JPH082493A - 操舵装置用液圧ポンプユニット - Google Patents

操舵装置用液圧ポンプユニット

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JPH082493A
JPH082493A JP16617194A JP16617194A JPH082493A JP H082493 A JPH082493 A JP H082493A JP 16617194 A JP16617194 A JP 16617194A JP 16617194 A JP16617194 A JP 16617194A JP H082493 A JPH082493 A JP H082493A
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JP
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hydraulic
hydraulic pump
motor
valve
pump
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JP16617194A
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Inventor
Takeshi Yamanaka
剛 山中
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MAROOLE KK
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MAROOLE KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操舵装置用油圧ポンプの電磁切換弁による作
動切換を廃止してゴミかみ等による弁の損傷を防止し、
ポンプモータの電力消費を低減するとともに、ポンプ停
止時の操舵機構の停止位置に対して高精度の保持を可能
とした操舵装置用液圧ポンプユニットを提供する。 【構成】 油圧ポンプ13を正逆転型直流モータMによ
って駆動し、該ポンプのそなえる一対のポートと受動シ
リンダ1のポートA、Bとをそれぞれパイロットチェッ
ク弁21、20を介して油圧配管18、19によって接
続し、油圧配管18、19をバイパス回路25で連結
し、バイパス回路25の途中に該回路25の連通・遮断
を制御するノーマルオープンの電磁開閉弁14を設けて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、操舵装置のパワーユニ
ットとして用いられる液圧ポンプユニットに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に従来から行われている操舵装置用
の油圧ポンプユニットは、回転方向が単一方向の油圧ポ
ンプを使用し、回転方向が一定の直流モータにより連続
駆動して、方向の切換は油圧ポンプの吐出側の管路に設
けた電磁切換弁の切換操作によって行うようにされてい
る。その方法による従来の油圧システムの一例を示した
ものが図6である。図6において、31は回転方向が単
一方向の油圧ポンプで、回転方向が一定のモータMによ
って回転駆動され、吐出側管路に設けたスプール型の4
ポート3位置の電磁切換弁32によって吐出管路の切換
操作が行われる。切り換えられる一方の配管は、パイロ
ットチェック弁39を経て受動シリンダ33の一方のポ
ートにつながり、切り換えられる他方の配管は、パイロ
ットチェック弁40を経て受動シリンダ33の他方のポ
ートにつながる。受動シリンダ33のそれぞれのポート
から導入される圧油に応じてピストンロッド33aが左
右方向に移動し、それによってピストンロッド33aに
つながる操舵機構(図示しない)を作動する。パイロッ
トチェック弁40は受動シリンダ33の一方のポートに
つながる配管の油圧によって開閉が制御され、パイロッ
