JPS641647Y2

JPS641647Y2 -

Info

Publication number: JPS641647Y2
Application number: JP17696984U
Authority: JP
Priority date: 1984-11-21
Filing date: 1984-11-21
Publication date: 1989-01-13
Also published as: JPS6191168U

Description

【考案の詳細な説明】（考案の利用分野）本考案は、最大デマンド、現在デマンド、電力
量などの皮相電力或いは有効電力に関するデータ
を測定し、表示する電子式電力測定装置の改良に
関する。

（考案の背景）欧米諸国或いは香港などでは、大口需要家の電
力料金は皮相電力量及び最大デマンド（皮相電
力）によつて定められている。香港などでは最
近、機械式皮相電力測定装置に代わる電子式皮相
電力測定装置の採用が計画されている。ところ
が、電子式の場合には、普通、停電中は表示が消
えてしまうので、検針することができない。停電
中に測定データを表示する場合には、電源として
電池を使用するが、電池容量が不足すると、測定
データが狂つて表示されるし、復電後に正確な測
定が継続できない。また、検針後は最大デマンド
や現在デマンドはリセツトされるが、停電中、検
針前に誤つてリセツト操作が先に行われた場合に
は、測定データが消えていまい、検針することが
できない。

（考案の目的）本考案の目的は、上述した問題点を解決し、バ
ツクアツプ用の電池容量を少なくすることがで
き、復電時に正確な測定データを表示することが
でき、停電中、検針前に誤つてリセツト操作が先
に行われても、測定データを支障なく表示するこ
とができる電子式電力測定装置を提供することで
ある。

（考案の特徴）上記目的を達成するために、本考案は、測定デ
ータを電池のバツクアツプにより停電中保持する
表示用メモリと、停電時に測定データを格納し、
復電時に制御演算手段へ入力する不揮発性メモリ
と、停電中に操作されることにより表示用メモリ
に保持された測定データをデータ表示手段に表示
させる停電中表示操作スイツチと、測定データの
リセツトのために操作されるリセツトスイツチ
と、該リセツトスイツチの停電中の操作によるリ
セツト指令を停電中保持し、該リセツト指令を復
電時に制御演算手段へ入力して、測定データをリ
セツトさせるリセツト指令保持手段とを設け、以
て、停電中にも、停電中表示操作スイツチの操作
によつて、表示用メモリに保持された測定データ
を表示し、停電中のリセツトスイツチの操作によ
つて、復電時に測定データをリセツトするように
したことを特徴とする。

（考案の実施例）第１図は本考案の一実施例である皮相電力測定
装置の一部のブロツク図であり、第２図はその外
観の正面図である。

１は各回路を制御すると共に、デイジタル信号
の有効電力データ及び無効電力データから皮相電
力量（VAh）、現在デマンド（VA）、最大デマン
ドなどを演算するマイクロコンピユータなどの制
御演算手段、２は停電時の皮相電力量などの測定
データ、停電時刻、オンピーク、オフピークの設
定された時間帯などの必要データ及び復電時の処
理に必要なデータを記憶する不揮発性メモリ、３
は現時刻を計時する時計回路、４は皮相電力量、
最大デマンドなどの測定データを常時更新記憶
し、停電時には一次電池５のバツクアツプにより
記憶を保持する表示用メモリ、５は表示用メモリ
４と共に時計回路３をバツクアツプする一次電
池、６は不図示の配電路から電源をとる電源回
路、７は停電時に表示用電源となる二次電池、８
はオンピーク皮相電力量表示部、９はオンピーク
最大デマンド表示部、１０はオフピーク皮相電力
量表示部、１１はオフピーク最大デマンド表示
部、１２は現在デマンド表示部、１３はデマンド
時限（30分或いは15分）内の経過時間であるデマ
ンド時間を表示するデマンド時間表示部、１４は
現在時刻表示部、１５は曜日表示部である。

S₁，S₂は、つまみ１６（第２図）の反時計方向
回転により操作される二連の停電中表示操作スイ
ツチ、RSは、つまみ１６の時計方向回転により
オンにされるリセツトスイツチ、１７は接点１７
ａのオンを機械的に保持する自己保持型リレー、
D₁〜D₃はダイオードである。なお、第２図にお
いて、１７はオンピーク表示灯、１８はオフピー
ク表示灯、１９は電源表示灯、２０は一状電池５
の交換の必要性を表示する一次電池交換表示灯で
ある。

