JPH08246649A - 木質床材 - Google Patents

木質床材

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Publication number
JPH08246649A
JPH08246649A JP4866695A JP4866695A JPH08246649A JP H08246649 A JPH08246649 A JP H08246649A JP 4866695 A JP4866695 A JP 4866695A JP 4866695 A JP4866695 A JP 4866695A JP H08246649 A JPH08246649 A JP H08246649A
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JP
Japan
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plywood
base material
veneer
floor
groove
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JP4866695A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Nakajima
力 中嶋
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Asahi Woodtec Corp
Original Assignee
Asahi Woodtec Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 床暖房用発熱体上に施工して使用する場合に
おいても、隣接する床材間に隙を生じたり、盛り上がり
等の有害な変形を生じない木質床材を提供する。 【構成】 化粧合板からなる表板10の裏面に多数の裏溝
4を切割形成する。該裏溝4は、深さを合板基材の厚さ
の約1/2以上に達するものとする。そして上記表板10
の裏面に、合板、MDF板等の剛性材料からなる裏板20
を貼着一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は木質床材、とくに床暖
房用発熱体上に施工して好適に使用しうる床暖房用の木
質床材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来公知の木質床材は、合板基材の表面
に化粧単板等の化粧層と貼着一体化したものが一般的で
ある。
【0003】ところが、かかる床材を床暖房用発熱体の
上に施工する場合、たとえば電気ヒーターや温水パイプ
が内蔵された床暖房用のハードパネル面やコンクリート
面とかモルタル面、あるいは軟質材に温水パイプが組込
まれた温水マット面等の上に施工して使用する場合、下
地面から加わる熱の影響によって床材どおしの接合部に
連続した線状あるいは部分的な隙を生じ、甚だしくは床
材の端部が盛り上がったり、更には浮き上がりを生じ
て、外観を著しく損ねると共に、実用機能にも支障を生
じることがあった。
【0004】本発明者らにおいてこれの原因について種
々調査したところ、上記のような不具合を生じる主な原
因は、加熱による床材自体の吸放湿に伴う伸縮の影響に
依るところが大きいことが分かってきた。
【0005】即ち、木質床材における合板基材は、その
伸縮に影響を及ぼす含水率が概ね16%以下になるよう
に生産管理され、実用に供されている。ところが実際
上、該合板の含水率は製造ロット間、製造メーカー間で
相当異なることが多いのみならず、1枚の合板内におい
てもそれを構成する単板に心材と辺材が混用されたり、
あるいは異なる樹種からの単板が混用されることによっ
て、部分的に相当大きく含水率の異なる部分を含むこと
が多い。このような合板基材間での含水率のバラツキ及
び合板基材内での含水率のバラツキ等により、加熱時の
吸放湿に基づく床材の伸縮量が、床材間において不均一
なものとなり、かつ各床材内においても部分的に不均一
なものとなる結果、その影響が大きく表れるときに、前
記の隙とか端部の盛り上がり等の不具合を生じるもので
あることを解明し得た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は上
記のような解明に基づき、含水率の不均一は製造上不可
避なこととしてこれを容認した上で、各床材における加
熱影響による吸放湿に伴う伸縮量を減少させ、かつ合板
