JPH08246078A - 高純度チタンの精製方法 - Google Patents

高純度チタンの精製方法

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JPH08246078A
JPH08246078A JP7810895A JP7810895A JPH08246078A JP H08246078 A JPH08246078 A JP H08246078A JP 7810895 A JP7810895 A JP 7810895A JP 7810895 A JP7810895 A JP 7810895A JP H08246078 A JPH08246078 A JP H08246078A
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Yasutoku Yoshimura
泰徳 吉村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヨード法によ高純度チタンの精製について、
基体に析出するチタンの重みにより基体が落下するのを
防ぐ。 【構成】 析出基体2を反応容器1内に吊り下げ支持す
る支持部材6と析出基体2との接続部近傍7を析出温度
に加熱する。接続部近傍7に析出するチタン9′により
この部分が補強される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヨード法による高純度
チタンの精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】VLSIの急激な高集積化に伴い、ゲー
ト電極材料やバリア材料として、高融点低抵抗の金属で
あるチタンが有望視されている。このような電子材料と
してのチタンは、主にスパッタリングにより基板上に成
膜される。そして、スパッタリング用のターゲットに使
用される高純度チタンを得る精製法の一つとしては、ヨ
ード法が知られている。
【0003】従来一般のヨード法によるチタン精製を図
1により説明する。反応容器1内にチタンフィラメント
からなるU字状の析出基体2を収容すると共に、析出基
体2を取り囲んで純度の低い粗チタン3を収容する。反
応容器1を外側から加熱炉4により加熱しながら、反応
容器1内にヨウ素を供給し、200〜400℃でヨウ化
反応(Ti+2I2 →TiI4 )を生起させる。合成さ
れた四ヨウ化チタンを1300〜1500℃に通電加熱
した析出基体2の表面で熱分解し、高純度のチタン9を
析出させる(TiI4 →Ti+2I2 )。ここで析出基
体2は、反応容器1の蓋を兼ねる取付部材5により反応
容器1内に吊り下げられ、取付部材5に設けられた通電
用の電極を兼ねる棒状の支持部材6,6とは溶接により
接続されている。
【0004】この従来一般のヨード法とは別に、本出願
人は低級ヨウ化物を経由する高純度チタンの精製方法を
開発した。また、析出基体として管を用いる精製方法も
開発した。そして、低級ヨウ化物を経由し且つ管状の析
出基体を用いて高純度チタンを精製する方法は、例えば
特開平4−246136号公報に説明されている。
【0005】低級ヨウ化物を経由するヨード法では、四
ヨウ化チタンを粗チタンとの反応により一旦二ヨウ化チ
タンに転化し、これを同一反応容器内で熱分解する。反
応式は以下の通りである。 ヨウ化反応:Ti+TiI4 →2TiI2 (〜900
℃) Ti+2I→TiI2 析出反応 :TiI2 →Ti+2I(〜1100℃)
【0006】この方法は、四ヨウ化チタンを直接熱分解
する代わりに低級ヨウ化物である二ヨウ化チタンを熱分
解することにより、熱分解温度を約200℃下げ、反応
容器等からの汚染を低減して、精製効率の増大および長
時間の連続析出を可能にする。また、析出基体を表面積
が大きい管とすることにより、従来の100倍というよ
うな生産性の大幅向上を可能とし、合わせて管内のヒー
タによる間接加熱により、従来の通電加熱よりも析出基
体の温度調節を容易にする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようなヨード法に
よる高純度チタンの精製では、取付部材5によって析出
基体2が奪熱されるため、析出基体2と支持部材6,6
との接続部近傍7,7が低温になってチタン9の析出が
阻害されるのみならずエッチングを生じ、析出重量に耐
えきれずに析出基体2が破断により落下するという事故
がしばしば発生する。この対策としてMo,W等の蒸着
によりエッチングを防止する技術が特開昭62−474
79号公報に記載されているが、エッチングを防止でき
たとしても最大析出重量が若干増大する程度で、大幅な
生産性の向上は望めない。従来一般のヨード法による高
