JPH0825256B2 - 梱包用ラミネートシートおよびその製法 - Google Patents

梱包用ラミネートシートおよびその製法

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JPH0825256B2
JPH0825256B2 JP5161477A JP16147793A JPH0825256B2 JP H0825256 B2 JPH0825256 B2 JP H0825256B2 JP 5161477 A JP5161477 A JP 5161477A JP 16147793 A JP16147793 A JP 16147793A JP H0825256 B2 JPH0825256 B2 JP H0825256B2
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宏明 石井
次郎 西橋
健治 西尾
恵五 吉岡
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カネボウ化成株式会社
惠和商工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、綿を圧縮して梱包する
際等に用いられる梱包用ラミネートシートおよびその製
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】衣料や産業用資材として汎用されている
綿(わた、短繊維の集合体)は、保管や運搬に際し、図
6に示すように、圧縮状態で梱包用シート1に被覆され
周囲を帯鉄2等で固定されて略四角柱状に梱包されるの
が一般的である。
【0003】上記梱包用シート1としては、従来から、
ポリプロピレン(PP)のフラットヤーンを平織したク
ロスからなる基布の片面に、ポリエチレン(PE)フィ
ルムまたはポリプロピレン(PP)フィルムを接着させ
たラミネートシートが汎用されている。このものは、図
7に示すように、基布3を繰り出しロール4から順次繰
り出すとともに、フィルム押出機5から溶融ポリエチレ
ンをフィルム状に押し出し、冷却ロール6とこれに圧接
された圧着ロール7との間で、上記押し出された溶融フ
ィルム8と基布3とを接着させることによって得られ
る。なお、図において、9は押出機5におけるホッパー
であり、10は押し出しスクリュー、11はTダイであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ラ
ミネートシートは、延伸度の異なる基布3とフィルムと
が接着によって強固に一体化されているため、梱包時に
綿を包んだ状態で圧縮すると、高延伸性のフィルムが伸
びようとしても基布3が伸びず、両者の間に強い剥離力
が加わって、基布3やフィルムが破損しやすいという問
題がある。また、基布3は、通常織り地なのでバイヤス
方向に大きく伸びるが、フィルムにはこのような特性は
ないため、バイヤス方向において基布3が内容物の形に
沿って伸びようとしても、これを内側のフィルムが妨げ
るため、ラミネートシート全体としては、内容物に沿い
にくく、ガバガバした感じになってしっくり梱包するこ
とができないという問題もある。このように、ラミネー
トシートが損傷したり梱包の重なり部分に隙間があく
と、内容物である綿が外から汚染されてそのままでは使
用できなくなるため、その解決が強く望まれている。
【0005】そこで、上記ラミネートシートに代えて、
基布3とフィルムを粘着力の弱い粘着剤で接合し、わず
かな剥離力で簡単に剥がれるようにした複合シートが提
案され、一部で実用化されている。しかしながら、この
ものは、梱包を解く際に、その一部が剥離して互いの接
合面だった粘着面が露出し、その粘着面に綿が付着した
り他の汚染物質が付着するおそれがある。そして、粘着
面の汚染に伴い、これに接して取り扱われる綿も汚れる
可能性がある。また、これらの梱包用シートは、通常、
コスト低減化のため、荷解き後に基布3とフィルムとを
剥離して再利用に供されるが、上記のように、剥離した
基布3とフィルムの粘着面が汚染されやすいため、汚染
の程度によっては再利用が難しく、経済的でないという
欠点を有する。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、基布とフィルムとが容易に剥離し、しかも剥離
