JPH08259213A - 炭素質挿入化合物およびその再充電可能電池の負極としての使用 - Google Patents

炭素質挿入化合物およびその再充電可能電池の負極としての使用

Info

Publication number
JPH08259213A
JPH08259213A JP8042736A JP4273696A JPH08259213A JP H08259213 A JPH08259213 A JP H08259213A JP 8042736 A JP8042736 A JP 8042736A JP 4273696 A JP4273696 A JP 4273696A JP H08259213 A JPH08259213 A JP H08259213A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insertion compound
carbonaceous
carbonaceous insertion
compound according
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8042736A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiayu Simon Xue
シモン ジェ ジィアユ
Jeffrey R Dahn
レイモンド ダーン ジェフェリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MORI ENERG 1990 Ltd
NEC Moli Energy Canada Ltd
Original Assignee
MORI ENERG 1990 Ltd
NEC Moli Energy Canada Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MORI ENERG 1990 Ltd, NEC Moli Energy Canada Ltd filed Critical MORI ENERG 1990 Ltd
Publication of JPH08259213A publication Critical patent/JPH08259213A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • H01M10/0525Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/58Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic compounds other than oxides or hydroxides, e.g. sulfides, selenides, tellurides, halogenides or LiCoFy; of polyanionic structures, e.g. phosphates, silicates or borates
    • H01M4/583Carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx
    • H01M4/587Carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx for inserting or intercalating light metals
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリ金属を挿入することができる高容量
の電池用の新規な炭素質挿入化合物を提供する。 【解決手段】 ケイ素及び酸素からなり、そのX線回折
パターンが無定形二酸化ケイ素のそれに類似している以
下の式 AxSiy1-yz ただし、(a)Aは挿入されたアルカリ金属であり、
(b)x、y及びzは、x>0、0<y<1、及び0<
z/y<4の数であり で表される炭素質挿入化合物およびその製造方法、それ
を負極に用いたリチウムイオン電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭素質物質、特にケ
イ素及び酸素を含有する無定形炭素質(Si−O−C)
挿入物質の分野に関する。さらに、本発明は再充電性電
池、特にSi−O−C負極物質からなる再充電性電池に
関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム−イオン電池やロッキングチェ
ア型電池と呼ばれているものの負極物質として、最近、
炭素質化合物への関心が高くなっている。これら電池
は、一般のエレクトロニクス用途における小形の再充電
可能電源の現在の水準を表しているものである。また、
これら電池のエネルギー密度(Wh/L)は、従来から
の再充電可能電池システム(例えばNiCdや鉛酸電池
など)の約2倍である。加えて、リチウム−イオン電池
の動作電圧はほぼ3.5ボルトで、多くの場合十分に高
いので、一つの電池で多くの電子機器用途に対応するこ
とができる。
【0003】リチウム−イオン電池では、正極活物質及
び負極活物質として異なる2種類の挿入化合物を使用す
る。挿入化合物とは、可逆的な挿入ゲスト原子(この場
合はリチウム原子)のホスト固体物質として作用する化
合物である。ここで、挿入ホスト化合物の構造は挿入に
よって実質的に変化しない。リチウム−イオン電池の場
合、負極物質からリチウムが抽出されると同時に、放電
によりリチウムが電池の正極に挿入される。電池の再充
電過程は可逆的である。非水性電解質にイオンが溶解す
ると、リチウム原子は一方の電極から他方の電極に移
動、すなわち「揺動」し、これに伴って、電子が、電池
に対して外部的な回路に流れる。リチウムイオン電池の
場合、各物質の挿入リチウムの化学的電位差が3〜4電
子ボルト、したがって電池では3〜4ボルトになるよう
に、2種類の電極物質を選択する。また、広い化学量論
的範囲にわたってリチウムを可逆的に挿入して、高容量
電池を実現する挿入物質を選択することも重要である。
【0004】LiCoO2/黒鉛前駆体炭素 の電気化学
による3.6Vリチウムイオン電池が市販されている
(ソニー・エナージ・テック社)。この市販電池では、
炭素質負極が、6個の炭素原子に対して約0.65のL
iを可逆的に挿入できる。使用する黒鉛前駆体炭素は、
一見ではコークスに類似している無秩序形炭素である。
しかし、各種文献に記載されている様々な方法を使用す
ることによって、リチウムイオン電池の可逆的容量を大
きくできる。例えば、Elservier North
−Holland社から発行されたG.Pistoia
編の「リチウム電池、新素材および今後の展望」(19
93)の第1〜47頁でJ.R.Dahn等が記載して
いるように炭素質物質の結晶構造は、その可逆的リチウ
ム挿入性に影響を与える。一例として、黒鉛は6個の炭
素原子に対して1個のリチウム原子を可逆的に組み込む
ことができるが、これは電気化学的には372mAh/
gに対応する。物質の単位重量に対するこの電気化学的
容量は、当該物質の比容量と呼ばれている。黒鉛化炭素
および/又は黒鉛それ自体は、例えば、1992年3月
13日にドイツ、ミュエンステルで開催された第6回国
際リチウム電池会議で松下が発表したように、あるいは
米国特許第5,130,211号明細書に記載されてい
るように、ある一定の条件では使用することができる。
【0005】炭素質負極物質の比容量を大きくする別な
方法もあり、これらのなかには、炭素質化合物に他の元
素を添加することが含まれる。例えば、EP48695
0号及び特開平3−245458号公報には、少量のリ
ン及びホウ素を添加して、負極比容量を大きくすること
が記載されている。この作用の発現機構は明らかではな
いが、炭素質化合物の微細組織に何らかの変化が生じた
結果と考えられる。また、カナダ特許出願第2,09
8,248号明細書(特開平7−73898号公報)に
は、炭素質化合物構造における炭素原子をホウ素やアル
ミニウムなどの電子受容体で置換することによって負極
容量を大きくする手段が開示されている。最近、適当な
出発物質の熱分解によって、極めて高い、可逆的容量を
もつ別な炭素質物質も製造されている。“Scienc
e”,264,556,(1994)におけるK.サト
ウ等による発表によれば、ポリパラフェニレンを700
℃で加熱することによって、680mAh/gの可逆的
容量をもつ、炭素質物質が製造されている。また、19
94年にマサチューセッツ州ボストンで開かれた第7回
国際リチウム電池会議の拡大抄録、第212頁でA.マ
ブチ等が発表したところによれば、700℃でコールタ
ールピッチを加熱した場合、低密度(約1.5g/c
c)で約750mAh/gの可逆的比容量をもつ炭素質
物質が実現できる。これら値はいずれも純粋な黒鉛より
もはるかに大きい。これら両物質は、前者については
1,000mAh/gを超える第1回放電容量、そして
後者については約1,200mAh/gの第1回放電容
量によって裏づけられるように、不可逆的容量が極めて
高い。さらに、上記両物質の結晶性は、パラメータd
002、Lc、a、及びLaが決定できるX線パターンを示
す程十分である。いずれの物質も電子受容体などの添加
元素を配合していない。また、X線回折によれば無定形
でもない。これら炭素質物質がなぜ極めて高い比容量を
持つのかはまだ解明されていない。
【0006】1994年7月8日に出願されたカナダ特
許出願第2,127,621号明細書(特願平7−16
4100号 発明者:Alfred M.Wilson
