JPH08268020A - ブッシュ - Google Patents

ブッシュ

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JPH08268020A
JPH08268020A JP9603495A JP9603495A JPH08268020A JP H08268020 A JPH08268020 A JP H08268020A JP 9603495 A JP9603495 A JP 9603495A JP 9603495 A JP9603495 A JP 9603495A JP H08268020 A JPH08268020 A JP H08268020A
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tapered
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stopper
rubber
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Katsuya Hatano
克也 波多野
Tetsuya Tsuiki
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Toyoda Gosei Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2200/00Indexing codes relating to suspension types
    • B60G2200/20Semi-rigid axle suspensions
    • B60G2200/21Trailing arms connected by a torsional beam, i.e. twist-beam axles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2204/00Indexing codes related to suspensions per se or to auxiliary parts
    • B60G2204/10Mounting of suspension elements
    • B60G2204/14Mounting of suspension arms
    • B60G2204/143Mounting of suspension arms on the vehicle body or chassis
    • B60G2204/1434Mounting of suspension arms on the vehicle body or chassis in twist-beam axles arrangement
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2204/00Indexing codes related to suspensions per se or to auxiliary parts
    • B60G2204/40Auxiliary suspension parts; Adjustment of suspensions
    • B60G2204/41Elastic mounts, e.g. bushings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2204/00Indexing codes related to suspensions per se or to auxiliary parts
    • B60G2204/40Auxiliary suspension parts; Adjustment of suspensions
    • B60G2204/41Elastic mounts, e.g. bushings
    • B60G2204/4104Bushings having modified rigidity in particular directions
    • B60G2204/41042Bushings having modified rigidity in particular directions by using internal cam surfaces

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 乗心地性と操縦安定性との双方の機能を満足
させることのできるサスペンション装置用ブッシュを提
供する。 【構成】 内筒1の一部に、扇状に膨出した形態からな
るハンプ部11を設け、このハンプ部11の一方側に傾
斜面111を設ける。一方端にテーパ面31を有する外
筒3を設ける。テーパ面31のテーパ角は、上記ハンプ
部11の傾斜面111の角度と一致させる。ゴム状弾性
体からなる防振ゴム2を、内外筒1、3と加硫接着手段
により一体化する。防振ゴム2の一部に、円弧状のすぐ
り部22を設ける。外筒3のテーパ面31と対向するよ