した互いの面が粘着面とならず再利用することのできる
梱包用ラミネートシートおよびその製法の提供をその目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、ポリオレフィンからなるフラットヤーン
を織成もしくは編成した基布の片面に、ポリオレフィン
フィルムが、接着剤層を介することなく直接、5〜50
g/50mmの接着強度で積層一体化されている梱包用
ラミネートシートを第1の要旨とし、ポリオレフィンか
らなるフラットヤーンを織成もしくは編成した基布を繰
り出しロールから順次繰り出して冷却ロールと圧着ロー
ルの間を通過するよう設定するとともに、溶融ポリオレ
フィンをフィルム状に押し出して上記冷却ロールと圧着
ロールの間に導き、上記基布とポリオレフィンフィルム
とを積層一体化してラミネートシートを得る方法であっ
て、上記溶融ポリオレフィンの押し出し温度を300℃
以下に設定し、かつ上記冷却ロールと圧着ロールの間を
離間させて設け、両ロール間に圧力をかけないようにし
て、上記基布とポリオレフィンフィルムとを5〜50g
/50mmの接着強度で積層一体化する梱包用ラミネー
トシートの製法を第2の要旨とする。
【0008】また、上記と同様の梱包用ラミネートシー
トを得る方法であって、上記溶融ポリオレフィンを、上
記冷却ロール表面上にフィルム状に押し出し、所定距離
だけ上記冷却ロール表面を走行させて冷却したのち、上
記冷却ロールと圧着ロールの間で上記ポリオレフィンフ
ィルムと基布とを圧着して、上記基布とポリオレフィン
フィルムとを5〜50g/50mmの接着強度で積層一
体化する梱包用ラミネートシートの製法を第3の要旨と
し、上記溶融ポリオレフィンを、上記圧着ロール表面上
にフィルム状に押し出し、所定距離だけ上記圧着ロール
表面を走行させて冷却したのち、上記冷却ロールと圧着
ロールの間で上記ポリオレフィンフィルムと基布とを圧
着して、上記基布とポリオレフィンフィルムとを5〜5
0g/50mmの接着強度で積層一体化する梱包用ラミ
ネートシートの製法を第4の要旨とする。
【0009】
【作用】すなわち、本発明者らは、基布とフィルムと
を、強固に接着させたり粘着剤で接合したりすることな
く、ごく弱い接着力で積層一体化する方法について一連
の研究を行った。その結果、基布として、ポリオレフィ
ンからなるフラットヤーンを織成もしくは編成したもの
を用い、溶融ポリオレフィンを、押し出し温度300℃
以下でフィルム状に押し出すとともに、従来、ポリオレ
フィンフィルムと基布とを圧着させるために所定圧力で
圧接されていた冷却ロールと圧着ロールとを離して設
け、この間で圧力をかけることなくポリオレフィンフィ
ルムと基布とを積層状態で通過させるようにすると、両
者の接着強度が5〜50g/50mmとなり、剥離しや
すいラミネートシートを得ることができることを見いだ
した。また、溶融ポリオレフィンをフィルム状に押し出
して即座に基布と重ね圧着するのではなく、溶融ポリオ
レフィンを冷却ロール表面上に押し出し、所定距離だけ
上記冷却ロール表面を走行させるか、あるいは溶融ポリ
オレフィンを圧着ロール表面上に押し出し、所定距離だ
け上記圧着ロール表面を走行させてある程度ポリオレフ
ィンフィルムを冷却し、その状態で基布と圧着させるよ
うにすると、上記冷却によってポリオレフィンフィルム
の接着力が低下し、ポリオレフィンフィルムと基布とを
圧着しても、上記と同様、基布とポリオレフィンフィル
ムとの接着強度が5〜50g/50mmのラミネートシ
ートを得ることができることを見いだした。このように
して、本発明に到達した。
【0010】つぎに、本発明について詳細に説明する。
【0011】まず、本発明に用いる基布は、ポリオレフ
ィンからなるフラットヤーンを、平織等の適宜の織り方
で織成したものが好適である。また、上記と同様のフラ
ットヤーンを、適宜の編み方で編成したものを用いるこ
ともできる。すなわち、織成もしくは編成によって表面
が凹凸になることで、後述するフィルムと積層した際
に、フィルムが基布の凹部に入り込んで投錨効果が得ら
れるからである。
【0012】また、上記基布とともに用いられるフィル
ムは、ポリオレフィンフィルムであることが必要で、そ
の厚みは20〜200μm、より好ましくは10〜10
0μmに設定することが好適である。すなわち、20μ
m未満では得られるラミネートシートのフィルム層の強
