JPH082649B2 - インクジエツトプリンタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はインクジエツトプリンタに係り、特にインク
カートリツジのインク残量を検出して、操作者にカート
リツジ交換表示を行うインクジエツトプリンタに関す
る。

［従来の技術］ 従来、インクカートリツジを用いたプリンタのインク
残量検出は第６図の様に構成されていた。即ち、インク
カートリツジの挿入がカートリツジ検出器60により検出
されると、制御部61のインク残量の計数をする内部カウ
ンタがリセツトされ、以後プリントスイツチ62が押さ
れ、プリントが１枚実行される毎に制御部61によりイン
クの使用量がプリント枚数を基に計数されて不揮発性メ
モリ63に格納されていた。この使用量のデータは不揮発
性メモリ63に格納されているためプリンタの電源オフ時
においても失われることなく、インクの使用量が所定値
に達すると制御部61によりインク残量表示器64にインク
の残量が少ないとことが警告される。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしこのような装置において、一旦抜き取つたカー
トリツジを再び挿入したり、別のカートリツジでも使用
途中のものを挿入しても、制御部61の内部カウンタがリ
セツトされてしまうため、新しいカートリツジとして検
出されてしまうという問題があつた。また、電源OFF時
にカートリツジを交換してもカートリツジ検出器60によ
り検知されず、インク残量を計測するカウンタがリセツ
トされないという問題があつた。

また、第６図の構成とは別に第７図のように、残量カ
ウンタをメカニカルな手段66で構成し、インクカートリ
ツジの交換時に、リセツトスイツチ65を押すことにより
メカニカルカウンタ66をリセツトする方式のものも提案
されているが、機構的な部品が増え、コストが高いとい
う問題があり、更にはカウント値が不正確で信頼性が低
いなどの問題点があつた。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、電源オ
フ時に行われたインクカートリッジ交換やインクカート
リッジの着脱に基づくインク残量の誤検出を防止してイ
ンク残量を正しく把握することで正常なプリント動作を
行うことができるインクジェットプリンタを提供するこ
とを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 上記目的を達成するために本発明のインクジェットプ
リンタは以下のような構成を備える。即ち、 インクカートリッジを着脱可能なインクジェットプリ
ンタであって、 インクのカートリッジがインクジェットプリンタ本体
に装着されているか否かを検出するためのインクカート
リッジ検出手段と、 前記インクカートリッジのインク残量をプリント量で
計量して不揮発に記憶する計量手段と、 前記計量手段のインク残量情報の初期化を指示するた
めの指示手段と、 前記インクジェットプリンタの電源がオフ状態の間、
前記指示手段による指示情報を保持する保持手段と、 前記計量手段に記憶されているインク残量に基づいて
前記インクカートリッジのインク残量が所定量以下にな
ると警告表示するためのインク残量表示器と、 前記インクジェットプリンタの電源が投入されたと
き、前記インクカートリッジ検出手段により前記インク
カートリッジが装着されていると検出されると、前記保
持手段に前記指示情報が保持されているか否かを判別
し、前記保持手段に前記指示情報が保持されている場合
は前記計量手段のインク残量情報の初期化を行い、前記
保持手段に前記指示情報が保持されていない場合は前記
計量手段に記憶されているインク残量情報に基づき判定
を行い、前記インクカートリッジのインク残量が所定量
以下であると判定した場合は前記インク残量表示器に警
告表示を指示し、前記インクカートリッジ検出手段によ
りインクカートリッジが装着されたことが検出されるま
で待機するように制御する制御手段とを有する。

［作用］ 以上の構成において、インクカートリッジ検出手段に
より、インクカートリッジがインクジェットプリンタ本
体に装着されているか否かを検出し、計量手段によりプ
リント量で計量されたインクカートリッジのインク残量
が不揮発に記憶される。インクジェットプリンタの電源
がオフ状態の間、この計量手段のインク残量情報の初期
化が指示されると保持手段に保持し、インクジェットプ
リンタの電源が投入されたとき、インクカートリッジが
装着されていると検出されると、保持手段に指示情報が
保持されているか否かを判別し、指示情報が保持されて
いる場合は計量手段のインク残量情報の初期化を行い、
保持手段に指示情報が保持されていない場合は計量手段
に記憶されているインク残量情報に基づき判定を行い、
インクカートリッジのインク残量が所定量以下であると
判定した場合はインク残量表示器にインク残量が所定量
以下である旨の警告表示を指示し、インクカートリッジ
が装着されていない場合は、インクカートリッジが装着
されたことが検出されるまで待機するように制御する。

