JPH08169936A - エポキシ樹脂組成物および銅張り積層板 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物および銅張り積層板

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JPH08169936A
JPH08169936A JP31519094A JP31519094A JPH08169936A JP H08169936 A JPH08169936 A JP H08169936A JP 31519094 A JP31519094 A JP 31519094A JP 31519094 A JP31519094 A JP 31519094A JP H08169936 A JPH08169936 A JP H08169936A
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carbon atoms
general formula
epoxy
represented
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Application number
JP31519094A
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English (en)
Inventor
Ko Yamazaki
香 山崎
Yasuhiro Endo
康博 遠藤
Yoichi Ueda
陽一 上田
Mitsuhiro Shibata
充弘 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

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  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】耐熱性を損なうこと無く、低誘電率のプリント
基板が得られるようなエポキシ樹脂組成物、および銅張
り積層板。 【構成】一般式(1) (式中、nは0以上10以下、Xは有機基、Pは、アル
キル基あるいはシクロアルキル基、iは1以上4以下の
整数値)で表されるエポキシ化合物と、一般式(2) (式中、a、bは0以上20以下、mは1以上20以
下、R1 は、水素原子、メチル基のいずれかを示し、g
は1以上3以下、R2 は、芳香族環1個あたりに結合す
る炭素数の合計が4以上20以下となるようなアルキル
基あるいはシクロアルキル基、hは1以上3以下、)で
表されるアルキルフェノールノボラックとを必須成分と
するエポキシ樹脂組成物、およびその組成物を有機溶剤
に溶解せしめ、基材に含浸して得られるプリプレグと銅
箔とを加熱成形してなる銅張り積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低誘電率であり且つ低吸
湿性に優れたエポキシ樹脂組成物およびその組成物を使
用してなる銅張り積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】電気・電子用途に用いられるエポキシ樹
脂のうちプリント配線基板の材料としては、従来主とし
てビスフェノール型エポキシ樹脂とジシアンジアミドの
組み合わせが用いられている。近年、プリント配線基板
の多層化に伴い、主に信号速度向上の目的から樹脂の低
誘電率性が要求されてきているが、それに対して従来の
エポキシ樹脂に低誘電率性の熱可塑性樹脂を組み合わせ
る方法が提案されている。例えば、反応性ポリブタジエ
ン樹脂で変性する方法、ポリテトラフルオロエチレン樹
脂の粉末を分散させる方法、アラミド繊維を基材に用い
る方法等である。また基材にこれまでのE- ガラスより
誘電率の低いD−ガラスや石英を用いた例も報告されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
技術においては、基本となるエポキシ樹脂の誘電率が高
いため望ましい誘電率を達成するには組み合わせる熱可
塑性樹脂の占める割合が大きくなり、エポキシ樹脂の特
長である耐熱性、接着性、寸法安定性、耐薬品性等が損
なわれてしまう。また基材にアラミド繊維や石英を使用
するとプリント基板のドリル穴あけ加工時にドリルの摩
耗が激しい欠点があり、D−ガラスを用いた場合ではド
リル加工性の問題はないがプリント基板の製造コストが
高くなる問題が生じる。本発明の目的は、エポキシプリ
ント基板の耐熱性を損なうこと無く低誘電率のプリント
基板が得られるようなエポキシ樹脂組成物を提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、エポキシ
化合物の骨格構造および組み合わせる硬化剤について鋭
意研究を続けた結果、特定のエポキシ化合物とアルキル
フェノールノボラックを組み合わせた樹脂組成物が前記
目的を満足することを見出し、本発明を完成させるに至
った。すなわち、本発明は、次に示すとおりである。
【0005】(I)下記一般式(1)
【化7】 (式中、nは平均繰り返し数を表し、0以上10以下の
値をとる。Xは有機基であり、Pは、それぞれ独立に、
少なくとも1つは炭素数4以上10以下のアルキル基あ