基材の表裏面側でバランスさせると共に、床材としての
所要の強度を保有せしめたものとなすことにより、床暖
房用床材として一層好適に使用しうる床材を提供するこ
とを目的としてなされたものである。即ち、この発明
は、床暖房用発熱体の上に施工して、隙の発生や端部盛
り上がり等の有害な変化が生じるのを効果的に防止しう
る木質床材の提供を目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、化粧合板を
上層部の表板として用い、その下に剛性板からなる強度
部材としての裏板を積層した組合わせ構成を採用すると
共に、表板の合板基材の裏面に多数条の裏溝を形成し
て、床材の厚さ方向の中間部からも吸放湿を行わせうる
ものとし、床材の全体としての伸縮量の抑制と、床材の
上層部と下層部との間での伸縮をバランスさせることに
より、床暖房用床材としての実用機能性を向上したもの
である。
【0008】即ち、この発明は、合板基材の表面に化粧
層が設けられた表板と、該表板の裏面に貼着された剛性
材料からなる裏板とよりなり、上記表板における合板基
材の裏面に複数条の裏溝が平行状に設けられると共に、
該裏溝は、溝底が合板基材の中央の芯単板層に達する深
さ以上で、かつ表面単板層及びその下に隣接する単板層
の少なくとも一部を含む残存部の肉厚が2.0mm以上
となる深さに形成されてなることを特徴とする木質床材
を要旨とする。
【0009】上記裏溝は、合板基材の幅方向のみに設け
るものとしても良いし、幅方向及び長さ方向の両方に設
けて格子状に形成するものとしても良い。また、当該裏
溝は、合板基材の表面積の5〜30%の面積を占める範
囲に形成するのが好ましい。更にまた、表面の化粧層に
はその構成材料として好ましくは木質化粧単板が用いら
れる。この場合、該化粧単板のヒワレ防止をはかるべ
く、その繊維方向を合板基材の表面単板層の繊維方向と
略直交させて配置するものとすることが推奨される。
【0010】また、表板の裏面に貼着される裏板は、そ
の上面または下面の少なくともいずれか一方に複数条の
切込溝を平行状または格子状に設けたものとし、あるい
はその板厚の全体に及ぶ複数条の切割スリットを平行状
または格子状に設けたものとすることが好ましい。
【0011】
【作用】表板の基材に合板を用いることにより、木材挽
板を用いる場合に較べてそれ自体吸放湿に伴う伸縮量が
小さいのに加えて、該合板基材の裏面に深さの深い多数
条の裏溝が形成されていることにより、合板基材の裏溝
が切られた下層部において伸縮量が小さいものとなる。
その結果、合板基材の上層部に下層部からの伸縮影響が
及んで基材全体の伸縮量が増幅されるのを回避しうる。
【0012】かつ上記上層部と表板の裏面に貼られた裏
板との間に上記裏溝付きの層が介在することにより、該
層が上層部及び裏板の伸縮を吸収緩和し、床材全体とし
ての伸縮変形量を減少する。
【0013】更に加えて、裏溝の存在により、合板基材
の下層部からの吸放湿が上記裏溝を通じて促進される。
その結果、表板の表層部からの吸放湿量と下層部の吸放
湿量とがバランスし、それらの間での伸縮の差が小さい
ものとなり、床材全体としての変形を生じにくいものと
する。また裏溝を通じての吸放湿は、床暖房が使用され
る前の段階でも生じるので、合板基材内での上層部と下
層部との間での含水率のバラツキが小さいものとなる。
従って、床暖房の使用初期において、床材内での急激な
水分移動が生じることがなく、ひいては床材に急激な変
形を生じるのを回避しうる。
【0014】裏板は、裏溝の付与によって低下する表板
の強度を補い、かつ表板の反り等の変形を矯正して床材
の平坦度を向上する。
【0015】また、該裏板に形成される切込溝または切
割スリットは、床材の柔軟性を改善して床下地面の不陸
に馴染み易くすると共に、裏板自体に生じる伸縮量を減
少し、床材全体に生じる伸縮を一層小さいものとするの
に役立つ。
【0016】
【構成の具体的な説明】以下、この発明に係る床材の構
成を更に添附図面に基いて詳しく説明する。
【0017】この発明による床材(1)は、図1に示す
ように合板基材(2)の表面に化粧層(3)が設けられ
た表板(10)と、該表板(10)の裏面に貼着一体化され
た剛性材料からなる裏板(20)との組合わせ構成になる
ものである。
【0018】表板(10)の基材(2)は合板であること
を必要とする。このことは、他の木質材料を用いるよう
な場合に較べて熱の影響による伸縮が小さく、寸法安定
性に優れると共に、コスト的にも有利であることに基づ
