JPH08261410A - 微粉炭焚ボイラの窒素酸化物低減方法及び装置 - Google Patents

微粉炭焚ボイラの窒素酸化物低減方法及び装置

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JPH08261410A
JPH08261410A JP6079195A JP6079195A JPH08261410A JP H08261410 A JPH08261410 A JP H08261410A JP 6079195 A JP6079195 A JP 6079195A JP 6079195 A JP6079195 A JP 6079195A JP H08261410 A JPH08261410 A JP H08261410A
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air
signal
pulverized coal
differential pressure
burner
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JP6079195A
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Shigehiro Miyamae
茂広 宮前
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 出力指令が変化して微粉炭ミルが起動・停止
する際のバーナの空燃比が急激に上昇するのを押えて窒
素酸化物の濃度を低減できるようにする。 【構成】 出力指令18に基づいたセパレートダンパ開
度指令信号30によりバーナ2A〜2Fの各段ごとのセ
パレートダンパ16A〜16Fの開度を制御すると共
に、セパレートダンパ開度指令信号30をミル給炭量信
号33に基づいてミル給炭量が少ない時に減算するよう
に補正し、バーナ2A〜2Fに供給される二次空気11
aの圧力とボイラ火炉1内圧力との差圧が出力指令18
に基づいた差圧指令信号38に一致するように、コント
ロールダンパ17の開度を制御し、出力指令18の負荷
変化時に、バーナ2A〜2Fに供給される二次空気11
aを減少させ、オーバーエアーポート14には、バーナ
2A〜2Fに供給される二次空気11aの圧力とボイラ
火炉1内圧力との差圧が所定の値に保持されるように二
段燃焼用空気11cを供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微粉炭焚ボイラの窒素酸
化物低減方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の微粉炭焚ボイラの一例を
示したもので、ボイラ火炉1の前後側(図5では左右
側)に、左右方向(図5の紙面を突き抜ける方向)に複
数の微粉炭燃料ノズル2を配置し、更にその微粉炭燃料
ノズル2を多段(図5では前後とも3段ずつ)に配設し
てバーナ2A〜2Fを構成し、該バーナ2A〜2Fの微
粉炭燃料ノズル2は夫々各段ごとに別個の微粉炭ミル3
A〜3Fに燃料管4を介して接続している。
【0003】ボイラ火炉1後部の後部伝熱部5から排出
される排ガス6は、アンモニア7が注入されて脱硝装置
8に導かれることにより脱硝された後、空気予熱器9を
経て後方に送られるようになっている。
【0004】一方、前記空気予熱器9には、送風機10
からの燃焼用空気11が供給されていて前記排ガス6と
熱交換することにより予熱されるようになっており、予
熱された燃焼用空気11は給気ダクト12を介して前記
各バーナ2A〜2Fに二次空気11aとして供給される
ようになっていると共に、前記燃焼用空気11の一部が
一次空気ダクト28により分岐されて一次空気11bと
して前記各微粉炭ミル3A〜3Fに供給されるようにな
っている。29は各微粉炭ミル3A〜3Fに供給される
石炭を示す。
【0005】前記給気ダクト12により送られる二次空
気11aは、前後分岐ダクト12aにて前後に分岐され
た後、各段分岐ダクト12bにより各段のバーナ2A〜
2Fに対応するように分岐され、更に風箱13により前
記微粉炭燃料ノズル2の夫々に分けて供給されるように
