JPH0726701A - 床材用基板および床材 - Google Patents

床材用基板および床材

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JPH0726701A
JPH0726701A JP17388393A JP17388393A JPH0726701A JP H0726701 A JPH0726701 A JP H0726701A JP 17388393 A JP17388393 A JP 17388393A JP 17388393 A JP17388393 A JP 17388393A JP H0726701 A JPH0726701 A JP H0726701A
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Tsutomu Nakajima
力 中嶋
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 板状の主構成材11の両側辺および一端部
に、釘保持可能な材料からなる端材12が貼着されてな
る床材用基板。 【効果】 上記基板の端材12に雄ざね部13を形成す
るようにして製造した床材F1においては、施工時に、
釘保持可能な端材12で構成された雄ざね部13に、釘
が打ち込まれることとなるので、釘打ち固定を確実に行
うことができる。また、端材以外の部分、すなわち主構
成材11として、どのような材料のものでも使用するこ
とができ、針葉樹合板等の低品位木材や、PB等の再構
成材料等を使用すれば、その分、高品位木材の節減が図
られて、天然木材資源の枯渇化に対処できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、床仕上げに使用され
る床材、および床材を製造するための床材用基板に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】パーティクルボードや合板等からなる床
下地に敷設施工される床材は、長板状基板の上面に表面
材が貼着されたものを基本構成としており、周囲4辺の
うち隣り合う2辺に雄ざね部が形成されるとともに、残
りの2辺に前記雄ざね部に対応する雌ざね部が形成され
ている。
【0003】このような床材の施工は、床材を接着剤を
用いて床下地に貼着するとともに、基板側辺部に位置す
る雄ざね部に釘を打ち込んで床下地に固定する、いわゆ
る糊釘併用よって行われるのが通例である。したがっ
て、床材用基板は、釘打ちによって割れや欠け等が発生
しないように、釘打ち可能な性質を有するものであるこ
とが必要であり、そのような性質を有するものとして、
高品位ラワン材合板からなるものが一般に知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
天然木材資源の枯渇化、自然保護の社会的要請の影響に
より、木材、特に高品位ラワン材等の高品位木材のいた
ずらな消費が制限される傾向にあり、建築用木材の分野
においても、ラワン代替材の使用による床材用基板の提
供、いわゆる省ラワン化が強く求められている。
【0005】しかして、省ラワン化の手段として、例え
ば床材用基板を、パーティクルボードや中質繊維板等の
再構成材料によって形成することが考えられるが、これ
らの材料は耐釘打ち性に欠点があり、釘打ちによって雄
ざね部が損傷したり、あるいは打ち込んだ釘を充分に保
持できない等、釘打ちによる固定を確実に行うことがで
きず、未だ実用化に至っていないのが現状である。
【0006】この発明の第1の目的は、上述の観点に基
づいてなされたもので、天然資源の枯渇化に対処しつ
つ、施工時の釘打ち固定を確実に行うことができる床材
を製造可能な床材用基板を提供することである。
【0007】また、第2の目的は、上記第1の目的を達
成できる基板を主要部としてなる床材を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本願第1の発明の床材用基板は、板状の主構成
材の少なくとも一側辺に、釘保持可能な材料からなる端
材が貼着された基板本体をもって構成されてなることを
要旨とするものである。
【0009】第1発明の基板においては、前記主構成材
