JPH0771106A - 化粧床材 - Google Patents
化粧床材Info
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- JPH0771106A JPH0771106A JP21861893A JP21861893A JPH0771106A JP H0771106 A JPH0771106 A JP H0771106A JP 21861893 A JP21861893 A JP 21861893A JP 21861893 A JP21861893 A JP 21861893A JP H0771106 A JPH0771106 A JP H0771106A
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- Japan
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- floor
- intermediate layer
- base plate
- decorative
- plywood
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 適度な強度および充分な柔軟性を備えること
により、不用意な折れ曲がり等を防止できるとともに、
釘打ち固定を行わずとも床下地に馴染ませることがで
き、接着剤のみによる敷設施工が可能となり、しかも耐
傷性に優れるとともに、ヒワレの発生も有効に防止で
き、表面仕上げも良好に行えて好ましい美観が得られる
化粧床材を提供することである。 【構成】 台板3上に中間層2を介して表面材1が設け
られた化粧床材であって、表面材1が、中質繊維板から
なる表面基材11とその上面に設けられた化粧材12と
で構成されるとともに、中間層2が弾性材により構成さ
れ、さらに台板3に、深さが中間層まで達する裏溝6
が、所定間隔ごとに複数条形成されてなる化粧床材。
により、不用意な折れ曲がり等を防止できるとともに、
釘打ち固定を行わずとも床下地に馴染ませることがで
き、接着剤のみによる敷設施工が可能となり、しかも耐
傷性に優れるとともに、ヒワレの発生も有効に防止で
き、表面仕上げも良好に行えて好ましい美観が得られる
化粧床材を提供することである。 【構成】 台板3上に中間層2を介して表面材1が設け
られた化粧床材であって、表面材1が、中質繊維板から
なる表面基材11とその上面に設けられた化粧材12と
で構成されるとともに、中間層2が弾性材により構成さ
れ、さらに台板3に、深さが中間層まで達する裏溝6
が、所定間隔ごとに複数条形成されてなる化粧床材。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、床仕上げに使用され
る化粧床材に関する。
る化粧床材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、合板上に化粧単板等が貼着された
複合床材は、接着剤を用いて床下地に貼着するととも
に、床材側辺部に形成された雄ざね部に釘を打ち込んで
床下地に固定する、いわゆる糊釘併用法によって敷設施
工されるのが通例である。糊釘併用法の釘打ち作業は、
ひとつの床材に対し多数の釘を1本ずつ慎重に打ち込ん
でゆかねばならず非常に繁雑であるため、その作業を省
略することが望まれるが、床材自身に反りや、床下地に
不陸等の凹凸部が存在するため、釘打ち固定を省略する
と、床材が部分的に床下地から浮き上がったり、隣り合
う床材間に段差等が生じてしまい、床仕上げを良好に行
うことができなくなってしまう。
複合床材は、接着剤を用いて床下地に貼着するととも
に、床材側辺部に形成された雄ざね部に釘を打ち込んで
床下地に固定する、いわゆる糊釘併用法によって敷設施
工されるのが通例である。糊釘併用法の釘打ち作業は、
ひとつの床材に対し多数の釘を1本ずつ慎重に打ち込ん
でゆかねばならず非常に繁雑であるため、その作業を省
略することが望まれるが、床材自身に反りや、床下地に
不陸等の凹凸部が存在するため、釘打ち固定を省略する
と、床材が部分的に床下地から浮き上がったり、隣り合
う床材間に段差等が生じてしまい、床仕上げを良好に行
うことができなくなってしまう。
【0003】そこで、床材自身に適度な柔軟性を付与で
きれば、反りや不陸が存在していようとも、釘打ち固定
を行わずに床材を床下地に馴染ませることができ、接着
剤のみによる敷設施工を行えるとともに、コンクリート
下地へも直接施工することができる。
きれば、反りや不陸が存在していようとも、釘打ち固定
を行わずに床材を床下地に馴染ませることができ、接着
剤のみによる敷設施工を行えるとともに、コンクリート
下地へも直接施工することができる。
【0004】このため、従来においては、床材下面側に
複数の裏溝を形成することによって、柔軟性を付与した
床材が種々提案されている。
複数の裏溝を形成することによって、柔軟性を付与した
床材が種々提案されている。
【0005】例えば、特開昭50−63728号公報お
よび実開昭59−94538号公報に開示された床材
は、合板製台板の上面に化粧単板が貼着されるととも
に、台板下面から台板中間位置ぐらいまでの深さの浅溝
を形成したものであり、また実開昭63−169645
号公報に開示された床材は、合板製台板の下面側に、台
板の最上層の単板の下面まで達するような深溝を形成し
たものである。
よび実開昭59−94538号公報に開示された床材
は、合板製台板の上面に化粧単板が貼着されるととも
に、台板下面から台板中間位置ぐらいまでの深さの浅溝
を形成したものであり、また実開昭63−169645
号公報に開示された床材は、合板製台板の下面側に、台
板の最上層の単板の下面まで達するような深溝を形成し
たものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
床材のように、裏溝の深さが浅いものでは、充分な柔軟
性が得られず、釘打ち固定せずに床下地に馴染ませるこ
とはできず、実用化に至っていないのが現状である。
床材のように、裏溝の深さが浅いものでは、充分な柔軟
性が得られず、釘打ち固定せずに床下地に馴染ませるこ
とはできず、実用化に至っていないのが現状である。
【0007】また、後者の深溝タイプの床材は、裏溝形
成部において、台板合板の最上層の単板と、その上面に
貼着された化粧単板との2層だけが存在するものである
ため、その部分の強度が低く、不用意に取扱うと、裏溝
形成部で折れ曲がってしまったり、裏溝形成部に大きい
荷重が加わると、破損する恐れもある。さらに、このタ
イプの床材を、不陸のある床下地に無理に施工していく
と、裏溝形成部で折れ曲がってしまい、その部分の床材
表面に折れ線が表出して、美観を損なうこともある。
成部において、台板合板の最上層の単板と、その上面に
貼着された化粧単板との2層だけが存在するものである
ため、その部分の強度が低く、不用意に取扱うと、裏溝
形成部で折れ曲がってしまったり、裏溝形成部に大きい
荷重が加わると、破損する恐れもある。さらに、このタ
イプの床材を、不陸のある床下地に無理に施工していく
と、裏溝形成部で折れ曲がってしまい、その部分の床材
