JPH0826623A

JPH0826623A - ガイドレールの芯出し装置

Info

Publication number: JPH0826623A
Application number: JP16027494A
Authority: JP
Inventors: Kazutaka Iwazawa; 和孝岩澤; Ryoetsu Kanayama; 良悦金山
Original assignee: Hitachi Building Systems Engineering and Service Co Ltd; Hitachi Building Systems Engineering Co Ltd
Current assignee: Hitachi Building Systems Engineering and Service Co Ltd; Hitachi Building Systems Engineering Co Ltd
Priority date: 1994-07-12
Filing date: 1994-07-12
Publication date: 1996-01-30

Abstract

(57)【要約】【目的】ピアノ線を要せずにガイドレールの芯出しを
行なえるガイドレールの芯出し装置の提供。【構成】昇降路３内を昇降するかご枠７に、ガイドレ
ール４、５にそれぞれ係合してかご枠７を案内するガイ
ド部材２１、２２と、このガイド部材２１、２２より上
方に位置しガイドレール２１、２２を把持可能な把持体
２３、２４とを備え、これらの把持体２３、２４がガイ
ドレールを把持する状態を解除する操作レバーを有し、
この操作レバーの操作によりかご枠７の昇降動作を許容
する。【効果】ガイドレールの芯出し時の作業効率や芯出し
精度を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エレベータの昇降路内
に立設され、乗かご等を案内するガイドレールの芯出し
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４はエレベータの昇降路内にガイドレ
ールを立設する作業を説明する図、図５はガイドレール
の芯出し装置の従来例によりガイドレールの芯出しを行
なう状態を示す斜視図、図６は図７の芯出し装置の部分
の平面図である。

【０００３】一般にエレベータでは、図４および図５に
示すように、昇降路３内に一対のピアノ線１ａ、１ｂを
張設し、一方のピアノ線１ａを基準として複数のレール
部材４ａ〜４ｎなどを昇降路３の全長にわたって順次立
設して互いに接続することにより、一体化したガイドレ
ール４を得るようになっており、同様に、他方のピアノ
線１ｂを基準として複数のレール部材５ａ、５ｂなどを
昇降路３の全長にわたって順次立設して互いに接続する
ことにより、一体化したガイドレール５を得るようにな
っている。

【０００４】このようなガイドレール４、５の立設を行
なう際、まず図示しない建屋の所定位置を基準として一
対のピアノ線１ａ、１ｂを機械室２から昇降路３内に垂
下し、この昇降路３の下部に最下部レール部材４ｎを立
設してピアノ線１ａを基準として最下部レール部材４ｎ
を芯出しして図示しないレールブラケットを介して固定
し、同様に、他方のガイドレール５の最下部レール部材
を立設してピアノ線１ｂを基準として芯出しし固定す
る。次いで、最上部のレール部材４ａをウインチ６の駆
動により吊上げて、このレール部材４ａの下端に他のレ
ール部材４ｂの上端を接続し、さらに、これらの接続し
たレール部材４ａ、４ｂを吊上げて、レール部材４ｂの
下端に他のレール部材４ｃの上端を接続し、これらのレ
ール部材４ａ、４ｂ、４ｃなどを昇降路３の全長にわた
って順次接続した後、接続したレール部材４ａ、４ｂ、
４ｃなどの下端を最下部レール部材４ｎの上端に接続し
て一体化したガイドレール４を得て、この一体化したガ
イドレール４の上端、すなわちレール部材４ａの上端を
機械室２の床２ａにより保持し、同様に、他方のレール
部材５ａ、５ｂなどからなる一体化したガイドレール５
を得て上端を機械室２の床２ａにより保持する。

【０００５】次いで、最下部レール部材４ｎおよび他の
最下部レール部材（図示せず）にかご枠７および作業床
８を係合させ、機械室２内の巻上機（図示せず）の駆動
によりかご枠７および作業床８を上昇させながら、この
作業床８上の作業者が芯出し装置９を用いてレール部材
４ａ、４ｂ、４ｃおよび５ａ、５ｂなどを昇降路３の下
方から順次芯出しし固定するようになっている。