を、中質繊維板、パーティクルボード、ハードボード、
ウェハーボード、オリエンテッドストランドボード等の
再構成材料、および針葉樹合板等の低品位合板の中から
選択された1種または2種以上のもので構成するのが好
ましい。
【0010】また、前記基板本体の上面側における少な
くとも前記主構成材が配置される領域に、基板本体上面
部の美的欠陥を隠蔽するための上面シート材を貼着した
り、あるいはまた前記基板本体の下面側における少なく
とも前記主構成材が配置される領域に、抗張性を有する
下面シート材を貼着するのが良い。
【0011】さらに、前記基板本体の下面側全域に、防
湿塗料を塗布するか、前記下面シート材を、防湿材料に
よって構成して、前記基板本体の下面側全域に貼着する
のが好ましい。
【0012】一方、上記第2の目的を達成するため、本
願第2の発明の床材は、基板の上面に表面化粧材が貼着
された複合材をもって構成されてなり、その複合材の周
囲4辺のうち隣り合う2辺に雄ざね部が形成されるとと
もに、残り2辺に前記雄ざね部に対応する雌ざね部が形
成された床材であって、前記基板が、板状主構成材の少
なくとも前記雄ざね部が形成される一側辺に、釘保持可
能な材料からなる端材が貼着された基板本体と、前記基
板本体の上面側における少なくとも前記主構成材が配置
される領域に貼着され、基板本体上面部の美的欠陥を隠
蔽するための上面シート材と、前記基板本体の下面側に
おける少なくとも前記主構成材が配置される領域に貼着
された抗張性を有する下面シート材と、によって構成さ
れてなることを要旨とするものである。
【0013】
【作用】本願第1の発明の床材用基板は、板状の主構成
材の少なくとも一側辺に、釘保持可能な材料からなる端
材が貼着された基板本体をもって構成されてなるもので
ある。
【0014】このため、その基板の端材に雄ざね部を形
成するようにして製造した床材においては、施工時に、
釘保持可能な端材で構成された雄ざね部に、釘が打ち込
まれることとなるので、釘打ち固定を確実に行うことが
できる。また、このように端材によって釘打ち固定を可
能なものとしているため、端材以外の部分、すなわち主
構成材として、どのような材料のものでも使用すること
ができ、例えば針葉樹合板等の低品位木材や、PB等の
再構成材料等を使用することができる。
【0015】また、床材用基板として、前記基板本体の
上面に上面シート材を貼着したものを使用する場合に
は、たとえ基板上面に、直接、木質単板等の薄物表面化
粧材を貼着したとしても、基板本体上面部の美的欠陥は
上面シート材によって隠蔽されることとなる。さらに、
上面シート材が基板本体および表面化粧材等間に介在す
ることにより、両者が吸湿等によって異なる割合で伸長
したとしても、上面シート材が両者間の緩衝材として作
用することとなる。
【0016】また、床材用基板として、前記基板本体の
下面に抗張性を有する下面シート材を貼着したものを使
用する場合には、その下面シート材によって、基板ない
しは床材製品に有害な谷反りが発生するのを防止するこ
とができる。
【0017】さらに、床材用基板として、基板本体の下
面全域に防湿塗料を塗布したり、あるいは基板本体の下
面全域に防湿材料からなる下面シート材を貼着したもの
を使用する場合には、床材下面側から内部への吸湿を防
止でき、谷反り、表面部材の汚染、層間剥離の発生等、
吸湿による悪影響が及ぶのを防止できる。
【0018】一方、本願第2の発明の床材は、その主要
部である基板が、上記第1の発明の基板と同様な構成を
有しているものであるため、主要部において、上記第1
の発明と同様な作用を果たすものである。
【0019】
【実施例】
<第1の実施例>図1はこの発明の第1の実施例である
床材用基板(B1)を主要部としてなる床材(F1)を
示す一部切欠斜視図、図2は図1のII−II線断面図、図
3は図1のIII-III 線断面図である。なお、これらの図
および以下の図面においては、発明の理解を容易にする
目的で、厚さ方向の寸法を実際のものより大きく示して
いる。
【0020】図1ないし図3に示すように、この床材
(F1)は、基板(B1)の上面に表面化粧材(15
a)が貼着された複合材をもって構成されており、その
複合材の周囲4辺のうち隣り合う2辺に雄ざね部(1
