灰分率は0.4重量%、比表面積は5m
2/g、加熱減量は1.6重量%であった。
4)を用いて表−1のようなメルトフローレイトまでキ
ュアリングを行ない、得られたポリフェニレンスルフィ
ドの加熱減量を測定し表−1に示した。以下実施例1〜
2と同様にガラス繊維と溶融混練し、樹脂組成物のメル
トフローレイト、成形品の引張強度およびバリの長さを
測定し、合わせて表−1に示した。
0.5kgをp−ジクロルベンゼンと同時に添加した以
外は同様に行ない、ポリフェニレンスルフィド(PPS
−5)104kgを得た。
S−5)のメルトフローレイトは100g/10分であ
り、灰分率は0.25重量%、比表面積は5m2/g、
加熱減量は1.1重量%であった。このポリフェニレン
スルフィド(PPS−5)を用いてキュアリングを行な
い実施例1〜2と同様の測定を行ない表−1に示した。
様に行ない、ポリフェニレンスルフィド(PPS−6)
103kgを得た。得られたポリフェニレンスルフィド
(PPS−6)のメルトフローレイトは400g/10
分であり、灰分率は0.60重量%、比表面積は8m2
/g、加熱減量は0.9重量%であった。このポリフェ
ニレンスルフィド(PPS−5)を用いて、実施例1〜
2と同様の測定を行ない表−1に示した。
仕込むN−メチル2−ピロリドンの量が50kgである
こと以外は同様に行ない、ポリフェニレンスルフィド
(PPS−7)104kgを得た。
S−7)のメルトフローレイトは500g/10分であ
り、灰分率は0.60重量%、比表面積は0.4m2/
g、加熱減量は1.0重量%であった。このポリフェニ
レンスルフィド(PPS−7)を用いて、実施例1〜2
と同様の測定を行ない表−1に示した。
1〜4の場合、キュアリング後のポリアリーレンスルフ
ィドの加熱減量が少なく、樹脂組成物の流動性が優れ、
バリの発生が少なく、引張強度の高い成形品が得られる
ことがわかる。また、実施例5から、本発明の重合体
は、無機充てん剤が多い成形品に対しても、優れた流動
特性、機械特性を示すことが判明した。
ュアリング後のポリアリーレンスルフィドのメルトフロ
ーレイトが本発明の範囲を外される場合(比較例1,
6)、キュアリング前のポリアリーレンスルフィドのメ
ルトフローレイトが本発明の範囲を外れる場合(比較例
2〜3)、灰分率が本発明の範囲を越える場合(比較例
4)、比表面積が本発明の範囲を外れる場合(比較例
5)は、樹脂組成物の流動性が劣っていたり、引張強度
が低かったり、バリが発生しやすかったりして好ましく
ない。
造方法によれば、流動性および機械的強度が優れ、成形
時のバリおよびガス発生の少ないポリアリーレンスルフ
ィドを安価に効率よく製造できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリハロゲン芳香族化合物とアルカリ金
属硫化物とをアルカリ金属カルボン酸塩の存在下に極性
有機溶媒中で反応して得られるポリアリーレンスルフィ
ドを、フラッシュ法により回収し、酸性水溶液にて洗浄
した、メルトフローレイトが200以上4000以下で
あり、灰分率が0.5重量%以下であるポリアリーレン
スルフィドを、メルトフローレイトが120〜600の
範囲になるようキュアリングすることを特徴とするポリ
アリーレンスルフィドの製造方法。 - 【請求項2】キュア前のポリアリーレンスルフィドの比
表面積が0.5m2/g以上15m2/g以下であること
を特徴とする請求項1に記載のポリアリーレンスルフィ
ドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03023447A JP3143928B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03023447A JP3143928B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0656994A JPH0656994A (ja) | 1994-03-01 |
JP3143928B2 true JP3143928B2 (ja) | 2001-03-07 |
Family
ID=12110761
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03023447A Expired - Lifetime JP3143928B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3143928B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6093319A (en) * | 1998-12-18 | 2000-07-25 | Phillips Petroleum Company | Poly (arylene sulfide) compositions and manufactures |
JP2002293934A (ja) * | 2001-03-29 | 2002-10-09 | Toray Ind Inc | ポリアリーレンスルフィド樹脂及びその製造方法 |
JP4596787B2 (ja) * | 2003-04-25 | 2010-12-15 | 豊田合成株式会社 | 燃料タンク |
US7312300B2 (en) * | 2005-02-22 | 2007-12-25 | Chevron Phillips Chemical Company Lp | Inferred water analysis in polyphenylene sulfide production |
JP4848688B2 (ja) * | 2005-07-08 | 2011-12-28 | 東レ株式会社 | ポリフェニレンスルフィド樹脂の製造方法 |
JP5588091B2 (ja) * | 2007-03-01 | 2014-09-10 | 積水化学工業株式会社 | ポリビニルアセタール樹脂及びその製造方法 |
JP5621202B2 (ja) * | 2008-07-30 | 2014-11-12 | 東レ株式会社 | ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR910015615A (ko) * | 1989-02-24 | 1991-09-30 | 원본미기재 | 개선된 열가소성 중합체의 제조방법 및 중합체를 포함하는 제조물품 및 복합체 |
-
1991
- 1991-02-18 JP JP03023447A patent/JP3143928B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0656994A (ja) | 1994-03-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5392537B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
EP0226998B1 (en) | Process for production of high molecular-weight polyarylene sulfides | |
JP5221877B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
JP4994997B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
JP4256506B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
JP5189293B2 (ja) | 分岐型ポリアリーレンスルフィド樹脂及びその製造方法、並びにその高分子改質剤としての使用 | |
JP3610990B2 (ja) | 接着性に優れたポリアリーレンスルフィド | |
JPH0621168B2 (ja) | 溶融結晶化温度の高いポリアリ−レンチオエ−テルの製造法 | |
JP3601086B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
JPH08170016A (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPH08134216A (ja) | 硫黄系ガス発生量の少ないポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
JP3614486B2 (ja) | 接着性に優れたポリアリーレンスルフィドの製造法 | |
JP3582123B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造法 | |
JP3599124B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造法 | |
JP2004352923A (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法 | |
JP3143928B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
JP2001279097A (ja) | ポリアリーレンスルフィド組成物 | |
JP6207809B2 (ja) | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物およびその成形体 | |
JP3074746B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
JPH06256517A (ja) | エポキシシランとの反応性が高いポリアリーレンスルフィド及び該樹脂を含んでなる樹脂組成物 | |
JP2924202B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
JP3556996B2 (ja) | 接着性に優れたポリアリーレンスルフィド | |
JP3610992B2 (ja) | 接着性に優れたポリアリーレンスルフィド | |
JPH09151321A (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP3603433B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080105 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090105 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100105 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100105 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105 Year of fee payment: 11 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105 Year of fee payment: 11 |