く。たとえば、合板に代えて木材挽板を用いるような場
合には、その他の構成を本発明と同じとしても、表板の
伸縮変形力が大きいために反り、アバレ、スキ、盛り上
がり等を生じるものとなり、この発明と同等の効果を達
成し得ない。
【0019】該合板基材(2)として最も一般的にはラ
ワン合板が用いられるが、その構成単板の樹種、プライ
数、厚さ、単板の積層繊維方向等は何ら限定されるもの
ではない。ただプライ数については多い方が好ましい。
また厚さについては、4mm以上、特に5mm以上であ
ることが好ましい。
【0020】合板基材(2)上に設けられる化粧層
(3)は、最も一般的には厚さ0.2〜0.6mm程度
の木質単板が用いられるが、その他プリント紙、合成樹
脂含浸紙、樹脂フィルムないしシート等でも良く、更に
は塗膜であっても良い。化粧層(3)に木質単板を用い
る場合、合板基材(2)と化粧層(3)との間にヒワレ
防止用に紙、不織布、防湿シート等のシート材を介在さ
せるものとすることが望ましい。該防湿シートとして
は、例えば熱可塑性樹脂層を中間にしてその両面に紙を
重ねてサンドイッチ状に積層一体化した3層防湿シート
を例示することができる。また、木質単板(化粧層)の
繊維方向と合板基材の上面側の表面単板層の繊維方向と
を略直交にして接着一体化することによっても、木質単
板のヒワレ防止を達成することができる。
【0021】更にまた、表板(10)の裏面、即ち合板基
材(2)の裏面には、表面側の化粧層(3)とのバラン
スをとって反りの発生を抑制するために、木質単板、不
織布、紙等を貼着しても良い。
【0022】上記表板(10)は、その裏面側に多数条の
裏溝(4)を設けることが重要である。該裏溝(4)
は、合板基材(2)の下層部分における伸縮を小さく
し、かつ該下層部分からの直接的な吸放湿を生じさせる
ことにより、床材全体としての伸縮量を減少させるため
に主要な機能を果すものである。
【0023】裏溝(4)は、合板基材(2)の幅方向に
平行状に多数本設けることが好ましいが、長さ方向に平
行に設けるものとしても良く、更には図示実施例のよう
に幅方向及び長さ方向のいずれにも設けるものとするの
が最も効果的である。
【0024】裏溝(4)の深さは前記の作用を良好に実
現するためには、図2に示すように溝底が合板基材
(2)の中央の芯単板層(2a)に到達する深さ(D1
)以上であることが必要である。この最下限値の深さ
(D1 )に設定する場合、合板基材(2)の上層部に
は、上面側の表面単板層(2c)から芯単板層(2a)
の上面側の一部までを含む肉厚(t1 )の残存部が裏溝
上に残されることになる。一方、裏溝(4)の最大深さ
(D2 )は、表面単板(2c)の全部とその下に隣接す
る副芯単板層(2b)または芯単板層(2a)の少なく
とも一部を残存部として残すものとすることによって規
制され、しかもこの残存部の肉厚(t2 )が2.0mm
以上となる深さの範囲に規制される。
【0025】裏溝(4)の深さが上記の最小深さ(D1
)未満である場合には、伸縮軽減効果が不十分なもの
となり、この発明の効果を満足に達成することができな
い。逆に最大深さ(D2 )をこえて深すぎるときは、表
板(10)自体の強度が劣るものとなり、床材(1)の上
面側において破損を生じるおそれがでてくる。最も好適
には、合板基材(2)の厚さの約1/2程度の深さに設
定するのが良い。
【0026】また、裏溝(4)の幅(W)は、0.5〜
5.0mm程度の範囲に設定するのが好適である。0.
5mm未満では、加工が厄介であり、5mmを超える広
幅なものにすると、表板(10)の強度低下を招き、荷重
による割裂破損を生じ易いものとなる。好適な溝幅
(W)は概ね1〜3mm程度である。
【0027】更に、裏溝(4)の間隔、即ちピッチ
(P)は、床材(1)の伸縮軽減のためには狭い方が良
いが、8mm未満では表板(10)の強度が損われるおそ
れがあり、150mmをこえるときはこの発明による効
果の達成が不十分なものとなるおそれがある。好適な溝
間ピッチ(P)は概ね10〜80mm程度である。な
お、表板(10)の表面に化粧溝が設けられる場合、表板
(10)の裏溝(4)は上記化粧溝と交差しても良いが、
互いに一致しないように配設することが強度上望まし
い。
【0028】もっとも、単一の床材において裏溝(4)
の上記深さ(D)、幅(W)、及びピッチ(P)は均等
である必要はなく、深さや幅の異なるものを混在させる
ものとしても良いし、それを不等間隔に設けるものとし
ても良い。たとえば、長方形の表板(10)において、そ