3)が形成されるとともに、残り2辺に前記雄ざね部
(13)に対応する雌ざね部(14)が形成されたもの
である。
【0021】基板(B1)は、板状の主構成材(11)
の両側辺と、一端部とに沿って端材(12)が貼着され
た基板本体(10)をもって構成されている。
【0022】主構成材(11)としては、パーティクル
ボード(PB)、中質繊維板(MDF)、ウェハーボー
ド(WB)、オリエンテッドストランドボード(OS
B)、ハードボード(HB)等の再構成材料、単板積層
板(LVB)、単板積層材(LVL)、集成材、集成
板、合板片を集成接着した板、針葉樹合板等の低品位合
板等を好適に使用することができる。なお、高品位木材
節減の観点から、高品位ラワン材等の高品位木材からな
るものを使用することは好ましくない。ただし、高品位
ラワン材以外の樹種からなるもの、例えば、ラワン類と
同じ熱帯産広葉樹であるが、その材質が硬くまたは柔ら
かすぎてロータリー切削が困難であり、粗悪な表面で、
反り、波打ち等を有する単板からなり、通常、合板用と
しては使用されない樹種(Other Timber)
からなる合板等は使用することができる。
【0023】主構成材(11)として合板を使用する場
合には、偶数プライ合板を含む3プライ以上のものを使
用するのが望ましい。また、合板を構成する積層単板の
うち、プライ数の半分以上の単板が繊維方向を床材幅方
向に向けて配されたもの、その中でも特に最下層の単板
が繊維方向を幅方向に向けて配されたものを使用するの
と、有害な反りを防止できるので、そのような構成の合
板を使用することが推奨される。なお、4プライ合板で
あって、上下2層の単板が繊維方向を床材長さ方向に向
けて配されるとともに、中央2層の単板が幅方向に向け
て配された変則4プライ合板等も、もちろん使用するこ
とができる。
【0024】主構成材(11)の厚さは、5mm以上に
設定するのがよく、6mm〜12mmのものは好適に使
用することができる。また、主構成材(11)には、そ
の内部に、必要に応じて補強材を配置して、強度を高め
るようにしてもよい。
【0025】端材(12)は、釘保持可能な材料で構成
されたものであれば使用することができ、その中でも主
構成材(11)よりも機械的強度が高いものは良好に使
用することができる。具体的には、合板、集成材、単板
積層材(LVL)、むく材等の木質板からものや、合成
木材、合成ゴム、硬質発泡体等の樹脂材料からなるもの
を好適に使用することができるが、もとよりその材料は
限定されるものではない。
【0026】なお、端材(12)を合板で構成する場合
には、そのプライ数、積層方向、繊維方向は特に限定さ
れるものではないが、4プライ以上で積層方向が板厚方
向の合板や、プライ数の半分以上の単板がその繊維方向
が床材長さ方向に配された合板を使用するのが好まし
い。
【0027】端材(12)は、上記主構成材(11)と
同程度の厚さのものを使用することができ、厚さが薄い
ものでは、雄ざね部(13)の強度が低くなる恐れがあ
る。さらに、端材(12)の幅寸法は、10mm〜50
mmに設定するのがよく、中でも15mm〜25mmに
設定するのがよい。
【0028】端材(12)の主構成材(11)への接合
方法は、図1ないし図3に示すバットジョイント方式に
限られず、例えば図4(a)に示すスカーフジョイント
方式、同図(b)に示す相じゃくり接合方式、同図
(c)(d)に示すフィンガージョイント方式、同図
(e)に示す本実接合方式、同図(f)に示す相じゃく
り実はぎ接合方式、同図(g)に示すV字ジョイント方
式等の接合方法を好適に使用することができる。これら
図4に示す接合方式は、図1ないし図3に示すバットジ
ョイント方式に比べて接着面積が増加するため、高い接
合強度を得ることができる。
【0029】なお、本発明においては、端材(12)は
主構成材(11)の少なくとも一側辺、換言すれ両側辺
のうち少なくとも雄ざね部(13)が形成される辺に貼
着されていればよい。ただし、本実施例のように、高強
度の端材(12)を主構成材(11)の両側辺部に沿っ
て貼着したものは、長さ方向における反りを抑制する効
果があり、基板ないしは床材製品に有害な反りが発生す
るのを防止することができるので、端材(12)は主構
成材(11)の両側辺部に貼着するのが好ましい。
