JP2002249546A - 封止用樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

封止用樹脂組成物及び半導体装置

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JP2002249546A JP2001049113A JP2001049113A JP2002249546A JP 2002249546 A JP2002249546 A JP 2002249546A JP 2001049113 A JP2001049113 A JP 2001049113A JP 2001049113 A JP2001049113 A JP 2001049113A JP 2002249546 A JP2002249546 A JP 2002249546A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アフターキュアーの工程を省略又は短縮して
も封止材としての特性が損なわれることなく、半田浴へ
の浸漬時やリフロー時における耐クラック性を維持又は
向上することができる封止用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂及び硬化剤を含有する封止
用樹脂組成物に関する。エポキシ樹脂として、下記の式
(A)で示されるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂
をエポキシ樹脂全量中に20〜100質量%含有するも
のを用いる。また硬化剤として、下記の式(B)で示さ
れるものを硬化剤全量中に20〜80質量%と下記の式
(C)で示されるものを硬化剤全量中に20〜80質量
%含有するものを用いる。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子を封止
するために用いられる封止用樹脂組成物、及びこの封止
用樹脂組成物を用いて封止した半導体装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、ダイオード、トランジスタ
ー、集積回路等の電気・電子部品や半導体装置の封止方
法としては、エポキシ樹脂を用いた低圧トランスファー
成形が主流を占めている。このようにエポキシ樹脂を用
いる封止方法においては、o−クレゾールノボラック型
エポキシ樹脂を樹脂成分として配合し、かつトリフェニ
ルフォスフィンを硬化成分として配合した樹脂組成物を
使用するのが、最も一般的である。例えば、このような
樹脂組成物を半導体装置等の封止材として用いる場合
は、まず金属製リードフレーム上の所定位置に半導体素
子をダイボンディングし、次いでワイヤーボンディング
等で半導体素子とリードフレームとを結線した後、これ
らのものを上記の封止材を用いて低圧トランスファー成
形により樹脂封止するものである。
【0003】そして通常は、この後に170〜180℃
で約4〜12時間加熱することによりアフターキュアー
が行われている。このように半導体素子を封止材で封止
した後、アフターキュアーを行っているのは、封止材を
完全に硬化させることによって、パッケージ内部に生じ
ている残留応力を開放し、歪みを除去するためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、半導体メー
カーにとっては、半導体装置の作製に要する時間を短縮
し、製品を早急にユーザーへ供給したいと望んでおり、
上記のようなアフターキュアーの工程は、むしろ省略し
たりあるいは短縮したりする方が好ましいものである。
また、アフターキュアーを行う際にはオーブン管理が必
要であり煩雑であるという観点からも、アフターキュア
ーの工程の省略や短縮は望まれるものであった。
【0005】しかし、実際にアフターキュアーの工程を
省略したり短縮したりすると、封止材本来の特性が損な
われるという問題が生じる。即ち、アフターキュアーが
不十分な半導体装置を配線基板に実装しようとすると、
半田浴への浸漬時やIRリフロー時においてパッケージ
クラックが起こり、耐クラック性が大幅に損なわれてし
まうものであった。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、アフターキュアーの工程を省略又は短縮しても封
止材としての特性が損なわれることなく、半田浴への浸
漬時やリフロー時における耐クラック性を維持又は向上
することができる封止用樹脂組成物、及びこの封止用樹