うに形成されたテーパフランジ51を有するディスク状
のストッパ5を設け、テーパフランジ51のところにク
ッション部6を設ける。クッション部6と傾斜面111
とが対向するように、ストッパ5と内筒1とを一体化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用サスペンション
装置に用いられる防振ブッシュに関するものであり、特
に、コーナリングフォースに対するトーコレクト機能を
発揮させるようにし、これによって、乗心地性と操縦安
定性との両方の性能を向上させるようにしたサスペンシ
ョン装置用のブッシュに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両におけるサスペンション装
置の、その車体への取付部には、振動吸収を目的とした
防振ブッシュが設けられている。そして、この防振ブッ
シュ(ブッシュ)は、凸起乗り越え時等の乗心地性を良
くするためには、柔らかくする必要がある。また、一
方、操縦安定性を良くするためには、コーナリングフォ
ース等の横方向の力に対して硬くする必要がある。これ
らの相反する機能を満たすために、ゴム状弾性体を主体
とするブッシュにおいて、種々の工夫が成されている。
そのようなサスペンション装置のリンク機構取付部等に
用いられるブッシュに関して、前後方向のバネ定数は柔
らかくし、左右方向のバネ定数は硬くするようにしたも
のとして、例えば実開平6−8835号公報記載のよう
なものがある。
【0003】ところで、このものは、内筒に傾斜面から
なる膨出状のハンプ部を設け、一方、これに対向するよ
うに外筒の端末部にテーパ面からなる絞り部を設け、こ
れら傾斜面とテーパ面との間にゴム状弾性体を介在させ
るようにした構成からなるものである。また、このよう
な傾斜面及びテーパ面からなる構成部を軸方向に対の状
態で設け、これによって、軸方向の左右荷重(入力)に
対して、ラジアル方向の分力が生ずるようにしているも
のである。このような構成からなるブッシュをサスペン
ションアームの取付部に設けることによって、路面から
車輪を介して入力される振動(荷重)等に対して、前後
方向は柔らかいバネ特性を形成させるようにするととも
に、左右方向(横方向)に対しては、剛性を高く保つこ
とができるようにしているものである。すなわち、乗心
地性と操縦安定性との両方の性能を満足させるようにし
ているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ものは、一つのブッシュの中に、傾斜面とテーパ面とか
らなる分力発生部が、軸方向に2個、対の状態で設けら
れているものである。従って、操縦安定性を良くするた
めに軸方向の剛性を上げようとすると、前後方向、すな
わち、ラジアル方向のバネ定数も上がり、当該ブッシュ
の取り付けられるサスペンションアームの前後方向のコ
ンプライアンス特性が低下して、乗心地性能を低下させ
るという問題点がある。また、ブッシュ自体の構造も複
雑になり、ブッシュの製造原価を高くするという問題点
がある。このような問題点を解決することとした、サス
ペンション装置用のブッシュを提供しようとするのが、
本発明の目的(課題)である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては次のような手段を講ずることとし
た。すなわち、内筒と、外筒と、これら内外筒間に設け
られるものであってゴム状弾性体からなる防振ゴムと、
にて形成されるブッシュに関して、上記内筒の外側に、
そのラジアル方向に扇状に形成された膨出部からなるも
のであって、その軸線方向の一端面に傾斜面を有するハ
ンプ部を設け、一方、上記外筒の一端部側に、上記ハン
プ部の傾斜面と対向するように絞り状のテーパ面を設
け、当該テーパ面の外側に、当該テーパ面と対向するよ
うに形成されたテーパ部からなるフランジ(テーパフラ
ンジ)を有するディスク状のストッパを設け、更に当該
ストッパの上記テーパフランジの内側、及び上記外筒の
テーパ面の外側のうちのいずれか一方側に、ゴム状弾性
体からなるクッション部を設け、当該クッション部を上
記内筒に設けられたハンプ部の傾斜面と対向するように
設置し、更に、上記ストッパと上記内筒とを一体化させ
るようにした構成を採ることとした。
【0006】また、このような構成において、上記内筒
と外筒との間に設けられる防振ゴムのところに、上記外
筒の内周面に沿うように形成されるものであって、円弧
状の形態からなるすぐり部を、当該ブッシュの軸心に対
して対称形の位置に複数個設けてなる構成を採ることと
した。
【0007】また、上記構成において、上記外筒のテー
パ面とストッパのテーパフランジとの間に設けられるク
ッション部に、円周方向に、複数本のすぐり状の溝(す
ぐり溝)を設けてなる構成を採ることとした。
【0008】
【作用】上記構成を採ることにより、本発明において
は、次のような作用を呈することとなる。すなわち、本
発明にかかるブッシュは、図4に示す如く、内筒に設け
られたハンプ部、外筒に設けられたテーパ面、これらハ