【0030】参考までに、本出願人による実験では、端
材を両側辺部にバットジョイント方式にて貼着した床材
では、端材が貼着されていないものと比較すると、場合
によって、長さ1200mmあたり、3mm以上もの反
りが低減するという測定結果が得られている。
【0031】主構成材(11)および端材(12)は、
長さ方向あるいは幅方向に継ぎ合わされていてもよい。
その継ぎ合わせ方法は、特に限定されるものではない
が、上記したようにバットジョイント方式、スカーフジ
ョイント方式、相じゃくり接合方式、フィンガージョイ
ント方式、相じゃくり実はぎ接合方式、V字ジョイント
方式等の継ぎ合わせ方法を好適に使用することができ、
継ぎ合わせ部に接着剤を使用していても、使用していな
くともよい。
【0032】表面化粧材(15a)としては、木質単
板、模様印刷紙、模様塩化ビニール等の公知のものを使
用することができる。
【0033】なお、本実施例のように表面化粧材(15
a)を、直接、基板本体(10)の上面に貼着するよう
な場合には、基板本体上面部の美的欠陥、例えば抜節、
割れ等の欠損部、欠損部や凹部のパテ埋め跡、主構成材
と端材との接着層、基板表面の濃淡むら等の色違い等が
床材製品表面に現出しないように、比較的厚いもの、具
体的には0.4mm以上の厚物表面化粧材を使用するの
がよい。もっとも、後述するように、表面化粧材(15
a)を表面基材を介して貼着するような場合には、基板
本体上面部の美的欠陥が表面基材によって隠蔽されて、
床材製品表面に現出される恐れがないので、薄物の表面
化粧材を使用しても差し支えない。
【0034】このような構成の床材(F1)は、基板
(B1)に表面化粧材(15a)を貼着して複合材を形
成し、その複合材の周辺部にさね加工を施して、雄さね
部(13)および雌ざね部(14)を形成することによ
って製造されるものである。この場合、雄ざね部(1
3)は端材(12)に形成されることとなる。
【0035】なお、端材(12)を樹脂材料で構成する
場合には、押出成形等の成形加工によって、さね部(1
3)(14)をあらかじめ一体的に形成しておけば、さ
ね加工をあらためて行う必要はない。
【0036】一方、この床材(F1)の施工は、床材
(F1)を床下地の上に接着剤を用いて接着するととも
に、釘を側辺の雄ざね部(13)の基端部分に貫通する
ように打ち込んで、床下地に固定することによって行わ
れる。また、2枚目以降の施工は、すでに床下地に固定
された床材のさね部に、次に施工する床材のさね部を雄
雌嵌合するとともに、上記と同様に床下地に固定するこ
ととなる。
【0037】この床材(F1)によれば、高強度かつ釘
保持可能な端材(12)で構成された雄ざね部(13)
に釘が打ち込まれることとなるため、釘が端材(12)
に強く保持され、釘打ち固定を確実に行うことができ
る。
【0038】また、端材(12)によって釘打ち固定を
可能なものとしているため、端材(12)以外の部分、
すなわち主構成材(11)として、どのような材料のも
のでも使用することができる。したがって、主構成材
(11)として、針葉樹合板等の低品位木材や、PB等
の再構成材料等を使用すれば、その分、高品位木材の節
減が図られて、天然木材資源の枯渇化に対処することが
できる。
【0039】<第2の実施例>図5(a)はこの発明の
第2の実施例である床材(F2)を示す断面図である。
この床材(F2)は、基板(B2)の上面に薄物の表面
化粧材(15a)が貼着された複合材をもって構成され
ている。
【0040】基板(B2)は、上記第1の実施例と同様
な構成の基板本体(10)の上面全域に上面シート材
(16)が貼着されるとともに、下面全域に下面シート
材(17)が貼着されたものである。
【0041】上面シート材(16)としては、基板上面
に薄物(0.3mm程度)の表面化粧材(15a)を貼
着した際に、基板本体上面部の美的欠陥が現出されない
ものであれば、どのようなものでも使用することができ
る。
【0042】下面シート材(17)としては、基板(B
2)ないしは床材(F1)に有害な反りが発生するのを
防止できる程度に抗張性を有する材料からなるものであ
れば、どのようなものでも使用することができる。例え
ば、抗張力が幅15mmあたり39.2N(4kgf)