脂組成物を用いて封止した半導体装置を提供することを
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂及び硬化剤を含有す
る封止用樹脂組成物において、エポキシ樹脂として、下
記の式(A)で示されるジシクロペンタジエン型エポキ
シ樹脂をエポキシ樹脂全量中に20〜100質量%含有
するものを用いると共に、硬化剤として、下記の式
(B)で示されるものを硬化剤全量中に20〜80質量
%と下記の式(C)で示されるものを硬化剤全量中に2
0〜80質量%含有するものを用いて成ることを特徴と
するものである。
【0008】
【化3】
【0009】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、シリコーンレジンによって被覆されたシリコーンゴ
ムパウダーを含有して成ることを特徴とするものであ
る。
【0010】また請求項3の発明は、請求項1又は2に
おいて、硬化促進剤として、下記の式(D)で示される
ホスフィン系化合物と下記の式(E)で示されるフェノ
ールノボラック化合物との反応物を含有するものを配合
して成ることを特徴とするものである。
【0011】
【化4】
【0012】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、充填材として、溶融シリカを充填材
全量中に50〜90質量%と結晶シリカを充填材全量中
に10〜50質量%含有するものを配合して成ることを
特徴とするものである。
【0013】また請求項5に係る半導体装置は、請求項
1乃至4のいずれかに記載の封止用樹脂組成物によって
封止されて成ることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0015】本発明においてエポキシ樹脂としては、上
記の式(A)で示されるジシクロペンタジエン型エポキ
シ樹脂(以下、式(A)のエポキシ樹脂ともいう)を用
いるものであり、これによって封止材を低吸湿化し耐湿
性を向上させることができるものである。また式(A)
のエポキシ樹脂以外に、一般的に半導体封止用として使
用されるものであれば特に限定されることなく用いるこ
とができる。例えば、オルソクレゾールノボラックエポ
キシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等
を挙げることができる。
【0016】但し、この際には式(A)のエポキシ樹脂
は、エポキシ樹脂全量中の20〜100質量%を占める
ように配合するものであり、好ましくは50〜100質
量%である。このとき式(A)のエポキシ樹脂の配合量
が20質量%未満であると、封止材の耐湿性を向上させ
ることができないものである。
【0017】また硬化剤としては、上記の式(B)及び
式(C)で示されるフェノール系硬化剤(以下、それぞ
れ式(B)の硬化剤、式(C)の硬化剤ともいう)を併
用するものである。特に、式(B)の硬化剤は低吸湿性
であるため、封止材を低吸湿化し耐湿性を向上させるこ
とができるものであり、一方、式(C)の硬化剤を用い
ると、封止材のガラス転移温度(Tg)が通常よりも1
0〜20℃上昇し、アフターキュアーレスであっても、
つまりアフターキュアーを行わなくても封止材のガラス
転移温度(Tg)を高く保つことができるものである。
尚、本発明において式(C)の硬化剤は、2〜12核体
(n=0〜10)のものからなるものであって、2核体
(n=0)のものが全体の10質量%以下であるものを
用いるものである。また式(B)や式(C)の硬化剤以
外に、一般的に半導体封止用として使用されるものであ
れば特に限定されることなく用いることができる。例え
ば、フェノールノボラック樹脂、ナフタレン骨格含有フ
ェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹
脂、フェノールアラルキル樹脂等を挙げることができ
る。
【0018】但し、式(B)及び式(C)の硬化剤は、
それぞれ硬化剤全量中の20〜80質量%を占めるよう
に配合するものである。式(B)の硬化剤が20質量%
未満であると、良好な耐湿性を有する封止材を得ること
ができないものであり、また式(C)の硬化剤が20質
量%未満であると、高いガラス転移温度(Tg)を有す
る封止材を得ることができなくなるものである。逆に、
上記の硬化剤のうちいずれか一方が80質量%を超える
と、必然的に他方が20質量%未満となり、上記のよう
な問題点が生じるものである。
【0019】本発明に係る封止用樹脂組成物は、上記の
