JP2002220511A - 封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JP2002220511A
JP2002220511A JP2001016461A JP2001016461A JP2002220511A JP 2002220511 A JP2002220511 A JP 2002220511A JP 2001016461 A JP2001016461 A JP 2001016461A JP 2001016461 A JP2001016461 A JP 2001016461A JP 2002220511 A JP2002220511 A JP 2002220511A
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epoxy resin
sealing
resin composition
lead frame
semiconductor device
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Akito Sawai
章人 澤井
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Matsushita Electric Works Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 封止樹脂とリードフレーム間の密着性の向上
を図ることができる封止用エポキシ樹脂組成物を提供す
る。その封止用エポキシ樹脂組成物を用いて製造した封
止樹脂とリードフレーム間の密着性の向上した半導体装
置を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂と、フェノール系硬化剤
と、硬化促進剤と、無機充填材と、離型剤を含有してな
る封止用エポキシ樹脂組成物において、さらに、式
(1)、(2)若しくは(3)で示されるイミダゾール
シラン又はそれらの混合物の有機酸塩を含有しているこ
とを特徴とする封止用エポキシ樹脂組成物。上記の封止
用エポキシ樹脂組成物を用いて、半導体チップを封止し
てなる半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置等の電
子部品を製造する際に、半導体チップ等を封止するのに
使用する封止用エポキシ樹脂組成物及びその封止用エポ
キシ樹脂組成物を用いて製造した半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ダイオード、トランジスター
集積回路のような半導体チップ等の電子部品を封止する
封止方法として、例えばエポキシ樹脂やシリコン樹脂等
を用いた樹脂封止法やガラス、金属、セラミック等を用
いたハーメチックシール法が採用されている。近年、大
量生産適合性やコストメリットという利点を有するエポ
キシ樹脂を用いた低圧トランスファー成形による樹脂封
止法が、それを用いた場合の信頼性の向上と共に、広く
採用されるようになってきている。そして、この樹脂封
止法に使用される封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキ
シ樹脂と、フェノール系硬化剤と、硬化促進剤と、無機
充填材と離型剤を配合・混合して調製したものが一般的
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エポキ
シ樹脂と、フェノール系硬化剤と、離型剤と、硬化促進
剤と、無機充填材を配合・混合して調製した封止用エポ
キシ樹脂組成物を用いて、リードフレームに装着されて
いる半導体チップを封止して半導体装置を製造した場
合、リードフレームに用いられる金属の種類によって
は、リードフレームと封止樹脂の密着強度が弱いという
問題があった。特に、パワーICやパワートランジスタ
ーといったパワーデバイスの分野の半導体装置では、表
面をNiで形成しているリードフレームが多く用いられ
るが、Niに対する封止樹脂の密着強度は非常に弱く、
封止樹脂とリードフレーム間で剥離が生じ、耐電圧など
の点で歩留まりが落ちることが問題となっている。
【0004】本発明は、上記問題点を改善するために成
されたもので、その目的とする所は、封止樹脂とリード
フレーム間の密着性の向上を図ることができる封止用エ
ポキシ樹脂組成物を提供すること及びその封止用エポキ
シ樹脂組成物を用いて製造した封止樹脂とリードフレー
ム間の密着性の向上した半導体装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の封
止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、フェノー
ル系硬化剤と、硬化促進剤と、無機充填材と、離型剤を
含有してなる封止用エポキシ樹脂組成物において、さら
に、下記式(1)、(2)若しくは(3)で示されるイ
ミダゾールシラン又はそれらの混合物の有機酸塩を含有
していることを特徴とする封止用エポキシ樹脂組成物で
ある。
【0006】