度が弱くなるため損傷しやすく、逆に200μmを超え
ると、得られるラミネートシートが柔軟性の乏しいもの
となり、梱包作業性が悪くなる傾向がみられるからであ
る。なお、基布とフィルムの材質は、互いに同じであっ
ても異なっていても差し支えはないが、例えば基布がポ
リプロピレン製、フィルムがポリエチレン製といったよ
うに両者の材質が異なっている方が好ましい。
【0013】そして、本発明では、上記基布およびフィ
ルムを用い、例えば図1に示す装置を用いて梱包用ラミ
ネートシートを得ることができる。この装置は、図7に
示す従来のラミネートシート製造装置と同様、基布3を
繰り出しロール4から順次繰り出すとともに、押出機5
から順次溶融フィルム8を押し出し、冷却ロール6表面
で両者3,8を重ねて積層一体化したのち、巻き取りロ
ール12で巻き取るようになっている。ただし、この装
置では、従来冷却ロール6に圧接されていた圧着ロール
7(図7参照)が、冷却ロール6に対し、基布3と溶融
フィルム8を重ねた厚みよりも大きな間隔を保って設け
られているため、基布3と未固化の溶融フィルム8とが
即座に融着するのではなく、冷却ロール6表面である程
度冷却固化した溶融フィルム8の上に、基布3があとか
ら重なるようになっている。このように重なった両者
3,8は、圧着ロール7によって直接押圧されることは
なく、単に基布3の張力によってのみ基布3が溶融フィ
ルム8に押し付けられる。このようにして積層一体化さ
れた両者は、ごく弱い接着力で接合する。
【0014】この装置によって得られたラミネートシー
トは、図2に示すように、基布3とフィルム8aが、強
固な接着や粘着剤による接合とは異なり、単に織布であ
る基布3の凹凸面の投錨効果によってのみ弱く接合する
ことになる。これが、本発明の大きな特徴である。した
がって、このラミネートシートは、わずかな荷重をかけ
るだけで、図3に示すように、基布3とフィルム8aが
即座に剥離する。このため、このラミネートシートを、
図6に示すような綿の梱包用に用いると、梱包時の圧縮
力を受けて即座に基布3とフィルム8aが剥離し、両者
3,8aの界面に無理な引っ張り荷重が生じることがな
く、シートに損傷が生じるようなことがない。また、剥
離した基布3とフィルム8aのそれぞれの剥離面には、
粘着剤が付着していないため、べたつかず、取扱いが容
易である。そして、それぞれを再利用に供することがで
き、経済的である。
【0015】なお、上記製法において、得られるラミネ
ートシートの基布3とフィルム8aの接着強度は、5〜
50g/50mmの範囲になるよう調製されなければな
らない。すなわち、接着強度が5g/50mm未満で
は、接着強度が弱すぎて、巻き取る際に、基布3とフィ
ルム8aとが部分的に剥離してしわがついたり、完全に
分離したりして、商品価値がなくなってしまう。逆に、
接着強度が50g/50mmを超えると、基布3とフィ
ルム8aが剥離しにくく、本発明の目的とする効果が得
られない。
【0016】また、上記製法において、溶融ポリオレフ
ィンの押し出し温度は300℃以下に設定することが好
適である(例えばポリエチレン260〜300℃、ポリ
プロピレン250〜280℃)。押し出し温度が300
℃を超えると、溶融フィルム8が基布3と強固に接着
し、簡単に剥離しにくくなるからである。
【0017】なお、上記製法では、冷却ロール6と圧着
ロール7の間隔を、基布3とフィルム8aを重ねたラミ
ネートシートの厚みよりも大きく設定しているが、その
間隔は、必ずしもラミネートシートの厚みよりも大きく
する必要はない。例えば溶融ポリオレフィンの押し出し
温度を大幅に低く設定する(例えばポリエチレンで22
0〜280℃程度、ポリプロピレンで220〜270℃
程度)場合には、溶融ポリオレフィンが固化しやすいの
で、冷却ロール6と圧着ロール7の間を、基布3と溶融
フィルム8を重ねた厚みよりもやや小さい間隔(例えば
5〜20μm程度小さい間隔)にして両ロールの間で軽
く押圧するようにしても、接着強度が5〜50g/50
mmの範囲内のラミネートシートを得ることができる。
【0018】さらに、冷却ロール6と圧着ロール7を、
従来と同様、圧接状態で設けても、溶融ポリオレフィン
の供給態様を変えることによって、基布3とフィルム8
aの接着強度を低く抑えることができる。この場合は、
例えば図4に示す装置を用いる。すなわち、この装置