るいは炭素数5以上7以下のシクロアルキル基であり、
その他は炭素数1以上10以下のアルキル基あるいは炭
素数5以上7以下のシクロアルキル基であり、iは1以
上4以下の整数値である。iが2以上の場合、Pはそれ
ぞれ同一であっても異なっていてもよい。)で表される
エポキシ化合物と、下記一般式(2)
【0006】
【化8】 (式中、a、bは繰り返し数を表し、0以上20以下の
値をとるが同時に0であることはない。mは繰り返し数
を表し、1以上20以下の値をとる。R1 は、それぞれ
独立に水素原子、メチル基のいずれかを示し、gは1以
上3以下の整数値である。R2 は、それぞれ独立に、芳
香族環1個あたりに結合する炭素数の合計が4以上20
以下となるようなアルキル基あるいはシクロアルキル基
であり、hは1以上3以下の整数値である。hが2以上
の場合、R2 はそれぞれ同一であっても異なっていても
よい。)で表されるアルキルフェノールノボラックとを
必須成分とするエポキシ樹脂組成物。
【0007】(II)(I)のエポキシ樹脂組成物にお
いて、エポキシ化合物として、前記一般式(1)におい
て、Xが下記一般式(3)で表される有機基であるエポ
キシ化合物を用いるもの。
【0008】
【化9】 (式中、R3 、R4 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数
1以上10以下のアルキル基、炭素数5以上7以下のシ
クロアルキル基、あるいは炭素数5以上7以下のシクロ
アルキル基を含む炭素数6以上20以下の炭化水素基の
いずれかを示す。)
【0009】(III)(I)のエポキシ樹脂組成物に
おいて、エポキシ化合物として、前記一般式(1)にお
いて、Xが下記一般式(4)で表される有機基であるエ
ポキシ化合物を用いるもの。
【0010】
【化10】 (式中、R5 、R6 、R7 、R8 はそれぞれ独立に水素
原子、炭素数1以上10以下のアルキル基、炭素数5以
上7以下のシクロアルキル基のいずれかを示す。但し、
5 、R6 、R7 、R8 の全てが水素原子であることは
ない。Qはそれぞれ独立に炭素数1以上10以下のアル
キル基、炭素数5以上7以下のシクロアルキル基、ハロ
ゲン原子のいずれかを表し、jは0以上4以下の整数で
ある。jが2以上の場合、Pはそれぞれ同一であっても
異なっていてもよい。)
【0011】(IV)(I)の発明のエポキシ樹脂組成
物において、エポキシ化合物として、前記一般式(1)
において、Xが2価の脂環式炭化水素基であるエポキシ
化合物を用いるもの。
【0012】(V)(A)(I)、(II)、(II
I)または(IV)のエポキシ化合物と、(B)下記一
般式(5)
【0013】
【化11】 (式中、R9 は水素原子あるいはメチル基を表し、Y、
Y’はそれぞれ独立にハロゲン原子であり、k、lはそ
れぞれ独立に1以上4以下の整数である。)で表される
含ハロゲンビスフェノール化合物とを予め反応させて得
た化合物と、前記一般式(2)で表されるアルキルフェ
ノールノボラックとを必須成分とするエポキシ樹脂組成
物。
【0014】(VI)(A)(I)、(II)、(II
I)または(IV)のエポキシ化合物と、(B)前記一
般式(5)の含ハロゲンビスフェノール化合物と(C)
下記一般式(6)
【0015】
【化12】 (式中、R10は水素原子あるいはメチル基を表し、Z、
Z’はそれぞれ独立にハロゲン原子であり、r、sはそ
れぞれ独立に1以上4以下の整数である。)で表される
含ハロゲンビスフェノール化合物のグリシジルエーテル
化物とを予め反応させて得た化合物と、前記一般式
(2)で表されるアルキルフェノールノボラックとを必
須成分とするエポキシ樹脂組成物。
【0016】(VII)(I)、(II)、(II
I)、(IV)、(V)または(VI)の組成物を有機
溶剤に溶解せしめ、基材に含浸して得られるプリプレグ
と銅箔とを加熱成形してなる銅張り積層板。
【0017】前記一般式(1)で表されるエポキシ化合
物の一般的な合成法としては、下記一般式(7)
【0018】
【化13】 (式中、n、X、P、iは、前記一般式(1)と同様に
定義される。)で表される多価フェノール化合物とエピ
ハロヒドリンとの塩基による脱ハロゲン化水素反応とい
った公知の方法にて合成することができる。上記多価フ
ェノール化合物のうちXの部分が下記一般式(3)
【0019】
【化14】 で表される構造をとる化合物の一般的な製法としては、
フェノール類とカルボニル化合物とを酸触媒存在下で反
応させる方法が例示されるが、この限りではない。
【0020】この場合のフェノール類とは、フェノール
性水酸基を1個有する化合物が該当し、例示すると、n
−ブチルフェノール、イソブチルフェノール、t−ブチ
ルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノー
ル、メチルブチルフェノール、ジ−t−ブチルフェノー
ル、ジ−t−アミルフェノール等を代表とするアルキル
フェノールの各種o−、m−、p−異性体、または、シ
クロぺンチルフェノール、シクロヘキシルフェノール、
シクロヘキシルクレゾール等を代表とするシクロアルキ
ルフェノールの各種o−、m−、p−異性体、あるいは
アリールフェノール、アラルキルフェノール等の置換フ
ェノールが挙げられる。該フェノールのなかでも、低誘