ンプ部の傾斜面とテーパ面との間に設けられた防振ゴム
の一部を成す絞り部、更には上記テーパ面とストッパの
テーパフランジ面との間に設けられたクッション部とか
らなることを基本とするものである。そして、このよう
な構成からなるブッシュが、図6に示す如く、車両のリ
ヤサスペンション装置を形成するリンク機構(アーム)
の取付部に、左右対称形に取り付けられているものであ
る。
【0009】従って、本発明においては、図6に示すよ
うなコーナリング時において、外側の車輪にコーナリン
グフォースとしてFの力が加わることとなる。このFの
力は、リンク機構を介して外筒のところへと伝播され
る。この外筒のところへ伝播された力は、当該外筒のテ
ーパ面とハンプ部の傾斜面との間の相互作用によって、
ブッシュのラジアル方向(P矢印方向)への分力(P)
へと変換される。すなわち、Fのコーナリングフォース
に対してPの分力が生ずることとなる。一方、内側の車
輪についても、同じコーナリングフォースに起因して、
ブッシュの外筒にはスラスト力が作用することとなる。
このスラスト力は、外筒のテーパ面とストッパのテーパ
フランジとの間における相互作用によって、P’矢印方
向への力(P’)として分力されることとなる。すなわ
ち、コーナリングフォースに対してP’の分力が生ずる
こととなる。これらP及びP’の分力によって、サスペ
ンション機構(リヤサスペンション装置)には、車輪を
トーイン側へ導くような力(モーメント)が働くことと
なる。すなわち、本発明のブッシュが取り付けられたリ
ヤサスペンション装置には、車両の走行運動(コーナリ
ング)時に、ロールステアによるアンダステア現象が生
ずることとなる。これによって、コーナリング時におけ
る操縦安定性の向上が図られることとなる。
【0010】また、一方、本ブッシュは、その防振ゴム
のところに、すぐり部が設けられており、このすぐり部
は、サスペンション機構に組み込まれた状態において、
図6に示す如く、車両の前後方向に来るように設置され
ている。従って、車両の走行運動に対して、前後方向の
バネ定数を柔らかくすることが可能となる。すなわち、
前後方向のコンプライアンス特性を上げて、微小凸起乗
越え時の乗心地性能を向上させることができる。
【0011】また、本発明のブッシュは、スラスト方向
の荷重(力)に対するストッパが別途設けられている構
成からなるものであり、そして、このストッパのテーパ
フランジと外筒のテーパ面との間にはゴム状弾性体から
なるクッション部が設けられているので、これらの作用
により、内外筒間のスラスト力に対する、その変形の状
態(たわみ量)を左右方向で対称の状態とすることがで
きる。従って、このような特性を有するブッシュが、左
右の車輪に対応するそれぞれのリンク取付部に取り付け
られると、コーナリングフォースに対する車輪をトーイ
ン側へ作動させようとするモーメントは、左右輪で同じ
ように発生することとなる(図6参照)。すなわち、車
輪へのトーコレクト作用は、リニア(線形)な状態で発
揮されることとなる(図8参照)。
【0012】また、上記ストッパの作用により、ブッシ
ュへのスラスト入力に対する変形(変位)が、その左右
方向において、図7に示す如く、ある一定のストローク
量のところで止められるようになっているので、上記内
外筒間に設置される防振ゴムへの入力荷重(力)が一定
の値のところで抑えられることとなり、防振ゴムのバネ
定数をある程度柔らかく保った状態で、その耐久性を向
上させることができるようになる。
【0013】
【実施例】本発明の実施例について、図1ないし図9を
基に説明する。本実施例の構成は、図1に示す如く、パ
イプ状の内筒1と、基本的に円筒状の形態からなるもの
であって、その一端側にテーパ面31を有する外筒3
と、これら内外筒間に設けられるものであってゴム状弾
性体からなる防振ゴム2と、上記内筒1と一体的に設置
(セット)されるものであって、ディスク状の形態から
なり、更に上記外筒3のテーパ面31と対をなすように
形成されたテーパ状のフランジ(テーパフランジ)51
を有するストッパ5と、当該ストッパ5のテーパフラン
ジ51の内側、または上記外筒3のテーパ面31上の、
いずれか一方側に設けられるクッション部6と、からな
ることを基本とするものである。
【0014】このような基本構成において、上記内筒1
は、基本的には中空状のストレートパイプからなるもの
であって、その外周部の一部に、図2に示すような膨出
部からなるハンプ部11が設けられている構成からなる
ものである。なお、当該ハンプ部11は、図2及び図3
に示す如く、内筒1の外周上に扇状に形成されているも
のであり、その開き角(θ)は100°ないし120°
の角度を有するように形成されているものである。そし
て、当該ハンプ部11を形成する膨出部の一方側には、
45°ないし55°の傾斜角をもった傾斜面111が設
けられるようになっている(図4参照)。また、この傾
斜面111は、図4に示す如く、ブッシュとして形成さ
れた状態において、上記外筒3のテーパ面31と対向す
るようになっているものである。
【0015】このような構成からなる内筒1の外側に設