は、図7に示す従来の装置と同様、冷却ロール6と圧着
ロール7が所定の圧力で圧接されている。ただし、この
装置では、押出機5のTダイ11が、冷却ロール6側に
偏った配置で設けられており、フィルム状に押し出され
る溶融ポリオレフィンが、冷却ロール6の表面上にダイ
レクトに供給されるようになっている。したがって、押
し出された溶融フィルム8は、冷却ロール6の表面上を
所定距離だけ走行し、その間にある程度冷却して温度が
低下する。これに伴い、その接着力が低下するため、そ
の下流側で基布3と重ねられ、上記圧接された冷却ロー
ル6と圧着ロール7との間を通過しても、基布3との接
着強度は、前記特定の範囲内に抑えられる。この場合、
溶融ポリオレフィンの押し出し温度は、ポリエチレンで
180〜230℃、ポリプロピレンで200〜250℃
程度に設定することが好適である。
【0019】また、溶融ポリオレフィンの供給態様を、
図5に示すように変えることもできる。すなわち、この
装置では、押出機5のTダイ11が、圧着ロール7側に
偏った配置で設けられており、フィルム状に押し出され
る溶融ポリオレフィンが、圧着ロール7の表面上にダイ
レクトに供給されるようになっている。したがって、押
し出された溶融フィルム8は、圧着ロール7の表面上
(詳しくは基布3上)を所定距離だけ走行し、その間に
ある程度冷却して温度が低下する。これに伴い、その接
着力が低下するため、その下流側で基布3とともに上記
圧接された冷却ロール6と圧着ロール7との間を通過し
ても、基布3との接着強度は、前記特定の範囲内に抑え
られる。この場合、溶融ポリオレフィンの押し出し温度
は、ポリエチレンで180〜230℃、ポリプロピレン
で190〜240℃程度に設定することが好適である。
【0020】さらに、上記いずれの方法においても、T
ダイ11から溶融ポリオレフィンの落下点までの距離
(エアギャップ)を200mm以上に設定するのが好適
である。すなわち、200mm以上の距離をあけること
により、押し出した溶融ポリオレフィンをフィルム状に
安定して供給することができる。
【0021】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0022】
【実施例1】まず、ポリプロピレンからなる、太さ10
00dのフラットヤーンを、織り密度13×13本/イ
ンチで平織した基布3を用意した。そして、図1に示す
装置を用い、上記基布3を繰り出しながら、押出機5で
溶融ポリエチレン(メルトインデックス=9)を押し出
しながら、すでに述べた手順でラミネートシートを得
た。なお、押し出された溶融フィルム8の厚さは40μ
mであった。また、押出機5における押し出し温度は2
40℃、ラミネートシートの走行速度は60m/分、エ
アギャップは200mmに設定した。
【0023】
【実施例2,3】基布3として、下記の表1に示すもの
を用いた。それ以外は上記実施例1と同様にしてラミネ
ートシートを得た。
【0024】
【表1】
【0025】
【実施例4〜12】溶融フィルム8の成形条件等を下記
の表2,表3に示すように代えた。それ以外は上記実施
例1と同様にしてラミネートシートを得た。
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【比較例1】図7に示す装置を用い、上記実施例1と同
様の基布3と溶融フィルム8の成形材料を使用して、下
記の表4に示す条件でラミネートシートを得た。
【0029】
【表4】
【0030】
【比較例2】また、上記実施例1と同様の基布3を使用
し、図1に示す装置を用い、下記の表5に示す条件でラ
ミネートシートを得た。
【0031】
【表5】
【0032】このようにした得られた12種類の実施例
品と2種類の比較例品について、下記の項目について評
価し、その結果を表6,表7に示した。
【0033】<接着強度>ラミネートシートを5cm幅
の短冊状に切断した試料を作製し、180°方向に剥離
するのに要する荷重を測定した(単位はg/50m
m)。 <梱包性>実際に上記ラミネートシートを用いて綿を梱
包した際に、充填された綿にしっくり沿って合わせ目に
隙間が生じないか否かを目視によって評価した。評価
は、◎…良好、○…普通、△…やや不良、×…不良、の
4段階評価とした。 <強度>実際に上記ラミネートシートを用いて綿を梱包