電率化のためにより好ましいものとして、2−t−ブチ
ル−5−メチルフェノール、2−t−ブチル−4−メチ
ルフェノール、2,4−ジ(t−ブチル)フェノール、
2,4−ジ(t−アミル)フェノール、2−シクロヘキ
シル−5−メチルフェノール、2−t−ブチルフェノー
ル、2−sec−ブチルフェノール、2−n−ブチルフ
ェノール、2−(t−アミル)フェノール、2−シクロ
ヘキシルフェノール、4−シクロヘキシルフェノール、
4−t−オクチルフェノール等を例示することができ
る。これらは一種または二種以上を混合して、用いるこ
とができる。
【0021】カルボニル化合物について例示するとケト
ン類、アルデヒド類が挙げられる。ケトン類にはアセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ
エチルケトン、シクロペンチルメチルケトン、シクロヘ
キシルメチルケトン、メチルシクロヘキシルメチルケト
ン等が例示できる。またアルデヒド類とは、アルデヒド
基を1つ有する化合物が該当し、例示するとホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブ
チルアルデヒド、ペンチルアルデヒド等に代表されるア
ルキルアルデヒド、シクロペンタンカルバルデヒド、シ
クロヘキサンカルバルデヒド、メチルシクロヘキサンカ
ルバルデヒド、シクロヘキシルアセトアルデヒド、シク
ロヘプタンカルバルデヒド等に代表されるシクロアルキ
ルアルデヒドが挙げられる。また、上記ケトン類および
アルデヒド類の代わりに、上記ケトン類およびアルデヒ
ド類のアセタールを用いることも可能である。これらは
一種または二種以上を混合して、用いることができる。
また前記多価フェノール化合物のうちXの部分が下記一
般式(4)
【0022】
【化15】 で表される構造をとる化合物の一般的な製法としては、
ジイソプロペニルベンゼン、ビス(α−ヒドロキシイソ
プロピル)ベンゼン、1−イソプロペニル−3−α−ヒ
ドロキシイソプロピルベンゼン、1−イソプロペニル−
2−α−ヒドロキシイソプロピルベンゼン、1−イソプ
ロペニル−4−α−ヒドロキシイソプロピルベンゼンお
よびそれらの芳香核置換誘導体に代表される化合物と、
既述のフェノール類を、酸触媒存在下で反応させる方法
が例示されるが、この限りではない。
【0023】さらにまた前記多価フェノール化合物のう
ちXの部分が2価の脂環式炭化水素基である化合物の一
般的な製法としては、ジペンテン、リモネン、テルピノ
ーレン、テルピネン、フェランドレン等のメンタジエン
類およびピネン、またはジシクロペンタジエンに代表さ
れる化合物と、既述のフェノール類を、酸触媒存在下で
反応させる方法が例示されるが、この限りではない。ま
た前記一般式(7)において、平均繰り返し数nは0以
上10以下の任意の値をとりえるが、エポキシ樹脂の操
作性や硬化反応速度を損なわないために、nは、0以上
5以下であることが好ましい。
【0024】さらに前記一般式(5)で表される含ハロ
ゲンビスフェノール化合物(B)について具体的に例示
すれば、テトラブロモビスフェノールA、テトラクロロ
ビスフェノールA、テトラヨードビスフェノールA、テ
トラブロモビスフェノールF、テトラクロロビスフェノ
ールF、トリブロモビスフェノールA、2,2’−ジブ
ロモビスフェノールA等が挙げられるが、経済性および
効率的な難燃性付与の点からテトラブロモビスフェノー
ルAが好ましく用いられる。またさらに前記一般式
(6)で表される含ハロゲンビスフェノール化合物のグ
リシジルエーテル化物(C)とは上記含ハロゲンビスフ
ェノール化合物をそれぞれグリシジルエーテル化したも
のが具体的に例示されるが、経済性および効率的な難燃
性付与の点からテトラブロモビスフェノールAのグリシ
ジルエーテルが好ましく用いられる。
【0025】エポキシ化合物(A)と、含ハロゲンビス
フェノール化合物(B)の反応およびそれらと含ハロゲ
ンビスフェノール化合物のグリシジルエーテル化物
(C)との反応は公知の方法で行えば良い。例えば、上
記の成分をトリフェニルフォスフィンまたはイミダゾー
ル等の塩基性触媒の存在下で反応させることができる。
反応させることにより、架橋点間距離の変化によるガラ
ス転移温度の制御や含ハロゲン化合物を用いた難燃性付
与を、硬化時の低分子量物の揮散なしに行うことができ
る。
【0026】前記一般式(2)で表されるアルキルフェ
ノールノボラックの一般的な製法としては、アルキルフ
ェノール類とホルムアルデヒドとを酸触媒存在下で一部
反応させた後、さらにフェノール、クレゾール、キシレ
ノール、トリメチルフェノール類を加えて反応させる方
法が例示されるが、この限りではない。この場合のアル
キルフェノール類とは、フェノール性水酸基を1個有
し、かつアルキル基を1〜3個有する化合物で、置換基
の炭素数の合計が4以上20以下であるものが該当し、
例示するとn−ブチルフェノール、イソブチルフェノー
ル、t−ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニ
ルフェノール、ペンタデシルフェノール、メチルブチル
フェノール、ジ−t−ブチルフェノール、ジ−t−アミ
ルフェノール等を代表とするアルキルフェノール、また