エポキシ樹脂及び硬化剤からなるものであるが、以下の
ような成分も含有することができる。
【0020】即ち改質剤として、表面がシリコーンレジ
ンによって被覆されたシリコーンゴムパウダーを用いる
ことができる。このようなシリコーンゴムパウダーを用
いると、封止材の密着性が向上すると共に低応力化する
ことができ、実装する際の半田浴への浸漬時及びリフロ
ー時における耐クラック性(耐リフロー性)を向上させ
ることができて好ましい。尚、シリコーンゴムパウダー
の配合量は、封止用樹脂組成物全量中の0.3〜5質量
%であることが好ましい。
【0021】また硬化促進剤として、一般的に半導体封
止用に使用されるものであれば特に限定されることなく
用いることができる。例えば、トリフェニルホスフィン
(TPP)、トリメチルホスフィン等の有機リン化合物
類、2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチ
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダ
ゾール類や、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウ
ンデセン−7、トリエタノールアミン、ベンジルジメチ
ルアミン等の三級アミン類等を挙げることができる。
【0022】ここで、特に好ましい硬化促進剤として
は、上記の式(D)で示されるホスフィン系化合物(以
下、式(D)のTPPKともいう)と上記の式(E)で
示されるフェノールノボラック化合物(以下、式(E)
のフェノールノボラック化合物ともいう)との反応物
(以下、TPPK−Aともいう)である。このTPPK
−Aを用いると、成形直後の封止材の硬化度を向上させ
ることができ、アフターキュアーを行わなくても、アフ
ターキュアーが行われた状態に近付けることができるも
のである。特に、本発明ではアフターキュアーレス時の
ガラス転移温度(Tg)を通常のアフターキュアー時の
ものに近付けることができるものである。
【0023】尚、本発明において上記の式(E)のフェ
ノールノボラック化合物は、3核体以上(k≧1)のも
のからなるものであって、3核体(k=1)のものが全
体の45質量%以上であり、5核体以上(k≧3)のも
のが全体の40質量%以下であり、軟化点が80℃以下
であるものを用いるものである。また上記のTPPK−
Aを調製するにあたっては、式(E)のフェノールノボ
ラック化合物100質量部に対して式(D)のTPPK
が50質量部以下、好ましくは式(E)のフェノールノ
ボラック化合物100質量部に対して式(D)のTPP
Kが5〜40質量部となるように両者を混合し、150
〜200℃、好ましくは160〜190℃の温度下にお
いて、この混合物が透明になるまで撹拌して行うことが
できるものである。
【0024】上記に例示した硬化促進剤は、1種のみを
使用したり2種以上を併用したりすることができるもの
であるが、添加量は封止用樹脂組成物全量中に0.03
〜2質量%となるように配合することが好ましい。0.
03質量%未満であると、硬化時の剛性を高く得ようと
すればゲル化時間を長く取らなければならず、作業性の
低下をもたらすおそれがある。逆に2質量%を超える
と、成形途中で硬化が進み未充填(ボイド)が発生する
おそれがある。
【0025】また充填材として、一般的に半導体封止用
として使用されるものであれば特に限定されることなく
用いることができる。例えば、溶融シリカ、結晶シリ
カ、アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の無機
充填材を挙げることができる。このような充填材の含有
量は、封止用樹脂組成物全量中に65〜85質量%であ
ることが好ましい。また、上記に例示した充填材の中で
は、溶融シリカと結晶シリカを併用するのが好ましく、
特に溶融シリカが充填材全量中の50〜90質量%、か
つ結晶シリカが充填材全量中の10〜50質量%を占め
るように配合するのが好ましい。このように溶融シリカ
と結晶シリカを併用すると、封止材の密着性が向上する
と共に、作製される半導体装置の熱伝導率を高めること
ができるものである。尚、溶融シリカが50質量%未満
であると、線膨張率(α1)が大きくなり耐リフロー性
が低下するおそれがある。逆に90質量%を超えると、
封止材の密着性や熱伝導率を十分に高めることができな
いおそれがある。一方、結晶シリカが10質量%未満で
あると、封止材の密着性や熱伝導率を十分に高めること
