JP2564610Y2 - 舶用減速逆転機の油圧制御装置 - Google Patents
舶用減速逆転機の油圧制御装置Info
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- JP2564610Y2 JP2564610Y2 JP2523593U JP2523593U JP2564610Y2 JP 2564610 Y2 JP2564610 Y2 JP 2564610Y2 JP 2523593 U JP2523593 U JP 2523593U JP 2523593 U JP2523593 U JP 2523593U JP 2564610 Y2 JP2564610 Y2 JP 2564610Y2
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- Japan
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- solenoid valve
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- Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、舶用減速逆転機にお
いて、前・後進クラッチの作動油圧を調整するための油
圧制御装置に関するものである。
いて、前・後進クラッチの作動油圧を調整するための油
圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】油圧クラッチ式の舶用減速逆転機におい
て、トローリングなどの微速航行の際に定速制御を行う
ため、図5で示すように、前・後進クラッチ(31)(3
1)までの油圧回路の途中に低速弁(32)を設け、この
低速弁(32)のパイロット圧を、出力軸(33)に設けた
遠心式のガバナ弁(34)によって取り出し、推進軸の回
転数の変化に応じて作動油圧を上昇若しくは下降させる
ようにしたものがある。
て、トローリングなどの微速航行の際に定速制御を行う
ため、図5で示すように、前・後進クラッチ(31)(3
1)までの油圧回路の途中に低速弁(32)を設け、この
低速弁(32)のパイロット圧を、出力軸(33)に設けた
遠心式のガバナ弁(34)によって取り出し、推進軸の回
転数の変化に応じて作動油圧を上昇若しくは下降させる
ようにしたものがある。
【0003】他方、このようなガバナ弁を用いる方法に
代えて、特開昭56-160429 号公報に記載されているよう
に、推進軸の回転数を検出する回転数ピックアップの検
出信号に基づいて、前記作動油回路に設けた電磁開閉弁
を開閉制御することで、回転数の変化に応じて作動油圧
を調整するものが考えられている。また、この従来例に
おいては、上記電磁開閉弁をバイパスするバイパス回路
を設け、このバイパス回路中に設けた切換弁のレバーを
操船者などが操作することで、緊急時などにそのバイパ
ス回路を通して、前・後進クラッチへ直接高圧の作動油
を供給出来るようにすることが開示されている。
代えて、特開昭56-160429 号公報に記載されているよう
に、推進軸の回転数を検出する回転数ピックアップの検
出信号に基づいて、前記作動油回路に設けた電磁開閉弁
を開閉制御することで、回転数の変化に応じて作動油圧
を調整するものが考えられている。また、この従来例に
おいては、上記電磁開閉弁をバイパスするバイパス回路
を設け、このバイパス回路中に設けた切換弁のレバーを
操船者などが操作することで、緊急時などにそのバイパ
ス回路を通して、前・後進クラッチへ直接高圧の作動油
を供給出来るようにすることが開示されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上記従来の装置におい
て、遠心式のガバナ弁を用いるものにおいては、このガ
バナ機構が複雑で大型であり、全体に高価で大型化する
欠点がある。
て、遠心式のガバナ弁を用いるものにおいては、このガ
バナ機構が複雑で大型であり、全体に高価で大型化する
欠点がある。
【0005】他方、電磁開閉弁で電気的に作動油回路を
オン−オフするものでは、従来の低速弁を用いた回路に
そのまま取り付けることが出来ず、この低速弁を取り外
して電磁開閉弁を作動油回路に組み込まなければなら
ず、既存の装置への改造コストが高くなるとともに、制