はシクロぺンチルフェノール、シクロヘキシルフェノー
ル、シクロヘキシルクレゾール等を代表とするシクロア
ルキルフェノール、あるいはアリールフェノール、アラ
ルキルフェノール等の置換フェノール、の各種o−、m
−、p−異性体が挙げられ、これらは単独であるいは2
種類以上の混合物として用いても良い。該フェノールの
なかでも、低誘電率化のためにより好ましいものとし
て、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、2−シク
ロヘキシル−5−メチルフェノール、2−t−ブチルフ
ェノール、2−sec−ブチルフェノール、4−t−ブ
チルフェノール、4−sec−ブチルフェノール、2−
(t−アミル)フェノール、4−(t−アミル)フェノ
ール、2−シクロヘキシルフェノール、4−シクロヘキ
シルフェノール、4−t−オクチルフェノール、4−ノ
ニルフェノール、3−ペンタデシルフェノール等を例示
することができる。
【0027】また前記一般式(2)において、平均繰り
返し数mは0以上20以下の任意の値をとりえるが、ワ
ニス調製時の操作性や硬化反応速度を損なわないため
に、mは、1以上10以下であることが好ましい。ま
た、本発明の効果を損なわない程度に、従来公知の二官
能エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂、他の熱硬化性樹
脂あるいは官能基を有する熱可塑性樹脂等を併用するこ
とも可能である。具体的には、ビスフェノールAのグリ
シジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAのグリ
シジルエーテル、フェノールノボラックのグリシジルエ
ーテル、クレゾールノボラックのグリシジルエーテル、
ブロモ化フェノールノボラックのグリシジルエーテル、
シアネート樹脂、マレイミド樹脂、グリシジル修飾ポリ
ブタジエン、無水マレイン酸修飾ポリエチレン等であ
る。
【0028】本発明では、目的に応じて組成物中に硬化
促進剤、難燃剤、表面処理剤等の公知の添加剤を加えて
も良い。硬化促進剤としてはイミダゾール類、三級アミ
ン類、リン系化合物を、難燃剤としては三酸化アンチモ
ン、水酸化アルミ、赤リン等を、表面処理剤としてはシ
ランカップリング剤を挙げることができる。本発明の銅
張り積層板樹脂組成物の作成は公知の方法に従って行う
ことができる。即ち、上記エポキシ樹脂組成物を有機溶
剤に溶解した樹脂ワニスを基材に含浸させ、熱処理して
プリプレグとした後にプリプレグと銅箔とを積層加熱成
形して銅張り積層板とする方法である。使用される有機
溶剤はアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、キ
シレン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、
テトラヒドロフラン等の中から単独あるいは二種以上の
混合溶媒として選択される。樹脂ワニスを含浸させる基
材はガラス繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等
の無機繊維、有機繊維からなる織布、もしくは不織布ま
たはマット、紙等でありこれらを単独あるいは組み合わ
せて用いられる。プリプレグの熱処理条件は使用する溶
剤、添加触媒、各種添加剤の種類や使用量に応じて適宜
選択されるが、通常80℃〜220℃の温度で3分〜3
0分といった条件で行われる。加熱成形条件は150℃
〜300℃の温度で10kg/cm2 〜100kg/c
2 の成形圧で20分〜300分の熱プレス成形が例示
される。
【0029】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。例中、エポキシ当量と
は、エポキシ基1個あたりのエポキシ樹脂の分子量で定
義される。OH当量は、OH基1個あたりのOH化合物
の分子量で定義される。 合成例1 本合成例は、本発明のエポキシ化合物の原料となる多価
フェノール化合物の製法に関するものである。2−t−
ブチル−5−メチルフェノール575.0g(3.5m
ol)を温度計、攪拌装置、ジムロー冷却管を付けた2
リットル4つ口丸底フラスコに仕込み、100℃に昇温
した。p−トルエンスルホン酸3.33g(0.02m
ol)を添加後、37%ホルマリン56.8g(0.7
0mol)を滴下管を用いて2時間かけて滴下し、その
後100℃で2時間保温した。反応後、10%NaOH
水溶液7.1gで中和し、100gのイオン交換水で2
回洗浄した。洗浄後の有機層を減圧濃縮(170℃/5
mmHg/1.0時間) して樹脂状物224.0gを得
た。得られた樹脂状物のOH当量は170.9g/eq
であった。
【0030】合成例2 本合成例は、合成例1で得られた原料からのエポキシ化
合物の製法に関するものである。合成例1で得られた多
価フェノール化合物140.8g(0.8 OH mo
l)、エピクロロヒドリン444.0g(4.8mo
l)を、温度計、攪拌装置、分離管付きコンデンサーを
付けた2リットル4つ口平底フラスコに仕込み、62℃
120torrの条件下で48.6%苛性ソーダ水溶
液65.98g(0.8mol)を4時間かけて滴下し
た。この間、温度は62℃〜64℃に保ちながら、共沸
するエピクロロヒドリンと水を冷却液化し、有機層を反