次に動作について説明する。

通常時には、電源回路６から出力される直流電
源電圧が停電中表示操作スイツチS₁の常閉接点を
経てオンピーク皮相電力量表示部８、オンピーク
最大デマンド表示部９、オフピーク皮相電力量表
示部１０、オフピーク最大デマンド表示部１１、
時計回路３、表示用メモリ４に供給される。現在
デマンド表示部１２、デマンド時間表示部１３、
現時刻表示部１４、曜目表示部１５には、直流電
源電圧が直接供給される。また、直流電源電圧は
停電中表示操作スイツチS₂を経て自己保持型リレ
ー１７に供給されると共に、二次電池７を浮動充
電する。なお、図示されていないが、電源回路６
の直流電源電圧は制御演算回路１やその他の回路
にも供給される。

制御演算回路１は一定時間間隔で測定データ処
理プログラムを行う。今、オンピーク時間帯とす
ると、制御演算回路１内蔵のRAMから前回迄の
累積値であるオンピーク皮相電力量VAh、現在
デマンドVA及び前回のオンピーク皮相電力量測
定値ΔVAh及び皮相電力量測定値ΔVAを読み出
し、（前回VAh＋ΔVAh＝今回VAh）と（前回
VA＋ΔVA＝今回VA）を演算して、今回のオン
ピーク皮相電力量VAh及び現在デマンドVAを
得、制御演算回路１内蔵のRAM及び表示用メモ
リ４に記憶させる。同時に、表示用メモリ４を介
して、今回のオンピーク皮相電力量VAh及び現
在デマンドVAをオンピーク皮相電力量表示部８
及び現在デマンド表示部９に表示させる。

制御演算回路１は、現在デマンド値と前回まで
の最大デマンド値とを比較し、現在デマンド値の
方が大きい場合には最大デマンド値の更新処理を
行う。つぎに、時計回路３から現時刻のデータを
取り込み、デマンド時限が終了したら、現在デマ
ンド値及びデマンド時間を零にリセツトする。ま
た、現時刻表示を行わせる。更に、時間帯の切替
時刻になつていたら、その切替処理を行う。

次に制御演算回路１は有効電力データ及び無効
電力データから今回の皮相電力量測定値ΔVAh及
び皮相電力測定値ΔVAを演算し、これらの値を
制御演算回路１内蔵のRAMに次回に加算するた
め記憶する。

停電が発生すると、電源回路６の直流電源電圧
が消失する前に、制御演算回路１は停電時割込プ
ログラムを実行する。皮相電力量、最大デマン
ド、停電時刻などの停電時の必要なデータを不揮
発性メモリ２に格納する。そして、制御演算回路
１及びその周辺回路はリセツトされる。

停電時に、検針員が検針する場合には、検針員
はつまみ１６を反時計方向に回転する。これによ
り停電中表示操作スイツチS₁の常開接点がオンと
なり、停電中表示操作スイツチS₂はオフとなる。
停電中表示操作スイツチS₁の常開接点のオンによ
つて、二次電池７の電圧がオンピーク皮相電力量
表示部８、オンピーク最大デマンド表示部９、オ
フピーク皮相電力量表示部１０、オフピーク最大
デマンド表示部１１に供給される。表示用メモリ
４は一次電池５によりバツクアツプされているか
ら、そこに記憶されているオンピーク皮相電力
量、オンピーク最大デマンド、オフピーク皮相電
力量、オフピーク最大デマンドがオンピーク皮相
電力量表示部８、オンピーク最大デマンド表示部
９、オフピーク皮相電力量表示部１０、オフピー
ク最大デマンド表示部１１に入力し、表示され
る。したがつて、検針員は測定データを検針する
ことができる。

現在デマンド表示部１２、デマンド時間表示部
１３、現時刻表示部１４、曜日表示部１５には一
次電池５或いは二次電池７から電源は供給されて
いないので、表示用メモリ４から測定データが入
力しているが、表示動作を行わない。