トチェック弁39は、受動シリンダ33の他方のポート
につながる配管の油圧によってその開閉が制御される。
38は貯油タンクである。
【0003】以上の構成よりなる従来の操舵装置用油圧
ポンプユニットによって舵取操作を行うには、モータM
によって油圧ポンプ31を一定方向に回転駆動し、その
状態で切換電磁弁32のスプールをスライドして、たと
えば右側に位置する交差形の位置に切り換える。すると
それまで戻り油管を経由して貯油タンク38との間を循
環していた油が、パイロットチェック弁39を経て受動
シリンダ33の一方のポートに送られて、その結果ピス
トンロッド33aが図中の左方向に押されて移動し、操
舵作動を行う。パイロットチェック弁40は、受動シリ
ンダ33の一方のポートにつながる配管の油圧によって
開閉が制御され、その導かれたパイロット圧によって開
放されるので、受動シリンダ33の左側の油は、パイロ
ットチェック弁40を経て切換電磁弁32に至り、戻り
油管によって貯油タンク38に戻される。
【0004】つぎに、受動シリンダ33のピストンロッ
ド33aを現在位置のままで停止状態に置くには、モー
タMの回転駆動は続行したままで、電磁切換弁32のス
プールを中央のブロック状態の中立位置に戻す。する
と、それまでパイロットチェック弁39に通じる配管に
流れていた油圧ポンプ31の吐出油が切り換えられて、
戻り油管に流入し、貯油タンク38に戻されて、油圧ポ
ンプ31と貯油タンク38との間で油が循環している状
態となる。また、受動シリンダ33のピストンによって
隔てられる両サイドの各油室の油は、それぞれパイロッ
トチェック弁39および40によって封じ込められてい
るので、油の流動が生じることなく、したがってピスト
ンロッド33aは現在位置に保持される。
【0005】つぎに、前記と反対方向の舵取操作を行う
には、モータMの回転駆動を続行したままで、電磁切換
弁32のスプールを反対方向にスライドして左側に位置
する平行形の位置に切り換える。するとそれまでパイロ
ットチェック弁39の属する側の配管に流入していた油
圧ポンプ31の吐出油が切り換えられてパイロットチェ
ック弁40の側の配管に流入し、前記と方向反対の過程
を経ることになって、その結果ピストンロッド33aが
図中の右方向に押されて移動し、前記と反対の舵取作動
を行うことができる。
【0006】その他に、正逆転型ポンプ方式の油圧ポン
プユニットが提案されている。この油圧ポンプユニット
は、図5に示すように、油圧回路30内に油圧ポンプ1
3を備え、この油圧ポンプ13は、正逆転型直流モータ
によって駆動される油圧ポンプであって、ポンプ13の
回転方向を正転と逆転とに切り換えることによって、ポ
ンプ13の吐出ポート(リターンポート)を正逆に変更
して受動シリンダ1への作動油の流入方向を切り換える
ことにより、ピストンロッド1bの移動方向を変更する
ものである。油圧ポンプ13のそなえる一対のポートの
うち一方のポートをパイロットチェック弁20を介して
操舵用受動シリンダ1の一方のポートAに油圧配管18
によって接続するとともに、油圧ポンプ13のそなえる
他方のポートをパイロットチェック弁21を介して操舵
用受動シリンダ1の他方のポートBに油圧配管19によ
って接続される。パイロットチェック弁20および21
のそれぞれの制御圧は該パイロットチェック弁の属する
側と対向する側の油圧配管19および18からそれぞれ
導入される。油圧ポンプ13のそなえる二つのポートと
油圧回路30のそなえる貯油タンク16とは、3ポート
3位置のパイロットサクション切換弁17を介して接続
されている。
【0007】上記のように構成される操舵装置用油圧ポ
ンプユニットによって操舵作業を行うには、モータを正
転駆動して油圧ポンプ13から油圧配管18に向かって
圧油を送ると、圧油が受動シリンダ1のAポートから該
シリンダ本体1a内に送り込まれ、ピストンロッド1b
を図中の左方向に向かって移動することにより、操舵作
