JPH08252968A - インクジェット記録シート - Google Patents

インクジェット記録シート

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Publication number
JPH08252968A
JPH08252968A JP7057014A JP5701495A JPH08252968A JP H08252968 A JPH08252968 A JP H08252968A JP 7057014 A JP7057014 A JP 7057014A JP 5701495 A JP5701495 A JP 5701495A JP H08252968 A JPH08252968 A JP H08252968A
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JP
Japan
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ink
recording sheet
cation
sheet
polyvinyl alcohol
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Application number
JP7057014A
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English (en)
Inventor
Toshiya Koyama
俊也 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インク受容層のインク受容性、耐水性、記録
の鮮明性、耐久性に優れ、プリンターにて連続印刷した
際に優れた給排紙性を有するインクジェット記録シート
を提供する。 【構成】 プラスチックフイルム基材の少なくとも片面
に、(A)カチオン変性ポリビニルアルコール及び
(B)カチオン型フッ素系界面活性剤を主成分とする組
成物からなるインク受容層を設けたインクジェット記録
シートであって、(A)カチオン変性ポリビニルアルコ
ールと(B)カチオン型フッ素系界面活性剤のインク受
容層における重量比率が下記(1)式で示される範囲で
あるインクジェット記録シート。 1/99≦B/A≦50/50・・・・・(1) 但し、(1)式において、Aは(A)カチオン変性ポリ
ビニルアルコールの重量%、Bは(B)カチオン型フッ
素系界面活性剤の重量%を表わす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録シー
トに関し、更に詳しくはインク受容層のインク受容性、
耐水性、記録の鮮明性、耐久性に優れたインクジェット
記録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式による記録は、騒音
の発生が少く高速印字、多色印字が可能な記録方法とし
て近年急速に普及してきた。このインクジェット方式の
記録材には、通常の紙やインクジェット記録用紙と称さ
れる多孔質のインク吸収層を基材上に設けたものが使用
されている。しかし、インクジェット方式の記録装置の
性能が向上して、従来よりも高速度の印字が可能にな
り、また高解像度の多色印字が可能となったことに伴
い、記録シートに対しても、従来よりも更に高度な特性
が要求されるようになった。
【0003】即ち、高解像度、高品質の画像を得るため
のインクジェット記録シートは、(1)インクの記録シ
ートへの定着が可及的速やかであること、(2)インク
ドットが重複した場合でも、インクの定着が速やかであ
り、インク同士が混じりあわないこと、(3)インク液
滴が記録材上である程度拡散するが、インクドットの径
が必要以上に大きくならず、所望の大きさになること、
(4)インクドットの形状が真円に近く、またその円周
が滑らかであること、(5)インクドットのOD(光学
濃度)が高く、ドット周辺がぼけないこと、等の基本的
要求に対する性能を備えていることが必要である。
【0004】更に、多色インクジェット方式の記録によ
りカラー写真に匹敵する程度の高解像度の記録画質を得
るには記録シートは、上記基本的要求に対する性能に加
え、(6)インクの着色成分の発色性に優れたものであ
ること、(7)インクの色の数と同数の液滴が同一箇所
に重ねて付着することがあるので、インク定着性が特に
優れていること、(8)表面に光沢があること、(9)
白色度の高いこと、(10)プリンターにかけたとき、ス
ムースな搬送が可能なこと、等の要求に対する性能を備
えていることが必要である。
