JPH08259665A - エポキシ樹脂硬化剤及びその製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂硬化剤及びその製造方法

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JPH08259665A
JPH08259665A JP7060535A JP6053595A JPH08259665A JP H08259665 A JPH08259665 A JP H08259665A JP 7060535 A JP7060535 A JP 7060535A JP 6053595 A JP6053595 A JP 6053595A JP H08259665 A JPH08259665 A JP H08259665A
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JP
Japan
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curing agent
general formula
formula
epoxy resin
hydrogen atom
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Application number
JP7060535A
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English (en)
Inventor
Koji Miwa
広治 三輪
Tadayuki Inoue
唯之 井上
Kunio Mori
邦夫 森
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素
に、エチレン性不飽和結合を少なくとも2個有する化合
物及びホルムアルデヒド供給化合物を付加及び/又は縮
合して得られる特定の構造を有するフェノール樹脂から
なるエポキシ樹脂硬化剤及びその製造方法に関する。 【効果】本発明のエポキシ樹脂硬化剤は良好な性能を有
するものである。またエポキシ樹脂組成物は、耐熱性と
低吸水性に優れ、特に電気、電子材料に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エポキシ樹脂硬化剤及
びその製造方法、並びにその用途等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりエポキシ樹脂の硬化剤として、
ノボラック型フェノール樹脂が使用されている。この従
来のノボラック型フェノール樹脂の構造に似ているもの
として、特公昭48−10960号公報に、フェノール
に1,4−ジ(メトキシメチル)ベンゼンを反応させて
得られる、フェノール核、メチレン基、ベンゼン核、メ
チレン基がこの順に連結した構造を繰り返し単位とする
下記構造の合成樹脂が記載されている。
【0003】
【化10】
【0004】この合成樹脂に対し、特開平5−7845
7号公報には、エポキシ樹脂硬化剤として使用した場合
極めて優れた低吸水性を示す樹脂として、フェノール性
水酸基を含有する芳香族炭化水素に、エチレン性不飽和
二重結合を少なくとも2個有する化合物が付加した構造
の合成樹脂が記載されている。
【0005】
【化11】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−78457号公報に記載されている合成樹脂は低吸
水性に極めて優れるが、耐熱性については他の硬化剤と
同等のレベルであった。
【0007】エポキシ樹脂硬化剤において耐熱性の向上
は重要な課題のひとつであり、低吸水性能を維持しつ
つ、さらなる高耐熱性を得ることが強く望まれている。
本発明は、低吸収性能、耐熱性に優れたエポキシ樹脂用
硬化剤を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記実状に
鑑み鋭意検討したところ、フェノール性水酸基を含有す
る芳香族炭化水素に、エチレン性不飽和二重結合を少な
くとも2個有する化合物およびホルムアルデヒドが付加
または縮合した構造を有する合成樹脂が低吸水性を保ち
ながら耐熱性を向上できることを見出し本発明を完成す
るに至った。
【0009】即ち本発明は、一般式(I)
【0010】
【化12】
【0011】〔式中、Aは二価の置換基を有していてよ
い芳香環結合を示し、Dは一般式(II)で表わされる化
合物、
【0012】
【化13】
【0013】[式中、Eは一般式(IV)で表わされる一
核体フェノール類、
【0014】
【化14】
【0015】(式中、R1は同一又は異なるアルキル
基、水酸基、ハロゲン原子のいずれかを示し、R2はR1