業が行われる。同時に油圧によってパイロットサクショ
ン切換弁17の切り換えが行われ、貯油タンク16から
の圧力油が受動シリンダ1の一方のポートAへ供給され
る油圧配管18の側に吸引される。一方、受動シリンダ
1の他方のポートBからの圧力油の貯油タンク16への
戻りは、パイロットサクション切換弁17で阻止される
から、油圧配管内に油圧が発生して受動シリンダ1への
圧力油の供給が継続される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した操舵装置用油
圧ポンプユニットでは、次のような問題点がある。
【0009】(1) 前者(図6)の場合: a)吐出側管路に設けられる電磁切換弁は、たとえば図6
の図例に示されるように、一般にスプール型のものが多
いが、スプール型の切換弁はゴミかみ等による損傷の危
険性が高い。また、電磁弁の小形化が難しくて、そのた
め装置の大型化が避けられない。
【0010】b)操舵作業を行うとき以外であっても、常
に油圧ポンプユニットの運転を継続しておく必要があ
り、そのために無駄な電力消費が多く、バッテリーを大
容量にする必要がある。
【0011】c)油圧ポンプの運転をそのつど発停するよ
うにした場合は、ポンプ(若しくはモータ)の慣性力の
ためにピストン位置に対する高精度の保持が困難であ
る。
【0012】(2) 後者(図5)の場合: A)油圧ポンプが正逆転型ポンプのために、前者のポンプ
ユニットのように、ポンプを常時継続して回転するなど
の無駄がなくなり、経費の節減につながるという利点は
あるが、ポンプの回転を停止しても、慣性力でポンプが
直ぐには停止しないため、余剰油がポンプから吐出され
ることになるので、受動シリンダ1のピストンロッド1
bの位置決めが正確に行われないおそれがある。このた
め、操舵の位置決め精度が低い。
【0013】B)ポンプを停止したときに、油圧回路内の
圧力が上昇した状態で保持されるから、次にポンプを起
動するときに、モータに大きな回転トルクを必要とする
ために、比較的容量の大きなモータを必要とする。
【0014】本発明は前記のような従来技術の現状にか
んがみてなされたもので、液圧ポンプの吐出側に設け
た電磁切換弁によって作動の切り換えを行うというやり
かたを廃止し、それによって切換弁に生じやすいゴミか
み等による損傷の危険性を防止するとともに、小形化の
困難な電磁切換弁の廃止によって装置の小形化が実現す
ること、受動シリンダのピストンロッドの位置決め精
度、いいかえれば操舵の位置決め精度を向上でき、また
ポンプの起動を無負荷若しくは無負荷に近い状態で行い
得る操舵装置用液圧ポンプユニットを提供することを目
的としている。
【0015】本発明の他の目的は、比較的小形で簡単な
装置と容易な操作のもとに、液圧ポンプ停止時の作動液
の吐出をごく短時間のうちに停止することを可能とし
て、ポンプの慣性力による停止遅延が防止されて操舵機
構の停止位置に対して高精度の保持を可能とする操舵装
置用液圧ポンプユニットを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明の操舵装置用液圧ポンプユニットにおいて
は、操舵装置用液圧ポンプユニットのそなえる液圧ポン
プを正逆転型直流モータによって駆動される液圧ポンプ
とし、該液圧ポンプのそなえる一対のポートのうち一方
のポートをパイロットチェック弁を介して操舵用受動シ
リンダの一方のポートに液圧配管によって接続するとと
もに、前記液圧ポンプのそなえる他方のポートをパイロ
ットチェック弁を介して前記受動シリンダの他方のポー
トに液圧配管によって接続し、前記それぞれのパイロッ
トチェック弁の制御圧は、該パイロットチェック弁の属
する側と対向する側の液圧配管からそれぞれ導入させ、
前記液圧ポンプの二つの前記ポートと前記液圧ポンプユ
ニットのそなえる貯液タンクとを、パイロットサクショ
ン切換弁を介して接続し、前記液圧ポンプのそなえる前
記二つの各ポートと前記受動シリンダの各ポートとをそ