【0005】また、インクジェット記録方法による記録
画像は、従来は専ら表面画像観察用に使用されてきた
が、インクジェット記録装置の性能が向上するに伴い表
面画像観察用以外の用途にも使用されうるようになり、
その用途に適した記録シートが要求されるようになっ
た。
【0006】表面画像観察用以外の用途としては、スラ
イドやOHP(オーバーヘッドプロジェクター)等の光
学機器により記録画像をスクリーン等へ投影して、それ
らの画像を観察するのに用いるもの、カラー印刷のポジ
版を作成する際の色分解版、液晶等のカラーディスプレ
イに用いるCMF(カラーモザイクフィルター)等が挙
げられる。
【0007】これらの用途の記録シートでは主に記録画
像の透過光が観察されるため、透光性(光線透過率)に
優れたものであることが要求される。従って、従来の表
面画像観察用の拡散光観察に用いるインクジェット記録
用の記録シートへの一般的な要求特性に加えて透光性も
要求されるようになった。
【0008】従来、インクジェット記録シートとして種
々の提案がなされており、例えば、インク受容層を親水
性ポリマー層と、それより親水性の劣るポリマー層の2
層構造とするもの(特開昭62−134286号公報)
が提案されている。この親水性ポリマーとしてはポリア
ミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
カルボキシメチルセルロース等の水溶性樹脂を使用する
ことが提案されているが、かかるインク受容層ではイン
クドットがにじんだり、流れたりすることで高解像度の
画質を得ることが難しい。また記録シートとして耐水性
がなく、水がかかったりした場合容易に画像が流出して
しまう欠点もある。
【0009】また、上記の欠点を改良した記録シートと
して、例えば、インク受容層にポリビニルアセタール樹
脂を用いたもの(特開平5−262028号公報)、或
いは第4級アンモニウム塩重合物とカチオン変性ポリビ
ニルアルコールと水酸基架橋性化合物を主成分とする記
録層を設けたもの(特開平5−278322号公報)が
提案されている。しかし、これらの記録シートは印字濃
度が薄くなる欠点があり、またシートを重ねて記録装置
等に連続供給した場合、シートの粘着性が大きいため、
或いは制電性が悪くシートが帯電するため、2枚以上の
シートが重なった状態で供給されてしまう、いわゆる重
送が生じる欠点がある。
【0010】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、か
かる従来技術の欠点を解消し、インク受容性、耐水性、
高鮮明性、透明性に優れ、プリンターにて連続印刷した
際に優れた給排紙性(プリンター走行性)を有するイン
クジェット記録シートを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は本
発明によれば、プラスチックフイルム基材の少なくとも
片面に、(A)カチオン変性ポリビニルアルコール及び
(B)カチオン型フッ素系界面活性剤を主成分とする組
成物からなるインク受容層を設けたインクジェット記録
シートであって、(A)カチオン変性ポリビニルアルコ
ールと(B)カチオン型フッ素系界面活性剤のインク受
容層における重量比率が下記(1)式で示される範囲で
あるインクジェット記録シートにより達成される。
【0012】
【数2】 1/99≦B/A≦50/50・・・・・(1)
【0013】但し、(1)式において、Aは(A)カチ
オン変性ポリビニルアルコールの重量%、Bは(B)カ
チオン型フッ素系界面活性剤の重量%を表わす。
【0014】[プラスチック基材]本発明におけるプラ
スチックフイルム基材には、透明性が要求される用途に
は透光性の良好なプラスチックフイルムを用いることが
好ましく、二軸延伸ポリエステルフイルムが特に好まし
い。また、遮光性が要求される用途には無機顔料を配合
したプラスチックフイルムを用いることが好ましく、T
iO2 、SiO2 等の如き顔料を配合した二軸延伸ポリ
エステルフイルムが特に好ましい。
【0015】かかるポリエステルフイルムを構成するポ
リエステルは、芳香族二塩基酸成分とジオール成分とか
らなる結晶性の線状飽和ポリエステルであることが好ま
しく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロ
ピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレン―2,6―ナフタレンジカルボキシレート
等を例示することができる。
【0016】上記のポリエステルには、フイルム特性の