純度チタンの精製では、この析出重量上の制限のため1
バッチ当りの析出重量は1〜3kgである。本出願人は
前述したように低級ヨウ化物の経由と管状の析出基体と
の併用により、1バッチ当りの生産量を20〜200k
gに高めたが、析出基体2の破断落下はその大きな障害
になっている。
【0008】本発明の目的は、析出重量に関係なく析出
基体の破断落下を確実に防止することができる高純度チ
タンの精製方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の高純度チタンの
精製方法は、ヨード法による高純度チタンの精製におい
て、反応容器の上部に装着されて析出基体を反応容器内
に吊り下げ支持する支持部材と前記析出基体との接続部
近傍を析出温度に加熱するものである。
【0010】
【作用】析出基体と支持部材との接続部近傍を析出温度
に加熱することにより、析出部近傍にもその下の部分と
同じように高純度チタンが析出し、その析出チタンによ
り接続部近傍が補強される。接続部近傍に析出するチタ
ンは、析出重量が増大するにつれて厚くなり、その強度
が増すので、析出重量に関係なく析出基体の破断落下を
確実に防止することができる。
【0011】析出基体としては管が望ましい。管の場
合、その内部のヒータによる間接加熱により、長手方向
において加熱量を任意に調節することができる。そのた
め、奪熱量の大きい接続部近傍も析出温度に容易に加熱
することができる。
【0012】析出基体の周囲に設置される粗チタンにつ
いては、その上端を接続部より高くするのが望ましい。
そうすることにより、接続部近傍におけるチタン析出が
促進され、接続部近傍をより効果的に補強することがで
きる。
【0013】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0014】本実施例は、管状の析出基体を用い、且つ
低級ヨウ化物を経由して高純度チタンを精製する方法に
本願発明を適用したものである。
【0015】これに使用する精製装置は、図2に示すよ
うに、上面が開口した円筒状の反応容器1を具備する。
反応容器1は加熱炉4内に収容され、内部が真空排気さ
れる。反応容器1の内部には析出基体2および粗チタン
3が収容される。析出基体2はU字状をした高純度のチ
タン管からなり、反応容器1の蓋を兼ねる取付部材5に
より容器内に吊り下げ支持される。取付部材5は、析出
基体2を接続保持するために、高純度のチタン管からな
る一対の支持部材6,6を有する。支持部材6,6は析
出基体2より厚肉とされ、析出基体2とは溶接により接
続されている。取付部材5の内部は、支持部材6,6内
を介して析出基体2の内部に連通し、反応容器1の内部
とは別に真空排気される。析出基体2の内部には支持部
材6,6内を介して電気ヒータ8が挿入されている。電
気ヒータ8は析出基体2のみならず析出基体2と支持部
材6,6との接続部より上方部分も内側から加熱し、且
つ長手方向において多段に温度制御されることにより、
接続部近傍7,7の加熱温度を任意に調節し得る。
【0016】高純度チタンの精製を行なうには、反応容
器1内に粗チタン3をセットする。このとき、粗チタン
3の上端を接続部より高くして、析出基体2のみならず
接続部近傍7,7も粗チタン4にて完全に包囲する。支
持部材6,6により反応容器1内を密封したあと、真空
容器1内を10-1〜10-3Torrに真空排気し、加熱炉4
により700〜900℃に加熱する。また、取付部材5
を介して析出基体3の内部を10-1〜10-5Torrに真空
排気し、通電ヒータ8により析出基体2からその上方に
かけての部分を析出温度に加熱する。すなわち、接続部
近傍7,7をその下の部分より強力に加熱し、接続近傍
も析出温度に保持する。この状態で反応容器1の内部に
四ヨウ化チタンの蒸気を供給する一方、反応容器1の内
部が10-1〜10-3Torrに維持されるようにその内部の
真空排気を続ける。
【0017】反応容器1の内部に供給された四ヨウ化チ
タンは、粗チタン3と反応して二ヨウ化チタンを生成す
る。生成された二ヨウ化チタンは、析出基体2の表面で
熱分解して高純度のチタン9を析出する。このとき、接
続部近傍7,7が析出に必要な温度に加熱されているの
で、接続部近傍7,7の表面にも高純度チタン9′が析
出する。そのため、接続部近傍7,7が析出チタン9′
により補強される。しかも、接続部近傍7,7に析出す
るチタン9′は、反応時間が延び析出基体2に析出する
チタン9の重量が増大するに連れて厚くなるので、その
重量増大の影響を受けることなく確実に破断による析出
基体3の落下を防ぐことができる。
【0018】これに加えて本実施例では、粗チタン3に