等、発明の名称:炭素質挿入化合物および再充電可能電
池の負極)には、黒鉛前駆体(すなわち、無秩序黒鉛組
織をもつ)であり、かつアルカリ金属原子と合金化でき
る元素からなる炭素質挿入化合物が開示されている。特
に、ケイ素は相当量のリチウムと合金化できる元素であ
る。上記明細書に記載されている化合物の一部は、確か
に、リチウムイオン電池の負極物質として魅力のあるも
のである。ケイ素及び酸素の両者を含有し、しかもリチ
ウムに対して大きな可逆的容量を示す黒鉛前駆体炭素質
化合物が例示されている。これら例示化合物の化学量論
は次の式 LixSiy1-yzn (式中、x>0、0<y<約0.3、0<z/y≦約
1.5、及びn<約0.3である)で表すことができ
る。
【0007】このカナダ特許出願明細書に例示されてい
る黒鉛前駆体Si−C−O化合物の一部はケイ素及び酸
素からなる、ある種のポリマー前駆体を熱分解すること
によって製造されている。なお、同様な結果は、化学量
論的に類似している別なポリマー前駆体混合物を熱分解
しても得ることができると考えられている。
【0008】無定形あるいはガラス状Si−C−O化合
物が存在していることは知られている。また、これらの
構造・組織や化学量論については公知である。このよう
な化合物はケイ素、酸素及び炭素を含有する、ある種の
ポリマーを熱分解することによって製造できる。一般
に、熱分解温度が約1,000℃ならば、酸素は熱分解
生成物中に保持されているが、例えば温度が約1,30
0℃以上になると、炭素−酸素の気体として失われる。
例えば、Chem. Mater.1992,,13
13−1323に発表されているように、G.T.Bu
rns等は各種のSiy1-yz化合物を製造してい
る。ただし、y及びzは、上記カナダ特許出願明細書に
記載されているのと同様な範囲内の数値である。Bur
ns等はSiCの新規な製造方法を発見することを目的
としている。無定形化合物については、シロキサンポリ
マー(ケイ素及び酸素からなるポリマー)の熱分解によ
って製造している。X線回折測定によれば、これらSi
−C−O化合物は無定形と記述され、黒鉛との明白な類
似点は認められない。このような化合物が挿入用ホスト
化合物として使用できる可能性については何も記載がな
い。
【0009】Mat.Res.Soc.Symp.Pr
oc.Vol.271,1992にF.Babonne
au等が発表した“ゾル−ゲル前駆体からのオキシ炭化
ケイ素ガラス”では、高分子前駆体から製造されたSi
−C−O「黒色ガラス」が議論の対象になっている。実
測されたC/Si比は0.11と低い(y=0.9に対
応)。2つの相、すなわち、(Si、C及びOからな
る)オキシ炭化物相と(Cのみからなる)遊離炭素相の
存在についても議論されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、リチウムイ
オン電池の負極として好適な、リチウムを大量に挿入す
ることができる可逆容量が大きな炭素質挿入化合物を提
供することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、Si及びOを
含有する新規な炭素質挿入化合物、該新規化合物の製造
方法、及び一般的な電気化学装置における電極物質とし
て該新規化合物を使用することにある。上記の新規Si
−C−O挿入化合物は次の式 AxSiy1-y で表される。式中、AはASiy1-yzに挿入され
たアルカリ金属であり、x、y及びzはいずれも数値
で、x、y、zはいずれも0よりも大きく、yは0より
も大きく1よりも小さく、z/yの比は、0よりも大き
く4よりも小さい。これら挿入化合物が無定形SiO2
のそれに類似したX線回折パターンを有している。 挿
入されたアルカリ金属がLiである、特定な炭素質挿入
化合物を製造できる。さらに、y>約0.2で、y/z
比が約1.7であってもよい。
【0012】また、本発明の炭素質挿入化合物のX線回
折パターンが無定形SiO2 と類似しているとは、無定
形SiO2 のパターンにみられる22°のピークの近傍
に少なくとも第1のピークを有し、無定形SiO2 のパ
ターンと同様に回折角の増加と共に強度が次第に低下す
るパターンを意味し、第1のピークから漸減する際に、
第1のピークよりも小さな第2のピークを44°付近に
有し、第3のピークを80°付近に有しているX線回折
パターンも含んでいる。
【0013】本発明化合物の一般的な製造方法は次の工
程、すなわち、式 HnSiy '1-y 'z ' (式中、n、y'及びz'は数値で、0<y'<1、n>
0、及びz'>0である)で表される、熱分解用高分子
前駆体を準備する工程、前駆体の分解温度以上で、かつ
熱分解された高分子前駆体からSiC又はSiO2 を生
成する最低温度未満の温度で高分子前駆体を熱分解する
工程、及びAの原子を熱分解された高分子前駆体に挿入
する工程からなる。
【0014】上記方法では、広範に架橋した高分子前駆
体を使用するのが有利である。すなわち、第1のケイ素
含有ポリマーと硬化剤との混合物を高分子前駆体として
使用する。この場合、本発明方法では、さらに高分子前
駆体を熱分解する前に、これを硬化する。また、例え
ば、化学量論を調整するために、上記混合物に第2のポ
リマーを配合することも有利である。このような場合、
第1及び第2のポリマーは架橋できるエポキシ官能基を
含むことができる。例示すれば、第1のケイ素含有ポリ
マーとしては3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランが、第2のポリマーとしてはエポキシノボラック樹
脂が使用できる。
【0015】硬化剤の配合量は高分子前駆体全量の約1
7重量%であればよい。好適な硬化剤は4−アミノ安息
香酸及びヘキサメチレンジアミンからなる群から選択す
ればよい。別な硬化剤も好適であり、無水フタル酸、m
−フェニレンジアミン及びN−ベンジルメチルアミンか
らなる群から選択すればよい。好適な硬化剤を使用する
場合、硬化工程は、約90℃の温度で約1時間、次に約
170℃の温度で約2時間行えばよい。上記別な硬化剤
を使用する場合、硬化工程は上記と同様に行えばよい
が、約170℃での処理時間については、約20時間ま
で延長するのが有利である。
【0016】熱分解については、ポリマーの分解温度以
上で、かつ炭化ケイ素などの望ましくない化合物を生成
する温度未満の温度で実施する。このような生成をもた
らす温度は使用する高分子前駆体に依存し、従って変化
するものである。場合にもよるが、熱分解工程に好適な
温度は約1,000℃であり、この場合、熱分解時間は
約1時間である。さらに、熱分解前に、硬化ポリマー前
駆体を粉砕して、分散可能な微粉状態にするのも有利な
ことがある。前記方法による熱分解生成物には、アルカ
リ金属は挿入されていないが、上記に定義したアルカリ
金属Aは通常の化学的手段か電気化学的手段によって製
造後に挿入できる。
【0017】このように、本発明の炭素質挿入化合物
は、前記の一般的な方法、あるいは特定方法によって製
造できる。熱分解後の分解高分子前駆体の一つの特徴と
しては、75eVと91eVとの中間に位置する、その
対応するSi−L23VVオージェ線のエネルギー準位が
ある。特に、Si−L23VVオージェ線のエネルギー準
位は約81eVである。しかし、このエネルギー準位
は、アルカリ金属Aをホストに挿入後シフトすると考え
られる。
【0018】本発明の電気化学装置は、電極の一部を本
発明の上記したような炭素質挿入化合物AxSiy1-y
zで構成したものである。この装置としては電池であ
ればよく、特に、リチウム挿入化合物からなる正極、非
水系溶剤混合物に溶解したリチウム塩からなる非水系電
解質、及びアルカリ金属AがLiである本発明の炭素質
挿入化合物からなる負極からなる非水系電池であればよ
い。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明による新規な炭素質挿入化
合物はケイ素、酸素、及びX線回折分析によればほとん
ど無定形な炭素からなるホストで構成する。一般的に言
えば、アルカリ金属はこのホストに可逆的に挿入するこ
とができる。特に、リチウムはホストに可逆的に挿入で
きる。合成方法にもよるが、相当量の水素も存在させる
ことができる。Aが挿入されたアルカリ金属である、A
xSiy1-yzで表される、このような化合物の組成範
囲では、x、y及びzの値はx>0、0<y<0.3、
及び0<z/y<4(Si原子に結合できる酸素原子の
最大数)である。
【0020】本発明の炭素質挿入化合物の構造について
は、その対応するX線回折パターンが無定形SiO2
それに類似するような構造である。したがって、本発明
化合物は、対応するX線回折パターンが無定形黒鉛のそ
れに類似する、前記カナダ特許出願第2,127,62
1号明細書(特願平7−164100号)に記載されて
いる化合物とはある程度相違している。さらに、後述す
る実施例に示すように、本発明化合物の電気化学的特性
との間にも微妙な相違がある。さもなければ、これら2
種類の化合物を判別することは難しい。
【0021】良くも悪くも理論にはこだわらないが、こ
こでは、上記2種類の化合物を構造的に判別するために
以下の理論的モデルを提出する。本発明挿入化合物は網
状ガラスと呼べるもので、Si原子が残りのケイ素原子
を除いて、炭素及び酸素原子に結合した構造をもつ。炭
素原子は主にsp3 結合配置を取り、炭素原子がsp2
(グラフェン型)結合配置を取る領域は明らかに存在し
ないと考えられる。一方、前記カナダ特許出願第2,1