なっている。
【0006】更に、前記ボイラ火炉1の前後壁における
前記バーナ2A〜2Fの上方位置には、左右方向に複数
のオーバーエアーポート14が形成されており、前後分
岐ダクト12aから分岐したオーバーエアーポート給気
ダクト15により、前記二次空気11aの一部を二段燃
焼用空気11cとして前記オーバーエアーポート14に
供給するようにしている。
【0007】前記各段分岐ダクト12bの夫々には、前
記バーナ2A〜2Fに供給する二次空気11aの流量を
各段ごとに調節できるようにしたセパレートダンパ(S
/D)16A〜16Fが備えてあり、また、前記オーバ
ーエアーポート給気ダクト15に、二段燃焼用空気11
cの流量を調節するためのコントロールダンパ(C/
D)17を備えている。
【0008】更に、出力指令18を入力して図6に示す
ようなセパレートダンパ(S/D)開度指令信号19を
前記各セパレートダンパ16A〜16Fに出力する関数
発生器20を備えている。
【0009】また、前記出力指令18を入力して図7に
示すようなコントロールダンパ(C/D)開度指令信号
21を前記コントロールダンパ17に出力する関数発生
器22を備えている。また、ボイラの排ガス6の窒素酸
化物(NOx)の濃度を検出しているNOx計23からの
NOx検出信号24を入力して図8に示すような補正信
号25を出力する関数発生器26を設けて、該関数発生
器26からの補正信号25を加算器27により前記コン
トロールダンパ開度指令信号21に加算するようにした
方式も考えられている。前記制御装置については、図5
ではボイラ火炉1の前側に配置されたセパレートダンパ
16A,16B,16C及びコントロールダンパ17に
備えた状態を図示し、後側のセパレートダンパ16D,
16E,16F及びコントロールダンパ17については
省略したが後側にも同様に装備されている。
【0010】前記微粉炭ミル3A〜3Fの起動時には、
図9に示すように、前記出力指令18に基づいた出炭指
令により、所定量の初期投入量がまず投入されて粉砕が
行われ、これと同時に図10に示すように粉砕された微
粉を持上げて搬送するのに必要な最低量の一次空気11
bが供給されて、粉砕された微粉炭を各バーナ2A〜2
Fの微粉炭燃料ノズル2に供給するようにしており、前
記出炭量がある程度大きくなると出炭量に対してバラン
スした重量比(空気/燃料の重量比は通常は1.8から
2.5)に成るように一次空気量が制御され、また、二
次空気との混合で低NOx燃焼に最適な空燃比(通常は
8から9程度で理論空燃比に対する比率では0.8から
0.9程度)に制御されるようになっている。
【0011】前記従来装置においては、出力指令18を
入力して図6に示すセパレートダンパ開度指令信号19
を出力する関数発生器20からの前記セパレートダンパ
開度指令信号19により各セパレートダンパ16A〜1
6Fの開度を制御し、また、出力指令18を入力して図
7に示すようなコントロールダンパ開度指令信号21を
出力する関数発生器22からのコントロールダンパ開度
指令信号21により前記コントロールダンパ17の開度
を制御して、二段燃焼におけるバーナ2A〜2Fの二次
空気11aとオーバーエアーポート14の二段燃焼用空
気11cと割合を調節して、排ガス6の窒素酸化物濃度
(生NOx)を低く(150ppm前後)に保持するよ
う制御している。
【0012】また、NOx計23からのNOx検出信号2
4を入力して図8に示すような補正信号25を出力する
関数発生器26からの補正信号25を、加算器27によ
り前記コントロールダンパ開度指令信号21に加算する
ようにしたフィードバック制御方式を付加することも考
えられている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記したよう
に、微粉炭ミル3A〜3Fでは、図9及び図10に示し
たように、石炭29が投入された直後は全く微粉が出炭
されず、その後徐々に出炭されるのに対して、一次空気
11bは最低一次空気量が直ちに投入されるために、空
燃比が図11に示すように微粉炭ミル3A〜3Fの起動
初期には無限大に大きくなり、その後急激に減少して所
定の空燃比(理論空燃比に対する比率で0.8〜0.