【化2】
【0007】この請求項1に係る発明の封止用エポキシ
樹脂組成物では、式(1)、(2)若しくは(3)で示
されるイミダゾールシラン又はそれらの混合物の有機酸
塩を含有しているので、封止樹脂とリードフレーム間の
密着性が向上し、それらの間に剥離が発生することが抑
制される。
【0008】請求項2に係る発明の封止用エポキシ樹脂
組成物は、封止用エポキシ樹脂組成物全量中の上記有機
酸塩の含有率が0.01〜2.0質量%であることを特
徴とする請求項1記載の封止用エポキシ樹脂組成物であ
る。
【0009】この請求項2に係る発明の封止用エポキシ
樹脂組成物では、封止用エポキシ樹脂組成物全量中の有
機酸塩の含有率が0.01〜2.0質量%であるため、
封止樹脂とリードフレーム間の密着性をより確実に向上
することができる。
【0010】請求項3に係る発明の封止用エポキシ樹脂
組成物は、上記有機酸塩として、有機酸塩を予めフェノ
ール系硬化剤と混合したものを使用していることを特徴
とする請求項1又は請求項2記載の封止用エポキシ樹脂
組成物である。
【0011】この請求項3に係る発明の封止用エポキシ
樹脂組成物では、有機酸塩として、有機酸塩を予めフェ
ノール系硬化剤と混合したものを使用しているので、封
止樹脂とリードフレーム間の密着性をより向上すること
ができる。
【0012】請求項4に係る発明の封止用エポキシ樹脂
組成物は、メルカプト基を有するシランカップリング剤
をも含有していることを特徴とする請求項1〜請求項3
の何れかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物である。
【0013】この請求項4に係る発明の封止用エポキシ
樹脂組成物では、メルカプト基を有するシランカップリ
ング剤をも含有しているので、封止樹脂とリードフレー
ム間の密着性をより向上することができる。
【0014】請求項5に係る発明の封止用エポキシ樹脂
組成物は、離型剤として、カルナバワックスを含有して
いることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記
載の封止用エポキシ樹脂組成物である。
【0015】この請求項5に係る発明の封止用エポキシ
樹脂組成物では、離型剤として、カルナバワックスを含
有しているので、適度な離型性を確保しつつ、封止樹脂
とリードフレーム間の密着性をより向上することができ
る。
【0016】請求項6に係る発明の半導体装置は、請求
項1〜請求項5の何れかに記載の封止用エポキシ樹脂組
成物を用いて、半導体チップを封止してなる半導体装置
であり、封止樹脂とリードフレーム間の密着性の向上し
た半導体装置となる。
【0017】請求項7に係る発明の半導体装置は、半導
体チップがリードフレームに搭載されていて、且つその
リードフレームがその表面をNiで形成しているもので
あることを特徴とする請求項6記載の半導体装置であ
り、封止樹脂と表面をNiで形成しているリードフレー
ムの密着性の向上した半導体装置となる。
【0018】
【発明の実施の形態】(封止用エポキシ樹脂組成物)本
発明の封止用エポキシ樹脂組成物に含有させるエポキシ
樹脂としては、1分子中に複数のエポキシ基を有するも
のであれば特に制限はないが、例えば、o−クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ブロム含
有エポキシ樹脂、ナフタレン環を有するエポキシ樹脂等
が挙げられる。また、これらは単独で用いても併用して
もよい。
【0019】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物に含有
させるフェノール系硬化剤としては、1分子中に複数の
フェノール性水酸基を有する化合物であれば特に制限は
ないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾー
ルノボラック樹脂、フェノールアラルキル、ジシクロペ
ンタジエン・フェノール重合体、ナフトールアラルキル
等が挙げられ、これらは単独で用いても併用してもよ
い。また、フェノール系硬化剤と共に酸無水物等他の種
類の硬化剤を併用してもよい。フェノール系硬化剤の配
合割合は、エポキシ樹脂1当量に対し、フェノール系硬
化剤0.5〜1.5当量の範囲に設定することが好まし
く、より好ましくは0.8〜1.2当量である。
【0020】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物に含有
させる硬化促進剤としては、エポキシ樹脂とフェノール
系硬化剤との反応を促進させる作用があるものであれば
特に制限はないが、例えばトリフェニルホスフィン等の
有機ホスフィン類、ジアザビシクロウンデセン等の3級
アミン類、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類
等が挙げられる。これらは単独で用いても併用してもよ
い。硬化促進剤の配合割合は、封止用エポキシ樹脂組成
物全体に対して硬化促進剤0.01〜1.0質量%であ
ることが好ましい。
