JPH0824826B2 - 膜モジユ−ル保存法 - Google Patents

膜モジユ−ル保存法

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JPH0824826B2
JPH0824826B2 JP62080803A JP8080387A JPH0824826B2 JP H0824826 B2 JPH0824826 B2 JP H0824826B2 JP 62080803 A JP62080803 A JP 62080803A JP 8080387 A JP8080387 A JP 8080387A JP H0824826 B2 JPH0824826 B2 JP H0824826B2
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membrane
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隆 秋山
敬祐 中込
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Nitto Denko Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、膜モジユールの保存法に関し、詳しくは、
有機物質や微粒子による膜面の汚染がなく、しかも、膜
の洗浄又は殺菌のための薬剤による汚染や薬剤の残留も
なしに、膜モジユールを無菌の湿潤状態にて保存する方
法に関する。
従来の技術 精密濾過膜、限外濾過膜、逆浸透膜等の種々の膜を備
えた膜モジユールが化学、医薬、食品、発酵等の分野に
て広く用いられている。このような濾過膜は、通常、所
謂湿式法と称される方法にて製造され、その使用までの
間は、通常、湿潤状態にて保存される。また、一旦、使
用の後も、再使用に備えるときは、浸潤状態にて保存さ
れる。
かかる膜モジユールの保存において最も重要な問題
は、菌による膜モジユールの汚染であつて、特に、乾燥
による膜特性の劣化を生じる膜モジユールについては、
従来、ホルマリンや次亜塩素酸塩等の薬剤を含む水溶液
中にて保存されている。しかし、このように、薬剤を含
む水溶液中で保存した膜モジユールをそのままにて、種
々の水処理に用いるときは、膜透過水中にこれら薬剤が
混入するので、膜モジユールからこれら薬剤を除去する
ために、通常は、使用に先立つて、膜モジユールは、長
時間にわたつて、立ち上がり洗浄といわれる洗浄が施さ
れる。
しかも、膜モジユールを薬剤水溶液中に保存する場合
は、用いる薬剤によつては、膜が劣化し、或いは薬剤の
消耗による殺菌効果の経時的な低減等の問題があり、薬
剤の選択自体も容易ではない。更に、使用後に膜モジユ
ールを保存する場合は、膜面に残留している濾過残渣と
薬剤との反応によつて、膜の劣化が促進されることもあ
る。
このような問題に対処するために、膜が耐熱性を有す
るときは、熱水による膜の殺菌が行なわれることもある
が、しかし、用いる熱水の水質によつては、例えば、熱
水中に含まれる微粒子や有機物質による汚染等、この熱
水による膜汚染が避けられず、この結果、膜特性の低下
が生じる場合がある。また、微粒子の中には、芽胞形成
細胞が含まれている場合もあり、この場合は、殺菌後の
膜モジユールの保存中に菌が増殖することがある。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、膜モジユールの保存における上記した問題
を解決するためになされたものであつて、微粒子や有機
物質による膜面の汚染がなく、しかも、膜の洗浄や殺菌
のための薬剤による汚染や薬剤の残留もなしに、膜モジ
ユールを湿潤状態にて無菌に保存する方法を提供するこ
とを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明は、湿潤状態にて保存する膜モジユールの保存
法において、膜モジユールを脱有機物、脱微粒子、脱イ
オン及び除菌された超純水にて洗浄し、引き続いて、膜
モジユール内に超純水を充填したまま、80℃以上の温度
にて殺菌した後、密封して、保存することを特徴とす
る。
本発明の方法において用いる超純水は、全有機炭素
(炭素として)1000ppb以下、25℃における比抵抗15MΩ
・cm以上、0.2μm以上の微粒子数103個/ml以下、及び
生菌1個/ml以下なる水質を有することが好ましく、特
に、全有機炭素(炭素として)200ppb以下、25℃におけ
る比抵抗17MΩ・cm以上、0.2μm以上の微粒子数100個/
ml以下、及び生菌0.1個/ml以下なる水質を有することが
好ましい。かかる水質の超純水を用いて、膜モジユール
を洗浄することによつて、膜面を汚染させず、且つ、膜
モジユールを長期間にわたつて無菌状態で保存すること
ができる。更に、所要の超純水量も少なくてすむ。
このような水質の超純水は、既に知られているよう
に、例えば、蒸留法や、精密濾過膜、限外濾過膜又は逆