置される外筒3は、図1、図3、及び図4に示す如く、
基本的に円筒状の形態からなるものであり、その一端側
には、上記内筒1のハンプ部11に設けられた傾斜面1
11と同じ角度の立体角を有するテーパ面31が設けら
れているものである。そして、これら構成からなる内外
筒間には、図3ないし図5に示す如く、ゴム状弾性体か
らなる防振ゴム2が設けられるようになっている。
【0016】なお、本防振ゴム2は、上記内外筒1、3
間にインジェクション手段等によって注入され、更には
加硫接着手段等によって、上記内外筒1、3と一体化さ
れるようになっているものである。また、このようにし
て形成される本防振ゴム2には、図3及び図4に示す如
く、円弧状のすぐり部22が、2個対称形を成すように
設けられている。なお、このすぐり部22の設けられる
位置は、図3のXX方向のみであるのが望ましい。そし
て、このXX方向は、本ブッシュが車両のサスペンショ
ン機構に組み込まれた状態において、図6に示す如く、
車両の前後方向に位置するようになっているものであ
る。また、本ブッシュのYY方向の断面においては、図
5に示す如く、上記すぐり部22は設けられておらず、
防振ゴム2が十分に充填されている構成となっている。
そして、このYY方向は、本ブッシュがサスペンション
機構に組み込まれた状態において、上下方向を向くよう
になっているものである。また、上記内筒1に設けられ
たハンプ部11の傾斜面111と上記外筒3のテーパ面
31との間には、上記防振ゴム2が、上記インジェクシ
ョン手段等により充填されており、これによって絞り部
21が形成されている構成となっている。
【0017】また、このような構成からなる外筒3のテ
ーパ面31の、その外側には、図1、図3、図4、及び
図5に示す如く、基本形態が傘状の形態からなるディス
ク状のストッパ5が設けられている。このストッパ5
は、その周縁部にテーパ状のフランジ(テーパフラン
ジ)51を有するようになっており、このテーパフラン
ジ51のテーパ角は、上記外筒3に形成されたテーパ面
31の角度と一致するように形成されているものであ
る。そして、このテーパフランジ51の内側には、ゴム
状弾性体からなるクッション部6が、その円周上の一部
に設けられている。なお、当該クッション部6の設けら
れる円周上の角度は、上記内筒1に設けられたハンプ部
11の円周角と同様、約100°ないし120°の範囲
に設定されている。
【0018】このような構成からなる内筒1、外筒3、
及び防振ゴム2は、当該防振ゴム2の加硫接着時等に一
体化されるようになっているものである。そして、これ
ら一体化されたものの上記テーパ面31の側面に、スト
ッパ5が、内筒1の端面を利用して取り付けられ、一体
化されるようになっているものである。なお、当該スト
ッパ5が上記内筒1と一体的に組み付けられるに際して
は、上記内筒1に設けられたハンプ部11の傾斜面11
1と、上記ストッパ5のテーパフランジ51に設けられ
た上記クッション部6とが対向するように設置されるよ
うになっている。
【0019】なお、これら構成からなるストッパ5のテ
ーパフランジ51の内面側に設けられるクッション部6
は、上記テーパフランジ51に加硫接着手段等により一
体的に取り付けられるものである。また、当該クッショ
ン部6は、上記の如く、テーパフランジ51側に設けら
れるものの外に、外筒3のテーパ面31の外側に設けら
れるものであっても良い。このように外筒3側にゴム状
部材を集中させることによって、ストッパ5自体はゴム
部を有しない構成となり、ストッパ5の構造を簡素化す
ることが可能となる。また、このような構成からなるク
ッション部6の内側である上記外筒3のテーパ面31と
接触する側には、図9に示すようなすぐり溝61を設け
るようにしたものも考えられる。このすぐり溝61を設
けることによって、上記テーパ面31とクッション部6
とが接触して、相互作用、すなわち、力の伝達による変
形(変位)が行なわれる際、荷重の移動及び変形(たわ
み)を円滑に行なわせることができるようになる。すな
わち、図7における荷重−たわみ曲線において、ストッ
パ作用の効き始める変換点(A点)付近の曲線を滑らか
に変化させることができるようになる。
【0020】このような構成からなるブッシュが、図6
に示す如く、サスペンション装置のリンク機構に、防振
ゴム2のすぐり部22が前後方向を向くように、かつ、
ハンプ部11の傾斜面111及びこれに対向するクッシ
ョン部6が前側に来るように取り付けられるようになっ
ている。これによって、コーナリングフォースが加わっ
たときに、適正なトーコレクト機能が発揮されるように
なっているものである。
【0021】このような構成からなる本実施例の作用等
について説明する。なお、本実施例の作用は、上記作用
の欄のところで説明したものと、基本的には同じであ
る。すなわち、上記構成からなるブッシュが、例えば図
6に示す如く、リヤサスペンション装置のリンク機構に
左右対称形の状態で取り付けられ、更に、このようなリ
ンク機構を有する車両が、図6の矢印図示のような走行