【0021】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物に含有
させる無機充填材としては、封止材に使用可能であり粉
末状のものであれば特に限定はないが、例えば溶融シリ
カ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウ
ム等が挙げられる。これらは単独で用いても併用しても
よい。無機充填材の配合割合は、封止用エポキシ樹脂組
成物全体に対して60〜93質量%であることが好まし
い。
【0022】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物に含有
させる離型剤としては、封止材に使用可能であれば特に
限定はく、例えばカルナバワックス(天然カルナバとも
言う。)、ポリエチレン系ワックス、モンタン酸、ステ
アリン酸、カルボキシル基含有ポリオレフィン等を用い
ることができる。離型剤の配合割合は、封止用エポキシ
樹脂組成物全体に対して0.05〜1.5質量%である
ことが好ましい。離型剤としてカルナバワックスを用い
ると、適度な離型性を確保しつつ、封止樹脂とリードフ
レーム間の密着性をより向上することができるので好ま
しい。
【0023】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、
前記式(1)、(2)若しくは(3)で示されるイミダ
ゾールシランの有機酸塩又は式(1)、(2)若しくは
(3)で示されるイミダゾールシランの混合物の有機酸
塩を含有するようにしている。ここでいう混合物とは、
式(1)、(2)、(3)で示される3種類のイミダゾ
ールシランの中の何れか2種類の混合物又はこれら3種
類の混合物を表している。このように封止用エポキシ樹
脂組成物中に、式(1)、(2)若しくは(3)で示さ
れるイミダゾールシラン又はそれらの混合物を単に含有
させずに、有機酸塩の状態にしたものを含有させること
が極めて重要である。何故ならば、有機酸塩の状態にし
たものを含有させることにより、封止樹脂とリードフレ
ーム間の密着性の向上を図ることができるが、単に前記
の各イミダゾールシラン又はそれらの混合物を封止用エ
ポキシ樹脂組成物中に含有させても、封止樹脂とリード
フレーム間の密着性が顕著に向上することはないからで
ある。有機酸塩の状態にするための有機酸については、
各種の有機酸を使用することができるが、例えば酢酸、
シュウ酸、プロピオン酸、パルミチン酸等の各種のカル
ボン酸類や、各種のスルホン酸類等を用いることができ
る。
【0024】そして、封止用エポキシ樹脂組成物全量中
の上記有機酸塩の含有率は0.01〜2.0質量%の範
囲内であることが、封止樹脂とリードフレーム間の密着
性をより確実に向上するためには望ましく、さらに望ま
しくは0.01〜1.0質量%の範囲内である。0.0
1質量%未満では密着性向上作用が顕著でなくなり、
2.0質量%を越えて含有させても密着性がさらに向上
することはなく、多量に含有させることが無駄だからで
ある。
【0025】また、上記有機酸塩として、有機酸塩を予
めフェノール系硬化剤と混合したものを使用するように
すると、封止樹脂とリードフレーム間の密着性をより向
上することができるので好ましい。これは、封止用エポ
キシ樹脂組成物中での有機酸塩の分布がより均一になる
ためと考えられる。
【0026】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、
必要に応じて、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等
のシランカップリング剤、三酸化アンチモン、ブロム化
合物等の難燃剤、カーボンブラック等の着色剤、シリコ
ンゴムパウダー等のシリコーン可塑剤等が適宜量添加さ
れてよい。そして、封止用エポキシ樹脂組成物にメルカ
プト基を有するシランカップリング剤を含有するように
すると、封止樹脂とリードフレーム間の密着性をより向
上することができるので好ましい。
【0027】(半導体装置)本発明の半導体装置は、請
求項1〜請求項5の何れかに記載の封止用エポキシ樹脂
組成物を用いて、例えばリードフレームのダイパッド等
に搭載した半導体チップを、金型を用いてトランスファ
ー成形することにより封止して製造することができる。
上記リードフレームとしては、銅(銅合金も含む)のリ
ードレーム、銅板等の表面にメッキ等の方法でNi層を
形成しているNiメッキしたリードフレーム、42アロ
イ製のリードレームを使用することができる。そして、
このリードフレームが、その表面をNiで形成している
リードフレームである場合には、本発明の封止用エポキ
シ樹脂組成物を用いることによる、封止樹脂と表面をN
iで形成しているリードフレームの密着性の向上効果が
顕著となり、得られる半導体装置は剥離等の生じにくい
半導体装置となる。
【0028】
【実施例】以下に本発明の実施例と、本発明の範囲を外
れた比較例を示すが、本発明は下記実施例に限定されな
い。
【0029】実施例、比較例で使用した原材料は以下の
とおりである。