9)に制御されるようになる。
【0014】このため、例えば微粉炭ミル3A,3B,
3D,3Eが駆動されてこれに対応したバーナ2A,2
B,2D,2Eが燃焼しており、しかも前記窒素酸化物
濃度が150ppm前後に保持されている状態から、微
粉炭ミル3Cが追加されてバーナ2Cによる燃焼が開始
されたときを例にとって説明すると、該バーナ2Cの一
次空気11bによる空燃比は一時的に無限大となる。
【0015】このため、オーバーエアーポート14に流
れる二段燃焼用空気11cの流量を増加させることは有
効であるが、出力指令18によって全体流量が制御され
ている燃焼用空気11の一部が前記微粉炭ミル3Cに供
給されることにより二次空気11aの圧力が低下される
ため、たとえコントロールダンパ17の開度を大きくす
るように制御したとしても二段燃焼用空気11cの流量
は思ったほど変らない。そのため、バーナ2Cの燃焼に
よる窒素酸化物濃度が1000ppm前後といった極め
て高い値となり、これが他の燃焼しているバーナ2A,
2B,2D,2Eによって緩和されるが、それでも図1
2に示すように排ガス6の窒素酸化物濃度が200〜2
50ppm程度まで過渡的に増加してしまい、脱硝装置
8の脱硝能力を越えてしまう問題を有していた。
【0016】この窒素酸化物濃度が急激に増加する問題
は、出力指令18が増加側に負荷変化して微粉炭ミル3
A〜3Fが起動される場合以外に、出力指令18が減少
側に負荷変化して微粉炭ミル3A〜3Fが停止する場合
にも空燃比が急激に増加することによって過渡的に発生
していた。
【0017】また、前記したように、NOx計23から
のNOx検出信号24に基づいて、コントロールダンパ
開度指令信号21を補正するフィードバック制御方式を
採用した場合にも、応答遅れがあるために前記したよう
な急激な窒素酸化物濃度の変化には追随できず、そのた
めに余分なアンモニア7が注入されることになって、経
済的な問題を生じると共に、未反応のアンモニア7が空
気予熱器9に付着して空気予熱器9を閉塞する等の問題
を有していた。
【0018】本発明は、斯かる従来の問題点に鑑みてな
したもので、出力指令が変化して微粉炭ミルが起動・停
止する際のバーナの空燃比が急激に上昇するのを押えて
窒素酸化物の濃度を低減できるようにしたボイラの窒素
酸化物低減方法及び装置を提供することを目的としてい
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、微粉炭焚ボイ
ラの多段のバーナに各段ごとに微粉炭ミルからの微粉炭
燃料を供給し、且つ二次空気を前記バーナの各段ごとに
セパレートダンパを介して供給すると共に、前記二次空
気の一部を二段燃焼用空気としてコントロールダンパを
介してオーバーエアーポートに供給するようにしている
微粉炭焚ボイラの窒素酸化物低減方法であって、出力指
令に基づいたセパレートダンパ開度指令信号により各バ
ーナ段ごとのセパレートダンパの開度を制御すると共
に、各微粉炭ミルのミル給炭量が少ない時にセパレート
ダンパ開度指令信号を減少させるように補正し、且つ前
記バーナに供給される二次空気の圧力とボイラ火炉内圧
力との差圧が出力指令に基づいた差圧指令信号に一致す
るように前記コントロールダンパの開度を制御すること
を特徴とする微粉炭焚ボイラの窒素酸化物低減方法、に
係るものである。
【0020】本発明は、微粉炭焚ボイラのボイラ火炉に
多段に配設され且つ各段ごとに別個の微粉炭ミルに接続
されたバーナと、各バーナに二次空気を供給する給気ダ
クトと、該給気ダクトから分岐して前記バーナの上方に
備えたオーバーエアーポートに二段燃焼用空気を供給す
るオーバーエアーポート給気ダクトと、バーナの各段ご
とに前記給気ダクトに対して配置したセパレートダンパ
と、オーバーエアーポート給気ダクトに配置したコント
ロールダンパとを備えた微粉炭焚ボイラの窒素酸化物低
減装置であって、出力指令を入力してセパレートダンパ
開度指令信号を出力する第1関数発生器と、ミル給炭量
信号を入力して該ミル給炭量信号の値が低い時に前記セ
パレートダンパの開度を減少させる減算信号を出力する
第2関数発生器と、該第2関数発生器の減算信号を前記
セパレートダンパ開度指令信号に加算する加算器と、前
記バーナに供給される二次空気の圧力とボイラ火炉内圧
力との間の差圧を検出する差圧計と、前記出力指令を入
力して該出力指令に基づいた差圧指令信号を出力する第
3関数発生器と、前記差圧計の検出差圧信号と前記第3