改良剤を含有させることができる。例えば、炭酸カルシ
ウム、カオリン、酸化ケイ素、硫酸バリウム等の如き無
機粒子を配合することにより、或いはポリエステルの合
成反応に使用した触媒残渣から微粒子を析出させること
により、フイルム表面に微細な凹凸を形成させ、滑り性
等の改良を行なうことができる。また、帯電防止剤とし
てドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の如きスル
ホン酸塩基を有する化合物等を含有させることができ
る。
【0017】かかるフイルムは従来から知られている方
法で製造できる。例えば、二軸延伸ポリエステルフイル
ムは、ポリエステルを乾燥後、押出機にて溶融し、ダイ
(例えばT―ダイ、I―ダイ等)から回転冷却ドラム上
に押出し、急冷して未延伸フイルムを造り、次いで該未
延伸フイルムを二軸方向に延伸し、必要に応じて熱固定
することにより製造することができる。フイルムの厚み
は特に制限するものではないが、5〜250μmが好ま
しい。
【0018】[インク受容層]本発明においては、プラ
スチックフイルム基材の少なくとも片面に、(A)カチ
オン変性ポリビニルアルコール及び(B)カチオン型フ
ッ素系界面活性剤を主成分とするインク受容層を設け
る。
【0019】このインク受容層を構成する(A)カチオ
ン変性ポリビニルアルコールと(B)カチオン型フッ素
系界面活性剤の重量比率は、両成分の和を100とした
場合に下記(1)式で示される範囲のものである。
【0020】
【数3】 1/99≦B/A≦50/50・・・・・(1)
【0021】この比率が1/99よりも小さいと記録シ
ートの印字特性が不足し、十分な品質の印字が得られな
い。また、この比率が50/50よりも大きいと記録シ
ートの滑り性やブロッキング性等の特性が不足し、実用
上障害になる。
【0022】この比率が下記(2)式で示される範囲で
あると、上記の特性が良好となるため更に好ましい。
【0023】
【数4】 10/90≦B/A≦40/60・・・・(2)
【0024】尚、(1)式及び(2)式において、Aは
(A)カチオン変性ポリビニルアルコールの重量%、B
は(B)カチオン型フッ素系界面活性剤の重量%を表わ
す。
【0025】また、インク受容層の厚さは1〜50μm
程度であり、好ましくは5〜20μm程度である。厚さ
が薄すぎるとインクの定着性(乾燥性)が不足すること
があり、また厚過ぎるとブロッキング等の取扱い上の問
題が起こる可能性があり好ましくない。
【0026】[カチオン変性ポリビニルアルコール]本
発明においてインク受容層に用いるカチオン変性ポリビ
ニルアルコールとは、カチオン性基を主鎖或いは側鎖に
有するポリビニルアルコールのことであり、一般に、カ
チオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニ
ルとの共重合をけん化することによって得ることができ
る。
【0027】本発明で好ましく使用されるカチオン変性
ポリビニルアルコールは、ビニロキシエチルトリメチル
アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリル
アミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロ
ライド、トリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−
ジメチルエチル)アンモニウムクロライド、トリメチル
−(3−メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロ
ライド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノ
プロピル)アクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノ
プロピル)メタクリルアミド、N−ビニルイミダゾー
ル、N−ビニル−N−メチルイミダゾールおよびこれら
の4級化合物等の4級アンモニウム塩基等カチオン性基
を有するエチレン性不飽和単量体と、酢酸ビニルを共重
合し、得られたコポリマーを常法によりけん化すること
により得られる。
【0028】カチオン変性ポリビニルアルコールのカチ
オン性基単位の含有量は0.1〜10モル%の範囲が好
ましい。カチオン変性ポリビニルアルコールの酢酸ビニ
ル単位のけん化度は、カチオン性基の含有量によっても
異なり、記録シートの用途により選択すべきであるが、
通常50〜100モル%、好ましくは70〜99モル%
の範囲から選ばれる。また、カチオン変性ポリビニルア