【0030】エポキシ樹脂としては、o−クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂[住友化学工業(株)製、品番
ESCN−195XL、エポキシ当量195]とブロム
含有エポキシ樹脂[住友化学工業(株)製、品番ESB
400T、エポキシ当量400]を使用し、フェノール
系硬化剤としてはフェノールノボラック樹脂[群栄化学
工業(株)製、品番PSM6200、フェノール性水酸
基当量105]を使用し、硬化促進剤としてはトリフェ
ニルホスフィン[北興化学工業(株)製]を使用し、無
機充填材としては粉体の結晶シリカを使用し、離型剤と
してはカルナバワックス又はポリエチレンワックスを使
用し、シランカップリング剤としてはγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン[信越化学化学工業(株)
製、品番KBM403]又はγ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン[信越化学化学工業(株)製、品番K
BM803]を使用し、難燃剤としては上記のブロム含
有エポキシ樹脂と共に三酸化アンチモン[三菱マテリア
ル(株)製、品番Sb2O3−NT]を使用し、着色剤
としてはカーボンブラック[三菱マテリアル(株)製、
品番MA−100B]を使用した。
【0031】そして、封止用エポキシ樹脂組成物に含有
させるものとして、式(1)、(2)及び(3)で示さ
れる3種類のイミダゾールシランの混合物[(株)日鉱
マテリアルズ製、品番IS−1000]又は式(1)、
(2)及び(3)で示される3種類のイミダゾールシラ
ンの混合物の有機酸塩[(株)日鉱マテリアルズ製、品
番IA−100A]を使用した(この有機酸塩はカルボ
ン酸類の塩である。)。
【0032】(実施例1〜5及び比較例1〜4)各原材
料を表1及び表2に示す配合(質量部)で配合し、ブレ
ンダーで30分間混合して均一化した後、80℃に加熱
したニーダーで混練溶融させた後押し出し、次いで冷却
固化し、粉砕して粒状の封止用エポキシ樹脂組成物を得
た。なお、実施例3、実施例4及び実施例5について
は、フェノール系硬化剤(フェノールノボラック樹脂)
と式(1)、(2)及び(3)で示される3種類のイミ
ダゾールシランの混合物の有機酸塩[(株)日鉱マテリ
アルズ製、品番IA−100A]を予め混合したもの
を、他の原材料と共にブレンダーで混合して均一化する
ようにした。
【0033】実施例及び比較例の封止用エポキシ樹脂組
成物を用いて、封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物とリ
ードフレーム用金属板との密着性の評価と、評価用半導
体装置における封止樹脂とリードフレームの密着性の評
価を行い、その結果を表1及び表2に示した。これらの
評価方法は下記のようにして行った。
【0034】硬化物とリードフレーム用金属板との密着
性の評価:リードフレーム用金属板として銅板と銅板の
表面にNiメッキしてNi層を形成しているNiメッキ
銅板を準備した。各リードフレーム用金属板の大きさは
25mm×25mm×0.5mmとし、リードフレーム
用金属板の表面に、プリン型の硬化物を、金型表面温度
を175±5℃に制御した金型を用い、ポット内圧力
7.8MPa、硬化時間90秒の条件で成形して形成
し、試験片を作製した。プリン型の硬化物の寸法は高さ
が10mm、接着面積(底面積)を100mm2(底面
の直径11.3mm)とした。そして、表面温度を17
5℃に制御した熱板上に治具を用いてリードフレーム用
金属板を保持した状態で、プッシュプルゲージを用いて
プリン型の硬化物に荷重を加え、プリン型の硬化物がリ
ードフレーム用金属板から剥離したときの最大荷重を測
定し、試験片についての単位面積当たりの密着強度(単
位:MPa)を求めた。各実施例及び各比較例について
n=4で試験を行い、その平均値を表1及び表2に示し
た。
【0035】評価用半導体装置における密着性の評価:
ダイパッドの大きさが15mm×13mmであり、厚さ
が0.5mmの銅リードフレーム及び銅板の表面にNi
メッキしてNi層を形成しているリードフレームに評価
用半導体チップを搭載しているものを用い、金型表面温
度を175±5℃に制御し、ポット内圧力7.8MP
a、硬化時間90秒の条件でトランスファ成形して、リ
ードがパッケージの一側面のみから三本取り出されてい
るSIP(single inline package)(パッケージ名:
TOP−3D)を評価用半導体装置として作製し、金型
から取り出した成形品(パッケージ)の裏面に、封止樹
脂とリードフレームの剥離によって生じるフクレ発生の
有無を評価して、評価用半導体装置における密着性の評
価を行った。なお、ここでいう裏面とは評価用半導体チ
ップを搭載しているリードフレーム面と反対側の面を表
している。評価は20個の成形品(パッケージ)につい
て行い、フクレ発生個数/評価個数を表1及び表2表示
した。
【0036】表1及び表2の結果から、本発明の実施例
は、比較例に比べ硬化物とリードフレーム用金属板との
密着性の評価でも、評価用半導体装置における密着性の