【０００６】そして、図６に示す従来の芯出し装置９
は、作業床８上に固定され、水平方向に延設される棒状
の基部１０と、この基部１０の一端に設けられる把持部
１１および基準部１２と、基部１０の他端に設けられる
把持部１３および基準部１４とからなっている。一方の
把持部１１はガイドレール４を構成するレール部材４ａ
などを把持可能であり、基準部１２の一端にＸ方向（す
なわち図６の左右方向）の基準面１２ａが形成され、基
準部１２の上面にＹ方向（すなわち図６の上下方向）の
基準線１２ｂが付され、同様に、他方の把持部１３は他
方のガイドレール５を構成するレール部材５ａなどを把
持可能であり、基準部１４の一端にＸ方向の基準面１４
ａが形成され、基準部１４の上面にＹ方向の基準線１４
ｂが付されている。

【０００７】この従来の芯出し装置９では、例えばレー
ル部材４ａ、５ａを芯出し固定する場合、一方のレール
部材４ａを把持部１１により把持し、他方のレール部材
５ａを把持部１３により把持した後、ピアノ線１ａから
基準部１２の基準面１２ａまでの距離を所定寸法になる
ように、作業者が基部１０の一端側をＸ方向へ移動させ
るとともに、ピアノ線１ａから基準部１２の基準線１２
ｂまでの距離を所定寸法になるように基部１０の一端側
をＹ方向へ移動させる。同様に、ピアノ線１ｂから基準
部１４の基準面１４ａまでの距離を所定寸法になるよう
に他端側をＸ方向へ移動させるとともに、ピアノ線１ｂ
から基準部１４の基準線１４ｂまでの距離を所定寸法に
なるように他端側をＹ方向へ移動させる。このようにし
てレール部材４ａ、５ａを水平面内の所定位置に芯出し
した後、図示しないレールブラケットによりレール部材
４ａ、５ａをそれぞれ２個所で固定するになっている。
なお、他のレール部材４ｂ、４ｃ、５ｂなどを芯出し固
定する場合も同様である。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のガイドレールの芯出し装置では、ピアノ線１ａ、１
ｂを基準として基準部１２、１４をそれぞれ水平面内の
所定位置に配置するため、作業者が基部１０を把持して
両端をそれぞれＸ方向およびＹ方向へ移動する必要があ
ることから、このような位置の調整作業に時間がかかり
作業効率が劣るという問題があった。また、ピアノ線１
ａから基準面１２ａ、基準線１２ｂまでの距離、および
ピアノ線１ｂから基準面１４ａ、基準線１４ｂまでの距
離を作業者の目視により確認する必要があるので作業者
が熟練した技術を要し、作業者の熟練度に応じて芯出し
精度にばらつきを生じることから作業者によっては芯出
し精度が低下する懸念があった。

【０００９】本発明はこのような従来技術における実情
に鑑みてなされたもので、その目的は、ピアノ線を要せ
ずにガイドレールの芯出しを行なうことのできるガイド
レールの芯出し装置を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、昇降路内に立設した一対のガイドレール
に沿って昇降するかご枠を備え、このかご枠を前記昇降
路の下部から上昇させながら前記ガイドレールの芯出し
を行なうガイドレールの芯出し装置において、前記かご
枠に、それぞれ前記一対のガイドレールに係合して前記
かご枠を案内する一対のガイド部材と、この一対のガイ
ド部材より上方に位置し前記ガイドレールを把持可能な
一対の把持体とを設けた構成にしてある。