御回路という高価な装置を用いるためそれ自体のコスト
も高くなる欠点がある。
オン−オフするものでは、従来の低速弁を用いた回路に
そのまま取り付けることが出来ず、この低速弁を取り外
して電磁開閉弁を作動油回路に組み込まなければなら
ず、既存の装置への改造コストが高くなるとともに、制
御回路という高価な装置を用いるためそれ自体のコスト
も高くなる欠点がある。
【0006】更に、この装置では、緊急時などにバイパ
ス回路の切換弁を操作することで、クラッチを完全嵌入
出来るようにしているが、常に操船者が操作しなければ
ならない不都合がある。また、電磁開閉弁は精密機械で
あり、そのため、絶対油量が大きい回路に設けるのは適
していないし、ゴミが入らないように細かい目のフィル
ターが必要である。また、電磁開閉弁は、元圧をオン−
オフと切換えることで油圧力を調整するため応答性が悪
い。
ス回路の切換弁を操作することで、クラッチを完全嵌入
出来るようにしているが、常に操船者が操作しなければ
ならない不都合がある。また、電磁開閉弁は精密機械で
あり、そのため、絶対油量が大きい回路に設けるのは適
していないし、ゴミが入らないように細かい目のフィル
ターが必要である。また、電磁開閉弁は、元圧をオン−
オフと切換えることで油圧力を調整するため応答性が悪
い。
【0007】この考案は、このような従来の装置の欠点
を解消して、全体に低コストでしかも低速弁を用いた既
存の装置にも容易に適用出来るとともに、低速弁を用い
ることによって、油量が大きい回路に適しており、機械
的なので応答性の良い装置である。また、比例電磁弁に
は、パイロット圧供給回路の小油量に用いるので、ゴミ
による故障も少なくなる。特定の緊急時には前・後進ク
ラッチへの作動油圧を自動的に上昇させるようにした舶
用減速逆転機の油圧制御装置を提供することを目的とす
るものである。
を解消して、全体に低コストでしかも低速弁を用いた既
存の装置にも容易に適用出来るとともに、低速弁を用い
ることによって、油量が大きい回路に適しており、機械
的なので応答性の良い装置である。また、比例電磁弁に
は、パイロット圧供給回路の小油量に用いるので、ゴミ
による故障も少なくなる。特定の緊急時には前・後進ク
ラッチへの作動油圧を自動的に上昇させるようにした舶
用減速逆転機の油圧制御装置を提供することを目的とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この考案では、作動油ポンプから前・後進クラッチ
への油圧回路中に、パイロット圧との釣合によって前記
前・後進クラッチへの供給圧力を調整する低速弁を設け
たものにおいて、前記パイロット圧供給回路に、出力軸
側の回転数に応じて前記低速弁のパイロット圧を変化さ
せる比例電磁弁を設けるとともに、この比例電磁弁より
上流のパイロット圧供給回路中に、通電状態がオフのと
き前記低速弁を高圧調整位置へ移動させるようそのパイ
ロット圧供給回路を切り替える直結電磁弁を設けたこと
を特徴とする。
め、この考案では、作動油ポンプから前・後進クラッチ
への油圧回路中に、パイロット圧との釣合によって前記
前・後進クラッチへの供給圧力を調整する低速弁を設け
たものにおいて、前記パイロット圧供給回路に、出力軸
側の回転数に応じて前記低速弁のパイロット圧を変化さ
せる比例電磁弁を設けるとともに、この比例電磁弁より
上流のパイロット圧供給回路中に、通電状態がオフのと
き前記低速弁を高圧調整位置へ移動させるようそのパイ
ロット圧供給回路を切り替える直結電磁弁を設けたこと
を特徴とする。
【0009】
【作用】比例電磁弁は、例えば減速逆転機の出力軸など
の推進軸側の回転数を検出する検出手段からの出力電圧
値などに応じて、パイロット圧を制御し、低速弁のパイ
ロット圧を変化させる。これにより、低速弁が推進軸の
回転数に応じて前・後進クラッチへの作動油圧を調整し
て、推進軸回転数が一定になるよう制御する。
の推進軸側の回転数を検出する検出手段からの出力電圧
値などに応じて、パイロット圧を制御し、低速弁のパイ
ロット圧を変化させる。これにより、低速弁が推進軸の
回転数に応じて前・後進クラッチへの作動油圧を調整し
て、推進軸回転数が一定になるよう制御する。
【0010】また、スイッチなどの操作により電磁開閉
弁の通電を解除すると、その電磁開閉弁が自動的に前記
パイロット圧供給回路のパイロット圧を切り替えて、低
速弁を高圧調整位置側へ導くので、停電などの緊急時に