関数発生器の差圧指令信号とを入力して引算する引算器
と、該引算器で引算した結果の信号が零になるように前
記コントロールダンパの開度を制御するPI調節計とを
備えたことを特徴とする微粉炭焚ボイラの窒素酸化物低
減装置、に係るものである。
【0021】
【作用】本発明によれば、出力指令に基づいたセパレー
トダンパ開度指令信号により各バーナ段ごとのセパレー
トダンパの開度を制御すると共に、前記セパレートダン
パ開度指令信号をミル給炭量に基づいてミル給炭量が少
ない時に減算するように補正し、且つバーナに供給され
る二次空気の圧力とボイラ火炉内圧力との差圧が出力指
令に基づいた差圧指令信号に一致するように、前記コン
トロールダンパの開度を制御するようにしているので、
出力指令の負荷変化時に、バーナに供給される二次空気
が減少するように制御され、オーバーエアーポートに
は、バーナに供給される二次空気の圧力とボイラ火炉内
圧力との差圧が所定の値に保持されるように二段燃焼用
空気が供給されるようになるので、出力指令の負荷変化
により微粉炭ミルが起動・停止を行っても、バーナとオ
ーバーエアーポートへの空気の振り分けが良好に行われ
るようになり、よってバーナの空燃比の急激な上昇が押
えられて、窒素酸化物の濃度が過渡的に上昇するような
問題を防止することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。
【0023】図1は、前記図5の従来の微粉炭焚ボイラ
の窒素酸化物低減装置に適用した本発明の一実施例を示
すもので、図中同一の符号を付したものは同一物を表わ
しているので詳細な説明は省略し、本発明の特徴部分に
ついてのみ詳述する。
【0024】図1に示すように、バーナ2A〜2Fの各
段ごとに二次空気11aを供給する各段分岐ダクト12
bの夫々には、二次空気11aの流量を各段ごとに調節
できるセパレートダンパ16A〜16Fが備えてあり、
また、オーバーエアーポート14に二段燃焼用空気11
cを供給するオーバーエアーポート給気ダクト15に
は、二段燃焼用空気11cの流量を調節するためのコン
トロールダンパ17が備えられている。
【0025】出力指令18を入力して図2に示すように
出力指令18に応じたセパレートダンパ開度指令信号3
0を出力する第1関数発生器31を設け、該第1関数発
生器31からのセパレートダンパ開度指令信号30によ
りセパレートダンパ16A〜16Fの開度を制御するよ
うにしている。
【0026】微粉炭ミル3A〜3Fに供給している石炭
29のミル給炭量を別個に検出する給炭量検出器32を
設け、該給炭量検出器32からのミル給炭量信号33を
入力し、図3に示すようにミル給炭量信号33の値が低
い時に前記セパレートダンパ16A〜16Fの開度を減
少させる減算信号34を夫々出力する第2関数発生器3
5を設け、該第2関数発生器35の減算信号34を前記
セパレートダンパ開度指令信号30に別個に加算する加
算器36を設ける。
【0027】また、バーナ2A〜2Fに供給される二次
空気11aの圧力とボイラ火炉1内圧力との間の差圧を
検出する差圧計37を設け、また、前記出力指令18を
入力して該出力指令18に基づいて図4に示すような差
圧指令信号38を出力する第3関数発生器39を設け、
前記差圧計37の検出差圧信号40と前記第3関数発生
器39の差圧指令信号38とを入力して引算する引算器
41を設け、該引算器41で引算した結果の信号42が
零になるように前記コントロールダンパ17の開度を制
御するPI調節計43を設けている。
【0028】前記制御装置については、図1ではボイラ
火炉1の前側に配置されたセパレートダンパ16A,1
6B,16C及びコントロールダンパ17に備えた場合
を図示し、後側のセパレートダンパ16D,16E,1
6F及びコントロールダンパ17については省略してい
るが、後側にも同様に装備されている。
【0029】次に上記実施例の作用を説明する。
【0030】セパレートダンパ16A〜16Fは、出力
指令18を入力して図2に示すように出力指令18に応
じたセパレートダンパ開度指令信号30を出力している
第1関数発生器31からのセパレートダンパ開度指令信
号30により開度が制御されている。
【0031】また、微粉炭ミル3A〜3Fに供給されて
いる石炭29のミル給炭量を検出している給炭量検出器
32からのミル給炭量信号33が第2関数発生器35に
入力されて、図3に示すようにミル給炭量信号33の値
が低い時に前記セパレートダンパ16A〜16Fの開度