又は単結合手を示す) 一般式(V)で表わされる二核体フェノール類
【0016】
【化15】
【0017】(式中、R1及びR2は前記と同様のものを
示し、R3は水素原子又はアルキル基を示す。)]又は
一般式(VI)で表わされる二環体フェノール類
【0018】
【化16】
【0019】(式中、R2は前記と同様のものを示す)
を示し、mは0〜5の整数を示す]又は一般式(III)
で表わされる化合物
【0020】
【化17】
【0021】[式中、Eは前記一般式(IV)で表わされ
る一核体フェノール類、一般式(V)で表わされる二核
体フェノール類、又は一般式(VI)で表わされる二環体
フェノール類を示し、lは0〜4の整数を示す]、nは
0〜6の整数を示す〕で表わされるフェノール樹脂から
なるエポキシ樹脂硬化剤に関するものである。
【0022】一般式(IV)で表わされる一核体フェノー
ル類としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレ
ノール、P−ターシャリーブチルフェノール等のアルキ
ル置換フェノール、クロロフェノール、ブロモフェノー
ル等のハロゲノフェノール、レゾルシン、カテコール、
ハイドロキノン等のフェノール性水酸基を2個以上有す
る芳香族化合物、等が挙げられる。これらの化合物の
中、反応性の点からフェノール、クレゾール、レゾルシ
ンが好ましい。
【0023】一般式(V)で表わされる二核体フェノー
ル類としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、
ビスフェノールAF等のビスフェノール類が挙げられ
る。これらのうち低吸水性の点からビスフェノールAが
好ましい。
【0024】一般式(VI)で表わされる二環体フェノー
ル類としては、1−ナフトール、2−ナフトール、1,
6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナ
フタレン等のナフトール類等が挙げられる。このうち反
応性の点から2,7−ジヒドロキシナフタレンが好まし
い。
【0025】また一般式(I)、一般式(II)及び一般
式(III)において、nが0〜2であり、mが0又は1
であり、lが0又は1であることが好ましい。具体的に
は次の化合物等が挙げられる。
【0026】
【化18】
【0027】
【化19】
【0028】
【化20】
【0029】次に本発明の第2の発明について説明す
る。すなわち第2の発明は、フェノール性水酸基を有す
る芳香族炭化水素にエチレン性不飽和結合を少なくとも
2個有する化合物及びホルムアルデヒド供給化合物を付
加及び/又は縮合することを特徴とするエポキシ樹脂硬
化剤の製造方法に関するものである。
【0030】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水
素としては、特に限定されるものではないが、例えば前
記の、フェノール、クレゾール、キシレノール、P−タ
ーシャリーブチルフェノール等のアルキル置換フェノー
ル、クロロフェノール、ブロモフェノール等のハロゲノ
フェノール、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン
等のフェノール性水酸基を2個以上有する芳香族化合
物、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールAF、ビスフェノールS等のビスフェノール類、1
−ナフトール、2−ナフトール、1,6−ジヒドロキシ
ナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等のナフ
トール類、ヒドロキシアントラセン等が挙げられる。こ
れらのうち、フェノール、クレゾールが好ましい。これ
らの芳香族炭化水素は単独のみならず、2種以上を混合
して使用することができる。
【0031】エチレン性不飽和結合を少なくとも2個有
する化合物としては、公知慣用のものがいずれも使用で
きるが、例えばジビニルベンゼン、アルキルジビニルベ
ンゼン、ジアリルフタレート等の芳香族ジビニル化合
物、グリセロールジアリルエーテルやトリメチロールプ
ロパントリアクリレート等の脂肪族ジビニル化合物など
が挙げられる。これらのうち、反応性や作業性等に優れ
る点で芳香族ジビニル化合物が好ましく、なかでもジビ
ニルベンゼンがより好ましい。これらは単独のみなら
ず、2種以上を混合して使用することもできる。
【0032】なお、エチレン性不飽和結合を少なくとも
2個有する化合物には、必要に応じて他の反応性第三成
分も併用することができる。この第三成分としては、例
えばスチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、モノ
ブロモスチレン等の芳香族モノビニル化合物、(メタ)
アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸ステア
リルエステル、(メタ)アクリル酸、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、γ−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン等の脂肪族モノビニル化合物が挙げられ
る。なかでもこれら第三成分も単独のみならず、2種類
以上混合して使用することもできる。
【0033】本発明に係るエポキシ樹脂硬化剤を製造す
る際のエチレン性不飽和結合を少なくとも2個有する化
合物の使用量は、特に制限されるものではなく、用いる
芳香族炭化水素によって適宜選択して最適値を決定する
べきであるが、通常の芳香族炭化水素(A)のモル数に
対して0.1〜0.9モルが好ましく、0.2〜0.5
モルがより好ましい。
【0034】ホルムアルデヒド供給化合物としては、公
知のものがいずれも使用でき、例えばホルムアルデヒド
水溶液、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラ
ミン水溶液、1,3ージオキソラン等が使用できる。
【0035】芳香族炭化水素とエチレン性不飽和結合を
少なくとも2個有する化合物およびホルムアルデヒド供
給化合物との反応温度は特に限定するものではないが、
合理的に短時間とするためには80℃以上にするのがよ
い。
【0036】この際用いられる触媒としては、例えば塩
化アルミニウム、塩化第一鉄のごとき金属塩化物や、硫
酸、塩酸、リン酸などの無機酸、ベンゼンスルフォン
酸、パラトルエンスルフォン酸のごとき有機スルフォン
類、酢酸、しゅう酸、マレイン酸のごとき有機カルボン
酸などが使用できる。これらの触媒は2種類以上混合し
て使用することも可能である。
【0037】触媒の使用量は、特に制限されものではな
く、その種類によっても異なるが、短時間で反応が完了
でき、しかもその反応が穏和で反応制御が容易な点で、
芳香族炭化水素の100重量部当たり0.1〜5.0重
量部が好ましい。
【0038】上記反応は無溶媒下で行ってもよいが、有
機溶媒の存在下で行ってもよい。有機溶媒としては、公
知慣用のものがいずれも使用できるが、例えばトルエ
ン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、ソルベッソ等が挙げられる。有機溶媒として
は、芳香族炭化水素を溶解できるものが好適である。
【0039】次に本発明の第3の発明について説明す
る。すなわち第2の発明で得られたエポキシ樹脂硬化剤
とエポキシ樹脂とからなるエポキシ樹脂組成物に関す
る。
【0040】第2発明に係るエポキシ樹脂用硬化剤は、
単独でエポキシ樹脂硬化剤として用いることができる。
必要に応じて公知慣用のエポキシ樹脂硬化剤と併用する
ことができる。公知慣用のエポキシ樹脂硬化剤として
は、例えばジシアンジアミド、ポリアルキレンポリアミ
ン、ポリアミドポリアミン、マンニッヒ生成物、フェノ
ールノボラック樹脂、オルソクレゾールノボラック樹
脂、ナフトールノボラック樹脂、臭素化フェノールノボ
ラック樹脂等が挙げられる。
【0041】本発明に係るエポキシ樹脂組成物を調製す
るに当たり用いるエポキシ樹脂は、特に制限されるもの
ではないが、例えばビスフェノールFやビスフェノール
A等のビスフェノール類を出発原料とするビスフェノー
ルジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、通常のフェノ
ールノボラック樹脂、オルソクレゾールノボラック樹
脂、臭素化フェノールノボラック樹脂を出発原料とする
ノボラック型多官能エポキシ樹脂、ジフェニルメタンジ
アミンテトラグリシジルエーテル、シクロヘキサンジア
ミンテトラグリシジルエーテル等のグリシジルアミン型
多官能エポキシ樹脂を始め、ポリエチレングリコールジ
グリシジルエーテル、エポキシ化SBR、エポキシ化大
豆油等の脂肪族エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0042】エポキシ樹脂組成物の配合割合は、組成配
合物によって異なるが、一般的に硬化剤たるフェノール
樹脂のフェノール性水酸基と、エポキシ樹脂のエポキシ
基の割合を当量比にて配合すべきものである。
【0043】尚、エポキシ樹脂組成物を硬化架橋させる
際の硬化促進剤としては、一般的に用いられているもの
が使用することができるが、例えばNーメチルイミダゾ
ールのごときイミダゾール類、トリエチルアミンのよう
な3級アミン類、トリフェニルフォスフィンのようなリ
ン系化合物等が挙げられる。
【0044】硬化物として高度物性が要求される場合に