ができないおそれがある。逆に50質量%を超えると、
線膨張率(α1)が大きくなり耐リフロー性が低下する
と共に、金型を用いて封止成形する場合に金型摩耗が大
きくなるという問題が引き起こされるおそれがある。
【0026】また、上述した成分の他に、一般的に半導
体封止用として使用されるものであれば特に限定される
ことなく用いることができる。例えば、カルナバワック
ス等の離型剤や、リン系難燃剤、ブロム化合物、三酸化
アンチモン等の難燃剤や、カーボンブラック、有機染料
等の着色剤や、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシ
シラン等のシランカップリング剤等を挙げることができ
る。
【0027】そして、本発明に係る封止用樹脂組成物
は、上記のエポキシ樹脂、硬化剤を主成分とし、さらに
必要に応じてシリコーンゴムパウダー、硬化促進剤、充
填材その他の成分を配合し、これをミキサー等で均一に
混合した後に、加熱ロールやニーダー等で混練すること
によって調製することができるものである。ここで、上
記の各成分の配合順序は特に限定されるものではなく、
また混練物を必要に応じて冷却固化し粉砕してパウダー
化したり、あるいはタブレット化したりして使用するこ
とができる。
【0028】上記のようにして調製した封止用樹脂組成
物を用いて封止成形することによって、半導体装置を作
製することができる。例えば、IC等の半導体素子を搭
載したリードフレームをトランスファー成形金型にセッ
トし、トランスファー成形を行うことによって、半導体
素子を封止用樹脂組成物による封止材で封止した半導体
装置を作製することができるものである。
【0029】このようにして得られる半導体装置にあっ
て、封止材中に式(A)のエポキシ樹脂や式(B)の硬
化剤が含有されていることによって、耐湿性に優れたも
のとなり、また式(C)の硬化剤が含有されていること
によって、通常よりもガラス転移温度(Tg)が高めら
れたものとなるものである。従って、アフターキュアー
を省略したりあるいはアフターキュアーにかける時間を
短縮しても、得られる半導体装置は、アフターキュアー
を行ったものと比べて遜色が無い上に、半田浴への浸漬
時やリフロー時においてパッケージクラックが発生しな
くなり、耐クラック性に優れたものとなるものである。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0031】(実施例1〜5及び比較例1,2)エポキ
シ樹脂として、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂で
ある大日本インキ化学工業(株)製「HP7200」
(式(A)のエポキシ樹脂)、オルソクレゾールノボラ
ックエポキシ樹脂である住友化学工業(株)製「ESC
N195XL」、ブロム化エポキシ樹脂である住友化学
工業(株)製「ESB400」(難燃剤を兼ねる)を用
いた。
【0032】また硬化剤として、ジビニルベンゼン系フ
ェノール樹脂である大日本インキ化学工業(株)製「C
Z256A」(式(B)の硬化剤)、一般のフェノール
ノボラック樹脂である明和化成(株)製「H−1」、2
核体(n=0)が全体の10質量%以下のフェノールノ
ボラック樹脂である明和化成(株)製「DL−92」
(式(C)の硬化剤)を用いた。
【0033】また改質剤として、表面がシリコーンレジ
ンにより被覆されたシリコーンゴムパウダーである信越
化学工業(株)製「KMP−600」(平均粒径5μ
m)を用いた。
【0034】また硬化促進剤として、トリフェニルホス
フィン(TPP)、TPPK−Aを用いた。ここで、T
PPK−Aを調製するにあたっては、北興化学工業
(株)製テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニル
ボレート(式(D)のTPPK)25gと、3核体(k
=1)の含有量が69.7質量%、5核体以上(k≧
3)の含有量が4.6質量%、軟化温度が63℃のフェ
ノールノボラック化合物(式(E)のフェノールノボラ
ック化合物)75gとを500mlのステンレスビーカ
ーに入れ、窒素雰囲気下、170〜180℃で加熱溶解
し撹拌して行った。
【0035】また充填剤として、溶融シリカ及び結晶シ
リカにそれぞれγ−グリシドキシプロピルトリエトキシ
シランを噴霧して表面処理したものを用いた。
【0036】また難燃剤として、上記のブロム化エポキ
シ樹脂の他に三酸化アンチモンを用い、離型剤として、
カルナバワックスを用い、着色剤として、カーボンブラ