は作動油圧が自動的に上昇して、完全嵌入状態になる。
弁の通電を解除すると、その電磁開閉弁が自動的に前記
パイロット圧供給回路のパイロット圧を切り替えて、低
速弁を高圧調整位置側へ導くので、停電などの緊急時に
は作動油圧が自動的に上昇して、完全嵌入状態になる。
【0011】
【実施例】図1は、この考案の減速逆転機の油圧回路図
であって、図において(1)は作動油ポンプ、(2)は
前進クラッチ、(3)は後進クラッチを示している。作
動油ポンプ(1)から前・後進クラッチ(2)(3)へ
の回路の途中に、それら前進クラッチ(2)と後進クラ
ッチ(3)へ作動油を選択的に供給するよう切換えるた
めの前・後進切換弁(4)が設けられ、その上流側に、
この考案の低速弁(5)が設けられている。
であって、図において(1)は作動油ポンプ、(2)は
前進クラッチ、(3)は後進クラッチを示している。作
動油ポンプ(1)から前・後進クラッチ(2)(3)へ
の回路の途中に、それら前進クラッチ(2)と後進クラ
ッチ(3)へ作動油を選択的に供給するよう切換えるた
めの前・後進切換弁(4)が設けられ、その上流側に、
この考案の低速弁(5)が設けられている。
【0012】更に、この低速弁(5)よりも上流側の作
動油圧供給回路(6)の途中より分岐して、パイロット
圧供給回路(7)が接続されており、このパイロット圧
供給回路(7)には、その上流側から直結電磁弁(8)
と比例電磁弁(9)とが順に設けられて、この比例電磁
弁(9)がオンとなった状態では、そのパイロット圧供
給回路(7)のパイロット圧を、低速弁(5)の一方の
パイロット室(10)側へ供給するようになっている。ま
た、直結電磁弁(8)は、完全に通路を遮断するオフ位
置と、パイロット圧供給回路(7)のパイロット圧を比
例電磁弁(9)側に供給する位置と、前記低速弁(5)
の、前記のパイロット室(10)とは反対側のパイロット
室(11)側にパイロット圧を供給する位置の3位置を備
えている。前記比例電磁弁(9)には、プロペラ(12)
側に直結される出力軸(13)の回転数を検出する回転数
ピックアップ(14)の検出電圧値が供給されるようにな
っており、その電圧値に応じて、この比例電磁弁(9)
が切換わるようになっている。他方直結電磁弁(8)
は、図示しない電気回路中のスイッチ等の操作によって
切換えられるが、この直結電磁弁(8)側が通電状態に
なると、この図の位置とは反対に、比例電磁弁(9)側
にパイロット圧が供給されるよう切換わる構成となって
いる。
動油圧供給回路(6)の途中より分岐して、パイロット
圧供給回路(7)が接続されており、このパイロット圧
供給回路(7)には、その上流側から直結電磁弁(8)
と比例電磁弁(9)とが順に設けられて、この比例電磁
弁(9)がオンとなった状態では、そのパイロット圧供
給回路(7)のパイロット圧を、低速弁(5)の一方の
パイロット室(10)側へ供給するようになっている。ま
た、直結電磁弁(8)は、完全に通路を遮断するオフ位
置と、パイロット圧供給回路(7)のパイロット圧を比
例電磁弁(9)側に供給する位置と、前記低速弁(5)
の、前記のパイロット室(10)とは反対側のパイロット
室(11)側にパイロット圧を供給する位置の3位置を備
えている。前記比例電磁弁(9)には、プロペラ(12)
側に直結される出力軸(13)の回転数を検出する回転数
ピックアップ(14)の検出電圧値が供給されるようにな
っており、その電圧値に応じて、この比例電磁弁(9)
が切換わるようになっている。他方直結電磁弁(8)
は、図示しない電気回路中のスイッチ等の操作によって
切換えられるが、この直結電磁弁(8)側が通電状態に
なると、この図の位置とは反対に、比例電磁弁(9)側
にパイロット圧が供給されるよう切換わる構成となって
いる。
【0013】図2で示すように、低速弁(5)は、大径
の摺動部(16)とそれよりも小径の摺動部(17)及び、
それら摺動部(16)(17)間を連結するより小径の連結
部(18)とからなるピストン(19)を摺動自在に挿入し
ている。前記小径摺動部(17)側のパイロット室(10)
に、前記比例電磁弁(9)からのパイロット圧が供給さ
れるようになっており、他方の、大径摺動部(16)側の
パイロット室(11)内には、前記直結電磁弁(8)を切
換えて比例電磁弁(8)側への通路をオフとした状態に
おいて、直結電磁弁(8)からの通路(22)からパイロ
