JPH11188828A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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JPH11188828A
JPH11188828A JP9367431A JP36743197A JPH11188828A JP H11188828 A JPH11188828 A JP H11188828A JP 9367431 A JP9367431 A JP 9367431A JP 36743197 A JP36743197 A JP 36743197A JP H11188828 A JPH11188828 A JP H11188828A
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thermoplastic resin
resin film
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reinforcing material
layer
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JP9367431A
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Tsutomu Miyamoto
勉 宮本
Masato Kato
正人 加藤
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着層を有する網状補強材の両面に熱可塑性
樹脂フィルムを有しており、均質でしわがなく、かつ接
着性および強度に優れた積層体を製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 熱可塑性樹脂製の網状補強材2の片面に
第1の熱可塑性樹脂フィルム1を積層してなる二層積層
物4の網状補強材2側に、第2の熱可塑性樹脂フィルム
6を熱圧着する場合において、二層積層物4と第2の熱
可塑性樹脂フィルム6とを重ね合わせて形成した三層積
層物7に張力をかけて第2の熱可塑性樹脂フィルム6の
面を加熱ロール3bに圧接し、網状補強材2と第2の熱
可塑性樹脂フィルム6を接着することを特徴とする積層
体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂製の
網状補強材の両面に熱可塑性樹脂フィルムを有し、両面
が平滑であり、かつ接着強度および機械的強度に優れた
積層体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂製の網状補強材の両
面に熱可塑性樹脂フィルムを有する積層体を製造する方
法としては、まず第1の熱可塑性樹脂フィルムを低融点
の接着性樹脂を用いて押出ラミネーション法により網状
補強材と積層し、次いで網状補強材の他の面に第2の熱
可塑性樹脂フィルムを同じ方法で積層する方法が用いら
れている。このような押出ラミネーション法では、接着
性樹脂の押出塗布が必要であり、しかも同様の工程を2
回繰り返す必要があるため、原料、設備、労力などに多
大のコストを要し、市場におけるコストダウンの要請に
は十分に応えることができない。
【0003】そこで、表面に接着層を有する網状補強材
を用いることが案出され、例えば両面に接着層を有する
延伸ヤーン織布や割繊維不織布等を用い、その接着層を
利用して他の素材と積層した二層の積層体を得ることが
一般的に行われている。積層方法としては簡単に熱圧着
のみで行われており、特に紙、合成紙、マイクロポーラ
スフィルム等の通気性のよい素材との熱圧着は容易であ
る。例えば、特開昭64−90746号公報には、表面
に低融点の接着層を有するポリオレフィンを延伸した目
の粗い網構造物を、直接多孔質フィルムと圧着する際
に、網構造物側のみをあらかじめ加熱し、加熱されてい
ない多孔質フィルムと共に高温ロール上で押圧すること
が提案されている。しかしながら、網状補強材を通気性
がない素材あるいは通気性に乏しい素材で挟んで積層
し、三層構造の積層体を熱圧着により得る場合には、層
間に空気が巻き込まれ、巻き込まれた空気は出口がない
ために蓄積してしわを発生し、良好な製品が得られ難
い。
【0004】次に、上記のように接着層を有する網状補
強材の両面に熱可塑性樹脂フィルムを熱圧着して三層構