ックを用いた。
【0037】そして、上記の各成分を表1に示す配合量
で配合し、これをミキサーで十分混合した後、加熱ロー
ルで約5分間混練することによって、実施例1〜5及び
比較例1,2の封止用樹脂組成物を調製した。
【0038】(スパイラルフロー及びゲルタイム)上記
のようにして得た実施例1〜5及び比較例1,2の封止
用樹脂組成物について、170℃でのスパイラルフロー
及びゲルタイムを測定した。
【0039】(耐リフロー性)リードフレームとして、
銅製のものを用い、このリードフレームのダイパッドに
半導体素子(チップ)を搭載して2mm×3mm×厚み
0.4mmの18SOP用の金型にセットし、上記の実
施例1〜5及び比較例1,2の封止用樹脂組成物を用い
てこの金型にトランスファー成形することによって、性
能評価用のパッケージを得た。成形条件は175℃、注
入時間10秒、加圧時間90秒、注入圧力6.9MPa
である。上記のパッケージを125℃の雰囲気に24時
間放置して前乾燥処理を行い、次いで恒温高湿機を用い
てこのパッケージを85℃、湿度60%RHの雰囲気に
168時間放置して吸湿処理を行った後、260℃の半
田浴に10秒間浸漬して半田処理を行った。この処理の
後、超音波探査装置(キャノン(株)製「M−700I
I」)によってパッケージ内部の観察を行い、封止材と
チップ、ダイパッドとの間の剥離の有無、封止材のクラ
ックの有無を検査した。結果を表1の「耐リフロー性」
(チップ及びダイパッド)の欄に示す。表1において分
母に検査したパッケージの個数を、分子に剥離やクラッ
クが発生したパッケージの個数を示す。
【0040】(プリン密着)上記のようにして得た実施
例1〜5及び比較例1,2の封止用樹脂組成物を用い、
175℃、注入圧力6.9MPa、注入スピード10
秒、キュアータイム90秒の条件でCuプレート上に接
着面積1cm2のプリン型成形品をトランスファー成形
により作製した。このプリン型成形品に剪断力を加え、
Cuプレートから剥がれるときの剪断強度を計測するこ
とによって、封止材とCuプレートとの密着性を評価し
た。
【0041】ここで、実施例1〜5及び比較例1,2に
関する耐リフロー性及びプリン密着の測定結果は、いず
れもアフターキュアーを行わなかった場合のものであ
る。また、比較例1で耐リフロー性及びプリン密着の測
定を行ったパッケージに、175℃、6時間のアフター
キュアーを行い、得られたパッケージを比較例3とし
た。そして、この比較例3について、耐リフロー性及び
プリン密着の測定を行った。
【0042】(ガラス転移温度(Tg))上記のように
して得た実施例1〜5及び比較例1,2の封止用樹脂組
成物を用いて作製された成形品にアフターキュアーを行
った場合とアフターキュアーを行わなかった場合のそれ
ぞれについて、熱機械分析法(TMA)でディラトメー
タによりガラス転移温度(Tg)を測定した。
【0043】以上の測定結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1にみられるように、各実施例のものは
剥離やクラックの発生個数がいずれも少なく、耐クラッ
ク性に優れると共に密着性が高いことが確認される。
【0046】また実施例1〜5のものは、アフターキュ
アーを行わなくても、アフターキュアーを行った比較例
1,2のものと同程度のガラス転移温度(Tg)を有し
ていることが確認される。
【0047】また実施例1と実施例2との比較により、
改質剤としてシリコーンゴムパウダーを用いると、密着
性が高まることが確認される。
【0048】さらに実施例1と実施例3との比較によ
り、硬化促進剤としてTPPK−Aを用いると、ガラス
転移温度(Tg)が高まることが確認される。
【0049】尚、スパイラルフロー及びゲルタイムにつ
いては、実施例と比較例との間には大きな差がみられな
いことが確認される。
【0050】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係る封
止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂及び硬化剤を含有する
封止用樹脂組成物において、エポキシ樹脂として、上記
の式(A)で示されるジシクロペンタジエン型エポキシ
樹脂をエポキシ樹脂全量中に20〜100質量%含有す
るものを用いると共に、硬化剤として、上記の式(B)
で示されるものを硬化剤全量中に20〜80質量%と上
記の式(C)で示されるものを硬化剤全量中に20〜8
0質量%含有するものを用いるので、式(A)のエポキ