27,621号明細書(特願平7−164100号)の
黒鉛前駆体挿入化合物には、炭素原子が小さなグラフェ
ンシートを形成する領域(炭素原子が結合して、ベンゼ
ン環に類似したものを形成する領域)が明らかに存在す
ると考えられる。黒鉛前駆体挿入化合物の場合、グラフ
ェンシートが小さくなる程、化合物は網状ガラスモデル
に似てくる。従って、グラフェンシートの大きさが比較
的極端にならない限り、これら2種類の構造を判別する
のが容易でなくなる。この状態は、別な2種類の炭素質
物質、すなわちコークスと黒鉛を判別する際に知れられ
ている難しさと同様である。内部では、炭素原子が秩序
化し、コークスはますます黒鉛に似てくる。コークスが
もはやコークスではなく、黒鉛になる点は明確には判定
できないと考えられる。
【0022】本発明の炭素質挿入化合物を製造する一般
的な方法では、適正な化学量論をもつ高分子前駆体を準
備してから、これを熱分解する。この高分子前駆体はあ
る程度蒸発するので、特に高温合成工程の初期段階で相
当量の水素を失う。酸素及び炭素についても同様であ
る。このように、HnSiy'1-y'z' で表される前駆
体の組成が、0<y'<1、n>0、z'>0ならば、原
則的に適合する。
【0023】熱分解実施温度は高分子前駆体の、例えば
不活性雰囲気中における分解温度以上で、かつ熱分解前
駆体からSiC又はSiO2 が生成する最低温度未満で
ある。このような生成を生じる温度は使用する高分子前
駆体に依存し、したがって変化する。加熱温度及び速度
分布を調節して、生成物の収率を最大にし、かつ生成物
の化学量論を制御できる。
【0024】炭素及び/又はケイ素の望ましくない酸化
物の生成を未然に防ぐためには、不活性雰囲気などの制
御された雰囲気下で熱分解を行う必要がある。好適な反
応装置は、通常の管炉に、例えば、石英などからなる反
応管を設置して構成する。この場合、管の出入口接続部
を封口して、内部雰囲気を制御する。従って、不活性ガ
スが流れている状態で、あるいは減圧下でも、反応管内
部で前駆体を熱分解できる。
【0025】確実に、満足のいく生成物収率を実現する
ためには、高分子前駆体を単に蒸発するのではなく、実
質的に熱分解する必要がある。従って、前駆体が硬質不
溶融性プラスチックであることが望ましい。このような
前駆体を使用すると、熱分解による、無秩序構造の網状
体の生成が容易になるという利点も付随して得られる。
このような硬質不溶融性プラスチックは、所望のポリマ
ーと各種硬化剤とを混合分散して、熱分解する前に、混
合物を硬化することによって実現することができる。ま
た、このような混合物に2種類以上のポリマーを配合す
ることも望ましい。例えば、第1のケイ素含有ポリマー
と第2のケイ素を含有しないポリマーの混合比を変える
ことによって、熱分解生成物のケイ素/炭素比を慎重に
変えることもできる。
【0026】特に、エポキシ官能基からなるポリマーに
ついては、架橋によって硬質不溶融性プラスチックに転
換できる。また、本発明の挿入化合物は、各種の比で3
−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとエポキシ
ノボラック樹脂とを配合硬化したものを使用して製造で
きる。これらポリマーは相溶性であり、いずれもエポキ
シ基を含有するので、単独で、あるいは相互に架橋でき
る。
【0027】必要があれば、市販の硬化剤から実験によ
って使用する硬化剤を選択できる。ポリマー/硬化剤混
合物はかなりの程度まで架橋するのが好ましく、また蒸
発減量を最小限に抑えるためには、比較的低温で迅速に
架橋を実施する必要がある。また、架橋度は生成する無
秩序構造にある程度作用すると考えられる。例えば、3
−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのケイ
素含有ポリマーは揮発性が高い。従って、このポリマー
からなる配合物については、加熱分解前に硬化して、ポ
リマー減量を最小限に抑えることが好ましい。
【0028】3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランとエポキシノボラック樹脂の配合物に好適な硬化剤
としては、4−アミノ安息香酸及びヘキサメチレンジア
ミンがある。このようなポリマー/硬化剤混合物を架橋
する際に17重量%程度の硬化剤を使用すると、90℃
の低温において1時間程度で固体生成物を生成できる。
この固体生成物を均質に硬化するためには、確実に、ポ
リマー/硬化剤混合物はそれ自体を均質化するか、よく
混合しておくことが重要である。同じポリマー配合物に
は別な硬化剤も使用でき、好ましい硬化剤としては無水
フタル酸、m−フェニレンジアミン及びN−ベンジルメ
チルアミンがある。ただし、このようなポリマー/硬化
剤混合物の場合、架橋によって固体生成物を得るために
は、より高い温度及びより長い時間が必要である。ま
た、熱分解時に、硬化剤も分解して、分解残留物が生成
物に混入する。前記硬化剤のほとんどは窒素を含有する
ものである。したがって、これらは、誘導される熱分解
生成物に微量の窒素を導入すると考えられる。
【0029】熱分解前に、硬化ポリマー前駆体を粉砕し
て、易分散性微粉末にすることも望ましい。この工程を
追加すると、生成物収率が高くなることが認められた。
また、粉砕を行うと、表面積が大きくなるので、低分子
量の揮発性水素副生物の遊離が促進できる。
【0030】上記方法で製造したケイ素含有生成物は、
アルカリ金属が挿入されていない。すなわち、リチウム
電池やリチウムイオン電池などの場合には、製造後に化
学的手段か電気化学的手段によってアルカリ金属原子、
特にリチウムを挿入できる。
【0031】本発明によるある種の化合物は電池の電極
物質として魅力がある。各種実施態様が可能である。後
述する実施例に、リチウム金属負極を使用する実験用の
小形電池を記載する。しかし、リチウムイオン形電池の
好適な構成は、図1の横断面図に示す、従来からの渦巻
き形電池である。正極箔(図示省略)、負極箔(図示省
略)、及びセパレータとしての2枚の微孔性ポリオレフ
ィンシート(図示省略)を渦巻き形に巻くことによって
ゼリーロール4を形成する。
【0032】正極箔については、リチウム処理遷移金属
酸化物などの適当な正極物質と、所望ならば他の粉末状
正極物質と、結合剤と、導電性希釈剤との混合物を薄い
アルミニウム箔に被覆して形成する。被覆方法の代表例
について述べると、まず適当な液体キャリヤに結合剤を
溶解する。次に、得られた溶液に加えて、上記他の粉末
状固体成分を使用して、スラリーを調製してから、基材
箔に均一にスラリーを被覆する。この後、キャリヤ溶剤
を蒸発除去する。場合によっては、アルミニウム箔基材
両面をこのように被覆してから、正極箔をカレンダー処
理してもよい。負極箔についても同様に調製するが、こ
の場合には、正極物質の代わりに本発明の粉末状炭素質
物質を、そしてアルミニウムの代わりに薄い銅箔を使用
する。常時確実に負極箔が正極箔に対向するように、負
極箔の幅を正極箔のそれよりもわずかに広くする。この
ためには、正極上縁部13、正極下縁部14、負極上縁
部12及び負極下縁部15を図1に示すように設ける。
【0033】従来から用いられている電池缶3にゼリー
ロール4を入れる。ヘッダー1及びガスケット10を使
用して、電池16を密封する。所望に応じて、ヘッダー
には安全装置を組込むことができる。安全ガス抜き口兼
圧力動作式切断装置を利用してもよい。このような安全
ガス抜き口兼圧力動作式切断装置の一例を図1に示す。
これの細部はカナダ特許出願第2,099,657号明
細書に開示されている。さらに、正の熱係数サーミスタ
(PTC)をヘッダーに組込んで、電池の短絡電流を制
限してもよい。ヘッダー1の外面は正極端子として、そ
して電池缶3の外面は負極端子として作用する。適当な
正極タブ5及び負極タブ6を接続して、内部の電極と外
部端子を接続する。また、内部短絡の可能性を未然に防
止するために、適当な絶縁片2及び7を挿入してもよ
い。ヘッダー1を電池缶3に接合して、電池を密封する
前に、電解質8を加えて、ゼリーロール4の微孔空間を
充填する。
【0034】当業者ならば、成分物質の特性、所望の性
能及び安全条件に応じて、成分物質の種類及びその使用
量を選択する必要があることを理解できるはずである。
後述する実施例で調製した化合物はリチウムに対する不
可逆的容量がかなり向上するとともに、可逆的容量も多
くの市販炭素質負極物質に比較しても向上していること
が認められた。電池を設計する場合には、これを考慮す
る必要がある。一般的にいって、少なくとも電池の第1
回再充電を含む電気的状態調整工程は組立法の一部であ
る。同様に、当業者ならば理解できるように、適正な状
態調整工程の決定とともに、電池動作パラメータ、例え
ば、電圧、電流及び温度範囲を設定する必要がある。本
発明の電池の場合、上記以外の構成、成分、例えば、直
方体の形態も可能である。コイン型電池などの小形電池
も可能であり、このような小形電池の全体的な構成は後
記の実験用のコイン型電池の実施例に記載されている。
【0035】以下の実施例によって、本発明のいくつか
の実施態様を説明するが、いずれも本発明を制限するも
のではない。試料の特性化には、指摘したように、粉末
X線回折を利用した。また、これら実験では、シーメン
ス社製の、銅ターゲットX線管を備えたD5000回折
計、及び回折ビームモノクロメータを使用した。試料
は、ステンレス鋼製ブロック体に設けた深さ2mmの凹
部に粉末を充填し、表面を均一化して作製した。測定全
体を通じて、発散スリット及び散乱防止スリットを0.