造の積層体を得る場合の従来の製造方法を説明する。図
2は、従来の製造方法の1例を示す部分縦断面図であ
る。第1の熱可塑性樹脂フィルム1と網状補強材2とを
重ね、第1の熱可塑性樹脂フィルム1の面を加熱側とし
て加熱ロール3に導入し、さらに網状補強材2の面に第
2の熱可塑性樹脂フィルム6を供給して重ね合わせ、三
層を加熱ロール3上で加熱した後、ニップロール5で挟
圧することにより熱圧着する。第1の熱可塑性樹脂フィ
ルム1と網状補強材2のみを熱圧着する際には、網状補
強材の片側が外部に開放されているので空気を巻き込む
ことはないが、第2の熱可塑性樹脂フィルム6を積層す
るときには、層間に巻き込まれた空気は出口がないた
め、ニップロール5で挟圧する際にしわが発生する。
【0005】図3は、従来の製造方法の他の例を示す部
分縦断面図である。第2の熱可塑性樹脂フィルム6を、
加熱ロールで加熱することなく、ニップロール5の位置
で加熱ロール3に導入する以外は、図2に示す方法と同
様である。第2の熱可塑性樹脂フィルム6を導入すると
きに、空気はニップロール5により絞り出されるので、
空気の巻込みは防止され、しわは発生しない。しかしな
がら、第2の熱可塑性樹脂フィルム6は、あらかじめ加
熱されていないため、その接着力はきわめて弱い。
【0006】図4は、従来の製造方法のさらに他の例を
示す部分縦断面図である。図3に示した方法と同様に、
第2の熱可塑性樹脂フィルム6を、ニップロール5aの
位置で、空気を絞り出しながら加熱ロール3aに導入
し、第1の熱可塑性樹脂フィルム1と網状補強材2との
積層物と重ね合わせて挟圧し三層の積層物とする。さら
にこの積層物を加熱ロール3bに導入して加熱した後、
ニップロール5bで挟圧することにより熱圧着する。加
熱ロール3bにより加熱が十分に行われるため、層間の
接着力は良好であるが、ニップロール5aにおいてわず
かに巻き込まれた空気が、ニップロール5bの入口に蓄
積してしわを発生する。
【0007】上記のように、従来の方法はいずれも、製
品にしわが発生したり、あるいは層間の接着力が小さい
などの欠点を有するものであり、これらの点を解決した
積層体の製造方法の開発が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な事情に鑑み、接着層を有する網状補強材の両面に熱可
塑性樹脂フィルムを有し、均質でしわがなく、かつ接着
性および強度に優れた積層体を製造する方法を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的に沿って鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂フィルムと
網状補強材との熱圧着に新規な方法を用いることにより
優れた性状の積層体が得られることを見出して本発明を
完成した。すなわち、本発明の第1は、両面に接着層を
有する熱可塑性樹脂製の網状補強材の片面に第1の熱可
塑性樹脂フィルムを積層し熱圧着してなる二層積層物の
網状補強材側に、第2の熱可塑性樹脂フィルムを熱圧着
する場合において、前記二層積層物と第2の熱可塑性樹
脂フィルムとを重ね合わせて三層積層物とした後、三層
積層物に張力をかけて第2の熱可塑性樹脂フィルムの面
を加熱ロールに圧接し、網状補強材と第2の熱可塑性樹
脂フィルムを接着することを特徴とする積層体の製造方
法に関するものである。
【0010】本発明の第2は、熱可塑性樹脂製の網状補
強材の両面に熱可塑性樹脂フィルムが積層された三層構
造の積層体の製造方法において、(1)両面に接着層を
有する熱可塑性樹脂製の網状補強材の片面に、第1の熱
可塑性樹脂フィルムを重ね合わせて形成した二層積層物
の熱可塑性樹脂フィルムの面を第1の加熱ロールで加熱
し、(2)前記二層積層物を前記第1の加熱ロール上に
設けたニップロールで圧着すると共に、上記ニプロール
の入口において、第2の熱可塑性樹脂フィルムを前記二
層積層物の網状補強材の面に重ね合わせて導入すること
により三層積層物を形成し、次いで(3)前記三層積層
物を第2の加熱ロール上に導入し、三層積層物に張力を
かけて、第2の熱可塑性樹脂フィルムの面を第2の加熱
ロールに圧接し、網状補強材と第2の熱可塑性樹脂フィ
ルムを接着することを特徴とする積層体の製造方法に関
するものである。
【0011】本発明の第3は、前記網状補強材として、