シ樹脂と式(B)の硬化剤の含有によって、耐湿性を高
めることができ、また式(C)の硬化剤の含有によっ
て、通常よりもガラス転移温度(Tg)を高めることが
できるものであり、封止成形を行うにあたって、アフタ
ーキュアーにかける時間を短縮することができるのは勿
論、アフターキュアーの工程を省略しても、本来の特性
を損なうことが無く、半田浴への浸漬時やリフロー時に
おける耐クラック性を向上させることができるものであ
る。
【0051】また請求項2の発明は、シリコーンレジン
によって被覆されたシリコーンゴムパウダーを含有して
いるので、密着性を高めることができると共に低応力化
することができるものである。
【0052】また請求項3の発明は、硬化促進剤とし
て、上記の式(D)で示されるホスフィン系化合物と上
記の式(E)で示されるフェノールノボラック化合物と
の反応物を含有するものを配合しているので、成形後の
硬化度を向上させることができ、アフターキュアーを行
わなくても、アフターキュアを行った状態に近付けるこ
とができると共に、通常よりもガラス転移温度(Tg)
を高めることができるものである。
【0053】また請求項4の発明は、充填材として、溶
融シリカを充填材全量中に50〜90質量%と結晶シリ
カを充填材全量中に10〜50質量%含有するものを配
合しているので、密着性を向上させることができると共
に、成形品の熱伝導率を高めることができるものであ
る。
【0054】また請求項5に係る半導体装置は、請求項
1乃至4のいずれかに記載の封止用樹脂組成物によって
封止されているので、アフターキュアーにかける時間を
短縮あるいはアフターキュアーを省略することが可能と
なり、成形後すぐに次工程へ供給することができて、ユ
ーザーへの製品供給速度を高めることができるものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/29 (C08L 63/00 23/31 83:04) //(C08L 63/00 H01L 23/30 R 83:04) Fターム(参考) 4J002 CC032 CD031 CD07 CP033 DJ017 EJ016 FD017 FD146 GQ05 4J036 AC08 DB05 DB06 DD07 FA05 FB07 FB08 GA04 GA06 JA07 4M109 AA01 EA02 EB04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂及び硬化剤を含有する封止
    用樹脂組成物において、エポキシ樹脂として、下記の式
    (A)で示されるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂
    をエポキシ樹脂全量中に20〜100質量%含有するも
    のを用いると共に、硬化剤として、下記の式(B)で示
    されるものを硬化剤全量中に20〜80質量%と下記の
    式(C)で示されるものを硬化剤全量中に20〜80質
    量%含有するものを用いて成ることを特徴とする封止用
    樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 シリコーンレジンによって被覆されたシ
    リコーンゴムパウダーを含有して成ることを特徴とする
    請求項1に記載の封止用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 硬化促進剤として、下記の式(D)で示
    されるホスフィン系化合物と下記の式(E)で示される
    フェノールノボラック化合物との反応物を含有するもの
    を配合して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の封止用樹脂組成物。 【化2】
  4. 【請求項4】 充填材として、溶融シリカを充填材全量
    中に50〜90質量%と結晶シリカを充填材全量中に1
    0〜50質量%含有するものを配合して成ることを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれかに記載の封止用樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の封止
    用樹脂組成物によって封止されて成ることを特徴とする
    半導体装置。
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