表面に折れ線が表出して、美観を損なうこともある。
【0008】また、台板を構成する合板は、均質性に劣
るため、床材施工後に、温度、湿度の変化に伴う吸放湿
によって、台板合板の最上層の単板に裏割れが発生し、
その割れが次第に大きくなって、化粧単板にヒワレが生
じることがある。なお、ヒワレを防止するために化粧単
板と台板合板との間に、和紙、不織布等の緩衝材を介在
させることもあるが、そうすると緩衝材層において層間
剥離が発生する等、新たな問題が生じる恐れがある。
るため、床材施工後に、温度、湿度の変化に伴う吸放湿
によって、台板合板の最上層の単板に裏割れが発生し、
その割れが次第に大きくなって、化粧単板にヒワレが生
じることがある。なお、ヒワレを防止するために化粧単
板と台板合板との間に、和紙、不織布等の緩衝材を介在
させることもあるが、そうすると緩衝材層において層間
剥離が発生する等、新たな問題が生じる恐れがある。
【0009】さらに、合板は表面層が軟質であるため、
床材表面部の耐傷性に劣るものでもあった。例えば、床
材表面にハンマーや灰皿等を落としてしまうだけで、簡
単に傷が付いたり、また店舗やオフィスの床仕上げに使
用した場合には、靴のかかと部分が陥没するヒールマー
ク傷や、椅子のキャスターを介して加わる荷重により、
台板に座屈が生じて、それに伴い化粧単板が剥離してし
まうこともあった。
床材表面部の耐傷性に劣るものでもあった。例えば、床
材表面にハンマーや灰皿等を落としてしまうだけで、簡
単に傷が付いたり、また店舗やオフィスの床仕上げに使
用した場合には、靴のかかと部分が陥没するヒールマー
ク傷や、椅子のキャスターを介して加わる荷重により、
台板に座屈が生じて、それに伴い化粧単板が剥離してし
まうこともあった。
【0010】一方、特開昭63−55259号公報に裏
溝が形成された床材が開示されている。この床材は、台
板合板上に、ゴムシートを介して、合板および化粧単板
からなる表面材が貼着されるとともに、台板合板の下面
側に複数の裏溝を形成したものであり、裏溝およびゴム
シートによって防音効果を高めているものである。しか
しながら、この床材は、表面部において、台板合板に化
粧単板を直接貼着するものであるため、傷付きやすく耐
傷性に劣る等、上記床材と同様な問題を有している。
溝が形成された床材が開示されている。この床材は、台
板合板上に、ゴムシートを介して、合板および化粧単板
からなる表面材が貼着されるとともに、台板合板の下面
側に複数の裏溝を形成したものであり、裏溝およびゴム
シートによって防音効果を高めているものである。しか
しながら、この床材は、表面部において、台板合板に化
粧単板を直接貼着するものであるため、傷付きやすく耐
傷性に劣る等、上記床材と同様な問題を有している。
【0011】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、適度な強度および充分な柔軟性を備えることによ
り、不用意な折れ曲がりを防止できるとともに、釘打ち
固定を行わずとも床下地に馴染ませることができ、接着
剤のみによる敷設施工が可能となり、しかも耐傷性に優
れるとともに、ヒワレの発生も有効に防止でき、表面仕
上げも良好に行えて好ましい美観が得られる化粧床材を
提供することを目的とする。
し、適度な強度および充分な柔軟性を備えることによ
り、不用意な折れ曲がりを防止できるとともに、釘打ち
固定を行わずとも床下地に馴染ませることができ、接着
剤のみによる敷設施工が可能となり、しかも耐傷性に優
れるとともに、ヒワレの発生も有効に防止でき、表面仕
上げも良好に行えて好ましい美観が得られる化粧床材を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、台板上に中間層を介して表面材が設け
られた化粧床材であって、前記表面材が、中質繊維板か
らなる表面基材とその上面に設けられた化粧材とで構成
されるとともに、前記中間層が弾性材により構成され、
前記台板に、少なくとも床材幅方向に沿って延び、深さ
が前記中間層まで達する裏溝が、所定間隔ごとに複数条
設けられてなることを要旨とするものである。
め、この発明は、台板上に中間層を介して表面材が設け
られた化粧床材であって、前記表面材が、中質繊維板か
らなる表面基材とその上面に設けられた化粧材とで構成
されるとともに、前記中間層が弾性材により構成され、
前記台板に、少なくとも床材幅方向に沿って延び、深さ
が前記中間層まで達する裏溝が、所定間隔ごとに複数条
設けられてなることを要旨とするものである。
【0013】本発明においては、前記台板として、3プ
ライ以上の合板を使用し、その合板を構成する積層単板
のうち、プライ数の半分以上の単板の繊維方向を床材幅
方向に向けて配することが望ましい。
ライ以上の合板を使用し、その合板を構成する積層単板
のうち、プライ数の半分以上の単板の繊維方向を床材幅
方向に向けて配することが望ましい。
【0014】また、前記台板として、前記合板以外に、
パーティクルボード、中質繊維板、ウェハーボード、オ
リエンテッドストランドボード、ハードボード等の再構
成材料を使用することも望ましい。
パーティクルボード、中質繊維板、ウェハーボード、オ
リエンテッドストランドボード、ハードボード等の再構
成材料を使用することも望ましい。
【0015】さらに、本発明においては、前記中間層
を、防湿材料によって構成するのが良い。
を、防湿材料によって構成するのが良い。
【0016】
【作用】この発明は、台板上に中間層を介して表面材が
設けられた化粧床材であって、表面材が、中質繊維板か
らなる表面基材とその上面に設けられた化粧材とで構成
されるとともに、中間層が弾性材により構成され、さら
に台板に、深さが中間層まで達する裏溝が、所定間隔ご
とに複数条設けられてなるため、不用意な折れ曲がり等
を防止できる程度の強度、および釘打ち固定を行わずと
も床下地に馴染ませ得る程度の柔軟性を備えるものであ
る。
設けられた化粧床材であって、表面材が、中質繊維板か
らなる表面基材とその上面に設けられた化粧材とで構成
されるとともに、中間層が弾性材により構成され、さら
に台板に、深さが中間層まで達する裏溝が、所定間隔ご
とに複数条設けられてなるため、不用意な折れ曲がり等
を防止できる程度の強度、および釘打ち固定を行わずと
も床下地に馴染ませ得る程度の柔軟性を備えるものであ
る。
【0017】しかも、表面基材を構成するMDFは、表
面平滑性および均質性に優れるとともに、硬質な表面層
を有するものであるため、化粧材貼着時等における表面
の仕上がり具合を良好に行えるとともに、化粧材にヒワ
レが発生するのを防止でき、その上、充分な耐傷性が得
られる。
面平滑性および均質性に優れるとともに、硬質な表面層
を有するものであるため、化粧材貼着時等における表面
の仕上がり具合を良好に行えるとともに、化粧材にヒワ
レが発生するのを防止でき、その上、充分な耐傷性が得
られる。
【0018】本実施例において、台板として3プライ以
上の合板を使用し、その合板を構成する積層単板のう
ち、プライ数の半分以上の単板の繊維方向を床材幅方向
に向けて配置した場合には、台板の幅方向の伸びが抑制
されるので、表面材に収縮が発生しても、幅方向におい