の長さ方向の中央部に至るに従って、幅方向に形成した
裏溝(4)の深さを深いものとし、あるいはピッチを小
さいものとして、反りに対する自己矯正力を向上したも
のとしても良い。
【0029】また、上記裏溝(4)の溝付率、即ち合板
基材(2)の表面積に占める裏溝(4)の全体としての
面積比率は、5〜30%とするのが好適である。5%未
満では裏溝(4)の付与による効果が不十分なものとな
り、30%をこえると表板(10)の強度低下が許容限度
をこえるおそれがある。好ましい溝付率は概ね9〜22
%の範囲である。
【0030】また、図3に示すように表板(10)の合板
基材(12)は、2枚の合板(12a)(12b)を貼り合わ
せた積層体からなるものとしても良い。この場合、下部
合板(12b)に上部合板(12a)より厚さの厚いものを
用い、該下部合板(12b)にその厚さのほゞ全体を切割
りする形に溝を切削して裏溝(14)を形成したものとす
るのが製造上等の点から有利である。もっとも、切削加
工のバラツキにより、完全に切割りされず下部合板の表
面単板が少し残される状態となってもよい。またこの場
合、上部合板(12a)と下部合板(12b)との間に、表
面の化粧層(3)の木質単板とほゞ同じ厚さの木質単
板、不織布、あるいは前記同様の3層防湿シート等の介
挿シート(13)を介在させたものとすることが好まし
い。即ち、かかる介挿シート(13)を介在させることに
より、上部合板(12a)の表裏のバランスを良好なもの
とすることができ、ひいては裏溝付きの表板(10)の全
体についてその反りを軽減することができる。
【0031】裏板(20)は、裏溝(4)による表板(1
0)の強度低下を補って床材(1)に所要の強度を付与
することを主たる役割とし、併せて床材(1)の平坦度
の向上、床材(1)の伸縮の軽減にも貢献を果すもので
ある。
【0032】裏板(20)の材料としては、合板の使用が
最も一般的でありかつ寸法安定性にも優れる点で好適で
あるが、これに限定されるものではなく、中質繊維板
(MDF)、パーティクルボード(PB)、ハードボー
ド(HB)、オリエンテッドストランドボード(OS
B)、ウェハーボード(WB)等の1種または2種以上
を積層して組合わせたもの等の使用が可能である。ま
た、それらの材料に木質単板、不織布、樹脂シート等の
補強材を貼着したものを用いても良い。
【0033】裏板(20)の厚さは、その材質によって必
要厚さが異なるが、一般的にはやゝ厚目のものゝ使用が
好ましい。表板(10)の反りの矯正作用の点から、表板
(10)における裏溝(4)上の残存部分の厚さ(t1 )
(t2 )に対し、その60%以上、好ましくは75%以
上の厚さを有するものとすることが望ましい。
【0034】裏板(20)は、図1に示すように溝等を付
することなく平板状のものをそのまゝ用いても良いが、
好ましくはこれにも図4に示すように切込溝(5)や図
5に示すように切割スリット(6)を形成したものとす
ることが望ましい。これらの切込溝(5)や切割スリッ
ト(6)は、床下地面の不陸に対して床材を馴染み易く
する点で有効であると共に、裏板(20)自体の吸放湿に
伴う伸縮を小さくすることができる点で有利である。
【0035】切込溝(5)は、裏板(20)の上面側また
は下面側のいずれに設けても良く、両面に設けるものと
しても良い。その深さや幅は特に限定されるものではな
いが、深さにおいて板厚の1/2以上とし、幅において
1〜3mm程度に設定するのが好ましい。深さの最大
は、図4に示すように裏板(20)の厚さの全体に及ぶ切
割スリット(6)として形成することである。この場
合、床材(1)の全体に柔軟性を有するものとすること
ができ、床下地面に一層馴染み易いものをすることがで
きる。
【0036】切込溝(5)や切割スリット(6)の配列
ピッチは、20〜300mm間隔とするのが好適であ
る。20mm未満では裏板による床材強度の補完作用が
不十分なものとなる。逆に300mmをこえる粗い間隔
では、溝やスリットを設けることの意味に乏しく、むし
ろ加工上の不利益の方が大きい。
【0037】裏板(20)における切込溝(5)や切割ス
リット(6)の方向は、床材(1)の幅方向、長さ方向
あるいは斜めのいずれでもよく、縦横方向に格子状に形
成しても良い。ただ、それらは表板(10)の裏溝(4)
と一致しないように配設することが強度面から望まし
い。
【0038】裏板(20)は、表板(10)の下面に全面を
重ね合わせて貼合わせたものとするのが一般的である
が、隣接する2辺を表板(10)から突出させた所謂ずら