5°に固定した。0.1°ずつ2°〜90°の2θ範囲
で代表的なデータを求めた。
【0036】示したように様々な方法によって試料の化
学的分析を行った。これら熱分解生成物のケイ素含有量
については、TAインスツルメンツ951熱重量分析器
(TGA)を使用して測定した。白金皿に約30〜50
mgの試料を載せ、過剰量の乾燥空気を流した状態で、
10℃/分の加熱速度で900℃まで加熱した。TGA
分析により得られた最終残留物は、白色の綿毛状粉末で
あった。この粉末のX線回折パターンは無定形二酸化ケ
イ素に一致している。この二酸化ケイ素は通常の条件下
では最も安定なケイ素の酸化物である。一酸化ケイ素S
iOは、1,250℃以上の温度でSiO2 とSiを反
応させると生成できる。ところが、SiOは冷却速度が
遅いと、不均化が生じる。従って、ここでは、SiOが
生成するおそれは全くない。加熱減量の理由は炭素酸化
物の気相生成による炭素の完全な消失で、ケイ素は消失
せず、また二酸化ケイ素が唯一の固体残留物であると想
定することにより、試料中のケイ素の重量比を推測でき
る。
【0037】試料の酸素及び炭素含量については、化学
的浸出法を使用して評価した。まず、予め秤量した(約
200mg)の試料を過剰量のフッ化水素酸と反応させ
ることによって試料からケイ素及び酸素成分を除去し
た。次に、一定重量になるまで、試料中の過剰な酸、及
び水分を110℃において数時間から一夜で蒸発除去し
た。操作全体はプラスチック製バイアル内部で実施し
た。以下の反応が生じたものと考えられる。
【0038】 Siy'C1-y'Oz'(s)+HF(過剰量) → y'SiF4(g)+z'H2O(l)+(1−y')C(s) 反応は発熱反応で、フッ化水素酸を添加した瞬間に白い
蒸気、(おそらくは、SiF4と水分との反応により生
じる二酸化ケイ素煙と考えられる)の瞬時放出によって
裏付けられるように、極めて反応が速かった。次に、過
剰量のHFと水分を蒸発すると、乾燥した純粋な黒色炭
素質生成物が生じた。この生成物、すなわち、黒色固体
残留物をTGA内において空気中900℃まで加熱する
と、減量は100(±3)%で、これはケイ素の除去過
程が終了したことを強く示唆するものであった。黒色残
留物については、そのX線回折パターンも無秩序炭素の
みの場合に一致していた。従って、初期炭素含量をHF
処理前後の重量差から求めた。結果は各試料につき少な
くとも1回反復し、これら2つの結果の差から誤差を求
めた。次に、試料の全質量からTGA法によって測定し
たケイ素量及び炭素量を単純に差し引くことによって試
料の酸素含量を求めた。この場合、窒素や水素などの、
試料中に存在する他の元素については、その存在を無視
した。
【0039】また、炭素、水素及び窒素含量について、
標準CHN分析(試料の空気中燃焼後のガスクロマトグ
ラフィー分析)によって求めた。この分析の予想される
誤差は±0.3重量%である。
【0040】最後に、走査オージェ顕微鏡としてPerkin
Elmer Physical Electronics Division製のモデル59
5を使用して、指摘したように、走査オージェ電子分光
法を実施した。オージェ分光法の試験片については、寸
法が1×1cm2 のインジウム金属シートに試料粉末を
プレス成形して作成した。試料を10-9torrの脱気室に
載置し、3kVのアルゴンビームによって約10秒間ス
パッタリングして、表面から不純物を除去した。3ke
Vの一次電子エネルギーを使用して、30〜600eV
の運動エネルギー領域を走査した。各対象元素について
第1微分信号のエネルギー及び波形を分析し、H.H.
MaddenがJ.Vac.Sci.Tech.18,
667(1981)に発表した結果と比較した。特定の
線についてのエネルギー準位を微分信号における最大の
負の立上がりピークから求めた。また、L.E.Dav
is等が“オージェ電子分光法ハンドブック”第2版(P
hysical Electronics Division, Perkin Elmer Corpora
tion, Eden Prarie,MN)(1978) に発表した相対オージェ
感度ファクター及び方法を使用して、試料の化学量論を
評価した。
【0041】実験用のコイン形電池を使用して、実施例
における電気化学的特性を調べた。これらは、通常の2
325ハードウェアを使用し組立てた。組立てについて
は、J.R.Dahn等がElectrochimic
a Acta,38,1179(1993)に記載した
ようなアルゴン充填グローブボックス内で行った。図2
に、コイン形電池の展開図を示す。分析を目的として、
これら電池においてリチウム金属負極に対向する正極と
して試料を使用した。ステンレス鋼製キャップ21と特
殊耐酸化性ケース30が電池缶を形成するとともに、そ
れぞれ負極及び正極端子として作用する。シールとして
使用するガスケット22がこれら両端子を分離する。軟
鋼製円盤バネ23及びステンレス製円盤24によって、
リチウム負極25、セパレータ26及び試料正極27か
らなる積層体に機械的に圧力を加える。電池の密封後約
15バールの圧力が加わるように円盤ばねを選択した。
リチウム負極25として、厚さが125μmの金属箔を
使用した。微孔性ポリプロピレン膜(Celgard2
400(登録商標)膜)をセパレータ26として使用し
た。容量比30/70のエチレンカーボネートおよびジ
エチルカーボネートからなる溶剤混合物に溶解した1M
LiPF6 塩の溶液を電解質28として使用した。
【0042】試料正極27については、薄い銅箔に均一
に被覆(厚さ約125μm、20mg/cm2)した粉
末状試料化合物(−200メッシュ)にSuper S
(Ensagri社の商標)カーボンブラック導電性希
釈剤及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)バインダー
を、それぞれの使用量は試料について5重量%及び10
重量%程度からなる混合物を使用して作製した。まず、
N−メチルピロリドン(NMP)の20%PVDF溶液
に粉末状試料及びカーボンブラックを添加して、最終電
極体の10%がPVDFになるようなスラリーを生成し
た。次に、スラリーが平滑なシロップ状粘度になるま
で、過剰量のNMPを加えた。塗布装置を使用して、次
に、銅箔の予め秤量した小片(面積約1.5cm2 )に
スラリーを塗布し、空気中約110℃でNMPを蒸発し
た。試料正極体をいったん乾燥してから、約25バール
の圧力において平坦シート間でこれを圧縮した。次に、
これら電極を秤量し、箔、PVDF及びカーボンブラッ
クの重量を差し引いて、電極活物質の重量を求めた。
【0043】コイン形電池構成後、電池をグローブボッ
クスから取出し、30±1℃に調温し、電流安定性が±
1%の定電流サイクル装置を使用して、充放電した。電
池電圧が0.005V以上変化するたびに、データを記
録した。電圧がリチウム金属に対して−0.005Vに
低下するまで、試料について18.6mA/gの定電流
を使用して、まず電池を放電した。次に、電流方向を反
転して、電池を2.5Vに充電した。電池電圧によって
試料電極への金属リチウムめっきが明らかになるまで、
電池について第2回の放電を行った。めっきが開始する
と、リチウムが試料電極に移行した場合でも電池電圧が
僅かに上昇する。これは、小さな過電圧が金属Li粒子
の核形成に関与するからである。めっきの開始後、約−
0.02Vで電池電圧が一定状態になり、従ってめっき
と試料ホスト内へのリチウムの挿入とを簡単に判別でき
る。次の充電で、めっきされた金属リチウムがまず剥離
し、次にリチウムがホストから剥離する。これら特別な
サイクル手法を採用した理由は、炭素質系試料のサイク
ル容量の多くがリチウムに対してほぼ零であるからであ
る。
【0044】不可逆的比容量(容量/試料1g)を第1
回充放電の比容量の差とした。また、可逆的比容量につ
いては、第2回放充電時に測定した比容量の平均値とし
た。但し、金属Liのメッキ及び剥離に関与する容量に
ついては、これを除いた。いずれの場合にも、報告する
比容量は電池2個以上についての平均値である。電池間
に認められた差に基づき誤差を評価した。
【0045】比較を目的として、1994年7月8日に
出願された前記カナダ特許出願第2,127,621号
明細書(特願平7−164100号)に当初から示され
ている実施例を比較例とする。
【0046】このように、実施例では、本来、負極とし
て用いる本発明の炭素質挿入化合物を正極として用い、
リチウム金属を負極としたが、これは、リチウムイオン
の供給源として金属リチウムを使用することによって、
炭素質挿入化合物へのリチウムの挿入と取り出し過程
を、炭素質負極とリチウム挿入した複合酸化物を正極と
した電池に比べて単純化し、より明白に本発明の炭素質
挿入化合物の特性を証明することを意図したものであ
る。そして、本発明の実施例におけるリチウム負極に対
する正極としての使用により、本来の目的であるリチウ
ムイオン電池における負極としての有用性が十分に証明
されることは当業者には明白である。
【0047】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明をさら
に詳細に説明する。 実施例1 化学量論が相違する一連の試料を次のようにして作製し
た。ホットプレート上110℃の温度においてビーカー
内でDEN438、エポキシノボラック樹脂(Dow
Chemical社の製品で分子量が〜605である。
以下、ENRと称す)を加温して、粘度を下げ、取扱い
を容易にした。次に、全量が20gとなるように試料毎
に量を変えて、ニッケル容器中で、上記加温樹脂をZ−
6040、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン(Dow Corning社の製品、以下、「シラ
ン」と称す)と混合した。これら一連の試料において、
シラン含有量はそれぞれ0%、20%、40%、60
%、80%及び100%であった。
【0048】次に、各試料に4gの硬化剤を加えた。硬
化剤としては、主に、4−アミノ安息香酸(ABA)を
使用したが、一例では、無水フタル酸(PA)を使用し
た。各試料を90℃のオーブンに1時間載置保持してか
ら、温度を170℃まで上げた。全体の硬化時間はAB
Aについては約3時間、そしてPAについては一晩であ
った。硬化物を破砕し、粉砕機を使用して、短時間粉砕
を行った。次に、約3gの各試料を秤量し、熱分解用ニ
ッケルボートに載置した。石英管の中心領域に幾つかの
試料を同時に載置した。約30分間アルゴン(UHP)
で石英管をフラッシュ処理してから、100℃で水平炉
に挿入した。次に、25℃/分の加熱速度で温度を1,
000℃まで上げ、1時間均熱処理してから、100℃
に炉冷した。この後、水平炉から石英管を取出し、室温
まで放冷した。
【0049】次に、試料を微粉末に粉砕し、特性化試験
及び電気化学的試験のために回収した。なお、シラン含
有量の高い試料は外観が黒色ガラス状であった。表1
に、ABA硬化試料の諸特性を要約して示す。また、収
率、タップ密度及び各種化学的分析の結果も併せて示
す。