検針後、つまみ１６を時計方向に回転させる
と、リセツトスイツチPSをオンにすることにな
り、自己保持型リレー１７はセツトされ、その接
点１７ａがオンとなつて、その状態を機械的に保
持する。復電した時に、制御演算回路１は、接点
１７ａのオンを検出して、不揮発性メモリ２から
制御演算回路１内蔵のRAMに入力された最大デ
マンドデータの記憶をリセツトし、その後、自己
保持型リレー１７もリセツトする。したがつて、
検針時に、まずつまみ１６を反時計方向に回すと
ころを、誤つて時計方向に回したとしても、表示
用メモリ４の記憶は消えることはない。

なお、通常の検針時では、リセツトスイツチ
RSをオンにすることにより直ちに制御演算回路
１内蔵のRAMにおける最大デマンドデータの記
憶がリセツトされる。

通常時に、つまみ１６を反時計方向に回転する
と、停電中表示操作スイツチS₂がオフになるの
で、二次電池７による表示をチエツクすることが
できる。

（考案と実施例の対応）図示実施例において、自己保持型リレー１７が
本考案のリセツト指令保持手段に相当する。

（変形例）現在デマンドも停電中の検針時に表示し、検針
後、リセツトするようにしてもよい。表示用メモ
リ４及び時計回路３は二次電池７によりバツクア
ツプするようにしてもよい。

図示実施例は皮相電力測定装置であるが、本考
案は有効電力測定装置にも同様に適用することが
できる。

（考案の効果）以上説明したように、本考案によれば、測定デ
ータを電池のバツクアツプにより停電中保持する
表示用メモリと、停電時に測定データを格納し、
復電時に制御演算手段へ入力する不揮発性メモリ
と、停電中に操作されることにより表示用メモリ
に保持された測定データをデータ表示手段に表示
させる停電中表示操作スイツチと、測定データの
リセツトのために操作されるリセツトスイツチ
と、該リセツトスイツチの停電中の操作によるリ
セツト指令を停電中保持し、該リセツト指令を復
電時に制御演算手段へ入力して、測定データをリ
セツトさせるリセツト指令保持手段とを設け、以
て、停電中にも、停電中表示操作スイツチの操作
によつて、表示用メモリに保持された測定データ
を表示し、停電中のリセツトスイツチの操作によ
つて、復電時に測定データをリセツトするように
したから、停電時でも電力に関する測定データを
検針員に検針させることができ、検針された測定
データを復電時にリセツトすることができる。そ
して、停電期間中、制御演算手段をバツクアツプ
していないから、バツクアツプ用の電池容量を少
なくすることができる。停電中、電池寿命がなく
なつたり、電池容量が少なくなつて、表示用メモ
リがダウンしても、測定データは不揮発性メモリ
に格納されているので、復電時には正確な値を表
示することができる。停電中、誤操作によりリセ
ツトスイツチが停電中表示操作スイツチより先に
操作されても、表示用メモリの記憶はリセツトさ
れないので、測定データを支障なく表示すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の一部を示すブロツ
ク図、第２図はその外観の正面図である。１……制御演算回路、２……不揮発性メモリ、
３……時計回路、４……表示用メモリ、５……一
次電池、６……電源回路、７……二次電池、８…
…オンピーク皮相電力量表示部、９……オンピー
ク最大デマンド表示部、１０……オフピーク皮相
電力量表示部、１１……オフピーク最大デマンド
表示部、１２……現在デマンド表示部、１６……
つまみ、S₁，S₂……停電中表示操作スイツチ、
RS……リセツトスイツチ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

検針後はリセツトされるべき電力に関する測定
データを少なくとも演算し、記憶する制御演算手
段と、該制御演算手段の測定データを表示するデ
ータ表示手段を備えた電子式電力測定装置におい
て、測定データを電池のバツクアツプにより停電
中保持する表示用メモリと、停電時に測定データ
を格納し、復電時に制御演算手段へ入力する不揮
発性メモリと、停電中に操作されることにより表
示用メモリに保持された測定データをデータ表示
手段に表示させる停電中表示操作スイツチと、測
定データのリセツトのために操作されるリセツト
スイツチと、該リセツトスイツチの停電中の操作
によるリセツト指令を停電中保持し、該リセツト
指令を復電時に制御演算手段へ入力して、測定デ
ータをリセツトさせるリセツト指令保持手段とを
設けたことを特徴とする電子式電力測定装置。