以上の材料からなるものを好適に使用することができ、
より好ましくは58.8(6kgf)以上の材料からな
るものを使用するのが良い。
【0043】上記各シート材(16)(17)として好
適な材料を具体的に例示すると、紙、不織布、織布、木
材単板、樹脂含浸紙、バルカナイズドファイバー紙、合
成樹脂シートないしはフィルム、合成樹脂発泡体シート
等のシート状物、およびこれらを組み合わせたシート状
物等がある。
【0044】本実施例においては、上面シート材(1
6)および下面シート材(17)として、重さ115g
/m、厚さ142μmのポリエチレンシートを、重さ
75g/m、厚さ70μmの2枚のクラフト紙で挟み
込んだ3層シートによって構成されたものや、2枚のク
ラフト紙間に溶融ポリエチレン、溶融ポリプロピレン等
を流し込んで3層にラミネートしたもの等を使用してい
る。
【0045】その他の構成は、上記第1実施例の構成と
同様であり、同様な効果を得ることができる。
【0046】また、この実施例の床材(F2)において
は、基板本体(10)の上面に上面シート材(16)を
貼着しているため、基板(B2)の上面に、直接、木質
単板等の薄物表面化粧材(15a)を貼着しても、基板
本体(10)の上面の美的欠陥は上面シート材(16)
によって隠蔽されて、床材製品表面に現出されることは
なく、良好な美観を確保することができる。さらに、上
面シート材(16)が基板本体(10)と薄物表面化粧
材(15a)との間に介在することにより、製造工程中
において、表面化粧材貼着用接着剤に含まれる水分が、
基板本体に浸透することが防止されるので、吸水、吸湿
に伴う膨張や反りの発生等の不具合の発生を防止できる
とともに、床材完成品において、吸湿等によって基板本
体(10)および表面化粧材(15a)が異なる割合で
伸長したとしても、上面シート材(16)が両者間の緩
衝材として作用するので、表面化粧材(15a)にヒワ
レ等が発生するのを防止することもできる。
【0047】さらに、基板本体(10)の下面に抗張性
を有する下面シート材(17)を貼着しているため、そ
のシート材(17)によって、有害な反りが発生するの
を防止することができる。
【0048】また、本実施例においては、シート材(1
6)(17)として、透湿性が極めて低いポリエチレン
等を含む防湿材料を使用するとともに、シート材(1
6)(17)を基板本体(10)の上下両面全域に貼着
しているため、例えば下面シート材(17)によって床
材下面側から床材内部への吸湿を防止でき、反り、表面
材の汚染、層間剥離の発生等、吸湿による悪影響が及ぶ
のを防止することができる。さらに上面シート材(1
6)によっても、床材上面側から内部への吸湿を防止で
きるので、より一層、反りの発生等を防止することがで
きる。
【0049】なお、シート材自体が吸湿性の材料であっ
ても、防湿シートを貼着したり、防湿塗料を塗布する
等、防湿処理を施しておけば、上記の効果を得ることが
できる。
【0050】もっとも、本発明においては、シート材
(16)(17)を、必ずしも基板本体(10)の上下
両面全域に貼着する必要はなく、少なくとも主構成材
(11)が配置される領域に貼着すれば、美的欠陥部の
隠蔽効果や、反り防止効果等、初期の効果を得ることが
できる。
【0051】<第3の実施例>図5(b)に示すよう
に、本発明の第3の実施例である床材(F3)は、基板
(B3)の上面に表面材(15)が貼着されてなるもの
である。
【0052】基板(B3)としては、基板本体(10)
の下面全域に、重さ70g/m、厚さ70μmのクラ
フト紙からなる下面シート材(17)が貼着されてなる
ものが使用されている。
【0053】表面材(15)としては、厚さ2.7mm
のMDFからなる表面基材(15b)の上面に、厚さ
0.3mmの木質単板からなる表面化粧材(15a)が
貼着されたもの(以下「化粧MDF」と称する)が使用
されている。
【0054】なお、表面基材(15b)としては、種々
の材料を使用することができ、ラワン合板ももちろん使
用することができるが、好適には、上記のMDFからな
るもののほか、MDF以外の再構成材料や、針葉樹合板
等の低品位木材等、上記主構成材(11)の材料と同材
料からなるものを使用するのがよい。