れぞれ連結する前記一対の液圧配管を、該配管のそなえ
る前記パイロットチェック弁と前記液圧ポンプとの間の
各区間において相互に短絡するバイパス回路を設け、こ
のバイパス回路の途中に該回路の連通・遮断を制御する
電磁開閉弁を介設している。
【0017】請求項2記載のように、前記電磁開閉弁
(通常は開放)を前記直流モータの回転開始よりわずか
に遅れて閉鎖し、かつ前記直流モータの停止よりわずか
に早く開放する制御回路を設けることが望ましい。
【0018】
【作用】上記構成を有する本発明の操舵装置用液圧ポン
プユニットによれば、正逆転直流モータ式液圧ポンプの
回転方向を切り換えることにより、受動シリンダの一方
のポートへ圧液が流入し、ピストンが一方へ作動するこ
とによって、一方向への操舵作業が行われる。同時に液
圧によってパイロットサクション切換弁の切り換えが行
われ、貯液タンクからの圧液が受動シリンダの一方のポ
ートへ供給される液圧配管の側に吸引される。一方、受
動シリンダの他方のポートからの圧液の貯液タンクへの
戻りは、パイロットサクション切換弁で阻止されるか
ら、液圧配管内に油圧が発生して受動シリンダへの圧液
の供給が継続される。なお、所定の位置へ舵柄が旋回、
いいかえれば受動シリンダのピストンロッドが移動する
と、液圧ポンプの回転を停止する。そして、受動シリン
ダの各ポートからの圧液の流出は、パイロットチェック
弁によって阻止されるため、ピストンロッドが定位置に
保持され、舵柄の不用意な旋回が防止される。また、電
磁開閉弁は通常、開放されているが、液圧ポンプを正転
して受動シリンダの一方のポートへ圧液を流入させ、ピ
ストンロッドが一方へ作動することによって一方向への
操舵作業を行なっているとき、前記一対の液圧配管の間
に設けられたバイパス回路の途中に介設されている電磁
開閉弁は、前記バイパス回路の連通が遮断されており、
そのために受動シリンダの正転側の作動液室ならびにこ
れにつながる側の液圧配管には、前記ピストンを稼働す
るための十分な圧力が保持されるとともに、該圧力が前
記液圧配管と反対側の液圧配管に設けられたパイロット
チェック弁に導かれるので、前記と反対側の作動液室な
らびにこれにつながる側の液圧配管の作動液は、液圧ポ
ンプに戻される。
【0019】上記の液圧ポンプユニットにおいて請求項
2に記載の制御回路を搭載することによって、同制御回
路がモータの停止よりわずかに早く電磁開閉弁を開放す
るように制御するから、電磁開閉弁の開放と同時に、受
動シリンダの一方への圧液の供給が中止され、ピストン
ロッドの作動すなわち操舵動作が中止される。すなわ
ち、ポンプ(若しくはモータ)の慣性力の影響を受けず
に、瞬時に受動シリンダのピストンロッドが停止する。
これにより、ポンプの慣性力による停止遅延が防止され
て操舵装置の停止位置決めの精度が大幅に向上する。ま
た、前記制御回路がモータの正転あるいは逆転の開始直
後にわずかに遅れて通常は開放されている電磁開閉弁を
閉鎖するから、電磁開閉弁の開放後に一定のタイムラグ
を置いてポンプ(モータ)の回転が停止し、回路内の圧
力が抜けるとともに、その後は電磁開閉弁が開放状態に
保たれているので、次にポンプ(モータ)の回転を開始
するときに、モータが無負荷状態で回転することにな
り、モータの起動電力が小さくて済むうえに、モータ
(ポンプ)がスムーズに回転を始める。
【0020】
【実施例】つぎに、本発明の操舵装置用液圧ポンプユニ
ットの一実施例を図面によって詳細に説明する。
【0021】図1は操舵用受動シリンダのパワーユニッ
ト油圧回路の一例を示す回路図である。図2図1の油圧
回路をそなえる遠隔操作式操舵装置の全体構成を示す正
面図である。図3は図1の操舵装置の制御システムの説
明図、図4は図3の制御システムによるモータの正逆転
と電磁開閉弁の開閉の制御タイミングを示す線図であ
る。
【0022】図2に示すように、受動シリンダ1は、同
シリンダ本体1aを垂直方向に揺動自在に支持する枢支
具2を介して船体(図示せず)上に取り付けられる。受