し貼りの態様で貼合わせたものとすることが好ましい。
この場合、裏板(20)の突出部を利用して釘打ち施工を
行い易いものとなしうると共に、施工時、裏板の突出部
に接着剤を塗布して施工することにより、隣接床材との
接合部に隙がより生じにくいものとすることができる。
また、床暖房用発熱体が温水マットよりなる場合におい
ては、接合部における歩行時の沈下が軽減され、歩行感
をより向上することができる。
【0039】床材(1)の大きさは、例えば909×1
44mmに形成され、厚さは床下地面を構成する床暖房
発熱体の種類に応じ7〜15mm程度の範囲から適宜に
設定される。
【0040】床材(1)の両側縁部には、相じやくり加
工、本実加工、相じやくり実はぎ加工等による接合部
(7)(8)が形成されることはいうまでもない。これ
らの接合部は、表板(10)部分のみに形成しても良い
し、表板(10)と裏板(20)との両者にまたがる態様に
形成しても良い。
【0041】
【実施例】
実施例1 厚さ5.5mmのラワン合板(5プライ)からなる基材
(2)の表面に、厚さ0.3mmのナラ材のツキ板化粧
単板(3)を貼合わせ、その表面をポリウレタン樹脂塗
料で仕上げ塗装すると共に、合板基材(2)の下面に、
幅2mm、深さ2.75mmの裏溝(4)を、基材
(2)の幅方向に平行に溝間ピッチ13.5mmの間隔
で多数切削形成して裏溝付きの表板(10)を構成した。
ここに、上記合板基材(2)は、その表裏面の単板層の
繊維方向を床材の長さ方向と略直交して配置する一方、
表面のツキ板化粧単板(3)はその繊維方向を床材の長
さ方向と略平行するように配置した。従って、上記基材
(2)の表面単板層と化粧単板(3)の繊維方向は相互
に略直交させたものとした。これは、表面の化粧単板
(3)のヒワレの発生防止をはかるための配慮に基づく
ものである。
【0042】一方、裏板(20)に厚さ4.0mmのラワ
ン合板(3プライ)を用い、この表裏面の単板層の繊維
方向を木質床材の長さ方向と略平行に配置した状態で、
該裏板(20)を上記表板(10)の裏面に貼合わせたの
ち、上記表板(10)の両側縁部に雄実と雌実からなる接
合部を加工して、長さ909mm×幅144mm×厚さ
9.8mmの木質床材(1)を製作した。
【0043】実施例2 表板(10)の合板基材(2)の裏面に、実施例1の幅方
向の裏溝(4)に加えて、長さ方向に平行な裏溝(幅3
mm、深さ2.75mm)を4条、溝間ピッチ30mm
の間隔で付加形成した。その他の構成はすべて実施例1
と同様とした。
【0044】実施例3 裏板(20)として、厚さ2.5mmの中質繊維板(MD
F)と2.5mmの合板との複合板を用い、合板側を下
側にして使用した。その他の構成はすべて実施例1と同
様とした。
【0045】実施例4 実施例1の床材(1)の裏板(20)に、図4に示す態様
に多数の切割スリット(6)を形成したものとした。該
スリット(6)は、幅3mm、ピッチ50mmに設定し
た。
【0046】実施例5 表板(10)の合板基材(12)として、図3に示したよう
に2枚の合板(12a)(12b)の貼合わせによる積層体
を用いた。ここに、上部合板(12a)は厚さ2.4mm
のラワン合板(3プライ)を、下部合板(12b)には厚
さ5.5mmのラワン合板(5プライ)を用い、かつ両
合板間に厚さ0.3mmの木質単板を介挿シート(13)
として介在させたものとした。
【0047】ここに、表面の化粧単板(3)は、その繊
維方向を床材の長さ方向と略平行させ、合板基材(12)
中の上部合板(12a)の表裏面の単板層の繊維方向は上
記化粧単板(3)のそれと略直交するように床材の幅方
向に配置するものとした。これは、前述のように表面化
粧単板のヒワレの発生防止に寄与させるためである。ま
た、下部合板(12b)の表裏面の単板層及び介挿シート
(13)としての木質単板は、いずれもその繊維方向を床
材の長さ方向に略平行に配置するものとした。
【0048】そして、下部合板(12b)に、その厚さ方
向の全体を切割り状に切削することによって多数の裏溝
(14)を幅方向及び長さ方向の両方向に形成した。この
裏溝(14)の幅、ピッチは実施例2と同様とした。その
他の構成も実施例2と同様とした。
【0049】比較例1 厚さ9.0mmのラワン合板を基材として用い、その表
面にナラ材のツキ板からなる厚さ0.3mmの化粧単板
を貼着し、その表面をポリウレタン樹脂塗料で仕上げ塗
装して床材としたものを比較試料とした。
【0050】比較例2 実施例1における表板(10)の裏溝(4)を、深さ1.