運動をすると、本車両のリヤサスペンション装置は、上
記ブッシュの作用により、アンダステアの特性を発揮す
ることとなる。
【0022】その具体的例について、図6を基に説明す
る。図6において、車両が矢印図示方向の走行運動をす
ると、外側の車輪9にはコーナリングフォースとしてF
の力が加わる。このFの力は、リンク機構を介して外筒
3のところへと伝播される。そして、この外筒3のとこ
ろへ伝播された力(F)は、当該外筒3のテーパ面31
とハンプ部11の傾斜面111との間の相互作用によっ
て、ブッシュのラジアル方向(P矢印方向)への分力
(P)を生じさせる。すなわち、Fのコーナリングフォ
ースに対してPの分力が生ずることとなる。一方、内側
の車輪9’側についても、同じコーナリングフォースに
起因して、ブッシュの外筒3にはF’の力が作用するこ
ととなる。このF’の力は、外筒3のテーパ面31とス
トッパ5のテーパフランジ51との間における相互作用
によって、P’矢印方向への力(P’)として分力され
ることとなる。すなわち、F’の横方向の力に対して
P’のラジアル方向の分力が生ずることとなる。これら
P及びP’の力によって、サスペンション機構(リヤサ
スペンション装置)には、車輪9、9’をトーイン側へ
導くような力(モーメント)が働くこととなる。すなわ
ち、本実施例のブッシュが取り付けられたリヤサスペン
ション装置には、車両の走行運動(コーナリング)時
に、ロールステアによるアンダステア現象が生ずること
となる。これによって、コーナリング時における操縦安
定性の向上が図られることとなる。
【0023】また、一方、本ブッシュは、図3及び図4
に示す如く、その防振ゴム2のところに、すぐり部22
が設けられており、このすぐり部22は、サスペンショ
ン装置に組み込まれた状態において、図6に示す如く、
車両の前後に来るように設置されている。従って、車両
の走行運動に対して、前後方向のバネ定数を柔らかくす
る機能を発揮することとなる。すなわち、前後方向のコ
ンプライアンス特性を上げて、微小凸起乗り越え時の乗
心地性能を向上させる。このように、本実施例のブッシ
ュを用いることによって、特に、リヤサスペンション装
置のリンク機構に用いることによって、車両の乗心地性
と操縦安定性との両方の性能を向上させることができる
ようになる。
【0024】また、本実施例のブッシュは、スラスト方
向の荷重(力)に対するストッパ5が別途設けられてい
る構成からなるものであり、そして、このストッパ5の
テーパフランジ51と外筒3のテーパ面31との間には
ゴム状弾性体からなるクッション部6が設けられている
ので、これらの作用により、内外筒間のスラスト力に対
する、その変形の状態(たわみ量)を左右方向で対称の
状態とすることができるようになっている。従って、こ
のような特性を有するブッシュが、図6に示す如く、左
右の車輪9、9’に対応するそれぞれのリンク取付部に
取り付けられると、コーナリングフォースに対する、車
輪9、9’をトーイン側へ作動させようとするモーメン
トは、左右輪9、9’において同じように発生すること
となる。すなわち、車輪9、9’へのトーコレクト作用
は、図8に示す如く、リニア(線形)な状態で発揮され
ることとなる。従って、ロールステア時におけるアンダ
ステア特性が従来のものに比べて高くなる。その結果、
操縦安定性がより高められることとなる。
【0025】また、上記ストッパ5の作用により、ブッ
シュへのスラスト入力に対する変形(変位)が、その左
右方向において、図7に示す如く、ある一定のストロー
ク量のところで止められるようになっているので、上記
内外筒1、3間に設置される防振ゴム2のところへの入
力荷重(力)は一定の値のところで抑えられることとな
る。従って、防振ゴム2のバネ定数をある程度柔らかく
保った状態で、その耐久性の向上を図ることができるよ
うになる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、内筒と、外筒と、これ
ら内外筒間に設けられるものであってゴム状弾性体から
なる防振ゴムと、にて形成されるブッシュに関して、上
記内筒の外側に、そのラジアル方向に扇状に形成された
膨出部からなるものであって、その軸線方向の一端面に
傾斜面を有するハンプ部を設け、一方、上記外筒の一端
部側に、上記ハンプ部の傾斜面と対向するように絞り状
のテーパ面を設け、当該テーパ面の外側に、当該テーパ
面と対向するように形成されたテーパ部からなるフラン
ジ(テーパフランジ)を有するディスク状のストッパを
設け、更に当該ストッパの上記テーパフランジの内側、
または、上記外筒のテーパ面の外側のいずれか一方側
に、ゴム状弾性体からなるクッション部を設けるととも
に、当該クッション部を上記内筒に設けられたハンプ部
の傾斜面と対向するように設置し、更に、上記ストッパ
と上記内筒とを一体化させるようにした構成を採ること
としたので、当該ブッシュを用いたサスペンション機
構、特に、リアサスペンション機構においては、コーナ
リングフォースによる横力に対して、当該ブッシュのと
ころで、ブッシュのラジアル方向への分力を発生させる