［実施例］ 以下、添付図面を参照して本発明の実施例を詳細に説
明する。

［インクジエツトプリンタの構成説明（第１図）］ 第１図は本実施例のインクジエツトプリンタの構成図
である。

制御部４はインクジエツトプリンタ全体の制御を行う
もので、例えばマイクロプロセツサ等のCPUや、第５図
に示すCPUの制御プログラムやデータ等を格納しているR
OM、ワークエリアであるRAM等を備えている。プリント
スイツチ１はプリントの開始を指示するスイツチであ
り、プリントの開始が指示されると制御部４はインクジ
エツト法により印刷を行う印刷部11にプリント指示やプ
リントデータ等を出力してプリントを行う。

カートリツジ検出部２は印刷部11のインクジエツトヘ
ツド用のインクカートリツジ10の装着を検知するもの
で、例えばメカニカルなスイツチや電磁スイツチ等によ
り構成されている。

５はインクカートリツジ10のインクの残量が少なくな
つたことを警告表示するインク残量表示器を示し、カー
トリツジ10のインク残量は不揮発性メモリ３に記憶され
ていて、プリンタの電源がオフされてもインク残量デー
タが消滅しないようになつている。６は不揮発メモリ３
のインク残量データをクリアする指示を与えるリセツト
スイツチ、12はリセツトスイツチ６がプリンタ本体の電
源がオフの時に押下されても、その押下されたことを保
持しておく保持部を示している。

［リセツトスイツチと保持部の説明（第２図）］ 第２図はリセツトスイツチ６と保持部12の具体的な回
路構成の一例を示す図である。

20はリセツトスイツチ６が押下されたことを記憶する
フリツプフロツプを示し、フリツプフロツプ20はバツク
アツプ用の電池23でバツクアツプされていて、プリンタ
の電源がオフであつても記憶状態が保持されるように構
成されている。フリツプフロツプ20はリセツトスイツチ
６が押下されるとプリセツトされ、Ｑ出力（21）がハイ
レベルとなる。制御部４は出力21を入力してリセツトス
イツチ６の押下があつたかを判別するとともに、信号22
を出力してフリツプフロツプ20をリセツトできる様にな
つている。

［インクカートリツジの装着の説明（第３図、第４
図）］ 第３図はインクカートリツジと本体部の関係を示す図
である。

インクカートリツジ10は本体部８の開口部９に挿入さ
れて装着される。６は開口部９の近傍に設けられたリセ
ツトスイツチを示す。

第４図は本体部に装着完了後のインクカートリツジ10
の要部を上から見た図で、カートリツジ検出器２はイン
クカートリツジ10の装着により押圧されて、オン又はオ
フになりカートリツジ10の有無を検知する。30はインク
カートリツジ10内のインクを不図示のインクジエツトヘ
ツドに供給する中空針で、本実施例ではカラープリント
が行える様に、Y,M,C,Bの４色分の中空針30が設けられ
ており、対応するインクジエツトヘツドにそれぞれのイ
ンクを供給している。

［インク残量リセツト処理の説明（第５図）］ 第５図は制御部４によるインク残量のリセツト処理の
プログラムのフローチヤートで、本プログラムは制御部
４の不図示のROMに記憶されている。

本プログラムはインクジエツトプリンタの電源投入に
よつて開始され、まずステツプS1でカートリツジ検出器
２によりインクカートリツジ10が本体部に装着されてい
るかどうかを調べる。インクカートリツジ10が装着され
ていない時は装着されるまで待ち、装着されるとステツ
プS2に進みフリツプフロツプ20のＱ出力21がハイレベル
かどうか、即ち電源オフの間にリセツトスイツチ６が押
下されたかどうかをみる。