は、本発明に係るエポキシ樹脂硬化剤と、それにエピハ
ロヒドリンを反応せしめて得られるエポキシ樹脂とを組
み合わせることも可能である。この組み合わせは、電気
絶縁積層板を製造するのに特に適した組成である。
【0045】また本発明のエポキシ樹脂組成物には、分
子中にビニル基、(メタ)アクリロイル基等を有する化
合物、並びに必要に応じてこれらを重合しうる熱重合開
始剤や光重合開始剤を添加して、活性化エネルギーと熱
とを併用して組成物の硬化を行うこともできる。
【0046】分子中にビニル基、(メタ)アクリロイル
基等を有する化合物としては、例えばエポキシ樹脂に
(メタ)アクリル酸を付加させた構造のいわゆるエポキ
シアクリレートや、ジビニルベンゼン、アルキルジビニ
ルベンゼン、ジアリルフタレート等の芳香族ジビニル化
合物、グリセロールジアリルエーテルやトリメチロール
プロパントリアクリレート等の脂肪族ジビニル化合物、
スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、モノブロ
モスチレン等の芳香族モノビニル化合物、(メタ)アク
リル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸ステアリル
エステル、(メタ)アクリル酸、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン等の脂肪族モノビニル化合物等を挙げること
ができる。
【0047】本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に
応じて充填剤、カップリング剤、難燃剤、滑剤、離型
剤、可塑剤、着色剤、増粘剤等の各種添加剤を添加して
用いてもよい。
【0048】本発明に係る合成樹脂をエポキシ樹脂硬化
剤として用いると、その硬化物は吸水性が従来のものに
比べ低く、耐水性に優れるばかりでなく、耐熱性能が著
しく向上する。
【0049】本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、例え
ば銅張り電絶積層板及びその前駆体たるプリプレグ、被
覆材、コーティング剤、成形材料等、従来通常のノボラ
ック系樹脂をエポキシ樹脂硬化剤として使用してきた用
途分野において性能を向上させることが期待できるもの
である。
【0050】エポキシ樹脂と本発明による硬化剤とから
なるエポキシ樹脂組成物においては、硬化剤がメチルメ
チレン結合を有することによる高耐水性を維持しつつ、
さらにその耐熱性能をも著しく向上させたエポキシ樹脂
硬化物を得ることができる。この理論的な裏付けは定か
でないが、おそらくメチルメチレン結合とメチレン結合
の併用で架橋間距離が適切なバランスに保たれるためで
あると推測する。
【0051】一方本発明に係るエポキシ樹脂用硬化剤
は、例えばヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤と組み
合わせて鋳物用結合剤、研削砥石用結合剤、ガラス繊維
や炭素繊維用結合材、耐火物用結合剤、ブレーキライニ
ング用結合剤、クラッチフェーシング用結合剤、家庭用
航空機用壁装材、断熱材、フェノールフォーム用原料、
浴槽、防水パン、流し台、波板、貯水漕、プレジャーボ
ート用材料としても使用できる。
【0052】
【実施例】以下に合成例と実施例をあげて本発明を説明
する。なお例中の部および%はすべて重量基準とする。
【0053】実施例1 攪拌機、コンデンサー、温度計及び滴下ロートを備えた
4つ口3リットルフラスコに、フェノール940g(1
0モル)及び、触媒としてPTSA(パラトルエンスル
フォン酸)を2.2g加え、90℃まで昇温した。滴下
ロートより純度80%ジビニルベンゼン1056g
(6.5モル,不純物はエチルスチレン)を滴下による
添加後、3時間反応させた。反応容器より取り出し、数
平均分子量990のノボラックタイプの黄色塊状の合成
樹脂を得た。
【0054】実施例2 実施例1のフェノールの替わりにメタクレゾール108
0g(10モル)を用いた以外は全て実施例1に従っ
た。数平均分子量915のノボラックタイプの黄色塊状
の合成樹脂を得た。
【0055】実施例3 攪拌機、コンデンサー、温度計及び滴下ロートを備えた
4つ口3リットルフラスコに、フェノール940g(1
0モル)及び、触媒としてPTSA(パラトルエンスル
フォン酸)を2.2g加え、90℃まで昇温した。滴下
ロートより41%ホルムアルデヒド水溶液220g(3
モル)を滴下した。減圧脱水した後、滴下ロートより純
度80%ジビニルベンゼン650g(4モル,不純物は
エチルスチレン)を滴下させた後、2時間反応させた。
反応容器より取り出し、数平均分子量950のノボラッ
クタイプの黄色塊状の合成樹脂を得た。