【0050】炭素及びケイ素両者の収率はTGA及びH
Fデータに基づいてそれぞれの残留%として算出した。
硬化時間がたとえ短時間でもあっても、硬化工程でケイ
素が大きく減量したと考えられた。シラン含有量が少な
い程、減量が少ない。この理由は、おそらくENRの比
率が高いと、架橋が促進されると考えられるからであ
る。次の高温熱分解時にはケイ素減量がほとんど認めら
れなかった。この理由は、最終生成物が、熱分解前に溶
融しなかったからである。粒子容積は増加したが、粒子
の全体的な形状は変わらなかった。熱分解後、試料は黄
色から黒色に変色した。炭素収率は出発シラン含有量と
ともに変化した。すなわち、炭素収率はまず高くなって
から低くなった。出発シランが少ない(約20%)と、
炭素収率が向上すると思われる。また、シラン含有量が
増えるにつれて、前駆体混合物の芳香族の全数が減少
し、そして炭素収率も低くなる。これら試料のタップ密
度については、5ml目盛りの円筒体に重量がわかって
いる粉末状試料を充填し、円筒体を30回たたき、粉末
で占められた容積を測定することによって求めた。
【0051】既に説明したように、化学的分析を実施し
た。CHN分析によって求めた試料の炭素含量は、TG
A及びHF分析によって求めたそれよりもわずかに小さ
いが、その他の点ではよく一致していた。表1では、後
者の値は、CHN分析によって求めた窒素含量について
補正してある。TGA結果は、ケイ素含有試料はいずれ
も吸湿性であることを示していた。TGA分析における
100℃付近の明らかな減量に伴う含水量はほぼ3.6
〜5.0重量%である。一方、純粋な炭素試料には実質
的に水分は認められない。したがって、ケイ素含有量に
ついてのTGA結果は表面水重量について補正してあ
る。窒素含有量は程度に差はあれ、1.5±0.4重量
%で一定であり、各試料に一定量のABAを使用した事
実に一致する。CHN分析によって求めた水素含有量は
0.4〜1.04%の範囲にあり、これがケイ素含有試
料上の表面水の影響を受けるのはいうまでもない。表1
に示したHcorrデータは、TGA分析によって求めた表
面水の量について補正したものである。1000℃で熱
分解後に認められた水素の量はごく少量(0.2〜0.
5%)である。なお、出発シラン含有量が約40%より
も大きい場合、試料の酸素含有量はケイ素含有量に概ね
比例していた。酸素/ケイ素(O/Si)比はケイ素濃
度とともに急速に大きくなり、約1.7の飽和値に達す
る。この結果は、試料中の各ケイ素原子に約1.7の酸
素原子が結合することを示唆するものである。
【0052】表1に示した試料のX線回折パターンを図
3に示す。図3には、無定形石英のパターンも併せて示
す。ケイ素を含有しない試料番号1は、22°、44°
及び80°の2θ角度で広い{002}、{100}及
び{110}反射を示す無秩序(又は硬質)炭素に一致
するパターンを示す。{100}ピークは、回転運動や
並進運動がランダムに介在(タービン層(turbos
tratic)形無秩序層として知られている)する積
層体層として、あるいは単層として存在する小さな(約
20Å)グラフェンシートについて予想されたピークに
一致する。{002}ピークについては、散乱角度が小
さくなると、急激に大きくなるバックグラウンドに認め
られる。このバックグラウンドは、グラフェンシートの
大部分が、隣接部が平行ではない単層として存在する事
実から生じる。このように、グラフェンシートは程度に
差はあれ、各炭素粒子内部の「カードの家」のように配
列されている。高度に架橋されたポリマーの固体状態熱
分解から誘導された生成物は、通常、初期網状ポリマー
構造に直接関係するタービン層形でかつ角度をもって変
位している芳香族系を示すので、この状態を期待するこ
とができる。
【0053】出発シラン含有量が大きくなるにつれて、
X線パターンについて2つの大きな変化が認められた。
第1に、44°付近の{100}ピークが小さくなる。
これは、シラン分に富む前駆体から得た試料はグラフェ
ンシートから構成されていないことを示す。第2に、2
2°付近のピークがその性質を変えるので、強い小角バ
ックグランドが小さくなる。試料番号4、5及び6に関
する全体的なX線パターンは無定形石英試験片のそれに
極めて似ている。
【0054】以下の物質について、既に説明したように
オージェ電子分光法を実施した。i)試料番号5、i
i)Aldrich社製の結晶質炭化ケイ素(c−Si
Cと呼ぶ)400メッシュ粉末、及びiii)Fish
er Scientific社製の試薬級無定形シリカ
(a−SiO2と呼ぶ)。後者の2つは比較の目的で使
用した。図4にそれぞれについてのオージェ電子エネル
ギースペクトルを示し、図5(a)に第1微分信号を示
す。波形及びエネルギー位置を文献記載のそれらと比較
することによって、80eV付近のオージェ信号につい
ては、Si−L23VV信号として同定した。同様に27
0eV及び507eV付近の炭素−KVV及び酸素−K
VVオージェ信号をそれぞれ同定した。218及び41
2eVにおける信号はそれぞれインプラントしたアルゴ
ン及びインジウム金属基材による信号である。c−Si
Cスペクトルに明らかな酸素は主にインジウム基材から
生じるものと考えられる。各試料の化学量論について
は、既に説明したようにして求めた。c−SiC、a−
SiO2及び試料番号5について得られた値はそれぞれ
Si0.500.50、Si0.380.62及びSi0.220.78
0.45であった。すなわち、このようにして求めた化学量
論は公知化合物のそれと、また前記方法で求めた試料番
号5のそれによく一致している。
【0055】
【表1】
【0056】試料番号5におけるケイ素の化学的環境を
Si−L23VVオージェ線の位置を調べることによって
求めた。図5(b)に、ケイ素線領域における微分オー
ジェ信号の拡大図を示す。試料番号5のオージェ信号は
c−SiCとa−SiO2 による信号の中間にある。こ
れは、Si原子が概ね同数の炭素原子及び酸素原子に結
合していることを示唆するものである。
【0057】上記した実験用の電池に関して、電気化学
的試験を実施した。図6に、表1に示した6つの試料を
使用して作成した電池の第1回放充電サイクルの電圧分
布を示す。ケイ素濃度が高くなるにつれて、放電曲線の
0.25V付近に平坦域が現れ、ケイ素の濃度が高くな
る程、その長さが長くなる。また、第1回充電容量及び
不可逆的容量はいずれも、ケイ素含量及び酸素含量が大
きくなる程、大きくなる。
【0058】図7に、同じ電池の第2回サイクルを示
す。垂直線がめっきの開始と剥離の終了を示す。表2
に、硬化剤としてフタル酸無水物(PA)を使用した試
料番号2aを含む、試験した電池のすべてについての容
量結果をまとめて示す。試料番号3、4、5及び6の第
2回放電に関する電圧分布は対応する第1回放電とは大
きく相違している。試料番号1の電池の場合、第1回放
電時の低い電圧カットオフがリチウム剥離電位のすぐ上
で生じる低い電圧平坦域に近づける程度に十分に低くな
いことを除けば、第1回放電及び第2回放電は同様であ
る。
【0059】図7に示した第2回充電の電圧分布を考慮
することによって、試料間の相違を最も明確に理解でき
るはずである。試料番号1は0.07V付近にかなり低
い電圧平坦域を示し、これは240mAh/g付近に容
量をもつ。この平坦域は大きさが試料番号2の約半分
で、試料番号3の場合には認められない。同時に、ケイ
素濃度及び酸素濃度が高くなると、電圧分布は1V以上
の大きな容量を発現する。図8(a)及び(b)に、同
じ電池の第2回放電及び充電に関する微分容量を示す。
試料番号1、2及び3の場合、ゼロV付近で微分容量値
が極めて大きくなり、グラフの垂直スケールの範囲外に
出る。図9に、ゼロV付近の図8(b)の拡大図を示
す。ここには、試料組成とともに、0.07V付近の低
電圧平坦域が変化することが示されている。
【0060】図7の電圧分布、及び図8(a)、(b)
及び図9におけるこれら微分値は2つの領域に分割でき
る。すなわち、図6の試料番号1及び2の平坦域に対応
する、領域1と呼ぶ低電圧域と、領域2と呼ぶ高電圧域
である。図7の矢印はこれら領域間の境界を示す。図9
に、表2に示した7つの試料のケイ素含量に対して領域
1及び2の容量をプロットしたものを示す。図8(a)
及び(b)を綿密に調べると、試料番号2及び試料番号
3に関する微分容量が試料番号1及び4の微分容量を線
形に合成したものであることを示唆していることがわか
る。さらに、図3を綿密に調べると、試料番号2と3の
X線回折パターンが試料番号1及び4のパターンを線形
に合成したものであることを示唆していることがわか
る。このように、試料番号2及び3は混合相であり、一
部は炭素相からなり、一部はケイ素−炭素−酸素ガラス
状化合物の相からなる。
【0061】
【表2】
【0062】Si−C−O化学量論が相違(yの値が約
0.3未満)し、そして少量の残留H及びNを含む本発
明挿入化合物を作成した。これら化合物は、リチウムに
対する可逆的容量が大きく、またタップ密度も比較的高
い。試料のうちいくつかは、黒鉛前駆体炭素と本発明挿
入化合物との混合物と考えられる。
【0063】比較例1 上記本発明実施例の試料番号5及び番号6に対して比較
する目的で、前記カナダ特許出願第2,127,621
号明細書(特願平7−164100号)の実施例に記載
されている試料5及び6に関するデータを試料番号5R
および試料番号6Rとしてここで利用する。化学量論は
次の通りである。
【0064】 試料番号 構造 Si−C−O化学量論 5R 黒鉛前駆体 Si0.260.740.26 6R 黒鉛前駆体 Si0.210.790.32 5 黒色ガラス Si0.200.800.35 6 黒色ガラス Si0.280.720.47 試料5R及び6RはX線回折パターンがほとんど同じで
ある。また、試料番号5及び6もX線回折パターンがほ
とんど同じである。ところが、試料番号5R及び6Rの
X線回折パターンは試料番号5及び6のそれとは全く相
違している。図9に、試料番号6R及び試料番号6のパ
ターンの比較図を示す。また、参考として、a−SiO
2と試料1(黒鉛前駆体炭素)のパターンも併記する。
なお、化学量論がほぼ同じであっても、試料番号6Rと
試料番号5との間には構造的な相違がある。
【0065】電圧対容量曲線の形に微妙な相違がある
が、これも試料番号5R及び試料番号6の間で明らかに
認められる。後者は約1Vの高電圧でかなりの容量を示
すが、前者はそうではない。この相違は、図10に示す
微分容量対電圧曲線からより明らかである。
【0066】本発明挿入化合物はカナダ特許出願第2,
127,621号明細書に記載されている化合物とはか
なりの程度相違している。
【0067】具体的実施例 本発明実施例で使用した硬化剤などのエポキシポリマー
用として使用されている通常の硬化剤としては、各種の
無水物、アミン類や酸類がある。硬化剤として無水フタ
ル酸を使用する(すなわち、試料番号2a)予備合成の
場合、シランの減量は重大である。硬化工程の初期段階
で白色蒸気が認められた。より好適な硬化剤を選定する