ルコールの重合度は特に制限は無く、目的に応じて適宜
選択されるが、通常500〜3000の範囲のものが使
用される。
【0029】[フッ素系界面活性剤]本発明においては
インク受容層の構成成分としてカチオン型フッ素系界面
活性剤を用いる。このカチオン型フッ素系界面活性剤
は、パーフルオロアルキル基にカチオンイオンを有する
基が結合したものであって、例えばパーフルオロアルキ
ル基に4級アンモニウム基が結合したものを挙げること
ができる。かかるカチオン型フッ素系界面活性剤の具体
例として、旭硝子(株)製の商品名サーフロンS121
を挙げることができる。
【0030】フッ素系界面活性剤としてノニオン型フッ
素系界面活性剤のみを用いると、印字濃度が薄くなる欠
点が生じる。但し、インク受容層の塗工性を向上させる
ための濡れ剤として、ノニオン型フッ素系界面活性剤
(パーフルオロアルキル基にアミンオキサイドを付加し
たもの或いはエチレンオキサイド重合体を付加したも
の、例えばスリーエム(株)製の商品名フローラードF
C−170C。)を少量であれば、カチオン型フッ素系
界面活性剤に加えて用いることもできる。
【0031】[その他の添加剤]本発明におけるインク
受容層には、本発明の目的を妨げない範囲内で公知の各
種添加剤を配合させることができる。このような添加剤
として、インクの吸着性能を改善するための化合物(例
えばグリセリン、エチレングリコール、ポリエチレング
リコール)、紫外線吸収剤、分散剤、消泡剤、防腐剤、
pH調整剤、シリカ、タルク、クレー、アルミナ等の充
填剤等を挙げることができる。
【0032】[インク受容層塗設方法]本発明において
インク受容層を塗設する方法としては、公知の任意の塗
工法が適用でき、例えばロールコーター法、ブレードコ
ーター法等にてフイルム基材に塗液を塗布した後、乾燥
する方法等が挙げられるが、これらの方法に限定される
ものではない。
【0033】[接着層]本発明に用いるプラスチックフ
イルム基材の少なくとも片面には、フイルム基材とイン
ク受容層との密着性を高めるために、接着層を設けるこ
とができる。この接着層には例えばポリエステル樹脂及
び/又はポリウレタン樹脂を用いることが好ましい。こ
の接着層の好ましい厚さは0.01〜5μm程度であ
り、更に好ましくは0.1〜2μm程度である。接着層
の厚さが上記の範囲であると、フイルム基材とインク受
容層との接着性が良好となり、またブロッキング等の取
扱い上の問題が起こり難い。
【0034】接着層に用いるポリエステル樹脂として
は、多塩基酸成分とポリオール成分とからなるポリエス
テル樹脂であることが好ましい。
【0035】この多塩基酸成分としては、例えばテレフ
タル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、2,
6―ナフタレンジカルボン酸、1,4―シクロヘキサン
ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸、ダイマー酸等を挙げることができ
る。これらは2種以上であることができる。
【0036】また、ポリオール成分としてはエチレング
リコール、1,4―ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、1,6―ヘキサンジオール、1,4―シクロヘキサ
ンジメタノール、キシリレングリコール、ジメチロール
プロピオン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメ
チレンオキシド)グリコール等を挙げることができる。
これらは2種以上であることができる。
【0037】かかるポリエステル樹脂は共重合ポリエス
テルであることが、インク受容層とプラスチックフイル
ム基材との接着性が良好となるため好ましい。
【0038】また、接着層に用いるポリウレタン樹脂と
は、ヒドロキシ化合物成分とイソシアネート化合物成分
とからなるポリウレタン樹脂である。
【0039】このヒドロキシ化合物成分としては、例え
ばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリエチレン・プロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、テト
ラメチレングリコール、1,5―ペンタンジオール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリカ
プロラクトン、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリヘ
キサメチレンセバケート、ポリテトラメチレンアジペー