リセツトスイツチ６が押下されていた場合はステツプ
S3に進み、信号22を出力してフリツプフロツプをリセツ
トする。次にステツプS4で新しいカートリツジ10が装着
されたとして、不揮発メモリ３のインク残量カウンタを
リセツトし、ステツプS7に進んで通常の処理を行う。

一方、ステツプS2で信号21がロウレベルの時はステツ
プS5に進み、不揮発メモリ３のインク残量カウンタの内
容をチエツクし、インク残量をチェックして残量警告表
示が必要かどうかをみる。残量警告が必要なときはステ
ツプS6に進み、インク残量表示器５に残量が少ない旨の
警告表示を行う。

以上述べた様に本実施例によれば、インクカートリツ
ジ10がプリンタの電源がオフの間に交換されても、リセ
ツトスイツチ６を押下しておくことによりインク残量情
報がイニシヤライズされる。

また単にインクカートリツジを脱着しそのまま同じカ
ートリツジ10を装着しても、リセツトスイツチ６を押下
しなければインク残量情報がイニシヤライズされないた
め、インクカートリツジ10のインク残量を正確に検知で
きるという効果がある。

なお本実施例において、保持部12にフリツプフロツプ
を用いる様にしたが、これに限定されるものでなく、例
えばフリツプフロツプの代わりにコンデンサ等の充放電
を利用するホールド回路を用いて、リセツトスイツチが
押下されたことを記憶するようにしても良い。

［発明の効果］ 以上述べた如く本発明によれば、プリンタの電源がオ
フの間にインクカートリツジが交換されても、インク残
量が正しく判別できるという効果がある。

またインクカートリツジの取り外し等を行つてもリセ
ツトスイツチを押さない限りインク残量が初期化されな
いため、インク残量が正しく判別できるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本実施例のインクジエツトプリンタの構成を示
す図、 第２図はリセツトスイツチと保持部の具体的な回路例を
示す図、 第３図はインクカートリツジとプリンタ本体の関係を示
す図、 第４図はインクカートリツジの装着完了状態におけるイ
ンクカートリツジの要部を示す図、 第５図は本実施例の電源オン時のインク残量のリセツト
処理プログラムのフローチヤート、 第６図、第７図は従来例のインクジエツトプリンタの構
成を示すブロツク図である。 図中、１……プリントスイツチ、２……カートリツジ検
出部、３……不揮発性メモリ、４……制御部、５……イ
ンク残量表示部、６……リセツトスイツチ、10……イン
クカートリツジ、11……印刷部、12……保持部、20……
フリツプフロツプ、21……Ｑ出力、23……電池、30……
中空針である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】インクカートリッジを着脱可能なインクジ
   ェットプリンタであって、 インクのカートリッジがインクジェットプリンタ本体に
   装着されているか否かを検出するためのインクカートリ
   ッジ検出手段と、 前記インクカートリッジのインク残量をプリント量で計
   量して不揮発に記憶する計量手段と、 前記計量手段のインク残量情報の初期化を指示するため
   の指示手段と、 前記インクジェットプリンタの電源がオフ状態の間、前
   記指示手段による指示情報を保持する保持手段と、 前記計量手段に記憶されているインク残量に基づいて前
   記インクカートリッジのインク残量が所定量以下になる
   と警告表示するためのインク残量表示器と、 前記インクジェットプリンタの電源が投入されたとき、
   前記インクカートリッジ検出手段により前記インクカー
   トリッジが装着されていると検出されると、前記保持手
   段に前記指示情報が保持されているか否かを判別し、前
   記保持手段に前記指示情報が保持されている場合は前記
   計量手段のインク残量情報の初期化を行い、前記保持手
   段に前記指示情報が保持されていない場合は前記計量手
   段に記憶されているインク残量情報に基づき判定を行
   い、前記インクカートリッジのインク残量が所定量以下
   であると判定した場合は前記インク残量表示器に警告表
   示を指示し、 前記インクカートリッジが装着されていない場合は、前
   記インクカートリッジ検出手段によりインクカートリッ
   ジが装着されたことが検出されるまで待機するように制
   御する制御手段と、 を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。