【0056】実施例4 実施例3のフェノールの替わりにメタクレゾール108
0g(10モル)を用いた以外は全て実施例3に従っ
た。数平均分子量963のノボラックタイプの黄色塊状
の合成樹脂を得た。
【0057】実施例5 実施例3のフェノールの替わりにレゾルシン1100g
(10モル)を用いた以外は全て実施例3に従った。数
平均分子量1050のノボラックタイプの黄色塊状の合
成樹脂を得た。
【0058】実施例6 実施例3のフェノールの替わりにビスフェノールA22
80g(10モル),41%ホルムアルデヒド水溶液1
10g(1.5モル),純度80%ジビニルベンゼン3
25g(2モル)を用いた以外は全て実施例3に従っ
た。数平均分子量1100のノボラックタイプの黄色塊
状の合成樹脂を得た。
【0059】実施例7 実施例3のフェノールの替わりに2,7−ジヒドロキシ
ナフタレン1620g(10モル),41%ホルムアル
デヒド水溶液110g(1.5モル),純度80%ジビ
ニルベンゼン406g(2モル)を用いた以外は全て実
施例3に従った。数平均分子量1150のノボラックタ
イプの黄色塊状の合成樹脂を得た。
【0060】実施例8 上記実施例3にて得られた合成樹脂100部を130℃
に加温して溶融させた後、エポキシ樹脂の硬化促進剤で
あるNーメチルイミダゾール0.1部を加えて、高温下
で均一な溶液を得た。この溶液に予め加温(100℃)
しておいたエポキシ樹脂、エピクロン850(大日本イ
ンキ化学工業株式会社製)を112部混合し、減圧下に
て脱泡処理した後に150℃にて1時間、さらに180
℃にて2時間熱処理して硬化物を得た。
【0061】実施例9 上記実施例4にて得られた合成樹脂100部に対し、エ
ピクロン850(大日本インキ化学工業株式会社製)を
118部混合した以外は実施例8と全く同様な操作を行
いエポキシ樹脂硬化物を得た。
【0062】実施例10 上記実施例5にて得られた合成樹脂100部に対し、エ
ピクロン850(大日本インキ化学工業株式会社製)を
63部混合した以外は実施例8と全く同様な操作を行い
エポキシ樹脂硬化物を得た。
【0063】実施例11 上記実施例6にて得られた合成樹脂100部に対し、エ
ピクロン850(大日本インキ化学工業株式会社製)を
115部混合した以外は実施例8と全く同様な操作を行
いエポキシ樹脂硬化物を得た。
【0064】実施例12 上記実施例6にて得られた合成樹脂100部に対し、エ
ピクロン850(大日本インキ化学工業株式会社製)を
110部混合した以外は実施例8と全く同様な操作を行
いエポキシ樹脂硬化物を得た。
【0065】比較例1 一般的な合成方法にて製造されたノボラック型フェノー
ル樹脂バーカムTD−2131(大日本インキ化学工業
株式会社製)100部を150℃に加温して溶融させた
後、エポキシ樹脂の硬化促進剤であるNーメチルイミダ
ゾール0.1部を加えて、高温下で均一な溶液を得た。
この溶液に予め加温(100℃)しておいたエポキシ樹
脂、エピクロン850(大日本インキ化学工業株式会社
製)を182部混合し、減圧下にて脱泡処理した後に1
50℃にて1時間、180℃にて2時間熱処理して硬化
物を得た。
【0066】比較例2 上記実施例1にて得られた樹脂100部に対し、エピク
ロン850(大日本インキ化学工業株式会社製)を10
4部混合した以外は実施例8と全く同様な操作を行いエ
ポキシ樹脂硬化物を得た。
【0067】比較例3 上記実施例2にて得られた樹脂100部に対し、エピク
ロン850(大日本インキ化学工業株式会社製)を96
部混合した以外は実施例8と全く同様な操作を行いエポ
キシ樹脂硬化物を得た。
【0068】上記実施例及び比較例にて得られた樹脂硬
化物の吸水性、耐熱性等の性能を比較した結果をまとめ
て以下の表1及び表2に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】 *1)沸騰水中2時間放置後の重量増加率 *2)沸騰水中4時間放置後の重量増加率 表1及び表2からわかるように本発明によるエポキシ樹
脂硬化物は従来の汎用ノボラックを硬化剤として用いた
硬化物に比べて非常に低吸水性であるばかりでなく、さ
らに吸水性を改良した特開平5−78457号公報記載
の硬化剤を用いた硬化物に比べ、吸水性が同レベル且つ
耐熱性が著しく優れていることがわかる。
【0071】
【発明の効果】本発明によるフェノール樹脂は、エポキ
シ樹脂硬化剤として良好な性能を付与するものである。
即ちエポキシ樹脂と本発明による硬化剤とからなるエポ
キシ樹脂組成物は、耐熱性と低吸水性を両立させるもの
であり、特に電気、電子材料に用いると製品の信頼性を
高めることが可能となる。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 〔式中、Aは二価の置換基を有していてよい芳香環結合