ット圧が供給されるようになっている。また、この大径
摺動部(16)の前記パイロット室(11)側には、調整バ
ネ(22)が設けられている。前記作動油ポンプ(1)側
からの作動油通路(6)は、前記連結部(18)周囲の作
動油室(21)に通じており、その作動油室(21)から前
記前進クラッチ(2)又は後進クラッチ(3)側への制
御圧通路(23)が導かれている。(24)は、前記作動油
室(21)内の作動油をドレン側に連通するドレン通路で
あって、これは、大径摺動部(16)が摺動することによ
って、開閉されるようになっている。
の摺動部(16)とそれよりも小径の摺動部(17)及び、
それら摺動部(16)(17)間を連結するより小径の連結
部(18)とからなるピストン(19)を摺動自在に挿入し
ている。前記小径摺動部(17)側のパイロット室(10)
に、前記比例電磁弁(9)からのパイロット圧が供給さ
れるようになっており、他方の、大径摺動部(16)側の
パイロット室(11)内には、前記直結電磁弁(8)を切
換えて比例電磁弁(8)側への通路をオフとした状態に
おいて、直結電磁弁(8)からの通路(22)からパイロ
ット圧が供給されるようになっている。また、この大径
摺動部(16)の前記パイロット室(11)側には、調整バ
ネ(22)が設けられている。前記作動油ポンプ(1)側
からの作動油通路(6)は、前記連結部(18)周囲の作
動油室(21)に通じており、その作動油室(21)から前
記前進クラッチ(2)又は後進クラッチ(3)側への制
御圧通路(23)が導かれている。(24)は、前記作動油
室(21)内の作動油をドレン側に連通するドレン通路で
あって、これは、大径摺動部(16)が摺動することによ
って、開閉されるようになっている。
【0014】上記において、両パイロット室(10)(1
1)内にパイロット圧が供給されていない状態において
は、前記作動油室(21)内に供給される作動油ポンプ
(1)側からの作動油圧が、前記小径摺動部(17)と大
径摺動部(16)の受圧面に作用する。このとき大径摺動
部(16)側の作動油圧の方が大きいから、その作動油圧
の差の分だけピストン(19)を図の右方向に移動させよ
うとし、他方これに抵抗してバネ(20)が作用している
から、これらバネ(20)とその作動油圧との釣合いによ
ってピストン(19)を所定の位置に保持している。この
とき、バネ(20)を強くすると大径摺動部(16)が相対
的に左の方向に摺動するから、ドレン通路(24)が閉じ
られて、各クラッチ(2)(3)側への制御油圧が高く
なる。
1)内にパイロット圧が供給されていない状態において
は、前記作動油室(21)内に供給される作動油ポンプ
(1)側からの作動油圧が、前記小径摺動部(17)と大
径摺動部(16)の受圧面に作用する。このとき大径摺動
部(16)側の作動油圧の方が大きいから、その作動油圧
の差の分だけピストン(19)を図の右方向に移動させよ
うとし、他方これに抵抗してバネ(20)が作用している
から、これらバネ(20)とその作動油圧との釣合いによ
ってピストン(19)を所定の位置に保持している。この
とき、バネ(20)を強くすると大径摺動部(16)が相対
的に左の方向に摺動するから、ドレン通路(24)が閉じ
られて、各クラッチ(2)(3)側への制御油圧が高く
なる。
【0015】このような状態で、前記直結電磁弁(8)
をオンとして、比例電磁弁(9)側にパイロット圧を供
給すると、この比例電磁弁(9)がオンとなっている状
態では、図の左側のパイロット室(10)内にパイロット
圧が供給されるから、相対的に、バネ(20)の力に抗し
てピストン(19)を図の右方向に作動させてドレン通路
(24)を開き、このために、前記制御圧通路(23)の作
動油圧が低下し、クラッチのスリップを大きくして出力
軸(13)の回転数を低下させる。他方、出力軸(13)の
回転数が低下して回転数ピックアップ(14)側からの出
力電圧値が低くなると、比例電磁弁(9)がオフとな
り、このために、パイロット室(10)内にパイロット圧
が供給されず、ピストン(19)が左方向へ摺動して制御
圧を高くなり、クラッチのスリップ量を少なくして出力
軸(13)の回転数を上昇させ、これらを繰返すことによ
って、その出力軸(13)を一定の回転数に維持するよう
作用する。
をオンとして、比例電磁弁(9)側にパイロット圧を供
給すると、この比例電磁弁(9)がオンとなっている状