応系内に戻しながら反応させた。反応終了後は、未反応
のエピクロロヒドリンを減圧濃縮により除去し、副生塩
を含むエポキシ化物をメチルイソブチルケトンに溶解さ
せ、副生塩を温水洗浄により除去した。減圧下で溶媒を
除くことにより、エポキシ化合物170.4gを得た。
このようにして得られたエポキシ化合物のエポキシ当量
は、242.1g/eqであった。赤外吸収スペクトル
測定の結果フェノール性OHの吸収3200−3600
cm-1は消失し、エポキシドの1240、910cm-1
の吸収を有することが確認された。また、高速液体クロ
マトグラフィー測定により決定された平均繰り返し数n
は0.26であった。
【0031】合成例3 本合成例は、合成例2で得られたエポキシ化合物とテト
ラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテル、テ
トラブロモビスフェノールAとの付加反応により、エポ
キシ樹脂を得る方法に関するものである。合成例2で得
られたエポキシ樹脂64.5g(0.2664当量) 、
テトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテル
(住友化学工業(株)製、商品名スミエポキシ ESB
−400T、エポキシ当量 403g/eq)58.1
g(0.1442当量)を、温度計、冷却管および攪拌
装置を付けた300ml4つ口丸底フラスコに仕込み、
110℃で加熱溶融させた後、テトラブロモビスフェノ
ールA 13.5g(0.0249mol)を加えて溶
解させた。トリフェニルホスフィン55mg(0.20
99mmol)をメチルエチルケトン2.0gに溶解し
た液を加えた後、溶媒を除去しながら130℃に昇温
し、4時間保持し、反応物を冷却して取り出すことによ
り目的の付加物130.0gを得た。得られた付加物の
エポキシ当量は、379.2g/eqであった。
【0032】合成例4 本合成例は、本発明のエポキシ化合物の原料となる多価
フェノール化合物の製法に関するものである。2−t−
ブチル−5−メチルフェノール328.0g(2.0m
ol)、トルエン428.0gを温度計、攪拌装置、分
離管付きコンデンサーを付けた2リットル4つ口丸底フ
ラスコに仕込み、80℃に昇温した。p−トルエンスル
ホン酸5.70g(0.03mol)を添加後、n−ブ
チルアルデヒド100.8g(1.40mol)を滴下
管を用いて2時間かけて滴下して昇温し、1時間共沸脱
水させて反応で生成した水を系中から除去した。その後
120℃で2時間保温した。反応後トルエン571.0
gで希釈し、10%NaOH水溶液12gで中和後、2
00gのイオン交換水で2回洗浄した。洗浄後の有機層
を減圧濃縮(170℃/5mmHg/0.5時間)して
樹脂状物259.0gを得た。得られた樹脂状物のOH
当量は192.3g/eqであった。
【0033】合成例5 本合成例は、合成例4で得られた原料からのエポキシ化
合物の製法に関するものである。合成例4で得られた多
価フェノール化合物115.4g(0.6 OH mo
l)、エピクロロヒドリン388.5g(4.2mo
l)、ジメチルスルホキシド194.3gを、温度計、
攪拌装置、分離管付きコンデンサーを付けた2リットル
4つ口平底フラスコに仕込み、54℃ 48torrの
条件下で48.6%苛性ソーダ水溶液49.38g
(0.6mol)を4時間かけて滴下した。この間、温
度は55℃〜60℃に保ちながら、共沸するエピクロロ
ヒドリンと水を冷却液化し、有機層を反応系内に戻しな
がら反応させた。反応終了後は、合成例2と同様の後処
理を行ない、エポキシ化合物138.7gを得た。この
ようにして得られたエポキシ化合物のエポキシ当量は、
305.7g/eqであった。赤外吸収スペクトル測定
の結果フェノール性OHの吸収3200−3600cm
-1は消失し、エポキシドの1240、910cm-1の吸
収を有することが確認された。また、高速液体クロマト
グラフィー測定により決定された平均繰り返し数nは
0.26であった。
【0034】合成例6 本合成例は、合成例5で得られたエポキシ化合物とテト
ラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテル、テ
トラブロモビスフェノールAの付加反応により、エポキ
シ樹脂を得る方法に関するものである。合成例5で得ら
れたエポキシ樹脂55.8g(0.1825当量) 、テ
トラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテル
(住友化学工業(株)製、スミエポキシ ESB−40
0T、エポキシ当量403g/eq)22.8g(0.
0283mol)を、温度計、冷却管および攪拌装置を
付けた300ml4つ口丸底フラスコに仕込み、110
℃で加熱溶融させた後、テトラブロモビスフェノールA
11.4g(0.0210mol)を加えて溶解させ
た。トリフェニルホスフィン 18mg(0.0687
mmol)をメチルエチルケトン2.0gに溶解した液
を加えた後、溶媒を除去しながら130℃に昇温し、4
時間保持し、反応物を冷却して取り出すことにより目的
の付加物 90.0gを得た。得られた付加物のエポキ
シ当量は、355.6g/eqであった。