評価でも優れていることが確認された。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】請求項1に係る発明の封止用エポキシ樹
脂組成物では、式(1)、(2)若しくは(3)で示さ
れるイミダゾールシラン又はそれらの混合物の有機酸塩
を含有しているので、請求項1に係る発明の封止用エポ
キシ樹脂組成物を用いると、封止樹脂とリードフレーム
間の密着性が向上し、それらの間に剥離が発生すること
が抑制される。
【0040】請求項2に係る発明の封止用エポキシ樹脂
組成物では、有機酸塩の含有率が0.01〜2.0質量
%であるため、封止樹脂とリードフレーム間の密着性を
より確実に向上することができる。
【0041】請求項3に係る発明の封止用エポキシ樹脂
組成物では、有機酸塩として、有機酸塩を予めフェノー
ル系硬化剤と混合したものを使用しているので、封止樹
脂とリードフレーム間の密着性をより向上することがで
きる。
【0042】請求項4に係る発明の封止用エポキシ樹脂
組成物では、メルカプト基を有するシランカップリング
剤をも含有しているので、封止樹脂とリードフレーム間
の密着性をより向上することができる。
【0043】請求項5に係る発明の封止用エポキシ樹脂
組成物では、離型剤として、カルナバワックスを含有し
ているので、適度な離型性を確保しつつ、封止樹脂とリ
ードフレーム間の密着性をより向上することができる。
【0044】請求項6に係る発明の半導体装置は、請求
項1〜請求項5の何れかに記載の封止用エポキシ樹脂組
成物を用いて、半導体チップを封止してなる半導体装置
であるので、封止樹脂とリードフレーム間の密着性の向
上した半導体装置となる。
【0045】請求項7に係る発明の半導体装置は、封止
樹脂と表面をNiで形成しているリードフレームの密着
性が向上した半導体装置となる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 91/06 C08L 91/06 H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 Fターム(参考) 4J002 AE033 BB033 BB213 CC042 CC052 CC072 CD001 CD031 CD041 DE147 DF017 DJ007 DJ017 EF058 EU096 EU116 EW136 EX030 EX079 FD142 FD156 FD163 FD168 GQ05 4J036 AA01 AC06 AF08 AK02 DA01 DA02 DA04 DB05 DB06 DC05 DC40 DC41 DD07 FA01 FA12 FA13 FB02 FB05 FB08 FB18 JA07 4M109 AA01 BA01 EA02 EB03 EB06 EB09 EB12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂と、フェノール系硬化剤
    と、硬化促進剤と、無機充填材と、離型剤を含有してな
    る封止用エポキシ樹脂組成物において、さらに、下記式
    (1)、(2)若しくは(3)で示されるイミダゾール
    シラン又はそれらの混合物の有機酸塩を含有しているこ
    とを特徴とする封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 封止用エポキシ樹脂組成物全量中の上記
    有機酸塩の含有率が0.01〜2.0質量%であること
    を特徴とする請求項1記載の封止用エポキシ樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 上記有機酸塩として、有機酸塩を予めフ
    ェノール系硬化剤と混合したものを使用していることを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の封止用エポキシ
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 メルカプト基を有するシランカップリン
    グ剤をも含有していることを特徴とする請求項1〜請求
    項3の何れかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 離型剤として、カルナバワックスを含有
    していることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか
    に記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5の何れかに記載の封
    止用エポキシ樹脂組成物を用いて、半導体チップを封止
    してなる半導体装置。
  7. 【請求項7】 半導体チップがリードフレームに搭載さ
    れていて、且つそのリードフレームがその表面をNiで
    形成しているものであることを特徴とする請求項6記載
    の半導体装置。
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