態では、図の左側のパイロット室(10)内にパイロット
圧が供給されるから、相対的に、バネ(20)の力に抗し
てピストン(19)を図の右方向に作動させてドレン通路
(24)を開き、このために、前記制御圧通路(23)の作
動油圧が低下し、クラッチのスリップを大きくして出力
軸(13)の回転数を低下させる。他方、出力軸(13)の
回転数が低下して回転数ピックアップ(14)側からの出
力電圧値が低くなると、比例電磁弁(9)がオフとな
り、このために、パイロット室(10)内にパイロット圧
が供給されず、ピストン(19)が左方向へ摺動して制御
圧を高くなり、クラッチのスリップ量を少なくして出力
軸(13)の回転数を上昇させ、これらを繰返すことによ
って、その出力軸(13)を一定の回転数に維持するよう
作用する。
【0016】そして、緊急時等に、前記直結電磁弁
(8)への電気回路を遮断すると、この直結電磁弁
(8)は、前記図の右側のパイロット室(11)側にパイ
ロット圧を供給する側に切換わるから、この圧力によっ
て、ピストン(19)が図の左方向に摺動してドレン通路
(24)を閉じる。このため、作動油ポンプ(1)側から
の作動油はドレン側へ逃げることなく全量がクラッチ
(2)(3)側へ供給されて、完全嵌入状態となる。こ
れは、停電等によって直結電磁弁(8)への通電が解除
されたときも同様であって、この場合には、自動的にそ
のような完全嵌入状態に移行する。
(8)への電気回路を遮断すると、この直結電磁弁
(8)は、前記図の右側のパイロット室(11)側にパイ
ロット圧を供給する側に切換わるから、この圧力によっ
て、ピストン(19)が図の左方向に摺動してドレン通路
(24)を閉じる。このため、作動油ポンプ(1)側から
の作動油はドレン側へ逃げることなく全量がクラッチ
(2)(3)側へ供給されて、完全嵌入状態となる。こ
れは、停電等によって直結電磁弁(8)への通電が解除
されたときも同様であって、この場合には、自動的にそ
のような完全嵌入状態に移行する。
【0017】図3は、上記低速弁(5)による制御油圧
の変化を示したもので、比例電磁弁(8)からのパイロ
ット油圧が高くなるにしたがって、制御油圧Ptは低圧に
保持されて、回転数が上昇するようになっている。この
低速弁による制御は、完全嵌入状態の最高油圧P0よりも
低い低圧状態に保持されるが、前記直結電磁弁(8)を
オフすることによって、どのようなときでも、低速弁
(5)を最高圧の位置に移動させて完全嵌入状態とする
ことができる。
の変化を示したもので、比例電磁弁(8)からのパイロ
ット油圧が高くなるにしたがって、制御油圧Ptは低圧に
保持されて、回転数が上昇するようになっている。この
低速弁による制御は、完全嵌入状態の最高油圧P0よりも
低い低圧状態に保持されるが、前記直結電磁弁(8)を
オフすることによって、どのようなときでも、低速弁
(5)を最高圧の位置に移動させて完全嵌入状態とする
ことができる。
【0018】図4は、この考案の別の実施例を示す油圧
回路図であって、この実施例では、比例電磁弁(9)か
らのパイロット圧を、図の右側のパイロット室(11)側
へ供給するようにして、前記作動油室(21)内の作動油
圧と釣合わせるようにしたもので、この場合には、比例
電磁弁(9)がオフとなると作動油圧が低下し、オンと
なると上昇するようになっており、前記図3とは逆の制
御勾配となる。
回路図であって、この実施例では、比例電磁弁(9)か
らのパイロット圧を、図の右側のパイロット室(11)側
へ供給するようにして、前記作動油室(21)内の作動油
圧と釣合わせるようにしたもので、この場合には、比例
電磁弁(9)がオフとなると作動油圧が低下し、オンと
なると上昇するようになっており、前記図3とは逆の制
御勾配となる。
【0019】
【考案の効果】以上のように、この考案では、比例電磁
弁で低速弁のパイロット圧供給回路を切り替えるように
しており、この比例電磁弁には推進軸などの回転数検出
手段からの出力電圧値などを供給すればよく、従来のよ
うに遠心式のガバナ弁を用いる必要がないため、装置全
体をコンパクトに構成出来るとともに、安価に装備出来
る効果がある。しかも、電磁開閉弁で作動油回路を切り
替えて制御するものではなく、従来通りの低速弁を用い
るものであるから、このような低速弁を用いた既存の装
置にも容易に適用できる。
弁で低速弁のパイロット圧供給回路を切り替えるように