した際に、圧縮力をかけて基布3もしくはフィルム8a
に損傷が生じるか否かを目視によって評価した。評価
は、◎…全く損傷せず、△…わずかに裂け目が生じた、
×…大きな裂傷が生じた、の3段階評価とした。 <再利用性>実際に上記ラミネートシートを用いて綿を
梱包したのち梱包を解き、回収した基布3とフィルム8
aを再利用できるか否かを評価した。
【0034】
【表6】
【0035】
【表7】
【0036】上記の結果から、実施例品はいずれも優れ
た特性を示すことがわかる。これに対し、比較例品は、
いずれも梱包性,強度,再利用性に問題がある。
【0037】
【実施例13】前記実施例2と同一の基布3を用意し、
図4に示す装置を用い、上記基布3を繰り出しながら、
押出機5で溶融ポリエチレン(メルトインデックス=
9)を押し出し、すでに述べた手順でラミネートシート
を得た。なお、押し出された溶融フィルム8の厚さは6
0μmであった。また、押出機5における押し出し温度
は240℃、ラミネートシートの走行速度は50m/
分、エアギャップは200mm、ニップ圧力は2.0k
g/cm2 に設定した。
【0038】
【実施例14】押出機5における押し出し温度を200
℃にした。それ以外は上記実施例13と同様にしてラミ
ネートシートを得た。
【0039】
【実施例15】まず、ポリエチレンからなる、太さ10
00dのフラットヤーンを、織り密度16×16本/イ
ンチで平織した基布3を用意した。そして、図5に示す
装置を用い、上記基布3を繰り出しながら、押出機5で
溶融ポリプロピレン(メルトインデックス=9)を押し
出し、すでに述べた手順でラミネートシートを得た。な
お、押し出された溶融フィルム8の厚さは50μmであ
った。また、押出機5における押し出し温度は200
℃、ラミネートシートの走行速度は50m/分、エアギ
ャップは200mm、ニップ圧力は2.0kg/cm2
に設定した。
【0040】
【実施例16】前記実施例2と同様にしてラミネートシ
ートを得た。ただし、冷却ロール6と圧着ロール7の間
隔を300μmに設定し、製品の厚さ(350μm)よ
りも狭くして両ロール間でわずかな押圧力をかけた。ま
た、ラミネートシートの走行速度は50m/分、エアギ
ャップは200mmに設定した。
【0041】このようにして得られた4種類の実施例品
を、前記と同様にして評価し、その結果を下記の表8に
示した。
【0042】
【表8】
【0043】
【実施例17〜20】まず、ポリプロピレンからなる、
太さ1000dのフラットヤーンを、織り密度14×1
4本/インチで平織した基布3を用意した。そして、図
1に示す装置を用い、上記基布3を繰り出しながら、押
出機5で溶融ポリエチレン(メルトインデックス=9)
を押し出しながら、すでに述べた手順でラミネートシー
トを得た。なお、押し出された溶融フィルム8の厚さは
60μm、ラミネートシートの走行速度は50m/分、
エアギャップは200mmに設定した。また、押出機5
における押し出し温度は、下記の表9に示すように変え
た。そして、得られた4種類の実施例品を、前記と同様
にして評価し、その結果を下記の表9に併せて示した。
【0044】
【表9】
【0045】
【実施例21〜24】フィルム8の厚さを下記の表10
に示すように変えた。それ以外は上記実施例18と同様
にして4種類のラミネートシートを得た。そして、これ
らについて、前記と同様にして評価し、その結果を下記
の表10に併せて示した。
【0046】
【表10】
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明の梱包用ラミネー
トシートは、基布とポリオレフィンフィルムが、接着剤
層を介することなく直接、5〜50g/50mmという
ごく弱い接着力で積層一体化されているため、綿等の梱
包材として使用すると、中身に対する追従性が良好で、
梱包時に圧縮力を受けても即座に基布とフィルムとが剥
離して損傷することがない。そして、両者の界面に粘着
剤が介在していないため、剥離面が汚染されず、再利用
に供することができる。そして、本発明の方法によれ
ば、従来の装置に簡単な改良を加えるだけで、上記梱包
用ラミネートシートを簡単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す工程説明図である。
【図2】本発明によって得られるラミネートシートの模