下記(a)、(b)および(c)の群から選ばれる少な
くとも1種の熱可塑性樹脂製の一軸配向体を、配向軸が
交差するように経緯積層しまたは織成した網状体を用い
ることを特徴とする積層体の製造方法に関する。 (a)多層フィルムを縦または横に一軸延伸した後に、
延伸方向に割繊したスプリットウェブ (b)多層フィルムに縦または横に多数のスリットを入
れた後に、スリット方向に一軸延伸したスリットウェブ (c)一軸配向テープ
【0012】上記熱可塑性樹脂からなる網状補強材の両
面に熱可塑性樹脂フィルムを積層して熱圧着により三層
構造の積層体を得る場合において、補強材の両面にあら
かじめ接着層を設けることにより、補強材とフィルムを
積層する際、接着樹脂を別途供給する手間を省くことが
できる。網状補強材と熱可塑性樹脂フィルムの積層にお
いては、図4に示した場合と同様に、まず第1のフィル
ムと網状補強材とを積層し、加熱ロール上で加熱する。
次に、この二層積層物をニップロールで圧着するが、そ
れと同時に第2のフィルムをニップロールでピンチして
空気を絞り出しながら導入し、三層を重ねた状態で加熱
する。その後、図4の方法では、ニップロールでピンチ
するためしわが発生するが、本発明の方法においては、
このニップロールを取り除き、加熱中にはピンチを行わ
ず、三層積層物に張力のみをかけて第2の熱可塑性樹脂
フィルムの面を加熱ロールに圧接し、前記二層積層物に
おける網状補強材と第2の熱可塑性樹脂フィルムを接着
する。このような方法で三層を積層することにより、わ
ずかに卷き込んだ空気はそのまま少しずつ製品中に随伴
され、蓄積することがないのでしわは発生しない。ま
た、三層が重なった状態で十分な加熱が行われるため、
接着強度も良好な積層体が得られる。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いる網状補強材としては、表面に接着層を有し、強化
支持層として使用可能な通気性配向体であれば特に限定
されるものではない。熱可塑性樹脂を原料とする一軸ま
たは二軸配向された穴明きフィルム、パンチングフィル
ム等を積層したものも用いることができるが、望ましく
は、スプリットウェブ、スリットウェブおよび一軸配向
テープの群から選ばれる少なくとも1種の一軸配向体
を、配向軸が交差するように経緯積層しまたは織成して
なる不織布または織布、およびそれらをさらに複合した
ものが用いられる。上記スプリットウエブは、多層イン
フレーション法、多層Tダイ法等の押出成形により製造
した両面に接着層を有する多層フィルムを、縦方向(長
さ方向)または横方向(幅方向)に延伸し、延伸方向に
断続的に多数の裂け目を入れた一軸配向された網状のフ
ィルムであり、スリットウエブは、上記多層フィルムに
縦または横に多数のスリット(切れ目)を入れた後に、
スリット方向に延伸してなる一軸配向された網状のフィ
ルムである。また、一軸配向テープ(ヤーン)は、上記
多層フィルムを裁断前および/または後に、縦または横
方向に一軸延伸したものである。
【0014】上記一軸配向体からなる不織布および織布
として、より具体的には、例えばスプリットウエブを経
緯積層し熱圧着した不織布、スリットウエブを経緯積層
し熱圧着した不織布、スプリットウエブとスリットウエ
ブを経緯積層し熱圧着した不織布、スプリットウエブま
たはスリットウエブと一軸配向テープとを配向軸が交差
するように経緯積層した不織布、あるいは一軸配向テー
プを織成した織布等が挙げられる。一軸配向体からなる
不織布としては、上記のようにスプリットウエブ、スリ
ットウエブおよび一軸配向テープから選ばれる少なくと
も1種の一軸配向体を配向軸が交差するように経緯積層
したものが好ましいが、用途によっては配向軸をランダ
ムまたは同一方向にして積層してもよい。さらにこれら
の織布または不織布を複合積層して用いることもでき
る。
【0015】上記一軸配向体は、結晶性の熱可塑性樹脂
Aの層の両面に、接着層として熱可塑性樹脂Aより低い
融点を有する熱可塑性樹脂Bの層を付与して形成した多
層一軸配向体からなる。熱可塑性樹脂Bは、前記(a)
〜(c)の一軸配向体を経緯積層または織成する際の一
軸配向体相互の接着層となるのみならず、網状体を他の
素材と積層する場合の接着層として作用する。
【0016】上記熱可塑性樹脂Aとしては、高密度およ
び中密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−