動シリンダ1の復動形ピストンロッド1bの一端が、舵
や船外機(図示せず)の舵柄(ティラー)3に枢支連結
される。受動シリンダ1の本体1a上に、直動形の追従
発信器4が一対の緊締バンド5・5を介して一体的に固
定されている。追従発信器4のロッド4bの外端が、接
続金具6を介してピストンロッド1bの一端に連結され
ている。
【0023】本例では、パワーユニットとして、直流モ
ータポンプユニット10を備えている。このパワーユニ
ット10は、図3のように制御回路11を内蔵してお
り、図2に示すようにダイヤル12aを中立位置から時
計方向と反時計方向とに選択的に回転させることによ
り、操舵方向および操舵角度を遠隔操作可能なリモコン
用主発信器12がケーブル12bを介して制御回路11
に接続されている。制御回路11には追従発信器4がケ
ーブル4dを介して接続され、後述する正逆転型直流モ
ータポンプ13および電磁開閉弁14も接続されてい
る。
【0024】受動シリンダ1の液圧回路は、本発明の特
徴であるバイパス回路付き正逆転型ポンプ方式の油圧回
路15からなる。この油圧回路15は、図1に示すよう
に、作動油が貯留されたタンク16のTポートと3ポー
ト3位置パイロットサクション弁17のTポートとが配
管16aで接続されている。またパイロットサクション
弁17のAポートと受動シリンダ1のAポートとがパイ
ロットチェック弁20を介して配管18で接続されると
ともに、パイロットサクション弁17のBポートと受動
シリンダ1のBポートとがパイロットチェック弁21を
介して配管19で接続されている。配管18と配管19
との間に正逆転型直流モータポンプ13が介設され、正
逆転型直流モータMの回転によりポンプ13が回転し、
油圧を発生させるようになっている。さらに、配管18
と配管19のポンプ13とパイロットチェック弁20・
21との間に、バイパス回路25が設けられ、このバイ
パス回路25に電磁開閉弁14が介設されている。この
電磁開閉弁14には、ノーマルオープンの電磁開閉弁が
用いられている。図示は省略するが、電磁開閉弁14は
弁体をスプリングで開放方向に付勢し、電磁機構に通電
することにより弁体をそのスプリングに抗して閉鎖する
構造である。このため、スプール型の電磁弁に比べてゴ
ミかみ等のトラブルが発生しにくく、また小型化可能に
なっている。
【0025】また図2に示すように、ポンプユニット1
0内のモータM(図1)は電源スイッチ28aを介装し
た電気配線28を介してバッテリー29に接続されてい
る。
【0026】つぎに、図1の油圧回路15における受動
シリンダ1のピストンロッド1bの動作を制御するため
の制御回路11について説明する。この制御回路11
は、本例では図3に示すように、制御基板11aとモー
タ駆動基板13bとからなる。基本的には、リモコン発
信器(一種の可変抵抗器)12のダイヤル12aを使用
者が中立位置から、たとえば時計方向(右舵)へ回転さ
せると、電圧が2.5Vより上昇(たとえば4V)し、こ
の電圧値が制御基板11aへ出力されで読み取られる。
また同時に追従発信器4からは、受動シリンダ1のピス
トンロッド1bの位置に対応した電圧(たとえば2.5
V)が発生し、この電圧値が制御基板11aへフィード
バックされて読み取られる。そして二つの電圧値が制御
基板11aで比較され、差異があると、制御基板13a
からモータ駆動基板11bへその差異に相当する電圧値
(+1.5V)の信号が出力される。
【0027】一方、モータ駆動基板11bは、制御基板
11aから出力された信号を読み取り、電磁開閉弁14
を開放する信号つまりONの信号が電磁開閉弁14へ発
せられるとともに、直流モータMに対し正転あるいは逆
転(本例では正転)を指令する。直流モータMに対する
各指令は、本例では正転用リレーと逆転リレー(どちら
も図示せず、パワーユニット10内に組込み)を用いて
行うようにしている。当然のことながら、これらのリレ
ーに代えてマイコンを使用することができる。