より接続部近傍7,7を完全に包囲しているので、これ
によるヨウ化物濃度の上昇と保温効果とにより、接続部
近傍7,7におけるチタン9′の析出が促進される。ま
た、析出基体2より支持部材6,6を厚くしたことによ
り、支持部材6,6の強度が増大する。従って、破断に
よる析出基体2の落下がより効果的に防止される。
【0019】接続部近傍7,7を析出温度に加熱する場
合、接続部の上方10〜200mmまでの範囲をこの温
度に加熱するのが望ましい。10mm未満では、析出基
体2に析出するチタン9と接続部近傍7,7に析出する
チタン9′との間に厚みの差が生じ、200mmを超え
る場合は製品歩留りが低下する。析出温度としては、低
級ヨウ化チタンを経由する方法の場合は1100℃未満
ではエッチング現象が発生し、1300℃を超えると機
械強度が低下するので、1100〜1300℃が望まし
い。
【0020】粗チタン3の上端レベルとしては、接続部
の上方10mm以上の範囲を粗チタンで包囲できるよう
にするのが望ましい。
【0021】支持部材6,6の厚さTとしては、析出後
の基体厚さをtとして、t≦T≦2tが望ましい。t>
Tの場合は支持部材6,6の非析出部分での機械強度が
析出基体2の析出後の機械強度より劣ることになり、支
持部材6,6の非析出部分で破断が生じることがある。
T<2Tの場合は支持部材6,6での放熱が大きくな
り、接続部近傍7,7の均一加熱が困難になる。
【0022】内径400mm×高さ800mmの反応容
器と、外径60mm×内径56mm×長さ1500mm
の析出基体とを用い、粗チタン80kg、その加熱温度
900℃、析出基体の加熱温度1200℃、四ヨウ化チ
タンの供給量150g/h、反応容器内の圧力10-2To
rrの条件で高純度チタンを精製する場合に、接続部の上
方20mmまでを1200℃に加熱し、且つ同じレベル
までを粗チタンで包囲した。また、支持部材6,6の厚
みを析出後の基体厚さに一致する27mmとした。その
結果、200時間の反応で約32kgのチタンが得られ
た。このときの基体厚さは初期厚(2mm)を含め27
mmであった。また、接続部近傍7,7にも最終基体厚
さとほぼ同じ25mm厚さのチタンが析出した。
【0023】比較のために、ヒータによる加熱上限位置
を接続部に一致させ、粗チタンの上端位置も同様にし
た。また、取付部の肉厚も10mmとした。同様の条件
で反応を行なったところ、100時間の反応(析出量約
15kg)で接続部が破断し、反応が中断した。接続部
にはチタンが殆ど析出しておらず、接続部の機械強度が
不足したものと判断された。
【0024】上記実施例は低級ヨウ化チタンを経由し、
且つ管状の析出基体を用いるものであるが、従来一般の
ヨード法やフィラメントタイプの析出基体を用いる方法
にも適用可能である。
【0025】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の高純度チ
タンの精製方法は、析出基体のみならずその支持部材と
の接続部近傍も析出温度に加熱し、この部分にチタンを
析出させて析出重量に応じた補強を行なうことにより、
反応時間が長い場合も破断による析出基体の落下を確実
に防ぐことができる。従って、破断による反応時間の制
限を取り除き、1バッチ当りの析出量を大幅に増大させ
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来一般のヨード法による高純度チタンの精製
に使用される精製装置の模式図である。
【図2】本発明の実施例に使用される精製装置の模式図
である。
【符号の説明】
1 反応容器 2 析出基体 3 粗チタン 4 加熱炉 5 取付部材 6 支持部材 7 接続部近傍 8 通電ヒータ 9,9′ 析出チタン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨード法による高純度チタンの精製にお
    いて、反応容器の上部に装着されて析出基体を反応容器
    内に吊り下げ支持する支持部材と前記析出基体との接続
    部近傍を析出温度に加熱することを特徴とする高純度チ
    タンの精製方法。
  2. 【請求項2】 析出基体を管とし、支持部材から管の内
    部にかけて配設された間接加熱手段により、接続部近傍
    をその下の部分より強力に加熱することを特徴とする請
    求項1に記載の精製方法。
  3. 【請求項3】 析出基体の周囲に粗チタンを、その上端
    が析出基体と支持部材との接続部より上方となる高さに
    設置することを特徴とする請求項1または2に記載の精
    製方法。
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