1、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリヘキセン−1
等のα−オレフィンの単独重合体、プロピレン−エチレ
ン共重合体等のα−オレフィン相互の共重合体等のポリ
オレフィン類、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボ
ネート、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0017】接着層を形成する熱可塑性樹脂Bとして
は、高密度、中密度および低密度ポリエチレン、線状低
密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体お
よびエチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アク
リル酸エチル共重合体等のエチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体等
のエチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン
−(マレイン酸またはそのエステル)共重合体、ポリプ
ロピレン、プロピレン−エチレン共重合体等のプロピレ
ン系重合体、不飽和カルボン酸で変性したポリオレフィ
ン等が挙げられる。さらに、これらの樹脂と他のポリオ
レフィン系樹脂の混合物であってもよく、例えばプロピ
レンとエチレン、1−ブテン等とのランダム共重合体に
高密度ポリエチレンまたはエチレン−α−オレフィン共
重合体等のポリエチレン系樹脂を混合したもの等が用い
られる。
【0018】製造上の理由および一軸配向体の延伸また
は圧延により増大した強度の低下を防ぐ理由から、熱可
塑性樹脂Bと前記熱可塑性樹脂Aとの融点の差は5℃以
上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜50
℃の範囲である。
【0019】網状補強材の材料として用いる、接着層
(熱可塑性樹脂B層)/熱可塑性樹脂A層/接着層の構
成からなる多層フィルムの具体的な樹脂の組合せとして
は、低密度ポリエチレン(LDPE)/高密度ポリエチ
レン(HDPE)/LDPE、エチレン−酢酸ビニル共
重合体(EVA)/HDPE/EVA、プロピレン−エ
チレン共重合体(PEC)/ポリプロピレン(PP)/
PEC、共重合ポリエステル(CPEs)/ポリエステ
ル(PEs)/CPEs等が挙げられる。
【0020】本発明において網状補強材の両面に付与す
る熱可塑性樹脂フィルムは、特に限定されるものではな
く、原料の熱可塑性樹脂としては、高密度、中密度およ
び低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低
密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体ゴ
ム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重
合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ア
クリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エ
ステル共重合体等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレ
ン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ
カーボネート系樹脂、ポリウレタン等が挙げられる。し
かしながら、安価で、しかも柔軟性、しなやかさ、風合
い等を有する点から、ポリオレフィン系樹脂製のフィル
ムが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいてさ
らに詳細に説明する。図1は、本発明において積層体を
製造する工程の1例を示す略示側面図である。第1の熱
可塑性樹脂フィルム1および第2の熱可塑性樹脂フィル
ム6として、厚み10μmの高密度ポリエチレン製のフ
ィルムを用いる。網状補強材2としては、高密度ポリエ
チレン層の両面に接着層として低密度ポリエチレン層を
有する三層フィルムを縦延伸した後、縦に裂け目を入れ
たスプリットウェブと、同種のフィルムに横にスリット