ト、ポリテトラメチレンセバケート、トリメチロールプ
ロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトー
ル、グリセリン等を挙げることができる。
【0040】またイソシアネート化合物成分としては、
例えばヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメ
タンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート
とトリメチロールプロパンの付加物、ヘキサメチレンジ
イソシアネートとトリメチロールエタンの付加物等を挙
げることができる。
【0041】上記の接着層はポリエステル樹脂とポリウ
レタン樹脂との混合物からなるものであってもよいが、
ポリエステル樹脂またはポリウレタン樹脂を単独で用い
ることが透光性(透明性)の良好な記録シートが得られ
るので好ましい。
【0042】接着層をフイルム基材へ積層するには、例
えばポリエステル樹脂および/またはポリウレタン樹脂
を含む塗液を塗布する方法で実施できる。塗布する方法
には公知の任意の塗工法が適用できる。例えばスピンコ
ート法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコ
ート法、リバースコート法、コンマコート法等を用いる
ことができる。
【0043】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を更に説明する。
また、フイルムの各特性は次の方法で測定した。
【0044】1.印字濃度測定 インクジェットプリンター(ヒューレットパッカード社
製、Desk Writer 550C)を用いて、記
録シートの受容層塗設面に、シアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)、ブラック(B)のベタ印字を
行ない、その部分を直径5mmの円型アパーチャーを通
してマクベス透過濃度計(マクベス製、サカタインクス
(株)販売、TR―924)で測定した。
【0045】2.インク定着性 印字濃度測定の方法にて記録シートにベタ印字を行な
い、印刷面に普通紙を当て、インクが普通紙に転写しな
くなるまでに所用する時間を測定した。
【0046】3.ドット再現性 印字濃度測定の方法にて記録シートにシアンでのベタ印
字を行ない、印字部を実体顕微鏡にて200倍に拡大し
そのドット形状を目視にて下記の通り判定した。 ○…円形のドット形状が観察された。 △…円形は保っているが周辺部はにじんでいる。 ×…円形を保っていない。
【0047】4.密着性 記録シートの受容層塗設面の表面にカッターナイフで薄
く傷を付け、1/10インチ角のマス目を5×5作成し、
その上に気泡が入らないようにセロテープ(ニチバン
製)を貼り、勢いよく剥がす。そのときにシート部に残
ったマス目の数で接着性を評価した。
【0048】5.プリンター走行性 記録シートを受容層を上向きにして50枚重ね、インク
ジェットプリンター(エプソン マッハジェット MJ
−700V2C)を用いて50枚連続給排紙(印字な
し)し、重送の発生した回数をカウントした。
【0049】6.表面固有抵抗値 記録シートの受容層塗設面の表面固有抵抗値を超絶縁抵
抗値計(横河電気製RM−214)にてASTM−D2
57に準拠した方法で測定した。
【0050】7.静摩擦係数 記録シートの受容層塗設面と非塗設面の静摩擦係数をス
レッド式スリップテスターにてASTM−D1894−
63に準拠した方法で測定した。
【0051】[実施例1]25℃のo―クロロフェノー
ル中で測定した固有粘度0.65のポリエチレンテレフ
タレート(滑剤含有)を20℃に維持した回転冷却ドラ
ム上に溶融押出して厚み950μmの未延伸フイルムを
得、次いで機械軸方向(縦方向)に3.5倍延伸した
後、テレフタル酸(50モル%)、イソフタル酸(48
モル%)、5−Naスルホイソフタル酸(2モル%)お
よび1,4−ブタンジオール(100モル%)からなる
変性ポリエステルを含有する水性塗布液をキスコート法
にて一軸延伸フイルムの片面に塗布した。このときの平
均塗布量は固形分換算で100mg/m2 であった。引
き続き105℃で横方向に3.9倍延伸し220℃で熱
処理し、厚み75μmの片面にプライマー被覆層を塗設
した二軸延伸ポリエステルフイルムを得た。
【0052】次いで、フイルムのプライマー被覆層塗設
面に、ポリウレタン樹脂塗料(日本ポリウレタン(株)
製、ニッポラン2304、メチルエチルケトン/トルエ
ン50/50wt%で稀釈)をリバースロール法にて塗