ために、13種類の異なる硬化剤を以下の方法で注意深
く試験した。約50mgの各硬化剤と250mgのシラ
ンとをアルミニウム皿を用いて混合し、次に、90℃空
気中で予め加熱されたオーブン内に載置した。約1時間
後、試料をオーブンから取出し調べた。流動状態を呈す
るこれら試料をオーブンに戻し、温度を170℃まで上
げた。1時間後、試料がすべて固化した。表3に、2つ
の温度で各種硬化剤を用いて得た生成物の外観、及び収
率(出発シラン−硬化剤混合物に対する最終生成物の重
量比)を示す。
【0068】
【表3】
【0069】表3からわかるように、4−アミノ安息香
酸及びヘキサメチレンジアミンは90℃で約1時間後に
固体を与えるので、好適な硬化剤である。無水フタル
酸、m−フェニレンジアミン及びN−ベンジルメチルア
ミンもまた170℃で比較的高い収率で固体を生成する
ので、好適な硬化剤である。
【0070】
【発明の効果】本発明の可逆的容量が大きい炭素質挿入
化合物は、ケイ素、酸素及び炭素を含む少なくとも1種
のポリマーを単に熱分解することによって製造すること
ができ、リチウムイオン電池の負極に用いた場合には、
高容量のリチウムイオン電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リチウムイオン渦巻き形電池の横断面図であ
る。
【図2】本発明の実施例で使用した実験用のコイン形電
池の分解図である。
【図3】本発明試料と参考用a−SiO2のX線回折パ
ターンを示す図であり、図を明瞭にするために、各組の
データは順次100カウントだけ垂直にオフセットして
ある。
【図4】本発明の試料番号5および参考用のc−SiC
及びa−SiO2に関するオージェ電子スペクトルを説
明する図である。
【図5】図4に示したオージェ電子スペクトルの微分信
号を説明する図であり、(a)は微分信号を示し、
(b)はその一部を拡大した微分信号を示す。
【図6】本発明の実施例の電池に関する第1回サイクル
の電圧分布を説明する図である。図示を明瞭にするため
に、データを順次オフセットしてある。それぞれ試料番
号1〜6のシフトは0.75V、0.55V、0.35
V、0.25V、0.1V及び0.0Vである。
【図7】本発明の実施例の電池に関する第2回サイクル
電圧分布を示す図である。垂直線はリチウム挿入(すな
わちリチウムめっき開始)の終了点及びリチウム剥離
(充電時におけるホストからのリチウム剥離の開始)の
終了を示す。また、矢印は、本明細書において後述する
領域1及び2の境界点を示す。図示を明瞭にするため
に、データを順次オフセットしてある。(それぞれ試料
番号1〜6のシフトは1.0V、0.85V、0.65
V、0.35V、0.15V及び0.0Vである)。
【図8】本発明の実施例の電池に関する第2回放電にお
ける微分容量に対する電池電圧の関係を説明する図を
(a)に示し、第2回充電における微分容量に対する電
池電圧の関係を(b)で説明し、比較を容易にするため
に、充電データを−1乗している。
【図9】図8(b)の拡大図であり、リチウム剥離に関
与する容量に対応し、かつ領域1からのデータ部分を示
すものである。また、比較を容易にするために、充電デ
ータを−1乗している。
【図10】比較例のX線回折パターンを説明する図であ
る。
【図11】比較例に関する微分容量に対する電圧の関係
を説明するである。
【符号の説明】
1…ヘッダー、3…電池缶、2…絶縁片、4…ゼリーロ
ール、5…正極タブ、6…負極タブ、7…絶縁片、8…
電解質、12…負極上縁部、13…正極上縁部、14…
正極下縁部、15…負極下縁部、16…電池、21…ス
テンレス鋼製キャップ、22…ガスケット、23…軟鋼
製円盤バネ、24…ステンレス製円盤、25…リチウム
負極、26…セパレータ、27…試料正極、28…電解
質、30…耐酸化性ケース

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の式を有する炭素質挿入化合物であ
    って、 AxSiy1-yz ただし、(a)Aは挿入されたアルカリ金属であり、 (b)x、y及びzは、x>0、0<y<1、及び0<
    z/y<4の数であり、そして (c)無定形SiO2 に類似したX線回折パターンを有
    するものであることを特徴とする炭素質挿入化合物。
  2. 【請求項2】 Aがリチウムであることを特徴とする請
    求項1記載の炭素質挿入化合物。
  3. 【請求項3】 y<0.3であることを特徴とする請求
    項1記載の炭素質挿入化合物。
  4. 【請求項4】 y>0.2であることを特徴とする請求
    項1記載の炭素質挿入化合物。
  5. 【請求項5】 y/z比が1.7であることを特徴とす
    る請求項1記載の炭素質挿入化合物。
  6. 【請求項6】 式 AxSiy1-yz ただし、Aは挿入されたアルカリ金属であり、x、y及
    びzは、x>0、0<y<1、及び0<z/y<4の数
    であり、そして無定形SiO2 のものに類似したX線回
    折パターンを有する炭素質挿入化合物を製造する方法に
    おいて、 (a)次の式: HnSiy'1-y'z' (式中、n、y'及びz'は数値で、0<y'<1、n>
    0、及びz'>0である)で表される、熱分解用高分子
    前駆体を準備し、 (b)該前駆体の分解温度以上で、かつ熱分解された高
    分子前駆体からSiC又はSiO2 を生成する最低温度
    未満の温度で該高分子前駆体を熱分解し、そして (c)Aの原子を熱分解された高分子前駆体に挿入する
    ことを特徴とする炭素質挿入化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 高分子前駆体が第1のケイ素含有ポリマ
    ーと硬化剤との混合物からなり、さらに熱分解する前
    に、該高分子前駆体を硬化することを特徴とする請求項
    6記載の炭素質挿入化合物の製造方法。
  8. 【請求項8】 混合物がさらに第2のポリマーからなる
    ことを特徴とする請求項6記載の炭素質挿入化合物の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 第1及び第2のポリマーがエポキシ官能
    基からなることを特徴とする請求項8記載の炭素質挿入
    化合物の製造方法。
  10. 【請求項10】 第1のケイ素含有ポリマーが3−グリ
    シドキシトリメトキシシランで、第2のポリマーがエポ
    キシノボラック樹脂であることを特徴とする請求項9記
    載の炭素質挿入化合物の製造方法。
  11. 【請求項11】 高分子前駆体が約17重量%の硬化剤
    からなることを特徴とする請求項10記載の炭素質挿入
    化合物の製造方法。
  12. 【請求項12】 4−アミノ安息香酸及びヘキサメチレ
    ンジアミンからなる群から該硬化剤を選択することを特
    徴とする請求項10記載の炭素質挿入化合物の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 無水フタル酸、m−フェニレンジアミ
    ン及びN−ベンジルメチルアミンからなる群から該硬化
    剤を選択することを特徴とする請求項10記載の炭素質
    挿入化合物の製造方法。
  14. 【請求項14】 90℃の温度で1時間硬化を行ってか
    ら、170℃の温度で2時間硬化を行うことを特徴とす
    る請求項13記載の炭素質挿入化合物の製造方法。
  15. 【請求項15】 90℃の温度で1時間硬化を行ってか
    ら、170℃の温度で20時間硬化を行うことを特徴と
    する請求項13記載の炭素質挿入化合物の製造方法。
  16. 【請求項16】 1000℃の温度で1時間熱分解を行
    うことを特徴とする請求項10記載の炭素質挿入化合物
    の製造方法。
  17. 【請求項17】 熱分解する前に、硬化ポリマー前駆体
    を粉砕することを特徴とする請求項7記載の炭素質挿入
    化合物の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項6に記載の方法で製造した炭素
    質挿入化合物。
  19. 【請求項19】 熱分解された高分子前駆体のSi−L
    23VVオージェ線のエネルギー準位が75eVと91e
    Vの中間にあることを特徴とする請求項18記載の炭素
    質挿入化合物。
  20. 【請求項20】 熱分解された高分子前駆体のSi−L
    23VVオージェ線のエネルギー準位が81eVであるこ
    とを特徴とする請求項19記載の炭素質挿入化合物。
  21. 【請求項21】 請求項7に記載の方法で製造したもの
    であることを特徴とする炭素質挿入化合物。
  22. 【請求項22】 請求項10に記載の方法で製造したも
    のであることを特徴とする炭素質挿入化合物。
  23. 【請求項23】 請求項1、2、4、18、21、ある
    いは22項に記載の炭素質挿入化合物からその一部が構
    成された電極を有することを特徴とする電気化学的装
    置。
  24. 【請求項24】 請求項1、2、4、18、21、ある
    いは22項に記載の炭素質挿入化合物からその一部が構
    成された電極を有することを特徴とする電池。
  25. 【請求項25】 リチウム挿入化合物からなる正極と、
    非水系溶剤混合物に溶解したリチウム塩からなる非水系
    電解質と、及びアルカリ金属AがLiである請求項1、
    4、18、21、あるいは22項に記載の炭素質挿入化
    合物からなる負極とからなることを特徴とする非水系電
    池。
JP8042736A 1995-03-03 1996-02-29 炭素質挿入化合物およびその再充電可能電池の負極としての使用 Pending JPH08259213A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CA2144037 1995-03-03
CA002144037A CA2144037C (en) 1995-03-03 1995-03-03 Carbonaceous insertion compounds and use as anodes in rechargeable batteries

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08259213A true JPH08259213A (ja) 1996-10-08

Family

ID=4155374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8042736A Pending JPH08259213A (ja) 1995-03-03 1996-02-29 炭素質挿入化合物およびその再充電可能電池の負極としての使用

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5698340A (ja)
JP (1) JPH08259213A (ja)