て有害な谷反りが発生するのを有効に防止できるという
利点がある。
上の合板を使用し、その合板を構成する積層単板のう
ち、プライ数の半分以上の単板の繊維方向を床材幅方向
に向けて配置した場合には、台板の幅方向の伸びが抑制
されるので、表面材に収縮が発生しても、幅方向におい
て有害な谷反りが発生するのを有効に防止できるという
利点がある。
【0019】また、本実施例において、台板として再構
成材料を使用する場合には、その分、高品位ラワン材等
の高品位木材の使用が削減されて、天然木材資源の枯渇
化に対処できるという利点がある。
成材料を使用する場合には、その分、高品位ラワン材等
の高品位木材の使用が削減されて、天然木材資源の枯渇
化に対処できるという利点がある。
【0020】さらに、本実施例において、中間層を防湿
材料によって構成する場合には、裏溝に沿って吸い上げ
られた水分が、表面材まで浸透するのを防止でき、反
り、化粧材の汚染、層間剥離の発生等、吸湿により悪影
響が及ぶのを防止できるという利点がある。
材料によって構成する場合には、裏溝に沿って吸い上げ
られた水分が、表面材まで浸透するのを防止でき、反
り、化粧材の汚染、層間剥離の発生等、吸湿により悪影
響が及ぶのを防止できるという利点がある。
【0021】
【実施例】図1はこの発明の一実施例である化粧床材を
下面側から見た場合の斜視図、図2はその床材の要部を
示す一部切欠斜視図、図3(a)は図1のIIIa−IIIa線
断面図、図3(b)は図1のIIIb−IIIb線断面図であ
る。なお、これらの図においては、発明の理解を容易に
する目的で、厚さ方向の寸法を実際のものよりも大きく
示している。
下面側から見た場合の斜視図、図2はその床材の要部を
示す一部切欠斜視図、図3(a)は図1のIIIa−IIIa線
断面図、図3(b)は図1のIIIb−IIIb線断面図であ
る。なお、これらの図においては、発明の理解を容易に
する目的で、厚さ方向の寸法を実際のものよりも大きく
示している。
【0022】これらの図に示すように、この化粧床材
は、表面材(1)が、中間層(2)を介して台板(3)
の上面に貼着された床材構成板をもって構成されてお
り、その床材構成板の周囲4辺のうち、隣り合う2辺に
雄ざね部(4)が形成されるとともに、他の2辺に前記
雄ざね部(4)に対応する雌ざね部(5)が形成され、
さらに台板(3)に複数の裏溝(6)が形成されてなる
ものである。
は、表面材(1)が、中間層(2)を介して台板(3)
の上面に貼着された床材構成板をもって構成されてお
り、その床材構成板の周囲4辺のうち、隣り合う2辺に
雄ざね部(4)が形成されるとともに、他の2辺に前記
雄ざね部(4)に対応する雌ざね部(5)が形成され、
さらに台板(3)に複数の裏溝(6)が形成されてなる
ものである。
【0023】この床材において、表面材(1)は、表面
基材(11)と、その上面に貼着された化粧材(12)
とで構成されている。
基材(11)と、その上面に貼着された化粧材(12)
とで構成されている。
【0024】このうち、表面基材(11)としては、中
質繊維板(MDF)を使用する必要があり、厚さが2.
0mm〜12.0mmのものを好適に使用することがで
きる。厚さが2.0mmに満たないものでは、床材表面
の仕上がり具合や、耐傷性等が悪化し、好ましくない。
また、12.0mmを越えると、充分な柔軟性が得られ
ず、床下地へ馴染みにくくなり接着剤のみによる敷設施
工が困難となり、さらに材料コストも上昇するので、好
ましくない。
質繊維板(MDF)を使用する必要があり、厚さが2.
0mm〜12.0mmのものを好適に使用することがで
きる。厚さが2.0mmに満たないものでは、床材表面
の仕上がり具合や、耐傷性等が悪化し、好ましくない。
また、12.0mmを越えると、充分な柔軟性が得られ
ず、床下地へ馴染みにくくなり接着剤のみによる敷設施
工が困難となり、さらに材料コストも上昇するので、好
ましくない。
【0025】化粧材(12)としては、木質化粧単板、
木目柄および抽象柄等が印刷された模様印刷紙、樹脂シ
ート等の周知のものを使用することができるとともに、
表面基材(11)の上面に公知の塗装処理を施し、その
塗装層によって化粧材(12)を形成することも可能で
ある。
木目柄および抽象柄等が印刷された模様印刷紙、樹脂シ
ート等の周知のものを使用することができるとともに、
表面基材(11)の上面に公知の塗装処理を施し、その
塗装層によって化粧材(12)を形成することも可能で
ある。
【0026】なお、本実施例において、表面材(1)の
上面には、木質感を付与するために化粧溝(1a)が形
成されている。この化粧溝(1a)は、床材幅方向およ
び長さ方向等、いずれの方向に形成されていてもよく、
また溝形状もV字型、U字型等、どのようなものであっ
てもよい。もっとも、本発明においては、化粧溝(1
a)は必ずしも必要なものではない。
上面には、木質感を付与するために化粧溝(1a)が形
成されている。この化粧溝(1a)は、床材幅方向およ
び長さ方向等、いずれの方向に形成されていてもよく、
また溝形状もV字型、U字型等、どのようなものであっ
てもよい。もっとも、本発明においては、化粧溝(1
a)は必ずしも必要なものではない。
【0027】また、表面基材(11)の下面側には、吸
放湿による伸縮を低減させるために、裏溝を形成しても
よく、さらに表面基材(11)の下面には、化粧材(1
2)とのバランスを図るために、あるいは強度向上のた
めに、木質単板、不織布、紙、樹脂シート、およびそれ
らの複合シート等からなるシート材を貼着してもよい。
放湿による伸縮を低減させるために、裏溝を形成しても
よく、さらに表面基材(11)の下面には、化粧材(1
2)とのバランスを図るために、あるいは強度向上のた
めに、木質単板、不織布、紙、樹脂シート、およびそれ
らの複合シート等からなるシート材を貼着してもよい。
【0028】なお、表面材(1)は、必ずしも、一枚板
状のものを使用する必要はなく、例えば複数の表面材構
成片を隣接配置させることにより、表面材(1)を形成
するようにしても良い。
状のものを使用する必要はなく、例えば複数の表面材構
成片を隣接配置させることにより、表面材(1)を形成
するようにしても良い。
【0029】中間層(2)は、弾性材料によって構成す
る必要があり、例えばゴムや、合成樹脂の発泡シート、
ゴムシート、合成樹脂シート、不織布、フェルト、合成
樹脂中に鉛粉、鉄粉等の無機質粉末等の高比重物質を混
入した遮音シート等を介在することによって形成され
る。なお、中間層(2)を形成するのに、発泡シート等
の発泡体を使用する場合には、後に述べるように防湿性
を付与できるように、独立発泡タイプのものを使用する
のが良い。
る必要があり、例えばゴムや、合成樹脂の発泡シート、
ゴムシート、合成樹脂シート、不織布、フェルト、合成
樹脂中に鉛粉、鉄粉等の無機質粉末等の高比重物質を混
入した遮音シート等を介在することによって形成され
る。なお、中間層(2)を形成するのに、発泡シート等
の発泡体を使用する場合には、後に述べるように防湿性
を付与できるように、独立発泡タイプのものを使用する
のが良い。
【0030】中間層(2)は、厚さが0.3mm〜5.