【0035】合成例7 本合成例は、本発明におけるエポキシ化合物の原料とな
る、4,4’−〔1,3−フェニレンビス(1−メチル
エチリデン)〕ビス(2−t−ブチル−5−メチルフェ
ノール)の製法に関するものである。温度計、攪拌装
置、還流冷却装置を付けた5リットル4つ口丸底フラス
コに、2−t−ブチル−5−メチルフェノール123
1.5g(7.5mol)、m−ビス(α−ヒドロキシ
イソプロピル)ベンゼン291.5g(1.5mo
l)、濃塩酸 1500g、さらにトルエン 1000
gを仕込み、30℃で30時間反応させた。反応後、濃
塩酸層を除いた後、10%苛性ソーダ水溶液で中和し、
イオン交換水で洗浄した。減圧濃縮により溶媒を除去
後、得られたガラス状固体をトルエンで再結晶した。結
晶をろ別した後、冷トルエンで洗浄し、減圧乾燥するこ
とにより、目的物229.3gを得た(収率 47.1
%)。このものの融点は、180.9−196.5℃で
あり、プロトン核磁気共鳴吸収スペクトル、赤外吸収ス
ペクトル、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー、
質量分析により、目的物であることを確認した。
【0036】合成例8 本合成例は、合成例7で得られた原料からの本発明にお
けるエポキシ化合物の製法に関するものである。合成例
7で得られた4,4’−〔1,3−フェニレンビス(1
−メチルエチリデン)] ビス(2−t−ブチル−5−メ
チルフェノール)121.7g(0.25mol)、エ
ピクロロヒドリン323.8g(3.5mol)、ジメ
チルスルホキシド161.9gを、温度計、攪拌装置、
分離管付きコンデンサーを付けた1リットル4つ口平底
フラスコに仕込み、70℃ 93torrの条件下で4
8.6%苛性ソーダ水溶液 41.2g(0.5mo
l)を5時間かけて滴下した。この間、温度は70℃に
保ちながら、共沸するエピクロロヒドリンと水を冷却液
化し、有機層を反応系内に戻しながら反応させた。反応
終了後は、合成例2と同様の後処理を行ない、エポキシ
化合物143.2gを得た。このようにして得られたエ
ポキシ化合物のエポキシ当量および加水分解性塩素は、
それぞれ314g/eq、170ppmであった。赤外
吸収スペクトル測定の結果、フェノール性OHの吸収3
200−3500cm-1は消失し、エポキシドの126
0、900cm-1の吸収を有することが確認された。
【0037】合成例9 本合成例は、合成例8で得られたエポキシ化合物とテト
ラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテル、テ
トラブロモビスフェノールAとの付加反応により、エポ
キシ樹脂を得る方法に関するものである。合成例8で得
られたエポキシ樹脂50.0g(0.0774mo
l)、テトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエ
ーテル(住友化学工業(株)製、スミエポキシ ESB
−400T、エポキシ当量 403g/eq)20.3
9g(0.0253mol)を温度計、冷却管および攪
拌装置を付けた300ml 4つ口丸底フラスコに仕込
み、110℃で加熱溶融させた後、テトラブロモビスフ
ェノールA 10.25g(0.0188mol)を加
えて溶解させた。2−エチル−4−メチルイミダゾール
11.3mg(0.1mmol)をメチルエチルケトン
2.0gに溶解した液を加えた後、溶媒を除去しなが
ら140℃に昇温し、3時間保持し、反応物を冷却して
取り出すことにより目的の付加物82.5gを得た。得
られた付加物のエポキシ当量は、515.1g/eqで
あった。
【0038】合成例10 本合成例は、本発明のエポキシ化合物の原料となる、リ
モネンビス(2−sec−ブチルフェノール)の製法に
関するものである。温度計、攪拌装置、冷却管および窒
素導入管を付けた2リットル4つ口丸底フラスコに、2
−sec−ブチルフェノール300.0g(2.0mo
l)、三フッ化ほう素ジエチルエーテル錯体2.84g
(0.02mol)を仕込み、60℃で溶解させた。6
0℃で保持したまま、ジペンテン54.4g(0.4m
ol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、4時間保
温したのち、トルエン750g で希釈した。温重曹水で
中和し、さらに温水で有機層を洗浄した後、共沸脱水に
より系内の水を除去し、減圧下で濃縮して、樹脂状固体
135.7gを得た。OH当量は227g/eqであっ
た。生成物の赤外吸収スペクトル測定の結果、OH基の
吸収が3200−3600cm-1に、環式アルケンの吸
収が1450,1700cm-1にみられ、アルケンの吸
収は消失したことを確認した。また、質量分析により、
ジペンテン1分子に2−sec−ブチルフェノ−ルが2
分子付加したm/z=436のピークが検出されたこと
から、目的物であることを確認した。
【0039】合成例11 本合成例は、合成例10で得られた原料からの本発明の
エポキシ化合物の製法に関するものである。合成例10
で得られたリモネンビス(2−sec−ブチルフェノー
ル)125.0g(0.55 OH mol、OH当量
227g/eq)、エピクロロヒドリン 356.2
g(3.85mol)、ジメチルスルホキシド 21.