【0055】また、表面基材(15b)の上面に塗料を
塗布したものや、表面基材(15b)の裏面に紙、不織
布、木材単板等からなる上記シート材を貼着したもの等
を、表面材(15)として使用することも可能である。
【0056】その他の構成は、上記各実施例の構成と同
様であり、同様な効果を得ることができる。
【0057】なお、本実施例においては、基板本体(1
0)の上面に、直接、表面材(15)が貼着されるもの
であるが、基板本体(10)の美的欠陥部は表面基材
(15b)によって隠蔽されるので、良好な美観を確保
できるとともに、表面基材(15b)が基板本体(1
0)および表面化粧材(15a)間の緩衝材として作用
し、表面化粧材(15a)にヒワレが発生するのを防止
することができる。
【0058】<第4の実施例>図5(c)に示すよう
に、本発明の第4の実施例である床材(F4)は、基板
本体(10)の上面全域に、上記3層シートからなる上
面シート材(16)が貼着された基板(B4)を備え、
その基板(B4)の上面に、木質単板からなる薄物の表
面化粧材(15a)が貼着されてなるものである。
【0059】その他の構成は、上記各実施例の構成と同
様であり、同様な効果を得ることができる。
【0060】なお、本実施例においては、薄物表面化粧
材(15a)が、直接、基板本体(10)に貼着される
ものであるが、既述したように基板本体(10)に貼着
された上面シート材(16)によって、基板本体上面部
の美的欠陥が隠蔽されて、良好な美観を確保することが
できる。
【0061】<第5の実施例>図5(d)に示すよう
に、本発明の第5の実施例である床材(F5)は、基板
本体(10)の下面全域に、例えばポリエステル系、ア
クリル系、ウレタン系、エポキシ系等のものからなる防
湿塗料(17a)が塗布された基板(B5)を備え、そ
の基板(B5)の上面に、化粧MDF等からなる表面材
(15)が貼着されてなるものである。
【0062】その他の構成は、上記各実施例の構成と同
様であり、同様な効果を得ることができる。
【0063】なお、本実施例のように基板本体(10)
の下面に防湿塗料(17a)を塗布することによって
も、床材下面側から内部への吸湿を防止でき、反りの発
生等、吸湿による悪影響が及ぶのを防止することができ
る。
【0064】<第6の実施例>図5(e)に示すよう
に、本発明の第6の実施例である床材(F6)は、基板
本体(10)の上下両面全域に上記3層シートからなる
シート材(16)(17)が貼着された基板(B6)を
備え、その基板(B6)の上面に化粧MDF等からなる
表面材(15)が貼着されてなるものである。
【0065】その他の構成は、上記各実施例の構成と同
様であり、同様な効果を得ることができる。
【0066】
【発明の効果】以上のように、第1の発明の床材用基板
は、板状の主構成材の少なくとも一側辺に、釘保持可能
な材料からなる端材が貼着された基板本体をもって構成
されてなるものである。このため、その基板の端材に雄
ざね部を形成するようにして製造した床材においては、
施工時に、釘保持可能な端材で構成された雄ざね部に、
釘が打ち込まれることとなるので、釘打ち固定を確実に
行うことができる。また、このように端材によって釘打
ち固定を可能なものとしているため、端材以外の部分、
すなわち主構成材として、どのような材料のものでも使
用することができる。したがって、主構成材として、針
葉樹合板等の低品位木材や、PB等の再構成材料等を使
用すれば、その分、高品位木材の節減が図られて、天然
木材資源の枯渇化に対処することができるという効果が
得られる。
【0067】また、床材用基板として、前記基板本体の
上面に上面シート材を貼着したものを使用する場合に
は、たとえ基板上面に、直接、木質単板等の薄物表面化
粧材を貼着したとしても、基板本体上面の美的欠陥が上
面シート材によって隠蔽されて、美的欠陥が床材製品表
面に現出されることはなく、良好な美観を確保すること
ができる。さらに、上面シート材が基板本体と表面化粧
材等との間に介在することにより、吸湿等によって両者
が異なる割合で伸長したとしても、上面シート材が両者
間の緩衝材として作用するので、表面化粧材等にヒワレ
等が発生するのを防止することができるという利点があ
る。