0mmとなるように形成するのが良く、さらに好適には
0.5mm〜2.0mmに形成するのが良い。厚さが
0.3mm未満のものでは、充分な柔軟性が得られず、
接着剤のみによる敷設施工が困難になり、さらに床材が
裏溝形成部に沿って折れ曲がり床材表面に折れ線が表出
する恐れがある。また、厚さが5.0mmを越えると、
床材製品が柔らかくなり過ぎて、床上を歩行する際に沈
み量が多くなり、良好な歩行感を得られないばかりか、
コストの上昇を来し、好ましくない。
0mmとなるように形成するのが良く、さらに好適には
0.5mm〜2.0mmに形成するのが良い。厚さが
0.3mm未満のものでは、充分な柔軟性が得られず、
接着剤のみによる敷設施工が困難になり、さらに床材が
裏溝形成部に沿って折れ曲がり床材表面に折れ線が表出
する恐れがある。また、厚さが5.0mmを越えると、
床材製品が柔らかくなり過ぎて、床上を歩行する際に沈
み量が多くなり、良好な歩行感を得られないばかりか、
コストの上昇を来し、好ましくない。
【0031】また、中間層(2)を、不透水材料等の防
湿材により構成しておくと、床材製品において、後に詳
述する裏溝(6)に沿って吸い上げられた床下地の水分
が、表面基材(11)まで浸透するのを防止でき、反
り、化粧材の汚染、層間剥離の発生等、吸湿により悪影
響が及ぶのを防止することができる。特に、コンクリー
ト製の床下地の場合には、床下地に付着する水分がアル
カリ性を有しているため、表面基材(11)を構成する
MDFのアルカリ汚染が問題となるが、この問題を確実
に解消することができる。
湿材により構成しておくと、床材製品において、後に詳
述する裏溝(6)に沿って吸い上げられた床下地の水分
が、表面基材(11)まで浸透するのを防止でき、反
り、化粧材の汚染、層間剥離の発生等、吸湿により悪影
響が及ぶのを防止することができる。特に、コンクリー
ト製の床下地の場合には、床下地に付着する水分がアル
カリ性を有しているため、表面基材(11)を構成する
MDFのアルカリ汚染が問題となるが、この問題を確実
に解消することができる。
【0032】なお、中間層(2)を形成するのに吸湿性
の材料を使用する場合でも、その材料に防湿シート等を
貼着したり、防湿塗料を塗布する等、防湿処理を施して
おこば、上記の効果は得られる。
の材料を使用する場合でも、その材料に防湿シート等を
貼着したり、防湿塗料を塗布する等、防湿処理を施して
おこば、上記の効果は得られる。
【0033】台板(3)としては、合板、再構成材料、
集成材、むく材等の木質材、およびこれらを複数種類組
み合わせたものを好適に使用することができる。合板と
しては、ラワン合板、針葉樹合板等からなるものを好適
に使用することができ、さらにラワンと同様に熱帯産広
葉樹であるが、材質が硬過ぎてあるいは柔らか過ぎてロ
ータリー切削が困難であり、粗悪な表面で、反り、波打
ち等を有する単板からなり、通常合板用として使用され
ない樹種(Other Timber)からなる合板も
使用することができる。なお、ラワン合板においては、
高品位のものに限られず、低品位のもの、すなわち反
り、ねじれ、波打ちがあったり、表面品質が粗悪で、通
常床材用の台材としては使用されない合板からなるもの
も使用することができる。
集成材、むく材等の木質材、およびこれらを複数種類組
み合わせたものを好適に使用することができる。合板と
しては、ラワン合板、針葉樹合板等からなるものを好適
に使用することができ、さらにラワンと同様に熱帯産広
葉樹であるが、材質が硬過ぎてあるいは柔らか過ぎてロ
ータリー切削が困難であり、粗悪な表面で、反り、波打
ち等を有する単板からなり、通常合板用として使用され
ない樹種(Other Timber)からなる合板も
使用することができる。なお、ラワン合板においては、
高品位のものに限られず、低品位のもの、すなわち反
り、ねじれ、波打ちがあったり、表面品質が粗悪で、通
常床材用の台材としては使用されない合板からなるもの
も使用することができる。
【0034】このように台板用に合板を使用する場合に
は、偶数プライ合板を含む3プライ以上のものであっ
て、合板を構成する積層単板のうち、プライ数の半分以
上の単板の繊維方向を床材幅方向に向けて配するのが良
い。この構成によって、台板(3)の床材幅方向の伸び
が抑制されるので、表面材(1)に収縮が発生しても、
幅方向において有害な谷反りが発生することはなく、床
材施工を支障なく行える。
は、偶数プライ合板を含む3プライ以上のものであっ
て、合板を構成する積層単板のうち、プライ数の半分以
上の単板の繊維方向を床材幅方向に向けて配するのが良
い。この構成によって、台板(3)の床材幅方向の伸び
が抑制されるので、表面材(1)に収縮が発生しても、
幅方向において有害な谷反りが発生することはなく、床
材施工を支障なく行える。
【0035】また、台板用の再構成材料としては、パー
ティクルボード(PB)、中質繊維板(MDF)、ウェ
ハーボード(WB)、オリエンテッドストランドボード
(OSB)、ハードボード(HB)等を例示することが
できる。このように台板(3)として再構成材料を使用
すれば、その分、高品位ラワン材等の高品位木材の使用
が削減されて、天然木材資源の枯渇化に対処することが
できる。
ティクルボード(PB)、中質繊維板(MDF)、ウェ
ハーボード(WB)、オリエンテッドストランドボード
(OSB)、ハードボード(HB)等を例示することが
できる。このように台板(3)として再構成材料を使用
すれば、その分、高品位ラワン材等の高品位木材の使用
が削減されて、天然木材資源の枯渇化に対処することが
できる。
【0036】台板(3)の厚さは、5mm以上に設定す
るのがよく、6mm〜12mmのものは好適に使用する
ことができる。さらに台板内部に、必要に応じて補強材
を配置して、強度を高めるようにしてもよい。
るのがよく、6mm〜12mmのものは好適に使用する
ことができる。さらに台板内部に、必要に応じて補強材
を配置して、強度を高めるようにしてもよい。
【0037】また、台板(3)は、長さ方向あるいは幅
方向に継ぎ合わされていても良い。その継ぎ合わせ方法
は、特に限定されるものではなく、例えばバットジョイ