しており、この比例電磁弁には推進軸などの回転数検出
手段からの出力電圧値などを供給すればよく、従来のよ
うに遠心式のガバナ弁を用いる必要がないため、装置全
体をコンパクトに構成出来るとともに、安価に装備出来
る効果がある。しかも、電磁開閉弁で作動油回路を切り
替えて制御するものではなく、従来通りの低速弁を用い
るものであるから、このような低速弁を用いた既存の装
置にも容易に適用できる。
【0020】更に、この考案では、前記パイロット圧供
給回路に直結電磁弁を設けて、その直結電磁弁を切替え
ることによって、クラッチを完全嵌入できるようにして
おり、緊急時には電気回路のスイッチを操作することに
よって、速かに作動油圧を上昇させて完全嵌入状態とす
ることが出来ると共に、停電時などには、自動的に通電
状態が解除されるため、特別の操作を行なうことなく速
かに完全嵌入状態に移行するという効果がある。
給回路に直結電磁弁を設けて、その直結電磁弁を切替え
ることによって、クラッチを完全嵌入できるようにして
おり、緊急時には電気回路のスイッチを操作することに
よって、速かに作動油圧を上昇させて完全嵌入状態とす
ることが出来ると共に、停電時などには、自動的に通電
状態が解除されるため、特別の操作を行なうことなく速
かに完全嵌入状態に移行するという効果がある。
【図1】この考案の実施例を示す減速逆転機の油圧回路
図である。
図である。
【図2】図1の回路の要部の拡大図である。
【図3】比例電磁弁のパイロット油圧と制御油圧との関
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
【図4】この考案の別の実施例を示す油圧回路図であ
る。
る。
【図5】従来例を示す油圧回路図である。
(1) 作動油ポンプ (2) 前進クラッチ (3) 後進クラッチ (4) 切換弁 (5) 低速弁 (7) パイロット圧供給回路 (8) 直結電磁弁 (9) 比例電磁弁
Claims (1)
- 【請求項1】 作動油ポンプから前・後進クラッチへの
油圧回路中に、パイロット圧との釣合によって前記前・
後進クラッチへの供給圧力を調整する低速弁を設けたも
のにおいて、前記パイロット圧供給回路に、出力軸側の
回転数に応じて前記低速弁のパイロット圧を変化させる
比例電磁弁を設けるとともに、この比例電磁弁より上流
のパイロット圧供給回路中に、通電状態がオフのとき前
記低速弁を高圧調整位置へ移動させるようそのパイロッ
ト圧供給回路を切り替える直結電磁弁を設けたことを特
徴とする舶用減速逆転機の油圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2523593U JP2564610Y2 (ja) | 1993-04-15 | 1993-04-15 | 舶用減速逆転機の油圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2523593U JP2564610Y2 (ja) | 1993-04-15 | 1993-04-15 | 舶用減速逆転機の油圧制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0678637U JPH0678637U (ja) | 1994-11-04 |
JP2564610Y2 true JP2564610Y2 (ja) | 1998-03-09 |
Family
ID=12160325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2523593U Expired - Lifetime JP2564610Y2 (ja) | 1993-04-15 | 1993-04-15 | 舶用減速逆転機の油圧制御装置 |
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JP (1) | JP2564610Y2 (ja) |
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-
1993
- 1993-04-15 JP JP2523593U patent/JP2564610Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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