【0028】図4は制御回路11による電磁開閉弁14
の開閉制御と、直流モータMの正転・逆転との制御タイ
ミングを示すもので、同図に示すように、モータMの正
転あるいは逆転の開始直後(タイムラグは通常0.2〜
0.3秒、本例では0.2秒)に電磁開閉弁14をON
つまり閉鎖し、モータMの停止直前(タイムラグは通常
0.2〜0.3秒、本例では0.2秒)に電磁開閉弁1
4をOFFつまり開放するように制御するものである。
【0029】つぎに、上記のように構成される本実施例
の遠隔操作式操舵装置の操作要領を以下に説明する。
(図1〜図4を参照) 船舶操縦士などの使用者がリモコン用主発信器12
のダイヤル12aを中立位置から船舶を進行したい方向
(ここでは右舵とする)に回転する。
【0030】 モータMが正転を開始し、ポンプ13
が回転することによって、油圧回路15内に油圧力が発
生する。この状態では、電磁開閉弁14が開放されてい
るので、作動油はバイパス回路25を通って循環し、受
動シリンダ1のAポートには流れない。このため、モー
タMおよびポンプ13は無負荷状態で回転を始める。
【0031】 わずかに遅れて(図4参照)電磁開閉
弁14が閉鎖されることによって、パイロットチェック
弁20を通って油圧回路15内の圧力作動油が受動シリ
ンダ1のAポートに流入し、ピストンロッド1bが図5
の左方向に移動し、舵柄2(図1)が右舵方向に旋回さ
れる。同時に、受動シリンダ1のBポートから作動油が
流出し、パイロット圧で開放されたパイロットチェック
弁21を通って配管19よりポンプ13へ戻される。こ
のとき、配管18側からのサクション圧がパイロットサ
クション弁17に作用し、弁17が図5の右方向に移動
して位置が切り換わる。このため、タンク16内の作動
油がTポートから配管16aおよび弁17を通って油圧
回路15内に吸引される。
【0032】 受動シリンダ1のピストンロッド1b
が所定長さ移動し、つまりリモコン用主発信器12のダ
イヤル12aで指示された操舵角度に舵柄3が旋回し、
追従発信器4から制御回路11にフィードバックされる
電圧値がリモコン用主発信器12からの電圧値と同一に
なると、電磁開閉弁14が閉鎖される。この結果、受動
シリンダ1のAポートへの作動油の流入が中止され、ピ
ストンロッド1bの移動が停止する。この状態で、モー
タMおよびポンプ13の回転が無負荷状態で行われる。
【0033】 わずかに遅れて(0.2秒、図4参
照)モータMの回転およびポンプ13の回転が停止し、
油圧回路15内での加圧作用が終了する。モータMの回
転が停止してもポンプ13が慣性力で回転を継続するこ
とがあるが、この直前に電磁開閉弁14が開放されてお
り、受動シリンダ1への作動油の供給が停止しているの
で、ピストンロッド1bは所定位置に位置決めされる。
したがって、舵柄3の停止位置(操舵角度)がずれるこ
とがない。またピストンロッド1bの位置決め後は、パ
イロットチェック弁20・21が閉鎖されており、Aポ
ートおよびBポートのどちらからの作動油の流出も阻止
されるから、ピストンロッド1bは定位置に保持され
る。このため、舵柄3が不用意に旋回することがない。
【0034】 リモコン用主発信器12のダイヤル1
2aを中立位置に戻したり、ダイヤル12aを中立位置
から左舵側へ回転したりすると、モータMが逆転を開始
し、ポンプ13が逆方向に回転し、受動シリンダ1のピ
ストンロッド1bが逆方向に移動し、以下、上記〜
と同じ手順で、左舵側への操舵が行われる。
【0035】さて、上記実施例では液圧ポンプユニット
の一例として油圧ポンプユニットについて説明したが、
本発明は油圧以外の液圧ポンプユニットにも適用できる
ことはいうまでもない。
【0036】
【発明の効果】本発明の操舵装置用液圧ポンプユニット
は以上のように構成されるので、つぎのような効果が得
られる。
【0037】1) 比較的小形で簡単な装置と容易な操作
のもとに、液圧ポンプ停止時の作動液の吐出をごく短時