工乾燥し、厚み1μmの接着層を形成した。
【0053】最後にこの接着層面に、カチオン変性ポリ
ビニルアルコール樹脂を固形分として85重量部含む溶
液(日本合成(株)製、ゴーゼファイマーK―210)
と、カチオン型フッ素系界面活性剤を固形分として15
重量部含む溶液(旭硝子(株)製、サーフロンS12
1)とを混合し、コンマコーターにて塗工乾燥して7μ
mのインク受容層を設けた。
【0054】上記方法で得られたシートをインクジェッ
トプリンターにて印字し評価した結果を表1に示す。表
1より明らかなように、このシートはインク受容性、イ
ンク定着性、インク受容層の耐久性に優れ、またプリン
ター走行性に優れたものであった。
【0055】[実施例2]カチオン変性ポリビニルアル
コール樹脂を固形分として65重量部、カチオン型フッ
素系界面活性剤を固形分として35重量部とした以外は
実施例1と同様の手法でシートを得た。得られたシート
の評価結果を表1に示す。このシートは優れた印字品質
と接着性を有し、プリンター走行性に優れたものであっ
た。
【0056】[比較例1]カチオン変性ポリビニルアル
コール樹脂を単独でコンマコーターにて塗工する以外は
実施例1と同様の手法でシートを得た。得られたシート
を評価結果を表1に示す。このシートは印字濃度が低
く、インクの定着性も不足し、プリンター走行性が悪く
発生し実用に供し得ないものであった。
【0057】[比較例2]カチオン変性ポリビニルアル
コール樹脂を固形分として40重量部、カチオン型フッ
素系界面活性剤を固形分として60重量部とした以外は
実施例1と同様の手法でシートを得た。得られたシート
の評価結果を表1に示す。このシートはドッドニジミが
大きく、また密着性も悪く実用に供し得ないものであっ
た。
【0058】[比較例3]カチオン型フッ素系界面活性
剤の替わりに、アニオン型フッ素系界面活性剤(旭硝子
(株)製、サーフロンS111)を用いた以外は実施例
1と同様の手法でシートを得た。得られたシートの評価
結果を表1に示す。このシートは印字濃度が低く実用に
供し得ないものであった。
【0059】[比較例4]カチオン型フッ素系界面活性
剤の替わりに、ノニオン型フッ素系界面活性剤(旭硝子
(株)製、サーフロンS145)を用いた以外は実施例
1と同様の手法でシートを得た。得られたシートの評価
結果を表1に示す。このシートは印字濃度が満足すべき
ものでなく実用に供し得ないものであった。
【0060】
【表1】
【0061】表1中、印字濃度のCはシアン、Mはマゼ
ンタ、Yはイエロー、Bはブラックのベタ印字をそれぞ
れ示す。尚、実用上問題とならない印字濃度は、C(シ
アン)及びM(マゼンタ)では0.27以上、Y(イエ
ロー)では0.30以上、B(ブラック)では1.30
以上である。
【0062】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録シートは、
インク受容層のインク受容性、耐水性、記録の鮮明性、
耐久性に優れ、連続供紙を行っても重送が発生しない実
用性に優れたものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフイルム基材の少なくとも
    片面に、(A)カチオン変性ポリビニルアルコール及び
    (B)カチオン型フッ素系界面活性剤を主成分とする組
    成物からなるインク受容層を設けたインクジェット記録
    シートであって、(A)カチオン変性ポリビニルアルコ
    ールと(B)カチオン型フッ素系界面活性剤のインク受
    容層における重量比率が下記(1)式で示される範囲で
    あるインクジェット記録シート。 【数1】 1/99≦B/A≦50/50・・・・・(1) 但し、(1)式において、Aは(A)カチオン変性ポリ
    ビニルアルコールの重量%、Bは(B)カチオン型フッ
    素系界面活性剤の重量%を表わす。
JP7057014A 1995-03-16 1995-03-16 インクジェット記録シート Pending JPH08252968A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001058460A (ja) * 1999-08-20 2001-03-06 Union Chemicar Kk インクジェット記録シート
JP2016515955A (ja) * 2013-03-06 2016-06-02 イコニクス コーポレーションIkonics Corporation 多層印刷可能フィルム

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