浸透膜を用いる膜処理法、イオン交換法等、又はこれら
の任意の組み合わせにて得ることができる。
本発明の方法によれば、先ず、組み立ての完了した膜
モジユールに、膜透過水が上記した洗浄水としての超純
水とほぼ同じか、又はそれ以上の水質を有するようにな
るまで、超純水を通過させて、膜モジユールを洗浄す
る。尚、この洗浄の前に、必要に応じて、過酸化水素、
次亜塩素酸塩、ホルマリン、アルコール等を含む水溶液
にて膜モジユールを洗浄して、上記超純水による膜洗浄
の効果を高めることもできる。
次いで、この洗浄後の膜モジユールに超純水を充填し
たまま、膜モジユールを水密的に閉塞する。即ち、膜モ
ジユールに処理すべき原水を導入するための原水入口部
とその出口部や、膜透過水の出口部を閉塞した後、80℃
以上の熱水中に好ましくは20分以上浸漬して、殺菌し、
この後、密封して保存する。また、上記の方法に代え
て、膜モジユールに超純水を満たしたまま、全体を耐熱
性を有する袋内に収容し、これを熱水中に浸漬して、膜
モジユールを殺菌してもよい。
更に、本発明によれば、膜モジユールの洗浄に際し
て、800℃以上の温度に加熱された前記超純水を用いて
もよく、これによつて、熱水浸漬による膜モジユールの
殺菌時間を短縮することができる。
発明の効果 以上のように、本発明に従つて、膜モジユールを洗浄
し、保存することによつて、微粒子や有機物質による膜
面の汚染がなく、しかも、膜の洗浄や殺菌のための薬剤
による汚染や薬剤の残留もなしに、膜モジユールを無菌
の湿潤状態にて長期間にわたつて保存することができ
る。
更に、本発明の方法によれば、膜モジユールの使用に
際しての立ち上がり時間も短い。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。
日東電気工業(株)製キヤピラリー型限外濾過膜モジ
ユールNTU−3050−C3Rに、全有機炭素(炭素として)55
ppb、25℃における比抵抗18MΩ・cm、0.2μm以上の微
粒子数15個/ml、及び生菌0個/mlなる水質を有する超純
水を、膜透過水の水質がこの洗浄用超純水とほぼ同じ水
準になるまで、膜モジユールを透過させて、膜モジユー
ルを洗浄した。
この後、速やかに膜モジユールの原水入口部、出口部
及び透過水出口部に盲板をあてがつて、これらを閉塞
し、膜モジユール内に超純水を満水状態として密封し
た。次いで、この膜モジユールを温度95℃の熱水中に浸
漬し、膜モジユール内の超純水の温度が80℃以上に達し
て後、更に30分間熱水中に浸漬し、この後、膜モジユー
ルを熱水から取り出し、放冷した。
別に、比較のために、超純水にて上記と同様に膜モジ
ユールを洗浄した後、3%ホルマリン水溶液を膜モジユ
ール内に充填した。
以上のようにして処理した膜モジユールのそれぞれを
夏期の3か月間保存した後、超純水洗浄装置に接続し、
立ち上がり時間を測定した。
本発明の方法によつて保存した膜モジユールによれ
ば、膜透過水が比抵抗18MΩ・cmに到達するまでの時間
は10分以下であり、この時点での全有機炭素は、原水と
しての超純水とほぼ同じであつた。
これに対して、比較例としてのホルマリンを充填した
膜モジユールの場合は、膜透過水が比抵抗18MΩ・cmに
到達するまでに25分を要し、また、この時点での全有機
炭素は、原水としての超純水よりも65ppb高く、原水と
しての超純水とほぼ同じ水準に達するまでに、ほぼ1時
間を要した。但し、いずれの膜モジユールの場合も、膜
透過水中の生菌数は、通水1日後においても、0個/ml
であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】湿潤状態にて保存する膜モジユールの保存
    法において、膜モジユールを脱有機物、脱微粒子、脱イ
    オン及び除菌された超純水にて洗浄し、引き続いて、膜
    モジユール内に超純水を充填したまま、80℃以上の温度
    にて殺菌した後、密封して、保存することを特徴とする
    膜モジユール保存法。
JP62080803A 1987-03-31 1987-03-31 膜モジユ−ル保存法 Expired - Lifetime JPH0824826B2 (ja)

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JPS63248407A JPS63248407A (ja) 1988-10-14
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TWI644720B (zh) * 2016-11-28 2018-12-21 日商旭化成股份有限公司 Filter membrane module, manufacturing method thereof and method for setting filter membrane module

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