【0068】また、床材用基板として、前記基板本体の
下面に抗張性を有する下面シート材を貼着したものを使
用する場合には、その下面シート材によって、基板ない
しは床材製品に有害な反りが発生するのを防止すること
ができるという利点がある。
【0069】さらに、床材用基板として、基板本体の下
面全域に防湿塗料を塗布したり、あるいは基板本体の下
面全域に防湿材料からなる下面シート材を貼着したもの
を使用する場合には、床材下面側から内部への吸湿を防
止でき、反り、表面部材の汚染、層間剥離の発生等、吸
湿による悪影響が及ぶのを防止できるという利点があ
る。
【0070】一方、第2の発明の床材は、その主要部で
ある基板が、上記第1の発明の基板と同様な構成を有し
ているものであるため、主要部において、上記第1の発
明と同様な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の基板を主要部としてなる
床材を示す一部切欠斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII-III 線断面図である。
【図4】この発明の変形例である基板本体を示す断面図
である。
【図5】この発明の他の実施例である床材を示す断面図
である。
【符号の説明】 10…基板本体 11…主構成材 12…端材 13…雄ざね部 14…雌ざね部 16…上面シート材 17…下面シート材 17a…防湿塗料 B1〜B6…基板 F1〜F6…床材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状の主構成材の少なくとも一側辺に、
    釘保持可能な材料からなる端材が貼着された基板本体を
    もって構成されてなることを特徴とする床材用基板。
  2. 【請求項2】 前記主構成材は、パーティクルボード、
    中質繊維板、ウェハーボード、オリエンテッドストラン
    ドボード、ハードボード等の再構成材料、および針葉樹
    合板等の低品位合板の中から選択された1種または2種
    以上のものによって構成されてなる請求項1に記載の床
    材用基板。
  3. 【請求項3】 前記基板本体の上面側における少なくと
    も前記主構成材が配置される領域に、基板本体上面部の
    美的欠陥を隠蔽するための上面シート材が貼着されてな
    る請求項1または2に記載の床材用基板。
  4. 【請求項4】 前記基板本体の下面側における少なくと
    も前記主構成材が配置される領域に、抗張性を有する下
    面シート材が貼着されてなる請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の床材用基板。
  5. 【請求項5】 前記基板本体の下面側全域に、防湿塗料
    が塗布されてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の
    床材用基板。
  6. 【請求項6】 前記下面シート材は、防湿材料によって
    構成され、前記基板本体の下面側全域に貼着されてなる
    請求項4に記載の床材用基板。
  7. 【請求項7】 基板の上面に表面化粧材が貼着された複
    合材をもって構成されてなり、その複合材の周囲4辺の
    うち隣り合う2辺に雄ざね部が形成されるとともに、残
    り2辺に前記雄ざね部に対応する雌ざね部が形成された
    床材であって、 前記基板が、 板状の主構成材の少なくとも前記雄ざね部が形成される
    一側辺に、釘保持可能な材料からなる端材が貼着された
    基板本体と、 前記基板本体の上面側における少なくとも前記主構成材
    が配置される領域に貼着され、基板本体上面部の美的欠
    陥を隠蔽するための上面シート材と、 前記基板本体の下面側における少なくとも前記主構成材
    が配置される領域に貼着された抗張性を有する下面シー
    ト材と、によって構成されてなることを特徴とする床
    材。
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Cited By (6)

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