ント方式、スカーフジョイント方式、相じゃくり接合方
式、フィンガージョイント方式、本実接合方式、相じゃ
くり実はぎ接合方式のほか、接合部断面をV字形に形成
したV字ジョイント方式等の接合方法を好適に使用する
ことができる。
方向に継ぎ合わされていても良い。その継ぎ合わせ方法
は、特に限定されるものではなく、例えばバットジョイ
ント方式、スカーフジョイント方式、相じゃくり接合方
式、フィンガージョイント方式、本実接合方式、相じゃ
くり実はぎ接合方式のほか、接合部断面をV字形に形成
したV字ジョイント方式等の接合方法を好適に使用する
ことができる。
【0038】そして、この台板(3)の上面に、上記の
中間層(2)を構成するシート状物が貼着されるととも
に、そのシート状物上面に上記表面材(1)が貼着され
て、床材構成板が形成される。なお、台板(3)の上面
に、表面材(1)を発泡接着剤を用いて貼り付け、その
発泡接着剤の層をもって、中間層(2)を構成するよう
にしてもよい。
中間層(2)を構成するシート状物が貼着されるととも
に、そのシート状物上面に上記表面材(1)が貼着され
て、床材構成板が形成される。なお、台板(3)の上面
に、表面材(1)を発泡接着剤を用いて貼り付け、その
発泡接着剤の層をもって、中間層(2)を構成するよう
にしてもよい。
【0039】上記床材構成板の周囲には、本実、相じゃ
くり実はぎ、やとい実、相欠き等の接合用加工が施され
て、雄ざね部(4)および雌ざね部(5)等の床材接合
部が形成される。なお、さね部(4)(5)は、台板
(3)の周囲部に形成されるのが通例であるが、図4
(a)の平面図および同図(b)の側断面図に示すよう
に、表面材(1)および中間層(2)からなる床材上層
板(20)と、台板(3)とを、床材幅方向および長さ
方向に少しずらせるように貼着する、いわゆるずらし張
りを行う場合には、表面材(1)の周囲部に床材接合部
(4a)(5a)が形成されることとなる。
くり実はぎ、やとい実、相欠き等の接合用加工が施され
て、雄ざね部(4)および雌ざね部(5)等の床材接合
部が形成される。なお、さね部(4)(5)は、台板
(3)の周囲部に形成されるのが通例であるが、図4
(a)の平面図および同図(b)の側断面図に示すよう
に、表面材(1)および中間層(2)からなる床材上層
板(20)と、台板(3)とを、床材幅方向および長さ
方向に少しずらせるように貼着する、いわゆるずらし張
りを行う場合には、表面材(1)の周囲部に床材接合部
(4a)(5a)が形成されることとなる。
【0040】図1ないし図3に戻って、床材構成板の下
面側には、複数の裏溝(6)が形成されている。
面側には、複数の裏溝(6)が形成されている。
【0041】裏溝(6)の深さは、少なくとも中間層
(2)の下面ないしは中間層内部に達するように設定す
る必要がある。裏溝(6)の深さが中間層(2)の下面
まで達していないと、充分な柔軟性が得られず、好まし
くない。また、溝深さが中間層(2)よりも深くなり表
面材(1)まで達してしまうと、床材製品における裏溝
形成部での強度を充分に確保することができず、その部
分で折れ曲がったり、破損したりする恐れがあり、さら
に折れ曲がり部の床材表面に折れ線が表出して、美観を
損なうことがあり、しかも、裏溝(6)に沿って吸い上
げられる水分が表面基材(1)まで達し、吸水、吸湿に
よる悪影響が生じる恐れがあり、好ましくない。
(2)の下面ないしは中間層内部に達するように設定す
る必要がある。裏溝(6)の深さが中間層(2)の下面
まで達していないと、充分な柔軟性が得られず、好まし
くない。また、溝深さが中間層(2)よりも深くなり表
面材(1)まで達してしまうと、床材製品における裏溝
形成部での強度を充分に確保することができず、その部
分で折れ曲がったり、破損したりする恐れがあり、さら
に折れ曲がり部の床材表面に折れ線が表出して、美観を
損なうことがあり、しかも、裏溝(6)に沿って吸い上
げられる水分が表面基材(1)まで達し、吸水、吸湿に
よる悪影響が生じる恐れがあり、好ましくない。
【0042】また、本実施例においては、裏溝(6)
は、それぞれ床材幅方向または長さ方向と平行となるよ
うに形成されている。このうち、床材幅方向に平行な裏
溝(6)によって、床材製品に長さ方向における反りを
軽減し、柔軟性を付与することができるとともに、長さ
方向に平行な裏溝(6)によって、幅方向における反り
を軽減し、柔軟性を付与することができる。なお、床材
を敷設施工する場合には、少なくとも長さ方向において
適度な柔軟性があれば、多少の不便さは伴うものの、床
下地へ馴染ませることができるので、本発明において
は、少なくとも裏溝(6)が床材幅方向に沿って形成さ
れていれば良い。もっとも、床材長さ方向に沿った裏溝
(6)も形成することにより、床材面方向すべてにおい
て柔軟性を付与することができ、一層良好な床下地への
馴染み性を付与することができる。
は、それぞれ床材幅方向または長さ方向と平行となるよ
うに形成されている。このうち、床材幅方向に平行な裏
溝(6)によって、床材製品に長さ方向における反りを
軽減し、柔軟性を付与することができるとともに、長さ
方向に平行な裏溝(6)によって、幅方向における反り
を軽減し、柔軟性を付与することができる。なお、床材
を敷設施工する場合には、少なくとも長さ方向において
適度な柔軟性があれば、多少の不便さは伴うものの、床
下地へ馴染ませることができるので、本発明において
は、少なくとも裏溝(6)が床材幅方向に沿って形成さ
れていれば良い。もっとも、床材長さ方向に沿った裏溝
(6)も形成することにより、床材面方向すべてにおい
て柔軟性を付与することができ、一層良好な床下地への
馴染み性を付与することができる。
【0043】また、裏溝(6)のうち、前記化粧溝(1
a)と同一方向の裏溝(6)、本実施例においては長さ
方向の裏溝(6)は、化粧溝(1a)に対し幅方向に位
置をずらして形成するのが良い。これらの溝(1a)
(6)が重なり合うと、その部分の板厚が薄くなって、
適度な強度を得ることができなくなる。なお、裏溝
(6)が化粧溝(1a)と交差する程度であれば、強度
低下を来すようなことはないので、化粧溝(1a)に直
交する幅方向の裏溝(6)は支障なく形成することがで