5gを、温度計、攪拌装置、分離管付きコンデンサーを
付けた1リットル4つ口平底フラスコに仕込み、45℃
43torrの条件下で48.6%苛性ソーダ水溶液
45.27g(0.55mol)を5時間かけて滴下
した。この間、温度は45℃に保ちながら、共沸するエ
ピクロロヒドリンと水を冷却液化し、有機層を反応系内
に戻しながら反応させた。反応終了後は、合成例2と同
様の後処理を行ない、エポキシ化合物141.9gを得
た。このようにして得られたエポキシ化合物のエポキシ
当量は、324.4g/eqであった。赤外吸収スペク
トル測定の結果、フェノール性OHの吸収3200−3
600cm-1は消失し、エポキシドの吸収1240、9
10cm-1の吸収を有することが確認された。
【0040】合成例12 本合成例は、合成例11で得られたエポキシ化合物とテ
トラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテル、
テトラブロモビスフェノールAとの付加反応により、エ
ポキシ樹脂を得る方法に関するものである。合成例11
で得られたエポキシ樹脂70.0g(0.108mo
l)、テトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエ
ーテル(住友化学工業(株)製、スミエポキシ ESB
−400T、エポキシ 403g/eq)28.55g
(0.0354mol)を、温度計、冷却管および攪拌
装置を付けた500ml 4つ口丸底フラスコに仕込
み、110℃で加熱溶融させた後、テトラブロモビスフ
ェノールA 14.34g(0.0264mol)を加
えて溶解させた。2−エチル−4−メチルイミダゾール
15.8mg(0.143mmol)をメチルエチルケ
トン1.0gに溶解した液を加えた後、溶媒を除去しな
がら130℃に昇温し、2時間保持し、反応物を冷却し
て取り出すことにより目的の付加物112.2gを得
た。得られた付加物のエポキシ当量は472.7g/e
qであった。
【0041】合成例13 本合成例は、本発明で使用するアルキルフェノールノボ
ラックの製法に関するものである。4−t−オクチルフ
ェノール 82.6g(0.4mol)、トルエン6
0.0gを温度計、攪拌装置、冷却管を付けた0.5リ
ットル4つ口丸底フラスコに仕込み、80℃に昇温し
た。p−トルエンスルホン酸 2.14g(0.012
mol)、およびイオン交換水 10.0gを添加後、
37%ホルマリン 32.5g(0.40mol)を滴
下管を用いて10分間で滴下して昇温し、還流させなが
ら1時間保温した。ついで、m−クレゾール 10.8
g(0.1mol)のトルエン溶液を2時間かけて滴下
し、還流させながらさらに3時間保温した。反応後、1
0%NaOH水溶液 4.5gで中和してメチルイソブ
チルケトン100.0gで希釈した後、100gのイオ
ン交換水で3回洗浄した。洗浄後の有機層を減圧濃縮
(170℃/5mmHg/0.5時間)して樹脂状物9
6.6gを得た。得られた樹脂状物のOH当量は19
7.5g/eqであった。
【0042】合成例14 本合成例は、本発明で使用するアルキルフェノールノボ
ラックの製法に関するものである。ノニルフェノール
70.5g(0.32mol)、トルエン 40.0g
を温度計、攪拌装置、冷却管を付けた0.5リットル4
つ口丸底フラスコに仕込み、80℃に昇温した。p−ト
ルエンスルホン酸 1.42g(0.0075mo
l)、およびイオン交換水 10.0gを添加後、37
%ホルマリン 26.0g(0.32mol)を滴下管
を用いて10分間で滴下して昇温し、還流させながら1
時間保温した。ついで、m−クレゾール 8.6g
(0.8mol)のトルエン溶液を2時間かけて滴下
し、還流させながらさらに3時間保温した。反応後、10
%NaOH水溶液3.0gで中和してメチルイソブチル
ケトン100.0gで希釈した後、100gのイオン交
換水で3回洗浄した。洗浄後の有機層を減圧濃縮(17
0℃/5mmHg/0.5時間) して樹脂状物78.4
gを得た。得られた樹脂状物のOH当量は208.8g
/eqであった。
【0043】実施例1〜 10 合成例2、3、5、6、8、9、11、12で得られた
エポキシ樹脂と、テトラブロモビスフェノールAのジグ
リシジルエーテル(住友化学工業(株)製、商品名スミ
エポキシ ESB−400T、エポキシ当量 403g
/eq)と、合成例13、14、で得られたアルキルフ
ェノールノボラック、および2−エチル−4−メチルイ
ミダゾールを表1および表2に示す割合で配合しメチル
エチルケトンに溶解して均一な樹脂ワニスとした。該ワ
ニスをガラスクロス(商品名 KS−1600S962
LP、鐘紡(株)製)に含浸し、150℃の熱風乾燥器
で5〜10分処理してプリプレグを得た。プリプレグ5
枚と銅箔(TTAI処理 35 μ厚、古河サーキットホイ
ル(株)製)を重ね合わせ、170 ℃×50kg/cm2×120 分
熱プレス成形して1mm厚の銅張り積層板を得た。積層板
の半田耐熱性、煮沸吸水率はJIS−C−6481に準
じて測定した。ガラス転移温度(Tg)は島津製作所製
熱分析装置DT−30を用いて熱膨張曲線の変曲点から
求めた。室温の誘電率および誘電正接は横河ヒューレッ
トパッカード社(株)製、4275A Multi−F
requency LCR meterを用い、誘電率
の値はサンプルの静電容量から算出した。測定結果を表
1および表2に示す。
【0044】比較例1〜2 エポキシ樹脂にブロモ化エポキシ樹脂(住友化学工業
(株)製、商品名スミエポキシ ESB−500、エポ
キシ当量 472g/eq)、クレゾールノボラック型
エポキシ樹脂(住友化学工業(株)製、商品名スミエポ
キシ ESCN−220、エポキシ当量 215g/e
q)および合成例6で得られたエポキシ樹脂を用い、ジ
シアンジアミドおよびフェノールノボラック樹脂(荒川
化学(株)製、商品名タマノル 758、OH当量 106
g/eq)、2−エチル−4−メチルイミダゾールを表
2に示す割合で配合しメチルエチルケトンとエチレング
リコールモノメチルエーテルの混合溶媒に溶解して均一
な樹脂ワニスとした。該ワニスを用いて実施例と同様の
方法で銅張り積層板とし、その物性を実施例と同様に測
定した。測定結果を表2に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて得
られる銅張り積層板は従来のものに比べ低誘電率であ
り、かつ耐熱性や耐水性にも優れるため、特に高速演算
処理用の多層プリント配線板に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 5/24 CFC C08L 63/00 NJS H01B 3/40 (72)発明者 柴田 充弘 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 (式中、nは平均繰り返し数を表し、0以上10以下の