を入れた後、横延伸したスリットウェブとを経緯積層し
熱圧着した不織布を用いる。原反ロールから繰り出され
た第1の熱可塑性樹脂フィルム1を、別の原反ロールか
ら繰り出された網状補強材2と重ね合わせて形成した二
層積層物4の第1の熱可塑性樹脂フィルム1の面を加熱
ロール3aにより加熱する。この二層積層物4を加熱ロ
ール3a上に設けたニップロール5で確実に圧着すると
同時に、ニップロール5の入口において、他の原反ロー
ルから繰り出された第2の熱可塑性樹脂フィルム6を、
上記二層積層物4の網状補強材2の面に重ね合わせて導
入することにより三層積層物7とする。次いで、上記三
層積層物7を第2の加熱ロール3bに導入し、三層積層
物7の第2の熱可塑性樹脂フィルム6の面を加熱ロール
3bで加熱し、加熱中はニップロールにより挟圧するこ
となく、搬送に必要な張力のみによって加熱ロール3b
に圧接して網状補強材2と第2の熱可塑性樹脂フィルム
6を接着する。その後、しわ防止エクスパンダーロール
を経てスコアカッターで所定の幅に両側縁を切り揃え
(いずれも図示せず)、搬送用のニップロール8を経
て、製品卷取装置9により卷き取る。ニップロール8に
導入される前に積層体は冷却固化しているので、ニップ
ロール8の入口に空気が蓄積して第2の熱可塑性樹脂フ
ィルム6にしわが発生することはない。なお、接着性を
より向上させるために、加熱ロール3aに導入する前
に、コロナ発生機10を用いて第2の熱可塑性樹脂フィ
ルム6の表面をコロナ放電処理してもよい。
【0022】図5(A)は、本発明に用いる網状補強材
を形成する一軸配向体の一例として、フィルムを縦に一
軸延伸し、縦方向に割繊し、かつ拡幅したスプリットウ
エブを示す部分拡大斜視図である。熱可塑性樹脂を原料
とするスプリットウエブ11は、熱可塑性樹脂Aと、接
着層とする熱可塑性樹脂Bとを用い、多層インフレーシ
ョン法、多層Tダイ法等の押出成形により製造した多層
フィルムを、縦方向(長さ方向)に伸長倍率1.1〜1
5、好ましくは3〜10に延伸した後、同方向に千鳥掛
けにスプリッターを用いて割繊(スプリット処理)して
網状のフィルムとし、さらに所定幅に拡幅したものであ
る。スプリットウエブ11は、幅方向全体にわたって縦
方向に強度を有する一軸配向体である。また、図中12
は幹繊維、13は枝繊維である。図5(B)は、図5
(A)のB部の拡大斜視図であり、スプリットウエブ1
1は、熱可塑性樹脂Aの層14の両面に接着層15が積
層された三層構造からなるものである。
【0023】図6(A)は、本発明に用いる網状補強材
を形成する一軸配向体の他の例として、フィルムに横に
多数のスリットを入れた後に横方向に一軸延伸したスリ
ットウェブを示す部分拡大斜視図である。熱可塑性樹脂
を原料とするスリットウェブ16は、前記多層フィルム
の両耳部を除く部分に、横方向(幅方向)に、例えば熱
刃などにより平行に千鳥掛け等の断続したスリットを形
成した後、横方向に伸長倍率1.1〜15、好ましくは
3〜10に延伸した一軸配向体であり、横方向に強度を
有するものである。好ましくは、多層フィルムを縦方向
に1.1〜3倍程度に圧延等で微配向した後、熱刃で横
方向に千鳥掛けにスリット処理を施し、横延伸を行う。
図6(B)は、図6(A)のB部の拡大斜視図であり、
スリットウェブ16は、熱可塑性樹脂Aの層14の両面
に接着層15が積層された三層構造からなるものであ
る。
【0024】さらに、図7は網状補強材を形成する一軸
配向体の別の例として、一軸配向テープを示す部分拡大
斜視図である。熱可塑性樹脂を原料とする一軸配向テー
プ17は、熱可塑性樹脂Aと、接着層とする熱可塑性樹
脂Bとを用い、多層インフレーション法、多層Tダイ法
等の押出成形により製造した少なくとも2層からなる多
層フィルムを裁断前および/または後に、縦または横方
向に伸長倍率1.1〜15、好ましくは3〜10に一軸
配向し、裁断して多層の延伸テープとしたものである。
一軸配向テープ17も、前記と同様に熱可塑性樹脂Aの
層14の両面に接着層15が積層された三層構造からな
るものである。
【0025】図8から図10は、本発明で用いる網状補
強材の具体例である。図8は、スプリットウェブ11と
スリットウェブ16を経緯積層した不織布18の部分平
面図である。図9は、一軸配向テープ17を平行に並べ
たものを2組積層した不織布19の部分平面図であり、
図10は、一軸配向テープ17を織成した織布20の部