きる。
a)と同一方向の裏溝(6)、本実施例においては長さ
方向の裏溝(6)は、化粧溝(1a)に対し幅方向に位
置をずらして形成するのが良い。これらの溝(1a)
(6)が重なり合うと、その部分の板厚が薄くなって、
適度な強度を得ることができなくなる。なお、裏溝
(6)が化粧溝(1a)と交差する程度であれば、強度
低下を来すようなことはないので、化粧溝(1a)に直
交する幅方向の裏溝(6)は支障なく形成することがで
きる。
【0044】裏溝(6)の幅は、1.0mm〜5.0m
mに設定するのが良く、好適には1.5mm〜3.0に
設定するのが良い。溝幅が1.0mmに満たないと、充
分な柔軟性が得られず、また5.0mmを越えると、充
分な強度が得られなくなり、それぞれ好ましいものでは
ない。
mに設定するのが良く、好適には1.5mm〜3.0に
設定するのが良い。溝幅が1.0mmに満たないと、充
分な柔軟性が得られず、また5.0mmを越えると、充
分な強度が得られなくなり、それぞれ好ましいものでは
ない。
【0045】さらに、裏溝(6)が所定間隔ごとに形成
されており、隣り合う裏溝(6)同士の間隔は、10m
m〜150mmに設定するのが良く、好適には20mm
〜80mmに設定するのがよい。裏溝間隔が10mmに
満たないものでは、充分な強度が得られず、150mm
を越えると、充分な柔軟性が得られなくなり、それぞれ
好ましくない。
されており、隣り合う裏溝(6)同士の間隔は、10m
m〜150mmに設定するのが良く、好適には20mm
〜80mmに設定するのがよい。裏溝間隔が10mmに
満たないものでは、充分な強度が得られず、150mm
を越えると、充分な柔軟性が得られなくなり、それぞれ
好ましくない。
【0046】この裏溝間隔は、上記の溝幅や中間層
(2)の弾性度合等を考慮して適宜設定するようにすれ
ばよいが、一例として、裏溝間隔を中間層(2)の厚さ
の100倍以下に設定すれば、床材製品に良好な強度お
よび柔軟性を付与することができる。
(2)の弾性度合等を考慮して適宜設定するようにすれ
ばよいが、一例として、裏溝間隔を中間層(2)の厚さ
の100倍以下に設定すれば、床材製品に良好な強度お
よび柔軟性を付与することができる。
【0047】裏溝(6)の形成方法としては、上記台板
(3)、中間層(2)および表面材(1)を積層一体化
した後、その積層板の台板(3)に、溝付け加工を施し
て裏溝(6)を形成するほか、複数の台板構成片を、中
間層(2)の下面側に間隔をおいて取り付けていき、そ
の間隔部によって裏溝(6)を形成するような方法があ
るが、もとより裏溝(6)の形成方法は限定されるもの
ではない。
(3)、中間層(2)および表面材(1)を積層一体化
した後、その積層板の台板(3)に、溝付け加工を施し
て裏溝(6)を形成するほか、複数の台板構成片を、中
間層(2)の下面側に間隔をおいて取り付けていき、そ
の間隔部によって裏溝(6)を形成するような方法があ
るが、もとより裏溝(6)の形成方法は限定されるもの
ではない。
【0048】以上の構成の化粧床材における施工は、床
材を接着剤を用いて床下地上に貼着することによって行
われる。また、2枚目以降の施工は、すでに床下地に貼
着された床材のさね部に、次に施工する床材のさね部を
雄雌嵌合するとともに、上記と同様に床下地に接着固定
することとなる。なお、床材を施工していく場合、さね
部(4)(5)にも接着剤を塗布しておいて、隣り合う
床材同士を接着固定するようにしても良い。
材を接着剤を用いて床下地上に貼着することによって行
われる。また、2枚目以降の施工は、すでに床下地に貼
着された床材のさね部に、次に施工する床材のさね部を
雄雌嵌合するとともに、上記と同様に床下地に接着固定
することとなる。なお、床材を施工していく場合、さね
部(4)(5)にも接着剤を塗布しておいて、隣り合う
床材同士を接着固定するようにしても良い。
【0049】この化粧床材によれば、表面材(1)が、
MDFからなる表面基材(11)とその上面に貼着され
た化粧材(12)とで構成されるとともに、中間層
(2)が弾性材により構成され、さらに台板(3)に、
深さが中間層(2)まで達する裏溝(6)が、所定間隔
ごとに複数条形成されてなるため、適度な強度および良
好な柔軟性を得ることができる。このため、裏溝形成部
において不用意な折れ曲がりや破損を防止できるととも
に、床下地に不陸等の凹凸部が存在していたり、床材自
身に反りが形成されていようとも、床下地に馴染ませる
ことができ、接着剤のみで確実に敷設施工を行える。さ
らにこのように接着剤のみで施工が行えるので、雄ざね
部(4)、すなわち台板(3)として、釘打ちに耐え得
る材料を選択する必要がなく、PB等の再構成材料も支
障なく使用できる。したがって、材料選択の自由度が増
して、例えば天然木材の節減を図ることもできる。
MDFからなる表面基材(11)とその上面に貼着され
た化粧材(12)とで構成されるとともに、中間層
(2)が弾性材により構成され、さらに台板(3)に、
深さが中間層(2)まで達する裏溝(6)が、所定間隔
ごとに複数条形成されてなるため、適度な強度および良
好な柔軟性を得ることができる。このため、裏溝形成部
において不用意な折れ曲がりや破損を防止できるととも
に、床下地に不陸等の凹凸部が存在していたり、床材自
身に反りが形成されていようとも、床下地に馴染ませる
ことができ、接着剤のみで確実に敷設施工を行える。さ
らにこのように接着剤のみで施工が行えるので、雄ざね
部(4)、すなわち台板(3)として、釘打ちに耐え得
る材料を選択する必要がなく、PB等の再構成材料も支
障なく使用できる。したがって、材料選択の自由度が増
して、例えば天然木材の節減を図ることもできる。
【0050】また、裏溝(6)を形成することによっ
て、反りを軽減させることが可能で、さらに床材施工を
行った後においても、吸水吸湿によって台板内に吸収さ
れる水分が裏溝(6)内に吸収されるので、膨潤による
化粧床材の反り、変形等の悪影響も軽減する。
て、反りを軽減させることが可能で、さらに床材施工を
行った後においても、吸水吸湿によって台板内に吸収さ
れる水分が裏溝(6)内に吸収されるので、膨潤による