を減少させる減算信号34を夫々出力するようになって
おり、該第2関数発生器35の減算信号34が第1関数
発生器31からのセパレートダンパ開度指令信号30に
別個に加算されている。
【0032】また、出力指令18を入力して該出力指令
18に基づいて図4に示すような差圧指令信号38を出
力している第3関数発生器39からの差圧指令信号38
がコントロールダンパ17に出力されて、コントロール
ダンパ17の開度が制御されている。
【0033】更に、バーナ2A〜2Fに供給される二次
空気11aの圧力とボイラ火炉1内圧力との間の差圧を
検出している差圧計37からの検出差圧信号40が前記
第3関数発生器39からの差圧指令信号38と引算器4
1で引算されて、該引算器41で引算した結果の信号4
2が零になるようにPI調節計43によりコントロール
ダンパ17の開度を制御している。
【0034】上記において、例えば微粉炭ミル3A,3
B,3D,3Eが駆動されてこれに対応したバーナ2
A,2B,2D,2Eが燃焼しており、しかも前記窒素
酸化物濃度が150ppm前後に保持されている状態か
ら、微粉炭ミル3Cが追加されてバーナ2Cによる燃焼
が開始されたときを例にとって説明すると、微粉炭ミル
3Cが追加されると、図9、図10、図11に示したよ
うに、バーナ2Cの一次空気11bによる空燃比が一時
的に無限大となることによって、排ガス6の窒素酸化物
濃度が図12に示すように200〜250ppm程度ま
で上昇しようとする。
【0035】しかし、この時、セパレートダンパ16A
〜16Fを制御している図2に示すような第1関数発生
器31からのセパレートダンパ開度指令信号30に対
し、微粉炭ミル3Cに設けられた給炭量検出器32から
のミル給炭量信号33を第2関数発生器35に入力して
図3に示すようにミル給炭量信号33の値が低い時に前
記セパレートダンパ16A〜16Fの開度を減少させる
ように出力する減算信号34が加算器36で加算され
る。即ち、セパレートダンパ開度指令信号30から減算
信号34が引算されるので、セパレートダンパ開度指令
信号30が減少してセパレートダンパ16A〜16Fの
開度が全体的に小さくなるように制御される。また、こ
こでミル起動過程のバーナのセパレートダンパについて
より大きく絞り込むようにその当該バーナ段について制
御ゲインを乗算させる機能を付加すれば、そのバーナの
空燃比を更に抑制できる。
【0036】更に、コントロールダンパ17は、バーナ
2A〜2Fに供給される二次空気11aの圧力とボイラ
火炉1内圧力との間の差圧が、図3に示す第3関数発生
器39からの差圧指令信号38になるように制御される
ので、前記セパレートダンパ16A〜16Fが絞り込ま
れてバーナ2A〜2Fに対する二次空気の供給量が減ら
された分がコントロールダンパ17を介してオーバーエ
アーポート14に供給されるようになる。
【0037】従って、出力指令18の負荷変化により微
粉炭ミル3A〜3Fが起動・停止を行っても、バーナ2
A〜2Fとオーバーエアーポート14への空気の振り分
けを良好に行うことができ、よってバーナ2A〜2Fの
空燃比の急激な上昇が押えられて、窒素酸化物の濃度が
過渡的に上昇するような問題を防止することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、出力指令に基づいたセ
パレートダンパ開度指令信号により各バーナ段ごとのセ
パレートダンパの開度を制御すると共に、前記セパレー
トダンパ開度指令信号をミル給炭量に基づいてミル給炭
量が少ない時に減算するように補正し、且つバーナに供
給される二次空気の圧力とボイラ火炉内圧力との差圧が
出力指令に基づいた差圧指令信号に一致するように、前
記コントロールダンパの開度を制御するようにしている
ので、出力指令の負荷変化時に、バーナに供給される二
次空気が減少するように制御され、オーバーエアーポー
トには、バーナに供給される二次空気の圧力とボイラ火
炉内圧力との差圧が所定の値に保持されるように二段燃
焼用空気が供給されるようになるので、出力指令の負荷
変化により微粉炭ミルが起動・停止を行っても、バーナ
とオーバーエアーポートへの空気の振り分けが良好に行
われ、よってバーナの空燃比の急激な上昇が押えられ
て、窒素酸化物の濃度が過渡的に上昇するような問題の
発生を防止することができるという優れた効果を奏し得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック系統図であ