分斜視図である。網状補強材の1例である不織布18の
具体的な例としては、「日石ワリフ(T)MS−T」(商
品名、日石プラスト(株)製)を挙げることができる。
【0026】
【発明の効果】熱可塑性樹脂フィルムの間に網状補強材
を介在させた積層体を製造する際に、本発明の熱圧着法
を用いることにより、表面にしわがなく外観上優れ、接
着性が良好でかつ強度に優れた積層体を、簡単にしかも
低コストで生産性よく製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法による工程の例を示す略示側
面図である。
【図2】従来の製造方法の例を示す部分縦断面図であ
る。
【図3】従来の製造方法の他の例を示す部分縦断面図で
ある。
【図4】従来の製造方法のさらに他の例を示す部分縦断
面図である。
【図5】図5(A)はスプリットウエブの部分拡大斜視
図であり、図5(B)は図5(A)のB部の拡大斜視図
である。
【図6】図6(A)は、スリットウェブの部分拡大斜視
図であり、図6(B)は、図6(A)のB部の拡大斜視
図である。
【図7】一軸配向テープの部分拡大斜視図である。
【図8】スプリットウェブとスリットウェブを経緯積層
した不織布の部分平面図である。
【図9】一軸配向テープを積層した不織布の部分平面図
である。
【図10】一軸配向テープを織成した織布の部分斜視図
である。
【符号の説明】
1 第1の熱可塑性樹脂フィルム 2 網状補強材 3、3a、3b 加熱ロール 4 二層積層物 5、8 ニップロール 6 第2の熱可塑性樹脂フィルム 7 三層積層物 9 製品卷取装置 10 コロナ発生機 11 スプリットウェブ 12 幹繊維 13 枝繊維 14 熱可塑性樹脂A層 15 熱可塑性樹脂B層(接着層) 16 スリットウェブ 17 一軸配向テープ 18、19 不織布 20 織布

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面に接着層を有する熱可塑性樹脂製の
    網状補強材の片面に第1の熱可塑性樹脂フィルムを積層
    し熱圧着してなる二層積層物の網状補強材側に、第2の
    熱可塑性樹脂フィルムを熱圧着する場合において、前記
    二層積層物と第2の熱可塑性樹脂フィルムとを重ね合わ
    せて三層積層物とした後、該三層積層物に張力をかけて
    第2の熱可塑性樹脂フィルムの面を加熱ロールに圧接
    し、網状補強材と第2の熱可塑性樹脂フィルムを接着す
    ることを特徴とする積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂製の網状補強材の両面に熱
    可塑性樹脂フィルムが積層された三層構造の積層体の製
    造方法において、(1)両面に接着層を有する熱可塑性
    樹脂製の網状補強材の片面に、第1の熱可塑性樹脂フィ
    ルムを重ね合わせて形成した二層積層物の熱可塑性樹脂
    フィルムの面を第1の加熱ロールで加熱し、(2)前記
    二層積層物を前記第1の加熱ロール上に設けたニップロ
    ールで圧着すると共に、該ニップロールの入口におい
    て、第2の熱可塑性樹脂フィルムを前記二層積層物の網
    状補強材の面に重ね合わせて導入することにより三層積
    層物を形成し、次いで(3)前記三層積層物を第2の加
    熱ロール上に導入し、該三層積層物に張力をかけて、第
    2の熱可塑性樹脂フィルムの面を第2の加熱ロールに圧
    接し、網状補強材と第2の熱可塑性樹脂フィルムを接着
    することを特徴とする積層体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記網状補強材として、下記(a)、
    (b)および(c)の群から選ばれる少なくとも1種の
    熱可塑性樹脂製の一軸配向体を、配向軸が交差するよう
    に経緯積層しまたは織成した網状体を用いることを特徴
    とする請求項1または2に記載の積層体の製造方法。 (a)多層フィルムを縦または横に一軸延伸した後に、
    延伸方向に割繊したスプリットウェブ (b)多層フィルムに縦または横に多数のスリットを入
    れた後に、スリット方向に一軸延伸したスリットウェブ (c)一軸配向テープ
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