化粧床材の反り、変形等の悪影響も軽減する。
【0051】しかも、MDFからなる表面基材(11)
と合板等からなる台板(3)との間に弾性中間層(2)
が存在することにより、表面基材(11)および台板
(3)が伸縮率の違いにより異なる割合で伸縮したとし
ても、弾性中間層(2)が両者の緩衝材として作用し、
床材自身に有害な反りが発生するのを有効に防止でき
る。さらに、施工後の歩行感も良好なものとなる。
と合板等からなる台板(3)との間に弾性中間層(2)
が存在することにより、表面基材(11)および台板
(3)が伸縮率の違いにより異なる割合で伸縮したとし
ても、弾性中間層(2)が両者の緩衝材として作用し、
床材自身に有害な反りが発生するのを有効に防止でき
る。さらに、施工後の歩行感も良好なものとなる。
【0052】また、表面基材(11)を構成するMDF
は、表面平滑性および均質性に優れ、硬質な表面層を有
するものであるため、化粧材貼着時等における表面の仕
上がり具合を良好に行えて、美観上好ましくなるととも
に、割れの発生を防止でき、化粧材(12)にヒワレが
発生するのを防止できる。さらに、充分な耐傷性が得ら
れ床材表面が傷付きにくくなり、例えばヒールマーク傷
が形成されるのも防止できる。
は、表面平滑性および均質性に優れ、硬質な表面層を有
するものであるため、化粧材貼着時等における表面の仕
上がり具合を良好に行えて、美観上好ましくなるととも
に、割れの発生を防止でき、化粧材(12)にヒワレが
発生するのを防止できる。さらに、充分な耐傷性が得ら
れ床材表面が傷付きにくくなり、例えばヒールマーク傷
が形成されるのも防止できる。
【0053】また、本実施例の床材は、弾性中間層
(2)および裏溝(6)が存在することにより、良好な
防音効果を得ることができ、その上さらに、良好な断熱
効果も得られるので、床暖房用床材としても使用するこ
とができる。
(2)および裏溝(6)が存在することにより、良好な
防音効果を得ることができ、その上さらに、良好な断熱
効果も得られるので、床暖房用床材としても使用するこ
とができる。
【0054】<実験例>厚さ2.7mmのMDFからな
る表面基材上に厚さ0.3mmの化粧単板からなる化粧
材を貼着した表面材を準備し、その表面材を、等厚3プ
ライの針葉樹合板からなる9.0mm厚の台板の上面
に、厚さ0.8mmのポリエチレン発泡体(20倍)に
より構成された中間層を介して貼着して床材構成板を形
成した。
る表面基材上に厚さ0.3mmの化粧単板からなる化粧
材を貼着した表面材を準備し、その表面材を、等厚3プ
ライの針葉樹合板からなる9.0mm厚の台板の上面
に、厚さ0.8mmのポリエチレン発泡体(20倍)に
より構成された中間層を介して貼着して床材構成板を形
成した。
【0055】その床材構成板の上面側に、幅2.5mm
深さ1.5mmで、床材長さ方向に沿って延びるV字形
化粧溝を、所定の間隔で形成し、さらに複合材の下面側
に、溝幅2.0mmで、床材長さ方向に延びる裏溝を、
75mmの間隔で複数条形成するとともに、溝幅2.0
mmで、床材幅方向に延びる裏溝を、60mmの間隔で
複数条形成することにより、化粧床材を作製した。
深さ1.5mmで、床材長さ方向に沿って延びるV字形
化粧溝を、所定の間隔で形成し、さらに複合材の下面側
に、溝幅2.0mmで、床材長さ方向に延びる裏溝を、
75mmの間隔で複数条形成するとともに、溝幅2.0
mmで、床材幅方向に延びる裏溝を、60mmの間隔で
複数条形成することにより、化粧床材を作製した。
【0056】<比較例>等厚5プライのラワン合板から
なる12.0mm厚の台板の上面に、厚さ0.3mmの
化粧単板を貼着したものに、上記実験例と同様に化粧溝
を形成して、化粧床材を作製した。
なる12.0mm厚の台板の上面に、厚さ0.3mmの
化粧単板を貼着したものに、上記実験例と同様に化粧溝
を形成して、化粧床材を作製した。
【0057】上記実験例の床材および比較例の床材に対
し、それぞれ下記に示す耐水試験(A)、衝撃試験
(B)、キャスター試験(C)およびヒールマーク試験
(D)を行った。
し、それぞれ下記に示す耐水試験(A)、衝撃試験
(B)、キャスター試験(C)およびヒールマーク試験
(D)を行った。
【0058】耐水試験(A)においては、各床材に対
し、80℃の温水に1時間浸漬してから60℃で2時間
乾燥させる処理を2回繰り返して行って、床材表面に発
生するヒワレの個数をそれぞれ測定した。
し、80℃の温水に1時間浸漬してから60℃で2時間
乾燥させる処理を2回繰り返して行って、床材表面に発
生するヒワレの個数をそれぞれ測定した。
【0059】衝撃試験(B)においては、デュポン式衝
撃試験機にて、先端が1/2インチの半球に形成された
重さ300gの撃型を、30cmの高さから、各床材の
表面に落下させ、その落下により形成された凹部の深さ
をそれぞれ測定した。
撃試験機にて、先端が1/2インチの半球に形成された
重さ300gの撃型を、30cmの高さから、各床材の
表面に落下させ、その落下により形成された凹部の深さ
をそれぞれ測定した。
【0060】キャスター試験(C)においては、直径5
0mmの回転型金属製キャスターを25kgの荷重を加
えながら、各床材の化粧単板の繊維方向と直交する方向
に沿って、200mmの距離を往復移動させ、その移動
によって形成された凹部の深さをそれぞれ測定するとと
もに、化粧単板の表面における剥離の有無をそれぞれ観
察した。
0mmの回転型金属製キャスターを25kgの荷重を加
えながら、各床材の化粧単板の繊維方向と直交する方向
に沿って、200mmの距離を往復移動させ、その移動
によって形成された凹部の深さをそれぞれ測定するとと
もに、化粧単板の表面における剥離の有無をそれぞれ観
察した。
【0061】ヒールマーク試験(D)においては、各床
材の表面に、断面1cm2の鉄錨を介して70kgの荷
重を3分間加え、それにより形成される凹部の深さをそ
れぞれ測定した。
材の表面に、断面1cm2の鉄錨を介して70kgの荷
重を3分間加え、それにより形成される凹部の深さをそ
れぞれ測定した。
【0062】上記の測定結果および観察結果を、下表1
に示す。
に示す。
【0063】