式的な断面図である。
【図3】上記ラミネートシートの特性の説明図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す工程説明図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例を示す工程説明図で
ある。
【図6】一般的な綿の梱包態様の説明図である。
【図7】従来の梱包用シートの製法の一例を示す工程説
明図である。
【符号の説明】
3 基布 4 繰り出しロール 5 押出機 6 冷却ロール 7 圧着ロール 8 溶融フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 健治 大阪府大阪市東淀川区東淡路5丁目5番2 号 (72)発明者 吉岡 恵五 大阪府大阪市東淀川区大桐2丁目7番27号 (56)参考文献 特開 平3−231836(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンからなるフラットヤーン
    を織成もしくは編成した基布の片面に、ポリオレフィン
    フィルムが、接着剤層を介することなく直接、5〜50
    g/50mmの接着強度で積層一体化されていることを
    特徴とする梱包用ラミネートシート。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィンからなるフラットヤーン
    を織成もしくは編成した基布を繰り出しロールから順次
    繰り出して冷却ロールと圧着ロールの間を通過するよう
    設定するとともに、溶融ポリオレフィンをフィルム状に
    押し出して上記冷却ロールと圧着ロールの間に導き、上
    記基布とポリオレフィンフィルムとを積層一体化してラ
    ミネートシートを得る方法であって、上記溶融ポリオレ
    フィンの押し出し温度を300℃以下に設定し、かつ上
    記冷却ロールと圧着ロールの間を離間させて設け、両ロ
    ール間に圧力をかけないようにして、上記基布とポリオ
    レフィンフィルムとを5〜50g/50mmの接着強度
    で積層一体化することを特徴とする梱包用ラミネートシ
    ートの製法。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィンからなるフラットヤーン
    を織成もしくは編成した基布を繰り出しロールから順次
    繰り出して冷却ロールと圧着ロールの間を通過するよう
    設定するとともに、溶融ポリオレフィンをフィルム状に
    押し出して上記冷却ロールと圧着ロールの間に導き、上
    記基布とポリオレフィンフィルムとを積層一体化してラ
    ミネートシートを得る方法であって、上記溶融ポリオレ
    フィンを、上記冷却ロール表面上にフィルム状に押し出
    し、所定距離だけ上記冷却ロール表面を走行させて冷却
    したのち、上記冷却ロールと圧着ロールの間で上記ポリ
    オレフィンフィルムと基布とを圧着して、上記基布とポ
    リオレフィンフィルムとを5〜50g/50mmの接着
    強度で積層一体化することを特徴とする梱包用ラミネー
    トシートの製法。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィンからなるフラットヤーン
    を織成もしくは編成した基布を繰り出しロールから順次
    繰り出して冷却ロールと圧着ロールの間を通過するよう
    設定するとともに、溶融ポリオレフィンをフィルム状に
    押し出して上記冷却ロールと圧着ロールの間に導き、上
    記基布とポリオレフィンフィルムとを積層一体化してラ
    ミネートシートを得る方法であって、上記溶融ポリオレ
    フィンを、上記圧着ロール表面上にフィルム状に押し出
    し、所定距離だけ上記圧着ロール表面を走行させて冷却
    したのち、上記冷却ロールと圧着ロールの間で上記ポリ
    オレフィンフィルムと基布とを圧着して、上記基布とポ
    リオレフィンフィルムとを5〜50g/50mmの接着
    強度で積層一体化することを特徴とする梱包用ラミネー
    トシートの製法。
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