CA (1) CA2144037C (ja)
DE (1) DE19607901A1 (ja)
FR (1) FR2731216B1 (ja)
GB (1) GB2298516B (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005124897A1 (ja) * 2004-06-15 2005-12-29 Mitsubishi Chemical Corporation 非水電解質二次電池とその負極
JP2007184252A (ja) * 2005-12-05 2007-07-19 Mitsubishi Chemicals Corp 非水電解質二次電池用電極材の製造方法、非水電解質二次電池用電極及びその製造方法、非水電解質二次電池用電極集電体の製造方法、並びに非水電解質二次電池
WO2011013855A1 (ja) * 2009-07-31 2011-02-03 東レ・ダウコーニング株式会社 電極活物質、電極、および蓄電デバイス
WO2012133214A1 (ja) * 2011-03-25 2012-10-04 学校法人早稲田大学 リチウム二次電池用活物質、リチウム二次電池用負極、およびリチウム二次電池
WO2014098070A1 (ja) * 2012-12-19 2014-06-26 Dic株式会社 非水性二次電池負極用活物質、及び非水性二次電池
JP2014116201A (ja) * 2012-12-10 2014-06-26 Toyota Industries Corp 負極活物質、及び、リチウムイオン二次電池
WO2015097990A1 (ja) 2013-12-25 2015-07-02 信越化学工業株式会社 非水電解質二次電池用負極活物質及びその製造方法
JP2015220029A (ja) * 2014-05-15 2015-12-07 Tdk株式会社 リチウムイオン二次電池用負極活物質及びそれを有するリチウムイオン二次電池
JP2018502420A (ja) * 2014-11-18 2018-01-25 ウニヴェルジテート・パーダーボルン 電池電極用の電極材料を製造する方法
WO2020080900A1 (ko) * 2018-10-19 2020-04-23 주식회사 엘지화학 음극 활물질, 상기 음극 활물질을 포함하는 음극, 상기 음극을 포함하는 이차 전지, 및 상기 음극 활물질의 제조 방법
JP2020064876A (ja) * 2012-10-09 2020-04-23 株式会社半導体エネルギー研究所 リチウムイオン電池の負極材料

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5824280A (en) * 1996-06-11 1998-10-20 Dow Corning Corporation Electrodes for lithium ion batteries using polysiloxanes
JP3713900B2 (ja) * 1996-07-19 2005-11-09 ソニー株式会社 負極材料及びこれを用いた非水電解液二次電池
US6171725B1 (en) * 1996-11-26 2001-01-09 Kao Corporation Negative electrode material for non-aqueous secondary battery
US6083644A (en) * 1996-11-29 2000-07-04 Seiko Instruments Inc. Non-aqueous electrolyte secondary battery
CA2231665A1 (en) * 1997-03-25 1998-09-25 Dow Corning Corporation Method for forming an electrode material for a lithium ion battery
JPH11100206A (ja) 1997-09-29 1999-04-13 Honda Motor Co Ltd 炭素材料
US6489061B1 (en) 2000-05-24 2002-12-03 Litech, L.L.C. Secondary non-aquenous electrochemical cell configured to improve overcharge and overdischarge acceptance ability
US6436576B1 (en) 2000-05-24 2002-08-20 Litech, L.L.C. Carbon-carbon composite as an anode for lithium secondary non-aqueous electrochemical cells
US6949314B1 (en) 2002-08-19 2005-09-27 Litech, L.L.C. Carbon-carbon composite anode for secondary non-aqueous electrochemical cells
JP5217433B2 (ja) * 2005-05-16 2013-06-19 三菱化学株式会社 非水電解質二次電池、その負極、及びその材料
US20070077496A1 (en) * 2005-10-05 2007-04-05 Medtronic, Inc. Lithium-ion battery
EP2394324B1 (de) 2009-02-09 2015-06-10 VARTA Microbattery GmbH Knopfzellen und verfahren zu ihrer herstellung
DE102009060800A1 (de) 2009-06-18 2011-06-09 Varta Microbattery Gmbh Knopfzelle mit Wickelelektrode und Verfahren zu ihrer Herstellung
DE102010033577A1 (de) 2010-08-03 2012-02-09 Varta Microbattery Gmbh Knopfzelle mit Wickelelektrode mit thermischer Sicherung
KR101772113B1 (ko) * 2011-11-08 2017-08-29 삼성에스디아이 주식회사 음극 활물질, 그 제조방법, 이를 포함하는 전극 및 이를 채용한 리튬 전지
US10167366B2 (en) 2013-03-15 2019-01-01 Melior Innovations, Inc. Polysilocarb materials, methods and uses
US9499677B2 (en) 2013-03-15 2016-11-22 Melior Innovations, Inc. Black ceramic additives, pigments, and formulations
US9828542B2 (en) 2013-03-15 2017-11-28 Melior Innovations, Inc. Methods of hydraulically fracturing and recovering hydrocarbons
US9815943B2 (en) * 2013-03-15 2017-11-14 Melior Innovations, Inc. Polysilocarb materials and methods
US10322936B2 (en) 2013-05-02 2019-06-18 Pallidus, Inc. High purity polysilocarb materials, applications and processes
US11091370B2 (en) 2013-05-02 2021-08-17 Pallidus, Inc. Polysilocarb based silicon carbide materials, applications and devices
US11014819B2 (en) 2013-05-02 2021-05-25 Pallidus, Inc. Methods of providing high purity SiOC and SiC materials
US9481781B2 (en) * 2013-05-02 2016-11-01 Melior Innovations, Inc. Black ceramic additives, pigments, and formulations
US9657409B2 (en) 2013-05-02 2017-05-23 Melior Innovations, Inc. High purity SiOC and SiC, methods compositions and applications
US9919972B2 (en) 2013-05-02 2018-03-20 Melior Innovations, Inc. Pressed and self sintered polymer derived SiC materials, applications and devices
EP3197845A4 (en) * 2014-09-25 2018-09-12 Pallidus, Inc. High purity polysilocarb derived silicon carbide materials, applications and processes
US10330734B2 (en) * 2017-07-18 2019-06-25 Palo Alto Research Center Incorporated Detection and/or prediction of plating events in an energy storage device

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4119655A (en) * 1977-01-17 1978-10-10 Exxon Research & Engineering Co. Novel graphite intercalation compounds and method of making same
JP3060471B2 (ja) * 1990-02-21 2000-07-10 ソニー株式会社 電池用負極およびその製造方法ならびにこれを用いた非水電解液電池
JP3133318B2 (ja) * 1990-09-18 2001-02-05 三洋電機株式会社 二次電池
US5130211A (en) * 1990-10-24 1992-07-14 Her Majesty The Queen In Right Of The Provence Of British Columbia Electrolyte solution sequestering agents for electrochemical cells having carbonaceous electrodes