【表1】 上表から判るように、本発明に関連した実験例の床材
は、耐水試験(A)によるヒワレの発生もなく、試験
(B)〜(D)による凹みの深さも比較的浅いものであ
り、さらにキャスター試験(C)による表面剥離の発生
もない。したがって、耐傷性等が優れていることが判
る。
は、耐水試験(A)によるヒワレの発生もなく、試験
(B)〜(D)による凹みの深さも比較的浅いものであ
り、さらにキャスター試験(C)による表面剥離の発生
もない。したがって、耐傷性等が優れていることが判
る。
【0064】これに対し、参考例の床材は、試験(A)
によるヒワレの発生が多く認められ、試験(B)〜
(D)による凹みの深さも深いものであり、さらにキャ
スター試験(C)による剥離も発生しており、耐傷性等
に劣っていることが判る。
によるヒワレの発生が多く認められ、試験(B)〜
(D)による凹みの深さも深いものであり、さらにキャ
スター試験(C)による剥離も発生しており、耐傷性等
に劣っていることが判る。
【0065】
【発明の効果】この発明は、台板上に中間層を介して表
面材が設けられた化粧床材であって、表面材が、中質繊
維板からなる表面基材とその上面に設けられた化粧材と
で構成されるとともに、中間層が弾性材により構成さ
れ、さらに台板に、深さが中間層まで達する複数本の裏
溝が形成されてなるため、適度な強度および充分な柔軟
性を得ることができる。このため、不用意な折れ曲がり
等を防止でき、裏溝形成部が床材表面に表出することは
なく、さらに釘打ち固定を行わなずとも床下地に馴染ま
せることができ、接着剤のみによる敷設施工が可能とな
る。
面材が設けられた化粧床材であって、表面材が、中質繊
維板からなる表面基材とその上面に設けられた化粧材と
で構成されるとともに、中間層が弾性材により構成さ
れ、さらに台板に、深さが中間層まで達する複数本の裏
溝が形成されてなるため、適度な強度および充分な柔軟
性を得ることができる。このため、不用意な折れ曲がり
等を防止でき、裏溝形成部が床材表面に表出することは
なく、さらに釘打ち固定を行わなずとも床下地に馴染ま
せることができ、接着剤のみによる敷設施工が可能とな
る。
【0066】しかも、表面基材を構成するMDFは、表
面平滑性および均質性に優れるとともに、硬質な表面層
を有するものであるため、化粧材貼着時等における表面
の仕上がり具合を良好に行えるとともに、化粧材にヒワ
レが発生するのを防止でき、その上、充分な耐傷性が得
られ床材表面が傷付きにくく、例えばヒールマーク傷や
キャスター傷が形成されるのを防止できる。
面平滑性および均質性に優れるとともに、硬質な表面層
を有するものであるため、化粧材貼着時等における表面
の仕上がり具合を良好に行えるとともに、化粧材にヒワ
レが発生するのを防止でき、その上、充分な耐傷性が得
られ床材表面が傷付きにくく、例えばヒールマーク傷や
キャスター傷が形成されるのを防止できる。
【0067】本実施例において、台板として3プライ以
上の合板を使用し、その合板を構成する積層単板のう
ち、プライ数の半分以上の単板の繊維方向を床材幅方向
に向けて配置した場合には、台板の幅方向の伸びが抑制
されるので、表面材に収縮が発生しても、幅方向におい
て有害な谷反りが発生することなく、床材施工を支障な
く行えるという利点がある。
上の合板を使用し、その合板を構成する積層単板のう
ち、プライ数の半分以上の単板の繊維方向を床材幅方向
に向けて配置した場合には、台板の幅方向の伸びが抑制
されるので、表面材に収縮が発生しても、幅方向におい
て有害な谷反りが発生することなく、床材施工を支障な
く行えるという利点がある。
【0068】また、本実施例において、台板として再構
成材料を使用する場合には、その分、高品位ラワン材等
の高品位木材の使用が削減されて、天然木材資源の枯渇
化に対処できるという利点がある。
成材料を使用する場合には、その分、高品位ラワン材等
の高品位木材の使用が削減されて、天然木材資源の枯渇
化に対処できるという利点がある。
【0069】さらに、本実施例において、中間層を防湿
材料によって構成する場合には、裏溝に沿って吸い上げ
られた水分が、表面材まで浸透するのを防止でき、反
り、化粧材の汚染、層間剥離の発生等、吸湿により悪影
響が及ぶのを防止できるという利点がある。
材料によって構成する場合には、裏溝に沿って吸い上げ
られた水分が、表面材まで浸透するのを防止でき、反
り、化粧材の汚染、層間剥離の発生等、吸湿により悪影
響が及ぶのを防止できるという利点がある。
【図1】この発明の一実施例である化粧床材を下面側か
ら見た場合の斜視図である。
ら見た場合の斜視図である。
【図2】実施例の化粧床材の要部を示す一部切欠斜視図
である。
である。
【図3】実施例の床材の断面図である。
【図4】この発明の変形例である床材構成板を示す図で
ある。
ある。
1…表面材 2…中間層 3…台板 6…裏溝 11…表面基材 12…化粧材
Claims (4)
- 【請求項1】 台板上に中間層を介して表面材が設けら
れた化粧床材であって、 前記表面材が、中質繊維板からなる表面基材とその上面
に設けられた化粧材とで構成されるとともに、 前記中間層が弾性材により構成され、 前記台板に、少なくとも床材幅方向に沿って延び、深さ
が前記中間層まで達する裏溝が、所定間隔ごとに複数条
設けられてなることを特徴とする化粧床材。 - 【請求項2】 前記台板が、3プライ以上の合板からな
り、その合板を構成する積層単板のうち、プライ数の半
分以上の単板が繊維方向を床材幅方向に向けて配されて
なる請求項1に記載の化粧床材。 - 【請求項3】 前記台板が、パーティクルボード、中質
繊維板、ウェハーボード、オリエンテッドストランドボ
ード、ハードボード等の再構成材料によって構成されて
なる請求項1に記載の化粧床材。 - 【請求項4】 前記中間層が、防湿材料によって構成さ
れてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の化粧床
材。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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