る。
【図2】第1関数発生器31により出力されるセパレー
トダンパ開度指令信号の一例を示す線図である。
【図3】第2関数発生器35により出力される減算信号
の一例を示す線図である。
【図4】第3関数発生器39により出力される差圧指令
信号の一例を示す線図である。
【図5】従来装置の一例を示す系統図である。
【図6】従来の関数発生器20により出力されるセパレ
ートダンパ開度指令信号の一例を示す線図である。
【図7】従来の関数発生器22により出力されるコント
ロールダンパ開度指令信号の一例を示す線図である。
【図8】従来の関数発生器26により出力される補正信
号の一例を示す線図である。
【図9】微粉炭ミルの出炭指令と給炭量との関係を示す
線図である。
【図10】微粉炭ミルの出炭指令と一次空気量との関係
を示す線図である。
【図11】微粉炭ミルの空燃比の変化を示す線図であ
る。
【図12】微粉炭ミルの起動・停止による窒素酸化物濃
度の変化を示す線図である。
【符号の説明】
1 ボイラ火炉 2A〜2F バーナ 3A〜3F 微粉炭ミル 11a 二次空気 11c 二段燃焼用空気 12 給気ダクト 14 オーバーエアーポート 15 オーバーエアーポート給気ダクト 16A〜16F セパレートダンパ 17 コントロールダンパ 18 出力指令 30 セパレートダンパ開度指令信号 31 第1関数発生器 33 ミル給炭量信号 34 減算信号 35 第2関数発生器 36 加算器 37 差圧計 38 差圧指令信号 39 第3関数発生器 40 検出差圧信号 41 引算器 42 引算した結果の信号 43 PI調節計

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粉炭焚ボイラの多段のバーナに各段ご
    とに微粉炭ミルからの微粉炭燃料を供給し、 且つ二次空気を前記バーナの各段ごとにセパレートダン
    パを介して供給すると共に、前記二次空気の一部を二段
    燃焼用空気としてコントロールダンパを介してオーバー
    エアーポートに供給するようにしている微粉炭焚ボイラ
    の窒素酸化物低減方法であって、 出力指令に基づいたセパレートダンパ開度指令信号によ
    り各バーナ段ごとのセパレートダンパの開度を制御する
    と共に、 各微粉炭ミルのミル給炭量が少ない時にセパレートダン
    パ開度指令信号を減少させるように補正し、 且つ前記バーナに供給される二次空気の圧力とボイラ火
    炉内圧力との差圧が出力指令に基づいた差圧指令信号に
    一致するように前記コントロールダンパの開度を制御す
    ることを特徴とする微粉炭焚ボイラの窒素酸化物低減方
    法。
  2. 【請求項2】 微粉炭焚ボイラのボイラ火炉に多段に配
    設され且つ各段ごとに別個の微粉炭ミルに接続されたバ
    ーナと、 各バーナに二次空気を供給する給気ダクトと、 該給気ダクトから分岐して前記バーナの上方に備えたオ
    ーバーエアーポートに二段燃焼用空気を供給するオーバ
    ーエアーポート給気ダクトと、 バーナの各段ごとに前記給気ダクトに対して配置したセ
    パレートダンパと、 オーバーエアーポート給気ダクトに配置したコントロー
    ルダンパとを備えた微粉炭焚ボイラの窒素酸化物低減装
    置であって、 出力指令を入力してセパレートダンパ開度指令信号を出
    力する第1関数発生器と、 ミル給炭量信号を入力して該ミル給炭量信号の値が低い
    時に前記セパレートダンパの開度を減少させる減算信号
    を出力する第2関数発生器と、 該第2関数発生器の減算信号を前記セパレートダンパ開
    度指令信号に加算する加算器と、 前記バーナに供給される二次空気の圧力とボイラ火炉内
    圧力との間の差圧を検出する差圧計と、 前記出力指令を入力して該出力指令に基づいた差圧指令
    信号を出力する第3関数発生器と、 前記差圧計の検出差圧信号と前記第3関数発生器の差圧
    指令信号とを入力して引算する引算器と、 該引算器で引算した結果の信号が零になるように前記コ
    ントロールダンパの開度を制御するPI調節計とを備え
    たことを特徴とする微粉炭焚ボイラの窒素酸化物低減装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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