【００１１】

【作用】本発明は上記のように構成したので、昇降路内
に一対のガイドレールを立設した後、この一対のガイド
レールの芯出しされた部分にかご枠のガイド部材をそれ
ぞれ係合させることにより、かご枠が水平面内の所定位
置に芯出しされるとともに、ガイド部材の上方に位置す
る一対の把持体も芯出しされた状態となる。そこで、こ
の一対の把持体により前記の各ガイドレールの一部を把
持することにより、この各ガイドレールの一部を芯出し
し、この各ガイドレールの一部をブラケットを介して昇
降路壁に固定する。次いで、前記の把持体の把持状態を
解除してかご枠を上昇させ、上記の芯出しした部分より
上方の部分を同様の手順で芯出しする。このようにかご
枠の上昇工程と、把持体によるガイドレールの一部の芯
出し工程とを昇降路の下部から上部にわたって繰り返
し、これによって、ピアノ線を要せずにガイドレールの
芯出しを行なうことができる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明のガイドレールの芯出し装置の
実施例を図に基づいて説明する。図１は本発明のガイド
レールの芯出し装置の請求項１、２、３に記載の発明を
含む一実施例を示す説明図、図２は図１の芯出し装置に
備えられる把持体を示す平面図、図３は図２の把持体に
備えられる操作レバーを操作した状態を示す平面図であ
る。なお、図１〜図３において前述した図４、図５に示
すものと同等のものには同一符号を付してある。すなわ
ち、３は昇降路、４はガイドレール、４ａ、４ｂはレー
ル部材、５は他のガイドレール、５ａ、５ｂは他のレー
ル部材、７はかご枠である。

【００１３】図１に示す本実施例の芯出し装置は、かご
枠７の下部に設けられ、それぞれガイドレール４、５に
係合してかご枠７を案内する一対のガイド部材２１、２
２と、かご枠７の手摺り７ａに取付けられ、それぞれガ
イドレール４、５を把持可能な一対の把持体２３、２４
とからなっている。

【００１４】一方の把持体２３は、図２に示すように、
ガイドレール４の端部に当接する固定ローラ３１と、ガ
イドレール４の頭部をはさむように配置される一対の固
定ローラ３２および可動ローラ３３と、ガイドレール４
の首部をはさむように配置される一対の固定ローラ３４
および可動ローラ３５と、固定ローラ３１、３２、３４
を回転可能に支持し、手摺り７ａにボルト３６を介して
固定される固定支持体３７と、可動ローラ３３、３５を
回転可能に支持する可動支持体３８とからなっている。
この可動支持体３８は、固定支持体３７の一端に回動可
能に支持され、可動ローラ３３、３５が取付けられるレ
バー４１と、一端が固定支持体３７の基部に取付けら
れ、他端がレバー４１の中間部に取付けられるＵ字状の
リンク４２と、このリンク４２の回動操作を行なう操作
レバー４３と、この操作レバー４３の中間部と固定支持
体３７の基部とを連結する他のリンク４４とからなって
いる。

【００１５】このような把持体２３では、操作レバー４
３を操作して図３の矢印４５で示す方向、すなわち図３
の時計方向に回動させることにより、リンク４２を介し
てレバー４１が図３の時計方向に駆動されて可動ローラ
３３、３５がガイドレール４から離隔する。その結果、
把持体２３がガイドレール４を把持する状態が解除され
るので、かご枠７の昇降動作が許容される。そして、こ
のかご枠７が昇降路３内で昇降した後、操作レバー４３
を操作して図３の反時計方向に回動させることにより、
リンク４２を介してレバー４１が図３の反時計方向に駆
動され、図２に示すように、可動ローラ３３、３５がガ
イドレール４に接触する。その結果、把持体２３により
ガイドレール４が把持される。なお、他方の把持体２４
も同様に構成されている。

【００１６】この実施例にあっては、昇降路３内にレー
ル部材４ａ、４ｂなどを立設して連結することにより一
体化した一方のガイドレール４を得るとともに、他のレ
ール部材５ａ、５ｂなどを立設して連結することにより
一体化した他方のガイドレール４を得た後、既に芯出し
された図４の最下部レール部材４および他の最下部レー
ル部材（図示せず）にかご枠７のガイド部材２１、２２
をそれぞれ係合させることにより、かご枠７が水平面内
の所定位置に芯出しされる。これに伴い、ガイド部材２
１、２２の上方に位置する把持体２３、２４もそれぞれ
芯出しされた状態となるので、これらの把持体２３、２
４で最下部レール部材の上方のレール部材（図示せず）
を把持することにより、このレール部材が芯出しされ
る。そこで、このレール部材をブラケット（図示せず）
を介して昇降路壁に固定する。