    を示し、Dは一般式(II)で表わされる化合物、 【化2】 [式中、Eは一般式(IV)で表わされる一核体フェノー
    ル類、 【化3】 (式中、R1は同一又は異なるアルキル基、水酸基、ハ
    ロゲン原子のいずれかを示し、R2はR1又は単結合手を
    示す) 一般式(V)で表わされる二核体フェノール類 【化4】 (式中、R1及びR2は前記と同様のものを示し、R3
    水素原子又はアルキル基を示す。)]又は一般式(VI)
    で表わされる二環体フェノール類 【化5】 (式中、R2は前記と同様のものを示す)を示し、mは
    0〜5の整数を示す]又は一般式(III)で表わされる
    化合物 【化6】 [式中、Eは一般式(IV)で表わされる一核体フェノー
    ル類、 【化7】 (式中、R1及びR2は前記と同様のものを示す) 一般式(V)で表わされる二核体フェノール類 【化8】 (式中、R1、R2及びR3は前記と同様のものを示
    す。)又は一般式(VI)で表わされる二環体フェノール
    類 【化9】 (式中、R1及びR2は前記と同様のものを示す)を示
    し、lは0〜4の整数を示す]、nは0〜6の整数を示
    す〕で表わされるフェノール樹脂からなるエポキシ樹脂
    硬化剤。
  2. 【請求項2】一般式(IV)中、R1が水素原子であり、
    2が水素原子又は単結合手であることを特徴とする請
    求項1記載の硬化剤。
  3. 【請求項3】一般式(IV)中、R1及びR2のいずれか1
    つがメチル基であり、他のR1が水素原子であり、他の
    2が水素原子又は単結合手であることを特徴とする請
    求項1記載の硬化剤。
  4. 【請求項4】一般式(IV)中、R1のいずれかが水酸基
    であり、R2が水素原子又は単結合手であることを特徴
    とする請求項1記載の硬化剤。
  5. 【請求項5】一般式(V)中、R1が水素原子であり、R
    2が水素原子又は単結合手であり、R3がメチル基である
    ことを特徴とする請求項1記載の硬化剤。
  6. 【請求項6】一般式(V)中、R1が水素原子であり、R
    2が水素原子又は単結合手であり、R3が水素原子である
    ことを特徴とする請求項1記載の硬化剤。
  7. 【請求項7】一般式(VI)中、R2のいずれかひとつが
    水酸基で他のR2が水素原子又は単結合手であることを
    特徴とする請求項1記載の硬化剤。
  8. 【請求項8】nが0〜2であり、mが0又は1であり、
    lが0又は1であることを特徴する請求項1〜7のいず
    れか1項記載の硬化剤。
  9. 【請求項9】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水
    素に、エチレン性不飽和結合を少なくとも2個有する化
    合物及びホルムアルデヒド供給化合物を付加及び/又は
    縮合することを特徴とするエポキシ樹脂硬化剤の製造方
    法。
  10. 【請求項10】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化
    水素が、フェノールであることを特徴とする請求項9記
    載の製造方法。
  11. 【請求項11】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化
    水素が、クレゾールであることを特徴とする請求項9又
    は10記載の製造方法。
  12. 【請求項12】エチレン性不飽和結合を少なくとも2個
    有する化合物が、ジビニルベンゼンであることを特徴と
    する請求項9〜11のいずれか1項記載の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項9記載のエポキシ樹脂硬化剤とエ
    ポキシ樹脂とからなるエポキシ樹脂組成物。
  14. 【請求項14】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化
    水素が、フェノールであることを特徴とする請求項13
    記載の組成物。
  15. 【請求項15】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化
    水素が、クレゾールであることを特徴とする請求項13
    又は14記載の組成物。
  16. 【請求項16】エチレン性不飽和結合を少なくとも2個
    有する化合物が、ジビニルベンゼンであることを特徴と
    する請求項13〜15のいずれか1項記載の組成物。
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