間のうちに停止することを可能として、ポンプの慣性力
による停止遅延が防止され、操舵装置の位置決め精度を
高めることができる。また、液圧ポンプの吐出側に設け
ていた電磁切換弁を廃止することによって、該切換弁に
生じやすいゴミかみ等による損傷の危険性を防止すると
ともに、前記電磁切換弁の廃止によって装置の小形化が
実現し、また液圧ポンプの常時継続運転方式を改変して
正逆転型直流モータによって駆動される液圧ポンプ方式
としたため、駆動用モータの電力消費を最小限に抑える
ことができる。
【0038】2) 請求項2では、ポンプの慣性力による
停止遅延が防止されて操舵装置の舵角の停止位置決めの
精度が大幅に向上し、またポンプの回転を開始するとき
に、モータが無負荷状態で回転することになり、モータ
の起動電力が小さくて済むうえに、モータ(およびポン
プ)がスムーズに回転を始める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液圧ポンプユニットの一実施例を示す
油圧回路図である。
【図2】本発明の液圧ポンプユニットを備えたリモコン
操作による操舵装置の全体を示す正面図である。
【図3】本発明にかかる操舵装置用液圧ポンプユニット
における制御システムの説明図である。
【図4】図3の制御システムによるモータの正逆転と電
磁開閉弁の開閉の制御タイミングを示す線図である。
【図5】従来の油圧ポンプユニットにおける正逆転型ポ
ンプ方式の油圧回路を示す回路図である。
【図6】従来の一般的な油圧ポンプユニットにおける電
磁弁方式の油圧回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 受動シリンダ 1b ピストンロッド 4 追従発信器 11 制御回路 12 リモコン主発信器 13 油圧ポンプ 14 電磁開閉弁 15 油圧回路 16 貯油タンク 17 パイロットサクション弁 18、19 油圧配管 20、21 パイロットチェック弁 25 バイパス回路 A、B ポート M モータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵装置用液圧ポンプユニットのそなえ
    る液圧ポンプを正逆転型直流モータによって駆動される
    液圧ポンプとし、 該液圧ポンプのそなえる一対のポートのうち一方のポー
    トをパイロットチェック弁を介して操舵用受動シリンダ
    の一方のポートに液圧配管によって接続するとともに、
    前記液圧ポンプのそなえる他方のポートをパイロットチ
    ェック弁を介して前記受動シリンダの他方のポートに液
    圧配管によって接続し、 前記それぞれのパイロットチェック弁の制御圧は、該パ
    イロットチェック弁の属する側と対向する側の液圧配管
    からそれぞれ導入させ、 前記液圧ポンプの二つの前記ポートと前記液圧ポンプユ
    ニットのそなえる貯液タンクとを、パイロットサクショ
    ン切換弁を介して接続し、 前記液圧ポンプのそなえる前記二つの各ポートと前記受
    動シリンダの各ポートとをそれぞれ連結する前記一対の
    液圧配管を該配管のそなえる前記パイロットチェック弁
    と前記液圧ポンプとの間の各区間において相互に短絡す
    るバイパス回路を設け、このバイパス回路の途中に該回
    路の連通・遮断を制御する電磁開閉弁を介設したことを
    特徴とする操舵装置用液圧ポンプユニット。
  2. 【請求項2】 前記電磁開閉弁を前記直流モータの回転
    開始よりわずかに遅れて閉鎖し、かつ前記直流モータの
    停止よりわずかに早く開放する制御回路を設けた請求項
    1記載の操舵装置用液圧ポンプユニット。
JP16617194A 1994-06-24 1994-06-24 操舵装置用液圧ポンプユニット Pending JPH082493A (ja)

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