【００１７】次いで、操作レバー４３を操作することに
より把持体２３、２４の把持状態を解除してかご枠７を
上昇させ、上記の芯出しした部分より上方の部分を芯出
する。このようにかご枠７の上昇工程と、把持体２３、
２４によるガイドレール４、５の一部の芯出し工程とを
昇降路３の下部から上部にわたって繰り返すようになっ
ている。

【００１８】このように構成した実施例では、かご枠７
の上昇工程と、把持体２３、２４によるガイドレール
４、５の芯出し工程とを繰り返すことにより、ピアノ線
を要せずにガイドレール４、５の芯出しを行なうことが
できる。また、操作レバー４３の操作により把持体２
３、２４の把持状態を解除することから、芯出し工程か
らかご枠７の移動工程へ、逆にかご枠７の移動工程から
芯出し工程へと迅速に切り替えることができる。さら
に、把持体２３に固定ローラ３１、３２、３４と可動ロ
ーラ３３、３５とを備えたので、これらのローラ３１〜
３５を介して確実にガイドレール４を把持することがで
き、他の把持体２４も同様である。

【００１９】

【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、か
ご枠の上昇工程と把持体によるガイドレールの芯出し工
程とを昇降路の下部から上部にわたって交互に繰り返す
ことにより、ピアノ線を要せずにガイドレールの芯出し
を行なうことができ、かご枠上の作業者がピアノ線およ
びレール部材間の距離を目視確認する作業や、レール部
材の位置を調整する作業を要せずに済む。したがって、
ガイドレールの芯出しを行なう際の作業効率を向上でき
るとともに、芯出し精度を高められるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のガイドレールの芯出し装置の請求項
１、２、３に記載の発明を含む一実施例を示す説明図で
ある。

【図２】図１の芯出し装置に備えられる把持体を示す平
面図である。

【図３】図２の把持体に備えられる操作レバーを操作し
た状態を示す平面図である。

【図４】エレベータの昇降路内にガイドレールを立設す
る作業を説明する図である。

【図５】ガイドレールの芯出し装置の従来例によりガイ
ドレールの芯出しを行なう状態を示す斜視図である。

【図６】図７の芯出し装置の部分の平面図である。

【符号の説明】

３昇降路４ガイドレール４ａ、４ｂレール部材５ガイドレール５ａ、５ｂレール部材７かご枠２１、２２ガイド部材２３、２４把持体３１、３２、３４固定ローラ３３、３５可動ローラ３７固定支持体３８可動支持体４３操作レバー

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】昇降路内に立設した一対のガイドレール
に沿って昇降するかご枠を備え、このかご枠を前記昇降
路の下部から上昇させながら前記ガイドレールの芯出し
を行なうガイドレールの芯出し装置において、前記かご
枠に、それぞれ前記一対のガイドレールに係合して前記
かご枠を案内する一対のガイド部材と、この一対のガイ
ド部材より上方に位置し前記ガイドレールを把持可能な
一対の把持体とを設けたことを特徴とするガイドレール
の芯出し装置。
【請求項２】把持体が、ガイドレールを把持する状態
を解除する操作レバーを備え、この操作レバーを操作し
て前記把持体の把持状態を解除することによりかご枠の
昇降動作を許容するようにしたことを特徴とする請求項
１に記載のガイドレールの芯出し装置。
【請求項３】把持体が、ガイドレールの端部に当接す
る固定ローラと、前記ガイドレールの頭部をはさむよう
に配置される一対の固定ローラおよび可動ローラと、前
記ガイドレールの首部をはさむように配置される一対の
固定ローラおよび可動ローラと、前記固定ローラを回転
可能に支持し、かご枠に固定される固定支持体と、前記
可動ローラを回転可能に支持し、操作レバーを備えた可
動支持体とを有することを特徴とする請求項２に記載の
ガイドレールの芯出し装置。