5mmとしたほかは実施例1と同様に構成した床材を比
較試料とした。
【0051】
【評価】上記実施例1〜4及び比較例1〜2による各床
材を、電気ヒーターを内蔵した床暖房ハードパネル上
に、それぞれ8枚づつエポキシ系接着剤を介して置き敷
き施工したのち、上記電気ヒーターに通電してハードパ
ネルの表面温度を70℃(プラス・マイナス5℃)に保
持し、100時間経過後において各床材による床面の表
面状態を目視観察し、下記により評価した。
【0052】○ : 隣接する床材間において隙の発生
が認められなかったもの △ : 隣接する床材間に部分的に実用上支障のない程
度であるが僅かの隙の発生が認められたもの × : 隣接する床材間に、外観上明らかな線状の隙の
発生が認められたもの
【0053】上記による評価結果を各床材の構成概要と
ともに表1に併記する。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】この発明による木質床材は、上記表1に
示した耐熱性能試験結果からも明らかなように、床暖房
用発熱体上に施工して、下面側から多量の熱が加えられ
るような場合にあっても、床材どおしの接合部にスキや
盛り上がり等の有害な変形を生じることがなく、床暖房
用の床材として好適し、外観を損ねることなく耐用寿命
の増大をはかり得る効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る木質床材の構成材料を
分離して示した斜視図である。
【図2】表板に付与する裏溝の形成態様を示す合板基材
の一部断面図である。
【図3】表板の構成の変形例を示す床材の横断面図であ
る。
【図4】この発明に係る木質床材の他の実施例を示す横
断面図である。
【図5】この発明の更に他の実施例を表板と裏板とを分
離した状態で示した斜視図である。
【符号の説明】
1…木質床材 2…合板基材 3…化粧層 4…裏溝 5…切込溝 6…切割スリット 10…表板 20…裏板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合板基材の表面に化粧層が設けられた表
    板と、該表板の裏面に貼着された剛性材料からなる裏板
    とよりなり、 上記表板における合板基材の裏面に複数条の裏溝が平行
    状に設けられると共に、 該裏溝は、溝底が合板基材の中央の芯単板層に達する深
    さ以上で、かつ表面単板層及びその下に隣接する単板層
    の少なくとも一部を含む残存部の肉厚が2.0mm以上
    となる深さに形成されてなることを特徴とする木質床
    材。
  2. 【請求項2】 裏溝は、合板基材の幅方向に平行状に形
    成されてなる請求項1記載の木質床材。
  3. 【請求項3】 裏溝は、合板基材の長手方向及び幅方向
    のものを含んで格子状に形成されてなる請求項1記載の
    木質床材。
  4. 【請求項4】 裏溝は、合板基材の表面積の5〜30%
    の面積を占めるものとなされている請求項1ないし3の
    いずれか1に記載の木質床材。
  5. 【請求項5】 表面の化粧層として木質化粧単板が用い
    られ、該木質化粧単板の繊維方向がその下の合板基材の
    表面単板層の繊維方向に対し略直交状態に配置されてな
    る請求項1ないし4のいずれか1に記載の木質床材。
  6. 【請求項6】 裏板は、その上面および下面の少なくと
    もいずれかに複数条の切込溝が平行状または格子状に形
    成されている請求項1ないし5のいずれか1に記載の木
    質床材。
  7. 【請求項7】 裏板は、その厚さの全体に及ぶ複数条の
    切割スリットが平行状または格子状に形成されてなる請
    求項1ないし5のいずれか1に記載の木質床材。
JP4866695A 1995-03-08 1995-03-08 木質床材 Pending JPH08246649A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008050835A (ja) * 2006-08-24 2008-03-06 Matsushita Electric Works Ltd 断熱床パネル
CN103790331A (zh) * 2014-01-16 2014-05-14 海门市生大木业有限公司 防变形木地板
KR102495468B1 (ko) * 2022-07-12 2023-02-07 주식회사 멜텍 복합 바닥재

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