ことができるようになり、この分力によって、車輪をト
ーイン側へロールステアさせ、車両全体をアンダステア
状態に保持することができるようになった。その結果、
ブッシュ自体のバネ定数を柔らかくすることによって乗
心地性能を向上させるとともに、上記ブッシュの作用に
より操縦安定性をも向上させることができるようになっ
た。すなわち、乗心地性と操縦安定性との両方の性能を
向上させることができるようになった。また、上記スト
ッパの作用により、本ブッシュの耐久性を向上させるこ
とができるようになった。
【0027】また、本ブッシュの防振ゴムのところに、
上記外筒の内周面に沿うように形成されるものであっ
て、円弧状の形態からなるすぐり部を、当該ブッシュの
軸心に対して対称形の位置に複数個設けるとともに、当
該すぐり部を有するブッシュを、サスペンション機構に
取り付けるに当って、上記すぐり部が車両の前後方向に
来るように設置することとしたので、前後方向のバネ定
数を柔らかくすることができるようになり、これによっ
て、前後方向のコンプライアンス特性を高め、微小凸起
乗越え時等の乗心地性能を向上させることができるよう
になった。すなわち、これらによっても、乗心地性と操
縦安定性との両方の性能を向上させることができるよう
になった。
【0028】また、上記構成において、上記外筒のテー
パ面とストッパのテーパフランジとの間に設けられるク
ッション部に、円周方向に、複数本のすぐり状の溝(す
ぐり溝)を設けてなる構成を採ることとしたので、ブッ
シュへのスラスト力の入力に対して、上記ストッパの効
き具合いを円滑に変化させることができるようになっ
た。これによって、コーナリング時におけるロールステ
アの変化を少なくし、操縦安定性の向上を図ることがで
きるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す展開斜視図である。
【図2】本発明の主要部を成す内筒の全体構成を示す斜
視図である。
【図3】本発明にかかるブッシュを構成する内筒、外
筒、防振ゴムの構成を示す正面図である。
【図4】本発明の全体構成を示す縦断面図であって、図
3のXX断面図である。
【図5】本発明の全体構成を示す縦断面図であって、図
3のYY断面図である。
【図6】本発明にかかるブッシュの装着されたリヤサス
ペンション機構の概要を示すスケルトン図である。
【図7】本発明にかかるブッシュの荷重−たわみ曲線を
示す図である。
【図8】本発明にかかるブッシュを用いたサスペンショ
ン機構におけるロールステア時のトーコレクト状態を示
す図である。
【図9】本発明におけるクッション部の一変形例の構成
を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 内筒 11 ハンプ部 111 傾斜面 2 防振ゴム 21 絞り部 22 すぐり部 3 外筒 31 テーパ面 5 ストッパ 51 テーパフランジ 6 クッション部 61 すぐり溝 9 車輪 9’ 車輪

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒と、外筒と、これら内外筒間に設け
    られる防振ゴムとからなるブッシュにおいて、上記内筒
    の外側に、そのラジアル方向に扇状に形成された膨出部
    からなるものであって、その軸線方向の一端面に傾斜面
    を有するハンプ部を設け、一方、上記外筒の一端部側
    に、上記ハンプ部の傾斜面と対向するようにテーパ面を
    設け、当該テーパ面の外側に、当該テーパ面と対向する
    ように形成されたテーパ部からなるフランジ(テーパフ
    ランジ)を有するディスク状のストッパを設け、更に当
    該ストッパの上記テーパフランジの内側、及び、上記外
    筒のテーパ面の外側のうちのいずれか一方側に、ゴム状
    弾性体からなるクッション部を設けるとともに、当該ク
    ッション部を上記内筒に設けられたハンプ部の傾斜面と
    対向するように設置し、更に、上記ストッパと上記内筒
    とを一体化させるようにした構成からなることを特徴と
    するブッシュ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のブッシュにおいて、上記
    内筒と外筒との間に設けられる防振ゴムのところに、上
    記外筒の内周面に沿うように形成されるものであって、
    円弧状の形態からなるすぐり部を、円周方向に複数個設
    けることとした構成からなることを特徴とするブッシ
    ュ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のブッシュにおいて、上記
    外筒のテーパ面と上記ストッパのテーパフランジとの間
    に設けられるクッション部のところに、円周方向に複数
    本のすぐり状の溝(すぐり溝)を設けることとした構成
    からなることを特徴とするブッシュ。
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