    値をとる。Xは有機基であり、Pは、それぞれ独立に、
    少なくとも1つは炭素数4以上10以下のアルキル基あ
    るいは炭素数5以上7以下のシクロアルキル基であり、
    その他は炭素数1以上10以下のアルキル基あるいは炭
    素数5以上7以下のシクロアルキル基であり、iは1以
    上4以下の整数値である。iが2以上の場合、Pはそれ
    ぞれ同一であっても異なっていてもよい。)で表される
    エポキシ化合物と、下記一般式(2) 【化2】 (式中、a、bは繰り返し数を表し、0以上20以下の
    値をとるが同時に0であることはない。mは繰り返し数
    を表し、1以上20以下の値をとる。R1 は、それぞれ
    独立に水素原子、メチル基のいずれかを示し、gは1以
    上3以下の整数値である。R2 は、それぞれ独立に、芳
    香族環1個あたりに結合する炭素数の合計が4以上20
    以下となるようなアルキル基あるいはシクロアルキル基
    であり、hは1以上3以下の整数値である。hが2以上
    の場合、R2 はそれぞれ同一であっても異なっていても
    よい。)で表されるアルキルフェノールノボラックとを
    必須成分とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】エポキシ化合物として、前記一般式(1)
    で表されるエポキシ化合物であって、その式中のXが下
    記一般式(3)で表される有機基であるエポキシ化合物
    を用いる請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。 【化3】 (式中、R3 、R4 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数
    1以上10以下のアルキル基、炭素数5以上7以下のシ
    クロアルキル基、あるいは炭素数5以上7以下のシクロ
    アルキル基を含む炭素数6以上20以下の炭化水素基の
    いずれかを示す。)
  3. 【請求項3】エポキシ化合物として、前記一般式(1)
    で表されるエポキシ化合物であって、その式中のXが下
    記一般式(4)で表される有機基であるエポキシ化合物
    を用いる請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。 【化4】 (式中、R5 、R6 、R7 、R8 はそれぞれ独立に水素
    原子、炭素数1以上10以下のアルキル基、炭素数5以
    上7以下のシクロアルキル基のいずれかを示す。但し、
    5 、R6 、R7 、R8 の全てが水素原子であることは
    ない。Qはそれぞれ独立に炭素数1以上10以下のアル
    キル基、炭素数5以上7以下のシクロアルキル基、ハロ
    ゲン原子のいずれかを表し、jは0以上4以下の整数で
    ある。jが2以上の場合、Qはそれぞれ同一であっても
    異なっていてもよい。)
  4. 【請求項4】エポキシ化合物として、前記一般式(1)
    で表されるエポキシ化合物であって、その式中のXが2
    価の脂環式炭化水素基であるエポキシ化合物を用いる請
    求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(A)請求項1、2、3または4記載のエ
    ポキシ化合物と(B)下記一般式(5) 【化5】 (式中、R9 は水素原子あるいはメチル基を表し、Y、
    Y’はそれぞれ独立にハロゲン原子であり、k、lはそ
    れぞれ独立に1以上4以下の整数である。)で表される
    含ハロゲンビスフェノール化合物とを予め反応させて得
    た化合物と、前記一般式(3)で表されるアルキルフェ
    ノールノボラックとを必須成分とするエポキシ樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】(A)請求項1、2、3または4記載のエ
    ポキシ化合物と(B)請求項5に記載の一般式(5)で
    表される含ハロゲンビスフェノール化合物と(C)下記
    一般式(6) 【化6】 (式中、R10は水素原子あるいはメチル基を表し、Z、
    Z’はそれぞれ独立にハロゲン原子であり、r、sはそ
    れぞれ独立に1以上4以下の整数である。)で表される
    含ハロゲンビスフェノール化合物のグリシジルエーテル
    化物とを予め反応させて得た化合物と、請求項1に記載
    の一般式(2)で表されるアルキルフェノールノボラッ
    クとを必須成分とするエポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項1、2、3、4、5または6記載の
    エポキシ樹脂組成物を有機溶剤に溶解せしめ、基材に含
    浸して得られるプリプレグと銅箔とを加熱成形してなる
    銅張り積層板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003082947A1 (fr) * 2002-03-28 2003-10-09 Sumitomo Chemical Company, Limited Composition de resine thermodurcissable et films adhesifs
JP2009068015A (ja) * 2002-03-28 2009-04-02 Sumitomo Chemical Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物及び接着性フィルム

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WO2003082947A1 (fr) * 2002-03-28 2003-10-09 Sumitomo Chemical Company, Limited Composition de resine thermodurcissable et films adhesifs
JP2009068015A (ja) * 2002-03-28 2009-04-02 Sumitomo Chemical Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物及び接着性フィルム

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