JP3162437B2 (ja) * 1990-11-02 2001-04-25 セイコーインスツルメンツ株式会社 非水電解質二次電池
CA2055305C (en) * 1990-11-17 2002-02-19 Naoyuki Sugeno Nonaqueous electrolyte secondary battery
EP0593785B1 (en) * 1992-05-15 1998-12-30 Yuasa Corporation Method of manufacture of a secondary cell
JPH0696759A (ja) * 1992-08-26 1994-04-08 Seiko Instr Inc 非水電解質二次電池及びそれに用いる活物質の製造方法
JP3010226B2 (ja) * 1993-03-10 2000-02-21 セイコーインスツルメンツ株式会社 非水電解質二次電池及びその製造方法
CA2098248C (en) * 1993-06-11 1999-03-16 Jeffrey Raymond Dahn Electron acceptor substituted carbons for use as anodes in rechargeable lithium batteries
CA2122770C (en) * 1994-05-03 2000-10-03 Moli Energy (1990) Limited Carbonaceous host compounds and use as anodes in rechargeable batteries
CA2127621C (en) * 1994-07-08 1999-12-07 Alfred Macdonald Wilson Carbonaceous insertion compounds and use as anodes in rechargeable batteries

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100860341B1 (ko) * 2004-06-15 2008-09-26 미쓰비시 가가꾸 가부시키가이샤 비수전해질 이차 전지와 그 음극
WO2005124897A1 (ja) * 2004-06-15 2005-12-29 Mitsubishi Chemical Corporation 非水電解質二次電池とその負極
JP2007184252A (ja) * 2005-12-05 2007-07-19 Mitsubishi Chemicals Corp 非水電解質二次電池用電極材の製造方法、非水電解質二次電池用電極及びその製造方法、非水電解質二次電池用電極集電体の製造方法、並びに非水電解質二次電池
WO2011013855A1 (ja) * 2009-07-31 2011-02-03 東レ・ダウコーニング株式会社 電極活物質、電極、および蓄電デバイス
WO2012133214A1 (ja) * 2011-03-25 2012-10-04 学校法人早稲田大学 リチウム二次電池用活物質、リチウム二次電池用負極、およびリチウム二次電池
JP2020064876A (ja) * 2012-10-09 2020-04-23 株式会社半導体エネルギー研究所 リチウムイオン電池の負極材料
JP2014116201A (ja) * 2012-12-10 2014-06-26 Toyota Industries Corp 負極活物質、及び、リチウムイオン二次電池
WO2014098070A1 (ja) * 2012-12-19 2014-06-26 Dic株式会社 非水性二次電池負極用活物質、及び非水性二次電池
JP5892264B2 (ja) * 2012-12-19 2016-03-23 Dic株式会社 非水性二次電池負極用活物質、及び非水性二次電池
JPWO2014098070A1 (ja) * 2012-12-19 2017-01-12 Dic株式会社 非水性二次電池負極用活物質、及び非水性二次電池
US10950363B2 (en) 2012-12-19 2021-03-16 Dic Corporation Active material for negative electrodes of nonaqueous secondary batteries, and nonaqueous secondary battery
WO2015097990A1 (ja) 2013-12-25 2015-07-02 信越化学工業株式会社 非水電解質二次電池用負極活物質及びその製造方法
KR20160101932A (ko) 2013-12-25 2016-08-26 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 비수 전해질 2차 전지용 부극 활물질 및 그의 제조 방법
US10050272B2 (en) 2013-12-25 2018-08-14 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Negative electrode active material for non-aqueous electolyte secondary battery and method of producing the same
EP3480875A1 (en) 2013-12-25 2019-05-08 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Negative electrode active material for nonaqueous electrolyte secondary batteries and method for producing same
JP2015220029A (ja) * 2014-05-15 2015-12-07 Tdk株式会社 リチウムイオン二次電池用負極活物質及びそれを有するリチウムイオン二次電池
JP2018502420A (ja) * 2014-11-18 2018-01-25 ウニヴェルジテート・パーダーボルン 電池電極用の電極材料を製造する方法
US11165056B2 (en) 2014-11-18 2021-11-02 Universität Paderborn Method of producing an electrode material for a battery electrode
WO2020080900A1 (ko) * 2018-10-19 2020-04-23 주식회사 엘지화학 음극 활물질, 상기 음극 활물질을 포함하는 음극, 상기 음극을 포함하는 이차 전지, 및 상기 음극 활물질의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
US5698340A (en) 1997-12-16
GB2298516B (en) 1997-12-17
GB2298516A (en) 1996-09-04
DE19607901A1 (de) 1996-09-05
FR2731216B1 (fr) 1998-08-21
FR2731216A1 (fr) 1996-09-06
CA2144037A1 (en) 1996-09-04
GB9602476D0 (en) 1996-04-03
CA2144037C (en) 2000-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08259213A (ja) 炭素質挿入化合物およびその再充電可能電池の負極としての使用
JP6683213B2 (ja) リチウムイオン二次電池用負極材料、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池
EP0685896B1 (en) Carbonaceous host compounds and use as anodes in rechargeable batteries
EP0692833B1 (en) Carbonaceous insertion compounds and use as anodes in rechargeable batteries
US7303838B2 (en) Negative electrode active material for nonaqueous electrolyte secondary battery and nonaqueous electrolyte secondary battery
US8062556B2 (en) Nanocomposite material for the anode of a lithium cell
JP4161376B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP3481063B2 (ja) 非水系二次電池
US7785661B2 (en) Methods of preparing composite carbon-graphite-silicon particles and using same
US5907899A (en) Method of forming electrodes for lithium ion batteries using polycarbosilanes
JP3436033B2 (ja) 非水電解液二次電池
KR20060051615A (ko) 비수전해질 2차 전지용 음극 활성 물질 및 비수전해질 2차전지
JP5172564B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP3677992B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JPH08236116A (ja) 黒鉛前駆体炭素質挿入化合物およびその再充電可能電池の負極としての使用
JP6615431B2 (ja) リチウムイオン二次電池用負極材料、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池
JP3969164B2 (ja) リチウム二次電池用負極材料及びそれから製造された負極体
KR20070045979A (ko) 이차 전지용 고용량 전극활물질
JP3654790B2 (ja) 電極用黒鉛材料およびそれを用いたリチウムイオン二次電池
JP5182498B2 (ja) 非水電解質二次電池用負極材及びその製造方法、ならびにリチウムイオン二次電池及び電気化学キャパシタ
JP2003317717A (ja) 非水電解質二次電池負極材の製造方法
JP4171259B2 (ja) 黒鉛質材料の製造方法、リチウムイオン二次電池用負極材料およびリチウムイオン二次電池
JP2003197193A (ja) 非水電解質二次電池用負極活物質、その製造方法、および非水電解質二次電池
JP4150087B2 (ja) 非水電解液二次電池
WO2016095177A1 (en) Lithium ion battery having improved thermal stability